JP3906989B2 - 電着塗料の回収方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車や家電製品などの被塗装物を電着塗料によって電着塗装するための電着槽に、前記電着塗料を回収する電着塗料の回収方法に関するもので、さらに詳しく言えば、電着塗料の一部を限外ろ過膜(UF膜)で限外膜ろ過し、得られた限外膜ろ過液を逆浸透膜(RO膜)で逆浸透膜ろ過して、逆浸透膜ろ過液と逆浸透濃縮液とに分離し、前記逆浸透膜ろ過液、限外膜ろ過液および逆浸透濃縮液を被塗装物の水洗用に供し、その後純水を前記水洗後の被塗装物の水洗用に供する工程で、水洗に使用した純水の使用量の低減と電着塗料の回収効率の上昇に寄与できる電着塗料の回収方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平5−117899号公報(第2頁)
【0003】
前記特許文献1によれば、自動車や家電製品などの被塗装物には電着塗料による電着塗装が多用されていて、このような電着塗装に用いられる電着塗料にはアニオン塗料とカチオン塗料とがあり、近年は、ポリアミド樹脂塗料のように、塗料成分に、水中で正に帯電するアミノ基を有しているカチオン塗料が、被塗装物の表面を陰極にして塗料成分を析出させて塗装が行え、アニオン塗料のように被塗装物の表面から金属成分の溶出が少ないことから、広く用いられている、とある。
【0004】
このような電着塗装は、図2に示したように、電着塗料を有効に利用するために、電着槽3から電着塗料の一部を限外膜ろ過装置1に供給し、この限外膜ろ過装置1で限外膜ろ過して得られた限外膜ろ過液を第1水洗槽4に供給し、この第1水洗槽4によって電着後の被塗装物を第一次水洗し、この第一次水洗に使用した第一次使用済水洗水と限外膜ろ過装置1で分離された限外濃縮液とを前記電着槽3に回収するとともに、前記限外膜ろ過液を逆浸透膜ろ過装置2に供給し、この逆浸透膜ろ過装置2で逆浸透膜ろ過して得られた逆浸透膜ろ過液を第2水洗槽5に供給し、この第2水洗槽5によって第一次水洗後の被塗装物を第二次水洗し、この第二次水洗に使用した第二次使用済水洗水と逆浸透膜ろ過装置2で分離された逆浸透濃縮液とを前記電着槽3に回収し、さらに純水水洗槽6で第二次水洗後の被塗装物を純水で水洗するようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した電着塗料の回収方法は、電着後の被塗装物の水洗を、限外膜ろ過液および逆浸透膜ろ過液によって行い、水洗に使用した使用済水洗水を限外濃縮液および逆浸透濃縮液とともに電着槽3に回収しているので、電着塗料の回収効率が向上できる、といった長所はあるが、このような長所を生かすために、逆浸透膜ろ過装置を、その塩排除率が80%〜90%、逆浸透膜ろ過液の回収率が50%〜90%になるように、1MPa以上の高圧で運転されている。
【0006】
そのため、高圧に耐える逆浸透膜が必要になることや高圧を得るための装置を設ける必要性から運転コストが増大するといった問題があるだけでなく、逆浸透濃縮液を通じて電着槽3に戻される夾雑イオンの量が増加し、その量が、電着槽3から被塗装物を介して流出する夾雑イオンの量と限外膜ろ過装置1の被ろ過液とともに流出する夾雑イオンの量の総計を上回ると、電着槽3中の夾雑イオンの量が増加して電着塗料が凝集し、電着塗装に支障をきたすという問題があった。そのため、このような電着塗料の回収方法は、広く実用化されるには至っていない、というのが現状であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような問題を解決するためになされるものであって、その目的は電着塗料の回収効率を高めるとともに、回収した電着塗料中に夾雑イオンの蓄積がなく、長期間にわたって電着塗料の回収が安定して行うことができる方法を提供することにある。すなわち、被塗装物を電着塗料によって電着塗装するための電着槽と、電着塗装後の被塗装物を水洗する水洗手段とを有し、前記電着槽に電着塗料を回収する電着塗料の回収方法において、電着塗料の一部を限外ろ過膜で限外膜ろ過して、限外膜ろ過液と限外濃縮液とに分離する工程と、前記限外膜ろ過液を塩排除率が50〜70%になるように逆浸透膜で逆浸透膜ろ過して、逆浸透膜ろ過液と逆浸透濃縮液とに分離する工程とを設け、前記水洗手段は、少なくとも、前記逆浸透濃縮液によって水洗を行う逆浸透濃縮液水洗手段、前記限外膜ろ過液による水洗を行う限外膜ろ過液水洗手段および前記逆浸透膜ろ過液による水洗を行う逆浸透膜ろ過液水洗手段で構成され、前記逆浸透濃縮液水洗手段で水洗に使用された逆浸透濃縮液と前記限外膜ろ過液水洗手段で水洗に使用された限外膜ろ過液とは前記限外濃縮液とともに前記電着槽に回収されることを特徴とする電着塗料の回収方法である。
【0008】
上記した電着塗料の回収方法は、限外濃縮液が限外膜ろ過液に対して1.5倍以下の濃縮率になるようにし、かつ逆浸透膜ろ過に供される限外膜ろ過液の液量が逆浸透膜ろ過液の液量の3倍以上になるようにすることが好ましい。
【0009】
また、上記した電着塗料の回収方法は、逆浸透膜ろ過する膜間差圧を0.5kPa以下にすることが好ましい。
【0011】
また、上記した電着塗料の回収方法において、水洗手段は、さらに純水によって行う純水水洗手段を有し、この純水水洗手段で使用した後の純水を逆浸透膜ろ過液水洗手段に供給することが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、その実施の形態に基づいて説明する。
【0013】
図1は本発明の実施の形態に係る電着塗料の回収方法を説明するためのフロー図である。
【0014】
すなわち、本発明の実施の形態に係る電着塗料の回収方法の特徴は、被塗装物を電着塗料で電着塗装するための電着槽3を有し、この電着槽3からの電着塗料の一部を限外膜ろ過装置1によって限外膜ろ過して、限外膜ろ過液と限外濃縮液とに分離する工程と、前記限外膜ろ過液を塩排除率が50〜70%になるように逆浸透膜ろ過装置2によって逆浸透膜ろ過して、逆浸透膜ろ過液と逆浸透濃縮液とに分離する工程とを設け、前記水洗手段は、少なくとも、前記逆浸透濃縮液によって水洗を行う逆浸透濃縮液水洗手段、前記限外膜ろ過液による水洗を行う限外膜ろ過液水洗手段および前記逆浸透膜ろ過液による水洗を行う逆浸透膜ろ過液水洗手段で構成され、前記逆浸透濃縮液水洗手段で水洗に使用された逆浸透濃縮液と前記限外膜ろ過液水洗手段で水洗に使用された限外膜ろ過液とは前記限外濃縮液とともに前記電着槽に回収されることを特徴とする電着塗料の回収方法である。
【0015】
前述した50〜70%の塩排除率を実現する手段としては、このような性能の逆浸透膜を選択するのがよいが、所定の雰囲気温度下において、逆浸透膜の塩排除率は一定の膜間差圧を維持すれば、ほぼ一定であることに基づいて、それを0.5kPa以下にしてもよい。また、所定の雰囲気温度下において、電着塗料の一部を限外膜ろ過して得る限外膜ろ過液の液量に対し、前述した逆浸透膜の膜間差圧を維持して、必要な逆浸透膜ろ過液の液量を確保するということに基づくと、逆浸透膜ろ過に供される限外膜ろ過液の液量を逆浸透膜ろ過液の液量の3倍以上にするのがよい。また、限外膜ろ過装置の膜面積の増大を抑えつつ、最少低限必要な限外膜ろ過液の液量を確保するということに基づくと、限外濃縮液の濃縮率を1.5倍以下にするのがよい。
【0016】
前述した水洗手段は、たとえば、電着塗装後の被塗装物を水洗する第1水洗槽71、この第1水洗槽71で水洗された被塗装物を水洗する第2水洗槽72、この第2水洗槽72で水洗された被塗装物を水洗する第3水洗槽73、この第3水洗槽73で水洗された被塗装物を水洗する第4水洗槽74、この第4水洗槽74で水洗された被塗装物を水洗する第5水洗槽75、この第5水洗槽75で水洗された被塗装物を純水で水洗する純水水洗槽76からなり、前記第5水洗槽75を逆浸透膜ろ過液による水洗を行う逆浸透膜ろ過液水洗手段7aとし、前記第4水洗槽74を限外膜ろ過液による水洗を行う限外膜ろ過液水洗手段7bとし、前記第3水洗槽73を逆浸透濃縮液によって水洗を行う逆浸透濃縮液水洗手段7cとし、純水水洗槽76を純水水洗手段7dとしている。
【0017】
前記逆浸透膜ろ過液水洗手段7a(第5水洗槽75)では、たとえば膜間差圧を0.5kPa以下にして、塩排除率が50〜70%になるように逆浸透膜ろ過装置2で逆浸透膜ろ過し、得られた逆浸透膜ろ過液を、逆浸透膜ろ過液水洗手段7a(第5水洗槽75)の内外でポンプ8によって循環させながら被塗装物を水洗するようにしている。また、前記限外膜ろ過液水洗手段7b(第4水洗槽74)では、たとえば限外膜ろ過液に対する限外濃縮液の濃縮率を1.5倍以下にし、かつ前記逆浸透膜ろ過に供される限外膜ろ過液の液量が逆浸透膜ろ過液の液量の3倍以上にして、必要とする逆浸透膜ろ過液の液量を確保しつつ、逆浸透膜の膜間差圧を0.5kPa以下にして限外膜ろ過装置1で限外膜ろ過して得た限外膜ろ過液を供給して被塗装物を水洗するようにしている。また、前記逆浸透濃縮液水洗手段7c(第3水洗槽73)では、前記限外膜ろ過液水洗手段7b(第4水洗槽74)で使用された後の水洗水と逆浸透膜ろ過装置2で逆浸透膜ろ過して得た逆浸透濃縮液とを供給して被塗装物を水洗するようにし、さらに前記第2水洗槽72では、前記逆浸透濃縮液水洗手段7c(第3水洗槽73)で使用された後の水洗水を供給して被塗装物を水洗するようにし、前記第1水洗槽71では、前記第2水洗槽72で使用された後の水洗水を供給して被塗装物を水洗するようにし、この第1水洗槽71で使用された後の水洗水は濃縮して電着槽3に回収するようにしている。このため、上記した塩排除率を設定することにより、電着槽3に戻される夾雑イオンの量を、電着塗装に支障をきたすことがない程度に減少させることができ、水洗効果を高めかつ電着塗料成分を有効に回収することができる。
【0018】
なお、この実施の形態のものでは、さらに、前述した逆浸透膜ろ過液水洗手段7a(第5水洗槽75)に続いて純水水洗手段7d(純水水洗槽76)を設け、前記逆浸透膜ろ過液水洗手段7aによる水洗後の被塗装物を純水によって水洗し、水洗に使用した後の純水を逆浸透膜ろ過液水洗手段7a(第5水洗槽75)に戻して純水の使用量を節減するとともに、各水洗手段からの排水量が少なくなるようにしている。
【0019】
【実施例】
次に、上記した実施の形態のものを、具体的な実施例で説明する。
【0020】
(実施例)
電着塗料として、そのNV(電着塗料の成分である水、溶剤、有機酸、顔料、樹脂および無機物質のうち、顔料、樹脂および無機物質の成分を言い、電着槽3に回収すべき成分の比)が18.5%のものを使用し、電着槽3から限外膜ろ過装置1に65リットル/分で供給してNVが0.4%の限外膜ろ過液を得、この限外膜ろ過液を逆浸透膜ろ過装置2に60リットル/分で供給し、20リットル/分で逆浸透膜ろ過して、NVが0.05%の逆浸透膜ろ過液とNVが0.75%の逆浸透濃縮液を得、前記逆浸透膜ろ過液を逆浸透膜ろ過液水洗手段7aの内外で循環させながら被塗装物を水洗すると逆浸透膜ろ過液水洗手段7a内の水洗水のNVは0.26%になった。また、前記逆浸透濃縮液と限外膜ろ過液水洗手段7bで使用された後の水洗水とを前記逆浸透濃縮液水洗手段7cに供給して被塗装物を水洗すると逆浸透濃縮液水洗手段7c内の水洗水のNVは0.8%になり、この水洗水を第2水洗槽72、第1水洗槽71を介して電着槽3に供給して、電着塗料を回収すようにすると、その回収率は99.7%であった。
【0021】
(比較例)
これに対し、逆浸透膜ろ過装置2を設けずに、電着槽3から限外膜ろ過装置1に65リットル/分で供給してNVが0.4%の限外膜ろ過液を得、そのすべてを限外膜ろ過液水洗手段7bに供給して被塗装物を水洗し、この水洗水を第3水洗槽73、第2水洗槽72および第1水洗槽71を介して電着槽3に供給して、電着塗料を回収すようにすると、第3水洗槽73内の水洗水のNVは0.8%、電着槽3に回収される電着塗料の回収率は97.8%であった。
【0022】
このことから、電着塗料の回収率を2%程度上昇させるのに、従来は、逆浸透膜ろ過装置2を設けて、その塩排除率を80%〜90%にしていたが、このようにすると、運転コストが増大するといった問題があったが、実施例のように、運転条件を定めることにより、運転コストが増大することなく、その効果が得られることがわかる。
【0023】
上記した電着塗料の回収方法では、第1水洗槽71において電着塗装された直後の被塗装物が水洗され、これに続く第2、第3、第4および第5水洗槽72、73、74および75を順に移動しながら水洗されて、被塗装物から電着塗料が洗い流され、第1、第2、第3および第4水洗槽71、72、73および74において使用された後の水洗水は第4、第3、第2および第1水洗槽74、73、72および71の順に移動しながら電着槽3に電着塗料が回収される。この際、前述した逆浸透膜ろ過装置2における逆浸透膜は、その塩排除率が50〜70%の性能のものを使用しているので、逆浸透膜ろ過液中には、ナトリウムイオンなどの夾雑イオンの約80%が存在することになるが、このような夾雑イオンが存在する逆浸透膜ろ過液中を、逆浸透膜ろ過液水洗手段7aに供給して被塗装物の水洗用に供しても、必要に応じて純水水洗手段7dを設けることによって、容易に夾雑イオンを被塗装物から除去することができる。
【0024】
なお、このような純水水洗手段7dは、逆浸透膜ろ過液水洗手段7aだけで被塗装物から十分に夾雑イオンを除去することができる場合は、必ずしも設ける必要はないが、逆浸透膜ろ過液水洗手段7a(第5水洗槽75)に続いて純水水洗手段7d(純水水洗槽76)を設けたものにし、逆浸透膜ろ過液水洗手段7a(第5水洗槽75)で水洗した後の被塗装物を純水で水洗し、水洗に使用した後の純水を逆浸透膜ろ過液水洗手段7a(第5水洗槽75)に回収するようにすれば、純水を回収しないものに比較して、その使用量が半減でき、それに伴う排水量も半減できる、という効果もある。
【0025】
なお、このような電着塗料の回収方法を効率よく行うためには、逆浸透膜ろ過する膜間差圧を0.5MPa以下にし、限外膜ろ過装置1による限外濃縮液が限外膜ろ過液に対して1.5倍以下の濃縮率になるようにし、かつ逆浸透膜ろ過装置2に供給される限外膜ろ過液の液量が逆浸透膜ろ過液の液量の3倍以上になるようにするのがよい。すなわち、上記した如く、逆浸透膜ろ過時の膜間差圧を0.5MPa以下にすると、塩排除率を50〜70%にして逆浸透膜ろ過でき、結果として、夾雑イオンの約80%が逆浸透膜を透過し、逆浸透濃縮液を電着槽3に回収しても、夾雑イオンによって電着塗装が支障をきたすことはなく、逆浸透膜の表面に電着塗料成分のケーキ層が蓄積して圧密化して、その回収が困難になるだけでなく、逆浸透膜の長寿命化にも寄与することができる。また、逆浸透膜の膜間差圧を維持して、必要な逆浸透膜ろ過液の液量を確保するということに基づくと、逆浸透膜ろ過に供される限外膜ろ過液の液量を逆浸透膜ろ過液の液量の3倍以上にするのがよい。また、限外膜ろ過装置の膜面積の増大を抑えつつ、最少低限必要な限外膜ろ過液の液量を確保するということに基づくと、限外濃縮液の濃縮率1.5倍以下の濃縮率になるようにするのがよい。
【0026】
上記した実施の形態および実施例では、第1水洗槽71と、これに続く第2、第3、第4および第5水洗槽72、73、74および75の水洗方法は特に限定していないが、洗い流すべき電着塗料の質や量に応じてシャワー方式やディップ方式を適宜組み合わせて行うことができる。
【0027】
また、上記した実施の形態および実施例では、第5水洗槽75を逆浸透膜ろ過液水洗手段7aとし、第4水洗槽を限外膜ろ過液水洗手段7bとし、第3水洗槽73を逆浸透濃縮液水洗手段7cとしたが、このような形態に限定されるものではなく、必要に応じて水洗槽を増減させて、逆浸透膜ろ過液水洗手段7a、限外膜ろ過液水洗手段7bおよび逆浸透濃縮液水洗手段7cの少なくとも一つを複数の水洗槽で構成したり、逆浸透濃縮液水洗手段7cと電着槽3との間に設ける水洗槽の数を変更するなど、の多様な変形例が考えられる。
【0028】
【発明の効果】
上記した如く、本発明に係る電着塗料の回収方法は、塩排除率が50〜70%になるように逆浸透膜ろ過しているから、電着槽3に戻される夾雑イオンの量を、電着塗装に支障をきたすことがない程度に減少させることができ、水洗効果を高めかつ電着塗料成分を有効に回収することができる。また、限外膜ろ過装置の膜面積の増大を抑えることができるとともに、適正な膜間差圧で逆浸透膜ろ過装置を運転することができるから、逆浸透膜ろ過装置に使用する膜の長寿命化に寄与することができ、限外膜ろ過装置や逆浸透膜ろ過装置の運転コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電着塗料の回収方法を説明するためのフロー図である。
【図2】従来の電着塗料の回収方法を説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
1 限外膜ろ過装置
2 逆浸透膜ろ過装置
3 電着槽
7 水洗手段
7a 逆浸透膜ろ過液水洗手段
7b 限外膜ろ過液水洗手段
7c 逆浸透濃縮液水洗手段
7d 純水水洗手段
Claims (1)
- 被塗装物を電着塗料によって電着塗装するための電着槽と、電着塗装後の被塗装物を水洗する水洗手段とを有し、前記電着槽に電着塗料を回収する電着塗料の回収方法において、電着塗料の一部を限外ろ過膜で限外膜ろ過して、限外膜ろ過液と限外濃縮液とに分離する工程と、前記限外膜ろ過液を塩排除率が50〜70%になるように逆浸透膜で逆浸透膜ろ過して、逆浸透膜ろ過液と逆浸透濃縮液とに分離する工程とを設け、前記水洗手段は、少なくとも、前記逆浸透濃縮液によって水洗を行う逆浸透濃縮液水洗手段、前記限外膜ろ過液による水洗を行う限外膜ろ過液水洗手段および前記逆浸透膜ろ過液による水洗を行う逆浸透膜ろ過液水洗手段で構成され、前記逆浸透濃縮液水洗手段で水洗に使用された逆浸透濃縮液と前記限外膜ろ過液水洗手段で水洗に使用された限外膜ろ過液とは前記限外濃縮液とともに前記電着槽に回収されることを特徴とする電着塗料の回収方法。
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