JP3910496B2

JP3910496B2 - Foundation pile

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Publication number: JP3910496B2
Application number: JP2002190713A
Authority: JP
Inventors: 宏征田中; 洋一小林; 清一小山; 浩喜田; 浩司福田; 隆田蔵; 明大槻; 孝青木
Original assignee: Sumitomo Metal Industries Ltd; Shimizu Corp
Current assignee: Sumitomo Metal Industries Ltd; Shimizu Corp
Priority date: 2002-06-28
Filing date: 2002-06-28
Publication date: 2007-04-25
Anticipated expiration: 2022-06-28
Also published as: JP2004036088A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、地震時に、特に軟弱地盤や液状化の可能性のある地盤、側方流動の可能性のある地盤等が存在する過酷な条件下においても、杭体としての支持性能を失うことなく、構造物の安定性を保持できる耐震性に優れた基礎杭に関するものである。
【０００２】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】
一般に、地震時には上部構造物から伝達される水平力や回転力によって、杭頭部付近に曲げモーメントやせん断力などの大きな断面力が発生する。
【０００３】
また、近年の研究によれば、上部構造物から伝達される力だけでなく、軟弱地盤や液状化地盤では地震中の地盤変位が大きくなるために杭体がその影響を受け、杭頭部付近や地中の層境界部（地盤の物性が変化する）付近においても杭体に大きな断面力が発生して破壊に至り、支持性能を喪失する可能性があることが報告されている。
【０００４】
さらに、平成７年の兵庫県南部地震では、液状化地盤の側方流動によって非常に大きな地盤の変位が発生し、杭に破損が生じた例が数多く報告されている。
【０００５】
杭頭付近で発生する断面力に対しては、ＲＣ杭では鋼管巻き補強などによって、鋼管杭に対しては杭頭付近の鋼管を厚肉化することで、耐力を高めることが一般に行われてきた。
【０００６】
しかし、近年の設計地震力の増大等によって補強が大がかりになったり、それにともなって杭頭とフーチングの接合部や地中梁も大がかりになり、建築コストが増大する等の課題が生じている。
【０００７】
そのような課題に対し、近年、杭頭とフーチングとの接合をピン結合や半剛接合構造とすることで、杭頭付近や地中梁に生じる断面力を低減し、それらの構造を軽減する方法が開発あるいは実用化されてきており、それらの内容は「杭基礎の耐震設計法に関するシンポジウム論文集・報告書」（土木学会地震工学委員会杭基礎耐震設計研究小委員会ｐｐ．３８９−３９４図４．１．２．４・４．２．１．３）に記載されている。
【０００８】
これらの構造は、メカニカルな装置を利用した構造のため機構・構造が複雑で、テフロン（登録商標）やゴムなど特殊な材料を使用しているものもあり、高価であったり、耐久性や確実な作動に不安が残るものもある。
【０００９】
また、いずれも圧縮力に対しては充分な耐荷力を有しているものの、引き抜き方向の力に対しては耐荷力が小さく、地震時に杭に作用する引き抜き力に対して不安が残る。さらには、杭施工後に、別途、これらの装置を杭頭部に固着する必要がある等の課題がある。
【００１０】
また、軟弱地盤や液状化地盤の変形によって、主に地中の層境界部付近で生じる杭の破壊に対しても、例えば特開平２−１８３００９号公報や特開平９−３１０３４４号公報に以下のような構造が開示されている。
【００１１】
これらは、杭の中間部や地層境界部に弾性部材や緩衝材を介在させることにより地盤の変位によって生じる水平力を吸収しようとする構造であり、介在物にゴムなどを用い、実質的なヒンジ部として機能させようとするものである。
【００１２】
しかし、ヒンジ構造を介在させると、杭体そのものは不安定構造になり、杭が水平方向に変位し，回転を生じた時の鉛直支持性能が問題になる。つまり、構造物を支持するという杭本来の機能が損なわれる可能性がある。また、ゴム材などでは引き抜きに対する耐荷力も小さく、地震時に杭に作用する引き抜き力によって破損を生じる可能性がある。
【００１３】
さらに、既製杭では施工時に杭への負荷を避ける工夫が必要になったり、中空部が閉塞するか断面積が大幅に縮小する可能性が高いため、地中への杭の設置が困難になり、一般的な施工方法が適用し難くなる。
【００１４】
また、特開平１１−８１３４１号公報には、杭外周面に発泡樹脂板などで構成された緩衝層を設け、地盤の変位を発砲樹脂板で吸収しようとする構造が記載されているものである。
【００１５】
しかし、この構造では、大きな地盤変位に対応するためには緩衝層の厚さをかなり大きくする必要があったり、緩衝層を設置した状態で杭を施工する必要があるため、既製杭では施工が容易でない。また、緩衝層は施工中や常時の土圧では変形せず、地震時にはじめて変形が生じるように設定しておく必要があり、これを制御するのは容易でない。
【００１６】
さらに、特開２００１−１７２９６１号公報には、ジョイント接続部を用いてその上下の杭の相対変位が可能なようにした構造が記載されているが、既製杭に対して本構造を用いると中空部を閉塞させてしまうため一般的な施工法の適用が難しくなる。また、この構造はメカニカルな装置を用いるものなので、機構・構造が複雑になる等の課題がある。
【００１７】
本願発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、メカニカルで機構の複雑な装置を用いず、杭軸方向の圧縮力だけでなく引き抜き力に対しても必要な耐荷力を有し、かつプレボーリング、中掘り、回転圧入、打撃など一般的な方法で施工が可能で、さらに大変形に追随可能で、地層境界や杭頭の近傍で杭体に生じる大きな曲げモーメントやせん断力やそれによる回転角に対しても破壊に至ることなく、地震中および地震後の構造物の支持機能を保持できる基礎杭を提供することを目的とするものである。
【００１８】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載の基礎杭は、既製杭をつなぎ合わせて形成される基礎杭において、作用軸力下での最大曲げ耐力が前記既製杭の一般部と同等またはそれ以下で、かつ最大曲げ耐力発生時の曲率が前記既製杭の一般部よりも大きい高靱性部が地中部分および／または杭頭部分に設けられてなる基礎杭において、前記高靭性部は、一般部よりも降伏点が低く、一般部よりも厚肉の鋼管で形成されてなることを特徴とするものである。
また、請求項２記載の基礎杭は、既製杭をつなぎ合わせて形成される基礎杭において、作用軸力下での最大曲げ耐力が前記既製杭の一般部と同等またはそれ以下で、かつ最大曲げ耐力発生時の曲率が前記既製杭の一般部よりも大きい高靱性部が地中部分および／または杭頭部分に設けられてなる基礎杭において、前記高靭性部は、一般部よりも厚肉で小径の鋼管で形成されてなることを特徴とするものである。
【００１９】
一般に、地中に液状化層や軟弱層が存在する場合の深度方向の杭の曲げモーメント分布の概念図は図１の通りである。つまり、液状化層や軟弱層などの層境界部や杭頭部の固定端付近で大きな曲げモーメントが発生する。
【００２０】
液状化層や軟弱層などの層境界部で発生する曲げモーメントは、液状化層や軟弱地盤層内で地盤の変位が急増し、地層境界部において地盤変位が急激に変化するために生じるものであり、また杭頭部の固定端付近で発生する曲げモーメントは、構造物から伝達される水平力や回転力、さらに大きな地盤変位によって生じる杭の水平変位や回転に対して、杭頭部がフーチングに剛結され、回転拘束されているために生じるものである。
【００２１】
これらの杭の曲げモーメントが大きくなる箇所、あるいは、その付近に図２に示すような強度耐力特性をもつ所定長さの高靱性部を設ける。図２に示す高靱性部の性質の要点は、曲げモーメント−曲率関係において、最大耐力が杭の一般部と同等もしくはそれ以下で、最大耐力発生時の曲率が一般部よりも大きい点にある。
【００２２】
すなわち、耐力を杭の一般部に比べて大きくすることなく、変形性能が杭の一般部よりも優れた高靱性部を設けることである。また、望ましくは、降伏耐力も杭の一般部と同等もしくはそれ以下であるのがよく、さらに最大耐力後の耐力低下が緩やかであるほど好ましい。以上の様な高靱性部を杭の曲げモーメントが大きくなる箇所、あるいはその付近に設けることで、杭に発生する最大曲げモーメントを制御することが可能になる。
【００２３】
図２の高靱性部およびその周辺部では、図２に図示する高靱性部の最大曲げ耐力以上の曲げモーメントが発生することはなくなり、杭の一般部の曲げモーメントが限界値以下に抑制されることになる。その際、図２の高靱性部では変形が進行し、曲率が大きくなることにより杭の変形、回転を吸収することができる。
【００２４】
図２の高靱性部は杭の一般部よりも変形性能が大きく、発生する杭の変形、回転を吸収できる変形性能を有し、かつ大きな耐力低下を生じず、鉛直力に対して充分な支持性能を有するように設計する。
【００２５】
請求項３記載の基礎杭は、請求項１または２記載の基礎杭において、高靱性部が、基礎杭の深度方向に地層構成または地盤の物性が変化する地層境界部分および／または杭頭部分に設けられてなることを特徴とするものである。
【００２６】
地中に液状化層や軟弱層が存在する場合、深度方向の杭の曲げモーメントは、図１で説明したように液状化層や軟弱層などの地層境界部や杭頭部の固定端付近で特に大きいことから、この部分に高靱性部を設けることで杭に発生する最大曲げモーメントを効果的に制御することができる。
【００２７】
請求項４記載の基礎杭は、請求項１または２記載の基礎杭において、高靱性部が、軟弱地盤、液状化地盤などのほぼ全域および／または杭頭部分に設けられてなることを特徴とするものである。
【００２８】
上述したように、地中に液状化層や軟弱層が存在する場合、深度方向の杭の曲げモーメントは、液状化層や軟弱地盤層内で地盤の変位が急増し、地層境界部において地盤変位が急激に変化するために生じ、また杭頭部の固定端付近で発生する曲げモーメントは、構造物から伝達される水平力や回転力、さらに大きな地盤変位によって生じる杭の水平変位、回転に対して、杭頭部がフーチングに剛結され、回転拘束されているために生じるものであるため、地層境界部および／または杭頭部分を含め、軟弱地盤および液状化地盤などのほぼ全域に高靱性部を設けることで杭に発生する最大曲げモーメントを効果的に制御することができる。
【００２９】
請求項５記載の基礎杭は、請求項１〜４のいずれかに記載の基礎杭において、既製杭の一般部および高靱性部が鋼管であって、前記高靱性部の下記式（１）で表されるＲ_ｔが、前記既製杭の一般部のＲ_ｔよりも小さいことを特徴とするものである。
【００３０】
本願発明において、最大曲げ耐力が杭の一般部と同等またはそれ以下で、最大曲げ耐力発生時の回転角や曲率が一般部よりも大きい高靱性部の具体的な構成例として、次に示すものがある。
【００３１】
変更杭の一般部を鋼管で構成し、これと外径が同程度で、降伏点の低い材質の鋼によって形成した鋼管を高靱性部材として地中部または杭頭部の曲げモーメントが大きくなる箇所に設ける。
【００３２】
一般に鋼管杭として用いられる材質、径厚比の鋼管では、図１に示すような曲げモーメント−曲率関係の最大曲げモーメントやその時の曲率の大きさは鋼管の局部座屈によって決定される場合が多く、通常、最大曲げモーメントは鋼管の全塑性モーメント程度またはそれ以下であるのが一般的である。
【００３３】
このような場合、最大曲げモーメントやその発生時の曲率に関する靱性率（降伏曲げモーメントやその時の曲率に対する比）は、以下の無次元パラメータＲ_tとの相関が強く、Ｒ_tが小さいほど靱性率が高く変形性能に優れる（降伏後、局部座屈が生じにくい）ことが知られている。
【００３４】
【数２】

【００３５】
したがって、降伏応力の小さい材質の鋼管を高靱性部材として用いると靱性率が向上するので、適度な降伏点の鋼管を適用することにより、高靱性部の変形性能を向上させることが可能となる。
【００３６】
また一般に、降伏点の低い鋼材では引張強度も相対的に小さくなり、最大耐力を杭一般部と同等またはそれ以下とするのは容易と考えられるが、必要に応じて肉厚ｔを調整することも可能である。
【００３７】
本願発明において、曲げモーメントが大きくなる箇所に高靱性部材として設置する鋼管の板厚を大きくすることによっても上記靱性率が向上するので、鋼管の局部座屈が生じにくくなる。
【００３８】
ただし、この場合、同材質の鋼管では最大曲げモーメントの絶対値も大きくなるため、最大耐力を杭の一般部と同等以下に設定するために降伏応力や引張強度の小さい材質からなる鋼管を適用し、最大耐力（曲げモーメント）は、杭一般部と同等以下になるように設定する。なお、降伏応力の小さい鋼材は最大耐力も相対的に小さいのが一般的と考えられる。
【００３９】
また、厚肉化と降伏応力の２つの効果により、曲率の靱性率が大きく改善され、杭としての変形性能の大幅な改善が可能である。降伏点の低い鋼材からなる鋼管を高靱性部として用いた場合には、杭の支持性能に関する軸力に対する降伏耐力が杭の一般部よりも低下することが考えられるが、厚肉化することでそれを補うことができる。すなわち、鉛直力と曲げの２つの力に対してバランスの良い構造とすることができる。
【００４０】
さらに、本願発明においては、曲げモーメントが大きくなる箇所に高靱性部材として設置する鋼管の板厚を杭一般部の板厚と同等以上とし、径を杭一般部より小さくすることによっても上記靱性率を向上させることができる。
【００４１】
この場合、高靱性部材の板厚を杭一般部より大きくすることで、小径化と厚肉化の２つの効果により、曲率の靱性率が大きく向上し、杭としての変形性能を大幅に改善することができる。
【００４２】
また、杭一般部と板厚が同じで、径のみを小さくした場合には、高靱性部材において杭の支持性能にかかわる鉛直耐力が低下することが考えられるが、厚肉化することでそれを補うことが可能になり、鉛直力と曲げの２つの力に対してバランスの良い構造とすることができる。
【００４３】
なお、この場合、高靱性部材の材質は杭一般部と同等でよいし、必要に応じて降伏点の低いものを適用して、さらなる変形性能の改善を図ることもできる。
【００４４】
請求項６記載の基礎杭は、請求項１〜４のいずれかに記載の基礎杭において、既製杭の一般部が既成コンクリート杭で、高靱性部が前記既製杭の一般部よりも外径の小さな鋼管であることを特徴とするものである。
【００４５】
本願発明の場合、基礎杭に発生する最大曲げモーメントを制御することが可能なだけでなく、既成コンクリート杭の端部に鋼管を接続することにより高靱性部を簡単に形成することができる。
【００４６】
また、既製杭の一般部の肉厚が大きいため、既製杭の一般部としての既成コンクリート杭の端部に高靱性部としての鋼管を端板を利用してきわめて簡単に取り付けことができる。
【００４７】
請求項６記載の基礎杭は、請求項１〜５のいずれかに記載の基礎杭において、高靱性部が、杭一般部よりも降伏点の低い材料（例えば、極軟鋼）より製造された鋼管であることを特徴とするものである。
【００４８】
なお、請求項１に係る発明においては、最大耐力（曲げモーメント）は杭の一般部と同等以下で、かつそのときの曲率が大きくて変形性能に優れた高靱性部として鋼管を用いる場合には、降伏点の低い極軟鋼を用いた鋼管を適用すると、高靱性部の性能の設計の自由度が大きくなり、肉厚や径の設定が容易になる。
【００４９】
また、軸力に対する安定性の観点、ＰＣ杭と鋼管杭の弾性係数や曲げ耐力の違い等も考慮すると、極軟鋼を適用することが有効である。
【００５０】
【発明の実施の形態】
請求項１記載の基礎杭の一例として、図３のＡに示す曲げモーメント−曲率関係を有する杭の一般部と、曲げモーメントが大きくなる箇所付近に設置する図３の部材Ｂに示す曲げモーメント−曲率関係を有する高靱性部材を考え、有限要素法による応答解析によって地震時に基礎杭に生じる曲げモーメントの分布を計算した結果を図４、図５に示す。
【００５１】
なお、図４、図５のハッチ部（深度２ｍから１０ｍ）は地震時に液状化を生じる層で、深度２ｍの位置で杭頭部がフーチング３に連結されている。
【００５２】
図４は、図３のＡに示す特性を有する杭のみで基礎杭を構成した場合の結果であり、杭頭部および液状化層とその下層との境界部で杭の曲げモーメントが極限値に至り、地震時に杭が破壊することを示している。
【００５３】
図５は、液状化層下端付近の１ｍ長さを図３のＢの特性を有する高靱性部材とし、杭頭付近も含め他は図３のＡに示す杭一般部で構成された基礎杭の場合の結果である。
【００５４】
図３のＢの特性を有する高靱性部材を用いた液状化層の下端付近では、図４に比べて最大曲げモーメントが小さくなり、いずれの箇所も曲げモーメントが極限値以下になっており、当該箇所での杭の破壊が防止されている。
【００５５】
なお，図３のＢの高靱性部材の曲げモーメントの極限値がＡより小さいことから、それを示す図中の直線がその設置個所で凹状になっている。また、杭頭部には図３のＢの特性を有する部材を用いておらず、図４と同様に曲げモーメントは極限値に至る結果になっている。ここでは図示していないが、杭頭部にも図３のＢの特性を有する高靱性部材よりなる鋼管を適用することで、液状化層下端付近と同様の効果が期待できる。
【００５６】
請求項３記載の基礎杭の一例として、有限要素法による構造解析によって、２種類の鋼管の曲げモーメント−曲率関係を求めた結果を図６に示す。
【００５７】
図６中のＡの特性を有する部材は、外径φ＝１０００ｍ、肉厚ｔ＝１２ｍｍで降伏応力σy=３２００Ｋｇｆ／ｃｍ²、引張強度σｔ＝４９００Ｋｇｆ／ｃｍ²の鋼材よりなる鋼管であり、また図６中のＢの特性は、φ＝１０００ｍｍ、ｔ＝２０ｍｍで、σy=１２００Ｋｇｆ／ｃｍ²、σｔ＝２５００Ｋｇｆ／ｃｍ²の鋼材よりなる鋼管の曲げモーメント−曲率関係である。
【００５８】
ただし、これらは軸力がゼロの場合の結果で，最大曲げモーメント発生までの関係を示したものである。
【００５９】
図６に示すように、Ｂでは最大曲げモーメントがＡより少し小さく，最大曲げモーメント発生時の曲率が４倍程度大きくなっている。
【００６０】
以上より、杭一般部にＡの鋼管を、対策を必要とする箇所にＢの鋼管を適用すれば、杭に発生する曲げモーメントを制御でき、Ｂの鋼管の優れた変形性能で杭の変形を吸収することが可能になる。
【００６１】
地震時のＢの鋼管で生じる曲率が、図示の範囲に収まっていれば、耐力低下を起こすことなく、杭としての安定性が保持できる。ここでは、図示していないが軸力が作用している条件でも、定性的に上記同様の結果が得られ、杭として考えられる変形の範囲では、上記同様にＢの鋼管で変形を吸収できれば鉛直支持性能も保持できることも確認している。
【００６２】
請求項４および５記載の基礎杭の一例として、杭一般部が鋼管杭である場合の構造の例を図７に示す。図に示すように、杭１の一般部１ａから小径部１ｂへ向かって外径を漸減させることにより、軸力や曲げモーメントの分布を滑らかにでき、安定した構造とすることができる。この場合、小径部１ａに高靱性部材として鋼管（以下「鋼管部材」という）２が取り付けられ、その径、肉厚は、施工上問題のない範囲で、前述の所定の性能が得られるように設定すればよい。
【００６３】
また、杭１の一般部１ａがＰＣ杭である場合の構造の例を図８に示す。ＰＣ杭では一般に肉厚が大きいことから、端板を利用して外径がＰＣ杭の内径と概略等しい鋼管部材２をつなぎ合わせた場合を示している。鋼管部材２の肉厚は所定の曲げ性能と軸力に対する性能が得られるように設定すればよい。また、内径がＰＣ杭１の一般部１ａと大略同じであるため、施工に与える影響も小さい。
【００６４】
図９は、地中部での地盤変位による杭１の曲げモーメントが問題になる場合を想定した部材の配置で，液状化層または軟弱層とその下部の層との境界付近に鋼管部材２を配置したものである。
【００６５】
これにより、図１の概念図に示した層境界部で発生する地震時の曲げモーメントを制御できるとともに、鋼管部材２により杭１の曲げ変形を吸収することにより、杭１の一般部１ａ、ひいては基礎杭としての安定性を保持させることができる。
【００６６】
この場合の部材は図のように層境界をまたぐように配置してもよいし、一般に曲げモーメントが下部の層内でピーク値を示すことが多いことを考慮すると、層境界からそれより下方に向かって所要の長さ配置してもよい。また、層境界付近の液状化層内に設置してもよいが、いずれにせよ、杭１の一般部１ａに生じる最大曲げモーメントが杭体の最大曲げ耐力に至らないように制御できる箇所に設置すればよい。
【００６７】
鋼管部材２の長さは，同様に杭１の一般部１ａに生じる最大曲げモーメントが杭体の最大曲げ耐力に至らないように制御できるよう設定すればよく、地層境界部が確実に把握されている場合には、一般には、０．５Ｄ（Ｄ：杭径）〜２．０Ｄ程度あれば所要の変位吸収能力を発揮できる場合が多い。
【００６８】
また、地層構成の調査結果は点での調査結果であり、誤差を含んでいる可能性もあること等を考慮すると、不確実性や局所的な変化も考慮した余裕代を見込んだ長さとしておくことも考えられる。
【００６９】
図１０は、地中部での地盤変位による杭の曲げモーメントが問題になる場合を想定した鋼管部材２の配置で、液状化層または軟弱層の下側だけでなく，上側の層境界にも鋼管部材２を配置したものである。
【００７０】
これは、上部の層が比較的健全である場合などでは、上側の層境界においても地盤変位が急激に変化し，大きな作用土圧や杭の回転角が生じる可能性がある場合を想定したものである。
【００７１】
図１１は、図１０に加えて、杭頭部で発生する曲げモーメントによる杭体の破壊が懸念される場合の鋼管部材２の配置を示したものである。杭頭部にも鋼管部材２を設置することで、上述の地中部での曲げモーメントに対するものと同様の効果が期待できる。
【００７２】
図１２は、液状化層や軟弱層が地表面あるいはその付近まで存在する場合に対する鋼管部材２の配置で、この場合には、構造物から伝達される水平力や回転力だけでなく、地盤変位によっても杭頭の曲げモーメントが増長されるため、液状化層や軟弱層の下側の層境界だけでなく、杭頭部にも鋼管部材２を配置している。これにより上下の２点で杭体の変位、回転を吸収できるため、杭体が地盤の大変形にも追随しやすく、かつ鋼管部材２は変形吸収後も軸力に対して安定的であるように設計されているため杭の支持性能も保持できる。
【００７３】
図１３は、地盤中の液状化層または軟弱層の該当部全体に高靱性部材として鋼管部材２を設けたので、軟弱層や液状化層上下の地層境界における地盤変位の急激な変化に起因する杭の曲げモーメントを確実に吸収することができる。
【００７４】
また、軟弱層や液状化層が比較的薄い場合には、上下二箇所の地層境界部に分けて鋼管部材を配置するよりも加工が容易になり、コスト的にも有利になることも考えられる。
【００７５】
この場合の鋼管部材２の長さは、同様に杭一般部１ａに生じる最大曲げモーメントが杭体の最大曲げ耐力に至らないように制御できるよう設定できればよく、少なくとも概略軟弱層あるいは液状化層を含むようにすることが望ましい。
【００７６】
また、地層構成の調査結果が点での調査を含むことを考えると、軟弱層厚あるいは液状化層厚に不確実性や局所的な変化も考慮した余裕代を見込んだ長さとしておくことも考えられる。図１４は、軟弱層や液状化層が地表面あるいはその付近まで存在する場合に、軟弱層や液状化層の下端付近から杭頭部まで高靱性部材として鋼管部材２を配置した場合を示している。
【００７７】
これは、地表付近まで軟弱層や液状化層が位置している場合には杭頭部をはじめとして当該層内全体にわたって杭のせん断力が厳しい条件となることが予想され、これに確実に対処することを意図したものである。
【００７８】
また、図示していないが、軟弱層や液状化層が比較的薄い場合など、杭頭部まで高靱性部材を配置した方が加工工数の低減によりコスト的に有利になる事が考えられる場合にも図１４に図示するような配置とすることができる。
【００７９】
【発明の効果】
請求項１および２記載の基礎杭は、特に既製杭をつなぎ合わせて形成される基礎杭において、作用軸力下での最大曲げ耐力が前記既製杭の一般部と同等またはそれ以下で、かつ最大曲げ耐力発生時の曲率が前記既製杭の一般部よりも大きい高靱性部が地中部分および／または杭頭部分に設けられていることで、基礎杭の地中部分および杭頭部分に発生する最大曲げモーメントをきわめて効果的に制御することができる。
また特に、請求項１記載の基礎杭は、高靱性部が特に杭一般部よりも降伏点の低い材料より製造された鋼管で形成されていることで、所要の変形性能を有し、かつ軸力に対しても安定的な高靱性部の設計を容易に行うことができる。
【００８０】
請求項３記載の基礎杭は、請求項１または２記載の基礎杭において、高靱性部が基礎杭の深度方向に地層構成または地盤の物性が変化する地層境界部および／または杭頭部分に設けられていることで、特に地層構成または地盤の物性の変化する地層境界部および杭頭部分において基礎杭に発生する最大曲げモーメントをきわめて効果的に制御することができる。
【００８１】
請求項４記載の基礎杭は、請求項１または２記載の基礎杭において、高靱性部が軟弱地盤、液状化地盤などのほぼ全域および／または杭頭部分に設けられていることで、特に軟弱地盤や液状化地盤などにおける地盤変位の急激な変化に起因する杭の曲げモーメントを確実に吸収することができる。また、軟弱層や液状化層が比較的薄い場合に、高靱性部を上下二箇所に分けて配置するよりも加工が容易になり、コスト的にも有利になることも考えられる。
【００８２】
請求項５記載の基礎杭は、請求項１〜４のいずれかに記載の基礎杭において、既製杭の一般部および高靱性部が鋼管であって、前記高靱性部の式（１）で表されるＲ_ｔが、杭一般部のＲ_ｔよりも小さく形成されていることで、高靱性部の断面設計を数式により明快に行うことができるとともに、基礎杭に発生する最大曲げモーメントを効率的に制御することができる。
【００８３】
請求項６記載の基礎杭は、請求項１〜４のいずれかに記載の基礎杭において、既製杭の一般部が既成コンクリート杭で、高靱性部が一般部よりも外径の小さい鋼管で形成されていることで、基礎杭に発生する最大曲げモーメントを制御することが可能なだけでなく、既成コンクリート杭の端部に鋼管を接続することにより高靱性部を簡単に形成することができ、また基礎杭の靱性率を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】杭の曲げモーメントの深度分布の概念図である。
【図２】曲げモーメント−軸力関係を示す図である。
【図３】応答解析に用いた部材の曲げモーメント−曲率関係を示す図である。
【図４】杭の曲げモーメントの解析結果を示す図である。
【図５】杭の曲げモーメントの解析結果を示す図である。
【図６】杭の曲げモーメント−曲率関係を示す図である。
【図７】鋼管杭の一例を示す断面図である。
【図８】ＰＣ杭の一例を示す断面図である。
【図９】高靱性部材の配置例を示す断面図である。
【図１０】高靱性部材の配置例を示す断面図である。
【図１１】高靱性部材の配置例を示す断面図である。
【図１２】高靱性部材の配置例を示す断面図である。
【図１３】高靱性部材の配置例を示す断面図である。
【図１４】高靱性部材の配置例を示す断面図である。
【符号の説明】
１杭
１ａ杭の一般部
１ｂ杭の小径部
２鋼管部材（高靱性部材）[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The invention of the present application does not lose the support performance as a pile body even in severe conditions where there is a soft ground, a ground that may be liquefied, a ground that may flow laterally, etc. The present invention relates to a foundation pile excellent in earthquake resistance that can maintain the stability of a structure.
[0002]
[Background Art and Problems to be Solved by the Invention]
Generally, during an earthquake, a large cross-sectional force such as a bending moment or a shearing force is generated near the pile head due to a horizontal force or a rotational force transmitted from the superstructure.
[0003]
In addition, according to recent research, not only the force transmitted from the superstructure, but also soft ground and liquefied ground, the ground displacement during earthquakes increases, so the pile body is affected, and the vicinity of the pile head It has also been reported that a large cross-sectional force is generated in the pile body near the layer boundary in the ground (where the physical properties of the ground change), leading to failure and loss of support performance.
[0004]
Furthermore, in the 1995 Hyogoken-Nanbu Earthquake, there have been many reports of cases in which piles were damaged due to extremely large ground displacement caused by lateral flow of liquefied ground.
[0005]
For the cross-sectional force generated near the pile head, it has been generally practiced to increase the proof stress by thickening the steel pipe near the pile head for steel pipe piles by reinforcing the steel pipe with RC piles. It was.
[0006]
However, due to the recent increase in design seismic force and the like, reinforcement has become a major factor, and joints between pile heads and footings and underground beams have also become large, resulting in problems such as increased construction costs.
[0007]
In response to such problems, in recent years, the connection between the pile head and the footing has a pin connection or semi-rigid connection structure, thereby reducing the cross-sectional force generated in the vicinity of the pile head or in the underground beam and reducing their structure. Methods have been developed or put into practical use, and their contents are “Symposium Proceedings and Reports on Seismic Design Methods for Pile Foundations” (JSCE Earthquake Engineering Committee, Pile Foundation Seismic Design Subcommittee, pp. 389-394) (Fig. 4.1.2.4, 4.2.1.3).
[0008]
These structures use mechanical devices and have complicated mechanisms and structures, and some use special materials such as Teflon (registered trademark) and rubber, which are expensive, durable and reliable. Some are still worried about proper operation.
[0009]
Moreover, although all have sufficient load bearing capacity with respect to compressive force, load bearing force is small with respect to the force of a drawing direction, and anxiety remains with respect to the pulling force which acts on a pile at the time of an earthquake. Furthermore, after pile construction, there exists a subject that it is necessary to adhere these apparatuses to a pile head separately.
[0010]
In addition, for example, Japanese Patent Laid-Open No. 2-183009 and Japanese Patent Laid-Open No. 9-310344 describe the following in regard to pile breakage mainly generated near the boundary of the underground layer due to deformation of soft ground or liquefied ground. Such a structure is disclosed.
[0011]
These are structures that try to absorb the horizontal force generated by the displacement of the ground by interposing an elastic member or cushioning material in the middle part or stratum boundary of the pile. It is intended to function as a part.
[0012]
However, when the hinge structure is interposed, the pile body itself becomes an unstable structure, and the vertical support performance when the pile is displaced in the horizontal direction and is rotated becomes a problem. In other words, the original function of piles that support the structure may be impaired. In addition, rubber materials and the like have a small load resistance against pulling, and there is a possibility that breakage may occur due to the pulling force acting on the pile during an earthquake.
[0013]
In addition, it is difficult to install piles in the ground because there is a high possibility that ready-made piles need to be devised to avoid the load on the piles during construction, and that the hollow part is blocked or the cross-sectional area is greatly reduced. It becomes difficult to apply general construction methods.
[0014]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-81341 describes a structure in which a buffer layer made of a foamed resin plate or the like is provided on the outer peripheral surface of a pile and the displacement of the ground is to be absorbed by a foamed resin plate. .
[0015]
However, in this structure, it is necessary to increase the thickness of the buffer layer to cope with large ground displacement, or it is necessary to construct the pile with the buffer layer installed. Not easy. In addition, the buffer layer must be set so that it will not be deformed by earth pressure during construction or at all times, but it will be deformed for the first time during an earthquake, and it is not easy to control this.
[0016]
Furthermore, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-172961 describes a structure that enables relative displacement of the upper and lower piles using a joint connection portion. Application of a general construction method becomes difficult because the part is blocked. Further, since this structure uses a mechanical device, there are problems such as a complicated mechanism and structure.
[0017]
The present invention has been made in order to solve the above-described problems, and does not use a complicated mechanical and mechanical device, and has a load resistance required not only for the compressive force in the pile axis direction but also for the pulling force. In addition, it can be constructed by general methods such as pre-boring, digging, rotary press-fitting, hammering, etc., and can follow large deformations, with large bending moment and shear force generated in the pile body near the stratum boundary and the pile head It aims at providing the foundation pile which can hold | maintain the support function of the structure during and after an earthquake without destroying with respect to the rotation angle by it.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
  The foundation pile according to claim 1 is a foundation pile formed by joining ready-made piles, wherein the maximum bending strength under the acting axial force is equal to or less than that of the general part of the ready-made pile, and the maximum bending strength is generated. In the foundation pile in which a high toughness portion having a larger curvature than the general portion of the ready-made pile is provided in the underground portion and / or the pile head portion,The high toughness part has a lower yield point than the general part, and is formed of a steel pipe that is thicker than the general part.It is characterized by this.
  The foundation pile according to claim 2 is a foundation pile formed by joining ready-made piles, and the maximum bending strength under the acting axial force is equal to or less than the general part of the ready-made pile, and the maximum bending In a foundation pile in which a high toughness portion having a curvature at the time of proof stress generation that is larger than the general portion of the ready-made pile is provided in the underground portion and / or the pile head portion, the high toughness portion is thicker than the general portion. It is formed by a small diameter steel pipe.
[0019]
Generally, the conceptual diagram of the bending moment distribution of the pile in the depth direction when a liquefied layer and a soft layer exist in the ground is as shown in FIG. That is, a large bending moment is generated in the vicinity of the boundary of the layer such as the liquefied layer and the soft layer and the fixed end of the pile head.
[0020]
The bending moment generated at the boundary between layers such as liquefied layer and soft layer is caused by the rapid increase of ground displacement in the liquefied layer and soft ground layer, and the ground displacement changes rapidly at the layer boundary. In addition, the bending moment generated near the fixed end of the pile head is the footing of the pile head against the horizontal and rotational forces transmitted from the structure and the horizontal displacement and rotation of the pile caused by a large ground displacement. This is because it is rigidly connected to and rotationally restricted.
[0021]
A high-toughness portion having a predetermined length having strength and strength characteristics as shown in FIG. 2 is provided at or near the location where the bending moment of these piles becomes large. The essential points of the properties of the high toughness part shown in FIG. 2 are that the maximum proof stress is equal to or less than the general part of the pile in the bending moment-curvature relationship, and the curvature when the maximum proof stress is generated is larger than that of the general part.
[0022]
That is, it is to provide a high toughness part whose deformation performance is superior to the general part of the pile without increasing the proof stress as compared to the general part of the pile. Desirably, the yield strength should be equal to or less than that of the general part of the pile, and it is more preferable that the decrease in the yield strength after the maximum strength is more gradual. By providing the high toughness part as described above at or near the place where the bending moment of the pile becomes large, it becomes possible to control the maximum bending moment generated in the pile.
[0023]
In the high toughness part of FIG. 2 and its peripheral part, a bending moment exceeding the maximum bending strength of the high toughness part shown in FIG. 2 is not generated, and the bending moment of the general part of the pile is suppressed to a limit value or less. It will be. At that time, deformation progresses in the high toughness portion of FIG. 2, and the deformation and rotation of the pile can be absorbed by increasing the curvature.
[0024]
The high toughness part of Fig. 2 has greater deformation performance than the general part of the pile, has deformation performance that can absorb the deformation and rotation of the pile that occurs, and does not cause a significant decrease in yield strength, and is sufficient support for vertical force Design to have performance.
[0025]
  Claim3The stated foundation pile is claimed1 or 2In the described foundation pile, the high toughness part is provided in the formation boundary part and / or the pile head part where the formation structure or the physical properties of the ground changes in the depth direction of the foundation pile.
[0026]
When there is a liquefied layer or soft layer in the ground, the bending moment of the pile in the depth direction is as shown in Fig. 1 near the boundary of the layer such as the liquefied layer and soft layer or the fixed end of the pile head. Since it is particularly large, the maximum bending moment generated in the pile can be effectively controlled by providing a high toughness portion in this portion.
[0027]
  Claim4The stated foundation pile is claimed1 or 2In the described foundation pile, the high toughness part is provided in almost the entire region and / or the pile head part of soft ground, liquefied ground, and the like.
[0028]
As described above, when there is a liquefied layer or soft layer in the ground, the bending moment of the pile in the depth direction causes a sudden increase in ground displacement within the liquefied layer or soft ground layer, and the ground displacement at the boundary of the layer. The bending moment generated near the fixed end of the pile head is caused by the horizontal and rotational forces transmitted from the structure and the horizontal displacement and rotation of the pile caused by large ground displacement. Because the pile head is rigidly connected to the footing and is rotationally restrained, it has high toughness in almost all areas such as soft ground and liquefied ground including the stratum boundary and / or pile head. By providing the part, the maximum bending moment generated in the pile can be controlled effectively.
[0029]
    Claim5The stated foundation pile is claimedAny one of 1-4In the described foundation pile, the general part and high toughness part of the ready-made pileSteel pipeAnd R represented by the following formula (1) of the high toughness part_tR of the general part of the ready-made pile_tIt is characterized by being smaller than.
[0030]
In the present invention, the following is a specific configuration example of a high toughness portion having a maximum bending strength equal to or less than that of a general portion of a pile and a rotation angle and curvature when the maximum bending strength is generated is larger than that of the general portion. There is.
[0031]
  Change the general part of the pileSteel pipeAnd a steel pipe formed of steel of a material having a low outer diameter and a low yield point is provided as a high toughness member at a location where the bending moment of the underground portion or the pile head is increased.
[0032]
In general, steel pipes of the material and diameter-thickness ratio used as steel pipe piles are often determined by the local buckling of the steel pipe and the maximum bending moment of the bending moment-curvature relationship as shown in Fig. 1 and the magnitude of the curvature at that time. Usually, the maximum bending moment is generally less than or equal to the total plastic moment of the steel pipe.
[0033]
In such a case, the toughness ratio (yield bending moment and the ratio to the curvature at that time) of the maximum bending moment and the curvature at the time of occurrence is expressed by the following dimensionless parameter R_tIs strongly correlated with R_tIt is known that the smaller the value, the higher the toughness ratio and the better the deformation performance (after buckling, local buckling is less likely to occur).
[0034]
[Expression 2]

[0035]
Therefore, when a steel pipe having a low yield stress is used as a high toughness member, the toughness ratio is improved. Therefore, by applying a steel pipe having an appropriate yield point, the deformation performance of the high toughness portion can be improved.
[0036]
In general, steel materials with a low yield point also have a relatively low tensile strength, and it is considered easy to make the maximum proof strength equal to or less than that of the general part of the pile, but the wall thickness t should be adjusted as necessary. Is also possible.
[0037]
In the present invention, the toughness ratio is also improved by increasing the thickness of the steel pipe to be installed as a high toughness member at the location where the bending moment is increased, so that local buckling of the steel pipe is less likely to occur.
[0038]
However, in this case, since the absolute value of the maximum bending moment is also large for steel pipes of the same material, a steel pipe made of a material with low yield stress or tensile strength is used to set the maximum proof stress to be equal to or less than the general part of the pile. The maximum proof stress (bending moment) is set to be equal to or less than that of the general pile part. In addition, it is generally considered that a steel material having a small yield stress has a relatively small maximum yield strength.
[0039]
In addition, due to the two effects of thickening and yield stress, the toughness ratio of the curvature is greatly improved, and the deformation performance as a pile can be greatly improved. When a steel pipe made of a steel material with a low yield point is used as a high toughness part, the yield strength against the axial force related to the support performance of the pile may be lower than the general part of the pile. You can make up for it. That is, it is possible to obtain a structure having a good balance with respect to two forces of vertical force and bending.
[0040]
Furthermore, in the present invention, the toughness ratio is also obtained by setting the thickness of the steel pipe to be installed as a high toughness member at a location where the bending moment is large to be equal to or greater than the thickness of the pile general part and making the diameter smaller than the pile general part. Can be improved.
[0041]
In this case, by increasing the plate thickness of the high toughness member from the general part of the pile, the toughness ratio of the curvature is greatly improved and the deformation performance as a pile is greatly improved by the two effects of reducing the diameter and increasing the thickness. be able to.
[0042]
In addition, if the plate thickness is the same as that of the general part of the pile and only the diameter is reduced, the vertical proof stress related to the support performance of the pile in the high toughness member may be reduced. It is possible to compensate, and a structure with a good balance with respect to two forces of vertical force and bending can be obtained.
[0043]
In this case, the material of the high toughness member may be the same as the general part of the pile, and if necessary, a material having a low yield point can be applied to further improve the deformation performance.
[0044]
  Claim6The stated foundation pile is claimedAny one of 1-4In the described foundation pile, the general part of the ready-made pile is a precast concrete pile, and the high toughness part has a smaller outer diameter than the general part of the ready-made pileSteel pipeIt is characterized by being.
[0045]
In the case of the present invention, not only can the maximum bending moment generated in the foundation pile be controlled, but also a high toughness portion can be easily formed by connecting a steel pipe to the end of the precast concrete pile.
[0046]
Moreover, since the thickness of the general part of a ready-made pile is large, the steel pipe as a toughness part can be very easily attached to the edge part of the ready-made concrete pile as a general part of a ready-made pile using an end plate.
[0047]
The foundation pile according to claim 6 is a steel pipe manufactured according to the foundation pile according to any one of claims 1 to 5, wherein the high toughness portion is made of a material having a lower yield point than the general portion of the pile (for example, ultra mild steel). It is characterized by being.
[0048]
  In the invention according to claim 1,The maximum proof stress (bending moment) is less than or equal to the general part of the pile, and when using a steel pipe as a high toughness part with a large curvature and excellent deformation performance, a steel pipe using extremely mild steel with a low yield point When is applied, the degree of freedom in designing the performance of the high toughness portion is increased, and the thickness and diameter can be easily set.
[0049]
In addition, it is effective to apply extra mild steel in consideration of the stability against axial force, the difference in elastic modulus and bending strength between PC piles and steel pipe piles.
[0050]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As an example of the foundation pile according to claim 1, the bending moment shown in A of FIG. 3 and the bending moment shown in member B of FIG. 4 and 5 show the results of calculating the distribution of the bending moment generated in the foundation pile at the time of an earthquake by the response analysis by the finite element method, considering the high-toughness member having the curvature relationship.
[0051]
In addition, the hatch part (depth 2m-10m) of FIG. 4, FIG. 5 is a layer which produces liquefaction at the time of an earthquake, and the pile head is connected with the footing 3 in the position of depth 2m.
[0052]
Fig. 4 shows the results when the foundation pile is composed of only the piles having the characteristics shown in Fig. 3A. It has been shown that the pile will be destroyed in the event of an earthquake.
[0053]
Fig. 5 shows a 1m length near the bottom of the liquefied layer as a high toughness member having the characteristics of B in Fig. 3, and the rest of the foundation pile composed of the general pile shown in Fig. 3A, including the vicinity of the pile head. Is the result of the case.
[0054]
In the vicinity of the lower end of the liquefied layer using the high-toughness member having the characteristics of B in FIG. 3, the maximum bending moment is smaller than that in FIG. 4, and the bending moment is below the limit value at any point. The destruction of the pile at the location is prevented.
[0055]
In addition, since the limit value of the bending moment of the high toughness member B in FIG. 3 is smaller than A, the straight line in the drawing showing it is concave at the installation location. Moreover, the member which has the characteristic of B of FIG. 3 is not used for the pile head, and the bending moment is the result which reaches the limit value like FIG. Although not shown here, the same effect as that in the vicinity of the lower end of the liquefied layer can be expected by applying a steel pipe made of a high toughness member having the characteristics B in FIG. 3 to the pile head.
[0056]
As an example of the foundation pile according to claim 3, FIG. 6 shows a result of obtaining a bending moment-curvature relationship between two types of steel pipes by a structural analysis by a finite element method.
[0057]
The member having the characteristic A in FIG. 6 has an outer diameter φ = 1000 m, a wall thickness t = 12 mm, and a yield stress σy = 3200 Kgf / cm.², Tensile strength σt = 4900Kgf / cm²Further, the characteristics of B in FIG. 6 are φ = 1000 mm, t = 20 mm, and σy = 1200 Kgf / cm.², Σt = 2500 Kgf / cm²This is a bending moment-curvature relationship of a steel pipe made of the above steel material.
[0058]
However, these are the results when the axial force is zero and show the relationship up to the maximum bending moment.
[0059]
As shown in FIG. 6, in B, the maximum bending moment is slightly smaller than A, and the curvature when the maximum bending moment is generated is about four times larger.
[0060]
From the above, if the steel pipe of A is applied to the general part of the pile and the steel pipe of B is applied to the place where countermeasures are required, the bending moment generated in the pile can be controlled, and the deformation of the pile can be performed with the excellent deformation performance of the steel pipe of B. It becomes possible to absorb.
[0061]
If the curvature generated in the steel pipe of B at the time of an earthquake is within the range shown in the figure, the stability as a pile can be maintained without causing a decrease in the yield strength. Here, although not shown in the figure, the same result as above can be obtained qualitatively even under the condition where the axial force is acting, and in the range of deformation considered as a pile, if the deformation can be absorbed by the steel pipe B as described above, it is vertical. It has also been confirmed that the supporting performance can be maintained.
[0062]
  As an example of the foundation pile of Claims 4 and 5, the example of a structure in case a pile general part is a steel pipe pile is shown in FIG. As shown in the figure, by gradually decreasing the outer diameter from the general portion 1a to the small diameter portion 1b of the pile 1, the distribution of axial force and bending moment can be made smooth, and a stable structure can be obtained. In this case, as a tough member in the small diameter portion 1aA steel pipe (hereinafter referred to as “steel pipe member”) 2 is attached,The diameter and thickness may be set so that the above-described predetermined performance can be obtained within a range where there is no problem in construction.
[0063]
Moreover, the example of a structure in case the general part 1a of the pile 1 is a PC pile is shown in FIG. Since the PC pile generally has a large wall thickness, the case where the steel pipe members 2 whose outer diameters are approximately equal to the inner diameter of the PC piles are connected using an end plate is shown. What is necessary is just to set the thickness of the steel pipe member 2 so that the performance with respect to predetermined bending performance and axial force may be obtained. Moreover, since the internal diameter is substantially the same as the general part 1a of the PC pile 1, the influence which it has on construction is also small.
[0064]
Fig. 9 shows the arrangement of members assuming that the bending moment of the pile 1 due to ground displacement in the ground becomes a problem. The steel pipe member 2 is arranged near the boundary between the liquefied layer or the soft layer and the lower layer. It is a thing.
[0065]
Thereby, while being able to control the bending moment at the time of the earthquake which generate | occur | produces in the layer boundary part shown in the conceptual diagram of FIG. 1, by absorbing the bending deformation of the pile 1 with the steel pipe member 2, the general part 1a of the pile 1 and by extension, The stability as a foundation pile can be maintained.
[0066]
The members in this case may be arranged so as to cross the layer boundary as shown in the figure. In general, considering that the bending moment often shows a peak value in the lower layer, it is below the layer boundary. The required length may be arranged. In addition, it may be installed in the liquefied layer near the layer boundary, but in any case, installed in a place where the maximum bending moment generated in the general part 1a of the pile 1 can be controlled so as not to reach the maximum bending strength of the pile body. do it.
[0067]
Similarly, the length of the steel pipe member 2 may be set so that the maximum bending moment generated in the general part 1a of the pile 1 can be controlled so as not to reach the maximum bending strength of the pile body. In general, in many cases, the required displacement absorbing ability can be exhibited if it is about 0.5D (D: pile diameter) to 2.0D.
[0068]
In addition, the survey results of the stratum structure are point survey results, and considering the possibility of including errors, etc., the length considering the allowance allowance considering uncertainty and local changes It can also be considered.
[0069]
FIG. 10 shows the arrangement of the steel pipe member 2 that assumes the case where the bending moment of the pile due to ground displacement in the underground becomes a problem. The steel pipe is not only on the lower side of the liquefied layer or the soft layer, but also on the upper layer boundary. The member 2 is arranged.
[0070]
This is based on the assumption that when the upper layer is relatively healthy, the ground displacement may change drastically even at the upper layer boundary, resulting in a large earth pressure and pile rotation angle. It is.
[0071]
FIG. 11 shows the arrangement of the steel pipe members 2 when there is a concern about the destruction of the pile body due to the bending moment generated at the pile head, in addition to FIG. By installing the steel pipe member 2 on the pile head, the same effect as that for the bending moment in the above-described underground portion can be expected.
[0072]
FIG. 12 shows the arrangement of the steel pipe member 2 when a liquefied layer or a soft layer exists up to or near the ground surface. In this case, not only the horizontal force and rotational force transmitted from the structure but also the ground displacement is shown. Since the bending moment of the pile head is also increased by this, the steel pipe member 2 is disposed not only at the lower layer boundary of the liquefied layer or the soft layer but also at the pile head. As a result, the displacement and rotation of the pile body can be absorbed at the upper and lower two points, so that the pile body can easily follow large deformation of the ground, and the steel pipe member 2 seems to be stable against the axial force even after the deformation is absorbed. The pile support performance can also be maintained.
[0073]
FIG. 13 shows that the steel pipe member 2 is provided as a high toughness member in the entire portion of the liquefied layer or the soft layer in the ground, and is therefore caused by a rapid change in the ground displacement at the boundary between the soft layer and the liquefied layer. The bending moment of the pile can be absorbed reliably.
[0074]
Further, when the soft layer or the liquefied layer is relatively thin, it is easier to process than arranging the steel pipe member in two upper and lower formation boundary portions, and it may be advantageous in terms of cost. .
[0075]
The length of the steel pipe member 2 in this case may be set so that the maximum bending moment generated in the pile general portion 1a can be controlled so as not to reach the maximum bending strength of the pile body. It is desirable to include it.
[0076]
In addition, considering that the survey results of the geological structure include point surveys, it is possible to allow for a margin that allows for uncertainties and local changes in the soft layer thickness or liquefaction layer thickness. Conceivable. FIG. 14 shows a case where the steel pipe member 2 is disposed as a tough member from the vicinity of the lower end of the soft layer or the liquefied layer to the pile head when the soft layer or the liquefied layer exists up to or near the ground surface. Yes.
[0077]
This is because when the soft layer or liquefied layer is located near the ground surface, it is expected that the shearing force of the pile will be severe conditions throughout the layer including the head of the pile. Is intended to do.
[0078]
In addition, although not shown in the figure, when it is considered that it is advantageous to arrange a high toughness member to the pile head due to a reduction in processing man-hours, such as when the soft layer or the liquefied layer is relatively thin. Can also be arranged as shown in FIG.
[0079]
【The invention's effect】
  Claim1 and 2The described foundation pile is a foundation pile formed by connecting ready-made piles in particular, and the maximum bending strength under the acting axial force is equal to or less than that of the general part of the ready-made pile and when the maximum bending strength is generated. By providing a high toughness part with a curvature larger than the general part of the ready-made pile in the underground part and / or the pile head part, the maximum bending moment generated in the underground part and the pile head part of the foundation pile is extremely reduced. It can be controlled effectively.
  Further, in particular, the foundation pile according to claim 1 has a required tough deformation performance because the high toughness portion is formed of a steel pipe made of a material having a lower yield point than that of the general pile portion. It is possible to easily design a high toughness portion that is stable against force.
[0080]
  Claim3The stated foundation pile is claimed1 or 2In the described foundation pile, the high toughness part is provided in the formation boundary part and / or the pile head part where the formation structure or the physical property of the ground changes in the depth direction of the foundation pile. The maximum bending moment generated in the foundation pile at the changing stratum boundary and the pile head can be controlled very effectively.
[0081]
  Claim4The stated foundation pile is claimed1 or 2In the described foundation pile, the high toughness part is provided almost all over the soft ground, liquefied ground, etc. and / or the head of the pile, so that the ground displacement especially in soft ground or liquefied ground can be changed rapidly. The resulting bending moment of the pile can be reliably absorbed. Further, when the soft layer or the liquefied layer is relatively thin, it is possible that the processing becomes easier than the case where the high toughness portion is divided into two upper and lower portions and the cost is advantageous.
[0082]
  Claim5The stated foundation pile is claimed1-4In the foundation pile described in any of the above, the general part and the high toughness part of the ready-made pile areSteel pipeR represented by the formula (1) of the high toughness part_tHowever, R of the pile general part_tBy being formed smaller than this, the cross-sectional design of the high toughness part can be clearly performed by mathematical formulas, and the maximum bending moment generated in the foundation pile can be efficiently controlled.
[0083]
  Claim6The stated foundation pile is claimed1-4In the foundation pile described in any of the above, the general part of the ready-made pile is a precast concrete pile, and the high toughness part has a smaller outer diameter than the general partSteel pipeIn addition to being able to control the maximum bending moment generated in the foundation pile, it is possible to easily form a high toughness part by connecting a steel pipe to the end of a precast concrete pile. And the toughness rate of the foundation pile can be significantly improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a conceptual diagram of a depth distribution of a bending moment of a pile.
FIG. 2 is a diagram showing a bending moment-axial force relationship.
FIG. 3 is a diagram showing a bending moment-curvature relationship of a member used for response analysis.
FIG. 4 is a diagram showing an analysis result of a bending moment of a pile.
FIG. 5 is a diagram showing an analysis result of a bending moment of a pile.
FIG. 6 is a diagram showing a bending moment-curvature relationship of a pile.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing an example of a steel pipe pile.
FIG. 8 is a cross-sectional view showing an example of a PC pile.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing an example of arrangement of high toughness members.
FIG. 10 is a cross-sectional view showing an example of arrangement of high toughness members.
FIG. 11 is a cross-sectional view showing an example of arrangement of high toughness members.
FIG. 12 is a cross-sectional view showing an example of arrangement of high toughness members.
FIG. 13 is a cross-sectional view showing an example of arrangement of high toughness members.
FIG. 14 is a cross-sectional view showing an example of arrangement of high toughness members.
[Explanation of symbols]
1 pile
1a General part of pile
1b Small diameter part of pile
2 Steel pipe members (high toughness members)

Claims

In foundation piles formed by joining ready-made piles, the maximum bending strength under the acting axial force is equal to or less than that of the general part of the pre-made pile, and the curvature when the maximum bending strength is generated is In the foundation pile in which a high toughness part larger than the part is provided in the underground part and / or the pile head part, the high toughness part is a steel pipe having a lower yield point than the general part and thicker than the general part. A foundation pile characterized by being formed .

In foundation piles formed by joining ready-made piles, the maximum bending strength under the acting axial force is equal to or less than that of the general part of the pre-made pile, and the curvature when the maximum bending strength is generated is In the foundation pile in which a high toughness part larger than the part is provided in the underground part and / or the pile head part, the high toughness part is formed of a steel pipe having a smaller diameter and a thicker wall than the general part. Foundation pile.

The foundation pile according to claim 1 or 2 , wherein the high toughness portion is provided at a formation boundary portion and / or a pile head portion where a formation configuration or a physical property of the ground changes in a depth direction of the foundation pile.

The foundation pile according to claim 1 or 2 , wherein the high toughness part is provided in almost the whole area and / or the pile head part of soft ground, liquefied ground or the like.

General portion and a high toughness of the prefabricated pile is a steel pipe, R _t represented by the following formula (1) of the high toughness portion, wherein the smaller than R _t of the general portion of the prefabricated pile The foundation pile according to any one of claims 1 to 4.

The foundation pile according to any one of claims 1 to 4, wherein a general part of the ready-made pile is a precast concrete pile, and a high toughness part is a steel pipe having a smaller outer diameter than the general part of the ready-made pile.