JP3908207B2 - クレセントハンドル用キャップおよびそのクレセントハンドル用キャップを用いた防犯システム - Google Patents

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Description

本発明は、窓ガラスの破壊行為およびクレセント錠の開錠が検知できるクレセントハンドル用キャップおよびそのクレセントハンドル用キャップを用いた防犯システムに関する。
従来、引き違い窓の防犯対策としては次のような手法が採られている。その第1の手法としては、たとえば下記特許文献1に開示されているように、引き違い窓の施錠装置であるクレセント錠を外側から開錠しにくい構造にしたものがある。万一、窓ガラスが破壊されたときでも窓の外側からクレセント錠が簡単に開錠できない構造としてあれば、さらに大きく窓ガラスを破壊しなければならず、侵入に手間取ることを狙ったものである。
さらに、その第2の手法としては、たとえば下記特許文献2に開示されているように、引き違い窓の開閉に先立ち、クレセント錠のハンドル操作を対向する2部材の相対位置を検知することによって侵入を報知できるようにしたものもある。
特開2003−3716号公報 特開2002−106221号公報
しかしながら、以上のような従来の手法を採用する場合には次のような問題が生じる。まず、外側から開錠しにくい構造にしたクレセント錠を既存のクレセント錠と取り替える手法を採用する場合には、錠本体収納部と錠受け収納部とをサッシ枠内に設けるため、枠の加工が必要であり、その取り替え作業は容易ではない。さらに、窓ガラスが破壊されてしまった後の侵入を阻む対策にしか過ぎないので、この対策は補助的な対策としかなりえない。
また、特許文献2に記載されているような、対向する2部材の位置の検出によるクレセント錠のレバーの動作や、クレセント錠自体が取り外されたことを検知できるクレセント錠を採用する場合には、窓が破壊されてしまった後の侵入を警報できるようにするための対策にしか過ぎない。
本発明は、以上のような従来の手法のさまざまな欠陥を解消するために成されたものであり、既存のクレセント錠に容易に後付けすることができるクレセントハンドル用キャップおよびそのクレセントハンドル用キャップを用いた防犯システムの提供を目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に記載のクレセントハンドル用キャップは、窓枠に取り付けられたクレセントベースと当該クレセントベースに回動自在に取り付けられたクレセントと当該クレセントを回動させるためのクレセントハンドルとを備えたクレセント錠の、当該クレセントハンドルに被せることができるクレセントハンドル用キャップであって、当該クレセントハンドル用キャップは、窓枠の振動および前記クレセントの変位を検知し得るセンサと、当該センサからの信号を演算する演算部と、当該演算部による演算結果を電波により送信する通信部と、前記演算部と前記通信部へ電力を供給する電池とを備えている。
請求項1にかかるクレセントハンドル用キャップは、たとえば、家屋内に侵入しようとする者が窓ガラスを割るために叩いたり、窓ガラスを切断したりしようとする時の窓枠の振動を、クレセントハンドル用キャップが備えるセンサによって検知することができる。また、万一窓ガラスの破壊行為を検知できなくても、クレセント錠を開錠するときのクレセントハンドル用キャップの変位によって確実に検知することができる。
このように、窓枠の振動およびクレセントハンドル用キャップの変位を検知し得るセンサをクレセントハンドル用キャップ側にのみ備えるだけで2段階の検知が可能となる。
また、請求項5に記載のクレセントハンドル用キャップを用いた防犯システムは、請求項4に記載のクレセントハンドル用キャップと、当該クレセントハンドル用キャップから電波を介して送信される演算結果による警報出力を受信し警報信号を発する制御装置とを有する。
クレセントハンドル用キャップが窓ガラスの破壊行為またはクレセントハンドル用キャップの変位を検知したときには警報出力が送信されるが、制御装置はこの警報出力を受信して警報を発する。警報出力は電波を介して無線で送られるので、クレセント錠と制御装置との間での配線は不要である。
以上説明したように、請求項1に記載のクレセントハンドル用キャップによれば、窓ガラスが割られる前後の破壊行為と、窓ガラスが割られてしまった後のクレセントハンドル用キャップの変位という2つの行為に対し、検知時刻を違えた2段階の検出が可能となる。また、既存のクレセント錠のハンドルにクレセントハンドル用キャップを被せるだけでよいので、使用が容易であり、窓ガラスの美観を損ねることがない。
請求項に記載のクレセントハンドル用キャップを用いた防犯システムによれば、請求項1に記載のクレセントハンドル用キャップと同一の効果に加え、クレセントハンドル用キャップと制御装置との間での配線も不要になる。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる防犯機能を有するクレセント錠およびそのクレセント錠を用いた防犯システムの好適な実施の形態を、1つの加速度センサを用いたクレセント錠に関する[実施の形態1]、圧電センサと傾斜センサとを用いたクレセント錠に関する[実施の形態2]、クレセントハンドルに被せるキャップ内に防犯機能を備えさせた[実施の形態3]に分けて詳細に説明する。
[実施の形態1]
実施の形態1は、窓ガラスの破壊行為とクレセントハンドルの回動行為を1つの加速度センサによって検知可能に構成されたクレセント錠およびそのクレセント錠を用いた防犯システムである。なお、本明細書において、「窓ガラスの破壊行為」とは、侵入者が窓ガラスを割ることを目的として窓や窓ガラスに衝撃を与える行為、ガラスカッターなどの工具を用いて窓ガラスの一部を切り取る行為を含めた意味を持っている。また、「クレセントハンドルの回動行為」とは、クレセント錠を開錠させるためにクレセントハンドルを傾ける行為をいう。
図1は、本実施の形態にかかるクレセント錠の概略構成図である。クレセント錠10は、一方のアルミサッシなどの引き違い窓の窓枠50にねじ止めされ、他方の引き違い窓に取り付けられた係止片(後述の図3参照)と対になって引き違い窓の施錠または開錠を行うものである。
クレセント錠10は、窓枠50に取り付け可能なクレセントベース12と、クレセントベース12に回動自在に取り付けられたクレセント16と、回動軸14に取り付けられクレセント16を回動させるクレセントハンドル18とを備えている。クレセント16とクレセントハンドル18とでクレセント部材を構成する。クレセント錠10は、既存のクレセント錠と同一の取り付け方法により窓枠に取り付けることができる構造を採用している。したがって、本実施の形態のクレセント錠10を既存のクレセント錠と容易に交換することができる。
クレセントハンドル18内には、窓ガラス60の破壊行為またはクレセントハンドル18の回動行為の双方を検知することができる加速度センサ20と、加速度センサ20からの信号に基づいて窓ガラス60の破壊行為またはクレセントハンドル18の回動行為が行われたことを認識するマイクロコンピュータ22と、窓ガラス60の破壊行為またはクレセントハンドル18の回動行為が認識されたときに電波を介して警報信号を送信する通信回路24と、加速度センサ20、マイクロコンピュータ22および通信回路24に電力を供給する電池26と、通信回路24から送信される警報信号に連動して警報音を発する圧電ブザー28が設けられている。加速度センサ20、マイクロコンピュータ22、通信回路24、電池26は基板30上に取り付けられる。
図2は、クレセントハンドル18内に設けられている制御系の概略構成ブロック図である。マイクロコンピュータ22には、加速度センサ20、通信回路24、電池26、圧電ブザー28、記憶部32、検知感度調整ボリューム34が接続される。
本実施の形態で用いている加速度センサ20の構造を図11に示す。加速度センサ20は、窓ガラス60の破壊行為に伴う振動を加速度の変化として検知するとともに、クレセントハンドル18の回動行為に伴う変位を傾斜の変化として検知するものである。
その検知原理を次に詳述する。加速度発生により錘(可動電極20A)に力F(=ma)が発生し、錘が感度方向Xに向かって移動する。このことにより、錘となっている可動電極20Aと固定電極20Bとの間の距離が変化し、静電容量が変化することになる。その変化を、静電容量を電圧に変換するCV変換回路によって電圧に変換し加速度信号とする。
また、図12(A)、(B)は、図11のセンサによる傾斜計測の原理を示すものである。これは、構造的には加速度センサと同様であるが、重力加速度(9.8m/S)を検知する点で異なる。すなわち、重力加速度の方向(鉛直方向)からの角度(θ)が感度方向への力(F=mg)の分力(F・sinθ)からセンサ出力として出力される。そして、上記と同様に電圧に変換され傾斜信号となる。また、加速度センサをX−Y−Zの3軸検知型(たとえば、特開昭63−266359号公報を参照)とすれば、3方向の振動や変位をさらに高分解能で検出することができる。
マイクロコンピュータ22は、主にクレセント錠10側の防犯機能に関する制御を担うものであり、本発明にかかるクレセント錠10用に製作されたカスタムICである。マイクロコンピュータ22は、加速度センサ20からの信号に基づいて窓ガラス60の破壊行為またはクレセントハンドル18の回動行為が行われたことを認識する。また、クレセント錠10が施錠状態にあること、または開錠状態にあることをクレセントハンドル18の回動位置(加速度センサ20によって認識できる)から認識する。さらに、制御装置(後述する)からの防犯機能の作動指令を受けて加速度センサ20からの信号の受付を開始する。そして、制御装置からの防犯機能の不作動指令を受けて、マイクロコンピュータ22自体を含めた後述の受信部44以外の電力供給を遮断する。したがって、不作動指令を受けた後は、受信部44以外は作動しておらず、受信部44のみが制御装置からの指令を待ち受ける待機状態となっている。受信部44が制御装置から防犯機能の作動指令を受けたときには、受信部44以外にも電力供給が開始される。このような省電力制御を行うのは、電池26の交換寿命をできるだけ延ばしたいからである。
通信回路24は、マイクロコンピュータ22からの指令により警報信号を電波に載せて送信する送信部42と、制御装置(後述する)から送信されてくる各種の情報(たとえば防犯機能の作動・不作動指令)を受信する受信部44とを備えている。送信部42およびおよび受信部44にはアンテナ46が接続されている。本実施の形態では、クレセントハンドル18自体をアンテナとして用いている。
電池26は、加速度センサ20、マイクロコンピュータ22、通信回路24(送信部42と受信部44)、圧電ブザー28、記憶部32および検知感度調整ボリューム34に電圧を印加して電力を供給する。電池26の寿命は交換頻度が極力少なくなるようにしているが、電池26の交換を考慮して、クレセントハンドル18はその一部を取り外して電池交換ができる構造にしてある。
圧電ブザー28は、侵入者を威嚇するに十分な音量の警報音が出力できるものでなければならないが、小型でも十分な音量のものも市場に存在するので、本実施の形態では一般的に流通している入手しやすいこのような圧電ブザーを用いている。
記憶部32は、クレセント錠固有のIDを記憶するものでありROMによって構成される。このROMは基板30上に取り付けられる。クレセント錠固有のIDは、クレセント錠ごとに異なる固有の番号であり、このIDはクレセント錠の製造段階でROMに書き込まれる。
検知感度調整ボリューム34は、加速度センサ20の検知感度を調整するためのボリュームである。検知感度調整ボリューム34は基板30上に取り付けられ、その感度の調整は製造段階で行われる。なお、本実施の形態では1つの検知感度調整ボリューム34で感度の調整をしているが、窓ガラス60の破壊行為とクレセントハンドル18の回動行為を別々に検知するのであれば、それぞれの行為の個別検知ができるように、2つの検知感度調整ボリュームを設けても良い。
送信部42は、マイクロコンピュータ22によって窓ガラス60の破壊行為またはクレセントハンドル18の回動行為が認識されたとき、マイクロコンピュータ22からの指令を受けて記憶部32に記憶されているIDを読み込み、このIDを付して警報信号を送信する。送信部42はまた、制御装置(後述する)から防犯機能の作動指令を受けてからその不作動指令を受けるまでの間、制御装置からの信号に応じて作動確認用信号を出力するようになっている。これは、クレセント錠側の防犯機能が正常に動作しているか否かを制御装置側で認識できるようにするためである。なお、この作動確認用信号を出力する際にもIDを付して送信する。送信部42はさらに、防犯機能の作動指令を受けたときマイクロコンピュータ22からの指令によりクレセント錠10が施錠状態にあることを制御装置に報知する。この報知の際にもIDを付して送信する。クレセント錠10が施錠されていないのにもかかわらず防犯機能が作動してしまうことを防止するためである。防犯機能の作動指令時にクレセント錠10が施錠されていなければ、制御装置側に警報が発せられる。
受信部44は、制御装置から送信されてくる各種の情報(たとえば防犯機能の作動・不作動指令)を受信し、マイクロコンピュータ22に出力する。
図3は、本実施の形態にかかるクレセント錠10が備える誤施錠防止装置の構成図である。この図は、窓枠50Aに取り付けねじ11A、11Bで取り付けられているクレセント錠10と窓枠50Bに取り付けられている係止片51とを窓の外側から見た斜視図である。
誤施錠防止装置70は、クレセントベース12に取り付けられている装置であり、引き違い窓が開いている状態ではクレセントハンドル18を動かすことができないようにする装置である。
誤施錠防止装置70は、スライドシャッター72とこのスライドシャッター72を図示矢印方向に進退可能に支持するスライドガイド74とを備えている。スライドシャッター72とスライドガイド74は、クレセントベース12の外側面(クレセント錠10が窓枠50Aに取り付けられた状態で外側に位置する面)71に取り付けられる。スライドシャッター72の上下端72A、72Bには、つる巻ばね76A、76Bが挿入されるばね挿入突起77A、77Bが形成されている。つる巻きばね76A、76Bはばね挿入突起77A、77Bに挿入され、つる巻きばね76A、76Bの一端はばね挿入突起77A、77Bの付け根部分に取り付けられる。
スライドシャッター72の上下端72A、72Bは、スライドガイド74に形成されているガイド溝74A、74B内に嵌め込まれ、つる巻ばね76A、76Bの他端はガイド溝74A、74Bの終端部75A、75Bに取り付けられる。つる巻ばね76A、76Bは常時縮む方向に弾発力が付与されるように形成してある。したがって、スライドシャッター72はスライドガイド74に支持された状態で常時図示右側方向に一定の弾発力で引っ張られる。
クレセントベース12の外側の面71には、クレセント16(図1参照)がクレセントハンドル18の回動に応じて出入りするクレセントガイド穴78が開口されている。したがって、スライドシャッター72が図示右側方向に引っ張られている状態(窓が開いている状態)ではスライドシャッター72がクレセントガイド穴78を塞いでしまうのでクレセント16がクレセントガイド穴78を出入りできず、クレセントハンドル18を動かすことができない。
スライドシャッター72は、係止片51のフック52と当接できる位置でスライドできるようにしてある。窓を閉めて行くと、スライドシャッター72の端部73がフック52に当接し、さらに閉めて行くとフック52がスライドシャッター72を図示左方向に押して行く。窓が完全に閉められた状態ではスライドシャッター72がクレセントガイド穴78から完全に逃げた位置まで移動するので、クレセント16がクレセントガイド穴78を出入りできるようになり、クレセントハンドル18を動かすことができる。
すなわち、窓が閉まっていないときには、スライドシャッター72がクレセントガイド穴78を塞いでしまうのでクレセントレバー18を回動させることはできず、施錠をすることができない。一方、窓が閉まっているときには、スライドシャッター72がクレセントガイド穴78から完全に逃げた位置まで移動するので、クレセントハンドル18を回動させることができ、クレセント16が係止片51のフック52と係合できるようになって施錠可能な状態となる。
このように、誤施錠防止装置70により、窓がきちんと閉まっていない状態でなければクレセントハンドル18が回動しないようにでき、誤施錠を確実に防止できる。また、誤施錠防止装置70のスライドシャッター72は、窓が開いている状態ではクレセントガイド穴78を覆う位置にあるので、クレセントベース12の内部に、ごみ、埃、異物が侵入し難くなる。
図4は、図1のクレセントと制御装置とで構成される防犯システムの概略構成図である。本実施の形態にかかる防犯システムは、図4に示すように、図1および図2に記載したクレセント錠10とクレセント錠10から電波を介して送信される警報信号を受信し警報を発する制御装置80とから構成される。図4では、本発明の理解を容易なものとするために、クレセント錠10を1個だけ記載したが、実際には複数のクレセント錠10が制御装置80との間で防犯機能を作動させている。
なお、各クレセント錠10と制御装置80との間の通信は、微弱電波無線または特定省電力無線を用いる。微弱電波無線を用いると消費電力が少なくて済み、コストが安いといった利点があるが、電波の到達距離を長くできないという欠点がある。また、特定省電力無線を用いると微弱電波無線を用いるときとは相反する利点と欠点がある。したがって、どちらの無線方式を採用するかは、防犯システムの使用される環境に応じて決める。
図4に示すように、制御装置80には、各クレセント錠10と通信をするためのアンテナ82と、防犯に関する種々の情報を表示するための液晶表示部84と、各クレセント錠10に防犯機能の作動指令または不作動指令を与えるための防犯/解除SW86、制御装置80から防犯機能の作動指令が送信されたときに、クレセント錠10が施錠状態になっていない場合など、防犯に関する種々の不具合を表示するためのLED88A、88Bと、主に制御装置80側の防犯機能に関する制御を担うマイクロコンピュータ90と、制御装置80が防犯機能の作動・不作動を制御するすべてのクレセント錠10のIDを記憶する記憶部92と、すべてのクレセント錠10との間で通信を行う送受信モジュール94と、窓ガラス60の破壊行為またはクレセントハンドル18の回動行為のいずれかが検知されたとき、または、防犯に関する種々の不具合が生じたときに警報音を発する警報部として機能する圧電ブザー96、警報を、電話回線を介して携帯電話やパソコンなどの端末装置に伝達するためのモデム98(接続装置)を備えている。
図5は、制御装置80内に設けられている制御系の概略構成ブロック図である。マイクロコンピュータ90には、液晶表示装置84、防犯/解除SW86、LED88A、88B、記憶部92、送受信モジュール94、圧電ブザー96、モデム98、電源部100が接続される。
液晶表示部84は、文字を表示できる液晶パネルを用いている。液晶表示部84は、防犯に関する種々の情報を表示する。たとえば、窓ガラス60の破壊行為またはクレセントハンドル18の回動行為をどのクレセント錠が検知したのかを表示したり、現在防犯機能が作動状態にあるのか不作動状態にあるのかを表示したり、防犯機能を作動状態とする指令を出力したときに施錠状態になっていないクレセント錠がどれであるのかを表示したりする。
防犯/解除SW86は、各クレセント錠10に防犯機能の作動指令または不作動指令を与えるために設けてあり、防犯側にセットしたときにはすべてのクレセント錠10に防犯機能の作動指令が与えられ、クレセント錠10は防犯機能を作動させる。また、解除側にセットしたときにはすべてのクレセント錠10に防犯機能の不作動指令が与えられ、クレセント錠10は防犯機能を解除する。
LED88A、88Bは、防犯に関する種々の不具合を表示するために用いられ、たとえば、防犯機能の作動指令が送信されたときに、クレセント錠10が施錠状態になっていない場合など、防犯に関して重大な不具合が生じている場合に点灯あるいは点滅する。
マイクロコンピュータ90は、主に制御装置80側の防犯機能に関する制御を担っている。マイクロコンピュータ90には、各クレセント錠10から送信される警報信号に付されているIDを照合する照合部91と、照合部91の照合結果により警報信号を送信しているクレセント錠10を特定する特定部93とを有している。
記憶部92には、制御装置80で防犯機能の作動・不作動を制御するすべてのクレセント錠10のIDが記憶されている。記憶部92にはID設定SW95が接続され、記憶部92に記憶させるIDはID設定SW95から入力する。記憶部92に記憶されているIDは書き換え可能とする必要があるため、記憶部92はRAMで構成してある。
照合部91は、クレセント錠10から送信された信号のIDを記憶部92に記憶されているIDと照合し、特定部93は、その照合結果からそのIDのクレセント錠10を特定する。たとえば、防犯機能が作動状態にあるとき、制御装置80からの信号に応じて各クレセント錠10から作動確認信号が送信されてくる。マイクロコンピュータ90は、特定部93で特定された結果から、防犯機能が正常に作動しているクレセント錠10がどれなのか、また、異常を生じているクレセント錠10がどれであるのかを認識する。
送受信モジュール94は、すべてのクレセント錠10に種々の指令を送信するための送信部102と、各クレセント錠10からの信号を受信する受信部104を有している。なお、送信部102から送信される信号にはIDは付していない。これは、制御装置80から特定のクレセント錠10にだけ信号を送信する必要がないからである。
圧電ブザー96は、侵入者を威嚇するに十分な音量の警報音を発することができるものを用いる。なお、圧電ブザー96に代えてスピーカーを用いても良い。
モデム98は、警報を、電話回線を介して携帯電話やパソコンなどの端末装置に伝達するために設けられている。不法侵入が行われようとしているとき、または不法侵入が行われたときに、そのことを携帯電話で知らせることができれば、その侵入に対して逸早く対処することができる。なお、モデム98に代えてルータを使用しても良い。
電源部100は、商用電圧を制御装置80の作動電圧(たとえば12V)に変換し、制御装置80の構成要素に電力を供給するためのものであり、供給される電力の切断、停電に備えて蓄電池を設けてもよい。
次に、本発明にかかる防犯システムの概略の動作を説明する。図6は、図4に示す防犯システムの動作フローチャートである。
まず、マイクロコンピュータ90は、防犯/解除SW86が防犯側にセットされているか否かを判断し(S1)、防犯側に設定されていれば(S1:YES)、送信部94およびアンテナ82を介して防犯機能の作動指令をすべてのクレセント錠10に向けて送信する(S2)。一方、防犯/解除SW86が解除側にセットされていれば(S1:NO)、何もせずに待機する。この場合、すべてのクレセント錠10のマイクロコンピュータ22は不作動状態になっており、受信部44のみが待機状態となる。
すべてのクレセント錠10が防犯機能の作動指令を受信すると、クレセント錠10の制御系のすべての構成要素への電力供給が開始され、マイクロコンピュータ22が不作動状態から作動状態に移行し、すべてのクレセント錠10の防犯機能が作動する(S3)。
なお、防犯機能の作動指令が送信されたときに、施錠状態になっていないクレセント錠10がある場合には(S4:YES)、開錠状態であることを示す信号がそのクレセント錠10からそのクレセント錠のIDとともに送信される(S5)。制御装置80は、このことを報知するため、液晶表示装置84に施錠状態になっていないクレセント錠がどれであるのかを表示し、また、LED88Aを点滅させ、圧電ブザー96から警報音を発する(S6)。この警報によって、住人は閉まっていない窓がどれであるのかを知ることができる。
すべてのクレセント錠10が施錠状態になっていれば(S4:NO)、すべてのクレセント錠10の防犯機能が作動している間は、制御装置80からの作動確認用の定時送信に応えるため、各クレセント錠10から一定間隔で作動確認用信号が出力される(S7)。この作動確認用信号にはそのクレセント錠独自のIDが付されている。制御装置80側ではこの作動確認用信号に基づいて正常に動作しているクレセント錠、または異常になっているクレセント錠を把握する。
すべてのクレセント錠10の防犯機能が作動中に、加速度センサ20が窓ガラス60の破壊行為またはクレセントハンドル18の回動行為を検知したときには(S8:YES)、そのクレセント錠10から警報信号が送信され、同時に圧電ブザー28から警報音が発せられる。また、制御装置80はこの警報信号を受信して圧電ブザー96を鳴らし、液晶表示部84に窓ガラス60の破壊行為またはクレセントハンドル18の回動行為をどのクレセント錠が検知したのかを表示する(S6)。なお、この警報信号にはそのクレセント錠独自のIDが付されている。したがって、制御装置80側では警報信号に付されているIDから不法侵入が行われようとしている窓、不法侵入が行われた窓を把握することができる。
また、すべてのクレセント錠10の防犯機能が作動中に、いずれかのクレセント錠10から作動確認用信号が送信されて来なくなったときにも(S8:YES)、制御装置80はLED88A、88Bを点滅させたり、圧電ブザー96を鳴らしたりして、異常の発生を知らせる(S6)。
一方、すべてのクレセント錠10の防犯機能が作動中に、異常が生じなければ(S8:NO)、防犯/解除SW86が解除側にセットされるまで以上の処理を繰り返し(S9:NO)、防犯/解除SW86が解除側にセットされたら(S9:YES)、すべてのクレセント錠10に防犯機能の不作動指令を出力して防犯機能を解除する。すべてのクレセント錠10は防犯機能の不作動信号を受信すると、マイクロコンピュータ22を不作動状態にし、受信部44を待機状態に移行させ、電池26の消耗を防止する(S10)。
[実施の形態2]
実施の形態2は、窓ガラスの破壊行為を衝撃検知センサとして機能する圧電センサによって、また、クレセントハンドルの回動行為を変位検知センサとして機能する傾斜センサによって、それぞれ検知可能に構成されたクレセント錠およびそのクレセント錠を用いた防犯システムである。
図7は、本実施の形態にかかるクレセント錠の概略構成図である。クレセント錠10Aは、窓枠50に取り付け可能なクレセントベース12と、クレセントベース12に回動自在に取り付けられたクレセント16と、回動軸14に取り付けられクレセント16を回動させるクレセントハンドル18とを備えている。クレセント錠10は、実施の形態1と同じく、既存のクレセント錠と同一の取り付け方法により窓枠に取り付けることができる構造を採用している。
クレセントベース12の窓枠50との当接面13には、窓ガラスの破壊行為を検知することができる圧電センサ15が取り付けられている。圧電センサ15は、所望の検知精度を維持するため、窓枠50の表面に一定の圧力の範囲内でしっかりと押し付けられた状態で取り付けられなければならない。したがって、図示はしていないが、クレセントベース12と圧電センサ15との間にシート状の弾性材を介在させ、クレセントベース12を窓枠50に取り付ける際のねじ締めの程度によらず、圧電センサ15が一定の圧力で窓枠50側に押し付けられるようにしてある。
クレセントハンドル18内には、クレセントハンドル18の回動行為を検知することができる傾斜センサ21と、圧電センサ15および傾斜センサ21からの信号に基づいて窓ガラス60の破壊行為またはクレセントハンドル18の回動行為が行われたことを認識するマイクロコンピュータ22と、窓ガラス60の破壊行為またはクレセントハンドル18の回動行為が認識されたときに電波を介して警報信号を送信する通信回路24と、傾斜センサ21、マイクロコンピュータ22および通信回路24に電力を供給する電池26(圧電センサ15は、自己発電型のセンサであるので、電力の供給は不要である)と、通信回路24から送信される警報信号に連動して警報音を発する圧電ブザー28が設けられている。傾斜センサ21、マイクロコンピュータ22、通信回路24、電池26は基板30上に取り付けられる。また、圧電センサ15は基板30との間で配線されている。
なお、本実施の形態では変位検知センサとして傾斜センサ21を用いたが、傾斜センサ21に代えて、実施の形態1の加速度センサを用いても良い。
図8は、クレセントベース12およびクレセントハンドル18内に設けられている制御系の概略構成ブロック図である。
マイクロコンピュータ22には、圧電センサ15、傾斜センサ21、通信回路24、電池26、圧電ブザー28、記憶部32、圧電センサ用検知感度調整ボリューム35が接続される。
図8を図2と比較すれば明らかなように、本実施の形態の制御系は、実施の形態1の制御系とは、圧電センサ15と傾斜センサ21を使用していること、および圧電センサ15の感度調整用ボリューム35を設けていることが相違しているのみであり、その他の構成要素およびそれらの構成要素の機能は全く同一である。したがって、重複記載となるため、図2と重複する構成要素に関する説明は省略する。
圧電センサ15は、振動や衝撃が加えられたときに電圧を生じる圧電素子を用いたセンサである。圧電センサ15は、振動や衝撃によって自ら電圧を出力するセンサであるので、電力の供給が不要であり、省電力型のセンサである。
傾斜センサ21は、クレセントレバー18が一定の角度を超えると内蔵されているスイッチがONするように構成されているスイッチであり、そのスイッチはクレセント錠10Aが開錠状態にあるときにはOFFされ、施錠状態にあるときにはONされ、施錠状態から開錠状態に移行するためクレセントレバー18が一定の角度まで回動されたときにはONからOFFになる。傾斜センサ21には電池26の電圧が印加されているが、この電圧はマイクロコンピュータ22がこのスイッチのON、OFFを検知できるようにするために印加しているだけであるので、電力はほとんど消費しない。
したがって、本実施の形態のクレセント錠10Aは、圧電センサ15と傾斜センサ21がほとんど電力を消費しないため、実施の形態1のクレセント錠10と比較して節電型といえ、電池寿命を延ばすことができる。
圧電センサ用検知感度調整ボリューム35は、圧電センサ15の検知感度を調整するためのボリュームである。圧電センサ用検知感度調整ボリューム35は基板30上に取り付けられ、その感度の調整は製造段階で行われる。
本実施の形態のクレセント錠10Aも実施の形態1と同じく、制御装置との間で交信をしながら防犯機能を作動させる。制御装置との間で行われる防犯機能の動作は実施の形態1の動作と全く同じ動作であるので、その説明は省略する。
[実施の形態3]
実施の形態3は、実施の形態1および実施の形態2のように、クレセントハンドル内に防犯機能を備えさせるのではなく、クレセントハンドルに被せるキャップ内に防犯機能を備えさせるものである。
実施の形態3は、窓ガラスの破壊行為とクレセントハンドルの回動行為を1つの加速度センサによって検知可能に構成したクレセントハンドルキャップである。
図9は、クレセント錠に取り付け前のクレセントハンドルキャップを示す図であり、同図(A)は正面図を、同図(B)は側面図を示す。また、図10は、クレセントハンドルキャップをクレセント錠に取り付けた状態を示す図であり、同図(A)は正面図を、同図(B)は側面図を示す。
クレセント錠10は、窓枠50に取り付け可能なクレセントベース12と、クレセントベース12に回動自在に取り付けられたクレセント16と、回動軸14に取り付けられクレセント16を回動させるクレセントハンドル18とを備えている。
クレセントハンドルキャップ120内には、実施の形態1と同様に、窓ガラス60の破壊行為またはクレセントハンドル18の回動行為の双方を検知することができる加速度センサ20と、加速度センサ20からの信号に基づいて窓ガラス60の破壊行為またはクレセントハンドル18の回動行為が行われたことを認識するマイクロコンピュータ22と、窓ガラス60の破壊行為またはクレセントハンドル18の回動行為が認識されたときに電波を介して警報信号を送信する通信回路24と、加速度センサ20、マイクロコンピュータ22および通信回路24に電力を供給する電池26と、通信回路24から送信される警報信号に連動して警報音を発する圧電ブザー28が設けられている。加速度センサ20、マイクロコンピュータ22、通信回路24、電池26は基板30上に取り付けられる。
クレセントハンドルキャップ120には、クレセントハンドル18に挿入してクレセントハンドルキャップ120をクレセントハンドル18に固定するためのクレセントハンドル挿入部125が形成されている。クレセントハンドル挿入部125には、クレセントハンドルキャップ120をクレセントハンドル18に堅固に固定させるための取り付けビス130A、130Bが取り付けられている。なお、クレセントハンドルキャップ120が取り外された場合には、内蔵された加速度センサ20がその変動を検知し、上記と同様に警報信号が発せられる。
クレセントハンドルキャップ120をクレセントハンドル18に取り付ける場合、クレセントハンドル挿入部125内にクレセントハンドル18を図10に示すように差し込み、取り付けビス130A、130Bを締め付ける。この締め付けによって、クレセントハンドルキャップ120がクレセントハンドル18と一体的に取り付けられる。なお、クレセントハンドルキャップ120が取り付けられた後は、クレセント錠10の施開錠はクレセントハンドルキャップ120を持って行うことになるので、クレセントハンドルキャップ120は施開錠時の荷重に十分耐えることができるように構成しておく。
クレセントハンドルキャップ120を種々の大きさ、形状のクレセントハンドル18に対応できるようにしておけば、既存のクレセント錠に容易に後付けすることができる。
なお、クレセントハンドルキャップ120が備える加速度センサ20、マイクロコンピュータ22などの制御系の構成要素およびその構成要素の機能は、実施の形態1と全く同一である。したがって、重複記載となるためその説明は省略する。また、本実施の形態のクレセントハンドルキャップ120も実施の形態1と同じく、制御装置との間で交信をしながら防犯機能を作動させる。制御装置との間で行われる防犯機能の動作は実施の形態1の動作と全く同じ動作であるので、その説明は省略する。
以上のように、[実施の形態1]と[実施の形態2]のクレセント錠およびそのクレセント錠を用いた防犯システム並びに[実施の形態3]のクレセントハンドルキャップによれば、次のような種々の効果を奏する。
窓ガラスの破壊行為およびクレセント錠の開錠を1つの加速度センサにより、または窓ガラスの破壊行為を圧電センサにより、クレセント錠の開錠を傾斜センサまたは加速度センサにより、それぞれ検出できるようにしているので、窓ガラスが割られる前後の破壊行為と、窓ガラスが割られてしまった後のクレセントハンドルの回動行為という2つの行為に対し、検知時刻を違えた2段階の検出をすることができる。
クレセントハンドルに警報音を発生するブザーを設けているので、密閉性の高い住宅においても、侵入者を効果的に威嚇することができる。
クレセント錠の送信部は、そのクレセント錠に設けられている固有のIDを付して警報信号を送信し、また、制御装置はそのIDを照合した上で警報を発するので、侵入しようとしている窓を特定できるだけでなく、本発明と同一の装置を設置している隣接世帯の制御装置の誤警報を防止できる。
また、クレセント錠には誤施錠防止装置が取り付けられているので、クレセントを係止片に確実に嵌め込むことができる施錠可能な位置にあるときにだけクレセントハンドルが回動(施錠)でき、クレセントが係止片に嵌め込まれていない状態で防犯機能が作動されてしまうことを防止できる。
本発明のクレセント錠は、既存のクレセント錠と同一の取り付け方法により窓枠に取り付けることができる構造を採用しているので、簡単にその交換ができ、窓ガラスの美観を損ねることがなく、クレセント錠からの警報信号は電波を介して送信されるので、制御装置との間の配線作業が不要である。
本発明のクレセント錠は、防犯機能をクレセントハンドル内に持たせたので、クレセント錠を設計するにあたっては、既存のクレセント錠の本体の機能、機構はそのままにして、クレセントハンドルのみの設計をすればよくその設計は容易である。
制御装置は、クレセント錠からの警報信号を受信してブザーにより警報を発するので、侵入者を効果的に威嚇することができる。また、この警報は、電話回線を介して端末装置に伝達できるようにしてあるので、その世帯の住人は携帯電話やパソコンで侵入者の存在を知ることができる。
防犯機能の作動・不作動は制御装置から送信することができ、防犯機能が不作動とされているときにはクレセント錠の受信部のみが作動する省電力状態となるので、電池寿命を延ばすことができる。
なお、防犯機能が作動状態にあるとき、電池の電圧がある程度以下になっている場合には、クレセント錠の通信回路からそのIDとともに電池切れの信号を送信するようにしても良い。このようにすれば、制御装置はどのクレセント錠が電池切れか否かを把握することができ、防犯の信頼性を高めることができる。
また、防犯機能が作動しているときには、制御装置から信号の送信が行われ、クレセント錠の通信回路からは、この送信に応じて作動確認信号が出力されるようになっているので、制御装置はクレセント錠の防犯機能が正常に動作しているか否かを認識することができ、防犯装置として高い信頼性を維持できる。
なお、以上の実施の形態では、センサとして圧電センサ、傾斜センサ、加速度センサを例示したが、窓ガラスに加えられた衝撃やクレセントハンドルの回動を検知できるセンサであれば、以上のセンサに代えてそのセンサを用いることも可能である。
さらにまた、クレセントハンドルに人間の体温を精度良く感知できる小型の赤外線センサを取り付ければ、侵入者が窓ガラスの破壊行為を開始する前に警報を発することができ、侵入の抑止力をさらに高めることができる。
本発明にかかる防犯機能を有するクレセント錠およびそのクレセント錠を用いた防犯システムは、既存のクレセント錠との交換が容易であるばかりでなく、防犯機能が従来のものより格段に向上しているので、クレセント錠の分野において利用できる。
実施の形態1にかかるクレセント錠の概略構成図である。 図1のクレセントハンドル内に設けられている制御系の概略構成ブロック図である。 図1のクレセント錠が備える誤施錠防止装置の構成図である。 図1のクレセントと制御装置とで構成される防犯システムの概略構成図である。 制御装置内に設けられている制御系の概略構成ブロック図である。 図4に示す防犯システムの動作フローチャートである。 実施の形態2にかかるクレセント錠の概略構成図である。 図7のクレセントベースおよびクレセントハンドル内に設けられている制御系の概略構成ブロック図である。 実施の形態3にかかるキャップ式防犯装置の概略構成図である。 キャップ式防犯装置をクレセントハンドルに装着した状態を示す図である。 本発明にかかるクレセント錠で用いる加速度センサの構造を示す図である。 図11の加速度センサの傾斜計測の原理説明に供する図である。
符号の説明
10、10A…クレセント錠、
11A、11B…取り付けねじ、
12…クレセントベース、
13…クレセントベースの当接部、
14…回動軸、
15…圧電センサ、
16…クレセント、
18…クレセントハンドル、
20…加速度センサ、
20A…可動電極、
20B…固定電極、
22…マイクロコンピュータ、
24…通信回路、
26…電池、
28…圧電ブザー、
30…基板、
32…記憶部、
34…検知感度調整ボリューム、
35…圧電センサ用検知感度調整ボリューム、
42…送信部、
44…受信部、
46…アンテナ、
50、50A、50B…窓枠、
51…係止片、
52…フック、
60…窓ガラス、
70…誤施錠防止装置、
71…外側面、
72…スライドシャッター、
72A、72B…スライドシャッターの上下端、
73…スライドシャッターの端部、
74…スライドガイド、
74A、74B…ガイド溝、
75A、75B…終端部、
76A、76B…つる巻ばね、
77A、77B…ばね挿入突起、
78…クレセントガイド穴、
80…制御装置、
82…アンテナ、
84…液晶表示部、
86…防犯/解除SW、
88A、88B…LED、
90…マイクロコンピュータ、
91…照合部、
92…記憶部、
93…特定部、
94…送受信モジュール、
95…ID設定SW、
96…圧電ブザー、
98…モデム、
100…電源回路、
102…送信部、
104…受信部、
120…クレセントハンドルキャップ、
125…クレセントハンドル挿入部、
130A、130B…取り付けビス。

Claims (9)

  1. 窓枠に取り付けられたクレセントベースと当該クレセントベースに回動自在に取り付けられたクレセントと当該クレセントを回動させるためのクレセントハンドルとを備えたクレセント錠の、当該クレセントハンドルに被せることができるクレセントハンドル用キャップであって、
    当該クレセントハンドル用キャップは、窓枠の振動および前記クレセントの変位を検知し得るセンサと、当該センサからの信号を演算する演算部と、当該演算部による演算結果を電波により送信する通信部と、前記演算部と前記通信部へ電力を供給する電池とを備えていることを特徴とするクレセントハンドル用キャップ。
  2. 前記センサは加速度センサもしくは傾斜センサであることを特徴とする請求項1記載のクレセントハンドル用キャップ。
  3. 前記クレセントハンドル用キャップには、窓枠の振動、またはクレセントハンドルの回動のうち少なくともいずれか一方を検知したときに警報音を発する警報装置がさらに設けられていることを特徴とする請求項1記載のクレセントハンドル用キャップ。
  4. 前記通信部は、クレセント錠固有のIDを記憶する記憶部を備え、当該IDを付して前記演算結果を送信することを特徴とする請求項1記載のクレセントハンドル用キャップ。
  5. 請求項に記載のクレセントハンドル用キャップと、
    当該クレセントハンドル用キャップから電波により送信される演算結果を受信し警報信号を発する制御装置と、
    を有することを特徴とするクレセントハンドル用キャップを用いた防犯システム。
  6. 前記制御装置は、前記演算結果に付されているIDを照合する照合部と、
    照合の結果から異常な信号を送信したクレセントハンドル用キャップを特定する特定部と、
    特定されたクレセントハンドル用キャップに関する情報とともに警報信号を発する警報部と、
    を有することを特徴とする請求項5記載のクレセントハンドル用キャップを用いた防犯システム。
  7. クレセントハンドル用キャップの通信部は、前記制御装置からの情報を受信するための受信部を備え、また、前記制御装置は前記クレセントハンドル用キャップに情報を送信するための送信部を備え、
    前記クレセントハンドル用キャップの防犯機能の作動・不作動指令は、前記制御装置の送信部から前記クレセントハンドル用キャップの受信部に電波により送信されることを特徴とする請求項5記載のクレセントハンドル用キャップを用いた防犯システム。
  8. 前記クレセントハンドル用キャップの防犯機能が作動状態にある場合には、
    前記制御信号からの信号に応じて、クレセントハンドル用キャップの通信部は作動確認用信号を前記制御装置に向けて出力することを特徴とする請求項記載のクレセントハンドル用キャップを用いた防犯システム。
  9. 前記制御装置は、前記警報信号を電話回線を介して端末装置に伝達するための接続装置を備えていることを特徴とする請求項5に記載のクレセントハンドル用キャップを用いた防犯システム
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