JP3910541B2 - 画像格納装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像格納装置に関する。特に本発明は、ユーザの指示に基づいて、無線通信により画像を送信する画像格納装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、携帯電話のデータ伝送能力の大幅な向上に伴い、携帯電話を音声通話用の端末機として使用することに止まらず、広くデータ通信用の端末機として利用することが図られている。例えば、携帯電話にカメラを搭載させ、カメラで撮影した写真画像を他の携帯電話やパソコンに送信することができるものが開発されている。
【０００３】
現時点で先行技術文献の存在を認識していないので、先行技術文献に関する記載を省略する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の携帯電話においてカメラで撮影した写真画像を他の携帯電話やパソコンに送信する場合、写真画像をメールに添付して送信する等の複雑な操作が必要であり、写真画像を提供したい相手の携帯電話が近くに存在する場合であっても、簡易な操作で写真画像を提供することができなかった。
【０００５】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる画像格納装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第１の形態によると、画像を格納する携帯用の画像格納装置であって、前記画像を表示する表示部と、前記表示部の画面上に設けられ、ユーザによって擦られた方向を検出するタッチパネルと、指向性を有する無線通信部と、前記タッチパネルが検出した前記方向への指向性を有する前記無線通信部を用いて、前記タッチパネルが検出した前記方向へ、前記表示部が表示している前記画像を送信する送信部とを備える。
【０００７】
前記送信部は、前記タッチパネルが検出した前記方向と、前記無線通信部が有する指向性の方向とがなす角度が予め定められた角度の範囲内であるか否かを判断し、前記予め定められた角度の範囲内である場合に、前記無線通信部を用いて前記画像を送信する。
【０００８】
異なる方向に指向性を有する複数の前記無線通信部を備え、前記送信部は、前記複数の無線通信部のうちから、前記タッチパネルが検出した前記方向への指向性を有する前記無線通信部を選択して、選択した前記無線通信部を用いて前記画像を送信する。前記送信部は、前記タッチパネルが検出した前記方向となす角度が前記予め定められた角度の範囲内である方向への指向性を有する前記無線通信部が存在しないと判断した場合は、前記画像を送信せず、前記表示部は、前記画像を送信できない旨を通知するエラー表示を表示する。
【０００９】
本発明の第２の形態によると、画像を格納する携帯用の画像格納装置であって、前記画像を表示する表示部と、指向性を有する無線通信部と、前記無線通信部が有する指向性の方向である第１方向の加速度を検出することにより、当該画像格納装置がユーザによって振られた後に停止したことを検出する加速度検出器と、当該画像格納装置が振られた後に停止したことを前記加速度検出器が検出してから予め定められた時間が経過した後、前記無線通信部を用いて、当該画像格納装置が振られ終わった後に向けられた方向へ、前記表示部が表示している前記画像を送信する送信部とを備える。前記加速度検出器は、前記第１方向に基準値以上の加速度が生じたことを条件として、当該画像格納装置が円弧状に振られたことを検出し、前記送信部は、当該画像格納装置が円弧状に振られたことを前記加速度検出器が検出してから予め定められた時間が経過した後、前記無線通信部を用いて前記画像を送信する。
【００１０】
前記加速度検出器は、前記第１方向と略垂直な方向である第２方向の加速度をさらに検出することにより、当該画像格納装置が円弧状に振られた後に停止したことを検出し、前記送信部は、当該画像格納装置が円弧状に振られたことを前記加速度検出器が検出してから予め定められた時間が経過した後、前記無線通信部を用いて前記画像を送信する。前記加速度検出器は、前記第２方向に加速度Ａを検出し、続けて前記第１方向に加速度Ｂを検出し、そして前記第２方向に加速度Ｃを検出することによって、当該画像格納装置が円弧状に振られた後に停止したことを検出し、前記送信部は、当該画像格納装置が円弧状に振られたことを前記加速度検出器が検出してから予め定められた時間が経過した後、前記無線通信部を用いて前記画像を送信する。
【００１１】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【００１３】
図１は、本発明の一実施形態に係る画像格納装置１０の使用状態の一例を示す。画像格納装置１０は、写真画像等の画像を格納しており、格納している画像を無線通信により他の機器に送信する。画像格納装置１０は、例えばカメラを有する携帯電話であり、カメラにより撮影した画像を赤外線通信、ブルー・トゥース等の無線通信により、携帯電話２０、パソコン３０、ハードディスク内蔵テレビ４０等に送信する。
【００１４】
画像格納装置１０は、ユーザの指示に基づいて、異なる方向に指向性を有する複数の無線通信部１０８、１１０、及び１１２のいずれかを選択し、選択した無線通信部から表示部１０２が表示している画像を送信する。このように、表示部１０２が表示している画像を送信するので、送信すべき画像を選択等のユーザによる複雑な操作が必要なく、簡易な操作によって画像を送信することができる。また、携帯電話２０、パソコン３０、又はハードディスク内蔵テレビ４０は、画像格納装置１０から画像を受信した場合、受信した画像を表示してもよい。これにより、ユーザは、送信すべき画像が正常に送信されたことを確認できる。
【００１５】
また、画像格納装置１０が指向性を有する無線通信部から画像を送信するので、画像格納装置１０の周囲に複数の機器がある場合であっても、画像を送信すべき所望の機器の方向に画像のデータを出力することができる。なお、本実施形態において、画像格納装置１０が複数の無線通信部１０６、１０８、及び１１０を備える場合を用いて説明するが、画像格納装置１０が無線通信部を１つだけ備える場合であっても、画像格納装置１０の動作は同一である。
【００１６】
図２は、本実施形態に係る画像格納装置１０のブロック構成の一例を示す。画像格納装置１０は、画像を格納する画像格納部１００と、画像格納部１００が格納する画像を表示する表示部１０２と、ユーザの指示に基づいて、画像を送信すべき空間的な方向を入力する方向入力部１０４と、異なる方向に指向性を有する複数の無線通信部１０６、１０８、及び１１０と、無線通信部１０６、１０８、及び１１０のいずれかを用いて、方向入力部１０４が入力した空間的な方向へ、表示部１０２が表示している画像を送信する送信部１１２とを備える。
【００１７】
表示部１０２が画像を表示しているときに、方向入力部１０４がユーザの指示に基づいて画像を送信すべき空間的な方向を入力すると、送信部１１２は、方向入力部１０４が入力した空間的な方向と、無線通信部１０６、１０８、及び１１０がそれぞれ有する指向性の方向とが略一致するか否かを判断する。そして、送信部１１２は、方向入力部１０４が入力した空間的な方向と、無線通信部１０６、１０８、及び１１０のいずれかの指向性の方向とが略一致する場合に、無線通信部１０６、１０８、及び１１０のうちから、方向入力部１０４が入力した空間的な方向に略一致する方向への指向性を有する無線通信部を選択する。そして、送信部１１２は、選択した無線通信部を用いて、表示部１０２が表示している画像を送信する。また、送信部１１２は、方向入力部１０４が入力した空間的な方向に略一致する方向への指向性を有する無線通信部が存在しないと判断した場合は、画像を送信しなくてもよい。この場合、表示部１０２は、ユーザが指示した方向に画像を送信できない旨を通知するエラー表示を表示してもよい。
【００１８】
なお、送信部１１２は、方向入力部１０４が入力した空間的な方向と、無線通信部が有する指向性の方向とがなす角度が予め定められた角度の範囲内である場合に、方向入力部１０４が入力した空間的な方向と、無線通信部が有する指向性の方向とが略一致すると判断することが好ましい。
【００１９】
本実施形態の画像格納装置１０によれば、異なる方向に指向性を有する複数の無線通信部のうちの、ユーザが指示した方向への指向性を有する無線通信部を用いて画像を送信するので、ユーザが指示した方向に存在する所望の機器に対して、通信品質のよい無線通信により画像を送信することができる。また、ユーザによって指示された空間的な方向と、画像を送信する無線通信部が有する指向性の方向とを一致させることにより、ユーザは直感的に画像を送信する方向を指示することができ、所望の機器に対して容易に画像を送信することができる。
【００２０】
図３は、本実施形態に係る方向入力部１０４の第１の例を示す。本例の方向入力部１０４は、表示部１０２の画面上に設けられたタッチパネル１０４ａである。ユーザが画像を送信したい方向に表示部１０２の画面上を擦ると、タッチパネル１０４ａは、ユーザによって擦られた方向を検出する。そして、送信部１１２は、タッチパネル１０４ａが擦られた方向への指向性を有する無線通信部１１０を選択し、選択した無線通信部１１０を用いて表示部１０２が表示している画像を送信する。
【００２１】
本例の画像格納装置１０によれば、当該画像を提供したい所定の機器の方向に、指やペン等で画像を表示している画面上を擦るという直感的な操作によって当該画像を送信することができるので、画像を送信する際の操作感を向上することができる。
【００２２】
図４は、本実施形態に係る方向入力部１０４の第２の例を示す。本例の方向入力部１０４は、画像格納装置１０がユーザによって振られたことを検出する加速度検出器１０４ｂである。加速度検出器１０４ｂは、無線通信部１０８が有する指向性の第１の方向の加速度と、第１の方向と略垂直な第２の方向の加速度とを検出し、画像格納装置１０が真円又は楕円の円弧状に振られたことを検出する。
【００２３】
図５に示すように、画像格納装置１０が円弧状に振られると、画像格納装置１０には、まず円周方向の加速度Ａが生じる。続いて、円周方向の速度が増加するにつれて、半径方向の加速度Ｂが増加する。そして、振られ終るときに、円周方向の加速度Ｃが生じる。このとき、加速度検出器１０４ｂは、円周方向（第２の方向）の大きな加速度Ａを検出し、続けて半径方向（第１の方向）の加速度Ｂを検出し、そして円周方向（第２の方向）の大きな加速度Ｃを検出することによって、画像格納装置１０が円弧状に振られた後に停止したことを検出する。
【００２４】
ユーザが画像格納装置１０を円弧状に振ると、加速度検出器１０４ｂは、画像格納装置１０がユーザによって振られ終わったことを検出する。そして、画像格納装置１０が振られ終ったことを加速度検出器１０４ｂが検出すると、送信部１１２は、画像格納装置１０が振られ終わった後に向けられた方向へ、無線通信部１０８を用いて、表示部１０２が表示している画像を送信する。
【００２５】
また他の例において、加速度検出器１０４ｂは、無線通信部１０８が有する指向性の方向、即ち半径方向（第１の方向）の加速度Ｂのみを検出して、画像格納装置１０が円弧状に振られたことを検出してもよい。また、加速度検出器１０４ｂは、予め定められた期間以上の時間に渡って、半径方向（第１の方向）に基準値以上の加速度Ｂが生じたことを条件として、画像格納装置１０が円弧状に振られたことを検出してもよい。この場合、送信部１１２は、画像格納装置１０が円弧状に振られたことを検出してから予め定められた時間が経過した後に、無線通信部１０８を用いて、表示部１０２が表示している画像を送信する。
【００２６】
本例の画像格納装置１０によれば、画像格納装置１０を振って、表示部１０２が表示している画像を提供したい所定の機器の方向に向けるという直感的な操作によって当該画像を送信することができるので、画像を送信する際の操作感を向上することができる。
【００２７】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【００２８】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明の画像格納装置によれば、直感的な操作によって、所望の機器に画像を送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】画像格納装置１０の使用状態の一例を示す図である。
【図２】画像格納装置１０のブロック構成の一例を示す図である。
【図３】方向入力部１０４の第１の例を示す図である。
【図４】方向入力部１０４の第２の例を示す図である。
【図５】画像格納装置１０に加えられる加速度の一例を示す図である。
【符号の説明】
１０ 画像格納装置
２０ 携帯電話
３０ パソコン
４０ ハードディスク内蔵テレビ
１００ 画像格納部
１０２ 表示部
１０４ 方向入力部
１０４ａ タッチパネル
１０４ｂ 加速度検出器
１０６ 無線通信部
１０８ 無線通信部
１１０ 無線通信部
１１２ 送信部
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像格納装置に関する。特に本発明は、ユーザの指示に基づいて、無線通信により画像を送信する画像格納装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、携帯電話のデータ伝送能力の大幅な向上に伴い、携帯電話を音声通話用の端末機として使用することに止まらず、広くデータ通信用の端末機として利用することが図られている。例えば、携帯電話にカメラを搭載させ、カメラで撮影した写真画像を他の携帯電話やパソコンに送信することができるものが開発されている。
【０００３】
現時点で先行技術文献の存在を認識していないので、先行技術文献に関する記載を省略する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の携帯電話においてカメラで撮影した写真画像を他の携帯電話やパソコンに送信する場合、写真画像をメールに添付して送信する等の複雑な操作が必要であり、写真画像を提供したい相手の携帯電話が近くに存在する場合であっても、簡易な操作で写真画像を提供することができなかった。
【０００５】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる画像格納装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第１の形態によると、画像を格納する携帯用の画像格納装置であって、前記画像を表示する表示部と、前記表示部の画面上に設けられ、ユーザによって擦られた方向を検出するタッチパネルと、指向性を有する無線通信部と、前記タッチパネルが検出した前記方向への指向性を有する前記無線通信部を用いて、前記タッチパネルが検出した前記方向へ、前記表示部が表示している前記画像を送信する送信部とを備える。
【０００７】
前記送信部は、前記タッチパネルが検出した前記方向と、前記無線通信部が有する指向性の方向とがなす角度が予め定められた角度の範囲内であるか否かを判断し、前記予め定められた角度の範囲内である場合に、前記無線通信部を用いて前記画像を送信する。
【０００８】
異なる方向に指向性を有する複数の前記無線通信部を備え、前記送信部は、前記複数の無線通信部のうちから、前記タッチパネルが検出した前記方向への指向性を有する前記無線通信部を選択して、選択した前記無線通信部を用いて前記画像を送信する。前記送信部は、前記タッチパネルが検出した前記方向となす角度が前記予め定められた角度の範囲内である方向への指向性を有する前記無線通信部が存在しないと判断した場合は、前記画像を送信せず、前記表示部は、前記画像を送信できない旨を通知するエラー表示を表示する。
【０００９】
本発明の第２の形態によると、画像を格納する携帯用の画像格納装置であって、前記画像を表示する表示部と、指向性を有する無線通信部と、前記無線通信部が有する指向性の方向である第１方向の加速度を検出することにより、当該画像格納装置がユーザによって振られた後に停止したことを検出する加速度検出器と、当該画像格納装置が振られた後に停止したことを前記加速度検出器が検出してから予め定められた時間が経過した後、前記無線通信部を用いて、当該画像格納装置が振られ終わった後に向けられた方向へ、前記表示部が表示している前記画像を送信する送信部とを備える。前記加速度検出器は、前記第１方向に基準値以上の加速度が生じたことを条件として、当該画像格納装置が円弧状に振られたことを検出し、前記送信部は、当該画像格納装置が円弧状に振られたことを前記加速度検出器が検出してから予め定められた時間が経過した後、前記無線通信部を用いて前記画像を送信する。
【００１０】
前記加速度検出器は、前記第１方向と略垂直な方向である第２方向の加速度をさらに検出することにより、当該画像格納装置が円弧状に振られた後に停止したことを検出し、前記送信部は、当該画像格納装置が円弧状に振られたことを前記加速度検出器が検出してから予め定められた時間が経過した後、前記無線通信部を用いて前記画像を送信する。前記加速度検出器は、前記第２方向に加速度Ａを検出し、続けて前記第１方向に加速度Ｂを検出し、そして前記第２方向に加速度Ｃを検出することによって、当該画像格納装置が円弧状に振られた後に停止したことを検出し、前記送信部は、当該画像格納装置が円弧状に振られたことを前記加速度検出器が検出してから予め定められた時間が経過した後、前記無線通信部を用いて前記画像を送信する。
【００１１】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【００１３】
図１は、本発明の一実施形態に係る画像格納装置１０の使用状態の一例を示す。画像格納装置１０は、写真画像等の画像を格納しており、格納している画像を無線通信により他の機器に送信する。画像格納装置１０は、例えばカメラを有する携帯電話であり、カメラにより撮影した画像を赤外線通信、ブルー・トゥース等の無線通信により、携帯電話２０、パソコン３０、ハードディスク内蔵テレビ４０等に送信する。
【００１４】
画像格納装置１０は、ユーザの指示に基づいて、異なる方向に指向性を有する複数の無線通信部１０８、１１０、及び１１２のいずれかを選択し、選択した無線通信部から表示部１０２が表示している画像を送信する。このように、表示部１０２が表示している画像を送信するので、送信すべき画像を選択等のユーザによる複雑な操作が必要なく、簡易な操作によって画像を送信することができる。また、携帯電話２０、パソコン３０、又はハードディスク内蔵テレビ４０は、画像格納装置１０から画像を受信した場合、受信した画像を表示してもよい。これにより、ユーザは、送信すべき画像が正常に送信されたことを確認できる。
【００１５】
また、画像格納装置１０が指向性を有する無線通信部から画像を送信するので、画像格納装置１０の周囲に複数の機器がある場合であっても、画像を送信すべき所望の機器の方向に画像のデータを出力することができる。なお、本実施形態において、画像格納装置１０が複数の無線通信部１０６、１０８、及び１１０を備える場合を用いて説明するが、画像格納装置１０が無線通信部を１つだけ備える場合であっても、画像格納装置１０の動作は同一である。
【００１６】
図２は、本実施形態に係る画像格納装置１０のブロック構成の一例を示す。画像格納装置１０は、画像を格納する画像格納部１００と、画像格納部１００が格納する画像を表示する表示部１０２と、ユーザの指示に基づいて、画像を送信すべき空間的な方向を入力する方向入力部１０４と、異なる方向に指向性を有する複数の無線通信部１０６、１０８、及び１１０と、無線通信部１０６、１０８、及び１１０のいずれかを用いて、方向入力部１０４が入力した空間的な方向へ、表示部１０２が表示している画像を送信する送信部１１２とを備える。
【００１７】
表示部１０２が画像を表示しているときに、方向入力部１０４がユーザの指示に基づいて画像を送信すべき空間的な方向を入力すると、送信部１１２は、方向入力部１０４が入力した空間的な方向と、無線通信部１０６、１０８、及び１１０がそれぞれ有する指向性の方向とが略一致するか否かを判断する。そして、送信部１１２は、方向入力部１０４が入力した空間的な方向と、無線通信部１０６、１０８、及び１１０のいずれかの指向性の方向とが略一致する場合に、無線通信部１０６、１０８、及び１１０のうちから、方向入力部１０４が入力した空間的な方向に略一致する方向への指向性を有する無線通信部を選択する。そして、送信部１１２は、選択した無線通信部を用いて、表示部１０２が表示している画像を送信する。また、送信部１１２は、方向入力部１０４が入力した空間的な方向に略一致する方向への指向性を有する無線通信部が存在しないと判断した場合は、画像を送信しなくてもよい。この場合、表示部１０２は、ユーザが指示した方向に画像を送信できない旨を通知するエラー表示を表示してもよい。
【００１８】
なお、送信部１１２は、方向入力部１０４が入力した空間的な方向と、無線通信部が有する指向性の方向とがなす角度が予め定められた角度の範囲内である場合に、方向入力部１０４が入力した空間的な方向と、無線通信部が有する指向性の方向とが略一致すると判断することが好ましい。
【００１９】
本実施形態の画像格納装置１０によれば、異なる方向に指向性を有する複数の無線通信部のうちの、ユーザが指示した方向への指向性を有する無線通信部を用いて画像を送信するので、ユーザが指示した方向に存在する所望の機器に対して、通信品質のよい無線通信により画像を送信することができる。また、ユーザによって指示された空間的な方向と、画像を送信する無線通信部が有する指向性の方向とを一致させることにより、ユーザは直感的に画像を送信する方向を指示することができ、所望の機器に対して容易に画像を送信することができる。
【００２０】
図３は、本実施形態に係る方向入力部１０４の第１の例を示す。本例の方向入力部１０４は、表示部１０２の画面上に設けられたタッチパネル１０４ａである。ユーザが画像を送信したい方向に表示部１０２の画面上を擦ると、タッチパネル１０４ａは、ユーザによって擦られた方向を検出する。そして、送信部１１２は、タッチパネル１０４ａが擦られた方向への指向性を有する無線通信部１１０を選択し、選択した無線通信部１１０を用いて表示部１０２が表示している画像を送信する。
【００２１】
本例の画像格納装置１０によれば、当該画像を提供したい所定の機器の方向に、指やペン等で画像を表示している画面上を擦るという直感的な操作によって当該画像を送信することができるので、画像を送信する際の操作感を向上することができる。
【００２２】
図４は、本実施形態に係る方向入力部１０４の第２の例を示す。本例の方向入力部１０４は、画像格納装置１０がユーザによって振られたことを検出する加速度検出器１０４ｂである。加速度検出器１０４ｂは、無線通信部１０８が有する指向性の第１の方向の加速度と、第１の方向と略垂直な第２の方向の加速度とを検出し、画像格納装置１０が真円又は楕円の円弧状に振られたことを検出する。
【００２３】
図５に示すように、画像格納装置１０が円弧状に振られると、画像格納装置１０には、まず円周方向の加速度Ａが生じる。続いて、円周方向の速度が増加するにつれて、半径方向の加速度Ｂが増加する。そして、振られ終るときに、円周方向の加速度Ｃが生じる。このとき、加速度検出器１０４ｂは、円周方向（第２の方向）の大きな加速度Ａを検出し、続けて半径方向（第１の方向）の加速度Ｂを検出し、そして円周方向（第２の方向）の大きな加速度Ｃを検出することによって、画像格納装置１０が円弧状に振られた後に停止したことを検出する。
【００２４】
ユーザが画像格納装置１０を円弧状に振ると、加速度検出器１０４ｂは、画像格納装置１０がユーザによって振られ終わったことを検出する。そして、画像格納装置１０が振られ終ったことを加速度検出器１０４ｂが検出すると、送信部１１２は、画像格納装置１０が振られ終わった後に向けられた方向へ、無線通信部１０８を用いて、表示部１０２が表示している画像を送信する。
【００２５】
また他の例において、加速度検出器１０４ｂは、無線通信部１０８が有する指向性の方向、即ち半径方向（第１の方向）の加速度Ｂのみを検出して、画像格納装置１０が円弧状に振られたことを検出してもよい。また、加速度検出器１０４ｂは、予め定められた期間以上の時間に渡って、半径方向（第１の方向）に基準値以上の加速度Ｂが生じたことを条件として、画像格納装置１０が円弧状に振られたことを検出してもよい。この場合、送信部１１２は、画像格納装置１０が円弧状に振られたことを検出してから予め定められた時間が経過した後に、無線通信部１０８を用いて、表示部１０２が表示している画像を送信する。
【００２６】
本例の画像格納装置１０によれば、画像格納装置１０を振って、表示部１０２が表示している画像を提供したい所定の機器の方向に向けるという直感的な操作によって当該画像を送信することができるので、画像を送信する際の操作感を向上することができる。
【００２７】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【００２８】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明の画像格納装置によれば、直感的な操作によって、所望の機器に画像を送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】画像格納装置１０の使用状態の一例を示す図である。
【図２】画像格納装置１０のブロック構成の一例を示す図である。
【図３】方向入力部１０４の第１の例を示す図である。
【図４】方向入力部１０４の第２の例を示す図である。
【図５】画像格納装置１０に加えられる加速度の一例を示す図である。
【符号の説明】
１０ 画像格納装置
２０ 携帯電話
３０ パソコン
４０ ハードディスク内蔵テレビ
１００ 画像格納部
１０２ 表示部
１０４ 方向入力部
１０４ａ タッチパネル
１０４ｂ 加速度検出器
１０６ 無線通信部
１０８ 無線通信部
１１０ 無線通信部
１１２ 送信部
Claims (8)
- 画像を格納する携帯用の画像格納装置であって、
前記画像を表示する表示部と、
前記表示部の画面上に設けられ、ユーザによって擦られた方向を検出するタッチパネルと、
指向性を有する無線通信部と、
前記タッチパネルが検出した前記方向への指向性を有する前記無線通信部を用いて、前記タッチパネルが検出した前記方向へ、前記表示部が表示している前記画像を送信する送信部と
を備える画像格納装置。 - 前記送信部は、前記タッチパネルが検出した前記方向と、前記無線通信部が有する指向性の方向とがなす角度が予め定められた角度の範囲内であるか否かを判断し、前記予め定められた角度の範囲内である場合に、前記無線通信部を用いて前記画像を送信する
請求項１に記載の画像格納装置。 - 異なる方向に指向性を有する複数の前記無線通信部
を備え、
前記送信部は、前記複数の無線通信部のうちから、前記タッチパネルが検出した前記方向への指向性を有する前記無線通信部を選択して、選択した前記無線通信部を用いて前記画像を送信する
請求項１に記載の画像格納装置。 - 前記送信部は、前記タッチパネルが検出した前記方向となす角度が前記予め定められた角度の範囲内である方向への指向性を有する前記無線通信部が存在しないと判断した場合は、前記画像を送信せず、
前記表示部は、前記画像を送信できない旨を通知するエラー表示を表示する
請求項２又は請求項３に記載の画像格納装置。 - 画像を格納する携帯用の画像格納装置であって、
前記画像を表示する表示部と、
指向性を有する無線通信部と、
前記無線通信部が有する指向性の方向である第１方向の加速度を検出することにより、当該画像格納装置がユーザによって振られた後に停止したことを検出する加速度検出器と、
当該画像格納装置が振られた後に停止したことを前記加速度検出器が検出してから予め定められた時間が経過した後、前記無線通信部を用いて、当該画像格納装置が振られ終わった後に向けられた方向へ、前記表示部が表示している前記画像を送信する送信部と
を備える画像格納装置。 - 前記加速度検出器は、前記第１方向に基準値以上の加速度が生じたことを条件として、当該画像格納装置が円弧状に振られたことを検出し、
前記送信部は、当該画像格納装置が円弧状に振られたことを前記加速度検出器が検出してから予め定められた時間が経過した後、前記無線通信部を用いて前記画像を送信する
請求項５に記載の画像格納装置。 - 前記加速度検出器は、前記第１方向と略垂直な方向である第２方向の加速度をさらに検出することにより、当該画像格納装置が円弧状に振られた後に停止したことを検出し、
前記送信部は、当該画像格納装置が円弧状に振られたことを前記加速度検出器が検出し てから予め定められた時間が経過した後、前記無線通信部を用いて前記画像を送信する
請求項５に記載の画像格納装置。 - 前記加速度検出器は、前記第２方向に加速度Ａを検出し、続けて前記第１方向に加速度Ｂを検出し、そして前記第２方向に加速度Ｃを検出することによって、当該画像格納装置が円弧状に振られた後に停止したことを検出し、
前記送信部は、当該画像格納装置が円弧状に振られたことを前記加速度検出器が検出してから予め定められた時間が経過した後、前記無線通信部を用いて前記画像を送信する
請求項７に記載の画像格納装置。
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