JP3907591B2 - 陶芸用窯 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、陶磁器を焼成する際に使用する陶芸用窯に関する。
【0002】
【従来の技術】
陶磁器の焼成工程で使用される窯は、穴窯や倒炎式窯などのように薪を燃料とするもののほか、加熱源として電熱ヒータを用いるもの、ガスを燃料とするもの(例えば、特許文献1,2参照。)、石炭やコークスなどの固形燃料を使用するもの(例えば、引用文献3参照。)などがある。
【0003】
特許文献1に記載の陶芸用窯装置は、火炎放射部が設けられた正面壁と、火炎放射部から発せられる火炎を受ける仕切壁と、仕切壁の背面側に設けられた連通路とを有する密閉炉体を備え、この密閉炉体の連通路に連通して煙道が立設され、正面壁と仕切壁との中間部を焼成室とし、焼成室には、正面壁より側に吸込口を有し、仕切壁を貫通して連通路に火炎を誘導させる還流誘導路が形成された構造となっている。
【0004】
特許文献2に記載のガス陶芸窯は、燃焼用二次空気を炉内に吸引することができるように煙道にエジェクタが設置され、エジェクタ用ファン圧およびガス圧をそれぞれマイコンで制御するものである。
【0005】
特許文献3に記載の陶芸用窯は、底板と筒状の窯壁構成体と蓋体とで構成された窯内部の上方に被焼成物収容容器を配置し、その下方に投入した固形燃料に送風機で空気を送り込みながら燃焼させる構成となっている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−139364号公報(第2−4頁)
【特許文献2】
特開2000−169214号公報(第3−5頁)
【特許文献3】
登録実用新案第000775号公報(第2−5頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
薪を燃料とする窯(薪窯)は、火力のコントロールなどは難しいものの、薪の種類、薪の湿度、その日の天候、気温などによって、焼成される陶磁器の色調などが大きく変化することがあり、いわゆる窯変(予期せぬ良い陶磁器が焼成されること)を期待することができる。このため、陶芸家の間では薪窯に対するニーズは依然として高いのであるが、薪窯は、小型化することが極めて困難であるため、穴窯や倒炎式窯など大型のものしかないのが実状である
【0008】
また、薪窯は、装入された陶磁器類が所定温度(例えば、1200℃〜1270℃程度の温度)に到達するのに長時間を要するため、陶磁器の焼成が完了するまでに24時間以上かかることがある。また、薪が燃え始めると薪投入口が高温になるため、薪の追加投入などの作業がやり難くなり、焼成中には煙突から大量の煤煙が発生する。
【0009】
一方、特許文献1,2に記載されているガス式の陶芸用窯および特許文献3に記載されている石炭やコークスなどを燃料とする陶芸用窯などは、比較的小型であり、昇温速度が速く、煤煙が少なく、火力のコントロールも容易であるなどの長所があるが、電動ファンなどの送風手段が用いられているため、電源がない場所では使用できない。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、薪を燃料として陶磁器を短時間で焼成することができ、煤煙の発生が少なく、薪投入口の高温化を回避することができ、比較的容易に小型化を図ることができる、陶芸用窯を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の陶芸用窯は、薪投入口を有する燃焼室と、燃焼室の下方に燃焼室との間を通気性部材で区画して設けられた焼成室と、焼成室と連通して立設され薪投入口よりも高い位置に開口した煙突と、煙突の一部に貫通状に設けられた空気孔とを備えたことを特徴とする。
【0012】
煙突に設けられた空気孔において薪などを燃焼させると、その熱気流が煙突内に流入して煙突内の空気を加熱しながら上昇するため、煙突内に上昇気流が発生する。これにより、煙突と連通する焼成室および焼成室の上方にある燃焼室内の空気は煙突内へ吸い込まれる方向へ移動するため、大気中の空気が薪投入口から燃焼室内へ流入し、焼成室を通過して煙突内へ流れ込み、前記上昇気流とともに煙突内を上昇する。すなわち、薪投入口から燃焼室内へ流入し、焼成室内を通過して煙突内を上昇する連続的な気体流が発生する。
【0013】
したがって、薪投入口付近で点火した薪を燃焼室に投入し、その上に少しずつ薪を投入していくと、前記気体流の作用により薪が効率良く燃焼して炎が徐々に拡大していく。そして、このとき発生する熱気流と炎とが、前記気体流とともに通気性部材を通過して焼成室内へ連続的に流れ込むことによって焼成室内の温度が上昇する。このため、焼成室内に収容した陶磁器類を比較的短時間で焼成することができる。
【0014】
また、燃焼室内の薪の燃焼で生じた熱気流と炎が前記気体流に加わることによって煙突内の上昇気流は勢いを増すため、前記気体流も全体的に勢いを増し、恰もサイホン作用が機能し始めた後のように、燃焼室内で薪が燃焼し続ける限り、前記気体流は途切れることなく維持される。このため、焼成室内に装入されている陶磁器を効率的に加熱することが可能となり、従来の窯より短時間で焼成することができる。なお、燃焼室内で薪が燃焼し始めた後は、前記気体流が途切れることなく維持されるため、煙突の空気孔での燃焼は不要となる。
【0015】
前述したように、燃焼室での薪の燃焼が始まると、薪投入口から燃焼室内へ空気が流入し、通気性部材および焼成室を経由して煙突内を上昇する連続的な気体流が、電動ファンなどを用いることなく、維持される。したがって、薪投入口から燃焼室内の薪に向かって十分な空気(酸素)が連続的に供給されることで薪は完全燃焼するため、煤煙の発生が少ない。また、薪投入口から燃焼室内へ向かう気体流が存在し続けることにより、薪投入口の高温化も回避することができる。
【0016】
また、燃焼室の下方に焼成室を配置したことにより、燃焼室内で燃えている薪の熱気流、炎および灰は、通気性部材を通過して焼成室内へ流入あるいは落下するため、焼成室内に装入された陶磁器は熱気流や炎の作用を受けるだけでなく、落下した灰が陶磁器に付着して釉薬の一部を構成することとなり、焼成後の陶磁器の芸術性を高める上で有効となる。
【0017】
ここで、前記煙突に流量調節手段を設けることにより、薪投入口から燃焼室および焼成室を経由して煙突内を上昇する前記気体流の流量を増減させることが可能となる。流量調節手段を用いて、煙突内を上昇する流量を増大させると燃焼室内の火の勢いが強くなり、燃焼速度が増大するため、焼成時間を短縮化することができる。また、流量調整手段で流量を減少させると火の勢いが弱くなり、燃焼速度も低下するため、焼成時間は長引くが、焼成室内の陶磁器に多くの灰が降下して釉薬となるため、芸術性の高い陶磁器ができる可能性が高まる。
【0018】
また、前記煙突の空気孔に開度調節手段を設けることにより、煙突に流入する空気量を増減させることができる。開度調節手段を用いて煙突の空気孔を閉じると煙突内の上昇気流が強まるため、燃焼室内に大量の空気が流れ込んで、薪の燃焼速度が増大し、焼成時間を短縮化することができる。開度調節手段を用いて煙突の空気孔を開くと、薪の燃焼速度は低下するが、空気孔を通じて煙突内に新鮮な空気が流入し、煙突内を上昇する可燃性ガスなどの二次燃焼が生じるため煤煙を減少させることができる。
【0019】
また、本発明の陶芸用窯においては、燃焼室と焼成室とが通気性部材で区画され上下方向に配置されているため設置スペースは比較的小さくてすむ。また、燃焼室から焼成室に向かって流れる前記気体流を利用して薪を燃焼させることで、電動ファンなしで、薪を安定的に燃焼させることができるため、電動ファンなどの設置スペースも不要である。このため、窯の小型化を図ることも比較的容易である。
【0020】
一方、前記煙突を前記焼成室の最下部に連通させた構造とすることにより、燃焼室から焼成室内へ流入した熱気流などは、焼成室内の上方から最下部まで確実に到達した後、煙突へ流入するようになるため、焼成室内を万遍なく加熱することができる。これによって、焼成室内の温度分布が均一化されるため、焼成ムラがなくなり、焼成室内の焼成可能領域が拡大し、一度に多くの陶磁器を焼成することも可能となる。
【0021】
また、煙突に設けた流量調節手段と、煙突の空気孔に設けた開度調節手段とをそれぞれ用いることにより、焼成室内の雰囲気を、酸化雰囲気、還元雰囲気、過還元雰囲気あるいは炭化雰囲気などに調節することもできるため、窯内雰囲気の違いによる陶磁器の焼成状態の変化を楽しむこともできる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態である陶芸用窯を示す一部切欠正面図、図2は図1のA−A線における断面図、図3は図2のB−B線における断面図、図4は図2のC−C線における断面図、図5は図1に示す陶芸用窯を構成する煙突付近の部分斜視図である。
【0023】
図1〜図4に示すように、本実施形態の陶芸用窯1は、耐火材料で形成された箱体状の本体部2内の上方に燃焼室5が設けられ、その下方に焼成室6が設けられ、燃焼室5と焼成室6とは通気性部材であるロストル7によって区画されている。燃焼室5の正面には薪投入口8が設けられ、薪投入口8の下縁部分には前方に突出した棚部8aが設けられている。
【0024】
焼成室6の正面には、陶磁器を出し入れするための装入口10が開設され、この装入口10にはドア式の装入扉9が設けられている。装入扉9は、2つの蝶番によって軸支され、取っ手9bを手で掴んで開閉することができ、ねじ式の閉止具9cによって閉止することができる。焼成室6内には、支持脚12によって棚板11が水平に保持されており、この棚板11上に陶磁器17を載置して焼成を行う。
【0025】
焼成室6の側壁には温度計測孔13が開設され、焼成室6の背面部分の最下部には排気口18が設けられ、この排気口18に煙突4の水平連結部3を連結することによって、煙突4が焼成室6に連通されている。水平連結部3には、煙道3aの輪切り方向に平板状の開閉部材14が配置されている。開閉部材14を上下方向にスライドさせることによって煙道3aの断面積が変化し、煙道3aを通過する気体流の流量を調節することができる。
【0026】
水平連結部3の下流側は、ほぼ垂直に立設された煙突4に連通されており、水平連結部3および煙突4により、連続したL字状の煙道3a,4aが形成されている。煙突4の側面の一部には空気孔15が貫通状態に設けられ、この空気孔15は、図5に示すように複数の耐火煉瓦16を着脱することによって、その開度を調節したり、閉塞したりすることができる。なお、煙突4の上端(図示せず)は、燃焼室5の薪投入口8より高い位置に開口している。
【0027】
陶芸用窯1の煙突4に設けられた空気孔15を開き、隔壁断面の水平部分15aにおいて薪などを燃焼させると、その熱気流が煙突4内に流入して煙突4内の空気を加熱しながら上昇するため、煙突4内には矢線20方向の上昇気流が発生する。これによって、水平連結部3を介して煙突4と連通する焼成室6内および燃焼室5内の空気は、矢線21,22で示すように、煙突4内へ吸い込まれる方向へ移動する。
【0028】
このため、大気中の空気は矢線23で示すように薪投入口8から燃焼室5内へ流入し、ロストル7の通気孔7aを通過して焼成室6内へ流れ込んだ後、煙道3a,4aを通過して煙突4内へ流入し、前記上昇気流とともに煙突4内を上昇する。すなわち、薪投入口8から燃焼室5内へ流入し焼成室6内を通過して煙突4内を上昇した後、大気中へ放出される連続的な気体流が発生する。
【0029】
したがって、薪投入口8の棚部8aの上で点火した燃焼中の薪を燃焼室5内へ投入し、その上に薪を少しずつ投入していくと前記気体流の作用により薪が効率良く燃焼して徐々に炎が大きくなっていく。このときに発生する熱気流および炎が前記気体流とともにロストル7の通気孔7aを通過して、その下方に位置する焼成室6内へ連続的に流れ込んで焼成室6内の温度を上昇させる。したがって、温度計測孔13に挿入された温度計測器(図示せず)によって焼成室6内の温度を確認しながら、燃焼室5内へ薪を投入して燃焼を継続すれば、焼成室6内に収容されている陶磁器17を比較的短時間で焼成することができる。
【0030】
また、燃焼室5内の薪が本格的に燃焼し始めて炎の勢いが増すと、このときに生じる熱気流が前記気体流に加わることによって煙突4内の上昇気流は勢いを増すこととなる。これによって、前記気体流は全体的に勢いを増し、恰もサイホン作用が生じた後のように、燃焼室5内の薪の燃焼が継続する限り、前記気体流は途切れることなく維持される。
【0031】
このため、焼成室6内に装入されている陶磁器17は熱気流と炎によって効率的に加熱されることとなり、従来の薪窯よりも短時間で焼成することができる。すなわち、従来は24時間以上の焼成時間を要していたものが、陶芸用窯1を使用することにより、8時間程度の焼成時間ですむようになった。燃焼室5内で薪が燃焼し始めた後は、前記気体流が途切れずに維持されるため、煙突4の空気孔15における薪などの燃焼は不要となる。
【0032】
このように、燃焼室5内での薪の燃焼が始まると、電気やガスを使用することなく、薪投入口8から燃焼室5内へ空気が流入し、ロストル7および焼成室6を経由して煙突4内を上昇する連続的な気体流が維持される。したがって、薪投入口8から燃焼室5内の薪に向かって十分な空気(酸素)が連続的に供給され、薪は完全燃焼するため、煤煙の発生が少ない。また、薪投入口8から燃焼室5内へ向かう気体流が存在し続けることにより、薪投入口8付近が空冷され、高温化が抑制されるため、薪投入口8へ接近して行う必要がある薪の追加投入作業などは容易であり、安全性も高い。
【0033】
また、焼成過程において、燃焼室5内で燃えている薪から生じる熱気流、炎および灰は、ロストル7を通過して焼成室6内へ流入あるいは落下する。このため、焼成室6内に装入された陶磁器17は熱気流や炎の作用を受けるとともに、落下した灰が陶磁器17に付着して釉薬の一部を構成することとなり、焼成後の陶磁器の芸術性を高める上で有効となる。
【0034】
一方、流量調節手段である開閉部材14を上方へ移動させ、煙突4内を上昇する流量を増大させると燃焼室5内の火勢が強くなり、燃焼速度が増大するため、焼成時間を短縮化することができる。また、開閉部材14を下方へ移動させて流量を減少させると燃焼室5内の火勢が弱くなり、燃焼速度も低下するため、焼成時間は長引くが、焼成室6内の陶磁器17に多くの灰が降下して釉薬化するため、芸術性の高い陶磁器ができる可能性が高まる。
【0035】
また、煙突4の空気孔15に、その開度調節手段である耐火煉瓦16を嵌め込んで空気孔15を閉じると煙突4内の上昇気流が強まって、燃焼室5内に大量の空気が流れ込んで薪の燃焼速度が増大するため、焼成時間を短縮化することができる。また、耐火煉瓦16を取り外して煙突4の空気孔15を開くと、煙突4内の上昇気流が弱まり、薪の燃焼速度は低下するが、空気孔15を通じて煙突4内に新鮮な空気が流入し、煙突4内を上昇する可燃性ガスなどの二次燃焼が生じるため煤煙を減少させることができる。
【0036】
本実施形態の陶芸用窯1においては、燃焼室5と焼成室6とがロストル7で区画された状態で上下に配置されているため、設置面積は比較的小さくてすむ。また、燃焼室5から焼成室6に向かって流れる前記気体流を利用して薪を燃焼させるため、電動ファンなどの設置スペースも不要である。したがって、陶芸用窯1は薪窯でありながら、比較的容易に窯の小型化を図ることができる。
【0037】
また、煙突4を焼成室6の最下部に連通させた構造としているため、燃焼室5から焼成室6内へ流入した熱気流などは、焼成室6内の上方から最下部まで確実に到達した後、煙突へ流入する。これにより、焼成室6内は万遍なく加熱され、温度分布が均一化されるため、比較的広い焼成可能領域を確保することができ、一度に多くの陶磁器を焼成することも可能である。
【0038】
また、開閉部材14を上下移動させて煙道3aを開閉したり、煙突4の空気孔15を耐火煉瓦16で開閉したりすることにより、焼成室6内の雰囲気を、酸化雰囲気、還元雰囲気、過還元雰囲気あるいは炭化雰囲気などに調節することも可能である。このため、雰囲気の違いによる陶磁器17の焼成状態の変化を楽しむこともできる。
【0039】
例えば、細めの薪を燃焼室5に投入し、開閉部材14を上方へ移動させ、煙突4の空気孔16を閉じると、空気流および熱気流などの流れが増大し、焼成室6内は酸化雰囲気となる。一方、燃焼室5内へ薪を多めに投入し、開閉部材14を下方へ移動させ、煙突4内の上昇気流を弱めると、焼成室5内は還元雰囲気あるいは過還元雰囲気となる。また、還元または過還元雰囲気の下で所定時間加熱した後、最終温度になった時点で、燃焼室5内を薪で満たすとともに薪投入口8を閉じ、さらに開閉部材14を下方へ移動させると、焼成室6内は炭化雰囲気となる。
【0040】
なお、本実施形態の陶芸用窯1は燃焼室5内へ投入した薪を燃焼させて陶磁器を焼成するものであるが、燃料は薪に限定するものではないので、石炭やコークスなどの固形燃料を使用することもできる。また、燃焼室5内にバーナーなどの燃焼器具や電熱ヒータなどを配置すれば、ガス、石油あるいは電気などを加熱エネルギーとして使用することも可能である。
【0041】
【発明の効果】
本発明により、以下に示す効果を奏する。
【0042】
(1)薪投入口を有する燃焼室と、燃焼室の下方に燃焼室との間を通気性部材で区画して設けられた焼成室と、焼成室と連通して立設され薪投入口より高い位置に開口した煙突と、煙突の一部に貫通状に設けられた空気孔とを備えたことにより、薪を燃料して陶磁器を短時間で焼成することが可能となり、煤煙の発生が少なくなり、薪投入口の高温化を回避することができ、比較的容易に小型化を図ることもできる。
【0043】
(2)煙突に流量調節手段を設けることにより、燃焼室内の薪の燃焼速度を増減させることで焼成時間の調節が可能となるため、陶磁器の焼成状態を変化させることができるようになる。
【0044】
(3)煙突の空気孔に開度調節手段を設けることにより、煙突に流入する空気量を増減させることで、焼成時間を調節したり、煤煙を減少させたりすることができるようになる。
【0045】
(4)煙突を焼成室の最下部に連通させた構造とすることにより、焼成室内は万遍なく加熱され、温度分布が均一化されるため、焼成ムラがなくなり、焼成室内の焼成可能領域が拡大し、一度に多くの陶磁器を焼成することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態である陶芸用窯を示す一部切欠正面図である。
【図2】 図1のA−A線における断面図である。
【図3】 図2のB−B線における断面図である。
【図4】 図2のC−C線における断面図である。
【図5】 図1に示す陶芸用窯を構成する煙突付近の部分斜視図である。
【符号の説明】
1 陶芸用窯
2 本体部
3 水平連結部
4 煙突
3a,4a 煙道
5 燃焼室
6 焼成室
7 ロストル
7a 通気孔
8 薪投入口
8a 棚部
9 装入扉
9a 蝶番
9b 取っ手
9c 閉止金具
10 装入口
11 棚板
12 支持脚
13 温度計測孔
14 開閉部材
15 二次空気孔
15a 水平断面部
16 耐火煉瓦
17 陶磁器
18 排気口
20,21,22,23 矢線

Claims (4)

  1. 薪投入口を有する燃焼室と、前記燃焼室の下方に前記燃焼室との間を通気性部材で区画して設けられた焼成室と、前記焼成室と連通して立設され前記薪投入口よりも高い位置に開口した煙突と、前記煙突の一部に貫通状に設けられた空気孔とを備えたことを特徴とする陶芸用窯。
  2. 前記煙突に流量調節手段を設けた請求項1記載の陶芸用窯。
  3. 前記煙突の空気孔に開度調節手段を設けた請求項1または2記載の陶芸用窯。
  4. 前記煙突を前記焼成室の最下部に連通させた請求項1〜3のいずれかに記載の陶芸用窯。
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