JP3908925B2 - 光学的情報記録再生方法、光学的情報記録再生装置 - Google Patents

光学的情報記録再生方法、光学的情報記録再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ビームを用いて情報を記録、再生することが可能な情報記録部材に関し、特に高いトラック密度を得ることのできる記録部材およびその記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光学的に情報の記録あるいは再生が可能な媒体としては、光ディスク、光カード、あるいは光テープが知られている。これら記録媒体(記録部材)のほとんどは、レンズを介して微小に絞りこんだレーザビームを、媒体が備える記録薄膜上に照射することにより情報を記録する方式を用いている。この中で光ディスクは、凹凸からなるガイド溝をスパイラル状あるいは同心円状に備えた円形基板と、その上に形成された記録薄膜とを有する。この光ディスクでは、情報の記録及び再生は、ガイド溝に沿ってレーザビームを照射することにより行われる。
【0003】
従来からある光ディスクを、図17および図18を参照して説明する。記録部材上に信号を記録、あるいは再生するには、まず記録部材の記録可能な領域を検索すること、あるいは目的とする情報信号の記録位置を示す管理情報を得ることが必要である。このため光ディスク上には、ディスクの一定周期毎に、情報を記録する情報領域を管理するためのアドレス領域を設けている。このアドレス領域の形態としては、情報信号をガイド溝の凸部面に記録する形態と、凹部面に記録する形態との2種類がある。ここでは、光ビームの入射方向に対して、ガイド溝の凸部面に記録する場合をグルーブ記録とし、反対に凹部面に記録する場合をランド記録と表現する。図17および図18は、それぞれの形態の代表例の構成を示す。
【0004】
図17(a)はグルーブ記録に用いる記録部材のアドレス領域近傍を拡大した例を示す。(b)は(a)におけるA−A断面を示し、(c)は(a)の記録トラック中央部のB−B断面を示す。図17(a)に示すように、記録部材は、アドレス領域2と情報領域3とを有する。アドレス領域2は、情報領域3とは分離された部分の情報トラック上に形成される。図17(b)および(c)から分かるように、アドレス領域2および情報領域3はそれぞれ、光ビーム1の入射方向に対して凸部面であるグルーブ141と凹部面であるランド142とからなる凹凸構造を有する。記録すべき情報信号に対応した記録マーク7は、情報領域3のグルーブ141上に形成される。アドレス信号であるアドレスピット143は、アドレス領域2においてグルーブ141を間欠させた形態で形成される。
【0005】
図18(a)はランド記録に用いる記録部材のアドレス領域近傍を拡大した例を示す。(b)は(a)におけるA−A断面を示し、(c)は(a)の記録トラックの中央部のB−B断面を示す。この記録部材もそれぞれ分離されたアドレス領域2および情報領域3を有し、各領域2、3はそれぞれ、光ビーム1の入射方向に対して凸部面であるグルーブ151と凹部面であるランド152とからなる凹凸構造を有する。この場合は、記録マーク153はレーザー光1に対して凹部のランド152上に形成される。アドレスピット154は、アドレス領域2において記録マーク153が形成されるトラックと同一トラック上に凹凸の形状として形成される。
【0006】
図17および図18に示すように、アドレスピット143、154はランド記録・グルーブ記録いずれの場合も情報信号を記録するトラックの中心線上に形成される。情報信号の復調は、この凹凸ピットによる反射光量の変化をアドレス情報として復調し、光ディスク上の情報信号の記録位置を特定することにより行われる。これにより、所定の位置での情報信号の記録・再生が可能となる。
【0007】
図19を参照して、上記アドレス信号を示すアドレスピットを備えた基板の製造方法を説明する。図19(a)は製造工程を示すフローチャートであり、(b)はグルーブ記録の記録部材を作製する場合の各工程を示す概略図であり、(c)はランド記録の記録部材を作製する場合であって、グルーブ記録の場合と異なる工程を示す概略図である。製造工程は、必要とする基板の形状と逆の形状を持つ原盤を作るためのマスタリング工程と、得られた原盤をもとに基板を成形する複製工程とがある。
【0008】
マスタリング工程を説明する。まず、ガラス平板161上にフォトレジスト162を塗布し、そのガラス平板161を回転させながら、Arレーザビーム163を照射することによりフォトレジスト162を渦巻状に露光する。図17に示したグルーブ記録の記録部材の場合は、図19(b)に示すように、単一のArレーザビーム163を一定パワーで照射することにより、情報記録領域のガイド溝を形成する。アドレス領域では、このレーザパワーを所定のパターンに従って変調することにアドレスに対応する領域を露光する。ランド記録の記録部材の場合は、図19(c)に示すように、トラッキング方向にトラックピッチの1/2だけずれた2つのレーザ光164、165を用いる。第1のレーザービーム164でトラッキング用の溝を形成し、第2のレーザービーム165を所定のパターンで変調することによりアドレスピットを形成し、それによりアドレス信号を記録する。次に、現像工程により露光部166、167、168を除去し、メッキ行程によりニッケル169を表面に形成する。最後に、そのニッケル169をガラス基板161から剥離することにより、表面に凹凸構造を持つ原盤170が得られる。
【0009】
複製工程を説明する。記録部材を構成する基板の材質などに応じて種々の方法があるが、量産性が高いという観点から、光ディスクの製造工程としては、主として射出成形法が用いられている。射出成形法では、マスタリング工程で得られた原盤170を射出成形機内の金型171に装着し、樹脂材料172を注入することにより、所定の凹凸溝を備えた樹脂基板173が得られる。この樹脂基板173上に前記記録薄膜を形成することにより、記録可能な記録部材である光ディスクが得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにして、光学的に記録再生可能な記録部材の管理情報であるアドレス領域を形成することができる。しかし、これらの光ディスクを大容量のデータや画像情報の記録などの用途に広く応用することを考えると、さらに記録密度を高めることが必要である。記録密度を高める方法としては、照射する光の波長を短くすること、あるいは光を集光するレンズの開口数を高めることが考えられる。この方法を用いると、集光する光のスポットを小さくできることから、記録時のトラック方向の密度と共に、トラックピッチを小さくすることが可能である。現在の光ディスクは、トラックピッチTpが1.6μmであり、ガイド溝の幅はその約1/2程度、また深さは500nmの近傍の値となっている。しかし、高密度化に対応するために、集光するスポット径を小さくし、それに伴いトラックピッチを小さくする必要がある。しかし、例えば1.0μm近傍あるいはそれ以下を実現しようとすると、次のような課題が生じてくる。
【0011】
前述のマスタリング工程により、トラックピッチ1.0μm以下の原盤を製作することは可能である。また、フォトレジストとそれを露光するレーザ光の波長を短くすることにより更に密度を高めることも可能である。なお、ガイド溝のトラックピッチが小さい場合において、記録特性の観点から基板に要求される形状は、信号振幅を確保するために記録マークを形成する部分の幅はできるだけ大きくすることである。よって、グルーブ記録基板の場合はグルーブ幅を広く、ランド記録基板の場合はランド幅を広く保った構造となる。ところが、射出成形はトラックピッチが小さくなるにつれ、転写性を良好に保つことが困難になってくる。なお、転写性とは、原盤の表面形状と、射出成形の結果得られた樹脂基板の表面形状を再現性の程度を示す。射出成形は、溶融状態の樹脂を金型表面に流し込み、注入の圧力により原盤の形状を転写するものである。このため、樹脂が原盤の中に押し込まれる部分、即ちランド部の幅が小さくなると、転写性が悪くなる。
【0012】
図20の射出成形機の断面図を用いてトラックピッチを小さくした場合課題について説明する。ここでは、グルーブ記録用の基板の例で示す。図のようにグルーブ間のランド部、即ち原盤上では、狭い溝部174に樹脂を充填しなければならない。ところが、前述の理由からグルーブ幅Gwを維持しながらトラックピッチTpを小さくすると、この樹脂の充填のために非常に高い射出圧力を備えた大型の設備を必要とするという課題がある。同様にランド記録対応基板においてもトラックピッチが小さくなると、図18に示したアドレスピットの両側のランド領域155の幅が著しく小さくなり、射出成形が困難となるという課題がある。
【0013】
本発明は、上記従来技術の問題点を鑑みてなされたものであり、トラック密度が高いガイド溝と、アドレス情報を備えた記録部材および記録再生装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の光学的情報記録再生方法は、ガイド溝を備えた基板上に記録薄膜層を備えた記録部材に光ビームを照射することによってグルーブトラックとランドトラックの双方の情 報領域に情報信号を記録再生する方法であって、前記記録部材上のランドトラックの中心に対し、前記ランドトラックの伸びる方向に垂直な向きに沿ったアドレス領域における少なくともグルーブトラックのアドレスを示す第1のアドレス部と、前記記録再生トラックの中心に対し前記第1のアドレス部と反対側で、かつ前記ランドトラックの伸びる方向に沿って異なる位置に配置されたアドレス領域における少なくともグルーブトラックのアドレスを示す第2のアドレス部に、ランド上を走査する前記光ビームを照射し、前記光ビームの反射光を、前記ランドトラックに対して垂直の方向に分割した受光面により受光し、前記第1および第2のアドレス部の双方からの反射光に対応した前記受光面からの出力を用いてアドレス情報を復調し、前記ランドトラックのアドレスを特定することを特徴としており、そのことによって上記目的が達成される。
【0015】
また、本発明の光学的情報記録再生装置は、ガイド溝を備えた基板上に記録薄膜層を備えた記録部材に光ビームを照射することによってグルーブトラックとランドトラックの双方の情報領域に情報信号を記録再生する装置であって、前記記録部材上のランドトラックの中心に対し、前記ランドトラックの伸びる方向に垂直な向きに沿ったアドレス領域における少なくともグルーブトラックのアドレスを示す第1のアドレス部と、前記記録再生トラックの中心に対し前記第1のアドレス部と反対側で、かつ前記ランドトラックの伸びる方向に沿って異なる位置に配置されたアドレス領域における少なくともグルーブトラックのアドレスを示す第2のアドレス部に、ランド上を走査する前記光ビームを照射し、前記光ビームの反射光を、前記ランドトラックに対して垂直の方向に分割した受光面により受光し、前記第1および第2のアドレス部の双方からの反射光に対応した前記受光面からの出力を用いてアドレス情報を復調し、前記ランドトラックのアドレスを特定することを特徴としており、そのことによって上記目的が達成される。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1(a)は本発明の光学的情報記録部材のアドレス領域を拡大した平面図であり、(b)は(a)のアドレス領域のA−A方向の断面図である。(c)は、(a)に示すトラックT2上を光ビーム1が通過した場合に得られる再生信号波形、および2値化した時の信号波形を示す。
【0017】
情報信号を記録あるいは再生する光ビーム1の波長に対し光学的に透明な基板5の表面は、光ビーム1の入射方向にその位置が互いに異なる平面を持つ凹凸からなるガイド溝を備えた構成とする。ここに示す凹凸を形成するグルーブG1〜G4の形状は、従来のグルーブ記録に用いた基板と同様の形状である。記録部材は、アドレス領域2と情報領域3とを有する。アドレス領域2は、その間の情報領域に記録可能な情報量が一定となるよう、一定周期ごとに設けられる。アドレス領域2は、ゾーンXおよびゾーンYから構成される。アドレスピット4は、隣接するトラック間でトラック方向の位置が異なるゾーンに所定のコード信号に従ったパターンでグルーブを間欠させることにより形成される。グルーブG1とG3とには、ゾーンXの領域にアドレスパターンを設け、その間のグルーブG2とG4とには、ゾーンYの領域にアドレスパターンを設ける。
【0018】
図1(c)は、上記記録部材のランド部のトラックT2上を光ビーム1が通過した場合の、光照射部からの反射光を光検出器により検出した場合に得られる再生出力の変化を示す。アドレス領域2において、情報領域3と同様に両側にグルーブG2、G3が存在する点P1上では両側のグルーブG2、G3の回折効果により再生光学系に入射する光が低くなるので、再生出力はV2となる。一方、片側のみがグルーブG3である点P2上では、入射光の回折が少ないため反射光量は点P1の反射光量よりも大きく、V2よりも高い電圧V3が得られる。この光量変化の信号を復調することによりアドレス信号を再生する。
【0019】
以上のように本発明は、ランド領域にアドレスピットを形成することなくグルーブを間欠的に設けることでアドレスを形成する。このため、従来のグルーブ記録で用いた単一のレーザービームを用いたマスタリング工程によって、ランド記録に対応する基板の作製が可能となる。また、従来例で示した射出成形時に課題となるランド領域の幅を、トラックピッチを小さくした場合においても相対的に大きく、即ちグルーブGwの幅を小さくすることで対応することができる。
【0020】
本発明は、トラックピッチが1.2μm以下の狭トラック条件において顕著な効果を示す。この効果を図2を参照して説明する。図2は射出成形により得られた基板の転写性の、トラックピッチ依存性を示す。なお、転写性は原盤の溝深さに対する射出成形後の溝深さの比で示す。図2において、(a)、(b)、(c)はそれぞれ、グルーブ幅Gwとランド幅Lwとの関係が、Gw=Lw+0.1(μm)、Gw=Lw、Gw=Lw−0.1(μm)とした場合の測定結果を示す。(a)は、従来例のグルーブ記録に対応し、トラックピッチを小さくした際にも、情報を記録するトラックの幅を大きく保つ構成となっている。(c)は、本発明を適用した場合であり、アドレスを形成するグルーブの幅を小さく、情報を記録するランドの幅を大きく設定している。
【0021】
ここでは、ポリカーボネート樹脂を射出成形することにより基板を形成しており、従来例で示した単一のArレーザ光源を用いた露光装置を用いたマスタリング工程により原盤を作製した。一般的に射出成形に用いる材料の屈折率をn、記録再生に用いる光の波長をλとした場合に、溝深さdをほぼλ/(8n)に等しくする。これは、この深さにおいてトラッキング制御に用いるサーボ信号が最大となり、好ましいからである。具体的には、用いる光の波長を780nm、ポリカーボネート樹脂の屈折率を1.6、原盤の溝深さを50nmとした。
【0022】
図2において、例えば転写性95%を基準にして比較すると、(a)に示す従来のグルーブ記録では、トラックピッチ1.2μmが限界となっているのに対し、(c)に示す本発明では、トラックピッチが1.0μmまで成形が可能であることがわかる。以上のように、本発明は、トラックピッチが1.2μm以下のトラック条件において顕著な効果を示す。さらにグルーブ幅Gwとランド幅Lwとの差を大きくするとこの傾向は更に著しくなる。
【0023】
また、本発明による記録部材と従来方式の記録部材とを識別するための識別子を、ディスクの特定の領域に設ける。本記録部材を記録再生装置に装着した際に、識別子を確認することによりトラッキングの極性を判定することが可能である。識別子の形成方法としては、第1に光ディスクを保護するために用いるカートリッジの一部に設ける場合と、第2に光ディスク上の情報領域の内周側、あるいは外周側の領域にアドレスピットと同様のピットパターンにより識別子を設ける場合とがある。この識別子により、記録部材が従来のグルーブ記録、あるいはランド記録と異なるパターンでアドレスが形成されていること、アドレス領域が複数のゾーンから構成されていること、更にランド側が情報トラックであることが確認される。
【0024】
なお、ここでは光の入射方向に対し凸面からなるグルーブを間欠することによりアドレスピットを形成する方法で説明したが、反対にランド部を間欠することによりアドレスピットとし、グルーブ上に情報を記録する場合に対しても同様の効果が得られる。
【0025】
また上記構成のグルーブの幅とランドの幅とを同等することで、グルーブとランドの双方のトラックにおいてもアドレス信号を復調しながら、同時に双方のトラック上に信号を記録することも可能となる。具体的な構成例を示し、本発明を詳述する。
【0026】
(参考例1)
基板材料としては、ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、ガラスなど、記録再生に用いる光ビームの波長に対し光学的に透明な材料が望ましい。ここでは基板5にポリカーボネートを用いて、図1に示した構成の基板を形成する。グルーブの構成は、トラックピッチピッチTp=1.1μm、グルーブ幅Gw=0.4μm、深さd=50nmとする。従来例で示した単一のArレーザ光源を用いた露光装置を用いたマスタリング工程により原盤を作成し、射出成形機により上記構成の基板を形成する。表面には、ZnS−SiO2からなる誘電体層を110nm、GeSbTeからなる相変化記録層を25nm、ZnS−SiO2からなる誘電体層を20nm、およびAuからなる反射層を50nmを順次積層することにより記録層6を設ける。この記録層6からの初期の反射率は30%であり、記録マーク7を形成した時に反射率は10%となる。
【0027】
図3に、本発明により形成した信号の記録再生装置の構成を示す。この記録再生装置は、レーザ駆動回路20と、レーザ光源21(波長780nm)と、対物レンズ22(NA=0.55)とを含む光学系を有する。この光学系により回転する記録部材23に光ビームを照射する。具体的には、レーザ光源21は、レーザ駆動回路21により一定出力(1mW)光ビームを放射し、放射された光ビームは対物レンズ22により集光され、記録部材23に照射される。
【0028】
この記録再生装置は、さらに光検出器24と、光検出器24の出力が入力される差動増幅器25と、差動増幅器25の出力が入力されるトラッキング制御部26と、光検出器24の出力が入力される増幅器27と、増幅器27に接続された比較器28と、比較器28に接続された復調器29と、復調器29に接続されたシステムコントローラ30とを備える。光検出器24は、トラックに対して垂直方向に2分割されており、記録部材23からの反射光を検出する。光検出器24の2つの出力の差は差動増幅器25により増幅され、この差動信号をもとにトラッキング制御部26が動作され、それにより、記録部材23のランド部上に光ビームをトラッキングすることが可能となる。その結果、特定のトラックからの反射光量の変化を検出する事が可能となる。なお、光検出器24は、フォーカスサーボ方式に応じて、さらに分割したものを用いる。一方、光検出器24からの和信号は、増幅器27により増幅され、それにより図1(c)に示すように、情報領域3からは記録マーク7に対応した反射光量変化が得られ、アドレス領域2からはアドレスピット4に対応した反射光量変化が得られ、その結果、出力信号として再生信号S27が得られる。
【0029】
情報領域3では、両側にグルーブが存在する場合の未記録状態の反射光に対する出力V2と、記録マーク7に対応する出力V1との間の変化を示す。このレベル変化を復調することにより、情報領域3に記録された情報信号を再生することができる。一方、アドレス領域2からは再生信号S27の信号レベルを、比較器28により基準値Vs1と比較することにより、2値化信号S28が得られる。この基準値Vs1は、両側にグルーブが存在する場合の電圧V2と、片側のみがグルーブの場合の電圧V3の中間のレベルに設定する。2値化信号S28は、トラックの両側のグルーブG2、G3のアドレスピット4の情報を含むため、それぞれのゾーンX、Yごとにアドレス情報を復調器29により復調し、2つの復調信号をシステムコントローラ30により、比較あるいは加算することによりトラックT2のアドレスを特定する。例えば加算を用いる場合は、グルーブG2が”10”、グルーブG3が”11”、グルーブG4が”12”の値であったならば、トラックT2は”21”、トラックT3は”23”がアドレス情報として得られる。得られたアドレス情報をもとに、所定のトラックにおいて半導体レーザ光源21により強度変調した光を照射することにより情報の記録が可能となり、また記録された情報を再生することができる。
【0030】
なお、ここでは記録部材に相変化材料を用いた場合を説明したが、本発明は光学的に検出可能な記録状態を持つ記録部材全てに適用することができ、記録材料の種類が本発明を制限するものではない。また、溝の形状、特に、溝深さ、ランドとグルーブとの境界の斜面の領域の角度などについても詳述しなかったがこれらも、本発明の制約とはならない。但し、記録する信号の品質、特に信号振幅、およびクロストーク等を考慮し、それぞれの値を最適に選ぶことは可能である。
【0031】
また、アドレス信号を検出する方式に、再生信号を一定の基準レベルと比較する方法を用いるが、微分回路を用いた検出も可能である。また、信号復調はほとんどがアナログ回路による構成で示すが、光検出器直後の信号をA/D変換器によりディジタル変換し、以後は本参考例に示した機能を演算により行い、所定のアドレス信号および情報信号を得ることも可能である。
【0032】
(参考例2)
参考例1はランドからなるトラックの片側のみにアドレスピットが形成されており、図18において示した従来のグルーブ記録と比較するとアドレス領域2での信号振幅が小さい。そこで、参考例2では、アドレス信号の信号振幅を大きく保つために、ランドの両側のグルーブに同一のパターンからなるアドレスピットを形成する方法について述べる。なお、アドレスパターン以外の条件は、基本的に参考例1と同じものを用いる。
【0033】
図4(a)に、本発明の光学的情報記録部材のアドレス領域近傍を拡大した平面図を示し、(b)に光ビーム1がトラックT22上を通過した場合に得られる再生出力の信号波形S27および2値化の過程で得られる信号波形を示す。この記録部材は、グルーブ記録のためのアドレス領域2と情報領域3とを有する。なお、ここでは参考例1で示した情報領域3上の記録マーク7は、説明を簡略化するために省略する。
【0034】
アドレス領域2は、グルーブ上で近接したゾーンX、ゾーンYおよびゾーンZを有する。アドレスピット4は、いずれか2箇所のゾーンに所定のコード信号に従ったパターンでグルーブを間欠することにより形成される。グルーブG21は、アドレスパターンP1xおよびP1zを有する。隣接するグルーブG22は、P1xに隣接した領域にP1xのパターンと同一パターンのP2xを有し、P1xおよびP1zとは隣合わない領域に配置されたP2yを有する。同様にグルーブG23以降についても図に示すように、順次それぞれ隣接したトラックと同じパターンのアドレスパターンが配置される。
【0035】
この記録部材におけるアドレス信号の読みとり動作を、図4と共に図5の回路図を参照して説明する。上記記録部材上のトラックT22を光スポット1が通過した場合に得られる再生信号S27は、図4(b)に示すように、両側にグルーブG22、G23が存在する点P1では、出力V2を示し、片側だけにグルーブG23が存在する点P2では、出力V3を示す。両面にグルーブが存在しない点P3ではグルーブによる回折がなくなり、入射した光は、基板表面の反射率に応じた光が反射され、光量は増大し出力V4が得られる。本参考例では、同一パターンであるP2y、P3yに挟まれた領域からの再生信号を用いてアドレス情報を検出する。即ち、本参考例のアドレス領域2からは、従来のアドレスピット4と同等の信号振幅を得ることができる。
【0036】
アドレス信号の復調は、両面に同一パターンのアドレスピット4が存在するゾーンの信号を選択し、2値化することにより行われる。この復調のための回路構成は、参考例1に示した比較器28の部分を図5に示す構成を有する回路に置き換えることで得られる。この回路は、再生信号S27が入力される比較器31、36、およびLPF(Low Pass Filter)33と、比較器31の出力信号S31が入力されるゲート発生器32と、LPF33の出力が入力される比較器34と、ゲート発生器32および比較器34の出力が入力される選択器35と、選択器35と比較器36との出力が入力されるAND回路37とを有する。
【0037】
以下にアドレス信号の復調動作を説明する。まず、基準値Vs1と再生信号S27のレベルを比較する比較器31により2値化信号S31が得られる。基準値Vs1は、再生信号S27の出力V2のレベルと出力V3のレベルとの間の値に設定される。好ましくは、再生信号S27のレベル変動などを考慮して、本参考例のように両レベルのほぼ中間の値に設定される。ゲート発生器32は、基板上に形成されたアドレス領域2のゾーンX、Y、Zの幅にそれぞれ対応した時間幅W21、W22、W23のゲート信号S32を間隔D21、D22で発生する。図4(b)に示すようにゲート信号S32は、ゲート発生器32によって2値化信号S31の立ち上がりに同期して発生する。
【0038】
一方、再生信号S27をLPF33を通過させることで、図4(b)に示すような信号S33が得られる。比較器34は、基準値Vs3を持ち、この基準値Vs3を用いて両側にアドレスピット4が存在するゾーンを特定して”1”を出力する。これは、両側にアドレスピット4が存在するゾーンでは、平均反射光量が、片側または両側にアドレスピット4が存在しないゾーンの平均反射光量より大きいため可能となり、基準値Vs3は、両側にアドレスピット4が存在するゾーンにおける信号S33の最高レベルと、片側のみにアドレスピット4が存在するゾーンにおける信号S33の最高レベルとの間に設定される。好ましくは、両レベルのほぼ中間の値に設定される。
【0039】
選択器35は、ゲート発生器32からの3つのゲートから、比較器34の出力が”1”を示した際のゲートを選択し、それにより、選択ゲート信号S35を得る。さらに、再生信号S27を基準値Vs2をもつ比較器36により、図4(b)に示すような信号S36を得る。この基準値Vs2は、両側にアドレスピット4が存在する場合の出力電圧V4の約1/2のレベルに設定される。AND回路37は、選択ゲート信号S35および信号S36から2値化信号S28を出力する。このようにして、両側にアドレスピット4を有するゾーンからのアドレス信号を得ることができる。
【0040】
以上のように、2値化したアドレス信号を得るための比較器36は、参考例1の基準値Vs1より高い基準値Vs2で動作するように設定することができるので、再生信号のレベル変動、あるいは基準値のレベル変動などに対し高い信頼性を確保することが可能になる。
【0041】
(参考例3)
参考例2はアドレス領域2を3つのゾーンに分離することで、振幅の大きなアドレス信号を得る方法であったが、ここでは2つのゾーンだけでランド部からアドレス信号を特定する方法について述べる。図6(a)はアドレス領域近傍の平面図を示し、(b)は光ビームがトラックT32上を通過した場合に得られる再生信号と、2値化信号とを示す。アドレス領域2は、近接した2つのゾーンX、ゾーンYから構成される。各グルーブG31、G32、G33、G34は、いずれかのゾーンXまたはYのアドレスピット4のパターンが隣合うグルーブと同一のパターンとなるように、1トラック毎に交互にゾーンが変わるように配置する。なお、各溝の形状は、参考例1と同等とする。
【0042】
この記録部材のトラックT32を再生した場合に得られる再生信号S27は、ゾーンYからは参考例2と同様に両側のアドレスピット4のパターンが同一であるため、大きな振幅変化が見られる。ゾーンXでは、両側のアドレスパターンが異なるため、ゾーンYにおける振幅変化ほど大きな振幅変化が得られない。その違いを利用してそのトラックT32に対応するアドレス情報が記録されているゾーンYを特定する。
【0043】
ところが、ゾーンXにおいても、隣り合うグルーブG32、G33の平面が重なった領域では大きな振幅変化が見られる。このため2値化信号S28においても誤パルス31が発生する。しかし、これらの誤パルスは、アドレス情報を復調する過程のエラー訂正段階でエラーアドレス領域として判断され、無視することが可能である。例えば、アドレスピット4をアドレス情報とエラー訂正のためのパリティーを複数個備えた形態とすると、アドレス情報を再生した場合にパリティーのエラー量を比較し、エラー量の少ないゾーンを選択することにより、目的のアドレスゾーンを特定することが可能となる。
【0044】
このように本参考例によると、参考例2と同等に振幅変化の大きいアドレス再生信号を得ることのみならず、アドレス領域2の幅を低減することが可能となり、記録部材の情報領域3の面積、即ち記録容量を高めることができる。
【0045】
(参考例4)
ここでは、複数のゾーンに分かれたアドレス信号の復調の確度を高めるために、アドレス領域に先だって、アドレス領域の開始を示す領域を設けた記録部材とその再生方法について説明する。図7(a)は記録部材のアドレス領域近傍の平面図を示し、(b)は再生信号および2値化信号を示す。本参考例の記録部材は、アドレス領域2の前方部にグルーブG51〜G54の間欠からなるアドレス開始ゾーン51を有する。このアドレス開始ゾーン51には、常に隣合うグルーブG51〜G54のパターンと同じパターンを形成する。続くアドレスピット4のパターンは、前述の参考例1〜3のいずれにも適応できる。ここでは、参考例1のパターンのものを示す。
【0046】
上記記録部材からの信号再生について、図8に示す回路と図7(b)の信号波形を用いて説明する。なおアドレス復調は、参考例1の図3の比較器28の機能だけを変更することで可能であり、図8には変更する回路の内容だけを示す。この回路は、増幅器27からの再生信号S27が入力される2つの比較器61、62と、比較器61の出力信号S61が入力されるゲート発生器63と、比較器62およびゲート発生器63の出力信号S62、S63が入力されるAND回路64とを有する。
【0047】
図7(b)に示すように、トラックT52上を光ビーム1が通過した時のアドレス再生信号S27は、アドレス開始ゾーン51では両側が平面であるため大きな光出力V4を示し、続くアドレス領域2では片側が平面である部分で光出力V3の振幅変化を示す。比較器61は、光出力V3と光出力V4の中間のレベルVs2に基準電圧を設定する。この結果、比較器61からは、アドレス開始ゾーン51に対応する部分だけから、2値化された信号S61が出力される。このS61の立ち上がりに対応して、ゲート発生器63からはS61から一定の遅延時間D1遅れたタイミングから所定の幅のゲート信号G1、G2を発生する。この遅延時間D1、ゲート信号G1,G2、ゲート間隔D2の時間は、記録部材のマスタリング行程で用いたアドレス領域のゾーンの設定条件に合わせて、予めゲート発生器63に設定することで対応できる。
【0048】
一方、比較器62は、基準信号Vs1を参考例1と同様にV2とV3との中間に設定し、この結果2値化信号S62が得られる。次に、AND回路64により、信号S61と信号S62との論理積をとることにより信号S28が得られる。信号S28は参考例1の2値化信号S26と同様のパターンとなり、以後は同じ回路でアドレス信号を復調することができる。
【0049】
以上の構成とするとアドレス開始ゾーン51からは、常に記録部材の回転に対し同じ位置、同じタイミングで再生し、さら隣接するトラックのパターンも同じであるので、安定してアドレス領域の位置を検出することが可能である。この結果、本発明のように、複数の場所の異なるゾーンから発生するアドレス信号を高い確度で復調することが可能となる。なお、ここでは詳述しないが、参考例2、3に対応するパターンについても同等の効果があることは明らかである。
【0050】
(参考例5)
図9(a)に示すように参考例1、2、4で示したアドレスパターンでは、トラックの片側が連続溝であるゾーンが存在する。このため図3に示したトラッキング制御に用いる差動増幅器25からの差動出力S25は、アドレス領域2において図9(b)、(c)に示すように、トラックの進行方向に対しいずれの側にアドレスピット4が存在するかにより、レベル変化を示す。但し、制御系の追従可能な周波数帯域が存在するため、光ディスクの回転数が高い場合は、誤動作は生じにくい。しかし、低速の回転数の場合は、制御周波数帯域にアドレス領域2の信号変化が近づき図9(c)のような制御信号となり、トラッキング制御が誤動作する場合がある。
【0051】
これに対応するために、本参考例では図9(d)に示すように、アドレスピット4の存在するゾーンG74xに隣接したゾーンG75xのグルーブG75の溝幅Gw2を情報領域3の溝幅Gwよりも小さくする。即ち、片側が連続溝、反対側がアドレス情報が記録されているゾーンである場合に、光ビーム1に対し、両臨のグルーブG74、G75から受ける回折の影響を同等とすることができる。このようなアドレス領域2を備えたトラックT74上を光ビーム1が通過したときに、差動信号S25は(e)に示すように、OVを中心とした微小な変化となる。この信号S25の変化は、トラッキングサーボの帯域では追従することができない変化であるため、図9(f)のように変動の少ない制御信号となる。この結果、安定なトラッキングサーボ動作が可能となる。
【0052】
なお、この場合に得られるアドレス領域2から得られる再生信号は、参考例1、2に比べてアドレスピット4から得られる信号レベルが小さくなる。この場合は、基準レベルを相対的に下げることにより対応できる。他の方法として、図10に示すようなパターンのアドレスピット4aにより、安定なトラッキング制御が可能となる。この方法では、アドレスピット4aの幅Gw3をグルーブG78の幅Gwより大きく設定し、それにより、アドレスピット4aとアドレスピット4aとの間の点P7での反射光量の増大分をキャンセルする。即ち、幅の広いアドレスピット4aが存在する部分では、光ビーム1の回折効果により反射光量が低下し、その低下分により前記増大分をキャンセルする。
【0053】
なお、ここでは、参考例1のパターンに基づいた場合のアドレスピットの形成方法であったが、参考例2で示した隣接するトラックに同じパターンのアドレスピットをもうける方法においても適用できる。参考例2の場合は、アドレスピットの片側が連続溝である部分に適用することになり、この連続溝の溝幅をアドレスピットの幅よりも小さくする方法、あるいは、アドレスピットの幅をグルーブの幅よりも大きくする方法のいずれの方法も適用できる。
【0054】
(参考例6)
ここまで示した参考例、および従来の光ディスクは、アドレス領域と情報領域とを円周方向に分離して記録する方式であったが、ここでは互いに重複したアドレス領域と情報領域とに対して記録再生する方式について述べる。図11(a)に本参考例の光ディスクの構成図を示し、(b)に再生信号波形を示す。
【0055】
図11(a)に示すように、本参考例の光ディスク基板のアドレスパターンは参考例1と同じ形態であり、情報信号を記録する情報領域3が、アドレス領域2と重複し、ランド上に連続的に記録マーク7を形成する点だけが異なる。このトラックT81上に光ビーム1を照射し、その結果得られた再生信号を復調していく過程を、図12の信号復調系と図11(b)の信号波形とを用いて説明する。なお、図12の入力信号は、図3で示したトラックの垂直方向に分割された光検出器24の和信号の増幅器出力S27と、差動増幅器出力S25を用いる。
【0056】
図11(b)に示すように、和信号の増幅信号S27は、記録マーク7による反射率変化とアドレスピットパターンによる回折効果とが合成された波形を示す。一方差動増幅器出力S25は、トラックT81に隣接したアドレスピット4の有無に対応した変化を示し、さらにトラック81のどちら側にアドレスピット4が形成されているかにより、その極性が反転する。
【0057】
図12にアドレス信号および情報信号の復調回路のブロック図を示す。この復調回路は、増幅器出力S27が入力される減衰器90と、減衰器90の出力および差動増幅器出力S25とが入力される差動増幅器91と、差動増幅器91の出力が入力される絶対値回路92と、絶対値回路92の出力が入力される比較器96と、増幅器出力S27および絶対値回路92の出力が入力される差動増幅器97と、差動増幅器97の出力が入力される比較器98とを有する。このような構成の復調回路における動作を以下に説明する。
【0058】
作動増幅信号S25は、記録マーク7の有無で生じる反射率差による波形歪みの影響を受ける。この影響を小さくするために和信号S27を反射率変化量の程度に応じて一定の減衰率を示す減衰器90により減衰した信号S90および差動信号S25を用いて、差動増幅器91により差動信号S91を得る。差動信号S91を絶対値回路92により、正方向だけの振幅変化に変換し、信号S92を得る。より詳細には、絶対値回路92では、2つのダイオード93a、93bにより1方向の変化だけの振幅とし、負の振幅を差動増幅器94により反転し、増幅器95によりダイオード93aの出力信号S93aと差動増幅器94の出力信号S94との和を増幅することにより、信号S92を得る。この信号S92からは、参考例1と同様の方式で比較器96によりそのレベルを所定の基準値と比較することにより2値化信号S96が得られる。この信号S96に基づいて、アドレス信号を復調することによりトラックを特定することができる。
【0059】
一方、記録マーク7の反射率変化に対応した和信号S27は隣接するアドレス信号の影響により波形歪を生じる。この波形歪は、和信号S27から絶対値回路出力S95を差動増幅器97を用いて減算することにより抑制することができる。即ち、両側にグルーブがある場合の光の回折量は、アドレスピット4が存在する場合の回折量よりも大きくなり、この回折量の変化は、2つの光検出器上の光量差に比例するといえる。この結果得られた出力信号S97はアドレスピットによる振幅変化が抑制され、記録マーク7の形状に対応した再生振幅を示す。次に、S97を電圧V1とV2との中間の基準レベルVS4を備えた比較器98に通すことにより、記録マーク7のパターンに対応した2値化信号S98が得られる。なお、アドレスピット4の影響をさらに精度よく除去するためには、差動増幅器97への入力信号であるS95の振幅を溝形状に対応させて微調整することも可能である。
【0060】
以上のように、本構成の基板と再生系により、アドレス領域2と記録領域3とが重畳している記録部材において、独立にアドレス信号と記録マーク7からの再生信号を復調することが可能となる。
【0061】
(実施の形態
参考例1〜6はランド部のみに信号を記録する方法であったが、ここからはランドとグルーブとの双方に情報を記録する方法について説明する。図13(a)は本発明の光学的情報記録部材のアドレス領域近傍を拡大した平面図を示し、(b)は(a)のアドレス領域2のA−A方向の断面図を示す。図13(c)は光ビーム1がランド上のトラックL102上を通過した場合に得られる再生出力の信号波形、および2値化した時の信号波形を示し、反対に、グルーブ部のトラックG103上からの再生出力、および2値化信号を(d)に示す。ここに示したガイド溝の形状は、図1と同一パターンであるが、トラックに対して垂直方向のグルーブ部の幅Gwとランド部の幅Lwとをほぼ等しい値とする。グルーブG101とG103とは、ゾーンXの領域にアドレスパターンを設け、その間のグルーブG102とG104とは、ゾーンYの領域にアドレスパターンを設ける。
【0062】
アドレス領域2において、ランドL102上を光ビーム1が通過した場合は、情報領域3と同様に両側にグルーブG102、G103が存在する点P101上では両側の溝の回折効果があり再生信号SL119は電圧V102となる。一方、片側にしかグルーブG102が存在しない点P102上では、片側が平面であるため、入射光の回折が少なくなり光量が増大して、電圧V103が得られる。この光量変化の信号を、基準電圧と比較することにより、2つのゾーンX、Yからのアドレス情報が得られ、これを復調することにより光ビーム1の通過しているトラックL102のアドレスを特定することができる。
【0063】
一方、グルーブ上を光ビーム1が通過した場合は、従来のグルーブ記録と同様に、アドレスピット104に対応した反射光量変化が見られる。即ち、アドレスピット104の存在する領域はグルーブ部と同等の反射光量であり再生信号SG119は電圧V105であるのに対し、アドレスピット104の存在しない平面の領域では、反射光量の増大し電圧V106が得られる。この光量変化の信号を復調することによりアドレス情報を再生する。
【0064】
以上のような構成とすることで、ランド部からのアドレスを再生する場合においても、グルーブの間欠により形成されたアドレスピット104による反射光の回折量変化を検出することによりアドレス情報を得ることができる。従って、従来のグルーブ記録で用いた単一のレーザービームを用いたマスタリング工程によって、ランド記録に対応する基板を作成できる。
【0065】
ガイド溝の構成としては、前述のように、トラックの垂直方向のグルーブ幅Gwとランド幅Lwとがほぼ等しいことが望ましい。即ち、ランド部及びグルーブ部のそれぞれに光ビーム1を照射し、反射光を測定すると、その値は、溝幅に依存して変化する。両部の幅を同等とすることにより、光検出器上の反射光量を一定に保つことが可能となる。よって、ランド部とグルーブ部のいずれの領域に記録した信号からも同等の信号振幅を得ることが可能となる。以上のような観点から、この溝幅の範囲としてはGw/Lwが0.7〜1.3の範囲であることが望ましい。
【0066】
前述のようにガイド溝の深さdは、トラッキング信号が最大となるようにλ/(8n)近傍あるいはその奇数倍とするのが一般的である。しかし、ランドとグルーブとの双方に情報信号を記録する場合は、双方に記録した記録マーク107からの再生信号に、隣接する記録マーク107の変化が影響(クロストークとも呼ぶ)するので、このクロストークの量が最小になるように深さdを設定する必要がある。このクロストークの量を、溝深さdを変化させた基板を用いて実験した結果、λ/(8n)とλ/(4n)との中間のλ/(5n)近傍で、記録信号が大きくかつクロストーク量が小さくなる傾向が見られた。このように、ランドとグルーブとの双方に信号を記録する場合は、片側の溝に記録する場合に比べ、双方の溝幅を同じにすることと溝深さを最適に選ぶことが必要であり、それらは必要とする信号品質に合わせて実験的に最適値を求めることができる。
【0067】
ここに示した構造の基板は、従来例で示した単一のArレーザ光源を用いた露光装置を用いたマスタリング工程により原盤を作成し、射出成形機により上記構成の基板を形成した。表面には、従来例で示した光の照射により薄膜の光学特性の変化する記録方式、例えば変形記録、相変化記録、光磁気記録、フォトンモード記録等に対応する薄膜が適応できる。図13に示す記録部材は、反射率変化で信号を再生可能な相変化薄膜を記録層として設けた例であり、初期状態に対し、レーザ照射により得られた記録マーク107は、初期状態に比べ反射率が低下する。
【0068】
本発明により形成した信号の記録再生装置の構成を図14に示す。この記録再生装置の構成およびその動作を以下に説明する。この記録再生装置は、レーザ光源110と、レーザ光源110からの光ビームを記録部材112に収束させるための対物レンズ111と、記録部材112からの反射光を検出するための光検出器113とからなる光学系と、対物レンズ111を支持するボイスコイル116と、光検出器113の出力が入力される差動増幅器114と、差動増幅器114の出力が入力される反転器118と、反転器118からの出力が入力されるトラッキング制御部115と、システムコントローラ117とを備える。
【0069】
光学系は、レーザー光源110と、対物レンズ111を用いて回転する記録部材112に光を照射し、反射光を複数の受光面を持つ光検出器113を用いてフォーカス制御およびトラッキング制御を行う。トラッキング制御は、光検出器113のトラックに対して垂直方向に分割された受光面からの出力信号を用い、それらの出力信号のレベル差を差動増幅器114により増幅し、この差動信号をもとにトラッキング制御部115により、対物レンズ111を指示するボイスコイル116を動作させることで、記録部材112上のガイド溝に光ビームをトラッキングする。なお、記録部材のガイド溝のランド、あるいはグルーブのいずれの面にトラッキング制御するかは、システムコントローラ117の設定に応じて、差動増幅器114出力の極性を反転する反転器118を駆動することにより選択される。
【0070】
この記録再生装置は、光検出器113からの出力が入力される増幅器119と、増幅器119の出力が入力される比較器L120および比較器G122と、比較器L120および比較器G122からの出力がそれぞれ入力される復調器L121および復調器G123とをさらに備える。
【0071】
光検出器114出力の和信号は、増幅器119により増幅されることにより、ランドの場合は図13(c)に、グルーブの場合は(d)に示すように情報領域3からは記録マーク107に、アドレス領域2からはアドレスピット104に対応した反射光量変化が得られる。
【0072】
ランドL2上を光ビーム1が走査した場合は、図13(c)のように増幅器119より反射光量変化に対応した信号SL119が得られる。情報領域3では両側にグルーブが存在する場合の反射率に対応する電圧V102と、記録マーク107に対応する出力V101との変化を示す。アドレス領域2からは再生信号SL119の信号レベルを比較器L120により基準値VS101と比較する。この基準値VS101は、両側にグルーブが存在する場合の電圧V102と、片側がグルーブの場合の電圧V103の中間のレベルに設定する。2値化信号S120は、トラックL102の両側のグルーブG102,G103のアドレスピット107の情報を含むため、それぞれのゾーンX、Yごとにアドレス情報を復調器L121により復調し、2つの復調信号をシステムコントローラ117により、比較あるいは加算することによりランドL102のアドレスを特定する。例えば、加算を用いる場合は、グルーブG102が"10"、グルーブG103が"11"、グルーブG104が"12"の値であったならば、ランドL102は"21"、ランドL103は"23"がアドレス情報として得られる。
【0073】
一方、グルーブG102の再生信号SG119は図13(d)のように、情報領域3ではグルーブ上の未記録状態の反射光に対する出力V105と、記録マーク107に対応する出力V104との変化を示す。このレベル変化を復調することにより、情報領域3からの情報信号を再生することができる。一方、アドレス領域2からは再生信号SG119の信号レベルを、比較器G122によりそのレベルを基準値Vs102と比較することにより、2値化信号S122が得られ、この信号をもとに復調器G123によりアドレス信号を復調する。
【0074】
得られたアドレス情報から、現在の光ビーム1の位置を特定し、目的とするトラックとの差に応じて光ビーム1の位置をトラッキング駆動手段により移動させることにより、目的のトラックを追従することが可能となる。このトラックに対し、半導体レーザ光源111の強度を変調することにより情報信号の記録を行うこと、あるいは予め記録された情報信号を再生することが可能となる。即ち、ランドL102上に形成された記録マーク107からは、信号SL119を第3の比較器を用いて、電圧V101と電圧V102との中間のレベルを基準レベルとして比較し、復調することにより情報信号を再生することができる。なお、グルーブ上の情報再生も同様の方法により再生することができる。
【0075】
以上のように、ランド、グルーブいずれの面のトラックからもアドレスを特定することが可能となり、任意のトラックにおいて情報の記録あるいは再生が可能となる。
【0076】
(実施の形態
実施の形態のようにアドレスピットをグルーブ上の異なるゾーンに交互に設けた形態の場合は、ランドにトラッキングした場合のアドレス再生振幅が、グルーブを再生した場合に比べ小さくなっている。本実施の形態では、グルーブ再生時においても、アドレス信号の信号振幅を大きく保つために、ランドの両側のグルーブに同一のパターンからなるアドレスピットを形成する方法について述べる。なお、アドレスパターン以外の条件は、基本的に実施の形態と同じものを用いる。
【0077】
図15(a)は本発明の光学的情報記録部材のアドレス領域近傍を拡大した平面図を示し、(b)は光ビーム1がランドL122上を通過した場合に得られる再生出力の信号波形と2値化信号波形を示し、(c)は光ビーム1がグルーブG123上を通過した場合に得られる再生出力と2値化した信号波形を示す。なお、ここでは情報領域3の記録マークは、説明を簡略化するために省略する。
【0078】
アドレス領域2は、グルーブ上で近接したゾーンX、ゾーンYおよびゾーンZを有する。アドレスピット104は、いずれか2箇所のゾーンに所定のコード信号に従ったパターンでグルーブを間欠することにより形成される。グルーブG121は、ゾーンXと、ゾーンZの領域にアドレスピット104を有する。隣接するグルーブG122は、ゾーンXにG121のゾーンXと同一パターンのアドレスピット104を有し、ゾーンYに新たなアドレスパターンのアドレスピット104を有する。ゾーンZは連続溝とする。同様にグルーブG123以降についても図に示すように、順次それぞれ隣接したトラックと同じパターンのアドレスパターンが配置される。
【0079】
アドレス信号の復調には、実施の形態とほぼ同等の構成のものを用いる。上記の記録部材のランドL122からの再生信号SL119は、両側にグルーブG122、G123が存在する点P101では情報領域3と同じ出力V102を示し、片側だけにグルーブG123が存在する点P102からは出力V103を示す。両側にグルーブの存在しない点P103ではグルーブによる回折がなくなり、入射した光は、基板表面の反射率に応じた光が反射され、光量が増大し出力V107となる。このランドL122においては、点P103の存在する、即ちゾーンYからの再生信号を用いてアドレス情報を検出する。このアドレス領域2からは、アドレスピット幅とランド部の幅とが同等であれば、グルーブの場合の信号振幅と同等の信号振幅を得ることができる。
【0080】
このため、アドレス再生信号SL119を復調する際は比較器L120を実施の形態よりの高い基準値Vs103で動作するように設定することで、2値化信号S120が得られる。さらに本構成の基板の場合は、比較器L120とG122とを単独の比較器とし基準レベルVs103を設定することで、ランドとグルーブとからのアドレス信号を2値化することも可能となる。
【0081】
なお基準値Vs103を用いて再生信号SL119を2値化したが、アドレスピット104の形成状態や再生装置の変動などにより、片側のアドレスピット104の振幅がこの値よりも大きくなる場合が考えられる。これを解消するためには、参考例2と同様にして、増幅器119の直後に両側にアドレスピット104が存在するゾーンだけを選択するゲート選択回路を設けことができる。このゲート選択回路は、予め基板のマスタリング行程で用いたゾーンの幅に対応した時間の3つのゲートを発生するゲート発生器と、上記ゲート信号のタイミングを再生信号SL119、SG119の振幅に一致させる位相ロック回路と、各ゲート内の再生信号の振幅を比較し、最大の振幅を示すゲートを特定する構成とする。得られたゲート内の再生信号を比較器L120、G122に入力することにより複数のアドレスピット信号から、高い確度アドレス信号を得ることができる。
【0082】
一方、グルーブG123のアドレス再生信号は、アドレスピット104の存在するゾーンY,ゾーンZから得られ、この2つのアドレスをそれぞれ復調し、復調した結果をシステムコントローラ117により、参考例1のランドの場合と同様に演算することにより、トラックのアドレスを特定することができる。
【0083】
(実施の形態
実施の形態はアドレス領域を3つのゾーンに分離することで、ランド部から振幅の大きなアドレス信号を得る方法であったが、ここでは2つのゾーンによる方法について述べる。図16(a)はアドレス領域近傍の平面図を示し、(b)は光ビーム1がランドL132上を通過した場合に得られる再生信号と、2値化信号とを示す。アドレス領域2は、近接した2つのゾーンX、ゾーンYから構成される。各グルーブは、いずれかのゾーンX、Yのアドレスピット104のパターンが隣合うグルーブと同一のパターンとなるように、1トラック毎に交互にゾーンの変わるように配置する。なお、各溝の形状は、実施の形態と同等とした。
【0084】
ランドL132を再生した場合に得られる再生信号SL119は、ゾーンYからは実施の形態と同様に両側のアドレスピット104のパターンが同一であるため、大きな振幅変化が見られる。ゾーンXでは、両側のアドレスパターンが異なるため、ゾーンYにおける振幅変化ほど大きな振幅変化が得られない。その違いを利用してそのトラックT132に対応するアドレス情報が記録されているゾーンYを特定する。
【0085】
ところが、ゾーンXにおいても、隣り合うグルーブG132、G133の平面が重なった領域では大きな振幅変化が見られる。このため2値化信号S120においても誤パルス121が発生する。しかし、これらの誤パルス121は、アドレス情報を復調する過程のエラー訂正段階でエラーアドレス領域として判断され、無視することが可能である。
【0086】
グルーブG132のアドレス再生信号は、実施の形態と同様に2つのゾーンに対応して得られ、2つのアドレスをそれぞれ復調し、復調した結果をシステムコントローラ117により、実施の形態のランドの場合と同様に演算することにより、トラックのアドレスを特定することができる。
【0087】
このように本実施の形態によると実施の形態に比べ、同等の高いアドレス再生信号を確保すると共に、アドレス領域の幅を低減することが可能となり、記録部材の情報領域の面積、即ち記録容量を高めることができる。
【0088】
実施の形態1〜3では説明しなかったが、参考例4で示したアドレス領域に先だって、アドレス領域の開始を示す領域を設ける方式は、ランド・グルーブの双方に信号を記録する方法についても同様に適用することが可能である。更に、参考例5で示したアドレスピットに隣接した連続溝の溝幅を小さくする方式、あるいはアドレスピットの幅をグルーブの幅よりも大きくする方式は、共にランド・グルーブの双方に信号を記録する方法についても同様に適用することができる。
【0089】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の光学情報記録部材によれば、トラック密度が高いガイド溝と、アドレス情報とを実現することができ、また、本発明の記録再生装置によれば、そのような記録部材に情報を記録し、また、その記録部材からアドレス情報および記録情報を安定して再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例1の光学情報記録部材のアドレス領域近傍の構成図と再生信号波形を示す図
【図2】 参考例1のトラックピッチ依存性を示す特性図
【図3】 参考例1の記録再生装置の構成を示すブロック図
【図4】 参考例2の光学情報記録部材のアドレス領域近傍の構成図と再生信号波形を示す図
【図5】 参考例2の記録再生装置の比較回路の構成を示すブロック図
【図6】 参考例3の光学情報記録部材のアドレス領域近傍の構成図と再生信号波形を示す図
【図7】 参考例4の光学情報記録部材のアドレス領域近傍の構成図と再生信号波形を示す図
【図8】 参考例4の記録再生装置の比較回路の構成を示すブロック図
【図9】 参考例5の光学情報記録部材のアドレス領域近傍の構成図と再生信号波形を示す図
【図10】 参考例5の光学情報記録部材のアドレス領域近傍の構成図と再生信号波形を示す図
【図11】 参考例6の光学情報記録部材のアドレス領域近傍の構成図と再生信号波形を示す図
【図12】 参考例6の記録再生装置のアドレス検出回路とデータ検出回路を示すブロック図
【図13】 実施の形態の光学情報記録部材のアドレス領域近傍の構成図と再生信号波形を示す図
【図14】 実施の形態の記録再生装置の構成を示すブロック図
【図15】 実施の形態の光学情報記録部材のアドレス領域近傍の構成図と再生信号波形を示す図
【図16】 実施の形態の光学情報記録部材のアドレス領域近傍の構成図と再信号波形を示す図
【図17】 従来のグルーブ記録のアドレス領域近傍の構成図と再生信号波形を示す図
【図18】 従来のランド記録のアドレス領域近傍の構成図と再生信号波形を示す図
【図19】 従来の溝付き基板の製造工程を示すフローチャート
【図20】 幅が狭い溝を有する基板の射出成形の様子を示す断面図
【符号の説明】
1 光ビーム
2 アドレス領域
3 情報領域
4 アドレスピット
7 記録マーク

Claims (2)

  1. ガイド溝を備えた基板上に記録薄膜層を備えた記録部材に光ビームを照射することによってグルーブトラックとランドトラックの双方の情報領域に情報信号を記録再生する方法であって、
    前記記録部材上のランドトラックの中心に対し、前記ランドトラックの伸びる方向に垂直な向きに沿ったアドレス領域における少なくともグルーブトラックのアドレスを示す第1のアドレス部と、前記記録再生トラックの中心に対し前記第1のアドレス部と反対側、かつ前記ランドトラックの伸びる方向に沿って異なる位置に配置されたアドレス領域における少なくともグルーブトラックのアドレスを示す第2のアドレス部に、ランド上を走査する前記光ビームを照射し、
    前記光ビームの反射光を、前記ランドトラックに対して垂直の方向に分割した受光面により受光し、
    前記第1および第2のアドレス部の双方からの反射光に対応した前記受光面からの出力を用いてアドレス情報を復調し、前記ランドトラックのアドレスを特定することを特徴とする光学的情報記録再生方法。
  2. ガイド溝を備えた基板上に記録薄膜層を備えた記録部材に光ビームを照射することによってグルーブトラックとランドトラックの双方の情報領域に情報信号を記録再生する装置であって、
    前記記録部材上のランドトラックの中心に対し、前記ランドトラックの伸びる方向に垂直な向きに沿ったアドレス領域における少なくともグルーブトラックのアドレスを示す第1のアドレス部と、前記記録再生トラックの中心に対し前記第1のアドレス部と反対側で、かつ前記ランドトラックの伸びる方向に沿って異なる位置に配置されたアドレス領域における少なくともグルーブトラックのアドレスを示す第2のアドレス部に、ランド上を走査する前記光ビームを照射し、
    前記光ビームの反射光を、前記ランドトラックに対して垂直の方向に分割した受光面により受光し、
    前記第1および第2のアドレス部の双方からの反射光に対応した前記受光面からの出力を用いてアドレス情報を復調し、前記ランドトラックのアドレスを特定することを特徴とする光学的情報記録再生装置。
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