JP3908923B2 - 光部品、光部品の設計方法および光モジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘電体からなる光導波路を有する光部品、特に、複数の光部品を光結合して構成される光モジュールにおいて光導波路と他の光導波路を組み合わせる場合、フィールド径の異なる光導波路を有する光部品同士を効率的に光結合させることを可能にする光導波路構造を有する光部品、その光部品の設計方法およびその光部品を有する光モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光導波路を有する光部品においては、光部品の接続部分での損失要因の一つとして、接合する光導波路同士のフィールド径の違いがある。
【0003】
ここで、フィールド径とは、「光のフィールドが最大光強度を有する点から所定以上の光強度を有する位置までの距離(最大光強度の点から自然対数の底eの2乗分の1)」で与えられ、以降、フィールド径もしくはフィールド半径とはこの距離のことを指す。
【0004】
このため、従来、光導波路を用いた光部品では、両者を光結合するために様々なフィールド径変換技術が考えられてきた。
【0005】
一つはレンズを用いて、一方の光部品の光導波路からの光のフィールド径を調整する技術であり、例えば、図19に示すように、光導波路構造を有する光デバイスAおよびBの間にレンズCを配置して、それらの位置関係を調整することにより、一方の光デバイスAの光導波路から広がった光をレンズCで集光し、フィールド径の異なる光導波路同士を結合させるようにしている(Huey-Daw Wu, Frank S Branes 編"Microlenses Coupling Light to Optical Fibers" IEEE Press. (1991)参照)。
【0006】
他の方法としては、例えば、図20に示すように、光半導体素子において、光出射部分の導波路構造を断熱的、すなわち、モードに乱れが生じないようにゆっくりとパラメータを変化させ、フィールド径を広げる方法が考えられている(Naoto Uchida et al. "Low-Cost Hybrid WDM Module Consistint of a Spot-Size Converter Integrated Laser Diode and a Waveguide Photodiode on a PLC platform for Access Network System", IEIC Trans. Electron., Vol. E80-C, No. 1 p88 (1997)参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のレンズを用いた場合には、レンズと一方の光部品の光導波路との位置合わせを行った上に、さらに、結合させる他方の光部品の光導波路との位置合わせを行う必要があるために、調芯に手間が掛かったり、調芯を簡便にするための特別の構造を必要とした。
【0008】
また、上述の他の方法では、フィールド径を断熱的に変化させているために、変換部分の長さが波長の数百倍程度と比較的長い距離を要することから、光部品を集積化する光モジュール中にこの長い距離の変換部分を多く含めるのは、集積度の低下を招き適していない。また、この他の方法は、フィールド径を広げることはできるが、フィールド径を狭めることは困難であった。
【0009】
本発明の目的は、かかる従来の問題を解決し、光部品の導波路同士の光結合部において、結合相手の光部品の導波路に応じてフィールド径を大きくまたは小さく調整可能、あるいは、導波路端面からのフィールドの焦点位置の調整を可能にする光導波路構造を有する光部品とすることにより、光結合部における損失および反射を抑制し得ると共に、それを簡易で小さな構造で実現し得る光部品、光部品の設計方法および光モジュールを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明の第一形態の光部品は、光の入力部と出力部とを端部近傍に有する単一モードの光導波路を有する光部品において、前記光導波路は、伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分と、を有する光導波路構造を少なくとも一つ備え、前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置が、光導波路構造中を伝搬する光の位相は伝搬方向に正に変化するとして、光導波路構造内の波面の位相を進行方向に対して垂直方向に2階微分した値が正から負へ横切る位置にあることを特徴とする。
【0011】
かかる構成によれば、単一モードの光導波路に意図的にモード不整合となるフィールドを生じさせる光導波路構造を設けることにより、生じさせた基底モードと共鳴放射モードとを導波路距離を調整することにより干渉させ、出射光のフィールド径および位相面の調整が可能となる。
【0012】
上記課題を解決するための手段として、本発明の第二形態の光部品は、光の入力部と出力部とを端部近傍に有する単一モードの光導波路を有する光部品において、前記光導波路は、伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分と、を有する光導波路構造を少なくとも一つ備え、前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置が、光導波路構造中を伝搬する光の位相は伝搬方向に正に変化するとして、光導波路構造内の波面の位相を進行方向に対して垂直方向に2階微分した値が負から正へ横切る位置にあることを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するための手段として、本発明の第三形態の光部品は、光の入力部と出力部とを端部近傍に有する単一モードの光導波路を有する光部品において、前記光導波路は、伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分と、を有する光導波路構造を少なくとも一つ備え、前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置が、光導波路構造中を伝搬する光の位相は伝搬方向に正に変化するとして、光導波路構造内の波面の位相を進行方向に対して垂直方向に2階微分した値が極大となる位置と、正から負へ横切る位置との間にあることを特徴とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明の第四形態の光モジュールは、上記光部品を少なくとも一つ備えることを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決するための手段として、本発明の第五形態の光部品の設計方法は、光の入力部と出力部とを端部近傍に有する単一モードの光導波路を有し、該光導波路が、伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分と、を有する光導波路構造を少なくとも一つ備える光部品の設計方法であって、光導波路構造中を伝搬する光の位相が伝搬方向に正に変化するとして、光導波路構造内の波面の位相を進行方向に対して垂直方向に2階微分する工程と、前記2階微分する工程により得られた値が正から負へ横切る位置を、前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置とする工程と、を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明の第六形態の光部品の設計方法は、光の入力部と出力部とを端部近傍に有する単一モードの光導波路を有し、該光導波路が、伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分と、を有する光導波路構造を少なくとも一つ備える光部品の設計方法であって、光導波路構造中を伝搬する光の位相が伝搬方向に正に変化するとして、光導波路構造内の波面の位相を進行方向に対して垂直方向に2階微分する工程と、前記2階微分する工程により得られた値が負から正へ横切る位置を、前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置とする工程と、を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明の第七形態の光部品の設計方法は、光の入力部と出力部とを端部近傍に有する単一モードの光導波路を有し、該光導波路が、伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分と、を有する光導波路構造を少なくとも一つ備える光部品の設計方法であって、光導波路構造中を伝搬する光の位相が伝搬方向に正に変化するとして、光導波路構造内の波面の位相を進行方向に対して垂直方向に2階微分する工程と、前記2階微分する工程により得られた値が極大となる位置と、正から負へ横切る位置との間の位置を、前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置とする工程と、を備えることを特徴とする。
さらに、上記課題を解決するための手段として、本発明の第八形態の光部品は、光の入力部と出力部とを端部近傍に有する単一モードの光導波路を有する光部品において、前記光導波路は、伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分と、を有する光導波路構造を少なくとも一つ備えることを特徴とする。
【0015】
なお、本発明において、前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置は、前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分側から最初に現れる前記横切る位置にあることが好ましい。
【0016】
また、前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置は、前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分側から最初に現れる前記極大となる位置と、正から負へ横切る位置との間にあってもよい。
【0017】
さらに、光部品は前記光導波路構造を複数の組備えてもよい。
【0018】
また、前記複数の組の最初の組はフィールド径を広げ、次の組はフィールド径を狭めるものであってもよい。
【0019】
さらに、前記複数の組の最初の組はフィールド径を広げ、次の組はフィールド径を保持するものであってもよい。
【0020】
ここで、光部品は、平面光導波路、光ファイバ、光半導体素子、光変調器および光アイソレータからなる群のいずれかであってもよい。
【0021】
また、前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて前記共鳴放射モードを生じさせる部分は、フィールド径の異なる光導波路に結合されて形成されているものであってもよい。
【0022】
さらに、前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて前記共鳴放射モードを生じさせる部分は、光導波路回路中の光導波路コアを分断した部分として形成されているものであってもよい。
【0023】
このようにすると、光導波路コアの作製と同時に分断部の形成が可能となり、作製コストを低くすることが可能である。
【0024】
なお、前記光導波路コアは矩形状断面を有し、前記光導波路コアの分断部分として、光導波路中の波長以上の距離に渡って前記光導波路コアの幅を狭めたのち前記光導波路コアを分断し、且つ、該光導波路コアの幅を単純に分断した場合と同じ光学的な断面積となるように形成してもよく、ここで、光学的な断面積とは光導波路コアの分断部分を光が伝搬するときの位相変化を伝搬距離で割ったものと定義する。
【0025】
また、前記分断した部分は、クラッド部分とコア部分とを横断する溝により形成されていてもよい。
【0026】
このようにすると、モード変換部構造を有しない現有の光導波路基板にモード変換部構造を形成することが可能となり好都合である。
【0027】
なお、前記溝は導波路を形成する物質と異なる誘電体で埋められていてもよい。
【0028】
さらに、前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて前記共鳴放射モードを生じさせる部分は、光導波路コアの一部を極端に拡大または縮小して形成されたものであってもよい。
【0029】
ここで、前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて前記共鳴放射モードを生じさせる部分は、前記光導波路コアの断面の1方向にのみ極端に拡幅または縮幅されて形成されたものであってもよい。
【0030】
このようにすると、平面型の光導波路では基板面内方向に一定膜厚に加工して横方向の太さを変えればよく、作製が廉価で容易となる。
【0031】
また、前記光導波路構造において、前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて前記共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分とが、光強度の中心がずらされて配置されていてもよい。
【0032】
さらに、前記光導波路構造において、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分の途中で、フィールドの中心と光導波路コアの中心がずらされて配置されていてもよい。
【0033】
上記の中心をずらす構成によれば、奇モードの共鳴放射モードが発生し、導波路中心に対して、フィールド強度の中心が正弦的に揺れながら伝搬する。従って、他の光部品と光結合させる際には、斜めに傾斜した位置にフィールド径のくびれを形成でき、斜めの光導波路端面からの出射が可能となる。
【0034】
なお、前記光導波路構造のコア幅は、多モードとなる光導波路幅の8割以上であることが好ましい。
【0035】
このように、導波路のコア幅を広くすることにより、コアとクラッドでの光の反射率を上げ同時に光導波路コア壁への伝搬方向に単位距離当たり進む間の光の衝突回数を低減することが可能となり、共鳴放射モードの伝搬に伴う損失を低減できる。
【0036】
【発明の実施の形態】
ここで、個々の実施の形態を説明する前に、本発明の原理について、先ず説明する。単一モードの光導波路においては、放射モードのうち、コアとクラッドの界面で多重反射され共鳴を満たすものが存在する。これをここでは共鳴放射モードと呼ぶことにする。特に、光導波路に対応した基底モードに近い共鳴放射モードはコアとクラッドの界面での反射率も高く、コア幅が十分に広ければ波長の数十倍の距離に渡って導波路中を伝搬する。
【0037】
図1は、光導波路コアの屈折率分布とモードフィールド分布の形状に関するグラフであり、(a)は、光導波路コアの屈折率分布が上段の2次曲線で表せる場合に、基底モードとフィールド径の異なる光のフィールドとが入射された場合に励起される高次のフィールドとの関係を下段に示している。図1(a)の上段に示す2次の曲線で示される屈折率分布を有する光導波路において、図1(a)下段に示すような、基底モードフィールド分布10−1とフィールド径が異なり、かつ中心に対して対称なフィールド径のモードフィールド分布10−2の光を入射させると、フィールド径が基底モードフィールド分布10−1に近い場合、基底モードとその次の偶モードとが励振されて、モード間で干渉がおき、それらの伝搬定数の差に従って、フィールド径および位相分布にうなりが発生する。2次曲線の屈折率分布を有する光導波路の伝搬定数およびフィールド形状は解析的に良く知られており、それらの干渉の様子は詳しく知ることができる。
【0038】
本発明者等は、単一モードの光導波路においても同様の現象が発生し、それらが、放射モードのうちの導波路構造に共鳴したモード(以下、共鳴放射モードと称す)と導波路の伝搬モードとの干渉であるという知見を得た。
【0039】
例えば、図1(b)の上段の図に示すようなステップ状の屈折率分布を有する光導波路をとると、図1(b)中段の図に示すように、基底モードフィールド分布10−1のフィールド形状に近いモードフィールド分布10−2の光を入射すると、基底モードフィールド分布10一1と入射されたモードフィールド分布10−2の状態空間における差に対応したフィールド差10−3が生じる。これは共鳴放射モードであるが、図1(b)下段に示すように、導波路構造に共鳴した状態近傍の横方向の波数で規定される状態の重ね合わせとして表され、発生してから比較的長い距離に渡って光導波路を伝搬する。
【0040】
本発明者等はさらに、基底モードフィールド分布10−1と共鳴放射モード10−3の干渉の様子は、共鳴放射モード10−3が伝搬方向に進むに従い減衰することを除いて、2次曲線の屈折率分布を有する光導波路における振る舞いで近似できることを見出し、2次曲線の屈折率分布を有する光導波路における振る舞いでの近似に基づいた図2を作成した。
【0041】
この図2は、図1(a)のような基底モードフィールド分布10−1の光にフィールドが異なり不整合なモードフィールド分布10−2の光が入射された場合のフィールド半径20−1と、進行方向に垂直な面内における位相の分布を中心からの距離で2階微分した位相にフィールド径を掛けたものの近似として、フィールド半径20−1におけるフィールド中心との位相差20−2とを同時に表示したものである。
【0042】
フィールド半径20−1だけ離れた場所における位相差は、進行方向に垂直な向きに位相分布を見たときの、フィールドの中心での、垂直な向きへの2階微分に対応する。位相差20−2に関しては、縦軸の大きさは以下の議論では問題とならないので、任意の尺度を用いている。フィールド径の大きさにより2階微分による値の場合は、概ねフィールド径の2乗に反比例して大きさが変わってしまうために、それにフィールド径を掛けた値を表示し、以下においてもこれを踏襲する。従って、図2(a)は、基底モードに不整合なフィールドが入射された場合のフィールド半径と進行方向に垂直な面内における位相差の分布を中心からの距離で2階微分した位相にフィールド径を乗じたものの近似として、フィールド半径におけるフィールド中心との位相差を表している。これから明かなように、位相差が負から正へ0を横切る点20−4でフィールド径が極大、位相差が正から負へ0を横切る点20−3でフィールド径が極小となり、それが周期的に繰り返される。周期を表す繰り返し距離dは、基底モードフィールド分布10−1の光の伝搬定数をβ、フィールド半径をρとして、
d=πβρ2/2
である。
【0043】
さらに、図2(b)は、進行方向に伝播するフィールド半径20−1と中心に対する周囲の位相のずれを表しており、図2(a)の位相が極大となる点では、図2(b)の位相面が進行方向に対して凹形となり、フィールドを集光させる作用を有することが判る。このようなフィールド径と位相とを表したグラフを用いることにより、フィールド形状を容易に把握し、入射させるフィールド径の大きさ、進行方向に対して垂直な面内における位相分布などの条件との関係を容易に把握することができる。
【0044】
そこで、以下の本発明の実施の形態では、上記の図2に類するフィールド径と位相差の分布を表したグラフをもとに光導波路構造の位置関係を示す。
【0045】
なお、図2は、2次曲線の屈折率分布を有する光導波路構造における上記の関係を近似して、定性的な位相差とフィールド径との関係を示すものであるが、他のステップ状等の屈折率分布を有する単一モードの光導波路においても、その特性的な点、すなわち、位相差が0を横切る点、および、位相差の極大点などは、2次曲線の屈折率分布を有する光導波路構造がもたらす作用効果と同様の作用効果をもたらす。従って、以下の説明では、説明が煩雑になるのを避けるため、2次曲線の屈折率分布を有する光導波路構造により近似した図を用いるが、必要に応じて、数値計算などにより、より精度良い位置関係を容易に得ることもできる。
【0046】
以下の実施の形態では、特に断らないかぎり、光部品としての平面光導波路や光ファイバは石英系の光導波路および光ファイバとし、導波路コアに関してはステップ状の屈折率分布をもつものとする。
【0047】
また、本明細書において、「光導波路」とは、光導波路コアと光導波路クラッド部分とを合わせたものを指すが、一般に、光導波路コア近傍に光が閉じ込められることから、図などで明らかな場合は、光導波路のコアの部分を光導波路と呼ぶこともある。さらに、本発明では、光導波路が途中で分断された構造を提示するが、この場合の光は分断部分をほぼ直進し、対向する光導波路に入射されることから、光の伝播経路として捕らえて、この分断部分も図などで明らかな場合は光導波路と呼ぶこととする。
【0048】
[実施の形態1]
図3は本発明の第1の実施の形態を示す。図3(c)の斜視図に示すように、光部品として直線光導波路を有する平面光導波路1と同じく直線光導波路を有する光ファイバ1−20とを光結合して構成される光モジュールに本発明を適用したものであり、異なるコア形状の光部品同士を低損失で光結合させるためのものである。そのために、平面光導波路1はその光導波路の端部近傍に、伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射される部分と、出射光のフィールド径と位相とを調整する所定の長さ部分とを有する光導波路構造として、光導波路1−2とはフィールド径の異なる光導波路部分1−1を備えている。
【0049】
光導波路1−2と光導波路部分1−1は、導波路コア径の異なる光導波路コア1−2aと光導波路コア1−1aとをクラッド内に埋め込んで、光導波路コア1−2aと光導波路コア1−1aとを回路中で突き合わせ結合されている。光導波路1−2の先方(左側)には、光導波路で作製可能なさまざまな光部品を集積することが可能である。
【0050】
光ファイバ1−20は石英系の光ファイバであり、基底モードのみを導波モードとして有し、この実施の形態では、フィールド半径が約4μmのものを用いている。一方、光部品としての平面光導波路1側は石英系の光導波路をSi基板上に形成したもので、光ファイバ1−20との接合部分となる端部の光導波路1−1のコア1−1aを光導波路1−2のコア1−2aよりもコアの幅を狭く作製し、光導波路1−2の部分のフィールド半径10−2aが約6μm、光導波路1−1のフィールド半径10−1aが約5μmとなるような光導波路構造とされている。ここでフィールド幅の計算に用いた波長は、真空中で1.55μmである。
【0051】
このときの両者の基底モードフィールド分布10−1および入射フィールド分布10−2の振幅を、図3(b)に平面内の各位置で進行方向に射影して表示した。光導波路1−2を伝わって来た光はフィールド径の異なる光導波路1−1においてモード不整合を生じ、光導波路1−2の入射フィールド分布10−2のほとんどは光導波路1−1の基底モードフィールド分布10−1と、入射フィールド分布10−2から基底モードフィールド分布10−1のモード成分を取り除いたモードフイールド分布10−3のようなコアとクラッドとの境界近傍で位相差が0を横切る共鳴した放射モードとに分かれ、上述した2次曲線の屈折率分布をもつ光導波路との対応により、図3(a)のように、フィールド半径20−1をうならせながら伝搬する。
【0052】
ここで、光導波路1−1の所定の長さを定める終点を、グラフで光導波路1−1内の波面の位相を進行方向に対して垂直方向に2階微分した値が正から負へ横切る点に対応するフィールド径が極小となる点20−3において終了させ、その端面で光ファイバ1−20と接合させると、光部品である平面光導波路1と光ファイバ1−20とのフィールド径の整合がよくなり、結合を改善することが可能となる。
【0053】
ここで、入射フィールド分布10−2から基底モードフィールド分布10−1のモード成分を取り除いたフィールドが光導波路1−1を伝搬して出射するときのフィールド分布10−3c、光導波路1−1からの出射フィールド分布10−4、光導波路1−1からの出射フィールド半径10−4a、モードフィールド径を変換して結合される光ファイバ1−20のフィールド分布10−5および光ファイバ1−20のコア幅10−5bは、それぞれ、図3(b)に示すようになり、
フィールド径が整合されるのである。
【0054】
さらに、結合を最適化するために、数値計算により位相差の変化を計算し同様の点を求めてもよい。これにより光ファイバ1−20との結合効率は約0.5dB改善することができた。
【0055】
[実施の形態2]
図4は光部品としての光ファイバ1−20と平面光導波路1を用いた本発明の第2の実施の形態である。構成としては実施の形態1と同じように、光導波路と光ファイバの突き当て結合である。図4(c)に示すように、光導波路1−1のコア1−1aは光導波路1−2のコア1−2aと全く同じ断面構造と屈折率分布を有しているが、伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射される部分として光導波路コア1−1aと光導波路コア1−2aとが分断部1−3aにて分断されている点が異なる。
【0056】
本実施の形態では、光導波路のモードフィールドではなく、光導波路コア1−2aから光を放出させてフィールド径を広げ、分断部1−3aを伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射される部分として、モードフィールドの不整合を生じさせている。これにより、図4(a)、(b)に示すように、光導波路1−2から光導波路1−1に向けて放出された光は放射された状態となり、フィールド径を広げると同時に回折によりフィールドがコア中心から離れるに従って位相が遅れることになる。
【0057】
ここで、図4(a)の原点は簡単化のために、光導波路1−2の出射端としている。そこで、光導波路1−2から放射された光が分断部1−3aを介して光導波路1−1に入射されると、光導波路中で、拡大傾向にある位相分布の慣性により入射フィールド分布10−2を若干拡大させたのち、位相差が0を横切る点20−4からフィールド半径20−1の縮小が始まる。なお、このフィールド半径20−1が最初に極大となる点20−4は、丁度、そのフィールド半径の光導波路1−2と光導波路1−1を結合させた実施の形態1の場合と同様に作用していることがわかる。したがって、フィールド半径が極小となる点20−3に於いて導波路1−1を終了させる、換言すると、出射光のフィールド径と位相差とを調整する光導波路構造としての導波路1−1の長さ(距離)を位相差が正から負に0を横切る点1−2cで終了させ、そこにフィールド径の小さな光ファイバ1−20を突き当てることで、良好な光結合を得ることが可能となる。
【0058】
この実施の形態2の良い点は、光導波路構造として全く同じ断面形状の導波路コア1−1aと1−2aとを用いればよく、光導波路コアを平面基板上に半導体製造技術と同種の方法で作製する場合などに、実施の形態1と比べて作製が容易であることである。さらに、実施の形態1ではフィールド径を光導波路1−2のフィールド径よりも拡大することが困難であるが、実施の形態2のように光導波路を分断し、分断する距離1−3aを調整すれば、光導波路コアの形状や屈折率とは関係なくフィールド径を拡大することが可能である。
【0059】
ここで、図5に、分断された光導波路中を伝搬するフィールドを、スカラー場に対するビーム伝搬法により数値計算した結果の光強度の分布の等高線表示として示す。横方向にはフィールド径が見やすいように、ピーク強度で規格化してあり、一番内側の線がフィールド半径となる。これは、共鳴放射モードにおけるフィールドが、伝搬定数に関して広がりをもって分布したフィールドの重ね合わせからなり、このフィールドの伝搬定数の広がりの逆数程度で減衰が発生していることを表している。
【0060】
ここで、光導波路1−1のコア1−1aの幅が多モード導波路となる導波路コア幅の約60%に相当する単一モード導波路である場合には、例えば、図5(a)に示すように、3周期以上で共鳴放射モードが崩れはじめ、うなりが解消されてしまう。さらに、フィールドの極大と極小は干渉によるうなりであるので、周期的に発生し、本質的に1周期内において、起こりうるフィールド径の変化が全て実現されるから、それ以上に長く導波路1−1を延長することは余り意味がない。従って、フィールド径を縮小させる際には、うなりの周期で最初に極小となる位置を光導波路1−1の終端とすればよい。
【0061】
さらに、図5(b)は図5(a)と同様の計算で光導波路のコア幅を変えたもので、図5(a)の光導波路コア幅が多モード導波路となる光導波路コア幅の約60%であったのに対して、図5(b)の場合は、多モード導波路となる光導波路コア幅の約95%を光導波路1−1のコア1−1aの幅とした場合のフィールド強度の変化である。この場合、うなりがほとんど減衰せずに伝搬することがわかる。これは、光線の運動として説明でき、共鳴放射モードの光が、光導波路コア幅を広げることにより、光導波路コアとクラッド界面における衝突時の反射率が増大し、かつ、光導波路コア幅が広がったことにより衝突頻度が減少し、単位距離当たりの放射量が減少するためである。従って、本発明における光導波路構造のコア幅は、多モードとなる光導波路幅の約8割(80%)以上、より好ましくは9割(90%)以上、であることが好ましい。
【0062】
なお、多モードとなる光導波路幅とは、「光導波路のクラッドとコアの屈折率と波長を一定として、シングルモード条件を満たさなくなる光導波路幅のこと」であり、『光導波路の基礎』(岡本勝就著、コロナ社、1992年)に詳しく記載されているのでそれを参照できる。
【0063】
そこで、本実施の形態においては、光導波路1−1のコア幅として光導波路が多モードとなるコア幅の約90%とし、上述の条件で光導波路を作製した。対象としている光の波長は1.55μmである。光導波路の分断部1−3aの距離を約20μmとし、光導波路のコア1−2aおよび1−1aをその形状を形成する際に分断部1−3aの距離を空けて同時に形成し、上部クラッドで光導波路コア1−2aおよび1−1aを覆う際に分断部1−3aも同時に埋め込んでいる。光導波路1−2の基底モードのフィールド半径が約4μm、導波路1−1の端面すなわち光ファイバ1−20との接合部におけるフィールド径は3.7μm、および光ファイバ1−20のコア1−20aのフィールド径は約3μmであった。これにより、光結合が約0.8dB改善できた。また、縦横同等の断面構造であるから、偏波に依存しないほぼ等方的な結合特性が得られた。
【0064】
また、上記例では光導波路コアを分断し、その間をクラッドと同じ媒質で埋めることにより実現しているが、コアとクラッドを削り取って作製してもよい。例えば、図6に示す変形例のように、半導体チップの切り出しに用いられるダイシングソーにより、分断部1−3aに相当する溝1−3bを形成すれば、容易に加工できる。さらに、図6にあるように、切除加工した溝1−3bには、反射や散乱体の付着などを防ぐために透明樹脂1−23を注入してもよい。
【0065】
この分断部1−3aを設ける形態は、平面光導波路を用いた光部品に限らず、光部品として光ファイバを用いたものであっても良い。図7はその実施の形態である。V溝が形成されたSi基板1−22に固定した光ファイバ1をダイシングソーで分断し、分断された光ファイバ1−2および光ファイバ1−1を作製する。ここで、光ファイバは短尺のファイバを用い、必要部分のみをSi基板1−22のV溝内に接着したのち、図7にあるようにダイシングを施す。すると、不要部分は基板1−22に固定されず切り放されるので、その部分を取り去ればよい。なお、溝1−3bおよび光ファイバ1−1の長さは、上述の図4および6に示した例と同じである。そして、光ファイバ1−1の先(右側)には、コネクタなどの付いた光ファイバ1−20を突き当てる構造となっている。これにより、フィールド径の異なる光ファイバ同士を低損失で接続することが可能となる。なお、押さえ板は、図面を見やすくするために省略し、光ファイバ1−1,1−2同士の間隙に注入する透明樹脂に関しても図示は省略した。
【0066】
また、基底モードのフィールド径20−1と光導波路のコア幅1aとの間には図8(e)のグラフに示すような関係があることから、上記の分断部1−3aのように光導波路を完全に分断する代わりに、コア幅1aを変化させることにより同様な効果を得ることが出来る。なお、図8(e)のグラフ中の点Xは通常の平面光導波路の回路を構成する光導波路のコア幅を示す。
【0067】
すなわち、図8(a)に示す例は、光導波路1−1の手前の光導波路1−2のコア1−2a幅を断熱的に拡大した拡大部1−3c−1を設けることによりフィールド径を光導波路1−1のフィールド径よりも大きくしたものである。この場合、フィールドの位相面を均一に保つことが可能となり、フィールド半径20−1が拡大するために発生する余分な放射モードの量を抑制することが可能となる。このようにすると、図8(e)に示されるように、導波路コア1aが拡大していくことで基底モードのフィールド半径20−1が広がることから、光導波路1−1に位相不整合を生じさせることができるのである。
【0068】
また、図8(b)に示す例は、導波路コア1aの幅を急激に拡大させた拡大部1−3c−2を設けるものであり、この場合、導波路1−2から放射されたのと同じようになり、光導波路を分断した場合と同等の効果が得られるのである。
あるいは、図8(e)のグラフから明かなように、光導波路コアの幅1aを極端に狭くした場合にも基底モードのフィールド半径20−1が広がることから、図8(c)に示すように導波路コア1aの幅を断熱的に狭めた縮小部1−3c−3を設けるようにしても、図8(a)の場合と同様に、余分な放射モードの発生を抑制しつつ光導波路1−1に位相不整合を生じさせることができる。
【0069】
また、図8(d)に示すように、光導波路コア1aの幅を急激に縮めた縮小部1−3c−4を設けることにより、フィールド半径20―1を極端に広げ、上述の導波路コアを分断した場合と同等の効果を得るようにすることもできる。
【0070】
[実施の形態3]
図9に、光部品としての平面光導波路1と光半導体素子(半導体レーザー)1−21とを突き当て結合で光結合をさせる構造の光モジュールを用いた本発明の第3の実施の形態を示す。光半導体素子1−21が搭載されている光導波路基板1−22上には、図示していないが、光半導体素子1−21を駆動するための電気配線と光半導体素子1―21を固定するための半田膜が形成されている。光半導体素子1−21と光導波路1との間には、通常、光半導体素子1−21を光導波路1の壁面にぶっつけないように、数μmの間隙が設けられている。本実施の形態においても、光半導体素子1−21と光導波路1の壁面との間隔は約10μmとなっている。
【0071】
光半導体素子は、通常、石英系の光導波路よりもフィールド径が小さく、光半導体素子と石英系光導波路とを効率よく光結合させるためには、フィールド径の変換技術が大変重要となる。しかも、通信に使われる光の波長である波長1.5μmに対して、光半導体素子のフィールド径は、通常、同程度になっているので回折が極めて大きく、光導波路と光半導体素子との間の間隙10μmの存在により光結合が2〜3dB程度劣化する。これを回避するためには、光導波路と光半導体素子との間隙を極めて近づける必要があるが、光半導体素子と光導波路との間隙を数μm以下に近づけるのは、組立精度を考慮すると極めて困難である。
【0072】
そこで、本実施の形態では、光導波路構造の所定の長さ部分の距離を波面の位相を進行方向に対して垂直方向に2階微分した値が極大から負へ横切る点の間の距離とすることにより、平面光導波路1から出射されるフィールドのビームウエストが光導波路1の外側になるように設定した。
【0073】
ここで、波面は光導波路中を図9中で左から右に移動し、光半導体素子に入射するものを考えている。本実施の形態においては、光半導体素子は発光素子であるが、光導波路および光半導体素子は相反素子であるから、光導波路から光を受光素子である光半導体素子(例えば、光変調器、光アイソレータ)に入射した場合と発光素子である光半導体素子から光導波路に光を入射した場合とで光の結合率は変わらないので、ここでは、便宜的に前実施の形態の説明との統一を図るために、光導波路から光半導体素子へ光を入射する場合を用いて結合率を改善できることを説明する。図9(b)において、光導波路コア1−1a、1−2aの周りを(進行方向に沿って)取り巻いている線は、フィールド半径20−1の変化の様子を表している。
【0074】
また、図9(a)に、図9(b)の各点におけるフィールド半径20−1と位相差20−2との対応関係を矢印で示す。位相差が極大となる点から0を横切る点までの区間20−5においては、フィールド半径20−1は縮小していることが判る。従って、光導波路構造の所定の長さ部分の距離としての光導波路1−1の終端位置を、図9(a)に示す区間20−5の中間とすることで、光導波路端面1−1cにおける位相分布がフィールドを集光させる分布となり、放出された光のビームウエストは必ず光導波路1−1の外側に存するようになる。
【0075】
以上の構成により、光導波路基板1−22上に平面光導波路1と光半導体素子1−21とをハイブリッド集積した。平面光導波路1のフィールド半径は約3.5μmで、光半導体素子1−21のフィールド半径は約1μm程度である。光導波路1−1に対する位相不整合部は、図9(b)に示すように、光導波路を分断して分断部1−3aを有する形態で形成した。これより光半導体素子1−21との光結合が約1.2dB改善され、かつ、平面光導波路1と光半導体素子1−21との間隙を光半導体素子の組立精度よりも大きな値である10μm以上としても十分な光結合がとれることを確認した。
【0076】
図10は、図9の実施の形態を光ファイバを用いて実現した例である。平面光導波路に相当する部分はV溝加工したSi基板1−22に固定した光ファイバであり、実施の形態2と同様にダイシングソーにより分断し、図9(a)にあるように、光ファイバ1−1の長さを調整し、平面光導波路を用いた場合と同様の効果を得ている。ここで、光ファイバの分断部および光ファイバと光半導体素子との間隙は透明樹脂で埋められ、これらは同時に封止樹脂として作用している。光ファイバの分断部の間隙および光ファイバと光半導体素子との間隔は、透明樹脂の屈折率を考慮にいれて設定した。これにより結合効率を改善した光モジュールが実現できた。
【0077】
[実施の形態4]
上記の実施の形態では、モードフィールド不整合を発生させる構造とそれを伝搬させる構造とが一組のみの場合を示した。ここでは、その構造を複数組設けた場合に関して説明する。
【0078】
図11は本発明の第4の実施の形態を示す。光導波路コアの分断の距離を大きくするとフィールドを急速に広げることができ、フィールド形状の変換による差を大きくすることが可能であるが、距離が大きくなって回折が大きくなり球面波的になると、進行方向に対して垂直な向きの波数成分の波数の大きなものが増大し、不要なモードも発生してしまうので損失も増大してしまう。そこで、図11に示すように、光導波路の分断距離1−3aを短くし、伝搬方向に垂直な面内における位相差の分布を抑えながら、それを多数回繰り返し、損失を抑えながらフィールド半径20−1を徐々に拡大させるのである。
【0079】
すなわち、図11に示したように、最初の一組において、光導波路コア1−2aからある一定の距離の第一の分断部1−3a−1に光を放出させ、第一の光導波路コア1−1a−1と光結合させる。このとき、第一の光導波路コア1−1a−1の長さを位相差が0を横切る点20−4までとする。次の一組においては、この第一の光導波路コアコア1−1a−1から一定の距離の第二の分断部1−3a−2に光を放出させ、第二の光導波路コア1−1a−2と光結合させる。なお、第二の光導波路コア1−1a−2の長さは位相差が0を横切る点20−4までとする。これを複数回繰り返すと、位相差はあまり変化せずに、すなわち回折を抑制しながら、フィールド径が順次広がっていく。ここでは、導波路コアの分断部の距離を一定(例えば、4.5μmに固定)とし、順に位置する光導波路コア1−1a(−1、−2、・・・、−n)の長さは数値計算によりフィールド径の位置での位相差が0となる距離20−4を求め、それを複数回繰り返し最適値を求めるようにする。
【0080】
以上の設計をもとに図11にあるように、導波路コア1−1aの分断を繰り返し、フィールド半径20−1を広げた後、一番右側の第n導波路コア1−1a−nは所定の長さを継続させると、フィールド径20−1を縮める構造とすることができる。なお、分断を繰り返している途中の光導波路コア1−1aが伝搬方向に進むに従って、入射光導波路コア1−1aと出射光導波路コア1−2aとを兼ねる導波路コアとなり、その長さが、第一から次の第二、第三・・・光導波路コアへと順次短くなるのは、フィールドが広がると、フィールド半径が増大して回折が減少し、導波路構造による補正が少なくなるからであり、図示のように徐々に短くすることにより、適切な位相差の調整が可能となる。
【0081】
これにより、フィールド径をもとの基底モードのフィールド径に対して、最大で1.4倍まで拡大し、最小で7割まで縮小することができた。これをもとに本発明の実施の形態3と同様のハイブリッド集積を行ったところ、最大で1.7dBまで光結合損失が改善した。なお、導波路コアの長さとして、位相差が0を横切る点20−4としたが、位相差が大きくずれない範囲であれば0となる以前で導波路コアを切ってもよいし、以後で切っても同様の効果が得られる。
【0082】
上記の構造では、入射光導波路コア1−1aと出射光導波路コア1−2aとを兼ねる光導波路コアを繰り返し用いればよいが、これを導波路コア幅を変えて実現しようとすると太いコア幅と細いコア幅の導波路の繰り返しとなり作製が困難である。しかし、本実施の形態のように同一断面構造の光導波路コアを分断することにより、同一の回路を形成すれば、入射光導波路と出射光導波路とを兼ねる光導波路が形成でき、極めて作製が容易になる。
【0083】
[実施の形態5]
実施の形態4において、ある点で位相差が進行方向に垂直面内において揃った状態でフィールド径が極大もしくは極小となるような導波路構造を用いたが、フィールド径をある程度大きくしたまま、光を伝搬させることも可能である。
【0084】
このためには、図12(a)および(b)に示すように、光導波路コアを分断するに際し、光導波路コアの長さと光導波路コア間の間隔すなわち分断距離とを次のように定めればよい。すなわち、光導波路コアの長さは、その光導波路コア内の中点にフィールド径の極大点20−4が存在し、分断距離は、その中点にフィールド径の極小点20−3が存在するように光導波路を設計すればよいのである。実施の形態3に関して説明したように、光導波路コア内でフィールド半径20−1が最小となる前に光導波路コアを分断すればフィールド半径20−1の極小点を光導波路コアの外に位置させることが可能であるから、図12(a)に示すように、分断部において極小となる点(図12(a)の20−3)を中心として折り返したような形態、換言すると、一定長さの導波路コアと一定距離の分断部とを繰り返し配置すれば、フィールド径20−1が小さな極小と極大とを繰り返しながら光は伝搬することになる。ところで、このような一定長さの導波路コアと一定距離の分断部とを繰り返し配置した構成では、光導波路が放射による損失を無視できるのであれば問題はないが、実際には、このような導波路形状を有する光導波路にフィールドの狭い光導波路から光が入射すると、光導波路の形状によるフィールド径と入射した光のフィールド径の不一致により大きな損失となることが判った。そこで、本発明者等は、この繰り返し構造を有する光導波路の前にフィールド径を拡大する光導波路構造を設けることにより、このような問題を解決したのであり、それを図12(c)に示す。
【0085】
フィールド径を拡大する光導波路構造としては、実施の形態4として図11に示した導波路コアの分断部の距離を一定にして光導波路コアの長さを順次短くする構造を用いて作製した。この図12(c)に示す構造により、狭いフィールド径形状を有する光導波路1−2aを光導波路コア1−1aを分断することのみにより、フィールド径20−1の広がった状態(図12(c)の左側参照)にすることができ、且つ、フィールド径20−1が広がった状態(図12(c)右側参照)を持続させることができる。
【0086】
この実施の形態5の構成によれば、光部品の端面の切り出し工程において、フィールド拡大部分との距離が不正確な場合でも、切り出し位置とは関係なく、フィールド径の大きな位置が切り出し面に現れるようにすることが可能であり、光部品の作製が容易となる。
【0087】
[実施の形態6]
図13は、光分岐回路モジュールの光導波路中に本発明を適用した本発明の第6の実施の形態の(a)はスラブ状の光導波路に光分岐回路モジュールが接続された様子を示す上面図であり、(b)は光導波路コアの構造とフィールド径と位相差の分布との関係を表しているグラフである。図13に示すように、平面光導波路1aの3次元導波路がスラブ導波路に接続された光回路を考える。このとき、スラブ導波路を介して片側から放射されてきた光(図13では右側の3次元導波路から左側に向かって伝搬する光)は、受け側の3次元導波路に垂直な基板面内方向において位相差の分布をもつ。特に、入射側光導波路のフィールド径を小さく絞ると、回折が大きくなる。スラブ導波路の入射導波路の対向側に複数の光導波路を並べた場合、回折が大きければ、均等な分布を短いスラブ距離で得ることができるが、位相差分布が球面波に近付く。これは受け側の光導波路内に平面的でない位相面を生じるためであり、本数の少ない光導波路を小さなスラブ導波路に接続して分岐回路を構成すると、光結合が劣化するという問題がある。この場合、受け側(例えば、図13(a)左側)の3次元導波路に垂直な基板面内方向において位相差の分布が発生しているので、光導波路基板面内方向のみにおいて位相不整合を発生させると効率的である。
【0088】
そこで、図13(a)にあるように、本実施の形態では、図13(b)に示すように、光導波路コア1aの幅を部分的に横方向の1方向のみ極端に細くして、光導波路のフィールド径20−1を横方向にのみ拡大し、かつ、位相差分布がフィールドの中心に対して周囲が広がっている状態にしている。これにより、スラブ導波路を伝搬して来た光を効率よく図面左側の光分岐回路の光導波路に結合させることができる。この構成では光導波路コアの加工をもともとの光導波路よりも狭く作製しているため、スラブ導波路の終端面に光導波路を密に並べた場合にも容易に形成可能な構造となっている。これにより、入射側光導波路のフィールド径を小さくとり回折を大きくしてスラブ導波路の長さを短くすることが可能である。また、入射側光導波路のフィールド形状を受け測光導波路と同じ形態で加工して、逆にフィールド径を小さくして光を放射させることも可能である。
【0089】
以上により、1×4の分岐回路を作製し、光導波路コアの幅を変えるのみで、従来と比べて、スラブ部分を10%小さくするとともに、損失を0.5dB低減することができた。
【0090】
[実施の形態7]
光導波回路においては回路内に不要な反射点があると、例えば、光部品のレーザーダイオードをハイブリッド集積したモジュールでは、反射した光により波形が乱れるなど、光モジュールの特性が劣化する。従って、光回路内には不必要な反射点を設けないことが望ましい。ところが、上述の実施の形態では、光導波路を分断するなど、急激な伝搬定数の変化を光回路内にもたらしており、この反射が問題となる場合がある。
【0091】
そこで、次に、光回路内での反射を効果的に抑制することができる実施の形態を示す。光導波回路においては、伝搬定数の不整合すなわち有効屈折率の不整合により後方への散乱が発生する。そのうち、導波路モードに結合した散乱光は反射光として、入射された光と逆向きに進む。この状況を1次元化して各点における伝搬定数に対する各点での反射率をもとに、伝搬定数の変化に対する反射率を求めたのが図14のグラフである。
【0092】
図14(b)は、勾配をもってステップ的に変化する比屈折率分布図14(a)に対して、有効比屈折率変化の中点付近での勾配を変えたものに対する、反射率の計算結果を示すグラフである。図の例は全体としての比屈折率変化を4%とし、滑らかに変化させた場合である。完全に滑らかでない場合でも、反射率は概ね勾配に従って変化する。ここで、距離は媒質中の波長を単位としている。図14(b)は中央部の比屈折率差の勾配を波長長さ当たりの変化で表し、比屈折率差規格したものを横軸とし、縦軸に反射減衰量をとったものである。これから、比屈折率差の勾配(比屈折率差/波長)が小さければ急激に反射量が減衰していることがわかる。およそ、波長よりも長い距離(図面上1以下)で変化させたい屈折率幅だけ変化させれば、ステップ関数的に変化させた場合よりも10dB程度低い反射となる。
【0093】
そこで、本実施の形態においては、以下の構成で分断した光導波路コア構造を有する光部品を作製した。図15は、その光導波路コア形状を示す斜視図であり、(a)は一つの光導波路コアの島を表しており、破線で示した通常の正方形断面の光導波路コアと対比させて示してある。(b)は実施の形態7として(a)の光導波路コアを伝搬方向に並べたものであり、(c)は通常の光導波路コアを同じく伝搬方向に並べた図であり、(b)、(c)共に同一の分断間隔を保っていることを示している。光導波路は石英ガラスで作製した平面光導波路である。光導波路コア1aの形状としては、1.55μmの波長の光が伝搬されることを想定し、図15(a)に示すように、石英ガラス中での波長の4倍程度の距離の長さを有するほぼ直方体であり、かつ、光導波路コアの横幅と同じ直径の半円柱を光導波路コア1aの前後の分断部分に設けている。ここで、光導波路コア1aの幅に関して、光学上の実効的な比屈折率分布が光導波路基板に対して、上下方向と横方向で等しくなるように、進行方向と上下方向、進行方向と左右方向でそれぞれ屈折率に関する積分を取って、その値が等しくなるような光導波路コア幅10−1bをとり、図示のように、横方向の幅を通常の正方形断面の場合よりも若干太くしている。
【0094】
実効的な比屈折率分布が同じとは、光が光導波路コアを通過した距離が同じ空間的な距離ならば伝搬前後で同じ位相差を与えるということであり、この場合は概ね、進行方向に対する屈折率の積分値が同じになるということである。光導波路コア1aの長さは約8μmで、縦の高さが4μm、横の最大幅が4.5μmとなっている。ここで、縦と横の差はほとんど無視できる。以上の構成を用いることにより、光導波路コアの分断部分による反射は、1分断部分当たり70dBと十分に小さな値にすることが出来た。これは界面を半円柱形にすることにより、光の伝搬定数を緩やかにするとともに、反射光の方向を伝搬方向の軸から反らすことにより反射を極めて低く抑えることが可能となっているためである。
【0095】
この単体の光導波路コア1aの島を多段に連ねた形態が図15(b)に示され、こうすることにより反射を抑制するばかりでなく、鋭角的な部分が少なくなり加工における光導波路コア形状の変形が抑制でき、設計によく合った光導波路が作製できる。以上により、通常の光導波路コア形状を用いた光回路、図15(b)のように光導波路コアを配置し、進行方向の光導波路コア間隔を同一に保ち、フィールド変換機能を保持したまま反射を抑制できる。
【0096】
[実施の形態8]
光導波路コアの中心を光導波路へ入射される光のフィールドの中心からずらすと、光のフィールドは直線状の光導波路にそって蛇行しながら伝搬する。これは、光導波路に、基底モードと基底モードのピーク近傍で0を横切る共鳴放射モードが発生するためで、その周期はうなりを生じる場合の2倍となり、発生させる場所を設定することにより任意の場所にフィールドの蛇行位置を設定することが可能であることを意味する。これを、うなりが生じる場合と同時に起こさせることにより、フィールド半径が最小となる位置が左右非対称になるようにすることができる。これらフィールド半径の極小となる位置に関しては、光導波路の屈折率分布が2次曲線で表される場合には各固有モードで展開でき容易に計算可能であり、単一モードの光導波路から適当な値の光導波路の屈折率分布が2次曲線で表される場合のモードフィールド径を選べば、フィールドの極小となる左右それぞれの位置を設計できる。
【0097】
図16は入射する光のフィールドの中心に対して、光導波路コア1−1aを横方向に0.5μmずらした場合における、実施の形態3と同様の数値計算の結果を示す等高線グラフである。その右側が光導波路コアの形状であり、それに対応したフィールドの分布を左側の等高線グラフで示している。フィールド径の極小となる位置として、フィールド強度の面内で極小位置を結んだ点をとると、約30゜程度、光軸に垂直な面から傾いていることがわかる。(ここで、縦軸と横軸の比率が異なるため、図面上では30゜とはなっていない。)
【0098】
本実施の形態では、図17に示すように、石英系の平面光導波路1上にレーザーダイオード1−21をハイブリッド集積した光モジュールを作製した。この光モジュールでは、平面光導波路1とレーザーダイオード1−21との光結合部を突き当て結合により実現している。従って、反射を抑制するために、レーザーダイオード1−21の光軸に対して、平面光導波路1の出射面に形成される壁面1−24を約45゜傾斜させている。平面光導波路1に関しては、スネルの法則を満たすようにこの壁面1−24に入射させ、レーザーダイオード1−21の光軸に一致するように設計してある。
【0099】
ここで、フィールド半径20−1の拡大または縮小を光導波路コアの分断構造によってのみで得ようとすると光導波路構造が斜めに切り取られるために、位相調整が左右非対称となり、フィールド強度の分布が乱れる。そこで、光導波路コア1−2aの位置を光導波路コア1−1aに対して、例えば、0.5μmずらして分断することによりフィールド半径20−1の極小位置を左右にずらして配置が可能となる。本実施の形態では光導波路コアをフィールド半径20−1の極小点の手前で分断部1−3aにより分断し、フィールドを歪せることなくレーザーダイオード1−21と光結合させることを可能とした。
【0100】
また、上記の例では、光導波路コア1−2aの位置を光導波路コア1−1aに対して中心位置をずらすようにしたが、図18に示すように、光導波路コア1−2aの中心位置は光導波路コア1−1aの中心位置に対してずらさずに、光導波路コア1−2aと光導波路コア1−1aとを先ず分断部1−3aにより分断し、そして、分断された光導波路コア1−1aの途中で光導波路コア1−1a同士の中心位置をずらすようにしても良い。
【0101】
【発明の効果】
以上の説明から明かなように、本発明によれば、フィールド半径を拡大するのみならず、縮小さらには、位相差を調整することにより、フィールドのビームウェストの位置を光導波路の外に設定することが可能となり、光部品間のフィールド径の調整が極めて容易となる。
【0102】
また、上記の効果をもたらす構造を光導波路コアを分断することにより実現する場合には、その作製が極めて容易であり、光部品を廉価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光導波路コアの屈折率分布とモードフィールド分布の形状に関するグラフであり、(a)は、光導波路コアの屈折率分布が上段の2次曲線で表せる場合に、基底モードフィールド分布とフィールド径の異なる光のフィールドとが入射された場合に励起される高次のフィールドとの関係を下段に示し、(b)は、上段にステップ状の屈折率分布を有する光導波路の屈折率分布、中段に基底モードのフィールド形状および基底モードよりもフィールド径の広いフィールドを入射した場合に発生する共鳴放射モードの分布、さらに下段に共鳴放射モードを横方向の波数で放射モードを分解した場合の様子を表している。
【図2】(a)は基底モードに不整合な光のフィールドが入射された場合のフィールド半径と、進行方向に垂直な面内における位相の分布を中心からの距離で2階微分した位相にフィールド径を掛けたものの近似として、フィールド半径におけるフィールド中心との位相差を表し、(b)は進行方向に伝搬するフィールド半径と中心に対する周囲の位相のずれを表すグラフである。
【図3】本発明の実施の形態1を表す図であり、(a)は位相分布とフィールド半径の関係を表すグラフ、(b)は光導波路コアの構造とフィールドの形状を重ねて示す上面図であり、(c)は本実施の形態を透視的に示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態2を表す図であり、(a)は位相分布とフィールド半径の関係を表すグラフであり、(b)は光導波路コアの構造とフィールドの形状を重ねて示す上面図であり、(c)は本実施の形態を透視的に示す斜視図である。
【図5】光導波路コアの幅の違いによる光導波路における光の伝搬の様子の違いを表す数値計算の結果によるグラフであり、(a)は光導波路コアが相対的に狭い場合、(b)は光導波路コアが相対的に広い場合を示している。
【図6】本発明の実施の形態2の変形例として、光導波路中に溝を形成した構成の光モジュールの斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態2のさらなる変形例として、光ファイバモジュールに適用した場合の斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態2のさらなる変形例として、光導波路フィールド不整合を発生させるための様々な光導波路コア形状を示す上面図図であり、(a)は光導波路コアを断熱的に拡大させた例、(b)は光導波路コアを段状に急激に拡大させた例、(c)は光導波路コアを断熱的に縮小させた例、(d)は光導波路コアを段状に急激に縮小させた例であり、なお、(e)は光導波路コア幅と基底モードのフィールド径との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の実施の形態3を表す図であり、(a)は位相分布とフィールド半径との関係を示すグラフであり、(b)は本実施の形態の光モジュールを透視的に示す斜視図で、光導波路コアの周囲にフィールド半径を重ねて示すものである。
【図10】本発明の実施の形態3のの変形例として光ファイバを用いて実現した光モジュールの斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態4を示す図であり、上段は光導波路コアの分布を示す上面図、下段はフィールド半径と位相の分布を示すグラフである。
【図12】本発明の実施の形態5を説明する図であり、(a)は(b)の拡大図であって、(a)、(b)共に、フィールド径を持続させる部分の構成としての光導波路コアの分布とフィールド半径および位相の分布を示しており、(c)は図11に示したフィールド径を拡大させる部分と(a)および(b)に示したフィールド径を持続させる部分とを組合せた本発明の実施の形態5の構成とフィールド径の関係を示すものである。
【図13】本発明の実施の形態6を示す図であり、(a)はスラブ状の光導波路に光分岐回路モジュールが接続された様子を示す上面図であり、(b)は光導波路コアの構造とフィールド径と位相の分布との関係を表している。
【図14】光導波路コアの出力端における光導波路コア形状による反射の影響を表すグラフであり、(a)は、(b)における計算に用いた、伝搬方向の比屈折率の分布を示し、(b)はその比屈折率分布に対する反射率の計算結果である。
【図15】本発明の実施の形態7の光導波路コア形状を示す斜視図であり、(a)は一つの光導波路コアの島を表しており、破線で示した従来の正方形断面の光導波路コアと対比させて示してある。(b)は実施の形態7として(a)の光導波路コアを伝搬方向に並べたものであり、(c)は従来の光導波路コアを同じく伝搬方向に並べた図であり(b)、(c)共に同一の分断間隔を保っていることを示している。
【図16】入射する光のフィールドの中心に対して光導波路コアを横にずらした場合を説明するための図であり、右側はその上面図、左側はその光導波路での光伝搬の様子を表す数値計算した結果による等高線グラフである。
【図17】本発明の実施の形態8を示す図であり、平面光導波路とレーザーダイオードを光導波路基板にハイブリッド集積した光モジュールの上面図である。
【図18】実施の形態8の変形例として、フィールド径および位相を調整する光導波路途中においてフィールドの中心と光導波路の中心をずらした場合の平面光導波路とレーザーダイオードとを光導波路基板にハイブリッド集積した光モジュールの上面図である。
【図19】レンズを用いて光ファイバと光半導体素子を光結合させる従来例を示す斜視図である。
【図20】レーザーダイオードの光導波路構造として、導波路コアを断熱的に縮小し、フィールド拡大部をレーザーダイオード素子内に形成した従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 光部品(光導波路、または、光ファイバ)
1a 光導波路、または、光ファイバのコア
1−1 フィールド径および位相を調整する光導波路
1−1a 光導波路1一1の光導波路コア
1−1b 光導波路1−1の入射部分(図4)
1−1c 光導波路1−1の出射部分(図9)
1−2 位相不整合となるフィールドを光導波路1−1に入射するための光導波路
1―2a 光導波路1―2の光導波路コア
1−2b 光導波路1−2の入射部分
1−2c 光導波路1−2の出射部分
1−3a 光導波路コアの分断部分
1−3b 光導波路の分断部分(図6)
1−3c 光導波路のコア幅縮小または拡大部分
1−12 光導波路または光ファイバのクラッド(図6、図18)
1−20 結合相手の光部品(光ファイバまたは光導波路)
1―20a 結合相手の光部品(光ファイバまたは光導波路)のコア
1−21 結合相手の光部品(光半導体素子)
1―22 シリコンV溝基板(図7)
1―23 透明樹脂(図6)
1−24 斜めに形成した光導波路の端面(図17、18)
10 フィールド分布
10−1 光導波路1−1の基底モードフィールド分布
10―1a 光導波路1−1の基底モードフィールド半径
10−1b 光導波路1−1のコア幅
10−2 光導波路1−1への入射フィールド分布(図3,4)
10−2a 光導波路1−1への入射フィールド半径(図3,4)
10−2b 光導波路1−1への入射光導波路1−2のコア幅(図3)
10−3 10−2から10−1のモード成分を取り除いたモードフイールド分布
10−3c 10−2から10−1のモード成分を取り除いたフィールドが光導波路1−1を伝搬して出射するときのモードフイールド分布
10−4 光導波路1−1からの出射フィールド分布
10−4a 光導波路1−1からの出射フィールド半径
10−5 モードフィールド径を変換して結合させる光導波路もしくは光ファイバのフィールド分布(図3,4)
10−5b モードフィールド径を変換して結合させる光導波路もしくは光ファイバのコア幅
20−1 フィールド半径(図2、3,4、5,8、9,11,12,13)
20−2 フィールドの進行方向に垂直な面内におけるフィールド中心からフィールド半径だけ離れた距離での中心との位相差(図2、3,4、9,11,12,13)
20−3 位相差が正から負へ0を横切る点
20−4 位相差が負から正へ0を横切る点
20−5 位相差が極大から0の間の点
Claims (40)
- 光の入力部と出力部とを端部近傍に有する単一モードの光導波路を有する光部品において、
前記光導波路は、伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分と、を有する光導波路構造を少なくとも一つ備え、
前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置が、光導波路構造中を伝搬する光の位相は伝搬方向に正に変化するとして、光導波路構造内の波面の位相を進行方向に対して垂直方向に2階微分した値が正から負へ横切る位置にあることを特徴とする光部品。 - 光の入力部と出力部とを端部近傍に有する単一モードの光導波路を有する光部品において、
前記光導波路は、伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分と、を有する光導波路構造を少なくとも一つ備え、
前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置は、光導波路構造中を伝搬する光の位相は伝搬方向に正に変化するとして、光導波路構造内の波面の位相を進行方向に対して垂直方向に2階微分した値が負から正へ横切る位置にあることを特徴とする光部品。 - 光の入力部と出力部とを端部近傍に有する単一モードの光導波路を有する光部品において、
前記光導波路は、伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分と、を有する光導波路構造を少なくとも一つ備え、
前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置が、光導波路構造中を伝搬する光の位相は伝搬方向に正に変化するとして、光導波路構造内の波面の位相を進行方向に対して垂直方向に2階微分した値が極大となる位置と、正から負へ横切る位置との間にあることを特徴とする光部品。 - 前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置は、前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分側から最初に現れる前記横切る位置にあることを特徴とする請求項1または2に記載の光部品。
- 前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置は、前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分側から最初に現れる前記極大となる位置と、正から負へ横切る位置との間にあることを特徴とする請求項3に記載の光部品。
- 前記光導波路構造を複数組備えること特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の光部品。
- 前記複数の組の最初の組はフィールド径を広げ、次の組はフィールド径を狭めるものであることを特徴とする請求項6に記載の光部品。
- 前記複数の組の最初の組はフィールド径を広げ、次の組はフィールド径を保持するものであることを特徴とする請求項6に記載の光部品。
- 前記光部品は、平面光導波路、光ファイバ、光半導体素子、光変調器および光アイソレータからなる群のいずれかであることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の光部品。
- 前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて前記共鳴放射モードを生じさせる部分は、フィールド径の異なる光導波路に結合されて形成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の光部品。
- 前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて前記共鳴放射モードを生じさせる部分は、光導波路回路中の光導波路コアを分断した部分として形成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の光部品。
- 前記光導波路コアは矩形状断面を有し、前記光導波路コアの分断部分として、光導波路中の波長以上の距離に渡って前記光導波路コアの幅を狭めたのち前記光導波路コアを分断し、且つ、該光導波路コアの幅を単純に分断した場合と同じ光学的な断面積となるように形成したことを特徴とする請求項11に記載の光部品。
ここで、光学的な断面積とは光導波路コアの分断部分を光が伝搬するときの位相変化を伝搬距離で割ったものと定義する。 - 前記分断した部分は、クラッド部分とコア部分とを横断する溝により形成されていることを特徴とする請求項11に記載の光部品。
- 前記溝は導波路を形成する物質と異なる誘電体で埋められていることを特徴とする請求項13に記載の光部品。
- 前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて前記共鳴放射モードを生じさせる部分は、光導波路コアの一部を極端に拡大または縮小して形成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の光部品。
- 前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて前記共鳴放射モードを生じさせる部分は、前記光導波路コアの断面の1方向にのみ極端に拡幅または縮幅されて形成されていることを特徴とする請求項15に記載の光部品。
- 前記光導波路構造において、前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて前記共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分とが、光強度の中心がずらされて配置されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の光部品。
- 前記光導波路構造において、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分の途中で、フィールドの中心と光導波路コアの中心がずらされて配置されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の光部品。
- 前記光導波路構造のコア幅は、多モードとなる光導波路幅の8割以上であることを特徴とする請求項1ないし18のいずれかに記載の光部品。
- 請求項1ないし19のいずれかに記載の光部品を少なくとも一つ備えることを特徴とする光モジュール。
- 光の入力部と出力部とを端部近傍に有する単一モードの光導波路を有し、該光導波路が、伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分と、を有する光導波路構造を少なくとも一つ備える光部品の設計方法であって、
光導波路構造中を伝搬する光の位相が伝搬方向に正に変化するとして、光導波路構造内の波面の位相を進行方向に対して垂直方向に2階微分する工程と、
前記2階微分する工程により得られた値が正から負へ横切る位置を、前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置とする工程と、
を備えることを特徴とする光部品の設計方法。 - 光の入力部と出力部とを端部近傍に有する単一モードの光導波路を有し、該光導波路が、伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分と、を有する光導波路構造を少なくとも一つ備える光部品の設計方法であって、
光導波路構造中を伝搬する光の位相が伝搬方向に正に変化するとして、光導波路構造内の波面の位相を進行方向に対して垂直方向に2階微分する工程と、
前記2階微分する工程により得られた値が負から正へ横切る位置を、前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置とする工程と、
を備えることを特徴とする光部品の設計方法。 - 光の入力部と出力部とを端部近傍に有する単一モードの光導波路を有し、該光導波路が、伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分と、を有する光導波路構造を少なくとも一つ備える光部品の設計方法であって、
光導波路構造中を伝搬する光の位相が伝搬方向に正に変化するとして、光導波路構造内の波面の位相を進行方向に対して垂直方向に2階微分する工程と、
前記2階微分する工程により得られた値が極大となる位置と、正から負へ横切る位置との間の位置を、前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置とする工程と、
を備えることを特徴とする光部品の設計方法。 - 前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置が、前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分側から最初に現れる前記横切る位置にあるようにすることを特徴とする請求項21または22に記載の光部品の設計方法。
- 前記光導波路構造の所定の長さ部分の終端位置が、前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分側から最初に現れる前記極大となる位置と、正から負へ横切る位置との間にあるようにすることを特徴とする請求項23に記載の光部品の設計方法。
- 前記光導波路構造を複数組備えるようにすること特徴とする請求項21ないし25のいずれかに記載の光部品の設計方法。
- 前記複数の組の最初の組はフィールド径を広げ、次の組はフィールド径を狭めるものであることを特徴とする請求項26に記載の光部品の設計方法。
- 前記複数の組の最初の組はフィールド径を広げ、次の組はフィールド径を保持するものであることを特徴とする請求項26に記載の光部品の設計方法。
- 前記光部品は、平面光導波路、光ファイバ、光半導体素子、光変調器および光アイソレータからなる群のいずれかであることを特徴とする請求項21ないし28のいずれかに記載の光部品の設計方法。
- 前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて前記共鳴放射モードを生じさせる部分が、フィールド径の異なる光導波路に結合されて形成されるようにすることを特徴とする請求項21ないし29のいずれかに記載の光部品の設計方法。
- 前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて前記共鳴放射モードを生じさせる部分が、光導波路回路中の光導波路コアを分断した部分として形成されるようにすることを特徴とする請求項21ないし29のいずれかに記載の光部品の設計方法。
- 前記光導波路コアは矩形状断面を有し、前記光導波路コアの分断部分として、光導波路中の波長以上の距離に渡って前記光導波路コアの幅を狭めたのち前記光導波路コアを分断し、且つ、該光導波路コアの幅を単純に分断した場合と同じ光学的な断面積となるように形成されるようにすることを特徴とする請求項31に記載の光部品の設計方法。
ここで、光学的な断面積とは光導波路コアの分断部分を光が伝搬するときの位相変化を伝搬距離で割ったものと定義する。 - 前記分断した部分が、クラッド部分とコア部分とを横断する溝により形成されるようにすることを特徴とする請求項31に記載の光部品の設計方法。
- 前記溝が、導波路を形成する物質と異なる誘電体で埋められるようにすることを特徴とする請求項33に記載の光部品の設計方法。
- 前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて前記共鳴放射モードを生じさせる部分が、光導波路コアの一部を極端に拡大または縮小して形成されるようにすることを特徴とする請求項21ないし29のいずれかに記載の光部品の設計方法。
- 前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて前記共鳴放射モードを生じさせる部分が、前記光導波路コアの断面の1方向にのみ極端に拡幅または縮幅されて形成されるようにすることを特徴とする請求項35に記載の光部品の設計方法。
- 前記光導波路構造において、前記伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて前記共鳴放射モードを生じさせる部分と、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分とが、光強度の中心がずらされて配置されるようにすることを特徴とする請求項21ないし29のいずれかに記載の光部品の設計方法。
- 前記光導波路構造において、前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分の途中で、フィールドの中心と光導波路コアの中心がずらされて配置されるようにすることを特徴とする請求項21ないし29のいずれかに記載の光部品の設計方法。
- 前記光導波路構造のコア幅を、多モードとなる光導波路幅の8割以上にすることを特徴とする請求項21ないし38のいずれかに記載の光部品の設計方法。
- 光の入力部と出力部とを端部近傍に有する単一モードの光導波路を有する光部品において、
前記光導波路は、
伝搬モードと不整合となる光のフィールドが入射されて共鳴放射モードを生じさせる部分と、
前記共鳴放射モードと前記伝搬モードとが干渉して進行して前記出力部から出射する出射光のフィールドの位相分布を調整する所定の長さ部分と、
を有する光導波路構造を少なくとも一つ備えることを特徴とする光部品。
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