JP3906461B2 - 光アドドロップ装置用監視システムならびに光クロスコネクト装置用監視システム - Google Patents

光アドドロップ装置用監視システムならびに光クロスコネクト装置用監視システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、波長多重伝送システムのノードにおいて、伝送される波長多重光信号から特定の波長の光信号を分離あるいは挿入する光アドドロップ装置を監視する光アドドロップ装置用監視システム、ならびに、伝送される波長多重光信号間の光信号交換を行う光クロスコネクト装置を監視する光クロスコネクト用監視システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の光信号監視技術としては、図6に示すように、光分岐器101と光パワーメータ102、あるいは、光分岐器101と光スペアナ103から構成される監視機構100を光アドドロップ装置110、または光クロスコネクト装置111内に設け、光信号出力あるいは光信号スペクトルをモニタすることにより光信号状態を監視していた(参考文献:”波長多重クロスコネクト装置における光スイッチ障害用モニタの検討”,2000年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会,SB-8-1.)。また、監視結果は、パフォーマンスモニタとして、あるいは、ある所定のしきい値を設けてアラームとして用いられることが知られている。
【0003】
特願2000−164195に示されている光アドドロップ装置および光クロスコネクト装置は、信号波長遮断手段を用いた波長光選択スイッチと光合波器により構成されており、波長光選択スイッチ内の信号波長遮断手段により不要な信号波長を遮断することにより波長選択を行っている。
【0004】
信号波長遮断手段としては、ファイバグレーティング等の光帯域阻止フィルタを用いることができる。一般にファイバグレーティング等の光帯域阻止フィルタは、遮断する波長光を反射し、他の波長光を通過させる特性を有する。この光帯域阻止フィルタの信号遮断が不完全であると、光帯域阻止フィルタを通過した信号光が、光アドドロップ装置では分岐挿入、挿入信号に対して、また、光クロスコネクト装置では、光交換信号に対してクロストークを与える。このクロストークは、通過させるべき波長光の光信号に対して−22dB以下でないと伝送特性劣化を与えるとの報告がある(参考文献:"WAVELENGTH DIVISION MULTIPLEXED NETWORKS",OAA'95,SaB1.)。
【0005】
そして、信号遮断の不完全性は、光帯域阻止フィルタに対する経時劣化や環境温度、および入力信号波長ずれ等により生じる。例えば、光帯域阻止フィルタとしてフィルタファイバグレーティングを利用した場合の信号遮断特性は、図7のように表される。この場合、中心波長±0.1nmの範囲であれば、−22dBの信号遮断特性を実現できるが、前記経時劣化等による中心波長ずれおよび入力信号波長ずれが中心波長±0.1nmを超えるとクロストークを与える可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の光アドドロップ装置用監視システムおよび光クロスコネクト装置用監視システムは、以下のような問題点が存在していた。
光アドドロップ装置用監視システムおよび光クロスコネクト装置用監視システムでは、光分岐器と光パワーメータを用いて光信号出力をモニタする方法をとった場合、全波長に対する出力についての検知であるため、それぞれの波長について個々に検知することは出来なかった。
【0007】
また、光分岐器と光スペクトラムアナライザを用いて、例えば、図8(a)、(b)に示す監視箇所Pにおいて光信号スペクトルを監視することにより、光帯域阻止フィルタの信号遮断特性を監視する方法も考えられるが、入力側および出力側の経路において監視装置が必要となり、図8(a)の光アドドロップ装置で監視箇所Pが3箇所、図8(b)の2×2光クロスコネクト装置で6箇所の監視箇所Pが必要となってしまう。
【0008】
さらに、監視箇所での光分岐器の挿入損失を1dBであると推定すると、前記光アドドロップ装置、および光クロスコネクト装置では、2dBの光損失を招くことになる。この光損失は、M×M光クロスコネクト装置(M=3,4・・)において顕著に現れてしまう。そして、監視箇所が増えると、前記光損失量も増えることを意味している。
【0009】
なお、M×M光クロスコネクト装置は、2×2光クロスコネクト装置の組合せにより実現できる(参考文献:”Fiber Bragg Grating-Based Large Nonblocking Multiwavelength Cross-Connects”,JLT, vol.16,no.10.)。このM×M光クロスコネクト装置は、その一例として図9に示すと、前記文献に示されているアーキテクチャを用いた4×4光クロスコネクト装置120として構成される。この4×4光クロスコネクト装置120を実現するために、2×2光クロスコネクト装置121が6個必要であることが分かる。この場合の監視箇所数は、36箇所(6×6)にもなり、また、監視箇所による損失は、6dBと増大する。
【0010】
本発明の目的は、光アドドロップ装置および光クロスコネクト装置において、入力信号と前記光帯域阻止フィルタの反射信号とを比較し、各信号波長遮断状態を監視することにより装置内の監視箇所数を削減、および監視箇所数の削減により光損失を改善した光アドドロップ装置用監視システムならびに光クロスコネクト装置用監視システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るアドドロップ装置用監視システムならびに光クロスコネクト装置用監視システムは、前記目的を達成するため以下のように構成した。
すなわち、光アドドロップ装置用監視システムは、入力側の光伝送路に接続され入力される波長多重光信号を一方と他方の分岐出力ポートに分岐する光分岐器と、それぞれが2個の入力ポート、および、2個の出力ポートを有する複数個の光選択スイッチ、2個の合波入力ポート、および、合波した波長多重光信号を接続する出力側の光伝送路に出力する合波出力ポートを有する光合波器と、を備える光アドドロップ装置と、この光アドドロップ装置の前記波長多重光信号の入力側の前記光伝送路に接続される光信号監視機構と、を備えている。
【0012】
そして、前記光アドドロップ装置用監視システムは、前記光選択スイッチが、当該スイッチの入力側に配置した第1ポートおよび第2ポートと、当該スイッチの出力側に配置した第3ポートおよび第4ポートとを備え、前記第1ポートと前記第3ポート、および、前記第2ポートと前記第4ポートを結ぶバー状態、ならびに、前記第1ポートと前記第4ポート、および、前記第2ポートと前記第3ポートを結ぶクロス状態として、第1経路と第2経路との経路を切替えるものである構成としている。
【0013】
さらに、前記光アドドロップ装置用監視システムにおいて、前記光選択スイッチの入力側に配置した第1ポートおよび第2ポートは、前記光分岐器の一方と他方の分岐出力ポート又は前段の前記光選択スイッチの出力側に配置した第3ポートおよび第4ポートにそれぞれ接続され、最終段の前記光選択スイッチの第3ポートは前記光合波器の2個の合波入力ポートの一方に接続され、最終段の前記光選択スイッチの第4ポートから出力される光信号はドロップされ、前記光合波器の他方の合波入力ポートから光信号がアドされるもので、前記光選択スイッチの入力側に配置した第1ポートに接続される経路のそれぞれには、前記光分岐器により分岐された波長多重光信号から、それぞれの経路毎に異なる特定の波長を反射し阻止する光帯域阻止フィルタが配置されている。
【0014】
そして、前記光アドドロップ装置用監視システムにおいて、前記光波長監視機構、前記光伝送路から入力される前記波長多重光信号を一方と他方に分岐する監視機構の光分岐器を備え、かつ、前記監視機構の光分岐器により一方に分岐された前記波長多重光信号を波長信号毎に監視する光信号監視装置に送り、さらに、前記監視機構の光分岐器により他方に分岐された前記波長多重光信号を前記光アドドロップ装置に送ると共に、各前記光帯域阻止フィルタから反射される前記波長多重光信号の各反射光信号を前記光信号監視装置に送るように接続される光サーキュレータを備えており、前記光信号監視装置は、予め測定した光サーキュレータから各光帯域阻止フィルタまでの光経路損失を記憶しておき、監視対象波長に応じて前記光選択スイッチを制御することで前記光経路損失と併せて前記監視機構の光分岐器からの波長多重光信号と、前記サーキュレータからの波長多重光信号とを比較して伝送特性を監視するように構成した。
【0015】
このように構成されることにより、光アドドロップ装置用監視システムは、波長多重光信号が、はじめに、光信号監視機構の光分岐器により分岐されて光信号監視装置に入力されると共に、光サーキュレータを介して光アドドロップ装置に入力される。そして、光アドドロップ装置に入力された波長多重光信号は、N個の光帯域阻止フィルタと光選択スイッチとを備える光回路のうち任意に設定される第1経路およびこの第1経路と相補関係にある第2経路を経由して光合波器から出力される。このとき、波長多重光信号の各波長光は、光帯域阻止フィルタにより所定波長光が反射されて反射光信号として光サーキュレータを介して光信号監視に送られる。さらに、光アドドロップ装置用監視システムは、前記光信号監視装置が、予め測定した光サーキュレータから各光帯域阻止フィルタまでの光経路損失を記憶しておき、前記光経路損失と併せて前記監視機構の光分岐器からの波長多重光信号と、前記サーキュレータからの波長多重光信号とを比較して、例えば、予め設定したしきい値を超えているかどうかにより伝送特性を監視している。
【0016】
また、前記光アドドロップ装置用監視システムは、前記光信号監視装置に接続され、その光信号監視装置により比較して得られた前記波長多重光信号に基づいて波形または数値として、前記光回路の劣化状態を表示して認識する認識手段を備える構成とした。
【0017】
このように構成されることにより、光信号監視装置に送られてきた波長多重光信号と、光アドドロップ装置の各光帯域阻止フィルタにより反射された反射光信号に基づいて認識手段が光回路の劣化状態を認識することができる。例えば、光帯域阻止フィルタの反射光信号と通過光信号との割合を認識手段としてパフォーマンスモニタにより認識することができる。
【0018】
さらに、前記光アドドロップ装置用監視システムは、前記光信号監視装置に接続され、その光信号監視装置により比較して得られた前記波長多重光信号と、予め設定したしきい値とに基づいてアラームにより音で認識する認識手段を備える構成とした。
【0019】
このように構成されることにより、前記光アドドロップ装置用監視システムは、通過光信号の光信号出力に、所定のしきい値を設け認識手段としてのアラームにより認識することができる。
【0020】
また、前記光アドドロップ装置用監視システムは、入力側の第1光伝送路に接続され入力される波長多重光信号を一方と他方の分岐出力ポートに分岐する第1光分岐器と、それぞれが2個の入力ポート、および、2個の出力ポートを有する複数個の光選択スイッチ、2個の合波入力ポート、および、合波した波長多重光信号を接続する出力側の第1光伝送路に出力する第1合波出力ポートを有する第1光合波器と、を備える第1光アドドロップ部と、この第1光アドドロップ部の前記波長多重光信号の入力側の前記第1光伝送路に接続される第1光信号監視機構と、入力側の第2光伝送路に接続され入力される波長多重光信号を一方と他方の分岐出力ポートに分岐する第2光分岐器と、それぞれが2個の入力ポート、および、2個の出力ポートを有する複数個の光選択スイッチ、2個の合波入力ポート、および、合波した波長多重光信号を接続する出力側の第2光伝送路に出力する第2合波出力ポートを有する第2光合波器と、を備える第2光アドドロップ部と、この第2光アドドロップ部の前記波長多重光信号の入力側の前記第2光伝送路に接続される第2光信号監視機構と、を備え、前記第1アドドロップ部における最終段の前記光選択スイッチの他方の出力ポートを前記第2光合波器の一方の合波入力ポートに接続し、かつ、前記第2アドドロップ部における最終段の前記光選択スイッチの一方の出力ポートを前記第1光合波器の他方の合波入力ポートに接続している。
【0021】
さらに、前記光クロスコネクト用監視システムにおいて、記光選択スイッチは、当該スイッチの入力側に配置した第1ポートおよび第2ポートと、当該スイッチの出力側に配置した第3ポートおよび第4ポートとを備え、前記第1ポートと前記第3ポート、および、前記第2ポートと前記第4ポートを結ぶバー状態、ならびに、前記第1ポートと前記第4ポート、および、前記第2ポートと前記第3ポートを結ぶクロス状態として、第1経路と第2経路との経路を切替えるものである構成とした。
【0022】
そして、前記光クロスコネクト用監視システムにおいて、記光選択スイッチ入力側に配置した第1ポートおよび第2ポートは、前記第1および第2光分岐器において一方と他方の分岐出力ポート又は前段の前記光選択スイッチの出力側に配置した第3ポートおよび第4ポートにそれぞれ接続され、最終段の前記光選択スイッチの第3ポートは前記光合波器の2個の合波入力ポートの一方に接続され、最終段の前記光選択スイッチの第4ポートから出力される光信号はドロップされ、前記光合波器の他方の合波入力ポートから光信号がアドされるもので、前記光選択スイッチの入力側に配置した第1ポートに接続される経路のそれぞれには、前記第1および第2光分岐器により分岐された波長多重光信号から、それぞれの経路毎に異なる特定の波長を反射し阻止する光帯域阻止フィルタが配置されている。
【0023】
そして、前記光クロスコネクト用監視システムにおいて、前記第1光波長監視機構、前記第1光伝送路から入力される前記波長多重光信号を一方と他方に分岐する監視機構の第1光分岐器を備え、かつ、前記監視機構の第1光分岐器により一方に分岐された前記波長多重光信号を波長信号毎に監視する第1光信号監視装置に送り、さらに、前記監視機構の第1光分岐器により他方に分岐された前記波長多重光信号を前記第1光アドドロップ部に送るように接続されると共に、各前記光帯域阻止フィルタから反射される前記波長多重光信号の各反射光信号を前記第1光信号監視装置に送るように接続される第1光サーキュレータを備え、前記第1光信号監視装置は、前記第1光サーキュレータから各光帯域阻止フィルタまでの光経路損失を予め測定して記憶しておき、監視対象波長に応じて前記光選択スイッチを制御することで、前記光経路損失と併せて前記監視機構の第1光分岐器からの波長多重光信号と、前記第1サーキュレータからの波長多重光信号とを比較して伝送特性を監視するものである構成とした。
【0024】
また、前記光クロスコネクト用監視システムにおいて、前記第2光波長監視機構は、前記第2光伝送路から入力される前記波長多重光信号を一方と他方に分岐する監視機構の第2光分岐器を備え、かつ、前記監視機構の第2光分岐器により一方に分岐された前記波長多重光信号を波長信号毎に監視する第2光信号監視装置に送り、さらに、前記監視機構の第2光分岐器により他方に分岐された前記波長多重光信号を前記第2光アドドロップ部に送るように接続されると共に、各前記光帯域阻止フィルタから反射される前記波長多重光信号の各反射光信号を前記第2光信号監視装置に送るように接続される第2光サーキュレータを備え、前記第2光信号監視装置は、前記第2光サーキュレータから各光帯域阻止フィルタまでの光経路損失を予め測定して記憶しておき、監視対象波長に応じて前記光選択スイッチを制御することで、前記光経路損失と併せて前記監視機構の第2光分岐器からの波長多重光信号と、前記第2サーキュレータからの波長多重光信号とを比較して伝送特性を監視するものである。
【0025】
このように構成されることにより、光クロスコネクト用監視システムは、はじめに波長多重光信号が第1および第2監視部の光分岐器により分岐され光信号監視装置に入力されると共に、光サーキュレータを介して各光回路に入力される。そして、光回路に入力された波長多重光信号は、任意に設定されたN個のうちのいずれかの光帯域阻止フィルタおよび光選択スイッチを経由する第1経路および、この第1経路と相補関係にある第2経路とを経由して、その光回路から光合波器に出力される。なお、光回路はそれぞれ2個の出力ポートを、光合波器の合波入力ポートに組合せを任意に接続している。さらに、各光回路の光帯域阻止フィルタから反射される反射光信号は、それぞれの光サーキュレータを介してそれぞれの光信号監視装置に入力される。
【0026】
そして、前記光クロスコネクト用監視システムは、前記第1および第2光信号監視装置にそれぞれ接続され、当該光信号監視装置により比較して得られた前記波長多重光信号に基づいて波形または数値として、前記光回路の劣化状態を表示して認識する認識手段を備える構成とした。
【0027】
このように構成されることにより、光クロスコネクト用監視システムは、各光回路の光帯域阻止フィルタから反射される反射光信号ごとに認識手段により波長多重光信号と比較して光回路の劣化状態を認識することができる。なお、認識手段により、光回路における劣化状態として光損失状態および通過光信号と反射光信号との割合等を認識することができる。
【0028】
また、前記光クロスコネクト用監視システムは、前記第1および第2光信号監視装置にそれぞれ接続され、当該光信号監視装置により比較して得られた前記波長多重光信号と、予め設定したしきい値とに基づいてアラームにより音で認識する認識手段を備える構成としてもよい。このように構成したことにより記載の光クロスコネクト用監視システムは、通過光信号の光信号出力に、所定のしきい値を設け認識手段としてのアラームにより認識することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は光アドドロップ装置用監視システムを模式的に示すブロック構成図、図2(a)、(b)、(c)、(d)は光信号監視装置が検知した波長の状態を示す模式図、図3は光クロスコネクト装置用監視システムを模式的に示すブロック構成図、図4(a)、(b)、(c)、(d)は光信号監視装置が検知した波長の状態を示す模式図、図5(a)、(b)は光コネクト装置用監視システムにおける監視箇所数および挿入損失についての数値を示すグラフ図である。なお、図1では、光伝送路50,60の間で波長λ1,λ2,λ3,λ4の波長多重光信号を入出力し、ローカル網19との間で波長λ2,λ3の光信号を分離・挿入するものとして説明する。
【0030】
図1に示すように、光アドドロップ装置用監視システムAは、波長光信号監視機構1と、この波長光信号監視機構1の後段に接続される光アドドロップ装置10とを備えている。
波長光信号監視機構1は、波長多重光信号λ(λ1,λ2,λ3,λ4)の監視機構入力ポート1a側に接続される監視機構の光分岐器2と、この監視機構の光分岐器2により分岐された一方に接続される光信号監視装置3と、監視機構の光分岐器2により分岐された他方に接続される光サーキュレータ4と、この光サーキュレータ4の出入力ポート側に接続される監視機構出入力ポート1bとを備えている。
【0031】
監視機構の光分岐器2は、入力される波長多重光信号λを一方と他方に分岐するためのものであり、例えば、スラブ光導波路などの平面導波路であることや、また、ハーフミラーなどのバルク状光学系、あるいはビームスプリッタ等、送られて来る光信号を一方と他方に分岐できるものであれば、特に限定されるものではない。
【0032】
光信号監視装置3は、一方の監視入力ポート3aから入力される波長多重光信号λの各波長λ1,λ2,λ3,λ4と、他方の監視入力ポート3bから入力される波長多重光信号λの各反射光信号λ1′,λ2′,λ3′,λ4′との各信号波長、光信号出力を比較している。この光信号監視装置3は、AWG(アレイ導波路型)フィルタ等の周期フィルタを用いて各波長の信号光を抽出し、光パワーメータを用いて波長毎に測定することや、また、信号光スペクトルを直接測定するスペクトラムアナライザ等の各波長毎に取り扱うことができるものであれば、特に限定されるものではない。また、この光信号監視装置3は、光信号出力の状態を数値あるいは波形により認識できるように表示モニタ、記憶手段(図示せず)等を備えている。
【0033】
なお、ここではスペクトルアナライザを光信号監視装置3とした場合について説明する。この光信号監視装置3は、入力光スペクトルから各信号光の波長、光信号出力を求め、入力信号が所定の波長、光信号出力を有しているかを監視している。そして、光信号監視装置3において、各波長の光信号出力は、監視機構の光分岐器2から光信号監視装置3までの光経路損失(光分岐器2による光分岐損失と、光信号監視装置3までの光ファイバ経路損失およびコネクタ接続損失)を加味した値が、波長毎にモニタされている。
【0034】
さらに、光信号監視装置3において、後記する光回路に設けた光帯域阻止フィルタとしてのファイバグレーティング13(13a〜13d)からの反射光信号は、そのファイバグレーティング13の遮断状態により、例えば、図2のような光スペクトルとして表される。ここで、図2で示す光スペクトルの場合においても、光サーキュレータ4から光分岐器12を介して、光回路10の各ファイバグレーティングまでの光経路損失を加味した値がモニタされている。この光経路損失をモニタする場合、初期値に前記光経路損失を測定しておき、その値をオフセットとして光信号監視装置3の記憶手段(図示せず)に記憶されることで実現している。
【0035】
図1に示すように、光サーキュレータ4は、第1ポート4a、第2ポート4b、第3ポート4cを備えており、第1ポート4aから入力される光信号を第2ポート4bに出力し、第2ポート4bから入力される光信号を第3ポート4cに出力する特性を有している。なお、この光サーキュレータ4は、第2ポート4bから入力される光信号は、第1ポート4a側には戻らないように構成されている。
【0036】
つぎに、図1に示すように、光アドドロップ装置10は、入力される光信号を一方と他方の分岐出力ポートに分岐する光分岐器12と、この光分岐器12に接続される光回路11と、この光回路11に接続される光合波器15とを備えている。なお、光分岐器12と光合波器15は、入力と出力が反転した状態で使用されることで同じ構成のものを用いることができ、前記した監視機構の光分岐器2と同様の機能を備えている。
【0037】
光回路11は、光分岐器2の分岐出力ポートに接続される2個の回路入力ポート11a、11bおよび2個の回路出力ポート11c、11dならびに第1経路11A、第2経路11Bと、この両経路11A,11B中に配置される光帯域阻止フィルタとしてのファイバグレーティング13と、このファイバブレーティング13と交互に配置される光選択スイッチ14とを備えている。
【0038】
ファイバグレーティング13は、ここでは第1〜第4ファイバグレーティング13a〜13dとして配置され、所定の波長λi(i=1,2,3,4)の光を反射し、その反射した以外の特定の波長(λ1〜4)を通過させる特性を有している。
【0039】
また、光選択スイッチ14は、ここでは2×2光スイッチが用いられ、第1〜第4スイッチ14a〜14dとして配置され、それぞれ入力部として第1、第2ポート、出力ポートとして第3、第4ポートを備えており、各スイッチ14a〜14dがそれぞれ外部からの制御により独立に切り替わるように構成されている。
【0040】
この光選択スイッチ14は、第1スイッチ14aのように第1ポートと第4ポートを結ぶと共に、第2ポートと第3ポートを結ぶクロス状態ならびに、第2スイッチ14bのように、第1ポートと第3ポートを結ぶと共に、第2ポートと第4ポートを結ぶバー状態に切り替えて使用される。なお、このような光スイッチとしては、例えばメカニカル光スイッチや、電気光学効果を利用したマッハツェンダ干渉計型光スイッチなどを利用することができる。
【0041】
光回路11は、各ファイバグレーティング13a〜13dおよび各スイッチ14a〜14dを任意に設定して、入力された波長多重光信号の第1経路11Aおよび第2経路11Bとを経由して両回路出力ポート11c、11dから任意の波長を選択して波長多重光信号を出力している。
【0042】
例えば、ファイバグレーティング13a〜13dは、入力側から出力側に向かってそれぞれ波長λ1〜λ4をそれぞれ反射する構成として配置されている。そして、ここでは回路出力ポート11cから波長λ2,λ3を出力し、回路出力ポート11dから波長λ1,λ4を出力するように第1経路11Aと第2経路11Bとを設定している。
【0043】
ここでは、前記のように両経路11A,11Bを構成することで、光アドドロップ装置10は、ローカル網19との間で波長λ2,λ3の光信号を分離・挿入する機能を実現している。また、分岐・挿入される信号波長は、各スイッチ14a〜14dの設定により、任意に変更できることはもちろんである。
【0044】
つぎに、光アドドロップ装置用監視システムAの作用を説明する。
図1に示すように、光アドドロップ装置用監視システムAは、光伝送路50から波長多重光信号λ1〜λ4が送られて波長光信号監視機構1に入力されると、監視機構の光分岐器2により波長多重光信号λ1〜λ4が一方と他方に分岐される。そして、分岐された波長多重光信号λ1〜λ4は、光信号監視装置3に入力される。
【0045】
一方、分岐された波長多重光信号λ1〜λ4は、光サーキュレータ4を介して光アドドロップ装置10に入力される。そして、光アドドロップ装置10に入力された波長多重光信号λ1〜λ4は、光分岐器12により一方と他方に再び分岐され、光回路11の第1経路11Aおよび第2経路を経由して、ローカル網19を介して光合波器15により合波されて光伝送路60に出力される。
【0046】
この光アドドロップ装置10を経由する場合に、波長多重光信号λ1〜λ4は、各ファイバグレーティング13a〜13dにより反射されて反射光信号λ1′〜λ4′として光サーキュレータ4を介して光信号監視装置3に入力される。
【0047】
図2(a)、(b)に示すように、光信号監視装置3に入力された波長多重光信号λ1〜λ4と、各ファイバグレーティング13a〜13dにより反射された反射光信号λ1′〜λ4′との状態が、同じレベルで認識される場合は、光アドドロップ装置10内で、各ファイバグレーティング13a〜13dの信号遮断状態に問題がなく正常に動作していることが判断できる。
【0048】
また、図2(a)、(c)に示すように、ファイバグレーティング13dに障害が発生している場合を示しており、反射光信号(波長)λ4′の信号に損失が発生していることが分かる。入力信号(各波長の信号光電力は0dBmと仮定)と比較すると、反射光信号(波長)λ4′が0.5dB(−0.5dBm)劣化しており、残りの−9.6dBm(0dBmと−0.5dBmとの差)がファイバグレーティング13を通過して、クロストークを与える可能性が発生することを表している。
【0049】
さらに、図2(a)、(d)に示すように、ファイバグレーティング13aに障害が発生している場合を示しており、反射光信号(波長)λ1′の信号に損失が発生していることが分かる。これは図2(c)の場合と同様に入力信号と比較すると、反射光信号(波長)λ1′が0.1dB(−0.1dBm)劣化しており、残りの−16.5dBm(0dBmと−0.1dBmとの差)がファイバグレーティング13を通過し、クロストークを与える可能性が発生することを表している。
【0050】
なお、光信号監視装置3による監視結果は、得られた波長および信号光出力を数値として認識手段(表示パネル等)(図示せず)に表示することができ、光回路11の劣化状態をあるいは正常状態を認識することが可能となる。また、光信号監視装置3による監視結果に対してしきい値を設け、認識手段としてのアラーム(図示せず)により光回路11の劣化状態あるいは正常状態を認識することが可能となる。
【0051】
さらに、光信号監視装置3による監視結果は、監視データとして他のノード(光アドドロップ装置あるいは光クロスコネクト装置)ならびにネットワーク監視制御システム(図示せず)に転送され、遠隔でも監視データを認識することができ、パフォーマンスモニタあるいはアラームとして用いることができる。
【0052】
このように、光アドドロップ装置用監視システムAによれば、光信号の監視箇所は、光分岐器2と光サーキュレータ4からの2点で足りるため、従来技術を適用した場合に比較して2/3に削減することが可能となる。さらに、光アドドロップ装置用監視システムAによれば、監視箇所を備えることによる光損失が、ファイバグレーティング13からの反射光信号を光サーキュレータ4を用いることで、従来反射信号のアイソレーションのために用いていた光アイソレータ(挿入損失1dB)が不要となるため、光分岐器のみの光損失(1dB)となり、従来の監視機構(光分岐器×2、挿入損失2dB)より改善できる。
【0053】
つぎに、図3を参照して光クロスコネクト装置用監視システムについて説明する。なお、図1においてすでに説明した構成は、同じ符号を付して説明を省略する。
【0054】
また、光クロスコネクト装置は、図1で説明した光アドドロップ装置(光アドドロップ部)10、10を二つ並べて配置し、一方の光回路11から他の光回路11側の光合波器15に接続させ、他の光回路から一方の光回路側の光合波器15に接続させて構成し、一方の光伝送路51から入力される波長多重光信号Aλ1〜Aλ4と他方の光伝送路52から入力される波長多重光信号Bλ1〜Bλ4とを、光伝送路61にAλ1,Bλ2,Bλ3,Aλ4として出力すると共に、光伝送路62にBλ1,Aλ2,Aλ3,Bλ4として出力される構成として説明する。
【0055】
図3に示すように、光クロスコネクト装置用監視システムBは、波長光信号監視機構20と、この波長光信号監視機構20に接続される光クロスコネクト装置30とを備えている。
波長信号監視機構20は、第1監視部21と第2監視部22とを備えており、両監視部21、22がそれぞれ、監視機構の光分岐器2と、光信号監視装置3と、光サーキュレータ4とを備えている。
【0056】
また、光クロスコネクト装置30は、両監視部21,22を介して入力される波長多重光信号を分岐する光分岐器12と、この光分岐器12に接続され、光帯域阻止フィルタとしてのファイバグレーティング13および光選択スイッチ14を備える光回路11と、この光回路の後方に配置される光合波器15とをそれぞれ備えている。
【0057】
したがって、光クロスコネクト装置用監視システムBは、光伝送路51,52から入力される波長多重光信号Aλ1〜Aλ4、Bλ1〜Bλ4とを、ファイバグレーティング13および光選択スイッチ14の任意の設定による光経路11A、11B、および、光回路11と光合波器15との任意の接続により所望の組合せとして光伝送路61,62に出力させることが可能となる。もちろん光選択スイッチ14の状態を変えることで出力される波長の組合せを任意に設定することができる。
【0058】
つぎに、光クロスコネクト装置用監視システムBの作用を説明する。
図3に示すように、光クロスコネクト装置用監視システムBは、光伝送路51,52から波長多重光信号Aλ1〜Aλ4,Bλ1〜Bλ4がそれぞれ送られて波長光信号監視機構1の両監視部21,22に入力されると、監視機構の光分岐器2,2により波長多重光信号Aλ1〜Aλ4,Bλ1〜Bλ4がそれぞれ分岐される。そして、分岐された波長多重光信号Aλ1〜Aλ4,Bλ1〜Bλ4は、それぞれ光信号監視装置3,3に入力される。
【0059】
一方、分岐された波長多重光信号Aλ1〜Aλ4,Bλ1〜bλ44は、光サーキュレータ4,4を介して光クロスコネクト装置30に入力される。そして、光クロスコネクト装置30に入力された波長多重光信号Aλ1〜Aλ4,Bλ1〜Bλ4は、光分岐器12,12により一方と他方に分岐され、光回路11,11の第1経路11A,11Aおよび第2経路11B,11Bを経由して、光合波器15,15により合波されて光伝送路61に波長多重光信号Aλ1,Bλ2,Bλ3,Aλ4として、また、光伝送路62に波長多重光信号Bλ1,Aλ2,Aλ3,Bλ4として出力される。
【0060】
この光クロスコネクト装置30を経由する場合に、波長多重光信号Aλ1〜Aλ4,Bλ1〜Bλ4は、各ファイバグレーティング13a〜13dにより反射されて反射光信号Aλ1′〜Aλ4′,Bλ1′〜Bλ4′として光サーキュレータ4,4を介して光信号監視装置3,3にそれぞれ入力される。
【0061】
図4(a)、(b)に示すように、光信号監視装置3に入力された波長多重光信号Aλ1〜Aλ4,Bλ1〜Bλ4と、各ファイバグレーティング13a〜13dにより反射された反射光信号Aλ1′〜Aλ4′,Bλ1′〜Bλ4′との状態が、同じレベルで認識される場合は、光クロスコネクト装置30内で、各ファイバグレーティング13a〜13dの信号遮断状態に問題がなく正常に動作していることが判断できる。
【0062】
また、図4(a)、(c)に示すように、一方のファイバグレーティング13dに障害が発生している場合を示しており、反射光信号(波長)Aλ4′の信号に損失が発生していることが分かる。入力信号(各波長の信号光電力は0dBmと仮定)と比較すると、反射光信号(波長)Aλ4′が0.5dB(−0.5dBm)劣化しており、残りの−9.6dBm(0dBmと−0.5dBmとの差)が一方のファイバグレーティング13を通過して、クロストークを与える可能性が発生することを表している。
【0063】
さらに、図4(a)、(d)に示すように、一方のファイバグレーティング13aに障害が発生している場合を示しており、反射光信号(波長)λ1′の信号に損失が発生していることが分かる。これは図4(c)の場合と同様に入力信号と比較すると、反射光信号(波長)λ1′が0.1dB(−0.1dBm)劣化しており、残りの−16.5dBm(0dBmと−0.1dBmとの差)がファイバグレーティング13を通過し、クロストークを与える可能性が発生することを表している。
【0064】
なお、光信号監視装置3による監視結果は、得られた波長および信号光出力を数値として認識手段(表示パネル等)(図示せず)に表示することができ、光回路11の劣化状態をあるいは正常状態を認識することが可能となる。また、光信号監視装置3による監視結果に対してしきい値を設け、認識手段としてのアラーム(図示せず)により光回路11の劣化状態あるいは正常状態を認識することが可能となる。
【0065】
さらに、光信号監視装置3による監視結果は、監視データとして他のノードならびにネットワーク監視制御システム(図示せず)に転送され、遠隔でも監視データを認識することができ、パフォーマンスモニタあるいはアラームとして用いることができる。
【0066】
また、図5(a),(b)に示すように、M×M(M=整数)光クロスコネクト装置の監視箇所数を比べてみると、従来の構成のものより大きく削減(2/3)していることが分かる。さらに、監視箇所による光挿入損失について、例えば2×2光クロスコネクト装置で比較すると3dBとなり、従来の6dBに対して大きく改善できることが分かる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る光アドドロップ装置用監視システムあるいは光クロスコネクト装置用監視システムは、以下に示すような優れた効果を奏するものである
【0068】
光アドドロップ装置用監視システムあるいは光クロスコネクト装置用監視システムは、入力される波長多重光信号と、光回路に配置された光帯域阻止フィルタからの反射光信号を比較して光アドドロップ装置の光回路を監視することができるため、監視箇所の削減および光損失の改善を行うことが可能となる。
【0069】
また、光アドドロップ装置用監視システムあるいは光クロスコネクト装置用監視システムは、入力信号と反射光信号とによる光信号監視装置で比較した波長多重光信号に関する出力情報に基づいて、遠隔でも監視情報を確認することができ、認識手段としてのパフォーマンスモニタやアラームとして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる光アドドロップ装置用監視システムを模式的に示すブロック構成図である。
【図2】 (a)、(b)、(c)、(d)は本発明に係る光信号監視装置が検知した波長の状態を示す模式図
【図3】 本発明にかかる光クロクスコネクト装置用監視システムを模式的に示すブロック構成図である。
【図4】 (a)、(b)、(c)、(d)は本発明に係る光信号監視装置が検知した波長の状態を示す模式図
【図5】 (a)、(b)は光クロスコネクト装置用監視システムにおける監視箇所数および挿入損失についての数値を示すグラフ図である。
【図6】 従来の光信号監視装置を模式的に示すブロック図である。
【図7】 従来の光信号の信号遮断特性を示すグラフ図である。
【図8】 (a)、(b)は従来の光信号監視箇所を示すブロック構成図である。
【図9】 従来のM×M光クロスコネクト装置を表すブロック構成図である。
【符号の説明】
A 光アドドロップ装置用監視システム
1 波長光信号監視機構
1a 監視機構入力ポート
1b 監視機構出入力ポート
2 監視機構の光分岐器
3 光信号監視装置
3a 監視入力ポート
3b 監視入力ポート
4 光サーキュレータ
10 光アドドロップ装置
11 光回路
11A 第1経路
11B 第2経路
11a 入力ポート
11b 出力ポート
11c 出力ポート
12 光分岐器
13 光帯域阻止フィルタ
14 光選択スイッチ
15 光合波器
19 ローカル網
B 光クロスコネクト装置用監視システム
20 波長光信号監視機構
21 第1監視部
22 第2監視部
30 光クロスコネクト装置
50,51,52 光伝送路(入力側)
60,61,62 光伝送路(出力側)
100 監視機構
101 光分岐器
102 光パワーメータ
103 光スペアナ
110 光アドドロップ装置
111 光クロスコネクト装置

Claims (6)

  1. 入力側の光伝送路に接続され入力される波長多重光信号を一方と他方の分岐出力ポートに分岐する光分岐器と、それぞれが2個の入力ポート、および、2個の出力ポートを有する複数個の光選択スイッチ、2個の合波入力ポート、および、合波した波長多重光信号を接続する出力側の光伝送路に出力する合波出力ポートを有する光合波器と、を備える光アドドロップ装置と、この光アドドロップ装置の前記波長多重光信号の入力側の前記光伝送路に接続される光信号監視機構とを備え
    前記光選択スイッチは、当該スイッチの入力側に配置した第1ポートおよび第2ポートと、当該スイッチの出力側に配置した第3ポートおよび第4ポートとを備え、前記第1ポートと前記第3ポート、および、前記第2ポートと前記第4ポートを結ぶバー状態、ならびに、前記第1ポートと前記第4ポート、および、前記第2ポートと前記第3ポートを結ぶクロス状態として、第1経路と第2経路との経路を切替えるものであり、
    前記光選択スイッチの入力側に配置した第1ポートおよび第2ポートは、前記光分岐器の一方と他方の分岐出力ポート又は前段の前記光選択スイッチの出力側に配置した第3ポートおよび第4ポートにそれぞれ接続され、最終段の前記光選択スイッチの第3ポートは前記光合波器の2個の合波入力ポートの一方に接続され、最終段の前記光選択スイッチの第4ポートから出力される光信号はドロップされ、前記光合波器の他方の合波入力ポートから光信号がアドされるもので、
    前記光選択スイッチの入力側に配置した第1ポートに接続される経路のそれぞれには、前記光分岐器により分岐された波長多重光信号から、それぞれの経路毎に異なる特定の波長を反射し阻止する光帯域阻止フィルタが配置され、
    前記光波長監視機構は、前記光伝送路から入力される前記波長多重光信号を一方と他方に分岐する監視機構の光分岐器を備え、かつ、前記監視機構の光分岐器により一方に分岐された前記波長多重光信号を波長信号毎に監視する光信号監視装置に送り、さらに、前記監視機構の光分岐器により他方に分岐された前記波長多重光信号を前記光アドドロップ装置に送ると共に、各前記光帯域阻止フィルタから反射される前記波長多重光信号の各反射光信号を前記光信号監視装置に送るように接続される光サーキュレータを備え、
    前記光信号監視装置は、予め測定した光サーキュレータから各光帯域阻止フィルタまでの光経路損失を記憶しておき、監視対象波長に応じて前記光選択スイッチを制御することで前記光経路損失と併せて前記監視機構の光分岐器からの波長多重光信号と、前記サーキュレータからの波長多重光信号とを比較して伝送特性を監視することを特徴とする光アドドロップ装置用監視システム。
  2. 前記光信号監視装置に接続され、その光信号監視装置により比較して得られた前記波長多重光信号に基づいて波形または数値として、前記光回路の劣化状態を表示して認識する認識手段を備える請求項1に記載の光アドドロップ装置用監視システム。
  3. 前記光信号監視装置に接続され、その光信号監視装置により比較して得られた前記波長多重光信号と、予め設定したしきい値とに基づいてアラームにより音で認識する認識手段を備える請求項1に記載の光アドドロップ装置用監視システム。
  4. 入力側の第1光伝送路に接続され入力される波長多重光信号を一方と他方の分岐出力ポートに分岐する第1光分岐器と、それぞれが2個の入力ポート、および、2個の出力ポートを有する複数個の光選択スイッチ、2個の合波入力ポート、および、合波した波長多重光信号を接続する出力側の第1光伝送路に出力する第1合波出力ポートを有する第1光合波器と、を備える第1光アドドロップ部と、この第1光アドドロップ部の前記波長多重光信号の入力側の前記第1光伝送路に接続される第1光信号監視機構と、
    入力側の第2光伝送路に接続され入力される波長多重光信号を一方と他方の分岐出力ポートに分岐する第2光分岐器と、それぞれが2個の入力ポート、および、2個の出力ポートを有する複数個の光選択スイッチ、2個の合波入力ポート、および、合波した波長多重光信号を接続する出力側の第2光伝送路に出力する第2合波出力ポートを有する第2光合波器と、を備える第2光アドドロップ部と、この第2光アドドロップ部の前記波長多重光信号の入力側の前記第2光伝送路に接続される第2光信号監視機構と、を備え、
    前記第1アドドロップ部における最終段の前記光選択スイッチの他方の出力ポートを前記第2光合波器の一方の合波入力ポートに接続し、かつ、前記第2アドドロップ部における最終段の前記光選択スイッチの一方の出力ポートを前記第1光合波器の他方の合波入力ポートに接続する光クロスコネクト用監視システムであって
    記光選択スイッチは、当該スイッチの入力側に配置した第1ポートおよび第2ポートと、当該スイッチの出力側に配置した第3ポートおよび第4ポートとを備え、前記第1ポートと前記第3ポート、および、前記第2ポートと前記第4ポートを結ぶバー状態、ならびに、前記第1ポートと前記第4ポート、および、前記第2ポートと前記第3ポートを結ぶクロス状態として、第1経路と第2経路との経路を切替えるものであり、
    前記光選択スイッチの入力側に配置した第1ポートおよび第2ポートは、前記第1および第2光分岐器において一方と他方の分岐出力ポート又は前段の前記光選択スイッチの出力側に配置した第3ポートおよび第4ポートにそれぞれ接続され、最終段の前記光選択スイッチの第3ポートは前記光合波器の2個の合波入力ポートの一方に接続され、最終段の前記光選択スイッチの第4ポートから出力される光信号はドロップされ、前記光合波器の他方の合波入力ポートから光信号がアドされるもので、
    前記光選択スイッチの入力側に配置した第1ポートに接続される経路のそれぞれには、前記光分岐器により分岐された波長多重光信号から、それぞれの経路毎に異なる特定の波長を反射し阻止する光帯域阻止フィルタが配置され、
    前記第1光波長監視機構は、前記第1光伝送路から入力される前記波長多重光信号を一方と他方に分岐する監視機構の第1光分岐器を備え、かつ、前記監視機構の第1光分岐器により一方に分岐された前記波長多重光信号を波長信号毎に監視する第1光信号監視装置に送り、さらに、前記監視機構の第1光分岐器により他方に分岐された前記波長多重光信号を前記第1光アドドロップ部に送るように接続されると共に、各前記光帯域阻止フィルタから反射される前記波長多重光信号の各反射光信号を前記第1光信号監視装置に送るように接続される第1光サーキュレータを備え、
    前記第1光信号監視装置は、前記第1光サーキュレータから各光帯域阻止フィルタまでの光経路損失を予め測定して記憶しておき、監視対象波長に応じて前記光選択スイッチを制御することで、前記光経路損失と併せて前記監視機構の第1光分岐器からの波長多重光信号と、前記第1サーキュレータからの波長多重光信号とを比較して伝送特性を監視するものであり
    前記第2光波長監視機構は、前記第2光伝送路から入力される前記波長多重光信号を一方と他方に分岐する監視機構の第2光分岐器を備え、かつ、前記監視機構の第2光分岐器により一方に分岐された前記波長多重光信号を波長信号毎に監視する第2光信号監視装置に送り、さらに、前記監視機構の第2光分岐器により他方に分岐された前記波長多重光信号を前記第2光アドドロップ部に送るように接続されると共に、各前記光帯域阻止フィルタから反射される前記波長多重光信号の各反射光信号を前記第2光信号監視装置に送るように接続される第2光サーキュレータを備え、
    前記第2光信号監視装置は、前記第2光サーキュレータから各光帯域阻止フィルタまでの光経路損失を予め測定して記憶しておき、監視対象波長に応じて前記光選択スイッチを制御することで、前記光経路損失と併せて前記監視機構の第2光分岐器からの波長多重光信号と、前記第2サーキュレータからの波長多重光信号とを比較して伝送特性を監視するものであることを特徴とする光クロスコネクト用監視システム。
  5. 前記第1および第2光信号監視装置にそれぞれ接続され、当該光信号監視装置により比較して得られた前記波長多重光信号に基づいて波形または数値として、前記光回路の劣化状態を表示して認識する認識手段を備える請求項4に記載の光クロスコネクト用監視システム。
  6. 前記第1および第2光信号監視装置にそれぞれ接続され、当該光信号監視装置により比較して得られた前記波長多重光信号と、予め設定したしきい値とに基づいてアラームにより音で認識する認識手段を備える請求項4に記載の光クロスコネクト用監視システム。
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