JP3910146B2 - 特定の層配置を有する放射線像貯蔵パネル - Google Patents
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Description
発明の分野
本発明は結合剤及びそこに分散された刺激性燐光体を含む蛍光層に加えて、特定の中間層配置を有する放射線像貯蔵パネルに関する。
【0002】
発明の背景
放射線写真においては、被写体の内部は、X線、γ線及び高エネルギー素粒子放射線、例えばβ線、電子ビーム又は中性子放射線の群に属する高エネルギー放射線である透過放射線によって再現される。透過放射線を可視光及び/又は紫外線に変換するため、燐光体と称される発光物質が使用される。
【0003】
従来の放射線写真システムにおいては、X線放射線写真は、被写体を像に従って透過したX線によって得られ、いわゆる増感スクリーン(X線変換スクリーン)中で対応する強度の光に変換され、増感スクリーン中で、燐光体粒子は透過されたX線を吸収し、それを可視光及び/又は紫外線(写真フィルムはX線の直接衝撃に対するよりも敏感である)に変換する。実際に、前記スクリーンによって像に従って放出された光は、例えばEP−A 0595089のように燐光体被覆量の低下又はスピードに有利な蛍光染料層及び/又は反射層を与えられているかにかかわらず、接触している写真ハロゲン化銀乳剤層フィルムを照射し、フィルムは露光後現像されてその中にX線像と一致した銀像を形成する。
【0004】
例えばUS−A 3859527に記載された別の現像として、X線照射時にそれらの直後光放出(即発放出)に加えて、X線像のエネルギーの大部分を一時的に貯蔵する性質を有する光刺激性貯蔵燐光体を使用するX線記録システムが記載されている。この場合のエネルギーは、光刺激に使用された光とは波長特性において異なる光の形で光刺激によって放出される。前記X線記録システムにおいて、光刺激時に放出される光は、光−電子的に検出され、逐次電気信号に変換される。
【0005】
貯蔵燐光体で操作するかかるX線像形成システムの基本的構成要素は、前記燐光体を含有する像形成センサー、通常プレート又はパネル(これは一時的にX線エネルギーパターンを貯蔵する)、光刺激のための走査レーザービーム、アナログ信号(これは続いてデジタル時系列信号に変えられる)を提供する光−電子光検出器、通常デジタル像処理器(これは像をデジタル的に操作する)、信号記録器、例えば磁気ディスク又はテープ、及び写真フィルムの変調された露光に対する像記録器又は電子信号表示装置、例えば陰極線管である。光刺激性潜在蛍光像の読み取りに有用なレーザーの調査はResearch Disclosure Volume 308, No.117,p.991(1989年)に与えられている。
【0006】
プレート又はパネルの形でのX線変換燐光体スクリーンを用いて操作する前記二つのX線記録システムの前述した説明から、前記プレート又はパネルは中間像形成要素としてのみ作用し、最終記録を形成しないことが明らかである。最終像は、別の記録媒体又はディスプレイ上に作られるか又は再現される。燐光体プレート又はシートは繰返し再使用できる。光刺激性燐光体パネル又はシートの再使用前に、残存エネルギーパターンは、光を一杯あてて消去される。
【0007】
像貯蔵パネルの像品質の観点から、特に鮮鋭度に関する観点から、前記鮮鋭度は、パネル中の刺激性燐光体によって放出される光の拡がり度によって決まるのではなくて、パネル中の刺激線の拡がり度によって決まる:この光の拡がりを低下させるため、被覆された粗い燐光体粒子間の間隙を満たすため、微細なバッチと粗いバッチの混合物から作ることができる。
【0008】
良好な嵩係数(bulk factor)は、粗い燐光体粒子と微細な燐光体粒子が感度において僅かしか異ならないならば、感度における損失を生ぜしめる粗い燐光体粒子と微細な燐光体粒子の混合物を作ることによって得ることができる。増感スクリーンのため、この問題は、極めて前に既にKali-Chemie によって処理されており、US−A 2129295;2129296及び2144040で特許されている。従って青光吸収(黄)染料を含む改良された可視化を示す放射線写真がEP−A 0028521に記載されている。
【0009】
特に燐光体層の厚さは、放出された光の増大した非鮮鋭度を生ぜしめることができ、これは、前記燐光体粒子の同じ被覆量に対して燐光体粒子の量と結合剤の量の間の重量比が低下すると、更に不利になる。
【0010】
しかしながら、燐光体対結合剤の重量比量を増大させることによって、例えば結合剤の量を減少させることによって、より鮮鋭な像を作る手段は、スクリーン中の被覆された燐光体層の脆性と不充分な弾性のため、スクリーンの許容し得ない操作特性をもたらす。
【0011】
顔料及び結合剤の被覆量を変えることなく、より薄い被覆燐光体層を得るための一つの方法は、EP−A 0393662に記載されている如く、熱可塑性エラストマーの融点又は軟化点以上の温度で、両成分を含有する被覆層を圧縮する方法を利用する。圧縮製造法を用いない別の方法は、WO 94/0531に提案されており、この中で結合媒体は1種以上のゴム状及び/又はエラストマー状重合体を含み、スクリーンの改良された弾性率、機械的損傷に対する高い保護、高い操作容易性、高い顔料対結合剤比、及び改良された像品質、特に鮮鋭度を提供している。放射線像貯蔵パネルの鮮鋭度の改良に関する以前の文献は、パネルに着色剤を添加することに関係している。例えばUS−A 4394581においては、染料又は着色剤をパネルに加えており、かくして前記刺激性燐光体のための刺激線の波長領域における前記パネルの平均反射率が、刺激したときの前記刺激性燐光体によって放出される光の波長領域における前記パネルの平均反射率より小さくなるようにしている。
【0012】
US−A 4491736においては、特に露光したとき刺激線の波長より長い波長の光放出を示さない有機着色剤が記載されている。EP−A 0165340及び対応するUS−A 4675271には、染料を導入することにより、より良好な解像度を示す貯蔵燐光体スクリーンが記載されている。染料又は着色剤の導入によって像貯蔵パネルの燐光体層においてもたらされる同様な効果は、更にEP−A 0253348及び対応するUS−A 4879202及びEP−A 0288038に記載されている。
【0013】
解像度をさらに改良するために染料で着色された放射線像貯蔵パネルがEP−A 0866469及び対応US−A 5905014に開示されており、それは、着色剤として少なくとも一つの水性アルカリ可溶性基を有するトリアリールメタン染料が前記支持体、前記燐光体層又は前記支持体と前記燐光体層の間の中間層の少なくとも一つに存在するという特徴を有する。貯蔵燐光体層における着色剤の存在はスクリーンスピード(感度)に負担をかけるかもしれないので、支持体と燐光体層の間の中間層に及び/又は支持体だけに染料を適用することが好ましい。支持体(前記支持体は反射性支持体である)と燐光体層の間の中間層(“ハレーション防止アンダーコート”又は“AHU”とも称される)における存在はスピード及び鮮鋭度に関して最良の関係を明らかに与える。しかしながら、前記貯蔵燐光体及びAHU層の両方における異なる結合剤材料の(ほとんど必須の)使用から生じる欠点は、特に貯蔵燐光体パネルの操作及び繰り返し使用(再使用)に照らして、両層の完全な接着性に対するその不足である。
【0014】
発明の概要
従って、本発明の目的は、厳しい操作環境であっても、スピード損失のない優れた鮮鋭度に加えて、長時間の繰り返し使用を与える、貯蔵燐光体層と中間AHU層の間の接着性に関して全く欠点を示さない放射線像貯蔵パネルを提供することである。上述の望ましい効果は、請求項1に述べられているように、結合媒体に分散された貯蔵燐光体粒子の被支持層と、それに隣接して、前記層と反射特性を有する支持体の間に、前記層と前記支持体の間の中間層の層配置とを含む放射線像貯蔵パネルにおいて、前記層配置が前記支持体のより近くに位置される、一種以上の染料を含有するハレーション防止アンダーコート層と、貯蔵燐光体粒子の前記層のより近くに位置される接着性改良層とからなり、前記接着性改良層が前記ハレーション防止アンダーコート層より低い程度に硬化されていることを特徴とする放射線像貯蔵パネルを提供することによって実現される。
【0015】
本発明の好ましい例についての特別な特徴は、従属請求項に述べられている。
【0016】
本発明のさらなる利点及び具体例は以下の記述から明らかになるだろう。
【0017】
発明の詳細な記述
スクリーンスピードの損失を防止するために、反射性支持体の存在に加えて、中間層から貯蔵燐光体層への着色剤の移行はほとんどないか又は全くないことが重要である。なぜならば染料(着色剤)の移行及び前記燐光体層中の着色剤の結果としての存在は、反射特性を有する支持体上に被覆されるときにスピードの損失を生じるかもしれないからである。中間AHU層のかなりの程度の硬化は、前記AHU層に存在する染料の少ない移行を与えるが、より硬化されたAHUと貯蔵燐光体層の間の接着を不十分なものにする。本発明によれば、前記燐光体層と前記反射性支持体の間の中間層の層配置を与えることによって解決策が提供され、前記層配置は反射特性を有する前記支持体(好ましくはポリエチレンテレフタレート(“PET”とも称される)支持体である)により近くに位置されるハレーション防止層と、燐光体層により近くに位置される接着性改良層とからなり、両層は(一緒に合わせると)、本発明の好ましい例では0.5μm〜20μm、より好ましくは1μm〜10μmの厚さを有することを特徴とする。前記システムは結合及び凝集強度のようなパネルの機械的特性について及びハレーション防止染料の非移行特性について改良効果を有する。接着性改良層(“AIL”とも称される)による前記接着性改良効果は、特にハレーション防止層(“AHU”)の溶媒溶解性及び/又は膨潤率の差によるものであり、それは前記接着性改良層の溶媒溶解性及び/又は膨潤率よりかなり低くすべきである。
【0018】
本発明による放射線像貯蔵パネルは、好ましくは支持体として反射特性を有するポリエチレンテレフタレート支持体を有し、支持体と燐光体層の間に光反射層が存在するか又は光反射粒子が支持体中に混入されている。より好ましくは白色顔料が前記支持体中に混入される。光反射層の場合には、前記層はアルミニウムの如き金属の蒸着、アルミニウム箔の如き金属箔の積層によって、又は二酸化チタン、硫酸バリウム、チタン酸マグネシウムの如き白色粉末を含有する結合剤溶液の被覆によって与えられることができるが、これに限定されない。前記白色粉末はPET支持体中に混入されることもできる。光の一部は燐光体層と支持体の間の界面の方に(光センサーの反対方向に)進み、一方支持体を通過する又は支持体によって吸収される以外の光は支持体によって反射されて光センサーに入り、そこで電気信号に変換される。従って、光センサーによって電気信号に変換される光はそこに直接入る光と支持体によって反射された後にそこに入る光の合計である。
【0019】
燐光体粒子によって放出される光が支持体によって吸収される及び/又は支持体を通過するという現象は、上述のように光反射性支持体を与えることによって防止されることができる。光反射性支持体を与えることによって刺激線に対して悪影響をもたらす:刺激線の一部が燐光体層の中の燐光体粒子を刺激せずに燐光体層を通過し、光反射性支持体に到達するとき、刺激線は支持体によって反射され、燐光体層内で幅広く分布する。結果として、目標燐光体粒子及びその外側に存在する燐光体粒子の両方が刺激され、それによってこれらの燐光体粒子によって放出された光を電気信号に変換し、そこから再生することによって得られる生成像の鮮鋭度の低下を生じる。しかしながら、上述のように刺激線を吸収するために注意深く選択された、染料を与えられた“AHU”の存在は、刺激線の散乱及び解像性の損失を避ける。ハレーション防止層に適用されたハレーション防止染料は633±35nmの最大吸収波長(633nmはHe−Neレーザの放出波長である);少なくとも50000のモル吸光係数;390−400nmである刺激性燐光体の放出波長における実質的に全くない吸収;及びJ−凝集の無視できる外観を持つべきである。好ましい染料はロイコインドアニリン、メロスチリルアゾメチン、アゾアニリンなどの群からのものである。特に好ましいものは、以下の実施例で使用されるAHU層における染料又は着色剤であり、その式は実施例に与えられるがそれに限定されない。
【0020】
本発明による更に好ましい例では、前述のような少なくとも二つの層の中間層配置を形成する両層は同じ(ポリマー)結合剤材料を有する。両層の前記ポリマー結合剤は、ポリエステル、アクリレート、ウレタン変性ポリエステル、ウレタンアクリレート、ビニルアセテート、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ポリイソシアネート、熱可塑性ゴム、エポキシ化ヘテロテレチェリックポリマー、ポリビニルアルコール及びシロキサンからなる群から選択される可溶性ポリマー又は硬化性モノマー及びオリゴマーからなることが好ましい。
【0021】
本発明による放射線像貯蔵パネルでは、ハレーション防止層の溶媒溶解性は1%未満であり、一方質量膨潤率増加量は20%未満であり、前記質量膨潤率は50/30/20の比(前記比は重量%(wt%)で表示される)で存在するメチルシクロヘキサン/トルエン/ブチルアセテートの溶媒混合物において前記パネルの5cm×5cmの試料を25℃で10分間浸漬した後に測定される。%で表示されるハレーション防止層(AHU)の前記溶媒溶解性は支持体上へのAHUの別個の被覆から測定され、そこでは前記AHUは放射線パネルと同じ程度に硬化される。
【0022】
そうでなければ、本発明による放射線像貯蔵パネルでは、接着性改良層の溶媒溶解性は3%より大きく、一方質量膨潤率増加量は20%より大きく、前記質量膨潤率は50/30/20重量%比で存在するメチルシクロヘキサン/トルエン/ブチルアセテートの溶媒混合物において前記パネルの試料を25℃で10分間浸漬した後に測定される。%で表示される接着性改良層(AIL)の前記溶媒溶解性は支持体上へのAILの別個の被覆から再び測定され、そこでは前記AILは放射線パネルと同じ程度に硬化される。
【0023】
本発明による放射線像貯蔵パネルは、結果として3%より大きい接着性改良層(AIL)の溶媒溶解性によって特徴づけられ、一方質量膨潤率増加量は20%より大きく、前記増加量は前述と同じ溶媒混合物と同様の方法で測定される。
【0024】
前述の溶媒組合せは、後述の実施例の試験を実施するため及び支持体と貯蔵燐光体層の間の中間層配置の両部分層(AIL及びAHU)の反射特性を特徴づけるために選択されている。
【0025】
本発明によれば、前記パネルではAILとAHUの間の前記膨潤率の好ましい比は少なくとも11:10から10:1まで、より好ましくは2:1から5:1の範囲であり、前記膨潤率は50/30/20重量%比のメチルシクロヘキサン/トルエン/ブチルアセテートの溶媒混合物に、即ち前述の溶解性試験と同じ溶媒に25℃で10分間貯蔵燐光体パネルの5cm×5cmの試料を浸漬した後に測定される。顕微鏡技術によって測定されるような両層の厚さの変化の計算は膨潤率の前記比を与えることもでき、それは両部分層の厚さの相対な増加量を表すものとして理解されるべきである。
【0026】
さらに好ましい例では、本発明による放射線像貯蔵パネルは“クロスカット(cross-cut)”値によって特徴づけられ、それは前記反射性支持体と前記貯蔵燐光体層の間に一つの層だけを有する比較用放射線像貯蔵パネルと比較するなら、中間層の多層配置を有する像貯蔵パネルの方がかなり良好である。
【0027】
本発明による放射線像貯蔵パネルについて、DIN 53151に記載されたような前記層配置に適用されるとき、20%以下の“クロスカット”値が得られる。
【0028】
本発明によるさらなる特徴として、放射線像貯蔵パネルはハレーション防止層に対して少なくとも95%、及び中間の二つの層配置に対して少なくとも90%の、90℃で30分間硬化された後に測定された、ハレーション防止染料又は着色剤の非移行百分率を示すことが好ましく、そこでは“AHU”及び“AHU+AIL”の光学濃度はそれぞれ前に適用されたのと同じ溶媒組合せにおいて10分間浸漬する前及び浸漬した後に測定され、前記百分率はかくして測定された光学濃度の比から計算される。
【0029】
本発明によれば、放射線像貯蔵パネルが提供され、そこではハレーション防止アンダーコート層(AHU)は刺激時に刺激性燐光体によって放出される線の波長範囲においてより刺激線の波長範囲の方が高い平均吸収率を前記ハレーション防止アンダーコート層に与える一種以上の染料を含み、ハレーション防止染料の非移行百分率はハレーション防止層に対して少なくとも95%であり、層配置(AHU+AIL)に対して少なくとも90%であり、両者は90℃で30分間硬化され、前記百分率は50/30/20重量%比で存在するメチルシクロヘキサン/トルエン/ブチルアセテートの25℃の溶媒混合物においてパネルの試料を10分間浸漬した後に測定される。
【0030】
結果として、放射線像貯蔵パネルは、結合媒体に分散された貯蔵燐光体粒子の被支持層と、それに隣接する、貯蔵燐光体層と反射特性を有するポリエチレンテレフタレート支持体の間に、二つの層(一方は(鮮鋭度を増強する)ハレーション防止層(AHU)であり、他方は接着性改良層(AIL)である)の中間多層配置とを含み、前記層は合わせて0.5μm〜20μmの厚さを有し、前記層は十分に硬化されたAHU層に存在するハレーション防止染料の非移行特性のおかげで、結合及び凝集強度のようなパネルの機械的特性について改良した効果を与え、従って厳しい操作及び頻繁な使用の条件下であっても頻繁な再使用を可能にし、さらにスピードの損失を避ける。
【0031】
本発明によれば、前述のような放射線像貯蔵パネルを製造するための方法が提供され、そこでは前記層配置(AHU+AIL)はドクターブレード又はディップコーティング、スクリーン印刷及びスプレーからなる群から選択された被覆技術によって被覆され、前記層配置の硬化は熱硬化、UV/EB(電子ビーム)硬化及び溶媒蒸発からなる群から選択された硬化技術によって実施される。
【0032】
前述で扱われかつ続く実施例で適用される重要なパラメータの短い説明が以下に与えられる。
【0033】
ハレーション防止アンダーコート(AHU)及び接着性改良層(AIL)の硬化度(degree of curing)は、本発明では、“染料移行性(dye-migration)”、“膨潤率(swelling factor)”及び“溶媒溶解性(solvent solubility)”のようなパラメータによって観察される。
【0034】
“染料移行性”は記載した溶媒混合物における層の浸漬前後のAHU層又はAHU+AIL層配置の光学濃度を比較することによって測定される。
【0035】
“膨潤率”は重量によって、又は代替的には表面積増加量によって測定される。層試料の質量による増加量又は質量膨潤度は25℃の温度で10分間溶媒に浸漬した後に測定される。完全な放射線像貯蔵パネル層配置における層の“膨潤率”は上述の一定温度と時間で溶媒中に前記パネルの試料を浸漬した後に、測定される層について横断表面積の厚さの増加を(顕微鏡で)測定することによって決定される。
【0036】
パネルの機械的特性は“クロスカット”試験(DIN 53151−ISO 2409−ASTM D 3359−NBN T22−107標準規格として規定される)によってさらに測定され、そこでは(試験装置1542M0003 Braive Instruments ベルギーを用いて)“クロスカット”の適用後、結合及び凝集強度の判定を可能にするため、テープ(TESAテープ 4324)は適用及び剥離された。
【0037】
本発明による貯蔵パネルの燐光体層において、燐光体対結合剤の体積比における増加は、更に同じ燐光体被覆量に対する被覆層の厚さの減少を提供し、更により良好な鮮鋭度を提供するばかりでなく、より高い速度又は感度も提供する。像鮮鋭度における特別な改良は、WO 94/0531に引用された熱可塑性ゴム結合剤を用いて実現できる。何故なら、大なる燐光体対結合剤比で薄い燐光体層が可能であるからである。ゴム状結合剤を好ましくは選択する。何故なら、それらは、顔料対結合剤の高い体積比を可能にし、優れた物理的性質及び像品質をもたらし、そして増強された速度をもたらすからである。その場合、少ない量の結合剤は脆すぎる層を生ぜしめず、燐光体層中の結合剤の最少量が層への充分な構造的凝着を与える。特に貯蔵燐光体部材にとって、この要因は、前記部材を露光する操作の観点で非常に重要である。燐光体対結合剤の重量比は80:20〜99:1であることが好ましい。燐光体対結合剤媒体の体積比は85/15より大きいことが好ましい。この関係において、92/8より大なる燐光体対結合剤の体積比は殆ど許容できず、前記体積比のほぼ最大値である。1種以上の熱可塑性ゴム結合剤の混合物を、被覆燐光体層において使用できる:好ましくは結合剤媒体は、WO 94/00530に記載されている如くゴム及び/又は弾性重合体として、飽和弾性中央ブロック及び熱可塑性スチレン末端ブロックを有する1種以上のブロック共重合体から実質的になる。本発明による燐光体スクリーンにおいてブロック共重合体結合剤として使用される特に好適な熱可塑性ゴムには、KRATON−Gゴム(KRATONはSHELL、オランダの商標名である)がある。燐光体層は、少なくとも0.5%の結合極性官能価、10〜1000μmの範囲の厚さ、及び92:8以下の体積比を有することが好ましい。
【0038】
前述した如き貯蔵パネルは、本発明によれば、スクリーンの黄色化を防止する少なくとも1種の酸化防止剤を与えてもよい。酸化防止剤は燐光体層中に混入されることが好ましい。被覆分散液は充填剤(反射性又は吸収性)を更に含有してもよい。
【0039】
良く知られているように、スクリーンの感度は、燐光体の化学組成、その結晶構造及び結晶粒度特性及び燐光体層中で被覆された燐光体の重量によって決まる。像品質、特に鮮鋭度は、前述した燐光体層の厚さ以外に、主として充填密度によって決まる燐光体層中の光学的散乱現象によって特に決まる。燐光体粒子の前記充填密度は、燐光体粒子の結晶粒度分布、それらの形態及び燐光体層中に存在する結合剤の量によって決まる。
【0040】
スクリーンの感度を決定する別の要因は燐光体層の厚さであり、これは被覆される燐光体の量に比例する。前記厚さは10〜1000μmの範囲内、好ましくは50〜500μm、更に好ましくは100〜300μmの範囲内にあってよい。
【0041】
唯一の燐光体として又は化学組成が異なるかどうかは別にして燐光体の混合物として存在し、スクリーン中の一つ以上の燐光体層中に存在する燐光体の被覆量は、1m2 について、約50g〜2500g、更に好ましくは200g〜1750g、更に尚好ましくは300〜1500gの範囲であることが好ましい。前記一つ以上の燐光体層は、同じか又は異なる層の厚さ及び/又は顔料対結合剤の異なる重量比量、及び/又は異なる燐光体粒度又は粒度分布を有することができる。より小さい平均粒度の燐光体粒子を用いてノイズの少ない鮮鋭な像が得られるが、光放出効率は粒度の低下と共に低下することが一般的知識である。従って、一定の用途にとって最良の平均粒度は、所望される像形成速度と像鮮鋭度の妥協である。燐光体粒子の好ましい平均粒度は、2〜30μmの範囲であり、更に好ましくは2〜20μmの範囲である。
【0042】
燐光体層中で、燐光体又は燐光体混合物は、製造された貯蔵燐光体スクリーンで得られなければならない被写体によって被覆されることができる。充填密度を増加するために微細な粒子燐光体をより粗い粒子燐光体と混合すること以外に、必要ならば、結晶粒度の勾配を貯蔵パネル中で作ってもよい。原則的に、これは重力を使用する一つのみの燐光体層を被覆することによって可能であるが、再現可能性の点から見て、本発明による燐光体又は燐光体混合物を含む燐光体層から被覆された少なくとも二つの異なる貯蔵パネルを、好適な結合剤の存在下に被覆してもよい。このとき支持体に最も近い層は、約5μm以下の平均粒度を有する小さい燐光体粒子又はそれらの異なるバッチの混合物から本質的になり、その上に粗い燐光体粒子に対して8〜20μmの平均粒度を有する混合粒子層からなる。小さい燐光体粒子は所望により、好適な結合剤中に分散された大きな燐光体粒子の間隙に存在させる。求められる要件によって、本発明による刺激性燐光体又はそれらの混合物は、これらの被覆構成において種々変えうる方法で配置されることができる。
【0043】
本発明の範囲内で、燐光体又は燐光体混合物の選択は、放射線像貯蔵パネルが500〜700nmに位置する刺激線の波長領域を有することで限定されることは明らかである。更に本発明による好ましい例において、前記放射線像貯蔵パネルは、刺激したときに前記刺激性燐光体によって放出される350〜450nmにある光の波長領域を有する。
【0044】
本発明による放射線像貯蔵パネルは、例えば2価ユーロピウムドープしたフルオロハロゲン化バリウム燐光体を使用できる。この場合ハロゲン含有部分は、
(1)例えばUS−A 4239968に記載された燐光体における如き弗素部分と化学量論的に等価であることができ、
(2)例えばEP−A 0021342又は0345904及びUS−A 4587036に記載されている如く弗素部分に対して化学量論的に少なく存在させることができ、又は
(3)例えばUS−A 4535237に記載されている如く弗素部分に対して化学量論的に多く存在させることができる。
【0045】
US−A 4239968によれば、
(i)可視線又は赤外線刺激性燐光体に、被写体を通過した放射線を吸収させ、
(ii)前記燐光体を、可視線及び赤外線から選択された刺激線で刺激して、その中に貯蔵された放射線のエネルギーを蛍光として放出させる工程を含み、前記燐光体は、アルカリ土類金属フルオロハライド燐光体の群から選択された少なくとも1種の燐光体であることを特徴とする、放射線像を記録し再現する方法が特許請求されている。
【0046】
前記燐光体の刺激スペクトルから、前記種類の燐光体は、He−Neレーザービーム(633nm)の刺激光に対して高感度を有するが、500nm以下では劣った光刺激性を有することを知ることができる。刺激された光(蛍光)は350〜450nmの波長範囲にあり、約390nmでピークを有する(定期刊行物、Radiology 、1983年9月、834頁参照)。
【0047】
US−A 4239968から赤外線刺激性燐光体よりも可視線(例えば赤光)刺激性燐光体を使用することが望ましいこと、何故ならば、赤外刺激性燐光体のトラップが可視線刺激性燐光体のこれらよりも狭く、従って赤外線刺激性燐光体を含む放射線像貯蔵パネルが比較的急速な暗減衰(退色)を示すからであることを知ることができる。その問題を解決するためには、US−A 4239968に記載されている如く、退色を避けるためできる限り深くトラップを有する光刺激性貯蔵燐光体を使用すること、及び前記トラップを空にするため実質的に高い光子エネルギーを有する光線(短い波長の線)を使用することが望ましい。
【0048】
500nmの刺激波長での発光強度が600nmの刺激波長での発光強度より大である刺激スペクトルを示す燐光体組成物を配合する計画がなされて来た。前記目的に好適で、しかも本発明の貯蔵パネルに使用するために好適な燐光体は、US−A 4535238に、弗素を越える化学量論的に臭素含有部分を有する2価ユーロピウム活性化フルオロ臭化バリウム燐光体の形で記載されている。US−A 4535238によれば、燐光体の光刺激は、400〜550nmの波長範囲においてさえも、光で効率的に行うことができる。
【0049】
デジタル放射線写真で使用されるBaFBr:Eu2+貯蔵燐光体は、30〜120keVの範囲で比較的高いX線吸収を有するが(これは一般の医療放射線写真に関する範囲である)、吸収は、例えばLaOBr:Tm,Gd2O2S:Tb及びYTaO4:Nbの如き、スクリーン/フィルム放射線写真で使用される殆どの即発発光燐光体のX線吸収よりも小さい。従って、前記光放出発光燐光体を含むスクリーンは、同じ厚さのBaFBr:Euスクリーンよりも照射されたX線量のより大なる画分を吸収するであろう。X線像の信号対ノイズ比(SNR)は、吸収されたX線量の平方根に比例するから、前記光放出スクリーンで作られた像は、結果として同じ厚さを有するBaFBr:Euスクリーンで作られた像よりノイズは小さいであろう。X線量の大きな画分は、より厚いBaFBr:Euスクリーンを使用するとき吸収されるであろう。しかしながら、厚いスクリーンの使用は、スクリーン中の大きな距離での光の拡散をもたらし、これは解像度の劣化を生ぜしめる。この理由のため、US−A 4239968に記載された如き、BaFBrスクリーンを用いて、デジタル放射線写真で作ったX線像は、スクリーン/フィルム放射線写真で作った像よりもノイズの多い印象を与える。燐光体スクリーンのX線吸収を増大させるための更に適切な方法は、燐光体の固有吸収を増大させることによる方法である。本発明に使用するために好適なBaFBr:Eu貯蔵燐光体において、これは臭素を沃素によって部分的に置換することによって有利に達成できる。例えばEP−A 0142734に記載されているような、多量の沃素を含有するBaFX:Eu燐光体は、本発明によるパネルに使用するために好適である。貯蔵燐光体の相対輝度は、できる限り高くすべきである。その理由は、貯蔵燐光体システムの感度は、貯蔵燐光体輝度に比例し、高いX線吸収は別にして、かくして開発されたシステムの高い感度が像ノイズを減少させるために必須であるからである。従って、EP−A 0142734に記載された如き燐光体において、沃素の50%より多くが含まれているときのX線の高い吸収に原因して、像品質の向上が相対輝度の低下によって相殺される。
【0050】
本発明によるパネルに使用するのに好適な2価ユーロピウム活性化フルオロ臭化バリウム燐光体は、更にEP−A 0533236及び対応するUS−A 5422220及び5547807に記載されている。前記EP−A 0533236には、2価ユーロピウム活性化刺激性燐光体が特許請求されており、この中で、刺激された光は、刺激を600nmの光で行ったときよりも、550nmの光で刺激を行ったときの方が大なる強度を有している。前記燐光体において、臭素の“小部分”を塩素及び/又は沃素で置換されることが述べられている。この小部分は、50原子%未満と理解されなければならない。
【0051】
本発明によるパネルに使用するのに好適な更に別の2価ユーロピウム活性化フルオロ臭化バリウム燐光体は、EP−A 0533234に記載されている。このEP−A 0533234には、ユーロピウムドープしたアルカリ土類金属フルオロ臭化物燐光体を製造する方法が記載されており、この場合弗素は臭素より大なる原子%で存在し、より短い波長領域に明らかにシフトされている刺激スペクトルを有する。その中で、結合剤中に分散された燐光体粒子を含有する燐光体パネルの光刺激に当たっての短い波長光の使用は、像鮮鋭度に有利である。何故なら、1種の格子(grating )として作用する分散された燐光体粒子を含有する燐光体−結合剤層における刺激光の回析が、低下する波長と共に低下するからである。このEP−A 0533234における実施例から明らかな如く、究極的に得られる燐光体組成は、その光刺激に対する最適波長を決定し、従って狭い波長領域で光を放出する走査光源を含む特別の走査システムにおける燐光体の感度を決定する。
【0052】
前述した出願による他の好ましい光刺激性燐光体は、Baに対し、10−1〜20原子%の範囲での原子%でSr,Mg及びCaからなる群から選択されたアルカリ土類金属を含有する。前記アルカリ土類金属の中から、Srが燐光体のX線変換効率を増大させるために最も好ましい。従って好ましい例では、臭素単独又は塩素及び/又は沃素と組合せた臭素よりも、大なる原子%で化学量論的にバリウム及び弗素と組合せてストロンチウムを存在させることが推奨される。
【0053】
本発明によるパネルに使用するために好適なさらに他の好ましい光刺激性燐光体は、Baに対して10−3〜10−1原子%の範囲での原子%で、Ce,Pr,Nd,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuからなる群から選択された稀土類金属を含有する。前記稀土類金属の中から、Gdが燐光体の光刺激スペクトルの最大の短波長へのシフトを得るために好ましい。前述した出願の好ましい燐光体は、本発明において使用するためにも好ましい。但し前述した如く刺激線の波長領域が500〜700nmの間にあることが条件である。
【0054】
本発明によるパネルに使用するための更に別の好ましい光刺激性燐光体は、Baに対して、10−1〜10原子%の範囲での原子%で、Al,Ga,In,Tl,Sb,Bi及びYからなる群から選択された3価金属を含有する。前記3価金属の中から、Biが燐光体の光刺激スペクトルの最高の短波長へのシフトを得るために好ましい。本発明に従って使用するのに好ましい燐光体は、臭素単独又は塩素及び/又は沃素と組合せた臭素より大なる原子%で弗素が化学量論的に存在する別の燐光体であり、例えば弗素が、臭素、又は塩素及び/又は沃素と組合せた臭素よりも3〜12原子%多く存在する燐光体である。
【0055】
本発明によるパネルに使用するための更に他の特に好適なフルオロ臭化バリウム燐光体は、主ドープ剤Eu2+に加えて、EP−A 0533233及び対応するUS−A 5629125に記載されている如き共ドープ剤として少なくともSmを含有する。本発明のパネルに使用するために好適な更に他の有用な燐光体は、EP−A 0736586に記載されている如く燐光体の表面でBaイオンがCaイオンで部分的に置換されているものがある。
【0056】
デジタル放射線写真において、本発明による貯蔵パネルで使用するために含まれる燐光体については、600nmより大なる波長を有する光により非常に効率的に刺激されうる光刺激性燐光体を使用することが有利であることができる。何故ならそのとき、刺激のため使用できる小さい確実なレーザーの選択(例えばHe−Ne、半導体レーザー、固体素子レーザー等)が、レーザータイプの選択が刺激性燐光体スクリーンを読み取る(刺激する)ための装置の寸法を決定しないように非常に大きくなるからである。しかしながら、AHU層に存在する染料の選択が刺激光源の波長に適応されるべきであることは明らかである。良好な信号対ノイズ比、高速度を与え、更に600nmより上の波長で刺激しうる更に最近の刺激性燐光体は、EP−A 0835920及び対応US−A 5853946及び6045722に記載されている。その中には、光刺激された発光の高強度と組合された高X線吸収を提供し、かくしてX線量ノイズの減少したレベル及び蛍光ノイズの減少したレベルを介して、同時に高鮮鋭度及び低ノイズ含有率を有する像を生ぜしめる放射線写真のための貯蔵燐光体システムを構成することを可能にする貯蔵燐光体群が記載されている。更に前記の群の光刺激性燐光体は、光刺激された発光の高強度と組合された高X線吸収を提供し、600nmより上の波長を有する光で刺激したとき光刺激された発光の前記高強度を示す。前記光刺激性燐光体は医学的診断のためのパネルで更に使用でき、これによって患者に投射されるX線の量は少なくでき、診断像の像品質が増強される:600nmより上の波長範囲での光で光刺激したとき分散した形での前記燐光体を含むパネルにおいては、非常に大なる信号対ノイズ比を有する像が生ずる。
【0057】
刺激性燐光体の製造のために非常に有用でかつ好ましい方法は、Research Disclosure Vol.358,1994年2月,93頁, item 35841に見出すことができる。これは引用してここに組入れる。EP−A 0533234に記載されている如き少量で基体材料の原料混合物に加えられる、例えばサマリウム又はアルカリ金属の如き刺激スペクトルの位置に影響を与える共ドープ剤の存在下においてさえも、一定の組成を有する、従って貯蔵燐光体パネルで使用するための一定の刺激スペクトルを有する燐光体を作るために、その解決策がUS−A 5517034に提案されている。
【0058】
その中に、下記工程を含む透過放射線像を記録し再現する方法が提案されている:
(i)刺激性貯蔵燐光体に、被写体を通過した又は被写体によって放出された前記透過放射線を吸収させ、前記透過放射線のエネルギーを貯蔵させる、
(ii)前記燐光体を刺激光で刺激して、蛍光として前記貯蔵されたエネルギーの少なくとも一部を放出させる、
(iii)前記刺激光を検出させる、
工程を含み、前記燐光体は、個々に作られた2価ユーロピウムドープしたフルオロハロゲン化バリウム燐光体の2種以上の混合物からなり、その少なくとも1種は共ドープされた燐光体の刺激スペクトルの特性を共同して決定する共ドープ剤を含有していることを特徴としている。実際には、例えばリチウム溶融した刺激性ユーロピウム活性化フルオロハロゲン化バリウム燐光体に対する刺激スペクトルにおける最高は、520〜550nmの間で見出すことができ、一方、セシウム溶融した燐光体に対してはその最高は570〜630nmの間に位置する。前記燐光体の刺激スペクトルに対する最高は、その混合物を作った後、中間波長で見出すことができる。前記混合物の刺激スペクトルは、500nm刺激での発光強度が、600nmでの発光強度よりも常に小さいことを更に特徴としている。得られる刺激スペクトルの拡張は、刺激性燐光体を導入した貯蔵パネルが、波長スペクトルの可視範囲での刺激波長の広い領域に感受性であることで、混合物を作る方法から生まれる別の利点である。結果として、前述した燐光体混合物を有する層を含む貯蔵パネルは、異なる刺激光源での刺激の観点から万能的な応用可能性を提供できる。適用できる異なる刺激光源には、Research Disclosure No.308117(1989年12月)に記載されたものがある。
【0059】
本発明による放射線写真スクリーンは下記の製造法により製造できる。
【0060】
刺激光源の選択はAHU着色剤の選択に対して決定的であることは明らかである。なぜならば前記着色剤又は染料によってAHUにおける刺激光の最大吸収が促されるからである。
【0061】
本発明に使用されるパネルにおける燐光体層は、EP−A 0510753に広範囲に記載されている有用な分散剤、有用な可塑剤、有用な充填剤及び下塗もしくは中間層組成物の使用のみならず、燐光体含有層の結合剤のための溶媒の使用をする任意の被覆法によって支持体に適用できる。
【0062】
燐光体粒子は、分散液を作るため、好適な混合比で、溶解したゴム及び/又はエラストマー重合体と混合させてもよい。前記分散液は、例えばドクターブレード被覆、ロール被覆、グラビヤ被覆又はワイヤーバー被覆の如き既知の被覆法によって基体に均一に適用され、そして乾燥してX線照射によって蛍光を出す発光層(以後蛍光層と称する)を形成する。空隙比を低下させるため圧縮の如き別の機械的処置は、本発明の範囲内では必要ない。
【0063】
被覆分散液中に分散させる燐光体粒子の分散性を改良するために有用な分散剤は、燐光体層に加えることのできる各種の添加剤、例えば燐光体層中の燐光体粒子と結合剤の間の結合を増大させるための可塑剤(それは同じ又は別の着色剤を与えられてもよい)とともに、EP−A 0510753に記載されている。有用な可塑剤には、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート及びジフェニルホスフェートの如きホスフェート;ジエチルフタレート及びジメトキシエチルフタレートの如きフタレート;エチルフタリルエチルグリコレート及びブチルフタリルブチルグリコレートの如きグリコレート;重合体可塑剤、例えばコハク酸とジエチレングリコールのポリエステル及びアジピン酸とトリエチレングリコールのポリエステルの如き脂肪族ジカルボン酸とポリエチレングリコールのポリエステルを含む。
【0064】
刺激性燐光体は疎水性又は疎水性化物質を化学的にもしくは物理的にそれに接着することによって湿分の影響に対して保護するのが好ましい。前記目的のために好適な物質は例えばUS−A 4138361、及びさらに最近ではEP−A1286364及び1286365に記載されている。そこではEP−A 1113458及びPCT出願WO 01/3156に記載されているような極めて湿分感受性のアルカリ金属ハロゲン化物燐光体に対してp−キシリレン重合体フィルムによる保護が記載されている。本発明の貯蔵パネルに存在するとき、そこに記載されたのと同じ組成を有する粉末化又は粉砕化された燐光体が湿分に対して有利に保護される。好ましいものとして粉末化又は粉砕化された燐光体CsX:Eu刺激性燐光体(XはBr及びClからなる群から選択されるハロゲン化物を表す)が考えられる。かかる燐光体はEuX′2,EuX′3及びEuOX′(X′はF,Cl,Br及びIからなる群から選択される要素である)からなる群から選択されたユーロピウム化合物の10〜5mol%とCsXを混合し、前記混合物を450℃以上の温度で燃焼し、前記混合物を冷却し、CsX:Eu燐光体を回収することによって作られることが好ましい。最も好ましくはCsBr:Euはこの群の燐光体内の刺激性燐光体として考えられる。
【0065】
追加の層は、裏塗層として、又は支持体と中間層の間、前記中間層と燐光体含有層の間に挿入した層として支持体上に被覆できる。前記追加の層の幾つかは組合せて適用されてもよい。
【0066】
支持体又は基体及び燐光体含有層の間に下塗層を有する燐光体スクリーンの製造に当たって、下塗層は予め基体上に適用し、前述の本発明による方法によって他の層を被覆する。
【0067】
充填密度を改良するため及び燐光体−結合剤組合せの脱気を行うために、超音波処理を適用できる。保護被覆の適用の前に、燐光体−結合剤層は、カレンダー処理して充填密度(即ち乾燥被覆1cm3 についての燐光体のグラム数)を改良することができる。本発明によるパネルに適用されるように下にある中間層配置上に被覆分散液を適用した後、燐光体層の形成を完全にするため、被覆分散液は徐々に加熱して乾燥する。燐光体被覆組成物中に随伴された空気をできる限り多く除去するため、それは被覆前に超音波処理を受けさせることができる。燐光体層の形成後、一般に保護層を蛍光層の最上部に設ける。
【0068】
優れた像鮮鋭度及び操作の容易さの望ましくかつ意外な性質を有する、本発明のスクリーンに与える保護被覆の粗さ及び厚さの相関的特長は、EP−A 0510754に記載されている。好ましい例によれば、保護層の被覆はここではスクリーン印刷(EP−A 0510753に記載されたようなシルクスクリーン印刷又はロータリースクリーン印刷)によって行う。
【0069】
保護被覆を形成するために非常に有用な放射線硬化性組成物は、主成分として:
(1)架橋性プレポリマー又はオリゴマー、
(2)反応性稀釈性単量体、
(3)又は稀釈性単量体に可溶な重合体と組み合わされ
及びUV硬化性の場合においては、
(4)光開始剤
を含有する。
【0070】
本発明による貯蔵パネルに適用される放射線硬化性組成物で使用するのに好適なプレポリマーの例には次のものがある:不飽和ポリエステル、例えばポリエステルアクリレート;ウレタン変性不飽和ポリエステル、例えばウレタン−ポリエステルアクリレート。末端基としてアクリル基を有する液体ポリエステル、例えばアクリル系末端基を設けた不飽和コポリエステルは公開されたEP−A 0207257及び Radiat. Phys. Chem. Vol.33,No.5,443〜450(1989年)に記載されている。後者の液体コポリエステルは、低分子量の不飽和単量体及び他の揮発性物質を実質的に含有せず、非常に低い毒性のものである(Adhaesion 1990 Heft 12,12頁参照)。広い種類の放射線硬化性アクリルポリエステルの製造法が、DE−A 2838691に与えられている。2種以上の前記プレポリマーの混合物を使用してもよい。UV硬化性被覆組成物の調査は、例えば“Coating”9/88,p.348〜353に与えられている。
【0071】
放射線硬化を紫外放射線(UV)で行うとき、被覆組成物中に光開始剤を存在させ、単量体の重合及び被覆した保護層組成物の硬化を生ぜしめるプレポリマーとそれらの所望の架橋を開始させるための触媒として作用させる。光開始剤の効果を促進するため光増感剤を存在させることができる。UV硬化性被覆組成物で使用するのに好適な光開始剤は、有機カルボニル化合物、例えばベンゾインエーテル系化合物、例えばベンゾインイソプロピル、イソブチルエーテル;ベンジルケタール系化合物;ケトキシムエステル;ベンゾフェノン系化合物、例えばベンゾフェノン、o−ベンゾイルメチルベンゾエート;アセトフェノン系化合物、例えばアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン;チオキサントン系化合物、例えば2−クロロチオキサントン、2−エチルチオキサントン;及び2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−4′−イソプロピル−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等の群に属する。特に好ましい光開始剤は2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンであり、この製品はDAROCUR 1173の商品名で、ドイツ国Darmstadt のE. MERCKによって市販されている。前述した光重合開始剤は、単独で又は2種以上の混合物として使用できる。好適な光増感剤の例には、例えばGB−A 1314556,1486911,US−A 4255513に記載された如き特定の芳香族アミノ化合物及びUS−A 4282309に記載された如きメロシアニン及びカルボスチリル化合物がある。硬化源として紫外放射線を使用するとき、被覆溶液に加えるべき光開始剤は、多少の程度の差はあれ、燐光体によって放出される光も吸収し、これによって、特にUV又は青光を放出する燐光体を使用したとき、放射線写真スクリーンの感度を損なうであろう。従って、電子ビーム硬化は更に有効であることができる。
【0072】
本発明の貯蔵パネルの保護被覆は、被覆段階に続いて、未硬化又は僅かに硬化した被覆を、圧力ローラのニップを通過させることによってエンボス構造を与える。この場合前記被覆に接触するローラーは、例えばEP−A 455309及び456318に記載されている如きレリーフ部分を得るように、例えばエンボス構造を被覆に与えるマイクロレリーフ構造を有する。型彫チルロールによってプラスチック被覆中に模様構造を形成するための別の好適な方法は、US−A 3959546に記載されている。
【0073】
別の例によれば、模様付又は型押した構造は、放射線硬化性液体被覆組成物(25℃の被覆温度でのヘプラー粘度は450〜20000mPa.s.である)を用いて操作するグラビヤローラー又はスクリーン印刷装置でペースト状被覆組成物を適用することによって被覆段階で予め得ることができる。
【0074】
重力、粘度及び表面剪断の影響下で型押構造の平坦化を避けるため、放射線硬化は、液体被覆の適用後直ちに又は殆ど直ちに行う。放射線硬化性被覆組成物の流動学的挙動又は流動特性は、いわゆる流動剤によって制御できる。その目的のため、低級アルキル(C1〜C2)及び高級アルキル(C6〜C18)エステル基を含有するアルキルアクリレートエステル共重合体を、粘度を低下させる剪断制御剤として使用できる。コロイドシリカの如き顔料の添加は粘度を上昇させる。
【0075】
本発明の放射線写真製品の放射線硬化性被覆組成物に、各種の他の任意化合物、例えば静電荷蓄積を減ずるための化合物、可塑剤、艶消剤、滑剤、消泡剤等をEP−A 0510753に記載されている如く含有させることができる。その文献中に、硬化のための装置及び方法のみならず、X線変換スクリーン燐光体、光刺激性燐光体及び燐光体含有層の結合剤の非限定的調査も与えられている。
【0076】
多くの操作によって特に傷付けられる恐れのあるスクリーンの縁は、EP−A0541146により作られた湿分硬化される重合体組成物から本質的に形成される重合体材料で縁(側面)をカバーすることによって強化することができる。
【0077】
本発明の特別な例による放射線写真スクリーンのための支持体材料は、プラスチックフィルム、例えばセルロースアセテート、ポリビニルクロライド、ポリビニルアセテート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリイミド、セルローストリアセテート及びポリカーボネートのフィルム;金属シート、例えばアルミニウム箔及びアルミニウム合金箔;普通紙;バライタ紙;樹脂被覆紙;二酸化チタン等を含有する顔料紙;及びポリビニルアルコール等でサイジングした紙であることができる。既に述べたように好ましい支持体の例には、透明又は青着色又は黒着色したポリエチレンテレフタレート(例えば日本、東京のToray Industries によって供給されているLUMIRROR C,type X30 )、TiO2又はBaSO4で充填したポリエチレンテレフタレートを含む。例えばアルミニウム、ビスマス等の如き金属を、スピードに有利な反射特性を有する支持体に要求される所望の放射線反射特性を有するポリエステル支持体を得るため例えば蒸着法によって付着してもよい。これらの支持体は、支持体の材料によって異なる厚さを有することができ、一般に取り扱い特性によって50〜1000μm、更に好ましくは80〜500μmであることができる。更にガラス支持体も挙げられる。
【0078】
通常前述したスクリーンは医療用X線診断用途のために用いられるが、特別な例によれば、本発明の放射線写真スクリーンは、医療X線用におけるよりも大なるエネルギーのX線又はγ線を使用する、金属被写体の非破壊検査(NDT)においても使用できる。特にかかる用途においては、更にガラス及び金属支持体が使用され、後者は例えばUS−A 3872309及び3389255に記載されている如く、高原子量のものが好ましい。工業用放射線写真のための特別な例によれば、燐光体スクリーンの像鮮鋭度は、燐光体含有層と支持体の間の燐光体スクリーン中に及び/又は支持体の裏側で、 Research Disclosure 1979年9月, item 18502に記載されている如く、金属化合物、例えば鉛の塩又は酸化物である非蛍光顔料を含有する追加の顔料−結合剤層を組入れることによって改良される。
【0079】
適度な信号対ノイズ比(S/N)を得るため、刺激光は、貯蔵燐光体の光刺激時に放出される蛍光と共に検出されることから防ぐべきである。従って、例えば光電子増倍管の如き、刺激光が検出手段に入るのを防ぐ好適なフィルター手段を使用する。何故なら、刺激光の強度比は刺激された放出光のそれよりも著しく大であるから、即ち104:1〜106:1(公開されたEP−A 0007105の5欄参照)の範囲での強度における差違があるから、非常に選択性のフィルターを使用すべきである。好適なフィルター手段又はフィルターの組合せは、カットオフフィルター、透過バンドパスフィルター及びバンドリジェクトフィルターの群から選択できる。フィルターの種類及びスペクトル透過級別の調査は、ニューヨークのA Wiley-Interscience Publication−John Wiley & Sons(1973年)発行、Woodlief Thomas, Jr編、SPSE Handbook of Photographic Science and Engineering ,264〜326頁に与えられている。
【0080】
光刺激によって放出される蛍光は、好ましくは、光エネルギーを電気エネルギーに変える変換器、例えばデジタル化し貯蔵できる逐次電気信号を提供する光電管(光電子増倍管)で光電子的に検出される。貯蔵後、これらの信号は、デジタル処理を受けることができる。デジタル処理には、例えば像コントラスト増強、空間周波数増強、像減色、像加色、及び特定像部分のコンツール規定を含む。
【0081】
記録されたX線像の再現のための一例によれば、所望によって処理されたデジタル信号はアナログ信号に変換され、それは例えば音響−光学モジュレーターによって書き込みレーザービームに変調するため使用される。変調されたレーザービームは、次いで写真材料、例えば所望により像処理された状態でのX線像を上に再現するハロゲン化銀乳剤フィルムを走査するために使用される。別の例によれば、光刺激を介して得られた光に相当する電気信号のアナログ−デジタル変換から得られたデジタル信号は、陰極線管上に表示される。表示前に信号はコンピューターで処理されてもよい。従来の像処理技術が、像の信号対ノイズ比を減少するため、及び放射線写真の粗い又は微細な像特長の像品質を増強するために適用できる。
【0082】
【実施例】
本発明をその好ましい例と関連して記載するが、本発明をそれらの例に限定することを意図しないことが理解されるだろう。
【0083】
【表1】
Mowilith CT5はビニルアセテート−クロトン酸共重合体である。
Cymel 300は変性メラミンホルムアルデヒド樹脂(ヘキサメトキシメチルメラミン)である。
【0084】
熱硬化は90℃の温度で少なくとも30分間実施された。
AHU着色剤の式は以下に与えられる。
【化1】
【0085】
メチルシクロヘキサン/トルエン/ブチルアセテートの50/30/20重量%の溶媒混合物において試料(5cm×5cm)の25℃で10分間の浸漬によって測定される、比較用ハレーション防止層(30分間硬化)のハレーション防止染料の非移行百分率についての熱硬化温度の影響:
AHU層において測定された、前記浸漬試験前後の633nmの波長での濃度を比較するときの染料又は着色剤の光学濃度から非移行百分率が計算される。
【0086】
【表2】
【0087】
得られた結果から、高い硬化温度はAHU層の硬化を増大させ、ハレーション防止染料又はAHU着色剤のAILへの移行を減少することは明らかである。
【0088】
【表3】
Desmodur N 75は脂肪族ポリイソシアネート(ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート)である。
熱硬化は60℃で1時間実施された。
【0089】
【表4】
Kraton FG1901Xは官能化スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマー(熱可塑性ゴム)である。
Kraton EKP-207は重合体の一端に第1ヒドロキシル官能を、他端にエポキシ化イソプレン官能からなるヘテロテレチェリックポリマーである。
熱硬化は60℃で1時間実施された。
【0090】
【表5】
熱硬化は90℃で30分間実施された。
【0091】
【表6】
熱硬化は40℃で4時間実施された。
【0092】
結果の概要
単一層の硬化度
(試験は50/30/20wt%の比率のメチルシクロヘキサン/トルエン/ブチルアセテートの溶媒混合物で実施され、浸漬時間は10分である)
【表7】
【0093】
本発明の前述の及び以下の好ましい例に詳細に記載されているように、与えられた実施例に続く特許請求の範囲に規定されたような本発明の範囲から逸脱せずに多数の変更をその中でなしうることが当業者に明らかであろう。
【0094】
単一及び組合わされた二層システムに対するパラメータ
(非移行率%を決定するための試験は50/30/20wt%の比率のメチルシクロヘキサン/トルエン/ブチルアセテートの溶媒混合物で実施された)
【表8】
【0095】
Mowilith / Cymel の影響−ハレーション防止層及び接着性改良層タイプ3の硬化度の比
層を90℃で30分間硬化した後、メチルシクロヘキサン/トルエン/ブチルアセテート(50/30/20質量%)の混合物において10分間浸漬することによって溶媒溶解性及び質量膨潤増加量を測定する
AIL=接着性改良層//AHU=ハレーション防止(染料)層
【0096】
【表9】
【0097】
上に与えられたデータから明らかなように、前記二つの層配置は燐光体層の改良された接着性とともにスクリーンにおけるハレーション防止染料の移行の防止を併せ持つ。
Claims (4)
- 結合媒体に分散された貯蔵燐光体粒子の被支持層と、それに隣接して、前記層と反射特性を有する支持体の間に、中間層の層配置とを含む放射線像貯蔵パネルにおいて、前記層配置が前記支持体のより近くに位置される、一種以上の染料を含有するハレーション防止アンダーコート層と、貯蔵燐光体粒子の前記被支持層のより近くに位置される接着性改良層とからなり、前記接着性改良層が前記ハレーション防止アンダーコート層より低い程度に硬化されていることを特徴とする放射線像貯蔵パネル。
- 前記層配置においてハレーション防止アンダーコート層及び接着性改良層が一緒になって0.5μm〜20μmの厚さを有する、請求項1に記載の放射線像貯蔵パネル。
- 前記支持体が反射特性を有するポリエチレンテレフタレート支持体であり、支持体と燐光体層の間に光反射層が存在するか又は光反射粒子が支持体中に混入されている、請求項1又は2に記載の放射線像貯蔵パネル。
- DIN 53151に記載されたように測定されたときに、20%以下の“クロスカット”値が得られる、請求項1〜3のいずれかに記載の放射線像貯蔵パネル。
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