JP3908889B2 - 粉末化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は粉末化粧料、特に保湿剤を実効濃度で配合した際の製品の保存安定化に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉末化粧料には、粉白粉、ベビーパウダー、ボディーパウダーのようなルース状のものと、それに少量の賦形剤を添加して固めた固形状のものがある。
これらの粉末化粧料は配合される粉末によって、化粧直し的な用途は勿論、汗、皮脂の吸収作用により、皮膚をさっぱりさせ、健やかに保たせるなどの用途で広く用いられている。
【0003】
従来、このような粉末化粧料は、水性成分を含有しないものであったが、近年、皮膚の保湿の重要性が広く認知されるようになると、粉末化粧料においても、保湿剤を配合して保湿性を高めようとする試みが行われるようになった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、保湿剤のように吸湿性の高いものを多量に粉末化粧料に配合すると、それ自体の吸湿性が増大し、製品に膨れや、汗かきの現象が現れてしまう場合がある。
この結果、粉末化粧料に保湿剤をある程度配合することは可能であっても、満足のゆく保湿効果が得られるような実効濃度で多量に配合することは、実質的に不可能であった。
【0005】
したがって、粉末化粧料に保湿剤を配合した場合の製品安定性については、未だ改善の余地が残されていたものの、従来はこれを解決することのできる適切な技術が存在しなかった。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は優れた保湿効果が得られると共に、製品の保存安定化が図られる粉末化粧料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明者が鋭意検討を行った結果、先に保湿剤を均一な細孔を有するメソポーラス粉末に吸着させ、保湿剤吸着粉末を調製することにより、該保湿剤吸着粉末を粉末化粧料中に実効濃度で配合しても、膨れや汗かきの現象が現れず、製品の保存安定化が図られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明にかかる粉末化粧料は、外径20〜200nmの棒状であり、且つその長手方向に細孔が伸長しているメソポーラス粉末に、保湿剤を吸着させた保湿剤吸着粉末を配合したことを特徴とする。
また、本発明にかかる粉末化粧料において、前記メソポーラス粉末は、酸化ケイ素を主成分とし、開口径、容積等の略均一な細孔を有することが好適である。
【0008】
すなわち、本発明において、前記メソポーラス粉末は、塊状ないし棒状のものを用いることができるが、製品の保存安定化、使用時の水分保持効果、皮膚の保湿効果と汗や皮脂の吸収作用の適正なバランスがとれる点では、前記メソポーラス粉末が外径20〜200nmの棒状であり、且つその長手方向に細孔が伸長していることが特に好適であるからである
【0009】
また、本発明にかかる保湿剤吸着粉末において、前記保湿剤の吸着率が、保湿剤吸着粉末に対して1〜90重量%であることが好適である。
すなわち、1重量%を下回ると保湿効果の実効が伴わず、90重量%を越えると、粉末の汗や皮脂の吸収作用の限界を超えてしまうので、粉末の存在意義がなくなるからである。
【0010】
た、本発明にかかる粉末化粧料において、前記保湿剤吸着粉末の配合量が、粉末化粧料全量に対して0.1〜90重量%であることが好適である。
すなわち、0.1重量%を下回ると、前記保湿剤吸着粉末の持つ効果が十分に得られず、90重量%を越えると、製品として成り立たないからである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
メソポーラス粉末
本発明において用いられるメソポーラス粉末は、開口径、容積等の均一な細孔を有し、通常化粧料に用いられるものであれば、任意のものを用いることができるが、それらのうちでも、例えば特開平10−152317号公報等に記載の、酸化ケイ素などのケイ素種を主成分とし、開口径、容積がより均一な細孔を有するものが、製品の保存安定化、使用時の水分保持効果、皮膚の保湿効果と汗や皮脂の吸収作用の適正なバランスがとれる点で特に好ましい。
【0012】
また、酸化ケイ素を主成分とするメソポーラス粉末のうちでも、例えば特開平11−100208号公報等に記載の、棒状メソポーラス粉末が、製品の保存安定化、使用時の水分保持効果、皮膚の保湿効果と汗や皮脂の吸収作用の適正なバランスがとれる点で特に好ましい。
【0013】
この棒状メソポーラス粉末は、通常化粧料に用いられるものであれば、任意のものを用いることができるが、そのうちでも、例えば外径20〜200nmの棒状であり、且つその長手方向に細孔が伸長しているものが、製品の保存安定化、使用時の水分保持効果、皮膚の保湿効果と汗や皮脂の吸収作用の適正なバランスがとれる点で特に好ましい。
【0014】
保湿剤
本発明において用いられる保湿剤は、通常化粧料に配合されるものであれば特に限定されず、例えば、1.3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、エリスリトール、キシリトール、1.2-ペンタジオール、ジグリセリン、ポリオキシエチレンメチルグルコキシド、ソルビトール、ポリエチレングリコール(平均分子量400〜20000)等が挙げられる。
【0015】
製造方法
本発明において用いられる保湿剤吸着粉末の製造方法は、種々のものが挙げられるが、下記グリセリンを吸着したメソポーラス粉末の製造方法が例示される。
【0016】
グリセリンを吸着したメソポーラス粉末の製造方法1
0.5Mメタケイ酸ナトリウム水溶液100mLにベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド0.01molを溶解した。塩酸によりpHを8前後に調整した後、この分散液をろ過水洗し、ろ過残を乾燥、焼成(700℃)して棒状メソポーラス粉末を得た。この粉末を濃グリセリン(保湿剤)のEtOH溶解液に所定量添加し、完全に混合分散した後に減圧乾燥にてEtOHを除去して、所望の濃度のグリセリンを吸着した棒状メソポーラス粉末を得た。
【0017】
また、前記製造方法1では、グリセリンのように液体の保湿剤をEtOH等の溶媒に溶した例について説明したが、保湿剤が固体の場合も、該保湿剤の種類に応じて適切な溶媒を選択し、該溶媒に溶して用いることが好ましい。
一方、保湿剤が液体の場合、メソポーラス粉末を粉砕し、そのまま保湿剤に添加して吸着させる下記の方法2も例示される。これにより、溶媒の乾燥工程等が省略されるので、製法の簡略化が図られる。
【0018】
グリセリンを吸着したメソポーラス粉末の製造方法2
0.5Mメタケイ酸ナトリウム水溶液100mLにベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド0.01molを溶解した。塩酸によりpHを8前後に調整した後、この分散液をろ過水洗し、ろ過残を乾燥、焼成(700℃)して棒状のメソポーラス粉末を得た。
この粉末を粉砕機で粉砕し、濃グリセリンに所定量添加して完全に混合分散し、所望の濃度のグリセリンを吸着した棒状のメソポーラス粉末を得た。
【0019】
吸着率
つぎに、前記製造方法1で製造されるグリセリン吸着メソポーラス粉末について、グリセリン吸着メソポーラス粉末に対するグリセリンの吸着率(重量%)を変えて、これらの量的関係の検討を行った。
<評価方法>
◎:非常に良い
○:良い
△:やや良い
×:悪い
【0020】
【表1】
Figure 0003908889
【0021】
同表から明らかなように、グリセリン吸着メソポーラス粉末に対するグリセリンの吸着率は、1重量%を下回ると、保湿効果の実効が伴わなず、90重量%を越えると、粉末の汗や皮脂の吸収作用の限界を超えてしまい、化粧くずれ防止効果、汗のたれ落ち防止効果等が著しく低下してしまうので、粉末の存在意義がなくなる。
【0022】
したがって、保湿効果と汗や皮脂の吸収作用の適正なバランスをとるため、本発明において好適に用いられる保湿剤の吸着率は、製品形態及びその目的により、グリセリン吸着メソポーラス粉末に対して1〜90重量%の範囲内であり、特に10〜70重量%が好ましい。
【0023】
保湿剤吸着メソポーラス粉末の水分保持効果の検証
図1には、前記製造方法1で製造されたグリセリン吸着メソポーラス粉末を用いた場合(本発明)と、グリセリンをそのまま用いた場合(比較例1)との比較結果が示されている。
本試験例では、グリセリン吸着メソポーラス粉末そのものの水分保持効果を検証する目的で、グリセリン10%(比較例1)、前記製造方法1で製造された50%グリセリン吸着メソポーラス粉末20%(本発明)を、それぞれ3本ローラーによりワセリンに混練りし、試料とした。
【0024】
そして、この試料を指により側腕部に4×5cmの大きさに2mg/cm2の量を塗りつけ、塗布前後のコンダクタンスを測定した。
なお、測定にはSKICON−200(アイ・ビイ・エス社製)を用い、塗布部の任意の10点の平均で評価した。
【0025】
この結果、図1より明らかなように、ワセリン+グリセリンを用いた場合(比較例1)と、ワセリン+グリセリン吸着メソポーラス粉末(本発明)を用いた場合は、ワセリンのみを用いた場合に比較し、塗布後のコンダクタンスが塗布前に比較し高い数値を示している。
このことから、本発明にかかる保湿剤吸着粉末は、使用時に、それ自体が優れた水分保持効果を発揮していることが理解される。
【0026】
粉末化粧料
また、本発明において用いられる粉末化粧料は、前記グリセリン吸着メソポーラス粉末等の保湿剤吸着粉末を含むものが挙げられ、例えば粉白粉、固形白粉、パウダリーファンデーション、両用ファンデーション、ケーキタイプファンデーション、油性ファンデーション、アイシャドー等が挙げられる。
【0027】
粉末化粧料の製造方法
以下に、本発明において用いられる粉末化粧料の一例として、前記製造方法1で製造された50%グリセリン吸着メソポーラス粉末を配合した両用ファンデーションの製造方法を示す。
【0028】
<両用ファンデーションの製造方法1>
50%グリセリン吸着メソポーラス粉末 20.0重量%
シリコーン処理タルク 9.2
シリコーン処理マイカ 30.0
シリコーン処理二酸化チタン 15.0
シリコーン処理微粒子二酸化チタン 5.0
シリコーン処理ベンガラ 1.0
シリコーン処理黄酸化鉄 3.0
シリコーン処理黒酸化鉄 0.2
ステアリン酸亜鉛 0.1
ナイロンパウダー 2.0
スクワラン 4.0
固形パラフィン 0.5
ジメチルポリシロキサン 4.0
トリイソオクタン酸グリセリン 5.0
オクチルメトキシシンナメート 1.0
防腐剤、酸化防止剤 適 量
香料 適 量
【0029】
<製法>
タルクと着色顔料をブレンダーで混合する。これに残りの粉末を添加してよく混合してから結合剤、防腐剤を加え、調色した後、香料を噴霧し均一に混ぜる。これを粉砕機で粉砕した後、ふるいを通し、中皿に圧縮成型し、本発明の両用ファンデーションを得た。
【0030】
このようにして得られた本発明にかかるグリセリン吸着メソポーラス粉末を用いた両用ファンデーションは、製品の保存安定化が図られると共に、使用時に油分に代わるしっとり感を付与することができた。さらにフィット感が生じ、汗等による化粧くずれ防止等の機能性を持たせることができた。
【0031】
配合量
つぎに、前記製造方法1でつくられる本発明の両用ファンデーション全量に対するグリセリン吸着メソポーラス粉末の配合量を変えて、これらの量的関係の検討を行った。
<評価方法>
◎:非常に良い
○:良い
△:やや良い
×:悪い
【0032】
【表2】
Figure 0003908889
【0033】
同表から明らかなように両用ファンデーション全量に対するグリセリン吸着メソポーラス粉末の配合量は、0.1重量%を下回ると保湿効果が落ち、90重量%を越えると、製品が成り立たない。
このことから、本発明において好適に用いられる粉末化粧料は、前記保湿剤吸着粉末の配合量が、粉末化粧料の全量に対し0.1〜90重量%であり、特に10〜70重量%が好ましい。
【0034】
粉末化粧料の製品安定性の検証
つぎに、本発明にかかる粉末化粧料の製品安定性を検証する目的で、下記表3のような両用ファンデーションを調製し、比較試験を行った。温度40℃、相対湿度93%の条件下で各製品の経時安定性を比較した。
この結果、グリセリンをそのまま配合した場合(比較例2)は、1日後に表面に水滴が生じ、経時で膨れた。
【0035】
また、グリセリン、メソポーラス粉末等の多孔性粉末の各成分を、他の成分と実質的に同時に配合した場合(比較例3)は、約1日半後に表面に水滴が生じ、経時で膨れた。
また、グリセリン吸着シリカゲルを配合した場合(比較例4)は、比較例2,3より若干遅れたが、やはり表面に水滴が生じ、経時で膨れた。
【0036】
これに対し、前記製造方法1で製造されたグリセリン吸着メソポーラス粉末を配合した場合(本発明)は、経時により重量の増加がみられたが、2週間でほぼ一定となり、表面には水滴は生じず、外形も膨れなかった。
このことから、本発明にかかるグリセリン吸着メソポーラス粉末を用いた両用ファンデーションは、先にグリセリンを棒状メソポーラス粉末に吸着させ、グリセリン吸着メソポーラス粉末を調製することにより、製品の保存安定化が図られていることが理解される。
【0037】
使用時の水分保持効果の検証
つぎに、本発明の粉末化粧料の水分保持効果を検証するため、下記表3のような両用ファンデーションを用いて、比較試験を行った。
すなわち、下記の比較例5で製造された両用ファンデーション、前記製造方法1で製造された本発明の両用ファンデーションを、それぞれ指により側腕部に4×5cmの大きさに2mg/cm2の量を塗りつけ、塗布前後のコンダクタンスを測定した。測定にはSKICON−200(アイ・ビイ・エス社製)を用い、塗布部の任意の10点の平均で評価したものを図2に示す。
【0038】
図2より明らかなように、グリセリンを配合していない場合(比較例5)は、塗布後のコンダクタンスは塗布前と比較しても殆ど変化せず、水分保持効果が認められない。
これに対し、本発明にかかるグリセリン吸着メソポーラス粉末を用いた両用ファンデーションは、塗布後のコンダクタンスが塗布前に比較して大きく向上している。
【0039】
なお、比較例3〜4についても、塗布後のコンダクタンスは塗布前と比較しても比較例2のような顕著な変化は見られず、優れた水分保持効果が認められなかった。
これらのことから、本発明にかかるグリセリン吸着メソポーラス粉末を用いたファンデーションは、先にグリセリンを棒状メソポーラス粉末に吸着させ、グリセリン吸着メソポーラス粉末を調製することにより、ファンデーションそのものの水分保持効果にも優れていることを示している。
【0040】
化粧持ちの検証
つぎに、本発明の粉末化粧料の化粧持ちを検証するため、下記表3のような両用ファンデーションを用いて、比較試験を行った。
この結果、グリセリンをそのまま配合した場合(比較例2)、グリセリン、メソポーラス粉末等の多孔性粉末の各成分を、他の成分と実質的に同時に配合した場合(比較例3)、グリセリン吸着シリカゲルを配合した場合(比較例4)、グリセリン及び多孔性粉末を配合していない場合(比較例5)に比較し、前記製造方法1で製造されたグリセリン吸着メソポーラス粉末を配合した場合(本発明)は、化粧持ちにも優れている。
【0041】
これらのことから、本発明にかかるグリセリン吸着メソポーラス粉末を用いた両用ファンデーションは、先にグリセリンを棒状メソポーラス粉末に吸着させ、グリセリン吸着メソポーラス粉末を調製することにより、さらに化粧持ちにも優れていることが理解される。
<評価方法>
◎:非常に良い
○:良い
△:やや良い
×:悪い
【0042】
【表3】
Figure 0003908889
【0043】
<製法>
タルクと着色顔料をブレンダーで混合する。これに残りの粉末を添加してよく混合してから結合剤、防腐剤を加え、調色した後、香料を噴霧し均一に混ぜる。これを粉砕機で粉砕した後、ふるいを通し、中皿に圧縮成型する。
【0044】
皮膚の保湿効果、肌荒れ改善効果の検証
前述のように本発明の粉末化粧料は、それ自体が優れた水分保持効果を有していることが示されたが、皮膚の保湿効果、肌荒れ改善効果についても検証するため、下記表4のようなパウダリーファンデーションを用いて、比較試験を行った。
まず、穴の空いたカップを側腕部に押し当て、該カップにエーテルの混合20mlを入れ、その状態で10分放置して肌を荒らした。
【0045】
そして、比較例6のパウダリーファンデーション、本発明のパウダリーファンデーションを、それぞれパフにより側腕部に直径4cmの円の大きさで、50mgを塗布し、コンダクタンスの経時変化を測定した。
測定にはSKICON−200(アイ・ビイ・エス社製)を用い、塗布部の任意の10点の平均で評価したものを図3に示す。
【0046】
この結果、グリセリン吸着メソポーラス粉末を一切配合せず、代わりにスクワランを多く配合した場合(比較例6)を示す同図Iは、コンダクタンスが経時により多少の変動はあるものの、実質的に改善されていないので、皮膚の保湿効果、肌荒れ改善が殆ど認められない。
これに対し、本発明にかかるグリセリン吸着メソポーラス粉末を用いた場合を示す同図IIは、経時によりコンダクタンスが大きく向上しているので、皮膚の保湿効果、肌荒れ改善が明らかに認められる。
【0047】
これらのことから、本発明にかかるファンデーションは、先にグリセリンを棒状メソポーラス粉末に吸着させ、グリセリン吸着メソポーラス粉末を調製することにより、ファンデーション自体が水分保持効果に優れていると共に、優れた皮膚の保湿効果、肌荒れ改善効果を有していると考えられる。
【0048】
さらに、本発明にかかるファンデーションは、使用時に、スクワラン等のような油分に代わるさっぱりとしたしっとり感を付与し、使用感を良好としている。
【0049】
【表4】
Figure 0003908889
【0050】
<製法>
タルクと着色顔料をブレンダーで混合する。これに残りの粉末を添加してよく混合してから結合剤、防腐剤を加え、調色した後、香料を噴霧し均一に混ぜる。これを粉砕機で粉砕した後、ふるいを通し、中皿に圧縮成型する。
【0051】
汗による化粧くずれ防止効果の検証
本発明の粉末化粧料の化粧持ち効果としての、汗による化粧くずれ防止効果を、より具体的に検証する目的で、以下の比較試験を行った。
すなわち、上記比較例5の両用ファンデーションと、前記製造方法1で製造された本発明の両用ファンデーションを、それぞれA〜Fの6名の各パネラーの半顔に塗布し、真夏の炎天下に1時間テニスを行った後の化粧くずれを比較した。比較例5に対する本発明の評価を表5に示す。
<評価方法>
1:良い
2:やや良い
3:変わらない
4:やや悪い
5:悪い
【0052】
【表5】
Figure 0003908889
【0053】
同表から明らかなように、何れの項目においても、比較例5に比較し本発明のファンデーションを用いた場合は多くの改善が見られる。
このことから、本発明にかかるグリセリン吸着メソポーラス粉末を用いた両用ファンデーションは、先にグリセリンを棒状メソポーラス粉末に吸着させ、グリセリン吸着メソポーラス粉末を調製することにより、保湿効果が優れていると共に、余分な汗や皮脂等の吸収作用にも優れているので、化粧くずれ防止効果にも優れていることが理解される。
【0054】
汗のたれ落ち防止効果の検証
つぎに、本発明の粉末化粧料の化粧持ち効果としての、汗のたれ落ち防止効果を、より具体的に検証する目的で、以下の比較試験を行った。
すなわち、上記比較例5の両用ファンデーションと、前記製法で製造された本発明の両用ファンデーションを、それぞれ前記A〜Fの6名の各パネラーの半顔に塗布し、真夏に室内で日常生活を行った後の汗のたれ落ち具合を比較した。比較例5に対する本発明の評価を表6に示す。
<評価方法>
1:無し
2:やや無し
3:変わらない
4:やや有る
5:有る
【0055】
【表6】
Figure 0003908889
【0056】
同表から明らかなように汗玉、汗のたれ落ち具合の何れの項目についても、比較例5に比較し本発明のファンデーションを用いた場合には多くの改善が見られる。
このことから、本発明にかかるグリセリン吸着メソポーラス粉末を用いた両用ファンデーションは、先にグリセリンを棒状メソポーラス粉末に吸着させ、グリセリン吸着メソポーラス粉末を調製することにより、余分な汗や皮脂等の吸収作用に優れているだけでなく、より多量の汗や皮脂等に対する吸収作用にも優れているので、汗のたれ落ち防止効果にも優れていることが理解される。
【0057】
前述のように、本発明にかかる保湿剤吸着粉末を用いた粉末化粧料は、先にグリセリンを棒状メソポーラス粉末に吸着させ、グリセリン吸着メソポーラス粉末を調製することとしたので、製品の保存安定化、使用時の水分保持効果、皮膚の保湿効果と汗や皮脂の吸収作用の適正なバランスがとれている。
【0058】
このような本発明の粉末化粧料が持つ複合的な改善機構の詳細については、未だ不明な点もあるが、
例えば、
▲1▼粉末化粧料に、保湿剤をそのまま配合した場合(比較例2)、
▲2▼粉末化粧料に、保湿剤、メソポーラス粉末等の多孔性粉末を、他の成分と実質的に同時に配合した場合(比較例3)、
▲3▼粉末化粧料に、保湿剤吸着シリカゲル等の他の保湿剤吸着多孔性粉末を配合した場合(比較例4)
等であっても、容易に得られる作用効果ではない。
【0059】
これは、先にグリセリン等の保湿剤をメソポーラス粉末に吸着させ、保湿剤吸着粉末を調製した後に、該調製した粉末を他の成分と配合することによりはじめて、粉末化粧料の他の成分の影響を受けることなく、保湿剤を均一に、所望の濃度で分散できるので、棒状メソポーラス粉末と保湿剤の持つ働きを十分に発揮することができるためと考えられる。
【0060】
より具体的には、以下に示すような理由が考えられる。
保存中
本発明にかかる保湿剤吸着粉末を用いた粉末化粧料は、該保湿剤吸着粉末が開口径の大きさ、容積が均一な細孔を有している棒状メソポーラス粉末を原料にしているので、保湿剤が細孔の内部にしっかりと保持されている。
しかも、棒状メソポーラス粉末は外径が非常に均質なので、保存中は、両用ファンデーション等の粉末化粧料中に保湿剤吸着粉末同士がぴったりとくっついた塊の状態で多数存在している。
【0061】
したがって、保存中は、各粉末の細孔が大幅にふさがり、該細孔の内部の保湿剤が大気中の水分を急激に吸湿し難いものとしている。
そのうえに、細孔に吸着されている保湿剤が長時間の内に除々に大気中の水分を吸湿しても、該保湿剤は、細孔の内部にしっかりと保持されているので、外部に押出されにくい。これにより製品の汗かき等を防げる。
【0062】
しかも、保湿剤が細孔の内部にしっかりと保持されているため、たとえ細孔の内部の保湿剤が膨れても、粉末自体の外形は変わらないので、製品の腫れ等を防げる。このような開口径、容積の非常に均一な細孔により保湿剤を保護する働きを十分に発揮することができるので、製品の保存安定化が図られていると考えられる。
ここで、本発明にかかる保湿剤吸着粉末の原料であるメソポーラス粉末の中でも、塊状のものに比較し、棒状のものを用いた場合の方が、より製品の保存安定性に優れていると考えられる。
【0063】
これは棒状のメソポーラス粉末は、塊状のものに比較し、保存中は両用ファンデーション等の粉末化粧料中に、保湿剤吸着粉末同士の隙間がより少ない状態で存在しているので、細孔の内部の保湿剤が大気中の水分にさらされるのを大幅に減らしているためと考えられる。
【0064】
また、保湿剤、メソポーラス粉末等の多孔性粉末の各成分を、他の成分とほぼ同時に配合した場合(比較例3)、多孔性粉末に他の成分が先に吸着されてしまい、保湿剤を吸着可能な細孔の数が減少してしまう。このため、保湿剤の中には、多孔性粉末に吸着されずにそのまま存在してしまうものが多く生じる場合があるので、汗かきや膨れ等の現象が生じてしまう。
【0065】
これに対し、本発明にかかる粉末化粧料は、先に保湿剤をメソポーラス粉末に所望量吸着させ、保湿剤吸着粉末を調製しているので、保湿剤がメソポーラス粉末の細孔の内部に十分な量だけしっかりと吸着されている。このため、保湿剤は細孔により十分に保護されているので、製品の保存安定化が図られる。
【0066】
また、グリセリン吸着シリカゲルを用いた場合(比較例4)は、その結晶性が低く、細孔の開口径の大きさ、容積にばらつきがあるので、実際には保湿剤が粉末の細孔の内部にしっかりと吸着されていなかったり、細孔自体が良好に形成されていない場合もあるので、保湿剤は細孔の保護を十分に受けられず、製品の保存安定性が低下してしまう。
【0067】
これに対し、本発明にかかる保湿剤吸着粉末を用いた粉末化粧料は、保湿剤吸着粉末が開口径の大きさ、容積が非常に均一な細孔を有しているので、グリセリンが細孔の内部にしっかりと吸着されている。しかも、細孔も十分に形成されているので、グリセリンは細孔の保護を十分に受けられるので、製品の保存安定化が図られると考えられる。
【0068】
使用時
本発明にかかる保湿剤吸着粉末を用いた粉末化粧料は、保湿剤吸着粉末そのものの水分保持効果に優れていると共に、皮膚の保湿効果にも優れている。しかも、皮膚の保湿効果と汗や皮脂の吸収作用の適正なバランスをとることができる。すなわち、平常時は、粉末化粧料中の保湿剤吸着粉末の細孔にてしっかりと吸着されている保湿剤が、細孔より除々に一定量で放出されるので、粉末化粧料そのものの水分保持効果に優れていると共に、皮膚を適宜保湿し、保湿効果を良好とすることができる。
【0069】
一方、余分な汗や皮脂が分泌された時は、これを保湿剤吸着粉末の細孔が適宜吸着するので、皮膚上での保持力が向上される。これによりフィット感が生じ、汗等による化粧くずれ防止の機能性を持たせることができるのである。
【0070】
また、本発明においては、保湿剤吸着粉末の原料であるメソポーラス粉末に、比表面積は塊状のものよりも小さいにも拘わらず、優れた吸水作用、吸油作用を有し、かつ保湿効果とのバランスをとるのにも優れている棒状のものを用いている。これにより、保湿効果と汗や皮脂の吸収作用のバランスがより適正なものとなるとともに、さらに皮膚上での保持力が向上されるので、汗のたれ落ちも、より効果的に防止している。
【0071】
また、グリセリン吸着シリカゲルを用いた場合(比較例4)は、結晶性が低く、細孔の開口径の大きさ、容積にばらつきがあり、しかも前述のように保湿剤がしっかりと保持されていなかったり、十分な量保持されていなかったり、均一に分散していないので、保湿効果、汗や皮脂の吸収作用そのものが低下してしまうと共に、これらのバランスもくずれてしまう。
【0072】
これに対し、本発明にかかる保湿剤吸着粉末を用いた粉末化粧料は、その中に含まれる保湿剤吸着粉末の材料である棒状メソポーラス粉末が開口径、容積が均一な細孔を有しているので、保湿効果、汗や皮脂の吸収作用そのものが向上されると共に、これらの適正なバランスをとることができると考えられる。
【0073】
以上のように本発明にかかる粉末化粧料によれば、先にグリセリン等の保湿剤を棒状メソポーラス粉末に吸着させ保湿剤吸着粉末を調整した後、該調製した保湿剤吸着粉末を他の成分と配合し、ファンデーション等を得ることとした。
【0074】
この結果、保湿剤をそのまま配合した場合や、メソポーラス粉末等の多孔性粉末、保湿剤の各成分を、他の成分と同時に配合した場合に比較し、製品の保存安定化が図られ、使用時に油分に代わるしっとり感を付与することができる。さらに、前述のような棒状メソポーラス粉末の細孔の優れた働きにより、使用時は、汗、皮脂を適宜吸着し皮膚上での保持力が向上されるので、フィット感が生じ、汗や皮脂等による化粧くずれの防止、汗のたれ落ち防止等の機能性を持たせることが可能となる。
なお、本発明の粉末化粧料は、上記のほかに、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲内で他の粉末等を配合してもよい。
【0075】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
本発明にかかる保湿剤吸着粉末は、上記のほか、下記のものが挙げられる。
なお、以下の保湿剤吸着粉末はいずれも、製品の保存安定化が図られ、使用時に油分に代わるしっとり感を付与することができた。さらにフィット感が生じ、汗等による化粧くずれの防止等の機能性を持たせることができた。
【0076】
実施例1 キシリトールを吸着したメソポーラス粉末の製造
0.5Mメタケイ酸ナトリウム水溶液100mLにステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド0.01molを溶解した。塩酸によりpHを8前後に調整した後、この分散液をろ過水洗し、ろ過残を乾燥、焼成(700℃)してメソポーラス粉末を得た。
この粉末をキシリトールのEtOH溶解液に所定量添加し、完全に混合分散した後に減圧乾燥にてEtOHを除去して、所望の濃度のキシリトールを吸着したメソポーラス粉末を得た。
【0077】
実施例2 1.3- ブチレングリコールを吸着したメソポーラス粉末の製造
0.5Mメタケイ酸ナトリウム水溶液100mLにステアリルトリメチルアンモニウムクロライド0.01mol及び塩化ブロマイド0.01molを溶解した。塩酸によりpHを8前後に調整した後、この分散液をろ過水洗し、ろ過残を乾燥、焼成(700℃)してメソポーラス粉末を得た。
【0078】
この粉末を1.3-ブチレングリコールのEtOH溶解液に所定量添加し、完全に混合分散した後に減圧乾燥にてEtOHを除去して、所望の濃度の1.3-ブチレングリコールを吸着したメソポーラス粉末を得た。
つぎに、本発明にかかる保湿剤吸着粉末を用いた粉末化粧料は、上記両用ファンデーションのほか、下記のものが挙げられ、その具体的配合例を以下に説明する。
【0079】
なお、以下の粉末化粧料はいずれも、製品の保存安定化が図られ、使用時に油分に代わるしっとり感を付与することができた。さらにフィット感が生じ、汗等による化粧くずれの防止等の機能性を持たせることができた。
【0080】
配合例1 粉白粉
タルク 50.0重量%
カオリン 5.0
二酸化チタン 3.0
ミリスチン酸亜鉛 5.0
炭酸マグネシウム 5.0
セリサイト 7.0
50%グリセリン吸着メソポーラス粉末 20.0
オルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体 2.0
球状シリカ 3.0
着色顔料 適 量
香料 適 量
【0081】
<製法>
タルクと着色顔料をブレンダーで混合する。これに残りの原料を添加してよく混合し調色した後、香料を噴霧し均一に混ぜる。これを粉砕機で粉砕した後、ふるいを通す。
【0082】
配合例2 固形白粉
タルク 10.0重量%
カオリン 5.0
二酸化チタン 5.0
ミリスチン酸亜鉛 5.0
炭酸マグネシウム 5.0
セリサイト 15.0
80%1,3-ブチレングリコール吸着メソポーラス粉末 50.0
着色顔料 適 量
スクワラン 3.0
トリイソオクタン酸グリセリン 2.0
防腐剤、酸化防止剤 適 量
香料 適 量
【0083】
<製法>
タルクと着色顔料をブレンダーで混合する。これに残りの粉末を添加してよく混合してから結合剤、防腐剤を加え、調色した後、香料を噴霧し均一に混ぜる。これを粉砕機で粉砕した後、ふるいを通し、中皿に圧縮成型する。
【0084】
配合例3 パウダリーファンデーション
タルク 10.3重量%
マイカ 15.0
カオリン 5.0
二酸化チタン 10.0
雲母チタン 3.0
50%グリセリン吸着メソポーラス粉末 40.0
ステアリン酸亜鉛 1.0
ベンガラ 1.0
黄酸化鉄 3.0
黒酸化鉄 0.2
ナイロンパウダー 10.0
スクワラン 6.0
酢酸ラノリン 1.0
ミリスチン酸オクチルドデシル 2.0
ジイソオクタン酸ネオペンチルグリコール 2.0
モノオレイン酸ソルビタン 0.5
防腐剤、酸化防止剤 適 量
香料 適 量
【0085】
<製法>
タルクと着色顔料をブレンダーで混合する。これに残りの粉末を添加してよく混合してから結合剤、防腐剤を加え、調色した後、香料を噴霧し均一に混ぜる。これを粉砕機で粉砕した後、ふるいを通し、中皿に圧縮成型する。
【0086】
配合例4 ケーキタイプファンデーション
タルク 28.1重量%
カオリン 10.0
二酸化チタン 3.8
セリサイト 10.0
亜鉛華 7.0
60%ジプロピレングリコール吸着メソポーラス粉末 20.0
ベンガラ 1.0
黄酸化鉄 3.0
黒酸化鉄 0.2
スクワラン 8.0
モノオレイン酸POEソルビタン 3.0
オクタン酸イソセチル 2.0
イソステアリン酸 4.0
防腐剤、酸化防止剤 適 量
香料 適 量
【0087】
<製法>
タルクと着色顔料をブレンダーで混合する。これに残りの粉末を添加してよく混合してから結合剤、防腐剤を加え、調色した後、香料を噴霧し均一に混ぜる。これを粉砕機で粉砕した後、ふるいを通し、中皿に圧縮成型する。
【0088】
配合例5 油性ファンデーション
タルク 12.8重量%
カオリン 5.0
二酸化チタン 10.0
50%グリセリン吸着メソポーラス粉末 20.0
ベンガラ 1.0
黄酸化鉄 3.0
黒酸化鉄 0.2
固形パラフィン 3.0
マイクロクリスタリンワックス 6.0
ミツロウ 2.0
ワセリン 12.0
酢酸ラノリン 1.0
スクワラン 6.0
パルミチン酸イソプロピル 18.0
酸化防止剤 適 量
香料 適 量
【0089】
<製法>
結合剤及び酸化防止剤を85℃で溶解し、これに十分に混合粉砕された粉末部を攪拌しながら添加する。次にコロイドミルで磨砕分散する。香料を加え、脱気後70℃で容器に流し込み冷却する。
【0090】
配合例6 アイシャドー
タルク 35.0重量%
マイカ 15.0
セリサイト 5.0
顔料 15.0
パール顔料 10.0
50%グリセリン吸着メソポーラス粉末 20.0
防腐剤 適 量
流動パラフィン 6.0
メチルポリシロキサン 2.0
セスキオレイン酸ソルビタン 2.0
酸化防止剤 適 量
香料 適 量
【0091】
<製法>
粉末部をブレンダでよく混合し、結合剤を均一に溶解後、粉末部に加え混合後、粉砕機で処理し圧縮成型する。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にかかる粉末化粧料によれば、先に保湿剤をメソポーラス粉末に吸着させ、保湿剤吸着粉末を調製しており、該保湿剤吸着粉末を配合することとしたので、優れた保湿効果が得られると共に、製品の安定化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる保湿剤吸着粉末であるグリセリン吸着メソポーラス粉末の水分保持効果の説明図である。
【図2】本発明にかかる粉末化粧料であるグリセリン吸着メソポーラス粉末を配合した両用ファンデーションの水分保持効果の説明図である。
【図3】本発明にかかる粉末化粧料であるグリセリン吸着メソポーラス粉末を配合したパウダリーファンデーションによる皮膚の保湿効果、及び肌荒れ改善効果の説明図である。

Claims (4)

  1. 外径20〜200nmの棒状であり、且つその長手方向に細孔が伸長しているメソポーラス粉末に、保湿剤を吸着させた保湿剤吸着粉末を配合したことを特徴とする粉末化粧料
  2. 請求項1記載の粉末化粧料において、前記メソポーラス粉末は、酸化ケイ素を主成分とし、略均一な細孔を有することを特徴とする粉末化粧料
  3. 請求項1又は2記載の粉末化粧料において、前記保湿剤の吸着率が、保湿剤吸着粉末に対して1〜90重量%であることを特徴とする粉末化粧料
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の粉末化粧料において、前記保湿剤吸着粉末の配合量が、粉末化粧料全量に対して0.1〜90重量%であることを特徴とする粉末化粧料。
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