JP3910213B2 - グルコン酸及びその塩の酵素的生産方法 - Google Patents
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Description
本発明は、グルコン酸の酵素的生産方法に関する。さらに詳細に述べると、本発明は、酵素、グルコースオキシダーゼ及びカタラーゼを用いる、グルコースのグルコン酸への転化法を提供する。
発明の背景
グルコン酸は、下記を含む多くの用途がある弱酸である:金属表面の工業的洗浄における錯生成剤としてのその工業的使用;繊維産業、洗浄剤、及びコンクリートにおけるその使用;飲料、並びに更にパン及び飼料の食品添加剤;並びに医薬品調製における、Feのようなイオンのキレート剤である。食品の用途及び特に医薬品の調製において使用されるグルコン酸は、純度が非常に高いものでなければならない。
現在までのところ、工業的規模でのグルコン酸の生産は、発酵法を用いて行われたいる。例えばアスペルギルス(Aspergillus)又はグルコノバクテロ(Gluconobacter)種のような選択された微生物は、少なくとも空気供給、pH調節及び温度調節を備えた発酵槽の中で増殖する。この微生物の良好な増殖、及びグルコースをグルコン酸/グルコン酸塩に転化することが可能な酵素複合体の最善の開発のために、最適条件が選択されている。増殖相の最後に、グルコース溶液を発酵ブロスに添加し、曝気を継続する。このグルコースは、前記酵素複合体により、グルコン酸へと転化される。通常このpHは、アルカリの添加によって調節され、この場合は、グルコン酸の大部分が、グルコン酸塩として存在するであろう。
真菌において、グルコースは、グルコースオキシダーゼ(Gox)及びカタラーゼからなる酵素複合体により、グルコン酸へと転換される。グルコースオキシダーゼは、下記反応を触媒する:
グルコース+O2→グルコノラクトン+H2O2
この過酸化水素は、その後カタラーゼにより分解する:
H2O2→H2O+1/2 O2
グルコノラクトンのグルコン酸への転化は、酵素グルコノラクトナーゼによって、触媒されるが、自然発生的にも生じる:
グルコノラクトン+H2O→グルコン酸
従って、全体として下記の反応を生じる:
グルコース+1/2 O2→グルコン酸。
前述の酵素複合体であるグルコースオキシダーゼ/カタラーゼは、例えばアスペルギルス及びペニシリウム種に属する、いくつかの微生物に依存する。更にアセトバクテロ及びグルコノバクテロのような細菌は、グルコースをグルコン酸へと転化することができるが、この細菌は、さまざまな機序を用い:グルコノバクテロ・オキシダンスは、過酸化水素を発生することなくグルコースをグルコノラクトンに転化する、2種のグルコースデヒドロゲナーゼを含んでいる。この場合、グルコン酸生産の工業的方法は、発酵法において、ほとんど排他的に選択された菌株であるアスペルギルス・ニゲル(niger)又はグルコノバクテロ・オキシダンスを使用する。
前記酵素グルコースオキシダーゼ及びカタラーゼは、かなりよく特徴づけられている。A.ニゲルのグルコースオキシダーゼは、分子量約150キロダルトンの糖タンパク質であり、かつフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)の補欠分子族を有し;この酵素は、pH4〜7で活性があり、pH5.5で最適の活性を示し;この酵素は、温度20〜40℃で最適活性があり;その等電点は、約4.2で;グルコースに対するKmは、27℃で0.1Mで、かつ酵素に対するKmは0.48mMである。A.ニゲルのカタラーゼは、分子量が250キロダルトンであり;この酵素は、pH2〜7で活性があり;最適温度は25℃で;この等電点は、約5.4であり;過酸化水素に対するKmは、約1.1M又は約37g/リットルである。これは、酵素カタラーゼのその基質に対する親和性が低いことを意味している。
グルコン酸の用途を考慮すると、既存の発酵生産法は、下記の欠点を有する。複合体形成の媒質には、グルコースに加え、該微生物の増殖のためのあらゆる種類の栄養素を含有するものが使用されなければならず、これには経費がかかり、かつ不純物を生じる。生体転化(bioconvertion)の終了時において、このブロスは、着色物質及びグルコン酸以外の有機酸、例えばクエン酸、シュウ酸及び5-ケト-グルコン酸のような、発酵過程で形成された多くの副生物を含有している。全体の生産時間は、増殖時間及び生体転化時間の両方を含み、かつ通常数日を要す。真菌については、添加したグルコースの一部が微生物の増殖のために使用され、すなわちグルコン酸生産の代わりにバイオマスが生産されるので、グルコースを基にした収率は、理論的最大収率100%よりも著しく低く;グルコノバクテロについては、その収率は100%に近いが、この微生物は増殖に高価な栄養素を必要としている(W.Olijveの論文、University of Groningen、1978)。真菌及び細菌の両方とも、生体転化の最後には、ブロスに含まれたバイオマスが、除去されなければならない。更に、特に食品及び医薬品の調製については、グルコン酸は、前述の栄養素及び副生物を除去するために、更に大規模な精製を実施しなければならなず、これは複数の精製工程を要することが多い。
発酵的グルコン酸生産法のこれらの欠点のために、酵素グルコースオキシダーゼ及びカタラーゼを使用する酵素的方法を開発する試みが、数多くなされている。しかし、現在のところ、グルコン酸生産のための経済的で実行可能な酵素的方法は、利用されていない。この主な理由は、関与する酵素類は、固定化された場合であっても、安定性が低いことである。これらの酵素の不安定性は、実際には、反応生成物の1種、すなわち過酸化水素によって主に引き起こされ、これは比較的高濃度では、グルコースオキシダーゼ及びカタラーゼを即座に不活性化する。
下記の発表では、発酵的及び酵素的方法の両方のグルコースのグルコン酸への転化の最新技術を例証している:
仏国特許出願第1 590 031号は、グルコースの発酵ブロスへの段階的添加を含む、グルコースのグルコン酸への転化の発酵的方法を記載している。しかし、仏国特許出願第1 590 031号は、単離された酵素類もこの方法に利用することができることを示唆しているにもかかわらず、転化率50%以上で達成する場合に、高濃度のグルコースを使用して行うことができることは明らかにしていない。
Rosenbergら(Bioprocess Eng.、7:309-313(1992))は、カタラーゼを多く含むA.ニゲル変異体を使用し、かつ過酸化水素を酸素供与体として利用する、グルコン酸生産のための発酵的方法を説明している。しかし、前述のように、過酸化水素は、単離された形態のグルコースオキシダーゼ及びカタラーゼを不活性化する。
Liuら(Proc. Natl. Sci. Counc. Repub. China、4:338-344(1980))は、真菌プルラリア・プルラン(Pullularia pullulans)由来のグルコースオキシダーゼ及びカタラーゼを含む、固定化酵素系を使用し、10重量/容量(w/v)%以下のグルコース溶液を転化した。
仏国特許出願第2 177 931号は、グルコースオキシダーゼを過酸化水素による迅速な不活性化から保護するために、カタラーゼ及びグルコースオキシダーゼを互いに近傍に固定化した酵素系を開示している。仏国特許出願第2 177 931号は、カタラーゼ/グルコースオキシダーゼ比が少なくとも1、好ましくは200までであるような、これらの酵素の固定化を教示している。しかし、この酵素系は、グルコースが5.5%(w/v)以下のグルコース溶液を転化するためのみに使用される。
Hartmeier及びDoppner(Biotechnol. Lett.、5:743-748(1983);更にDoppner及びHartmeierの論文、Starch、36:283-287(1984))は、追加のカタラーゼと共に固定化された、グルコースオキシダーゼ及びカタラーゼを産生するA.ニゲル菌株の透過できる(permeabilized)菌糸体を使用し、グルコースをグルコン酸へと転化する。この共に固定化された酵素系において、カタラーゼ及びグルコースオキシダーゼは、グルコースオキシダーゼの2000サレットユニット(Sarett Units)について、カタラーゼの7600ベーカーユニット(baker Unit)までの活性比で存在する(これは、カタラーゼの国際ユニットでは約3950の比に相当する。)。しかし、すべての転化は、濃度100%(w/v)以下のグルコース溶液で行われる。
ルーマニア国(RO)特許第92739号は、可溶性カタラーゼ及びグルコースオキシダーゼを使用する循環法(cyclic process)での、グルコースからグルコン酸の調製法を記載している。すべての実施例において使用されたグルコース濃度は、10%(w/v)である。200までのカタラーゼ/グルコースオキシダーゼ比を用い、転化率は98%に達した。
同様の循環法において、Constantinescuら(Rev.de Chimie、41,5-6:496-502(1990))は、グルコースの濃度3〜20(w/v)の範囲について試験している。グルコース濃度10%(w/v)は、最適条件をもたらし、転化率93%を得る。しかし、グルコース15%(w/v)を使用する場合には、この転化率はわずかに約40%である。
仏国特許出願第2 029 645号は、電気透析を使用してグルコースオキシダーゼ及び生成したグルコン酸を分離し、かつ過酸化水素を酸素供与体として使用する、グルコン酸を産生する酵素的方法に関する。その後、新たなグルコースを添加し、この反応を再度開始する。この方法は、数回反復する。しかし、わずかに100当量のデキストロースを使用し、グルコン酸の収率は、50%未満である。
欧州特許出願第0 017 708号は、カタラーゼ及びグルコースオキシダーゼを、カタラーゼ活性のベーカーユニット及びグルコースオキシダーゼ活性のサレットユニットについて、少なくとも1:6の比で固定化した、酵素的方法を明らかにしている。これらの固定化酵素類は、10及び20%(w/v)のグルコース溶液の、それぞれ2℃及び8℃というきわめて低い温度での転化に使用される。しかしこのような低い温度は、この反応が発熱性であり、巨大な冷却能力が必要であるので、大規模な工業的規模では、経済的に利用可能ではない。
従って、これまでのところは、低濃度のグルコースを使用するか、もしくは低温を使用するかのいずれかである。しかし、低濃度のグルコースを使用する際の重大な欠点は、使用した装置の生産高(容積に対する生産性)が低く、かつ希釈されたグルコン酸溶液は、過剰な水のエネルギー集約的除去を必要とすることである。
従って、高濃度のグルコース、すなわち10%(w/v)よりも高い濃度を使用することができ、同時に使用したグルコースの50%以上の転化が得られ、かつ10℃以上の温度で実施することができるような、グルコースのグルコン酸への転化の酵素的方法が必要とされている。
発明の要約
本発明は、オキシダーゼに対しカタラーゼの過剰な活性ユニットを使用し、これにより温度10℃以上で転化が実行されるような、グルコースオキシダーゼ及びカタラーゼの存在下で、濃度が少なくとも10%(w/v)であるグルコース溶液をグルコン酸に、好い収率、すなわち50%以上で転化する、グルコースのグルコン酸への酵素的転化法を提供する。
発明の詳細な説明
本発明は、新たなグルコースのグルコン酸への転化の酵素的方法であり、オキシダーゼに対しカタラーゼの過剰な活性ユニットを使用し、これにより温度10℃以上で転化が実行されるような、グルコースオキシダーゼ及びカタラーゼの存在下で、収率が少なくとも50%である、濃度が少なくとも10%(w/v)のグルコース溶液をグルコン酸に転化する方法を開示する。
驚くべきことに我々は、カタラーゼ/グルコースオキシダーゼ活性比が、サレットユニットについての国際ユニットで140を超える、もしくは400以上でさえあるような酵素配合物を使用する場合に、10%(w/v)を超えるようなグルコース濃度を用いて、グルコースのグルコン酸への完全な転化を得ることが可能であることを発見した。液体又は噴霧乾燥した酵素配合物は、pH6.0に緩衝した、グルコース濃度が27.3〜54.5%(w/v)の範囲であるグルコース溶液と混合した。この転化は、空気供給、pH及び温度調節を備えた、標準的実験用発酵槽において行なった。グルコースのグルコン酸への99%以上の酵素的転化は、使用した反応条件に応じて、9〜33時間で達成された。
転化が行われる温度は、10℃よりも高く、好ましくは15℃よりも高く、より好ましくは17℃以上、更により好ましくは20℃以上、最も好ましくは25℃以上である。この転化温度の上限は、関与した酵素の熱安定性によって決まり、これらの酵素が真菌アスペルギルス・ニゲルから得られた場合には、転化温度は、40℃未満が好ましいであろう。
本願明細書において、グルコースのグルコン酸への酵素的転化法は、発酵し、かつ増殖可能な無傷の生存能のある細胞を使用するような方法を、全て除外すると定義する。この酵素的方法は、単離された形態、又は粗調製の酵素類、もしくはそれらの混合物を使用し;これらの酵素は、溶解した形態で使用することができるか、及び/又は固定化することができ;これらの細胞がもはや生存もしくは増殖可能ではない限りは、酵素的方法は、透過され及び/又は固定化された細胞の使用、任意の追加の酵素類との混合を含むことさえある。
この酵素的方法における10%(w/v)以上のグルコース濃度の使用は、この反応が、グルコース濃度10%(w/v)以上で開始されること、もしくはこの反応がより低濃度で開始されること、並びにこの転化反応の少なくともいくつかの時点で実際のグルコース濃度が10%(w/v)以上であるようにグルコースが添加されることのみを意図するものではなく、むしろこの反応のいくつかの時点で、モルを基準にしたグルコース濃度及びグルコン酸/グルコン酸塩濃度の合計が、グルコースのみが存在する場合のグルコース10%(w/v)に相当する0.05556Mよりも高いと定義される。更に、この転化反応時の10%(w/v)を超えるようなグルコース濃度のグルコース溶液の供給も含まれている。
本願明細書においてグルコース濃度は、特に述べない限り、重量対容量百分率(w/v)として定義され、すなわちグルコース濃度10%は、グルコース100g/リットルである。当業者は、用語グルコン酸及びグルコン酸塩の使用が、互換性があることを理解するであろう。本願明細書において完全な転化とは、残留グルコースが、原値の1%未満であるか、又は転化が99%以上であることを意味すると理解される。
好ましい実施態様において、酵素グルコースオキシダーゼ及びカタラーゼの組み合わせが、グルコースのグルコン酸への転化に使用される。これらの酵素の少なくとも1種を真菌から得ることが好ましく、この場合の真菌は、アスペルギルス又はペニシリウム種であること好ましい。更に好ましい実施態様において、前述の酵素(複数)は、Raper及びFennellによって定義された(アスペルギルス種、The Williams and Wilkinson社、ボルチモア(1965))、アスペルギルス・ニゲル群に属する菌株から得られ、この場合A.ニゲルが最も好ましい。グルコースのグルコン酸への転化に使用されるこれらの酵素は、すべて単一の菌株から得るか、もしくは代わりに異なる菌株から個別に得た後に混合して、関与した酵素類の所望の混合物を得る。本発明の酵素配合物の生成に使用された産生菌株は、野生型の菌株、もしくは古典的突然変異誘発によって及び/又は組換えDNA技術によって修飾された菌株であることができる。この修飾は、これらの酵素の産生率及び/又は産生レベルの調節の修飾、得られた酵素配合物の所望でない副活性レベルの減少を含むことができ、及び/又は、化学的修飾の使用及び/又は蛋白質工学による、酵素それ自身の特性の修飾を含むことができる。特に有利な点は、本発明の方法において使用される酵素の改善された安定性及び/又は耐酸化性をもたらすような修飾である。
本発明の酵素配合物は、カタラーゼ及びグルコースオキシダーゼを含み、かつ少なくともグルコース25%(w/v)を含有する水性媒質中で、少なくとも50%の収率でグルコースを転化することができる。これらの酵素カタラーゼ及びグルコースオキシダーゼは、それぞれ200 IU/SUを超える活性比で存在することが好ましく、この場合のIUは、カタラーゼの国際ユニットと定義され、かつSUは、グルコースオキシダーゼのサレットユニットと定義される(実施例参照)。更に好ましくは、本発明の酵素配合物の活性比は、400 IU/SUよりも高い。700 IU/SUを超える活性比が、より好ましい。
本発明の酵素配合物は、好ましくは可溶性酵素として利用されるが、同じく固定化酵素としても利用しうる。しかし固定化酵素の利用は、余計に費用がかかり、かつ酸素の供給を煩雑にする。グルコースのグルコン酸への酵素転換のほとんどの作業は、固定化酵素配合物を使用して行なわれるので、グルコースオキシダーゼ及び/又はカタラーゼの固定化の多くの様々な方法が、当該技術分野において公知である。
このグルコースのグルコン酸への転換の酵素的方法は、グルコース濃度10%(w/v)以上を使用する。使用するグルコース濃度は、15%(w/v)以上が好ましい。更に好ましくは、20%(w/v)以上のグルコース濃度を使用する。更により好ましくは、30%(w/v)以上のグルコース濃度を使用する。しかし、飽和したグルコース溶液を使用すると、これは酸素転移に関する問題を引き起こすことがある。更に既存の糖化法(例えばDE95溶液)において得られた粗グルコース溶液を使用することができ、もしくはデキストロースの結晶化後に得られた可溶性分画を、グルコース源として使用することができる。代わりに、デンプンのような多糖類の糖化を、前述の転化と組み合わせ一加工工程とするか、もしくは両方の工程を少なくとも1種又は同じ反応器において実施することができる。これらの場合、グルコースオキシダーゼ及びカタラーゼを含む酵素複合体に、グルコース以外の化合物のグルコースへの転化が可能な酵素を補充することができる。このような酵素の例は、例えばアミラーゼ、グルコアミラーゼ、プルラナーゼ又はトランスグルコシダーゼのようなカルボハイドラーゼ、及び(酸性)ホスファターゼである。本発明の方法では、グルコースの少なくとも50重量%は、グルコン酸へと転化される。好ましくは、グルコースの少なくとも60%が転化され、更に好ましくは少なくとも85%(w/v)が転化され、かつ最も好ましい実施態様においては完全な転化が生じ、これは少なくとも99%のグルコースの転化を意味する。
本発明の具体的な実施態様においては、グルコースのグルコン酸への転化にバッチ法が使用されるにもかかわらず、別の実施態様においては、グルコース溶液を、転化が行われる反応混合物に供給する、供給式バッチ(fed-batch)法が使用される。このグルコースの供給は、より高い濃度のグルコン酸溶液を得るために、濃グルコース溶液、すなわち10%(w/v)以上を使用することが好ましい。更に本発明の別の実施態様においては、この酵素配合物は、同じく反応混合物に供給される。好ましくは、酵素溶液については、いずれかの他のパラメータとは別に制御することができるように、個別の供給が使用される。本発明の方法は、好ましくは工業的規模、すなわち作業容積が1m3を超えるような反応器(例えば発酵槽)を用い、より好ましくは10m3を超えるような作業容積、もしくは最も好ましくは25m3を超えるような作業容積が利用されることは、理解されるであろう。この酵素的方法を制御することができるように、この反応器には、少なくとも空気供給、攪拌装置、pH調節、温度調節が備えられることが好ましい。更に好ましくは、更にこの反応器には、溶存酸素濃度、供給された空気量、及び排気中の酸素量の測定器が備えられている。この場合、酸素消費量(生成されたグルコン酸量に比例する)は、“オンライン”で測定することができる。空気は、本発明の反応において、酸素源として使用されるのが好ましい。しかし、本発明の別の実施態様においては、濃縮した空気、酸素、及び/又は過酸化水素水でさえもが、(追加の)酸素源として使用される。
本発明の方法のひとつの利点は、この方法は、グルコン酸の発酵生産に使用される型の発酵槽の中で実行することができ、発酵から酵素的方法へと、実質的に投資を必要とせずに、変更することができることである。
本発明の方法が実行される好ましい条件は、使用される酵素にとって適した条件である。酵素グルコースオキシダーゼ及びカタラーゼが、A.ニゲルから得られる場合には、この好ましい条件は下記のものである:
−pHは、好ましくはpH4.0〜pH7.0の範囲であり、更に好ましくはpH5.0〜pH6.5の間、最も好ましくは、pH5.5〜6.0に調節する。
−温度は、15〜40℃の範囲が好ましく、更に好ましくは17〜30℃、かつ最も好ましくは20〜25℃の範囲である。
−本発明の方法において使用された酵素カタラーゼ及びグルコースオキシダーゼの活性比は、2.0 IU/SUよりも高い。この活性比は、好ましくは55よりも高く、更に好ましくは140 IU/SUを超える活性比を使用し、更により好ましくは、この活性比は、200 IU/SUを超え、かつ最も好ましい実施態様においては、この活性比は417 IU/SU以上である。
その反応器内の攪拌条件が良好であるならば、原則的にはバッファーを使用する必要はない。しかし、pH調節を向上するために、バッファーを、その反応混合物に添加することができる。本発明の具体的な実施態様において、リン酸バッファーが使用されるが、更に好ましいバッファー系は、グルコン酸及びグルコン酸塩を使用し、pHを調節するものである。このバッファー系を使用すると、余分な経費がかかることがなく、かつ最終生成物が、バッファー成分で汚染されることはない。アルカリ溶液の転化時には、好ましくは濃アルカリ溶液を、生成したグルコン酸を中和するために添加することができる。一定のpHで消費されるアルカリ量は、生成したグルコン酸量の直接的指標となる。特定のグルコン酸塩の生産が所望である場合には、pHを調節するために使用された化合物を、それに応じて選択することができ、例えばCaCO3は、グルコン酸カルシウムを生成し、及びNaOHは、グルコン酸ナトリウムを生成する。
本発明の更なる実施態様において、関与した酵素の性能を向上するために、保護剤が、この酵素反応に添加される。特に、これらの保護剤は、安定性を向上し、及び/又は酸化に対して関与した酵素を保護する。このような保護剤の例は、タンパク性物質、カゼイン、メチオニン、キニーネ、もしくは過酸化水素によって酸化される他の化合物を含む。好ましくは、これらの保護剤及び/又はそれらの酸化誘導体は、毒性がなく、及び/又は容易に最終生成物、すなわちグルコン酸溶液から除去することができる。我々は更に、50mMマンニトールの混入が、該酵素類の安定性に正の効果を及ぼすことがわかった。従って本発明は、マンニトール、ソルビトール及びグリセロールのようなポリオール化合物の添加を含んでいる。
本発明の酵素的方法は、特に下記の利点を提供する:
−本質的に、グルコースのみが、媒質成分として存在する。必要であるならば、pHの調節を向上するために、少量のバッファーを添加する。原則的に、グルコン酸塩/グルコン酸バッファー系を使用することができ、この場合には、わずかな不純物は、非常に少量の該酵素溶液自身である;
−転化時に、バイオマスは生成されず、このために溶液は、透明なままである;
−副生物が最小化である;
−グルコースを基にした収率が、原則的にほとんど100%である;
−生産時間は、転化に必要な時間のみからなり、従って、増殖相が必要な発酵法の時間よりも、顕著に短い;
−原則的に、あらゆる濃グルコース溶液を使用することができ、不純なグルコース溶液も含む。後者の使用は、追加の精製が必要となることがある。グルコース工場において、糖化工程後のシロップ中のグルコース濃度は、30〜40重量%である。これらのシロップは、更に濃縮されることが多い。これらの溶液は、本発明の方法のグルコースのグルコン酸への転化に、直接使用することができる;
−濃グルコース溶液の使用は、更なるエネルギー集約的濃縮を必要としない、もしくは適用が少ない濃グルコン酸溶液の生成をもたらすであろう;
−回収は、特に純度の高い生成物については、本発明の酵素的方法で得られた生成物については、発酵法で得られた生成物と比較して、非常に簡単であろう。
本発明を下記の実施態様で詳細に説明する。
実施例
国際ユニットでのカタラーゼのアッセイ
カタラーゼによる過酸化水素(H2O2)の分解は、240nmでの吸光度の減少に直接つながる(∈240nm=38.03、実験条件において)。この方法は、H.U.Bergmeyerらによって応用された(Bergmeyer,H.U.の編集、酵素分析法、第3版、165-166頁(1983))。
国際ユニットの定義
1国際カタラーゼユニット(以後IUと称す)は、リン酸バッファー(0.01M-pH6.8)5ml中において、1分間に、最初のH2O2濃度2mモルから、H2O21μモルに分解するような、この酵素の活性である。
従ってこの活性は、ユニット/酵素溶液のg又はmlで表わされる。
方法の説明
基質溶液5ml(0.01Mリン酸バッファー、pH6.8を溶媒とする、H2O2 0.45M)を、酵素溶液1mlに転化する。
25℃で5分間インキュベートした後、1M硫酸2mlを添加し、この反応を停止する。その後この混合物を20倍希釈した後、酵素溶液を含まないブランクに対して、240nmで吸光度を測定する。
次に、同量の混合物に正確に希釈した基質溶液(硫酸2ml、及び酵素溶液の代わりのバッファーを1ml含有)の最初の吸光度を基に、分解したH2O2の量を計算する。
サレットユニットでのグルコースオキシダーゼのアッセイ
グルコースオキシダーゼは、グルコースを酸化し、グルコン酸及び過酸化水素とする。後者は、クロモゲン(水素供与体)の存在下でペルオキシダーゼによって還元されて、水となる。酸性媒質中では紫色になる、酸化されたクロモゲンの光学密度を、グルコースオキシダーゼ活性のために測定する。この方法は、H.U.Bergmeyerらによって応用された(Bergmeyer,H.U.の編集、酵素分析法、第3版、201-202(1983))。
サレットユニットの定義
1サレットユニット(Sarett Unit)とは、ワールブルグ圧力計において、リン酸バッファーpH5.9を溶媒とする3.3%グルコース溶液、及び過剰の酸素及びカタラーゼによって、30℃で、酸素消費量10mm3/分を生じる酵素量である。
方法の説明
・pH5.4の0.1Mリン酸バッファーを溶媒とする基質溶液は、下記を含有する:
−99容量の:2%グルコース+ペルオキシダーゼ
−1容量の:o-ジアニシジン-HCl(132mg/10ml)
・下記を含有する反応媒質:
−前述の基質溶液4ml
−酵素溶液1ml。
次に37℃で10分間インキュベートする。この反応を、10M硫酸(5ml)を添加して、停止し、この溶液の吸光度を、540nmで測定する。
その後前記比色法で測定した活性を、サレットユニットが公知であるグルコースオキシダーゼ標準液の検量線を参照して、相当する比色値に対して、サレットユニットで表わす。
グルコン酸の測定
グルコン酸の計量は、ベーリンガーマンハイム(Boechringer Mannheim)社のD-グルコン酸試験用組合せを用いて行う(Cat.No.482-191)。
グルコネートキナーゼの存在下では、D-グルコン酸は、ATPによって、グルコン酸6-リン酸へとリン酸化される。
6-ホスホグルコネートデヒドロゲナーゼによって触媒された反応において、グルコン酸6-リン酸は、NADPによって酸化され、リボース-5-リン酸となりNADPHを形成する。NADPH量は、グルコン酸の理論量である。NADPHの増加は、340nmでの吸光度によって決定される。
グルコースの測定
グルコース濃度は、ベックマングルコースアナライザー2を用いて測定した。グルコースは、酸素電極を用いる、酸素速度法(oxygen rate method)によって決定した。
分析以前に、この酵素反応の試料を、100倍希釈した。
酵素配合物
配合物4056
本願明細書において4056と称されるグルコースオキシダーゼ/カタラーゼ配合物は、ギスト−ブロケード(Gist-brocades)N.V.社から入手可能な、市販されているマキサジム(Maxazyme)(登録商標)GO-P配合物を、所望の濃度に溶解して得た。この配合物のカタラーゼ−Gox比は、1.1 IU/SUである。
配合物L3052及びP3052
カタラーゼが豊富なグルコースオキシダーゼ配合物(本願明細書においてL3052及びP3052と称す)は、所有の(proprietary)A.ニゲル菌株CBS263.94の発酵によって得た。この配合物のカタラーゼGox比は:
P3052カタラーゼ−Gox比、140 IU/SU
L3052カタラーゼ−Gox比、417 IU/SU
“3052”配合物と機能的に同等の酵素配合物は、市販のA.ニゲルのカタラーゼ配合物で、例えばメルク社(下記参照)、ICN社(Cat.No.190311)、もしくはゲネネクター(Genencor)Int.社から入手したものを、前述のマキサジム(登録商標)GO-P配合物のような市販されているグルコースオキシダーゼ配合物に、添加することによって調製することができる。
カタラーゼ配合物
市販の2種のカタラーゼを使用した:
・A.ニゲル由来のカタラーゼ(メルク社)
・ウシ肝由来のカタラーゼ(ベーリンガー社、Cat.No.106.828)
酵素転化
特に言及しない限り、すべての実験は、攪拌装置、pH調節、温度調節及び溶存酸素濃度及び排気中の酸素量の測定装置に加え、空気供給システムを備えた、実験室発酵槽(エシュワイラー(Eschweiler)社から入手、kiel)において実施した。これから、酸素消費量を算出することができる。
特に言及しない限り、下記のパラメータを選択した:
−温度:30℃
−pH:6.0(すべての溶液は0.2Mリン酸ナトリウムバッファーを溶媒とする)
−攪拌:600rpm;DOC(溶存酸素濃度)が30%に低下した場合は、その後900rpmを用いた
−曝気:6リットル/分
−作業容積:6リットル(これはグルコース溶液の最初の容量である)
−pH調節:10N NaOH溶液を添加して自動的に調節した。
グルコースのグルコン酸への転化は、下記に従った:
1)グルコース含有量の分析;
2)グルコン酸含有量の分析;
3)pHを調節するために添加した水酸化ナトリウム量;
4)酸素消費量。
方法3及び4の利点は、情報を連続的に入手できることである。
この転化の計算においては、水酸化ナトリウム溶液の添加の希釈効果を考慮する。
実施例1
1リットルあたりグルコース273gの溶液に、グルコースオキシダーゼ/カタラーゼ配合物4056(カタラーゼ−Gox比=1.1 IU/SU)30,000 SU/lを添加した。他の条件は、前述のものであった。
この転化は迅速に始まる。溶存酸素濃度は、ほとんどゼロであった。水酸化ナトリウムの要求は即座に始まり、かつ開始時から直線性を示した。しかし、ほぼ30分後には、すでに水酸化ナトリウムの要求及び酸素消費量は、遅くなり、溶存酸素濃度は上昇し、かつ2時間後に、この転化は、完全に停止した。この時、10%未満のグルコースが、グルコン酸に転化していた。
実施例2
実施例1に記載した実験を反復し、同じ結果を得た。この転化が停止した時、かなりの量の過酸化水素が、ブロスから検出された。この時点で、我々は、グルコースオキシダーゼ活性のないカタラーゼ33,000 IU/l(メルク社から入手)を添加した。即座に過酸化水素の加水分解が、気泡の形成及び溶存酸素濃度探針の反応によって認められた。
このカタラーゼの添加は、転化の再開始を引き起こさなかった。このことから、我々は、該酵素複合体は、過酸化水素により、阻害はされなかったが、不可逆的に不活性化されたと結論した。
次に我々は、カタラーゼ33,000 IU/lを含有するGox 30,000 SU/l(配合物4056)を添加した。転化が即座に再開始し、かつ2回目の添加の6時間以内に、残りのグルコースは完全にグルコン酸に転化された。
実施例3
この実験において、メルク社のカタラーゼ33,000 IU/lを補充した、カタラーゼ33,000 IU/lを含有するGox 30,000 SU/l(配合物4056)(カタラーゼGox比=2.2 IU/SU)を、グルコース273g/リットル溶液に、転化の開始時に添加した。グルコースのグルコン酸への完全な転化は、9時間後に得られた。
この実験は、グルコース273g/リットル溶液は、カタラーゼ豊富なグルコースオキシダーゼ配合物により、比較的短時間に、グルコン酸に完全に転化されたことを示した。
実施例4
我々は、順次、高いカタラーゼ−グルコースオキシダーゼ比を有する酵素配合物を試験した。これらの配合物は、A.ニゲル菌株CBS263.94の発酵によって得られたが、等量の配合物は、所望のカタラーゼGox比を得るために、市販のグルコースオキシダーゼ及びカタラーゼ配合物を混合することによって得ることができた。この実験において使用されたこれらの酵素配合物は:
−P3052カタラーゼGox−比、140 IU/SU
−L3052カタラーゼGox−比、417 IU/SUであった。
表1は、配合物について得られた結果を要約し、かつ酵素量及びグルコース濃度の、グルコースのグルコン酸への完全な転化に要する時間に及ぼす影響を示す。
実施例4、5、及び10を、高濃度のグルコースは、グルコン酸へと転化することができることを示している。この転化時に、溶存酸素濃度はほとんどゼロであった。このことは、律速段階となるのは、酵素量ではないが、酸素転移速度(OTR)であることを示した。実施例10におけるOTRは、比較的長い転化時間を示す濃グルコース溶液の高い粘度のために、やや低かった。
実施例6、7、8、及び9は、カタラーゼが非常に豊富なグルコースオキシダーゼの量を、10,000 SU/lまで低下することができることを示す。この転化時間は、グルコース360g/リットルで、わずかに14時間から22時間へと延長した。この場合、その転化速度は、一部は酸素転移速度によって、及び一部は酵素濃度によって決定される。
実施例5
温度の影響
P3052、グルコース濃度360g/リットル、Gox活性33360 SU/l及びカタラーゼ活性4.67×105 IU/lについて、温度25℃及び40℃で試験し、温度30℃と比較した(実施例5)。グルコースオキシダーゼ活性量は、転化終了時に分析した。
低温では、転化は幾分時間がかかるが、酵素グルコースオキシダーゼの不活性化は少ない。40℃では、この酵素はほとんど即座に不活性化される。我々は、更に前述の条件下の25℃及び30℃では、酵素グルコースオキシダーゼは、完全に安定ではないと認めた。バッファー溶液中においては、pH6.0で、25℃及び30℃において、グルコースオキシダーゼは、完全に安定である。この差異は、転化時に、反応器の中に、多量のカタラーゼが存在するにもかかわらず、依然として低レベルの過酸化水素が存在するという事実によって説明することができる。このことは、酵素カタラーゼの、その基質である過酸化水素への親和性は、非常に低い
(Km H2O2=1.1M)という事実によって説明することができる。
実施例6
酵素量の減少
これらの実施例において、我々は、完全な転化を得るのに必要な時間、更には残留酵素活性、すなわち転化完了後に残っている活性に対する、酵素量の影響を明確にした。開始時のグルコース濃度は396g/lを使用し、かつ反応を25℃で進行した以外の、全てのパラメータは、前述に従った。これ以外のパラメータは、表4に示したように変更した。本実施例において使用したGox配合物は、カタラーゼが豊富なL3052であった。
この結果は、開始時の酵素濃度がより高いと、転化時間がより短い結果を生じるが、転化終了時にはより多くの残留酵素活性を生じ、これはおそらく、転化の時間がより短いことに起因すると思われる。このことは、転化時間と酵素の費用間での最適化が可能であることを示している。
表4は、更に、回転速度を900から600rpmへと低下し、転化時間を24から40時間へと延長するようなこれらの条件下では、酸素転移速度を、律速因子として使用することができることを示している。
我々は、前述の酵素複合体の不活性化が、より低い温度では、少ないことを示した。このことは、(更に)酵素量を減少する。
20℃で、酵素配合物L3052について、グルコース360g/lを用いる3種の実施例において、酵素量を変動した。他のパラメータは、標準であった。
結果を表5に示す。
本実施例及び他の実施例より、ある酵素配合物の全ての温度において、及び全てのグルコース濃度において、完全な転化を得るのに必要な酵素の最低量を決定することができると推定することができる。低温では、この量は少ないであろう。
これらの結果から、転化時の酵素複合体の安定性は、15〜10℃といった、より低い温度であってさえも良好であろう。
大規模では、20℃以下の温度での転化は、必要とされる冷却能力のために、経済的には興味をひかない。
実施例7
酸化保護剤の影響
本実施例において、我々は、いくつかの物質について、過酸化水素による不活性化からグルコースオキシダーゼを保護する能力を試験した。グルコースオキシダーゼの不活性化は、下記の条件下で試験した:
グルコースオキシダーゼ10SU/ml(シグマ社から入手したA.ニゲル グルコースオキシダーゼ)
H2O2 10g/ml
0.05M リン酸バッファー、30℃でpH6.0
カタラーゼは含まず。
結果を表6に示した。
表6は、本実施例において試験した各保護剤は、過酸化水素によるグルコースオキシダーゼの不活性化を低減する能力があることを表している。
実施例8
代替バッファー系
前述の実施例において、グルコース溶液は、0.05Mリン酸バッファーで緩衝した。しかし、バッファーの使用は、例えば、リン酸塩は、グルコン酸またはグルコン酸塩の回収に負の作用を及ぼすので、余計な費用がかかることとなる。
従って我々は、グルコース溶液150リットルのパイロット規模のプラント(pilot plant)300リットルにおいて、バッファーを外部から添加することなく実施した。我々は、添加された水酸化ナトリウムの不適当な混合によりpHの変動が引き起こされると予想したので、前述の酵素溶液の25%を、添加開始時に加え、その3時間後に25%を、かつ残りの50%を転化開始の8時間後に加えた。この条件は:酵素の全量は、4000 SU/l、グルコース360g/リットル、空気供給1容積/容積/分(V/V/M)、25℃、pH5.5、8時間後のpH5.8、660rpm、過圧1.5バールであった。
バッファーを含まない転化の開始時に、転化速度には影響を及ぼさない、pHの大きな変動が、探針によって測定された。数時間後には、この変動は小さくなり、かつ8時間後にはほとんど完全に消失した。完全な生体転化は、25時間後に得られた。
使用した酵素配合物は、A.ニゲル菌株CBS263.94の発酵によって得、かつカタラーゼとGoxの比は、763であった。
我々は、前述のpHの変動を少なくするために、更に転化の開始時に、0.05Mグルコン酸/グルコン酸塩バッファーを添加して試験した。
この実験用発酵槽の条件は:グルコース360g/リットル、25℃、pH6.0(NaOH)、空気1VVM、グルコースオキシダーゼ5,000 SU/l(酵素配合物L3052)。
本実験を、0.05Mリン酸バッファーのものと比較した。
両方の実験において、pH調節の問題は認められず、かつpHの変動も水酸化ナトリウム添加後は認められなかった。両方の転化は、正確に同量の水酸化ナトリウムを消費したのち、25時間後に完了した。
Claims (14)
- グルコースのグルコン酸への発醗酵法によらない酵素的転化法であって、濃度15%(w/v)以上のグルコース溶液が、温度約10℃以上で、グルコン酸へと転化され、この転化が、オキシダーゼに対しカタラーゼが活性ユニットが過剰であるような、グルコースオキシダーゼ及びカタラーゼの存在下で行われ、かつ前記転化が少なくとも50%の収率である、酵素的転化法。
- 前記グルコースオキシダーゼ及びカタラーゼの酵素類の少なくとも一方が、溶解した状態で存在する、請求項1記載の方法。
- 前記グルコースオキシダーゼ及びカタラーゼの酵素類の少なくとも一方が、真菌の酵素である、請求項2記載の方法。
- 前記真菌の酵素が、アスペルギルス又はペニシリウム種に由来する、請求項3記載の方法。
- 前記酵素が、アスペルギルス・ニゲル群に属するアスペルギルス・ニゲル菌株に由来する、請求項3記載の方法。
- 前記グルコースオキシダーゼ及びカタラーゼ酵素が、同一の真菌の菌株に由来する、請求項3、4又は5記載の方法。
- 前記カタラーゼ及びグルコースオキシダーゼを2.2 IU/SUを越える活性比で使用する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- グルコースを、グルコースのグルコン酸への転化が生じている反応混合物に供給する工程を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- グルコン酸をバッファーとして使用する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- バッファーを使用しない、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 酸化保護剤の使用を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
- 前記酸化保護剤が、タンパク性物質、カゼイン、メチオニン、及びキニーネを含む群から選択される、請求項11記載の方法。
- 粗グルコース溶液又はデキストロースの結晶化から得られる可溶性分画を、グルコース源として使用する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
- グルコース以外の化合物のグルコースへの転化が可能な酵素の使用を含む、請求項13記載の方法。
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