JP3910737B2 - 画像処理方法、画像処理装置および電子黒板システム - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置および電子黒板システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷する際に出力対象となる画像データのうち、特定の画像データの色情報または濃度情報を変更する画像処理方法、画像処理装置おび電子黒板システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ホワイトボードや、書き込みシート等の書き込み面に筆記用具を用いて書き込んだ手書きの情報を、専用のスキャナで読み取り、専用のプリンタで記録紙に出力する電子黒板装置が知られており、この種の電子黒板装置は、所謂、コピーボードとして使用されている。
【0003】
また、電子黒板の書き込み面にタッチパネルを配置して、書き込み面に手書きで書き込んだ情報をリアルタイムで入力する電子黒板システムも提供されている。例えば、マイクロフィールド グラフィックス社製(Microfield Graphics,Inc.)のソフトボードは、書き込み面であるホワイトボード上に光学式タッチパネルを配設し、このホワイトボード上に書かれた文字や絵等のビジュアルデータを、接続されたパソコン(パーソナルコンピュータ)にリアルタイムで取り込めるタッチ入力装置である。このソフトボードを用いた電子黒板システムでは、ソフトボードで取り込んだビジュアルデータを、パソコンに入力してCRTに表示したり、液晶プロジェクターを用いて大型のスクリーンに表示したり、あるいはプリンタで記録紙に出力することが可能である。また、ソフトボードが接続されたパソコンの画面を液晶プロジェクターでソフトボード上に投影し、専用のペンを使用してソフトボード上でパソコンの画面を操作することも可能である。
【0004】
さらに、文字および画像を表示するための表示装置と、表示装置の前面にタッチパネル面を配設したタッチ入力装置と、タッチ入力装置からの入力に基づいて表示装置の表示制御を行う制御装置とを備え、表示装置およびタッチ入力装置を用いて電子黒板の表示面および書き込み面を構成した電子黒板システムも提供されている。例えば、スマート テクノロジィズ社製(SMART Technologies Inc. )のスマート2000では、パソコンに接続された液晶プロジェクターを用いて文字・絵・図形・グラフィックの画像をパネルに投影し、該パネルの投影面(表示面)の前面に配設された感圧式タッチパネル(書き込み面)を用いて手書きの情報をパソコンに取り込み、パソコン内で手書きの情報と画像情報とを合成し、再度液晶プロジェクターを介してリアルタイムで表示できるようにしている。
【0005】
前述したように、このような電子黒板システムでは、表示装置によって表示されている画面上の画像に対して、タッチ入力装置を用いて入力した画像を上書き画像として重ねて表示できるので、すでに会議、プレゼンテーション、教育等に広く利用されており、その使用効果が高く評価されている。
【0006】
また、表示装置に表示する画像も、あらかじめパソコン等で作成した画像データを必要に応じて読み出して表示できるので、表示装置がカラー表示装置の場合には、色彩豊かに表現することができ、白黒表示装置の場合でも、グレースケル(階調)を考慮して豊かな表現を行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の電子黒板システムによれは、色彩豊かな表現や、階調性を持たせた表現が容易に行えるようになったため、表示装置に表示されている画面を、電子黒板システムの基本的なコピーボード機能を用いて印刷装置で記録紙に出力する際に、画面上の画像データをそのまま出力すると、トナーやインク等の消費量が多くなるという問題点があった。
【0008】
特に、表示装置がカラー表示装置の場合には、視覚効果を高めるために、背景画面は勿論のこと、画面上の閉領域(閉じたエリア)に対しても塗り潰しを行っているのが一般的であるため、このような画面をそのまま印刷すると、トナーやインク等の消費量が多く、必要なときにトナー切れ等が発生する虞があり、使い勝手が悪くなるという不都合があった。
【0009】
一方、トナー、インク等の消費量を低減するために、単純に背景色のみを白色に設定して印刷する画像印刷方法が提供されているが、この場合、背景画面の領域の占める面積よりも他の画像領域の面積が大きいと、必ずしも効率的なトナー、インク等の消費量の低減を行えないという不具合があった。
【0010】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、トナーやインク等の消費量の低減を効率的に行える画像処理方法、画像処理装置および電子黒板システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る画像処理方法は、印刷する際に出力対象となる画像データの色情報または濃度情報を変更する画像処理方法であって、前記出力対象となる画像データのうち、同一の色情報で塗り潰す最大画像領域を抽出する最大画像領域抽出工程と、前記最大画像領域抽出工程で抽出した前記最大画像領域の色情報を、印刷時に着色せずに記録紙の地色として出力される色情報に変更する変更工程と、を含むものである。
【0015】
また、請求項に係る画像処理方法は、請求項1に記載の画像処理方法について、前記変更工程で変更した画像データを記録紙に印刷する印刷工程と、をさらに有していることを特徴とする。
【0016】
また、請求項に係る画像処理装置は、出力対象となる画像データのうち、同一の色情報で塗り潰す最大画像領域を抽出する最大画像領域抽出手段と、前記最大画像領域抽出手段で抽出した前記最大画像領域の色情報を、印刷時に着色せずに記録紙の地色として出力される色情報に変更する変更手段と、を備えたものである。
【0020】
また、請求項に係る電子黒板システムは、文字および画像を表示するための表示装置と、前記表示装置の前面にタッチパネル面を配設したタッチ入力装置と、画像データを記録紙に出力する印刷装置と、前記タッチ入力装置からの入力に基づいて前記表示装置の表示制御および前記印刷装置の印刷制御を行う制御装置と、を少なくとも備え、前記表示装置およびタッチ入力装置を用いて電子黒板の表示面および書き込み面を構成する電子黒板システムにおいて、出力対象となる画像データのうち、同一の色情報で塗り潰す最大画像領域を抽出する最大画像領域抽出手段と、前記最大画像領域抽出手段で抽出した前記最大画像領域の色情報を、印刷時に着色せずに記録紙の地色として出力される色情報に変更する変更手段と、を備え、前記印刷装置は、前記変更手段により最大画像領域の色情報が変更された前記画像データを記録紙に印刷する印刷手段を、備えたものである。
【0024】
また、請求項に係る電子黒板システムは、文字および画像を表示するための表示装置と、前記表示装置の前面にタッチパネル面を配設したタッチ入力装置と、画像データを記録紙に出力する印刷装置と、前記タッチ入力装置からの入力に基づいて前記表示装置の表示制御および前記印刷装置の印刷制御を行う制御装置と、を少なくとも備え、前記表示装置およびタッチ入力装置を用いて電子黒板の表示面および書き込み面を構成する電子黒板システムにおいて、出力対象となる画像データの画像領域から、前記タッチ入力装置を介して入力した上書き画像に相当する画像領域を除いた画像領域について、全体のコントラストを保ちながら濃度を低く変更する変更手段と、を備え、前記印刷装置は、前記変更手段により前記文字情報を除いた画像領域の濃度が低く変更された前記画像データを記録紙に印刷する印刷手段を備えたものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像処理方法、画像処理装置おび電子黒板システムの実施の形態について、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。ここでは、本発明の実施の形態として画像処理方法を用い、画像処理装置を備えた電子黒板システム(以下「電子黒板システム」と記述する)を説明する。
【0027】
〔実施の形態1〕
実施の形態1に係る電子黒板システムについて、
1.システム構成
2.動作
3.効果
の順で詳細に説明する説明する。なお、本発明の画像処理方法を用いた具体的処理、画像処理装置の構成および画像処理方法を実現する電子黒板システムの構成については、「2.動作」で電子黒板システムにおける印刷処理を説明する際に説明する。
【0028】
1.システム構成
図1は、実施の形態1に係る電子黒板システムのブロック構成図である。図1に示す電子黒板システム100は、主として、画像を表示するプラズマディスプレイパネル(以下「PDP」と記述する)101と、PDP101の前面に配置され、指先またはタッチペンでタッチ面(書き込み面)をタッチすることにより文字や図形等を入力可能なタッチ入力装置102と、指先またはタッチペンでタッチされたタッチ面上の座標位置の演算等を行うタッチ入力装置用コントローラ(以下「コントローラ」と記述する)103と、コントローラ103から座標位置情報を入力し、入力した座標位置情報に基づいて、タッチ入力装置102を介して入力された文字・図形等をPDP101に描画する処理等、システム全体を制御するコンピュータ104(パーソナルコンピュータ)と、を備えている。
【0029】
また、電子黒板システム100のコンピュータ104には各種の周辺機器を接続することができる。図1においては、一例として、原稿の画像を読み取るためのスキャナ105や画像データを記録紙に出力するプリンタ106がコンピュータ104に接続された様子が示されている。また、コンピュータ104を介して電子黒板システム100をネットワーク107に接続することができ、ネットワーク107上に接続された他のコンピュータで作成したデータをPDP101に表示したり、電子黒板システム100で作成したデータを他のコンピュータに転送することも可能となる。
【0030】
さらに、図示することは省略するが、PDP101にはビデオ入力端子やスピーカー設けられており、ビデオプレイヤー108をはじめ、その他レーザディスクプレイヤー,DVDプレイヤー,ビデオカメラ等の各種情報機器やAV機器を接続し、PDP101を大画面モニタとして利用することができる。
【0031】
ここで、PDP101としては、40インチ,50インチ等、電子黒板として利用可能な大画面タイプのものが用いられる。プラズマディスプレイには、大型化が可能であり、輝度が高くプロジェクターを用いた場合のように部屋を暗くする必要がなく、液晶ディスプレイと異なり視野角が広く、さらに、動画もスムーズに再生できるという特徴があることから、実施の形態1ではディスプレイとしてプラズマディスプレイを採用することにしている。このようにプラズマディスプレイを用いるため、実施の形態1における表示装置の薄型化(小型化)を図ることができる。
【0032】
タッチ入力装置102としては、超音波表面弾性波方式のタッチ入力装置が用いられる。図2は、電子黒板システム100において使用されるタッチ入力装置102の構成図である。このタッチ入力装置102は、透明な基板200を有すると共に、指先やタッチペンで文字・図形等を書き込むためのタッチ面(書き込み面)201となる基板200の一つの面に、表面弾性波を発信する発信用トランスデューサ202と、発信用トランスデューサ202から発信された表面弾性波を受信する受信用トランスデューサ203と、発信用トランスデューサ202から発信された表面弾性波をそれぞれ反射し、受信用トランスデューサ203に表面弾性波を導く反射アレイ204・205と、同様に、表面弾性波を発信する発信用トランスデューサ206と、発信用トランスデューサ206から発信された表面弾性波を受信する受信用トランスデューサ207と、発信用トランスデューサ206から発信された表面弾性波をそれぞれ反射し、受信用トランスデューサ207に表面弾性波を導く反射アレイ208・209とを有している。なお、タッチ面201はPDP101の画面サイズに対応したサイズを有している。
【0033】
図2において、発信用トランスデューサ202・206および受信用トランスデューサ203・207は、それぞれケーブル210およびコネクタ211を介してコントローラ103に接続されている。ケーブル210は、基板200の端部に沿って発信用トランスデューサ202・206および受信用トランスデューサ203・207まで最短距離を通るように配線されることが好ましいが、ここでは図示を省略する。
【0034】
また、ケーブル210と受信用トランスデューサ203・207とを接続する際には、ケーブル210のシールド層を剥がして受信用トランスデューサ203・207に接続する必要がある。そのため、シールド層が剥がされたケーブル210の部分がアンテナとなってPDP101から発生される電磁波をノイズとして拾ってしまうため、PDP101および基板200の間に遮蔽部材、例えば銅製のシールドテープ(銅箔テープ)を設けることにしている。このシールドテープは、PDP101と超音波表面弾性波方式のタッチ入力装置102とを組み合わせた場合、PDP101から発生される電磁波の影響を受けてタッチ入力装置102が精度良く機能しないことを本発明の発明者らが見出した結果に基づいて設けられたものである。
【0035】
図3は、このシールドテープを説明する説明図である。図3は、基板200において受信用トランスデューサ202・206が設けられた部分をタッチ面201から見た様子を示し、シールドテープ300は、マスキングテープ301を挟んで基板200のPDP101に対向する面(タッチ面201と反対側の面)に貼付されている。この図3に示すシールドテープ300はL字上の形状を有し、実験の結果、幅が35mm±3mm、基板200に対する縦方向の長さが70mm±20mm、基板200に対する横方向の長さが130mm±20mmというサイズのものが最適であると確認されている。
【0036】
なお、図3においては、受信用トランスデューサ203・207を覆うようにシールドテープ300をPDP101および基板200の間に設けることにしたが、さらに、タッチ面201側にも同様なシールドテープを設けることにより、ノイズ対策の強化を図ることができる。この場合、一枚のシールドテープで受信用トランスデューサ203・207を覆うようにしても良い。ただし、タッチ面201側にシールドテープを設ける場合は、反射アレイ205・209にシールドテープが接触しないように注意する必要がある。
【0037】
基板200としては、透明で表面弾性波を伝播することが可能なものであれば、ガラス,プラスチック等、いかなる種類の材料を用いることにしても良い。また、例えば、基板200をガラス基板とした場合、反射アレイ204・205・208・209は、ガラスペーストをスクリーン印刷した後、ガラス基板200を所定の温度で焼成して形成される。
【0038】
続いて、ユーザが指先またはタッチペンでタッチ面をタッチした場合に、そのタッチ位置の座標を特定する方法の概略を説明する。図4は、タッチ位置の座標を特定する処理を説明するための説明図である。図4において、発信用トランスデューサ202および受信用トランスデューサ203はタッチ位置のX軸方向の位置を検出するために用いられ、発信用トランスデューサ206および受信用トランスデューサ207はタッチ位置のY軸方向の位置を検出するために用いられる。ここでは、説明の便宜上、X軸方向の位置を検出する処理を中心に説明する。
【0039】
タッチ位置の座標を特定する処理は、タッチ入力装置102およびコントローラ103によって実行される。発信用トランスデューサ202は、コントローラ103から電気信号を入力し、入力した電気信号を機械振動に変換する。その結果、基板200のタッチ面201の表面または界面に沿って伝播する表面弾性波が発生する。
【0040】
発信用トランスデューサ202によって発生された表面弾性波は、反射アレイ204を構成する各反射素子により、発信側トランスデューサ202に近い方から順次90度反射され、タッチ面201を伝播していくことになる。すなわち、反射アレイ204を構成する各反射素子により、表面弾性波の一部が反射され、一部が透過するという現象が繰り返され、タッチ面201の全面にわたって表面弾性波が伝播していく。反射アレイ204の構成する各反射素子によって反射された表面弾性波は、タッチ面201の縦方向に平行に、かつ反射させられた反射素子の位置に基づく時間差を持ってタッチ面201を伝播していく。そして、反射アレイ205は、タッチ面201を伝播してきた表面弾性波を90度反射し、反射した表面弾性波を受信用トランスデューサ203に導く。
【0041】
受信用トランスデューサ203は、表面弾性波を受信して電気信号に変換し、コントローラ103に入力する。コントローラ103は、入力した電気信号を増幅した後、整流およびA/D変換処理を行う。そして、コントローラ103は、A/D変換した信号を時間軸に沿って信号処理することにより、タッチ面201におけるX軸方向の位置を時間に対応させる。
【0042】
例えば、図4に示すように、ユーザがタッチ面201の任意の位置を指先でタッチしたものとする。この場合、タッチ位置を伝播している表面弾性波は指先によって吸収または散乱され、大きな減衰を受けることになる。このような減衰を受けた時点を上述した信号処理の結果に基づいて特定することにより、タッチ位置のX軸方向における位置を特定することができる。具体的には、図4に示すように、タッチ面201を横切る実線がタッチ位置のX軸方向における位置として特定される。
【0043】
タッチ位置のY軸方向の位置についても、発信用トランスデューサ206,受信用トランスデューサ207および反射アレイ208・209を用いてX軸方向の位置を特定する処理と同様の処理を行うことによって特定することができる。具体的には、図4に示すように、タッチ面201を横切る点線がタッチ位置のY軸方向における位置として特定される。
【0044】
コントローラ103は、このようにしてX軸方向およびY軸方向の位置を特定し、図1に示したコンピュータ104に座標位置情報として入力する。コンピュータ104は入力した座標位置情報に基づいて、ユーザがタッチ面201をタッチした位置にマウスカーソルを一致させてPDP101に表示する等、後に説明する各種の処理を実行する。
【0045】
なお、受信用トランスデューサ203・207で受信する際の表面弾性波は各反射アレイによる反射およびタッチ面201の伝播によって減衰しており、受信用トランスデューサ203・207から出力される電気信号は非常に小さい。したがって、PDP101から発生される電磁波等のノイズが混入すると、ノイズの影響でタッチ面201がタッチされたことによる表面弾性波の減衰を検出することができなくなる。図3に示したシールドテープ300はこのような事態の発生を防止するために設けられており、このシールドテープ300の存在により、実施の形態1においては精度の高いタッチ位置の座標検出が可能となる。換言すれば、このシールドテープ300は、超音波弾性波方式のタッチ入力装置102と共に用いる表示装置としてプラズマディスプレイを採用できるようにするための大きな役割を有している。
【0046】
続いて、図2に示したコンピュータ104の概略構成を説明する。図5は、コンピュータ104のブロック構成図である。図5に示すコンピュータ104は、パーソナルコンピュータであって、システム全体を制御するCPU500と、ブートプログラム等を記憶したROM501と、CPU500のワークエリアとして使用されるRAM502と、文字,数値,各種指示等の入力を行うためのキーボード503と、カーソルの移動や範囲選択等を行うためのマウス504と、オペレーティング・システム(OS)505,電子黒板システム100を電子黒板として機能させる電子黒板ソフト506,タッチ入力装置102およびコントローラ103を座標入力装置としてコンピュータ104上で動作させるタッチパネルドライバ507およびワードプロセッサ・表計算ソフト等の各種アプリケーションプログラム508等を記憶したハードディスク509と、PDP101と接続され、PDP101に対する画像の表示を制御するグラフィックス・ボード510と、電子黒板システム100をコンピュータ104を介してネットワーク107に接続するネットワーク・カード511(またはモデムでも良い)と、コントローラ103,スキャナ105,プリンタ106等を接続するためのインターフェイス(I/F)512と、上記各部を接続するためのバス513と、を備えている。
【0047】
図5においては、説明の便宜上、コンピュータ104に周辺機器を接続するためのインターフェイスをI/F512という一つのブロックで示すことにしたが、具体的にI/F512は、例えばコントローラ103を接続するためのRS−232Cのようなシリアル・インターフェイス,プリンタ106を接続するためのセントロニクスのようなパラレル・インターフェイス,スキャナを接続するためのSCSI等で構成される。
【0048】
なお、図1に示したように、コントローラ103をコンピュータ104から独立させた構成としているが、コンピュータ104中にコントローラ103を内蔵することにしても良い。また、図5に図示することは省略するが、コンピュータ104にはフロッピーディスクドライブ装置,CD−ROMドライブ装置,MOドライブ装置等が搭載されている。
【0049】
以上説明した電子黒板システム100を構成する各装置は、筐体ユニットに収納されて一体化され、システム全体の小型化・操作性・取扱性・利便性の向上が図られる。このように筐体ユニットに電子黒板システム100を収納するのは、電子黒板システム100が、図1に示したような複数の装置で構成されるため、これらを別々に管理することにすると広い設置スペースが必要であり、かつ、移動に手間がかかるという問題が発生するからである。
【0050】
図6は電子黒板システム100を収納した筐体ユニットを前方側から見た斜視図であり、図7は後方側から見た斜視図である。図6および図7に示す筐体ユニット600は、PDP101およびタッチ入力装置102を収納したパネル部601と、コントローラ103を収納したコントローラ収納部602と、パネル部601およびコントローラ収納部602を所定の高さで支持するスタンド603を有すると共に、コンピュータ104,スキャナ105,プリンタ106,ビデオプレイヤー108等を収納する機器収納部604と、から構成される。
【0051】
PDP101およびタッチ入力装置102は、PDP101の前面にタッチ入力装置102が位置するようにして一体化され、図6に示すように、パネル部601前面にタッチ入力装置102のタッチ面201が現れるようにしてパネル部601に収納される。このように、パネル部601はPDP101およびタッチ入力装置102を収納して、電子黒板の表示面および書き込み面(タッチ面201)を構成する。
【0052】
また、コントローラ103は、図7に示すように、パネル部601の背面に設けられたコントローラ収納部602に収納される。そして、パネル部601は、PDP101の画像表示面およびタッチ入力装置101のタッチ面201が所定の高さに位置するように、ステー605を介して機器収納部604のスタンド603に取り付けられて支持される。また、コントローラ収納部602も同様に、スタンド603に取り付けられる。
【0053】
なお、図6に示すパネル部601の前面側において、606はスピーカを、607はPDP101の電源ランプをそれぞれ示している。また、詳細な説明については省略するが、実施の形態1に係る電子黒板システム100においては、コンピュータ104,ビデオプレイヤー108等のPDP101に対する画像出力元の切り換え、ボリューム調整等をリモコンで操作することも可能であり、608はリモコンからの光を受光するリモコン受光部に該当する。
【0054】
また、図7に示すパネル部601の背面側において、609は電子黒板システム100の移動用取っ手を、610はPDP101の輝度,コントラスト等を設定するための操作パネルを、611は後述するパネル部601の角度を調整するための角度調整レバーをそれぞれ示している。さらに、図示を省略するが、コントローラ収納部602の底面には、コンピュータ104,ビデオプレイヤー108等をPDP101,コントローラ103等に接続するためのコネクタパネルが設けられている。
【0055】
すなわち、コンピュータ104の画像出力ケーブルおよび音声出力用ケーブルは、このコネクタパネルを介してPDP101に接続され、また、コンピュータ104およびコントローラ103はこのコネクタパネルを介して接続される。さらに、ビデオプレイヤー108等の各種情報機器やAV機器についても、このコネクタパネルを介してPDP101に接続される。
【0056】
筐体ユニット600の機器収納部604は、鉛直方向に向かって下からコンピュータ104を収納するためのコンピュータ収納部612と、ビデオプレイヤー108やその他レーザディスクプレイヤー,DVDプレイヤーのような各種情報機器やAV機器を収納するためのビデオ収納部613と、プリンタ106を収納するためのプリンタ収納部614と、を備えている。このように、鉛直方向に向かって下から重量のある機器を配置することにより、上方にPDP101およびタッチ入力装置102を有するボード部601が存在する場合であっても、移動時および設置時における筐体ユニット600の安定性を確保することができる。なお、機器収納部604には、図1に示したスキャナ105を収納する収納部分が設けられていないが、鉛直方向に向かって下から重量のある機器を配置するという条件が守られる限り、スキャナ105用の収納部分を設けることにしても良い。
【0057】
コンピュータ収納部612の両側面は扉になっており、フロッピーディスクやCD−ROMの抜き差しを行うことができるようになっている。また、ビデオ収納部613の前面は扉になっており、ビデオテープ,レーザディスク等の抜き差しを行うことができるようになっている。さらに、プリンタ収納部614の前面も扉になっており、プリンタ106の操作を行うことができ、また、この扉にはタッチ入力装置102のタッチ面201にタッチするためのタッチペン(図示せず)が収納できるようになっている。加えて、プリンタ収納部614の背面は筐体によって覆われておらず、給紙トレイが筐体ユニット600外部に位置するようにプリンタ106を収納でき(図8参照)、操作性の向上が図られている。
【0058】
なお、図6に示す機器収納部604の前面側において、615はコンピュータ104のキーボード503を常に使用可能な状態で載置できるキーボード台を、616は電子黒板システム100を筐体ユニット600ごと移動させるためのキャスターをそれぞれ示している。また、図7に示す機器収納部604の背面側において、617はPDP101,コントローラ103,コンピュータ104等に電源を供給する電源タップを、618は各種ケーブルを配線するためのケーブルガイドを、619は電子黒板システム100の主電源スイッチをそれぞれ示している。
【0059】
このように、電子黒板システム100を筐体ユニット600に収納することにより、筐体ユニット600を移動させるだけで電子黒板システム100を容易に移動・設置することができる。また、筐体ユニット600の機器収納部604には、重力方向(鉛直方向)の下から順に重量の大きな装置を配置するため、移動時および設定時における筐体ユニット600の安定性を確保することができる。
【0060】
さらに、前述した筐体ユニット600には、PDP101の表示面に例えば蛍光灯の光が直接入り込み、PDP101上に表示された画像が見にくくなる可能性があることを考慮して、ボード部601(電子黒板の表示面および書き込み面)の角度を調整する角度調整機構部が設けられている。そこで、この角度調整機構部の構成例を説明する。
【0061】
図8は、右側面から見た筐体ユニット600側面図である。図8において800は回動支点を、801は回動ガイドをそれぞれ示し、ボード部601は、ステー605を介して筐体ユニット600の左右に存在するスタント603に回動支点800を支点として回動自在に取り付けられている。つまり、首を上下に振るように、回動支点800を中心にして図8中の矢印で示す方向にボード部601を回動させることができ、蛍光灯の光がPDP101に写り込まない角度に調整できるようになっている。ここで、回動ガイド801は、回動支点800を中心にして回動するボード部601の角度を規制するものであり、また、角度調整レバー611は、後述する機構を介してボード部601を回動させて角度調整を行うものである。
【0062】
実施の形態1においては、角度調整レバー611の操作によりボード部601の角度を0度(ボード部601が垂直に立った状態)から5度(ボード部601を斜め下に向けた状態)の範囲で調整できるものとする。また、上記回動支点800,回動ガイド801,角度調整レバー611および以下に説明する各構成部材により、角度調整機構部802が構成されるものとする。
【0063】
なお、図8において、803はプリンタ収納部614に収納されたプリンタ106のトレイを示している。図8に示すように、ボード部601の角度調整を行うための角度調整レバー611は、トレイ803に記録紙を給紙する際に邪魔にならないような位置に設けられる。
【0064】
図9および図10は、上方から見た角度調整機構部802の構成図であり、図9はボード部601の角度を5度にした状態を、図10は角度を0度にした状態を示している。また、図11は、図9および図10に示す角度調整機構部802を側面から見た構成図であり、図10に示すボード部601の角度を0度にした状態に対応している。
【0065】
図9〜図11において、900はステー605の間にPDP支点901によって回動自在に取り付けられたPDPアングルを、902はスタンド603の間にスタンド支点903によって回動自在に取り付けられ、角度調整レバー611と共にボード部601の角度調整時に利用されるレバー受台904が取り付けられたスタントステーをそれぞれ示している。
【0066】
角度調整レバー611は、PDPアングル900およびスタンドステー902を挟み込むような形状を有し、PDPアングル900側のレバー支点905に回動自在に取り付けられている。加えて、角度調整レバー611には、スタンドステー902に取り付けられたレバー受台904の平面部906および斜面部907に接触し、角度調整レバー611の回動に伴って回転するベアリング908が設けられている。
【0067】
ここで、角度調整機構部802の状態は図9に示す状態にあり、ボード部601の角度は5度で傾いている状態にあるものとする。ユーザが角度調整レバー611を左方向(図中の矢印方向)に操作すると、角度調整レバー611がレバー支点905を中心にして回動し、これに伴って角度調整レバー611のベアリング908がレバー受台904の平面部906を移動すると共に斜面部907の斜面を登る結果、PDPアングル900を前方に押し出す力が発生する。すなわち、レバー受台904はスタンドステー902を介してスタンド603に固定されており、PDPアングル900は回動支点800および回動ガイド801においてボード部601を回動自在に支持するステー605に取り付けられているため、角度調整レバー611の操作により、PDPアングル900と共にボード部601を回動させることができる(ボード部601の下端部を前方に押し出すことができる)。
【0068】
このような角度調整レバー611の操作により、角度調整機構部802は図9から図10に示す状態に変化することになり、ボード部601の角度を5度から0度に変化させることができる。つまり、図9および図10に示すように、PDPアングル900およびスタンドステー902の間隔をL1からL2のように広げることにより、ボード部601の角度を5度から0度に変化させることができる。
【0069】
また、同様に、図10に示す状態からユーザが角度調整レバー611を右方向(図中の矢印方向)に操作することにより、ボード部601の角度を0度から5度に変化させることができる。
【0070】
なお、図示することは省略するが、ボード部601の角度を変化させることに伴って図11に示す角度調整レバー611の角度も変化することになる。ところが、PDPステー900およびスタンドステー902はそれぞれ回動自在に固定されているため、ボード部601の角度変化の影響を受けないようになっている。
【0071】
また、図12に示すように、PDPアングル900およびスタンドステー902の間に1または複数のスプリング1200を設けることにより、角度調整レバー611の操作性の向上を図ることができる。これは、ボード部901の重量および角度調整レバー611の長さによっては、角度調整レバー611の操作が重くなってしまうことを考慮したものである。したがって、ボード部601の重量によって、スプリング1200の本数やスプリング力を調整することにより、さらなる操作性の向上を図ることができる。
【0072】
また、レバー受台904はスタンドステー902に例えばネジ等で固定されることになるが、ネジを通すスタンドステー902の穴(図示せず)を長方形のような長穴としておくことが好ましい。その結果、レバー受台904の固定位置を好みに応じて変更することができるため、調整可能なボード部601の角度範囲を変化させることが可能となる。
【0073】
さらに、図13に示すようにレバー受台904をPDPステー900に設けると共に、レバー支点905をスタンドステー902に設け、図9〜図12に示した角度調整機構部802とは逆の構成にしても、同様にボード部601の角度調整を行うことができる。
【0074】
前述した角度調整機構部802の構成はあくまで一例であって、種々の設計・変更を行うことが可能である。例えば、図9や図10に示した角度調整レバー611を含む角度調整機構部802の構成部材をボード部601の上の方に設け、回動支点800および回動ガイド801の位置を逆にしても良い。
【0075】
このように、筐体ユニット600にボード部601の角度を調整する角度調整機構部802を設けることにより、PDP101に対する外乱光の入射、特に天井にある蛍光灯等の照明器具からの光を避けることができる。したがって、画面が見やすくなり、電子黒板システム100の利便性の向上を図ることができる。
【0076】
2.動作
つぎに、前述した構成を有する電子黒板システム100の動作について、
(1)概要
(2)システムを電子黒板として使用する場合
(3)電子黒板で作成したデータを印刷する場合
(本発明の画像処理方法)
(4)システムをコンピュータとして使用する場合
(5)タッチ入力装置の調整
(6)AV機器の利用
(7)ネットワーク接続
の順で説明する。なお、本発明に係る画像処理方法については、「(3)電子黒板で作成したデータを印刷する場合」で説明する。
【0077】
(1)概要
実施の形態1に係る電子黒板システム100は、大画面のPDP101と超音波表面弾性波方式のタッチ入力装置102とを融合し、プロジェクターのような大画面で、指先やタッチペンでの画面上への自由な書き込み、コンピュータデータの鮮明な表示を可能にした、会議や打ち合わせ等に利用可能なコミュニケーションツールといえるものである。
【0078】
具体的には、ユーザがタッチ入力装置102のタッチ面201に指先やタッチペンで文字や図形を書くことにより、書いた文字や図形をそのままPDP101上に表示することができる。また、ワードプロセッサや表計算ソフトの画面をキャプチャし、キャプチャした画面に文字や図形を書きこんだり、画面の一部をペンツールで強調したりすることができる。
【0079】
システム上では、PDP101に表示された画面を1ページとし、書き込んだ情報をページ単位で管理するため、全ページの一覧表示・ページの並び替え・ページの追加および削除等の編集処理を行うことができる。作成した各ページをファイルとして保存しておくことができ、何回かに分けて同一の議題の会議を行うような場合には、何度でも呼び出して利用することができる。そして、呼び出したファイルを加工することができ、新たな資料の作成のために再利用することができる。
【0080】
また、プレゼンテーションソフトを用いて他のコンピュータで作成したファイルをネットワーク107等を介して読み込んで、そのファイルを用いてプレゼンテーションを行うことも可能である。ファイルのデータを用いてプレゼンテーションを行うことができるため、プロジェクタを利用したプレゼンテーションに必要なOHPフィルムは不要である。前述したように、プレゼンテーションを行いつつ、プレゼンテーションソフトで作成したファイルを開いた画面上にタッチ入力装置102を介してマーキングすることができ、より効果的なプレゼンテーションを行うことが可能となる。
【0081】
また、通常のコンピュータとしても利用可能であり、大画面のPDP101を利用して、コンピュータの操作方法の教育等にも活用することができる。
【0082】
さらに、電子黒板システム100で作成したデータを印刷する際に、トナーやインク等の消費量を効果的に低減するための画像印刷機能(本発明に係る画像処理方法を含む)が実装される。
【0083】
(2)システムを電子黒板として使用する場合
続いて、電子黒板システム100を電子黒板として使用する場合について、
1)電子黒板ソフト
2)手書きによる文字・図形の書き込み
3)手書き文字・図形の消去
4)図形の描画
5)新たなページの作成
6)以前に作成したファイルを開く
7)ワードプロセッサ・表計算ソフト・プレゼンテーションソフトの画
面を取り込む
8)作成中のページを一覧表示する
9)作成したページを保存する
10)その他
の順で説明する。
【0084】
1)電子黒板ソフト
図5に示した電子黒板ソフト506がCPU500によって実行されることにより、電子黒板システム100を電子黒板として動作させることができる。この電子黒板ソフト506は、ワードプロセッサ・表計算ソフト等の各種アプリケーションプログラム508と同様に、OS505による制御の下で動作するアプリケーションプログラムの一種である。実施の形態1では、図7に示したシステムの主電源スイッチ619をONにすると、OS505の起動に続いて直ちに電子黒板ソフト506が起動されるという設定にしておくと作業性の面において好ましい。ただし、OS505によって提供されるデスクトップ画面がシステムの起動時に表示され、デスクトップ画面上に表示されたアイコンを選択して電子黒板ソフト506を起動することにしても良い。
【0085】
電子黒板ソフト506が起動されると、図14に示すような電子黒板画面1400がPDP101上に表示される。この電子黒板画面1400は、例えばホワイトボードの書き込み面に相当するものである。この電子黒板画面1400を表示しているPDP101の前面に位置するタッチ入力装置102のタッチ面201上にユーザが指先やタッチペンで文字や図形を描くと、タッチ入力装置102・コントローラ103・コンピュータ104を介し、ホワイトボードにペンで文字や図形を書いたように、ユーザがタッチ面201に書いた文字や図形がそのままPDP101上の電子黒板画面1400に描画される。
【0086】
また、電子黒板ソフト506は、ページ単位で情報を管理するように構成されており、上記電子黒板画面1400は電子黒板ソフト506が管理する1ページ分の情報書き込み領域に相当する。ユーザは電子黒板ソフト506を操作して複数のページを作成することができ、その中の任意のページを電子黒板画面1400として表示することができる。
【0087】
さらに、電子黒板ソフト506は、図14に示すように、各種の操作を行うための複数のボタンを含むツールバー1401を電子黒板画面1400上に表示する。ここで、ツールバー1401中の各ボタンに割り当てられている機能の概略を説明する。なお、後述するように、電子黒板画面1400に表示されるツールバーには、ツールバー1401の他、拡張ツールバー(図15参照)および図形描画ツールバー(図16参照)が用意されている。
【0088】
・コンピュータ画面ボタン1402:
PDP101上の表示をコンピュータの画面(デスクトップ画面または他のアプリケーションプログラムの画面)に切り換える。
・ペンボタン1403:
手書きでPDP101上に文字や線を書くことができる(ペンツールの利用を指定)。
・消しゴムボタン1404:
手書きで書いた文字や線を消すことができる。
・前ページボタン1405:
前のページを表示する。
・ページ番号ウインドウ1406:
現在電子黒板画面1400として表示されているページのページ数を表示する。
・次ページボタン1407:
つぎのページを表示する。
・印刷ボタン1408:
現在作成しているファイルのページをプリンタ106で印刷する。
・サムネイルボタン1409:
現在作成しているファイルを構成するページを一覧表示する。
・終了ボタン1410:
電子黒板ソフト506を終了する。
・拡張ボタン1411:
図15に示す拡張ツールバー1500を表示する。拡張ツールバー1500中の拡張ボタン1411にタッチすると、図14に示すツールバー1401に復帰する。
【0089】
上記拡張ボタン1411にタッチした場合に表示される拡張ツールバー1500中の各ボタンに割り当てられた機能について図15を参照しつつ説明する。なお、図14に示したツールバー1401中のボタンと同一のボタンについては同一の符号を付して説明を省略する。
【0090】
・ファイルボタン1501:
新しいページを開いたり、以前に作成したファイルを開くことができる。
・保存ボタン1502:
現在作成しているファイルを保存する。
・表示ボタン1503:
サムネイル表示,全体表示およびウィンドウ表示の切り換え、ズーム(拡大)表示の設定を行うことができる。
・図形描画ボタン1504:
図16に示す図形描画ツールバー1600が表示され、線,四角形,楕円を描くことができる(図形描画ツールの利用を指定)。図形描画ツールバー1600中の各ボタンについては後に説明する。
・背景設定ボタン1505:
PDP101に表示する電子黒板画面1400の背景色の設定を行うことができる。
・オプションボタン1506:
電源投入時および終了時の電子黒板ソフト506の表示、後述する他の画面をキャプチャしたときのページ挿入の設定を行うことができる。また、作業フォルダ変更の設定を行うことができる。
・ヘルプボタン1507:
操作や機能説明を記載したヘルプ画面を表示することができる。
【0091】
さらに、上記図形描画ボタン1504にタッチした場合に表示される図形描画ツールバー1600中の各ボタンに割り当てられた機能について図16を参照しつつ説明する。
【0092】
・選択ボタン1601:
作成した図形を編集する場合に、編集対象となる図形を選択することができる。
・直線ボタン1602:
直線を引くことができる。
・四角形ボタン1603:
四角形を描くことができる。
・楕円ボタン1604:
楕円を描くことができる。
・編集ボタン1605:
作成した図形を編集する。
【0093】
なお、電子黒板ソフト506は、コントローラ103から入力される座標位置情報に基づいて、ユーザがいずれのボタンをタッチしたのかを知ることができる。
【0094】
また、ユーザは、図14〜図16に示した各ツールバーの所定の位置に指先でタッチし、そのまま指先を移動させることにより、ツールバーを好みの場所に移動させることができる。
【0095】
また、図14に示した電子黒板画面1400は、いわゆる全画面表示と呼ばれる表示形態でPDP101の表示領域全面に表示されている。ユーザは上記拡張ツールバー1500中の表示ボタン1503にタッチし、所定の操作を行うことにより、電子黒板画面1400をウインドウ表示に切り換えることができる。さらに、電子黒板ソフト506は、OS505上で動作するアプリケーションプログラムの一種であるため、後述するように、ツールバー1401(または拡張ツールバー1500)中のコンピュータ画面ボタン1402にタッチすることにより、PDP101の表示を電子黒板画面1400からデスクトップ画面またはワードプロセッサ等の表示画面に簡単に切り換えることができる。
【0096】
さらに、タッチ入力装置102の操作(タッチ面201へのタッチ)は、指先やタッチペンの他、表面弾性波を減衰させることができるものであれば、どのようなものを用いて操作を行っても良い。したがって、以下の説明において、例えば「指先でタッチする」という記述があっても、タッチペンやその他の物でタッチして同様な操作を行うことができる。
【0097】
2)手書きによる文字・図形の書き込み
続いて、上述した電子黒板ソフト506を用いた各種の操作について順番に説明していくことにする。ここでは、手書きで文字や図形を書き込む方法について説明する。
【0098】
電子黒板ソフト506には、ユーザの指先またはタッチペンを本物のペンのように用い、手書きで電子黒板画面1400上に文字や図形を書き込むためのペンツールが用意されている。このペンツールは、ユーザがツールバー1401(または拡張ツールバー1500)中のペンボタン1403にタッチすることにより利用可能となる。ユーザは、黒板やホワイトボードに手書きで文字を書くようにして、タッチ面201上に指先やタッチペンで文字や線を書くことにより、電子黒板画面1400上に対応する文字や線を表示させることができる。このペンツールでは、ユーザの指先やタッチペンが本物のペンのようになり、指先によって書くことができる文字や図形の色や線の太さを設定することもできる。図17は、手書きで文字や線を書いた結果がPDP101上の電子黒板画面1400に表示された様子を示す説明図である。
【0099】
ここで、図1,図4および図5を用いて、電子黒板画面1400に文字を表示する処理を簡単に説明する。ユーザがタッチ面201に指先で文字を書いた場合、タッチ面201を伝播する表面弾性波が減衰されることになる。その結果、コントローラ103は、表面弾性波の減衰に基づいて指先の軌跡に対応する座標位置情報を求めることができ、求めた座標位置情報を順次コンピュータ104に入力する。コンピュータ104において、電子黒板ソフト506およびOS505は、コントローラ103から座標位置情報を入力すると、あらかじめ設定されている色および太さで線を描画するための描画情報を生成し、該当する座標位置に合わせてグラフィックス・ボード510のビデオメモリ(図示せず)に書き込んでいく。グラフィックス・ボード510は、ビデオメモリの内容に従って画像信号をPDP101に送信し、ユーザがタッチ面201に書いた文字と同一の文字をPDP101に表示する処理を制御する。
【0100】
簡単に言えば、コンピュータ104は、タッチ入力装置102およびコントローラ103をマウスのようなポインティングデバイスとして認識しているため、コンピュータ104では、描画ソフト上でマウスを用いて文字を書いた場合と同様な処理が行われることになる。なお、以下に説明する文字の消去や図形の描画等の処理においても、前述したような過程で処理されることになる。
【0101】
3)手書き文字・図形の消去
消しゴムボタン1404にタッチすることにより、ユーザは、電子黒板画面1400上に手書きで書いた文字や図形を消しゴムで消すようにして消去することができる。消しゴムボタン1404にタッチすると、ユーザの指先やタッチペンを本物の消しゴムのように用いることができ、その消しゴムの大きさ、つまり文字や図形を一度に消すことができる範囲を設定することもできる。図18は、図17に示した手書きの文字や線を消しゴム1800で消去する際の様子を示す説明図である。
【0102】
また、この手書き文字の消去モードでは、図19に示すように、消去したい手書き文字や線を枠1900で囲い、枠1900中の文字や線を一度に消去することもできる(囲い消し)。
【0103】
4)図形の描画
電子黒板ソフト506には、直線,四角形,楕円のような図形を描くための図形描画ツールが用意されている。この図形描画ツールは、図16に示した描画ツールバー1600を介して利用可能することができるものである。ユーザは、ツールバー1400(図14参照)の拡張ボタン1411にタッチして拡張ツールバー1500を表示した後(図15参照)、拡張ツールバー1500の描画ボタン1504にタッチすることにより、図16に示す描画ツールバー1600を電子黒板画面1400上に表示させることができる。
【0104】
▲1▼ 直線の描画
直線を描く場合、ユーザは、描画ツールバー1600中の直線ボタン1602を指先でタッチした後、直線の始点となるタッチ面201の任意の場所を指先でタッチしてそのまま終点となる場所まで指先を移動させ、指先をタッチ面201から離せば良い。その結果、図20に示すように、電子黒板画面1400上に直線が描画される。
【0105】
▲2▼ 四角形の描画
四角形を描く場合、ユーザは、描画ツールバー1600中の四角形ボタン1603を指先でタッチした後、タッチ面201の任意の場所を指先でタッチし、そのまま任意の方向に指先を移動させ、指先をタッチ面201から離せば良い。その結果、図21に示すように、電子黒板画面1400上に四角形が描画される。
【0106】
また、電子黒板ソフト506においては、上述したようにして描画される四角形を使って簡単に表を作成できる機能が用意されている。まず、拡張ツールバー1500中の背景設定ボタン1505にタッチして設定画面(図示せず)を表示させ、電子黒板画面1400の背景にグリッドを表示させるという設定を行う。この際、グリッドの縦および横の間隔,左開始位置および上開始位置を指定することができる。加えて、グリッドを使って表を作成する際の便宜を図るため、描画した四角形がグリッドに一致するように表示するという設定も用意されている。
【0107】
グリッドに関する設定を行うと、図22に示すように電子黒板画面1400にグリッドが表示される。そして、上述したようにして四角形を繰り返し描画することにより、図23に示すような表を作成することができる。なお、グリッドの設定を行う際に、描画した四角形がグリッドに一致するように表示するという設定を行っておくと、電子黒板ソフト506はグリッドに沿って四角形を描画する処理を実行する。
【0108】
▲3▼ 楕円の描画
楕円を描く場合、ユーザは、描画ツールバー1600中の楕円ボタン1604を指先でタッチした後、タッチ面201の任意の場所を指先でタッチし、そのまま任意の方向に指先を移動させ、指先をタッチ面201から離せば良い。その結果、図24に示すように、電子黒板画面1400上に楕円が描画される。
【0109】
▲4▼ 描画した図形の変形
描画した図形を変形する場合、ユーザは、描画ツールバー1600中の選択ボタン1601を指先でタッチした後、変形したい図形の線の上をタッチして図形を選択する。その結果、図25(a)に示すように、選択された図形の上下左右斜めに四角いマーク(ハンドル)2500が表示される。
【0110】
そして、ユーザが指先でいずれか一つのハンドル2500にタッチし、そのまま指先を移動すると、その動きに合わせて図形の大きさや形状を変化させることができる。図25(b)は、図25(a)に示すハンドル2500のうち、右下のハンドル2500を移動して図形を拡大した様子を示している。
【0111】
▲5▼ 描画した図形の移動
描画した図形を移動する場合、ユーザは、描画ツールバー1600中の選択ボタン1601を指先でタッチした後、変形したい図形の線の上をタッチして図形を選択する。その結果、図26(a)に示すように、選択された図形の上下左右斜めにハンドル2500が表示される。
【0112】
そして、ユーザが指先で図形の線をタッチし、そのまま指先を移動すると、その動きに合わせて図形を移動させることができる。図26(b)は、図26(a)に示す図形を右方向に移動した様子を示している。
【0113】
▲6▼ 描画した図形の編集
ここで、描画した図形の編集とは、図形の切り取りやコピー等を意味する。まず、描画した図形を切り取って任意の位置に貼り付ける場合、ユーザは、描画ツールバー1600中の選択ボタン1601を指先でタッチした後、切り取りたい図形の線の上をタッチして図形を選択する。そして、描画ツールバー1600中の編集ボタン1605に指先でタッチすると、図27に示す編集メニュー2700が電子黒板画面1400上に表示される。その後、ユーザが編集メニュー2700中の「切り取り」にタッチすると、選択された図形が切り取られる。
【0114】
切り取った図形を貼り付けるには、再度編集メニュー2700を表示させて「貼り付け」にタッチした後、電子黒板画面1400上の任意の場所にタッチすると、切り取った図形がタッチした場所に貼り付けられる。
【0115】
なお、現在表示されているページではなく、他のページに切り取った図形を貼り付けたい場合には、拡張ツールバー1600中の前ページボタン1405または次ページボタン1407にタッチして所望のページを表示させた後、上述した貼り付け操作を行えば良い。
【0116】
また、描画した図形をコピーして任意の場所に貼り付ける場合には、編集メニュー2700の「コピー」にタッチする以外は上述した切り取りの場合と同様の操作を行えば良い。
【0117】
つぎに、描画した図形を削除する場合について説明する。図形の切り取り操作で説明したように、削除したい図形を選択して編集メニュー2700を表示させる。そして、編集メニュー2700の「削除」にタッチすると、選択された図形が削除される。
【0118】
なお、描画した図形を全て選択して切り取り・コピー・削除を行いたい場合は、編集メニュー2700の「すべて選択」にタッチすると、描画した図形の全てが選択され、全ての図形を対象とした切り取り・コピー・削除の操作を行うことができる。なお、「すべて選択」にタッチすると、全ての図形にハンドルが表示されるため、全ての図形を指先で移動させることができる。
【0119】
5)新たなページの作成
電子黒板画面1400として現在表示されているページ以外に新たなページを作成する場合、ユーザはツールバー1401(または拡張ツールバー1500)の次ページボタン1407にタッチすれば良い。電子黒板ソフト506は、次ページボタン1407がタッチされると、新たなページを生成して電子黒板画面1400として表示する。
【0120】
なお、現在複数のページが作成されている場合には、次ページボタン1407をタッチして最終ページを表示した後、再度次ページボタン1407をタッチすれば、新たなページを作成することができる。
【0121】
また、前のページを開きたい場合、ユーザはツールバー1401(または拡張ツールバー1500)の前ページボタン1405にタッチすれば良い。電子黒板ソフト506は、前ページボタン1405がタッチされると、該当するページを電子黒板画面1400として表示する。
【0122】
6)以前に作成したファイルを開く
以前に作成したファイルを開くには、拡張ツールバー1500のファイルボタン1501をタッチしてファイルメニュー(図示せず)を表示させ、ファイルメニュー中の「開く」にタッチして図28に示すダイアログボックス2800を表示させる。そして、所望のファイル名をタッチして選択し、「開く」ボタン2801をタッチすることにより、該当するファイルのページが電子黒板画面1400として表示される。なお、いわゆる「ダブルクリック」のように、ファイル名を続けて2回タッチ(以下、「ダブルタッチ」と記述する)することによってもファイルを開くことができる。
【0123】
また、以前に作成したファイルの内容がわからなくなってしまったような場合、ファイルサムネイル機能を使用してファイルの一覧を表示し、内容を確認し、目的のファイルを開くという操作を行うことができる。ファイルサムネイル機能を利用するには、ダイアログボックス2800中の「サムネイル」ボタン2802をタッチすることにより、図29に示すようにサムネイルダイアログボックス2900が表示され、その中にファイルの一覧がサムネイル表示される。ここで表示されるサムネイル画像は、各ファイルの先頭ページである。そして、所望のサムネイルをタッチして選択し、「開く」ボタン2901をタッチすることにより、または所望のサムネイル画像をダブルタッチすることにより、該当するファイルのページが電子黒板画面1400として表示される。
【0124】
なお、新規ファイルを作成するには、拡張ツールバー1500のファイルボタン1501をタッチしてファイルメニュー(図示せず)を表示させ、ファイルメニュー中の「新規作成」にタッチすれば新規ページが電子黒板画面1400に表示される。
【0125】
7)ワードプロセッサ・表計算ソフト・プレゼンテーションソフトの画面を取り込む(キャプチャ機能)
電子黒板ソフト506は、ワードプロセッサ・表計算ソフト・プレゼンテーションソフトで作成したファイルの内容を電子黒板画面1400の背景として取り込むための「キャプチャ」機能を有している。以下に、このキャプチャ機能を用いてワードプロセッサや表計算ソフト、プレゼンテーションソフトの画面を取り込む処理を説明する。
【0126】
まず、ユーザがツールバー1401(または拡張ツールバー1500)のコンピュータ画面ボタン1402をタッチすることにより、図30に示すように、PDP101の表示が電子黒板画面1400からコンピュータ画面3000に切り換えられる。図30において、3001は、コンピュータ画面3000に切り換えられた際に表示されるキャプチャツールバーである。キャプチャツールバー3001中の各ボタンの機能は以下の通りである。
【0127】
・電子黒板画面ボタン3002:
コンピュータ画面3000から電子黒板画面1400に切り換わる。
・キャプチャボタン3003:
コンピュータ画面3000上に表示された画面をキャプチャする。
・マウスボタン3004:
2ボタン式のマウスの右ボタンを利用できるような環境(例えば、マイクロソフト社のWindows(登録商標)をOSとして利用している場合など)において、マウスの右ボタンに割り当てられた機能を利用可能にする。
【0128】
そして、ユーザは、図30に示すコンピュータ画面3000において、所望のアプリケーション・プログラムのアイコンまたは所望のファイルのアイコンにタッチ(ダブルタッチ)して該当するアプリケーション・プログラムを起動させると共に、目的のファイルをPDP101に表示させた後、キャプチャボタン3003にタッチする。その結果、電子黒板ソフト506は、現在表示されている画面をキャプチャし、図31に示すように、PDP101の表示を電子黒板画面1400に切り換えると共に、キャプチャした画面を電子黒板画面1400の背景として表示する。
【0129】
そして、図32に示すように、ユーザは前述した方法で文字や図形を電子黒板画面1400上に書きこむことができる。このように、ワードプロセッサ・表計算ソフト・プレゼンテーションソフト等の画面を電子黒板画面1400の背景として簡単に取り込むことができるため、電子黒板システム100を用いて効果的なプレゼンテーションを行うことが可能となる。
【0130】
つまり、電子黒板システム100でプレゼンテーションソフトを用いてプレゼンテーションを行っている際、画面上に何か書き込んで説明したい場合にキャプチャボタン3003をタッチすれば、直ちに現在の画面がキャプチャされ、図31に示すような電子黒板画面1400に切り換わり、画面上に所望の事項を書きこむことができる。そして、プレゼンテーションソフトに戻りたい場合、コンピュータ画面ボタン1402をタッチすることにより、直ちにプレゼンテーションソフトの画面(コンピュータ画面3000)に切り換わる。キャプチャして文字等を書き込んだ画面は後述するように保存することが可能である。
【0131】
なお、ここでは、一旦コンピュータ画面3000を表示させ、アプリケーションプログラムを起動させた後に所望の画面をキャプチャするという方法について説明したが、電子黒板ソフト506から直接ワードプロセッサや表計算ソフトのファイルを指定することにより、電子黒板画面1400から直接該当するアプリケーション・プログラムを起動させて指定したファイルを開くこともできる。そして、そのアプリケーション・プログラムの画面をキャプチャしたい場合は、前述した操作と同様の操作を行えば良い。さらに、そのアプリケーション・プログラムの他の画面をキャプチャした場合は、次ページボタン1407にタッチすれば、再びそのアプリケーション・プログラムの画面をPDP101上に表示させることができる。
【0132】
8)作成中のページを一覧表示する
電子黒板ソフト506においては、現在作成している全てのページをサムネイルで表示することができる。サムネイル表示によるページ一覧を表示する場合、ユーザはツールバー1401(または拡張ツールバー1500)のサムネイルボタン1409をタッチする。電子黒板ソフト506は、サムネイルボタン1409がタッチされると、図33に示すように、作成中のページをサムネイル表示したサムネイル表示ダイアログボックス3300を電子黒板画面1400上に表示する。
【0133】
このサムネイル表示ダイアログボックス3300において、3301は開くボタンを、3302は閉じるボタンを、3303は前に移動ボタンを、3304は次に移動ボタンを、3305は前に挿入ボタンを、3306は次に挿入ボタンを、3307は削除ボタンを、3308は印刷ボタンをそれぞれ示している。
【0134】
サムネイル表示ダイアログボックス3300が表示されると、ユーザは以下のような操作を行うことができる。
【0135】
▲1▼ ページを指定して開く
サムネイル表示ダイアログボックス3300中の所望のサムネイル(ページ)をタッチして選択し、開くボタン3301をタッチすることにより選択したページを電子黒板画面1400として表示することができる。また、所望のページをダブルタッチすることにより、同様にそのページを電子黒板画面1400として表示することができる。
【0136】
▲2▼ ページの移動
サムネイル表示ダイアログボックス3300中の移動させたいページをタッチして選択し、現在のページより前に移動する場合には前に移動ボタン3303をタッチし、現在のページより後ろに移動する場合には次に移動ボタン3304をタッチする。このようにページを移動させることにより、ページの入れ替え操作を行うことができる。
【0137】
▲3▼ 新たなページを挿入する
サムネイル表示ダイアログボックス3300において新たに挿入するページの前ページまたは次ページとなるページをタッチして選択し、選択したページより前に挿入する場合には前に挿入ボタン3305をタッチし、選択したページより後ろに挿入する場合には次に挿入ボタン3306をタッチする。このような操作により、所望の位置に新たなページを挿入することができる。
【0138】
なお、最終ページを選択し、次に挿入ボタン3306をタッチすることにより、前述した次ページボタン1407をタッチして新たなページを作成する操作と同様の操作を行うことができる。
【0139】
▲4▼ ページを削除する
サムネイル表示ダイアログボックス3300中の削除したいページをタッチして選択し、削除ボタン3307をタッチすることにより、選択したページを削除することができる。
【0140】
▲5▼ ページを印刷する
サムネイル表示ダイアログボックス3300中の印刷したいページをタッチして選択し、印刷ボタン3308をタッチすることにより、選択したページを印刷することができる。なお、印刷を実行する際には種々の設定を行うことができる。印刷設定については後述する。
【0141】
9)作成したページを保存する
前述したようにして、電子黒板ソフト506上で作成したページをファイルとして保存することができる。保存する場合、拡張ツールバー1500の保存ボタン1502をタッチし、上書き保存および名前を付けて保存のいずれかを選択する。名前を付けて保存が選択されるた場合、電子黒板ソフト506はデフォルトとして現在の年月日および当日の通し番号からなるファイル名を提示する。ユーザは必要に応じてファイル名の入力およびフォルダの指定を行い、保存を指示することにより、作成したページをファイルとして保存することができる。なお、ファイル名はキーボード503(図5参照)を用いて入力することができる。
【0142】
一方、上書き保存が選択された場合、電子黒板ソフト506は該当するファイルに上書きして保存する。
【0143】
なお、電子黒板ソフト506は、電子黒板画面1400を複数のレイヤに分けて管理している。例えば、電子黒板画面1400の背景(キャプチャした画面を含む:ビットマップデータ)を管理する背景レイヤ,グリッド線(ベクトルデータ)を管理するグリッドレイヤ,図形描画ツールで描画した図形(ベクトルデータ)を管理する図形レイヤ,手書き文字や図形(ベクトルデータ)を管理する手書きレイヤ等である。そして、前述した保存が指定された場合、電子黒板ソフト506はこれらのレイヤを維持したまま一つのファイルを生成する。したがって、再度読み出した際に、各ページの内容を簡単に加工することができる。また、設定によっては、複数のレイヤのデータを一つのビットマップデータにし、ビットマップファイルとして保存することも可能である。
【0144】
10)その他
拡張ツールバー1500の表示ボタン1503にタッチしてメニューを開くことにより、電子黒板画面1400に表示されている文字等の表示倍率やウインドウ表示した際の電子黒板画面1400の表示方法を設定することができる。
【0145】
また、拡張ツールバー1500の背景設定ボタン1505にタッチしてメニューを開くことにより、カラーパレットを用いて電子黒板画面1400の背景色を設定することができる。
【0146】
さらに、拡張ツールバー1500のオプションボタン1506にタッチしてメニューを開くことにより、電子黒板ソフト506で使用するファイルをまとめて格納しておく作業フォルダの設定を行うことができる。
【0147】
(3)電子黒板で作成したデータを印刷する場合
図34は、電子黒板システム100の印刷処理部のブロック構成図である。図34に示す印刷処理部3400は、印刷条件を設定する印刷条件設定部3401と、印刷条件設定部3401で設定された印刷条件に基づいて、出力対象となる画像データに所定の画像処理を施す画像処理部3402と、画像処理部3402で画像処理が施された画像データの描画処理を制御する描画処理部3403と、描画処理部3403から画像データを入力し、入力した画像データに基づいてプリンタ106(図1参照)に対するプリントデータを生成して出力するプリンタドライバ3404と、を備えている。
【0148】
図34に示す印刷処理部3400において、例えば、印刷条件設定部3401および画像処理部3402は電子黒板ソフト506を構成するモジュールであり、描画処理部3403はOS505を構成するモジュールであり、プリンタドライバ3404は使用するプリンタ106に合わせてシステム中にインストールされたものである。
【0149】
電子黒板ソフト506上で現在作成中のページを印刷する場合、ユーザはツールバー1401(または拡張ツールバー1500)の印刷ボタン1408にタッチして印刷メニュー(図示せず)を開き、印刷メニュー中の「印刷」にタッチする。ユーザが印刷メニューの「印刷」をタッチすると、印刷条件設定部3401は、図35に示す印刷ダイアログボックス3500を電子黒板画面1400上に表示する。ユーザは、この印刷ダイアログボックス3500中のプリンタ設定欄3501,印刷範囲設定欄3502および印刷部数設定欄3503において印刷範囲や印刷部数を指定し、OKボタン3504にタッチする。ユーザがOKボタン3504をタッチすると、印刷条件設定部3401は、印刷ダイアログボックス3500を介して設定された印刷条件を画像処理部3402に入力する。
【0150】
画像処理部3402は、入力した印刷条件に従い、後述する各種条件が設定されている場合には設定された条件に基づいて印刷する画像データに所定の画像処理を施し、印刷要求と共に画像データを描画処理部3403に入力する。描画処理部3403は、入力した画像データにカラーマッチング等の処理を施し、プリンタドライバ3404は、描画処理部3403から画像データを入力し、プリンタ106に合ったプリントデータを生成して、図1に示したプリンタ106に入力する。
【0151】
このようにして、電子黒板ソフト506上で作成中のページを印刷することができる。なお、印刷を中止する場合、ユーザはキャンセルボタン3505にタッチすれば良い。また詳細な説明については省略するが、印刷する記録紙のサイズ,余白等の設定を行ったり、印刷イメージを表示することもできる。
【0152】
続いて、本発明の特徴であるプリンタのトナーやインク等の消費量を効果的に低減するための画像印刷処理(画像印刷方法)について説明する。この画像印刷処理の設定は、印刷ダイアログボックス3500中の印刷色設定欄3506において行うことができる。
【0153】
印刷色設定欄3506において、3507は「最大画像領域の色を白で印刷」チェックボックスである。「最大画像領域の色を白で印刷」チェックボックス3507をチェックすると、1画面分または1ページ分の画像データのうち、同一の色情報で塗り潰す最大画像領域の色情報を白色に変更して印刷する処理が実行される。
【0154】
以下に、図36に示す電子黒板画面1400上の画像(1画面分または1ページ分の画像)を例にとって、「最大画像領域の色を白で印刷」チェックボックス3507がチェックされた場合の画像印刷処理(画像印刷方法)を図37のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0155】
図36は、画像が描かれた電子黒板画面1400の一例を示し、3600は前述した図形描画ツールを用いて描画された円グラフであり、円グラフ3600中に赤で塗り潰された領域3601および青で塗り潰された領域3602が存在している。また、3603は、ペンツールで書かれた手書き文字(フリーハンド線)を示し、ここでは「A社」および「B社」が手書き文字3603に該当する。3604は電子黒板画面1400上の背景領域を示し、この背景領域3604には緑が設定されており、背景領域3600は緑で塗り潰されている。なお、図36の網掛けは各領域を塗り潰す色に該当する。
【0156】
ユーザは、図36に示した電子黒板画面1400分の画像データ(1ページ分の画像データ)を印刷するため、図35に示した印刷ダイアログボックス3500を開いて印刷色設定欄3506のチェックボックス3507をチェックし、画像データの色情報の変更を設定する(S3701)。
【0157】
ユーザが図35中のOKボタン3504をタッチして印刷の実行を指定すると、画像処理部3402は、印刷ダイアログボックス3500を介して設定された設定情報(印刷条件)を印刷条件設定部3401から入力し、チェックボックス3507がチェックされているか確認する。チェックボックス3507がチェックされている場合、画像処理部3402は、出力対象となる電子黒板画面1400分(1ページ分)の画像データのうち、同一の色情報で塗り潰す最大画像領域を抽出する(S3702)。
【0158】
図36における同一の色情報で塗り潰す画像領域には、赤の色情報で塗り潰す領域3601,青の色情報で塗り潰す領域3602および緑の情報で塗り潰す背景領域3604があり、これらの画像領域の大きさは、領域3602<領域3601<背景領域3604となっているものとする。この場合、画像処理部3402は、電子黒板画面1400分の画像データを調査し、背景領域3604が同一の色情報で塗り潰す最大画像領域であることを特定する。
【0159】
続いて、画像処理部3402は、抽出した最大画像領域である背景領域3604の色情報を白色に変更する処理を実行する(S3703)。つまり、図36の電子黒板画面1400分の画像が記録紙に印刷された場合、背景領域3604に該当する部分の色は記録紙の地色となる。
【0160】
画像処理部3402は、最大画像領域の色情報を変更した後、印刷要求と共に画像データを描画処理部3403に入力する。その結果、描画処理部3403およびプリンタドライバ3404で所定の処理が実行され、プリンタ106において、最大画像領域の色情報を変更した後の画像データが記録紙上に出力される(S3704)。
【0161】
図38は、図36に示した電子黒板画面1400分の画像データが記録紙に出力された様子を示す説明図である。図38に示すように、記録紙3800上では、領域3601および領域3602がそれぞれ赤および青で塗り潰されて印刷されている。ところが、最大画像領域である背景領域3604の色情報を白色にした結果、背景領域3604に対応する領域3801は記録紙3800の地色となっている。
【0162】
図36に示した例では、各画像領域の大きさが領域3602<領域3601<背景領域3604という関係にあるとしたため、背景領域3604の色情報が白色に変更されることになったが、例えば円グラフ3600中の領域3601が最大画像領域である場合は、領域3601の色情報が白色に変更される。したがって、この場合の印刷結果としては、図38と異なり、領域3602が赤、背景領域3604に対応する領域3801が緑で印刷されるが、領域3601は記録紙3800の地色となる。
【0163】
また、図36に示した場合と異なり、背景領域3604に色情報が設定されていない場合、同一の色情報で塗り潰す最大画像領域の判断対象となる画像領域は円グラフ3600の領域3601および領域3602となる。図36の例では、領域3601の方が領域3602より大きいため、図37のステップS3703において領域3601の色情報が白色に変更される。したがって、この場合は、図39に示すように領域3602のみに色が印刷されて出力される。
【0164】
このように、同一の色情報で塗り潰す最大画像領域を抽出し、その領域の色情報を白色にするため、プリンタ106のトナーやインク等の消費量を効果的に低減することができる。
【0165】
なお、チェックボックス3507をチェックした状態で複数ページを同時に印刷する場合は、同一の色情報で塗り潰す最大画像領域を抽出し、その領域の色情報を白色にするという処理が各ページ毎に実行され、各ページ毎にトナーやインク等の消費量を低減するための処理が実行される。
【0166】
再び、図35に示す印刷ダイアログボックス3500中の印刷色設定欄3506の説明に戻る。印刷色設定欄3506において、3508は、電子黒板画面1400の背景色を白地に設定して印刷するための「背景色を白で印刷」チェックボックスである。このチェックボックス3508をチェックしておくと、背景領域3604の色情報を白色に変更して、または背景の設定がなかったものとみなして印刷処理が実行される。したがって、チェックボックス3508をチェックして図36に示した電子黒板画面1400分の画像データを印刷すると、図38に示したような印刷結果を得ることができる。
【0167】
また、「最大画像領域の色を白で印刷」および「背景色を白で印刷」という2つチェックボックス3507・3508をチェックして図36に示した電子黒板画面1400分の画像データを印刷すると、図39に示すような印刷結果を得ることができる。
【0168】
さらに、印刷色設定欄3506において、3509は、手書きで書いた線を黒にして印刷する「フリーハンド線を黒で印刷」チェックボックスを示している。このチェックボックス3407をチェックして印刷処理を実行した場合、画像処理部3402は、手書きで書かれた線の色情報が例えば赤である場合であっても、その色情報を黒に変更する。したがって、電子黒板画面1400上に手書きで書かれた線はすべて黒色で印刷されることになる。
【0169】
(4)システムをコンピュータとして使用する場合
電子黒板システム100をコンピュータとして使用するには、前述したキャプチャ機能を利用する場合のように、電子黒板画面1400においてコンピュータ画面ボタン1401にタッチし、または電子黒板ソフト506を終了させる等によって図30に示したようなコンピュータ画面3000に切り換える。PDP101の表示をコンピュータ画面3000に切り換えることにより、電子黒板システム100をコンピュータとして利用することができる。電子黒板システム100は、大画面のPDP101を有しているため、コンピュータの操作の教育等にも有効に活用することが可能である。
【0170】
また、タッチ入力装置102をマウスのようなポインティングデバイスとして利用できるため、画面上で各種アプリケーションプログラムを操作することができる。さらに、図30に示したマウスボタン3004にタッチすることにより、2ボタン式のマウスの右ボタンを利用できるような環境において、マウスの右ボタンに割り当てられた機能を指先やタッチペンで利用することが可能になる。
【0171】
(5)タッチ入力装置の調整
図5に示したタッチパネルドラバ507には、PDP101上のマウスカーソルの表示位置と、タッチ面201に指先やタッチペンでタッチしたタッチ位置とを一致させるためツールが用意されている。以下では、マウスカーソルの表示位置とタッチ位置とを一致させる位置補正操作について説明する。
【0172】
図40は、タッチ入力装置102の設定画面の一例を示す説明図である。図40に示す設定画面4000中のキャリブレイトボタン4001にタッチすると、PDP101上にPDP101の表示画面とタッチ入力装置102におけるタッチ面201の座標を調整する補正画面が表示される。この表示画面は、例えば、PDP101の左上・右上・右下等に3つの補正点を表示するものである。ユーザは、PDP101上の3つの点に指先やタッチペンでタッチすれば良い。
【0173】
タッチパネルドライバ507は、ユーザによって3つの補正点がタッチされると、タッチされた位置に基づいてマウスカーソルの表示位置とタッチ位置とを一致させる位置補正処理を実行し、位置補正した結果を所定のファイルに保存する。
【0174】
ただし、前述した位置補正操作は、実際に電子黒板システム100を製品として出荷する際にあらかじめ行われることになるため、解像度等を変更しない限り、ユーザが位置補正操作を行う必要はない。
【0175】
なお、設定画面4000中の他の設定項目の概略について説明しておく。4002は、マウスボタン・エミュレーション・モード設定欄であり、指先やタッチペンでタッチ面201がタッチされた際にどのような処理を行うかを設定するものである。マウスボタン・エミュレーション・モード設定欄4002では、例えば、
▲1▼ 指先やタッチペンでタッチ面201をタッチしたときにクリックとみなす設定,
▲2▼ 指先やタッチペンでタッチ面201をタッチして離した時にクリックとみなす設定,
▲3▼ タッチ面201を指先やタッチペンでタッチしたまま動かしたときをドラッグとみなす設定,
▲4▼ 指先やタッチペンでタッチ面201を2回連続的にタッチ(ダブルタッチ)した場合にダブルクリックとみなすと共に、タッチ面201を指先やタッチペンでタッチしたまま動かしたときをドラッグとみなす設定(電子黒板ソフト506を使用する際にはこの設定にする)
等を行うことができる。
【0176】
また、4003は、タッチ音の出力設定チェックボックスを示し、このチェックボックス4003をチェックしておくと、タッチ面201をタッチする毎にビープ音が出力されるようになる。4004は、設定ボタンであり、設定ボタン4004にタッチするとコントローラ103の接続方法を設定する画面が表示される。さらに、4005はコントローラ103およびタッチパネルドライバ507に関する情報を表示する情報ボタンを、4006はヘルプ画面を表示するヘルプボタンを、4007は設定画面4000中に設定した事項を有効にするOKボタンを、4008は設定画面4000中に設定した事項を無効にするキャンセルボタンをそれぞれ示している。
【0177】
(6)AV機器の利用
図1に示したように、電子黒板システム100のPDP101にはビデオプレイヤー108をはじめ、レーザディスクプレイヤー,DVDプレイヤー,ビデオカメラ等の各種情報機器やAV機器を接続し、映像・音声を再生することができる。また、PDP101には、アンプを介して外部スピーカーも接続することができ、大画面のディスプレイで迫力ある音声も楽しむことが可能である。上記情報機器やAV機器またはコンピュータ104からPDP101に対して入力する入力信号は、図示しないリモコン等を用いて簡単に切り換えることができる。
【0178】
このように、コンピュータ104を介さずに各種情報機器やAV機器をPDP101に接続して操作でき、PDP101を大画面モニタとして利用することができるため、他にテレビ等を用意する必要がなく、電子黒板システム100の操作性・取扱性・利便性の向上を図ることができる。
【0179】
(7)ネットワーク接続
さらに、図41に示すように、電子黒板システム100をLANやインターネットのようなネットワークに接続することができる。したがって、電子黒板ソフト506で作成した会議の資料等を他のコンピュータに送信すること、他のコンピュータで作成したデータを読み込んで会議に利用すること、複数の電子黒板システム100を接続して遠隔会議を行うこと、テレビ会議システムに応用すること等、電子黒板システム100の応用範囲を拡大することができる。また、PHSを用いて無線により電子黒板システム100をネットワークに接続することもできる。
【0180】
3.効果
このように、実施の形態1に係る電子黒板システム100(画像印刷方法)によれば、画像印刷時に特定の画像データの色情報の変更を設定すると、出力対象となる1画面分または1ページ分の画像データのうち、同一の色情報で塗り潰す最大画像領域の色情報を白色に変更して、記録紙に印刷するため、トナーやインク等の消費量の低減を効率的に行うことができる。
【0181】
また、前述した電子黒板システム100は、上記印刷に関する事項以外に以下のような効果を奏する。すなわち、PDP101およびタッチ入力装置102を用いて電子黒板の表示面および書き込み面を構成するボード部601と、鉛直方向の下からコンピュータ104,ビデオプレイヤー108,プリンタ106を順に収納する機器収納部604とを備えた筐体ユニット600を用いて電子黒板システム100が構成されるため、筐体ユニット600を移動させるだけで、システムの移動・設置を容易に行うことができる。また、重力方向(鉛直方向)の下から順に、重量の大きな装置を配置しているため、移動時および設置時の筐体ユニット600の安定を確保することができる。さらに、超音波表面弾性波方式のタッチ入力装置102においてPDP101側の面に電磁波を遮蔽するシールドテープ300を設けたため、表示装置としてPDP101を用いることができ、表示装置の薄型化(小型化)および表示画面の輝度の向上を図ることができる。すなわち、実施の形態1に係る電子黒板システム100によれば、電子黒板システム100全体の小型化・一体化を図ると共に、操作性・取扱性・利便性の向上を図ることができる。
【0182】
また、PDP101およびタッチ入力装置102を収納したボード部601の角度を調整する角度調整機構部802を備えたため、PDP101の表示面に対する外乱光の入射、特に、天井にある蛍光灯等の照明器具からの光を避けることができ、画面が見やすくなり、利便性の向上を図ることができる。
【0183】
さらに、デジタルカメラ、DVDプレイヤー、ビデオ機器等の各種情報機器や、AV機器を接続するための複数の接続端子を用いて、PDP101を大画面モニタとして使用可能であるため、コンピュータ104を介さずに、各種情報機器、AV機器の接続および操作が行える電子黒板システム100を提供することができる。
【0184】
〔実施の形態2〕
つぎに、実施の形態2に係る電子黒板システムについて説明する。なお、ここでは実施の形態1で説明したプリンタのトナーやインク等の消費量を効果的に低減するための画像印刷処理の他の例についてのみ説明することにし、電子黒板システムの構成および他の動作については実施の形態1の通りであるため説明を省略する。
【0185】
図42は、印刷ダイアログボックス3500を示す説明図である。実施の形態2の印刷ダイアログボックス3500における印刷色設定欄3506には、「文字の色を1色にし、文字・輪郭線以外の画像を白で印刷」チェックボックス4200が設けられている。このチェックボックス4200は、文字情報に相当する画像データの色情報を特定の1色の色情報に変更し、文字情報および輪郭線を除くその他の画像データの色情報を白色にして印刷するという設定を行うためのものである。
【0186】
ここにいう文字情報は、文字コードに基づいて表示された文字を意味する。詳細な説明については省略するが、実施の形態1で説明した電子黒板システム100に文字認識機能を設けることにより、タッチ入力装置102で入力した手書き文字を文字認識処理し、文字コードに基づいて電子黒板画面1400上に文字を表示することが可能となる。図42に示したチェックボックス4200は、このような文字情報が存在する電子黒板画面1400分(1ページ分)の画像データを印刷する際に、プリンタのトナーやインク等の消費量を効率的に低減するため画像処理方法を設定するためのものである。
【0187】
以下に、図43に示す電子黒板画面1400上の画像(1画面分または1ページ分の画像)を例にとって、「文字の色を1色にし、文字・輪郭線以外の画像を白で印刷」チェックボックス4200がチェックされた場合の画像印刷処理(画像印刷方法)を図44のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0188】
図43は、文字情報を含む電子黒板画面1400(印刷対象)の一例を示している。図43において、4300は実施の形態1で説明したキャプチャ機能を利用し、電子黒板画面1400の背景として取り込んだキャプチャ画面を示している。このキャプチャ画面4300は、他のアプリケーションプログラムで作成した円グラフ4301を含み、円グラフ4301は赤で塗り潰された領域4302,青で塗り潰された領域4303を含んでいる。なお、4304は、円グラフ4301中の領域4302および4303の輪郭線を示し、各領域4302および4303中の網掛けは各領域4302および4303を塗り潰す色に該当する。また、4305は文字情報の一例としての文字認識された認識文字を示し、ここでは「A社」および「B社」が文字情報4305に該当し、文字情報「A社」は緑色の色情報を有し、文字情報「B社」は黄色の色情報を有しているものとする。
【0189】
ユーザは、図43に示した電子黒板画面1400分の画像データ(1ページ分の画像データ)を印刷するため、図42に示した印刷ダイアログボックス3500を開いて印刷色設定欄3506のチェックボックス4200をチェックし、画像データの色情報の変更を設定する(S4401)。このチェックボックス4200をチェックすることにより、文字情報4305の色情報が特定の1色の色情報に変更され、文字情報4305および輪郭線4304を除くその他の画像データの色情報が白色に変更されて印刷される。変更後の文字情報4305の色情報についてはユーザが自由に設定することが可能であるが、ここでは黒色に変更することにする。
【0190】
その後、ユーザが印刷ダイアログボックス3500中のOKボタン3504をタッチして印刷の実行を指定すると、図34に示した画像処理部3402は、印刷ダイアログボックス3500を介して設定された設定情報(印刷条件)を印刷条件設定部3401から入力し、チェックボックス4200がチェックされたか確認する。チェックボックス4200がチェックされている場合、画像処理部3402は、電子黒板画面1400分の画像データのうち、文字情報4305に相当する画像データの色情報を黒色の色情報に変更する(S4402)。
【0191】
続いて、画像処理部3402は、電子黒板画面1400分の画像データのうち、文字情報4305および輪郭線4304を除くその他の画像データの色情報を白色に変更する(S4403)。すなわち、キャプチャ画面4300における円グラフ4301中の領域4302および4303の色情報は白色に変更される。
【0192】
画像処理部3402は、ステップS4402およびS4403で色情報を変更した後、印刷要求と共に画像データを描画処理部3403に入力する。その結果、描画処理部3403およびプリンタドライバ3404で所定の処理が実行され、プリンタ106において色情報を変更した後の画像データが記録紙上に出力される(S4404)。
【0193】
図45は、図43に示した電子黒板画面1400分の画像データが記録紙4500に出力された様子を示す説明図である。図45に示すように、記録紙4500上には、円グラフ4301の輪郭線4304および黒色の文字情報4305のみが出力されている。すなわち、円グラフ4301の領域4302および4303の色情報が白色に変更された結果、記録紙4500における領域4302および4303の色は記録紙4500の地色となっている。
【0194】
このように、実施の形態2に係る電子黒板システムによれば、文字情報4305に相当する画像データの色情報を特定の1色の色情報に変更し、文字情報4305および輪郭線4304を除くその他の画像データの色情報を白色にして印刷するため、プリンタ106のトナーやインク等の消費量を効果的に低減することができる。換言すれば、プリンタのトナーやインク等の消費量を効果的に低減しつつ、文字情報4305を確実に判読できる形態で印刷することができる。
【0195】
なお、チェックボックス4200をチェックした状態で複数ページを同時に印刷する場合は、文字情報4305に相当する画像データの色情報を特定の1色の色情報に変更し、文字情報4305および輪郭線4304を除くその他の画像データの色情報を白色にする処理が各ページ毎に実行され、各ページ毎にトナーやインク等の消費量を低減するための処理が実行される。
【0196】
また、文字情報以外の画像に図43に示したような輪郭線4304が存在しない場合については、画像処理部3402において、異なる色情報を持つ領域の境界に輪郭線を生成することにすれば良い。例えば、異なる色情報を持つ領域の境界上に境界線を生成することにしても良いし、各領域毎に領域の色を使って領域の外延を示す線を境界線として生成することにしても良い。
【0197】
また、輪郭線4304に該当する画像データの色情報についても、文字情報4305と同様に特定の1色に変更するようにしても良い。
【0198】
さらに、図43に示したキャプチャ画面4300に、ここにいう文字情報4305とは異なる画像としての文字が含まれている場合、画像処理部3402はこのような文字を輪郭線として処理することにより、このような文字の色情報が白に変更されてしまうことを防止できる。
【0199】
〔実施の形態3〕
つぎに、実施の形態3に係る電子黒板システムについて説明する。なお、ここでは実施の形態2と同様に、プリンタのトナーやインク等の消費量を効果的に低減するための画像印刷処理の他の例についてのみ説明する。
【0200】
図46は、印刷設定を行う際に電子黒板画面1400上に表示される印刷ダイアログボックス3500を示す説明図である。実施の形態3の印刷ダイアログボックス3500における印刷色設定欄3506には、「上書き画像の色を1色にし、文字・輪郭線以外の画像を白で印刷」チェックボックス4600が設けられている。このチェックボックス4600は、タッチ入力装置102を介して入力した上書き画像に相当する画像データの色情報を特定の1色の色情報に変更し、上書き画像に相当する画像データおよび輪郭線を除くその他の画像データの色情報を白色にして印刷するという設定を行うためのものである。なお、タッチ入力装置102を介して入力した上書き画像には、実施の形態1で説明したように、ペンツールを用いて書かれた手書き文字および図形,ならびに図形描画ツールを用いて描画した図形が含まれる。
【0201】
以下に、図47に示す電子黒板画面1400上の画像(1画面分または1ページ分の画像)を例にとって、「上書き画像の色を1色にし、文字・輪郭線以外の画像を白で印刷」チェックボックス4600がチェックされた場合の画像印刷処理(画像印刷方法)を図48のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0202】
図47は、上書き画像を含む電子黒板画面1400(印刷対象)の一例を示している。図47において、4700は実施の形態1で説明したキャプチャ機能を利用して取り込み、電子黒板画面1400の背景として表示されたキャプチャ画面を示している。このキャプチャ画面4700は、他のアプリケーションプログラムで作成した円グラフ4701を含み、円グラフ4701は赤で塗り潰された領域4702,青で塗り潰された領域4703を含んでいる。なお、4704は、円グラフ4701中の領域4702および4703の輪郭線を示し、各領域4702および4703中の網掛けは各領域4702および4703を塗り潰す色に該当する。また、4705は円グラフ4701中の文字(他のアプリケーションプログラムで作成した文字)を示し、ここでは「A社」および「B社」が文字4705に該当する。さらに、4706は、上書き画像としてタッチ入力装置102を介して入力された手書き文字を示し、ここでは「本社東京」および「本社大阪」が上書き画像4706に該当し、「本社東京」は青、「本社大阪」は緑の色情報を有しているものとする。
【0203】
ユーザは、図47に示した電子黒板画面1400分の画像データ(1ページ分の画像データ)を印刷するため、図46に示した印刷ダイアログボックス3500を開いて印刷色設定欄3506のチェックボックス4600をチェックし、画像データの色情報の変更を設定する(S4801)。このチェックボックス4600をチェックすることにより、上書き画像4706に相当する画像データの色情報が特定の1色の色情報に変更され、上書き画像4706に相当する画像データおよび輪郭線4704を除くその他の画像データの色情報が白色に変更されて印刷される。なお、上書き画像4706の色情報をいずれかの色にするかについては、ユーザが自由に設定することが可能であるが、ここでは黒色に変更することにする。
【0204】
その後、ユーザが印刷ダイアログボックス3500中のOKボタン3504をタッチすると、図34に示した画像処理部3402は、印刷ダイアログボックス3500を介して設定された設定情報(印刷条件)を印刷条件設定部3401から入力し、チェックボックス4600がチェックされたか確認する。チェックボックス4600がチェックされている場合、画像処理部3402は、電子黒板画面1400分の画像データのうち、上書き画像4706に相当する画像データの色情報を特定の黒色の色情報に変更する(S4802)。
【0205】
続いて、画像処理部3402は、電子黒板画面1400分の画像データのうち、上書き画像4706に相当する画像データおよび輪郭線4704を除くその他の画像データの色情報を白色に変更する(S4803)。すなわち、キャプチャ画面4700における円グラフ4701中の領域4702および4703の色情報は白色に変更される。
【0206】
なお、画像処理部3403は、キャプチャ画面4700中の文字4705を輪郭線4704と同様に処理するものとし、文字4705に該当する画像データの色情報を白色に変更しないようにする。文字4705に該当する画像データの色情報を白色に変更してしまうと、文字4705は記録紙上に出力されないことになってしまうからである。
【0207】
画像処理部3402は、ステップS4802およびS4803で色情報を変更した後、印刷要求と共に画像データを描画処理部3403に入力する。その結果、描画処理部3403およびプリンタドライバ3404で所定の処理が実行され、プリンタ106において色情報を変更した後の画像データが記録紙上に出力される(S4804)。
【0208】
図49は、図47に示した電子黒板画面1400分の画像データが記録紙4500に出力された様子を示す説明図である。図49に示すように、記録紙4900上には、円グラフ4701の輪郭線4704,文字4705および上書き画像4706のみが出力されている。すなわち、円グラフ4701の領域4702および4703の色情報が白色に変更された結果、記録紙4900における領域4702および4703の色は記録紙4500の地色となっている。
【0209】
このように、実施の形態3に係る電子黒板システムによれば、タッチ入力装置102を介して入力した上書き画像4706に相当する画像データの色情報を特定の1色の色情報に変更し、上書き画像4706に相当する画像データおよび輪郭線4704を除くその他の画像データの色情報を白色にして印刷するため、プリンタのトナーやインク等の消費量を効果的に低減することができる。換言すれば、プリンタのトナーやインク等の消費量を効果的に低減しつつ、上書き画像4706を確実に判読できる形態で印刷することができる。
【0210】
なお、チェックボックス4600をチェックした状態で複数ページの印刷が指定された場合は、各ページ毎に図48のステップ4802〜ステップS4804の処理が実行され、各ページ毎にトナーやインク等の消費量を低減するための処理が実行されることになる。
【0211】
また、輪郭線4704に該当する画像データの色情報についても、上書き画像4706と同様に特定の1色に変更するようにしても良い。
【0212】
また、上書き画像以外の画像に図47に示したような輪郭線4704が存在しない場合については、画像処理部3402が異なる色情報を持つ領域の境界に輪郭線を生成することにすれば良い。例えば、異なる色情報を持つ領域の境界上に特定の色を用いて境界線を生成することにしても良いし、各領域毎に領域の色を使って各領域の外延を示す線を生成し、これを境界線としても良い。
【0213】
さらに、上書き画像4706と実施の形態2で説明した文字情報4305とが同一の電子黒板画面1400上に存在する場合もあることを考慮して、一つのチェックボックスで実施の形態2および3で説明した両方の画像印刷処理を併せて実行できるようにしても良い。
【0214】
〔実施の形態4〕
つぎに、実施の形態4に係る電子黒板システムについて説明する。なお、ここでは実施の形態2および3と同様に、プリンタのトナーやインク等の消費量を効果的に低減するための画像印刷処理の他の例についてのみ説明する。
【0215】
図50は、印刷設定を行う際に電子黒板画面1400上に表示される印刷ダイアログボックス3500を示す説明図である。実施の形態4の印刷ダイアログボックス3500における印刷色設定欄3506には、「文字以外の画像の濃度を低くして印刷」チェックボックス5000が設けられている。このチェックボックス5000は、実施の形態2で説明したような文字情報(例えば、文字認識処理した結果の認識文字等)を除くその他の画像データの濃度情報を全体のコントラストを保ちながら濃度が低くなるように変更して印刷するという設定を行うためのものである。
【0216】
以下に、図51に示す電子黒板画面1400上の画像(1画面分または1ページ分の画像)を例にとって、「文字以外の画像の濃度を低くして印刷」チェックボックス5000がチェックされた場合の画像印刷処理(画像印刷方法)を図52のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0217】
図51は、文字情報を含む電子黒板画面1400(印刷対象)の一例を示している。図51において、5100は実施の形態1で説明したキャプチャ機能を利用して取り込み、電子黒板画面1400の背景として表示されたキャプチャ画面を示している。このキャプチャ画面4700は、他のアプリケーションプログラムで作成した棒グラフおよび数字を含んでいる。また、5101は、文字情報の一例としてタッチ入力装置102を介して入力した手書き文字を文字認識処理した認識文字であり、実施の形態2で説明した文字情報に該当する。
【0218】
ユーザは、図51に示した電子黒板画面1400分の画像データ(1ページ分の画像データ)を印刷するため、図50に示した印刷ダイアログボックス3500を開いて印刷色設定欄3506のチェックボックス5000をチェックし、文字以外の画像データにおける濃度情報の変更を設定する(S5201)。
【0219】
ユーザが印刷ダイアログボックス3500中のOKボタン3504をタッチすると、図34に示した画像処理部3402は、印刷ダイアログボックス3500を介して設定された設定情報(印刷条件)を印刷条件設定部3401から入力してチェックボックス5000がチェックされたか確認する。チェックボックス5000がチェックされている場合、画像処理部3402は、電子黒板画面1400分の画像データのうち、文字情報5101を除くその他の画像データの濃度情報を全体のコントラストを保ちながら濃度が低くなるように変更する(S5202)。
【0220】
画像処理部3402は、ステップS5202で濃度情報を変更した後、印刷要求と共に画像データを描画処理部3403に入力する。その結果、描画処理部3403およびプリンタドライバ3404で所定の処理が実行され、プリンタ106において濃度情報を変更した後の画像データが記録紙上に出力される(S5203)。
【0221】
図53は、図51に示した電子黒板画面1400分の画像データが記録紙5300に出力された様子を示す説明図である。図53に示すように、画像処理部3402で文字情報5101を除くその他の画像データの濃度情報を全体のコントラストを保ちながら濃度が低くなるように変更する処理が行われた結果、キャプチャ画面5100の画像の濃度が図51に示した電子黒板画面1400の場合の濃度に比べて低くなっている。一方、文字情報5101については、濃度を変更する処理が行われていないため、そのままの濃度で印刷されている。
【0222】
ただし、図53に示したようにキャプチャ画像5100の濃度が低くされて印刷されるため、文字情報5101ではないキャプチャ画像5100中の文字や数字についても濃度も低くされて印刷されることになり、文字情報5101以外の文字は見にくいものとなってしまう虞がある。そこで、画像処理部3402が濃度情報の変更を行う際、画像データに基づいて文字情報5101以外の文字を抽出する処理を行い、抽出した文字に該当する画像データについては濃度を低くする処理を行わないようにすることが好ましい。
【0223】
このように、実施の形態4に係る電子黒板システムによれば、文字情報5101を除くその他の画像データの濃度情報を全体のコントラストを保ちながら濃度が低くなるように変更し、濃度情報を変更した画像データに基づいて印刷を行うため、プリンタのトナーやインク等の消費量を効果的に低減することができる。換言すれば、プリンタのトナーやインク等の消費量の効果的な低減を図りつつも、文字情報5101は確実に判読可能で、画像データの全体のイメージを損なわない印刷処理が可能となる。
【0224】
なお、チェックボックス5000をチェックした状態で複数ページの印刷が指定された場合、各ページ毎に図52のステップS5202およびS5203の処理が実行され、各ページ毎にトナーやインク等の消費量を低減するための処理が実行されることになる。
【0225】
〔実施の形態5〕
つぎに、実施の形態5に係る電子黒板システムについて説明する。なお、ここでは実施の形態2〜4と同様に、プリンタのトナーやインク等の消費量を効果的に低減するための画像印刷処理の他の例についてのみ説明する。
【0226】
図54は、印刷設定を行う際に電子黒板画面1400上に表示される印刷ダイアログボックス3500を示す説明図である。実施の形態5の印刷ダイアログボックス3500における印刷色設定欄3506には、「上書き画像以外の画像の濃度を低くして印刷」チェックボックス5400が設けられている。このチェックボックス5400は、タッチ入力装置102を介して入力した上書き画像に相当する画像データを除くその他の画像データの濃度情報を全体のコントラストを保ちながら濃度が低くなるように変更して印刷するという設定を行うためのものである。なお、タッチ入力装置102を介して入力した上書き画像には、実施の形態1で説明したように、ペンツールを用いて書かれた手書き文字および図形,ならびに図形描画ツールを用いて描画した図形が含まれる。
【0227】
以下に、図55に示す電子黒板画面1400上の画像(1画面分または1ページ分の画像)を例にとって、「上書き画像以外の画像の濃度を低くして印刷」チェックボックス5400がチェックされた場合の画像印刷処理(画像印刷方法)を図56のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0228】
図55は、上書き画像を含む電子黒板画面1400(印刷対象)の一例を示している。図55において、5500は実施の形態1で説明したキャプチャ機能を利用して取り込み、電子黒板画面1400の背景として表示されたキャプチャ画面を示している。このキャプチャ画面5500は、他のアプリケーションプログラムで作成した棒グラフ,文字および数字を含んでいる。また、5501は、タッチ入力装置102を介して入力した上書き画像(図55中の手書き文字や手書き図形)5501を示している。
【0229】
ユーザは、図55に示した電子黒板画面1400分の画像データ(1ページ分の画像データ)を印刷するため、図54に示した印刷ダイアログボックス3500を開いて印刷色設定欄3506のチェックボックス5400をチェックし、上書き画像以外の画像データにおける濃度情報の変更を設定する(S5601)。
【0230】
ユーザが印刷ダイアログボックス3500中のOKボタン3504をタッチすると、図34に示した画像処理部3402は、印刷ダイアログボックス3500を介して設定された設定情報(印刷条件)を印刷条件設定部3401から入力し、チェックボックス5400がチェックされているか確認する。チェックボックス5400がチェックされている場合、画像処理部3402は、電子黒板画面1400分の画像データのうち、上書き画像5501に相当する画像データを除くその他の画像データの濃度情報を全体のコントラストを保ちながら濃度が低くなるように変更する(S5602)。
【0231】
画像処理部3402は、ステップS5602で濃度情報を変更した後、印刷要求と共に画像データを描画処理部3403に入力する。その結果、描画処理部3403およびプリンタドライバ3404で所定の処理が実行され、プリンタ106において濃度情報を変更した後の画像データが記録紙上に出力される(S5603)。
【0232】
図57は、図55に示した電子黒板画面1400分の画像データが記録紙5700に出力された様子を示す説明図である。図57に示すように、画像処理部3402で上書き画像5501に相当する画像データを除くその他の画像データの濃度情報を全体のコントラストを保ちながら濃度が低くなるように変更する処理が行われた結果、キャプチャ画面5500の画像の濃度が図55に示した電子黒板画面1400の場合の濃度に比べて低くなっている。一方、上書き画像5501については、濃度を変更する処理が行われていないため、そのままの濃度で印刷されている。
【0233】
ただし、図57に示したようにキャプチャ画像5100の濃度が低くされて印刷されるため、キャプチャ画像5500中の文字や数字についても濃度も低くされて印刷されることになり、これらの文字や数字は見にくいものとなってしまう虞がある。そこで、画像処理部3402が濃度情報の変更を行う際、画像データに基づいて上記の文字や数字を抽出する処理を行い、抽出した文字に該当する画像データについてはたとえ上書き画像ではなくても濃度を低くする処理を行わないようにすることが好ましい。
【0234】
このように、実施の形態5に係る電子黒板システムによれば、タッチ入力装置102を介して入力した上書き画像5501に相当する画像データを除くその他の画像データの濃度情報を全体のコントラストを保ちながら濃度が低くなるように変更し、濃度情報を変更した画像データに基づいて印刷を行うため、プリンタのトナーやインク等の消費量を効果的に低減することができる。換言すれば、プリンタのトナーやインク等の消費量の効果的な低減を図りつつも、上書き画像5501は確実に判読可能で、画像データの全体のイメージを損なわない印刷処理が可能となる。
【0235】
なお、チェックボックス5400をチェックした状態で複数ページの印刷が指定された場合は、各ページ毎に図56のステップS5602およびS5603の処理が実行され、各ページ毎にトナーやインク等の消費量を低減するための処理が実行されることになる。
【0236】
さらに、上書き画像5501と実施の形態4で説明した文字情報5101とが同一の電子黒板画面1400上に存在する場合もあることを考慮して、一つのチェックボックスで実施の形態4および5で説明した両方の画像印刷処理を併せて実行できるようにしても良い。
【0237】
以上説明した実施の形態1〜5における各画像印刷処理(画像印刷方法)は、予め用意されたプログラムをコンピュータ104で実行することによって実現される。このプログラムは、ハードディスク,フロッピーディスク,CD−ROM,MO,DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータ104によって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、このプログラムは、上記記録媒体を介して、またはネットワークを介して配布することができる。
【0238】
また、実施の形態1〜5において、それぞれ異なる画像処理処理(画像印刷方法)を説明したが、同一の印刷ダイアログボックス3500から実施の形態1〜5で説明した画像印刷処理の実行を設定できるようにし、任意に組み合わせて実行することも可能である。
【0239】
さらに、実施の形態1〜5においては、本発明に係る画像処理方法を電子黒板システムに適用した場合を中心にして説明したが、本発明に係る画像処理方法は電子黒板システム以外にも適用可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0240】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像処理方法(請求項1)、画像処理装置(請求項)および電子黒板システム(請求項)は、出力対象となる画像データのうち、同一の色情報で塗り潰す最大画像領域の色情報を、印刷時に着色せずに記録紙の地色として出力される色情報に変更することで、印刷時には最大画像領域が着色されずに印刷するため、トナーやインク等の消費量の低減を効率的に行うことができる。
【0244】
また、本発明の画像処理方法(請求項)は、変更工程で変更した画像データを記録紙に印刷するので、トナーやインク等の消費量の低減を効率的に行うことができる。
【0246】
また、本発明の電子黒板システム(請求項)は、画像印刷時に特定の画像データの濃度情報を変更することを設定すると、出力対象となる画像データの画像領域から、タッチ入力装置を介して入力した上書き画像に相当する画像データを除いた画像領域について、全体のコントラストを保ちながら濃度が低く変更し、上書き画像に相当する画像データを除いた画像領域の濃度が低く変更された前記画像データを、記録紙に印刷するため、トナーやインク等の消費量の低減を効率的に行うことができる。また、上書き画像は確実に判読可能とし、かつ、画像データの全体のイメージを損なうことなく、トナーやインク等の消費量の低減を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムのブロック構成図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムを構成するタッチ入力装置の構成図である。
【図3】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、PDPとタッチ入力装置の基板との間に設けられたシールドテープを説明する説明図である。
【図4】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、タッチ位置の座標を特定する処理を説明するための説明図である。
【図5】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムを構成するコンピュータ(パーソナルコンピュータ)のブロック構成図である。
【図6】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムを収納した筐体ユニットを前方側から見た斜視図である。
【図7】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムを収納した筐体ユニットを後方側から見た斜視図である。
【図8】 本発明の実施の形態1に係る筐体ユニットを右側面から見た側面図である。
【図9】 本発明の実施の形態1に係る角度調整機構部を筐体ユニットの上方から見た場合の構成図である(ボード部の角度は5度)。
【図10】 本発明の実施の形態1に係る角度調整機構部を筐体ユニットの上方から見た場合の構成図である(ボード部の角度は0度)。
【図11】 本発明の実施の形態1に係る角度調整機構部を筐体ユニットの側面から見た場合の構成図である。
【図12】 本発明の実施の形態1に係る角度調整機構部の変形例を示す構成図である。
【図13】 本発明の実施の形態1に係る角度調整機構部の変形例を示す構成図である。
【図14】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、PDPに表示される電子黒板画面およびツールバーの一例を示す説明図である。
【図15】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、PDPに表示される拡張ツールバーの一例を示す説明図である。
【図16】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、拡張ツールバーと共にPDPに表示される描画ツールバーの一例を示す説明図である。
【図17】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、タッチ面上に手書きで文字や線を書いた結果がPDP上の電子黒板画面に表示された様子の一例を示す説明図である。
【図18】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、電子黒板画面に表示された手書きの文字や線を消しゴムで消去する際の様子の一例を示す説明図である。
【図19】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、電子黒板画面に表示された手書きの文字や線を枠で囲い、枠の中の文字や線を一度に消去する際の様子の一例を示す説明図である。
【図20】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、電子黒板画面上に直線が描画された様子を示す説明図である。
【図21】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、電子黒板画面上に四角形が描画された様子を示す説明図である。
【図22】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、電子黒板画面の背景としてグリッド表示がされた様子を示す説明図である。
【図23】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、電子黒板画面上に表が作成された様子を示す説明図である。
【図24】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、電子黒板画面上に楕円が描画された様子を示す説明図である。
【図25】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、(a)は変形対象の図形が選択された様子を示す説明図であり、(b)は変形対象の図形が変形された様子を示す説明図である。
【図26】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、(a)は移動対象の図形が選択された様子を示す説明図であり、(b)は選択された図形が移動された様子を示す説明図である。
【図27】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、描画された図形を編集する際に表示される編集メニューの一例を示す説明図である。
【図28】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、作成済みのファイルを開く処理を説明するための説明図である。
【図29】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、作成済みのファイルをサムネイル画像を用いて開く処理を説明するための説明図である。
【図30】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、PDPに表示されるコンピュータ画面およびキャプチャツールバーの一例を示す説明図である。
【図31】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、キャプチャしたアプリケーションプログラムの画面を電子黒板画面の背景として表示した様子の一例を示す説明図である。
【図32】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、キャプチャしたアプリケーションプログラムの画面を電子黒板画面の背景として表示し、その上に文字等を書きこんだ様子の一例を示す説明図である。
【図33】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、作成中のページを一覧表示するサムネイル表示ダイアログボックスを表示した様子を示す説明図である。
【図34】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおける印刷処理部のブロック構成図である。
【図35】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、印刷ダイアログボックスを表示した様子を示す説明図である。
【図36】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、印刷対象の一例を説明するための説明図である。
【図37】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、「最大画像領域の色を白で印刷」チェックボックスがチェックされた場合の画像印刷処理を示すフローチャートである。
【図38】 図37に示す画像印刷処理で印刷を行った結果の一例を示す説明図である。
【図39】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、「最大画像領域の色を白で印刷」チェックボックスがチェックされた場合の画像印刷処理結果の一例を示す説明図である。
【図40】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムにおいて、タッチ入力装置の設定画面の一例を示す説明図である。
【図41】 本発明の実施の形態1に係る電子黒板システムのネットワーク接続を説明する説明図である。
【図42】 本発明の実施の形態2に係る電子黒板システムにおいて、印刷ダイアログボックスを表示した様子を示す説明図である。
【図43】 本発明の実施の形態2に係る電子黒板システムにおいて、印刷対象の一例を説明するための説明図である。
【図44】 本発明の実施の形態2に係る電子黒板システムにおいて、「文字の色を1色にし、文字・輪郭線以外の画像を白で印刷」チェックボックスがチェックされた場合の画像印刷処理を示すフローチャートである。
【図45】 図44に示す画像印刷処理で印刷を行った結果の一例を示す説明図である。
【図46】 本発明の実施の形態3に係る電子黒板システムにおいて、印刷ダイアログボックスを表示した様子を示す説明図である。
【図47】 本発明の実施の形態3に係る電子黒板システムにおいて、印刷対象の一例を説明するための説明図である。
【図48】 本発明の実施の形態3に係る電子黒板システムにおいて、「上書き画像の色を1色にし、文字・輪郭線以外の画像を白で印刷」チェックボックスがチェックされた場合の画像印刷処理を示すフローチャートである。
【図49】 図48に示す画像印刷処理で印刷を行った結果の一例を示す説明図である。
【図50】 本発明の実施の形態4に係る電子黒板システムにおいて、印刷ダイアログボックスを表示した様子を示す説明図である。
【図51】 本発明の実施の形態4に係る電子黒板システムにおいて、印刷対象の一例を説明するための説明図である。
【図52】 本発明の実施の形態4に係る電子黒板システムにおいて、「文字以外の画像の濃度を低くして印刷」チェックボックスがチェックされた場合の画像印刷処理を示すフローチャートである。
【図53】 図52に示す画像印刷処理で印刷を行った結果の一例を示す説明図である。
【図54】 本発明の実施の形態5に係る電子黒板システムにおいて、印刷ダイアログボックスを表示した様子を示す説明図である。
【図55】 本発明の実施の形態5に係る電子黒板システムにおいて、印刷対象の一例を説明するための説明図である。
【図56】 本発明の実施の形態5に係る電子黒板システムにおいて、「上書き以外の画像の濃度を低くして印刷」チェックボックスがチェックされた場合の画像印刷処理を示すフローチャートである。
【図57】 図56に示す画像印刷処理で印刷を行った結果の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
100 電子黒板システム
101 プラズマディスプレイパネル(PDP)
102 タッチ入力装置
103 タッチ入力装置用コントローラ
104 コンピュータ
105 スキャナ
106 プリンタ
107 ネットワーク
108 ビデオプレイヤー
200 基板
201 タッチ面(書き込み面)
202,206 発信用トランスデューサ
203,207 受信用トランスデューサ
204,205,208,209 反射アレイ
210 ケーブル
300 シールドテープ
506 電子黒板ソフト
507 タッチパネルドライバ
600 筐体ユニット
601 パネル部
602 コントローラ収納部
603 スタンド
604 機器収納部
612 コンピュータ収納部
613 ビデオ収納部
614 プリンタ収納部
615 キーボード台
802 角度調整機構部
3400 印刷処理部
3401 印刷条件設定部
3402 画像処理部
3403 描画処理部
3404 プリンタドライバ
3500 印刷ダイアログボックス
3506 印刷色設定欄

Claims (5)

  1. 印刷する際に出力対象となる画像データの色情報または濃度情報を変更する画像処理方法であって、
    前記出力対象となる画像データのうち、同一の色情報で塗り潰す最大画像領域を抽出する最大画像領域抽出工程と、
    前記最大画像領域抽出工程で抽出した前記最大画像領域の色情報を、印刷時に着色せずに記録紙の地色として出力される色情報に変更する変更工程と、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記変更工程で変更した画像データを記録紙に印刷する印刷工程と、をさらに有していることを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 出力対象となる画像データのうち、同一の色情報で塗り潰す最大画像領域を抽出する最大画像領域抽出手段と、
    前記最大画像領域抽出手段で抽出した前記最大画像領域の色情報を、印刷時に着色せずに記録紙の地色として出力される色情報に変更する変更手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  4. 文字および画像を表示するための表示装置と、前記表示装置の前面にタッチパネル面を配設したタッチ入力装置と、画像データを記録紙に出力する印刷装置と、前記タッチ入力装置からの入力に基づいて前記表示装置の表示制御および前記印刷装置の印刷制御を行う制御装置と、を少なくとも備え、前記表示装置およびタッチ入力装置を用いて電子黒板の表示面および書き込み面を構成する電子黒板システムにおいて、
    出力対象となる画像データのうち、同一の色情報で塗り潰す最大画像領域を抽出する最大画像領域抽出手段と、
    前記最大画像領域抽出手段で抽出した前記最大画像領域の色情報を、印刷時に着色せずに記録紙の地色として出力される色情報に変更する変更手段と、を備え、
    前記印刷装置は、
    前記変更手段により最大画像領域の色情報が変更された前記画像データを記録紙に印刷する印刷手段を、備えたこと、
    を特徴とする電子黒板システム。
  5. 文字および画像を表示するための表示装置と、前記表示装置の前面にタッチパネル面を配設したタッチ入力装置と、画像データを記録紙に出力する印刷装置と、前記タッチ入力装置からの入力に基づいて前記表示装置の表示制御および前記印刷装置の印刷制御を行う制御装置と、を少なくとも備え、前記表示装置およびタッチ入力装置を用いて電子黒板の表示面および書き込み面を構成する電子黒板システムにおいて、
    出力対象となる画像データの画像領域から、前記タッチ入力装置を介して入力した上書き画像に相当する画像データを除いた画像領域について、全体のコントラストを保ちながら濃度を低く変更する変更手段と、を備え、
    前記印刷装置は、
    前記変更手段により前記上書き画像に相当する画像データを除いた画像領域の濃度が低く変更された前記画像データを、記録紙に印刷する印刷手段を備えたこと、
    を特徴とする電子黒板システム。
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