JP3905891B2 - ネットワーク品質管理目標値算出方法および装置、並びに、ネットワーク品質監視方法および装置 - Google Patents

ネットワーク品質管理目標値算出方法および装置、並びに、ネットワーク品質監視方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、ネットワーク品質管理目標値算出方法およびネットワーク品質監視方法に関し、特に、パケット通信網で用いられるアプリケーションに対して設定されるネットワーク品質目標値に応じて、パケット通信網の品質管理で用いられるネットワーク品質管理目標値を算出するネットワーク品質管理目標値算出方法、および、そのアプリケーション品質目標値に基づきネットワーク品質を監視するネットワーク品質監視方法に関する。
従来より、パケット通信網におけるリアルタイム系アプリケーション(例えば、VoIP(Voice over IP))の音声に対するユーザが感じる主観品質を考慮したネットワーク管理技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなリアルタイム系アプリケーションにおいては、ネットワーク上でパケットが連続または集中して損失する現象(バースト損失)が発生すると、連続的に損失しない場合と比べて、ユーザが感じる主観品質が異なる傾向を示すという報告がある(例えば、非特許文献1参照)。したがって、上述したネットワーク管理技術においても、バースト損失がリアルタイム系アプリケーションに対する主観品質に与える影響を考慮する必要がある。
一方、バースト現象をモデル化し、ITU−T勧告G.107E−modelを用いてユーザの主観品質を推定する手法が提案されている(非特許文献2参照)。しかし、このITU−T勧告G.107E−modelは、一般的なモデルであり、実際にリアルタイム系アプリケーションの音声等に対するユーザの主観品質を評価し、品質劣化要因であるバースト特性をモデル化したものではない。このため、上記の手法では、リアルタイム系アプリケーションの実装特性、より具体的にはそのアプリケーションの製品特性をも考慮したユーザの主観品質の推定を行うことはできなかった。
また、上記の手法を用いて、バースト損失の影響を考慮したネットワーク管理・設計を行う技術はなかった。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
特開2004−023594号公報 A. Clark, "Modeling the effects of burst packet loss and recency on subjective voice quality", IP Telephony Workshop 2001, Apr. 2001. R. Caceres and A. Clark, "RTP Control Protocol Extended Reports (RTCP XR)", IETF Internet-draft, May. 2003. http://www.ietf.org/internet-drafts/draft-ietf-avt-rtcp-extns-06.txt ITU-T Recommendation G.191, "Software tools for speech and audio coding standardization", Nov.1996.
したがって、従来の技術では、バースト損失およびリアルタイム系アプリケーションの実装特性の両方がユーザの主観品質に与える影響を考慮して、パケット通信網を管理することはできなかった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、バースト損失が発生するパケット通信網において、バースト損失という現象が、リアルタイム系アプリケーションの各種メディア(音声や映像など)に対するユーザ体感品質(主観品質または客観品質)に与える影響を考慮して、パケット通信網を管理できるようにすることにある。
このような目的を達成するために、本発明に係るネットワーク品質管理目標値算出方法は、パケット通信網で用いられるアプリケーションに求められるユーザ体感品質評価値の目標値であるアプリケーション品質目標値に応じて、パケット通信網の品質管理で用いられるネットワーク品質管理目標値を算出するネットワーク品質管理目標値算出方法であって、パケットがバースト的に損失するバースト損失によるアプリケーションに対するユーザ体感品質評価値の低下量を推定する第1のステップと、ユーザ体感品質評価値の低下量に基づきネットワーク品質管理目標値を算出する第2のステップとを備えることを特徴とする。
この際、第1のステップは、アプリケーションを実験的に動作させて得られたアプリケーションの実測評価データから、バースト損失情報量とユーザ体感品質評価値との関係を示す第1の回帰曲線を算出するステップと、第1の回帰曲線の特性に基づきユーザ体感品質評価値の低下量を推定するステップとを備えており、第2のステップは、アプリケーションを実験的に動作させて得られたアプリケーションの実測評価データから、パケットの損失がランダムに発生する際のパケット損失に関する性能情報とユーザ体感品質評価値との関係を示す第2の回帰曲線を求めるステップと、第2の回帰曲線の特性に基づき、ユーザ体感品質評価値の低下量を性能情報の低下量に変換するステップと、第2の回帰曲線における性能情報に性能情報の低下量を加味した重み付き無効パケット率とユーザ体感品質評価値との関係を示す第3の回帰曲線を求めるステップと、第3の回帰曲線を参照し、アプリケーション品質目標値に応じた重み付き性能情報を算出し、ネットワーク品質管理目標値とするステップとを備えている。なお、ユーザ体感品質は、主観品質または客観品質のいずれでもよい(以下同様)。
ここでバースト損失情報量は、連続して損失したパケットの数の平均値、および、パケット損失終了から次のパケット損失開始までに受信されたパケットの数の平均値の少なくとも1つであってもよい。
また、上述したネットワーク品質管理目標値算出方法は、第1の回帰曲線の関数式、または、バースト損失情報量とユーザ体感品質評価値の低下量との関係を示すテーブルをデータベースに保存する第3のステップを更に備えるものであってもよい
ここで、パケット損失に関する性能情報は、無効パケット率またはパケット損失率であってもよい。
また、本発明に係るネットワーク品質監視方法は、パケット通信網で用いられるアプリケーションに求められるユーザ体感品質評価値の目標値であるアプリケーション品質目標値に応じて、パケット通信網の品質を監視するネットワーク品質監視方法であって、パケット通信網上で実際にアプリケーションがやり取りした各パケットからバースト損失が考慮された性能情報を測定する第4のステップと、測定された性能情報と、上述したネットワーク品質管理目標値算出方法により算出されたネットワーク品質管理目標値とを比較する第5のステップと、比較結果に基づきパケット通信網の品質を監視する第6のステップとを備えることを特徴とする。
ここで、第6のステップは、測定された性能情報がネットワーク品質管理目標値を満足していない場合に、パケット通信網上で実際にアプリケーションがやり取りした各パケットから測定されるバースト損失情報量および性能情報からアプリケーションに対する実際のユーザ体感品質評価値を推定するステップと、実際のユーザ体感品質評価値とアプリケーション品質目標値とを比較するステップと、実際のユーザ体感品質評価値がアプリケーション品質目標値を満足していない場合には、バースト損失がパケット通信網の品質劣化の要因であると判断するステップとを備えるものであってもよい。
また、このネットワーク品質監視方法は、パケット通信網の品質劣化の要因がバースト損失であると判断した場合には、バースト損失改善要求をネットワーク管理者に知らせるステップと、要因がバースト損失以外であると判断した場合には、バースト損失以外のネットワーク管理項目に対する改善要求をネットワーク管理者に知らせるステップと、要因がバースト損失とそれ以外との両方であると判断した場合には、どちらがより強い要因であるかを判断し、優先順位をつけて改善要求をネットワーク管理者に知らせるステップとを備えるものであってもよい。
また、本発明に係るネットワーク品質管理目標値算出装置は、パケット通信網で用いられるアプリケーションに求められるユーザ体感品質評価値であるアプリケーション品質目標値に応じて、パケット通信網の品質管理で用いられるネットワーク品質管理目標値を算出するネットワーク品質管理目標値算出装置であって、パケットがバースト的に損失するバースト損失によるアプリケーションに対するユーザ体感品質評価値の低下量を推定する第1の演算処理部と、ユーザ体感品質評価値の低下量に基づきネットワーク品質管理目標値を算出する第2の演算処理部とを備えることを特徴とする。
この際、第1の演算処理部は、アプリケーションを実験的に動作させて得られたアプリケーションの実測評価データから、バースト損失情報量とユーザ体感品質評価値との関係を示す第1の回帰曲線を算出する第1の回帰曲線算出部と、第1の回帰曲線の特性に基づきユーザ体感品質評価値の低下量を推定する品質評価値低下量算出部とを備えており、第2の演算処理部は、アプリケーションを実験的に動作させて得られたアプリケーションの実測評価データから、パケットの損失がランダムに発生する際のパケット損失に関する性能情報とユーザ体感品質評価値との関係を示す第2の回帰曲線を求める第2の回帰曲線算出部と、第2の回帰曲線の特性に基づき、ユーザ体感品質評価値の低下量を性能情報の低下量に変換する低下量変換部と、第2の回帰曲線における性能情報に性能情報の低下量を加味した重み付き無効パケット率とユーザ体感品質評価値との関係を示す第3の回帰曲線を求める第3の回帰曲線算出部と、第3の回帰曲線を参照し、アプリケーション品質目標値に応じた重み付き性能情報を算出し、ネットワーク品質管理目標値とする品質管理目標値算出部とを備えている。
ここでバースト損失情報量は、連続して損失したパケットの数の平均値、および、パケット損失終了から次のパケット損失開始までに受信されたパケットの数の平均値の少なくとも1つであってもよい。
また、上述したネットワーク品質管理目標値算出装置は、第1の回帰曲線の関数式、または、バースト損失情報量とユーザ体感品質評価値の低下量との関係を示すテーブルが格納されるデータ蓄積部更に備えるものであってもよい
ここで、パケット損失に関する性能情報は、無効パケット率またはパケット損失率であってもよい。
また、本発明に係るネットワーク品質監視装置は、パケット通信網で用いられるアプリケーションに求められるユーザ体感品質評価値であるアプリケーション品質目標値に応じて、パケット通信網の品質を監視するネットワーク品質監視装置であって、パケット通信網上で実際にアプリケーションがやり取りした各パケットからバースト損失が考慮された性能情報を測定する性能情報測定部と、測定された性能情報と、上述したネットワーク品質管理目標値算出装置により算出されたネットワーク品質管理目標値とを比較し、比較結果に基づきパケット通信網の品質を監視する品質評価部とを備えることを特徴とする。
ここで、品質評価部は、測定された性能情報がネットワーク品質管理目標値を満足していない場合に、パケット通信網上で実際にアプリケーションがやり取りした各パケットから測定されるバースト損失情報量および性能情報からアプリケーションに対する実際のユーザ体感品質評価値を推定する品質評価算出部と、実際のユーザ体感品質評価値とアプリケーション品質目標値とを比較し、実際のユーザ体感品質評価値がアプリケーション品質目標値を満足していない場合には、バースト損失がパケット通信網の品質劣化の要因であると判断する品質評価値比較部とを備えていてもよい。
また、上述したネットワーク品質監視装置は、パケット通信網の品質劣化の要因がバースト損失であると判断した場合には、バースト損失改善要求をネットワーク管理者に知らせる手段と、要因がバースト損失以外であると判断した場合には、バースト損失以外のネットワーク管理項目に対する改善要求をネットワーク管理者に知らせる手段と、要因がバースト損失とそれ以外との両方であると判断した場合には、どちらがより強い要因であるかを判断し、優先順位をつけて改善要求をネットワーク管理者に知らせる手段とを備えるものであってもよい。
本発明では、バースト損失によるユーザ体感品質評価値の低下量を推定し、この低下量に基づきネットワーク品質管理目標値を算出する。具体的には、第1のステップとして、アプリケーションを実験的に動作させて得られたアプリケーションの実測評価データから、バースト損失情報量とユーザ体感品質評価値との関係を示す第1の回帰曲線を算出するステップと、第1の回帰曲線の特性に基づきユーザ体感品質評価値の低下量を推定するステップとを備え、第2のステップとして、アプリケーションを実験的に動作させて得られたアプリケーションの実測評価データから、パケットの損失がランダムに発生する際のパケット損失に関する性能情報とユーザ体感品質評価値との関係を示す第2の回帰曲線を求めるステップと、第2の回帰曲線の特性に基づき、ユーザ体感品質評価値の低下量を性能情報の低下量に変換するステップと、第2の回帰曲線における性能情報に性能情報の低下量を加味した重み付き無効パケット率とユーザ体感品質評価値との関係を示す第3の回帰曲線を求めるステップと、第3の回帰曲線を参照し、アプリケーション品質目標値に応じた重み付き性能情報を算出し、ネットワーク品質管理目標値とするステップとを備えている。このネットワーク品質管理目標値を用いてパケット通信網の管理を行うことにより、バースト損失が発生した場合にも、人間の知覚に則した管理が可能となる。
また、アプリケーションをバースト損失条件下で動作させて得られたバースト損失情報量や、ランダム損失条件下で動作させて得られた性能情報を基に、バースト損失がユーザ体感品質評価値に与える影響を推定するので、個々のアプリケーションの製品特性をも考慮した推定が可能となる。
また、ネットワーク管理の際に、急激な品質劣化(これまで提案されてきたパケット損失率等では説明できない急激な品質劣化)があってもその要因を追求することができる。
これにより、ネットワーク管理者は、品質劣化に対して適切な対処を迅速に行うことができる。
本発明は、パケットのバースト損失がリアルタイム系アプリケーションにもたらすユーザ体感品質の低下を定量化し、この定量化された品質量を考慮してネットワーク品質管理目標値を決定し、この目標値を基準にネットワーク品質を管理するものである。本発明は、音声や映像などの各種メディアのアプリケーションに対応可能であるが、以下ではIP電話などの音声系アプリケーションに対応した形態について説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るネットワーク音声品質管理目標値算出装置の構成を示すブロック図である。このネットワーク音声品質管理目標値算出装置(以下、目標値算出装置という)1は、全体としてパソコンなどのコンピュータからなり、演算処理部10、データ蓄積部20およびデータ入力部30が設けられている。
ここで、データ蓄積部20は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置からなり、品質管理対象となる音声系アプリケーションを実験網上で評価して得られた実測評価データ21,22が予め格納されている。実測評価データ21は、パケットの損失がランダムに発生するランダム損失の条件の下で得られた無効パケット率21Aと音声品質客観評価値(PESQ値)21Bとからなる。実測評価データ22は、パケットの損失がバースト的に発生するバースト損失の条件の下で得られたバースト損失情報量22Aと音声品質客観評価値(PESQ値)22Bとからなる。なお、上記ランダム損失には、バースト特性を保持する損失は含まれない。実測評価データ21,22の取得方法については、後で詳しく説明する。
データ入力部30は、キーボードやマウスなどの操作入力部からなり、品質管理対象となる音声系アプリケーションで得たい所望のアプリケーション品質目標値として、音声主観品質目標値(MOS)が管理者により入力される。
演算処理部10は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路からなり、所定のプログラムを実行することにより、回帰曲線算出部11,12、PESQ低下量算出部13、低下量変換部14、重み付き無効パケット率算出部15、回帰曲線算出部16および品質管理目標値算出部17を実現する。
演算処理部10により実現される各部の機能を簡単に説明する。回帰曲線算出部11は、データ蓄積部20から実測評価データ21を読み込み、無効パケット率21AとPESQ値21Bとの関係を示す回帰曲線を算出する。
回帰曲線算出部12は、データ蓄積部20から実測評価データ22を読み込み、バースト損失情報量22AとPESQ値22Bとの関係を示す回帰曲線を算出する。
PESQ低下量算出部13は、このバースト損失情報量22AとPESQ値22Bとの回帰曲線の特性に基づき、バースト損失により音声系アプリケーションに対するPESQが低下する量を算出する。
低下量変換部14は、回帰曲線算出部11で求められた無効パケット率21AとPESQ値21Bとの回帰曲線の特性に基づき、PESQ低下量算出部13で求められたPESQ低下量を、パケット毎の性能情報の低下量に変換する。
重み付き無効パケット率算出部15は、実測評価データ21の無効パケット率21Aに低下量変換部14で得られた性能情報の低下量を加味した重み付き無効パケット率を算出する。
回帰曲線算出部16は、この重み付き無効パケット率と実測評価データ21のPESQ値21Bとの関係を示す回帰曲線を算出する。
品質管理目標値算出部17は、この重み付き無効パケット率とPESQ値21Bとの回帰曲線を参照し、データ入力部30から入力される音声主観品質目標値と等価なPESQ値21Bに対応する重み付き無効パケット率41を求め、この重み付き無効パケット率41をネットワーク音声品質管理目標値40とする。
次に、実測評価データ21,22の取得方法について説明する。図2は、実測評価データ21,22を得るための実験系を示すブロック図である。この実験系5は、管理対象となる音声系アプリケーション51A,51Bが用いられるパケット通信網を模擬したものである。
実験系5において、パケット送信側となるLAN−Aには、音声パケットをやり取りするための音声系アプリケーション51A、この音声系アプリケーション51Aに接続された電話機52A、LAN−Aを構成するハブ(HUB)53A、音声系アプリケーション51Aから送信された音声パケットをハブ53Aを介して監視(キャプチャ)するパケット監視装置54Aが設けられている。
パケット受信側となるLAN−Bには、音声パケットをやり取りするための音声系アプリケーション51B、この音声系アプリケーション51Bに接続された電話機52B、LAN−Bを構成するハブ(HUB)53B、音声系アプリケーション51Bで受信される音声パケットをハブ53Bを介して監視(キャプチャ)するパケット監視装置54Bが設けられている。
LAN−Aのハブ53AとLAN−Bのハブ53Bとは、パケットの挙動を人工的に制御できるネットワークエミュレータ55を介して接続されている。
また、LAN−B側には、パケット監視装置54Bで得られた音声パケット毎の性能情報に基づき無効パケット率を算出する無効パケット率算出装置56、同じく音声パケット毎の性能情報に基づきバースト損失情報量を算出するバースト損失情報量算出装置57が設けられている。
さらに、LAN−A側の電話機52Aからの音声信号を示す参照信号59とLAN−B側の電話機52Bへの音声信号を示す被試験信号60とを比較し、音声品質客観評価値としてPESQ値を出力する客観評価装置58が設けられている。
実験は、ネットワークエミュレータ55によりパケットの挙動としてランダム損失およびバースト損失の2つの条件を与えて行われる。まず、ランダム損失の条件下で行われる実験について説明する。
送信側の電話機52Aから予め用意した録音音声を受信側の電話機52Bへ向けて送信する。この際、ネットワークエミュレータ55により、音声系アプリケーション51A,51B間でやり取りされる音声パケットがランダムに損失するように制御する。
この状態で、客観評価装置57において、参照信号59と被試験信号60とを比較し、この比較結果に基づき音声品質客観評価値としてPESQ値21Bを算出する。PESQ値21Bの算出には、ITU−T P.862で勧告されているPESQアルゴリズムが用いられる。PESQ値を算出する客観評価装置57としては、公知の評価装置を用いればよく、ここでの詳細な説明は省略する。
一方、パケット監視装置54Bでは、音声系アプリケーション51A,51B間でやり取りされる音声パケットをキャプチャし(取り込み)、音声パケット毎の性能情報を無効パケット算出装置56へ出力する。この性能情報は、順序性をもった各音声パケットの到着時刻や到着有無を示す情報からなる。無効パケット率算出装置56では、入力された性能情報に基づき各音声パケットが無効パケットかどうかを判定し、この判定結果に基づき無効パケット率21Aを算出する。
本実施の形態では、音声系アプリケーションで正常に機能せず、音声主観品質の低下要因となる無効パケットとして、損失パケットおよび遅着パケットを想定している。損失パケットとは、何らかの原因でパケット通信網上で損失したパケットを指す。また、遅着パケットとは、何らかの原因で通常より遅れて到着したため音声系アプリケーションで正常に音声再生されなかったパケットを指す。
無効パケット率算出装置56では、特許文献1に記載されている方法を用いて損失パケット数PLおよび遅着パケット数PDを計数し、式(1)により無効パケット率RPを算出する。なお、全送信パケットとは、所定の計測期間に音声系アプリケーションで送信したすべての音声パケットの数を示す。
P=(PL+PD)/全送信パケット数 …(1)
なお、この実験では、パケット毎の性能情報が広い範囲に分布するように、いくつかのランダム損失の条件を与えて行う。
このようにして、無効パケット率21AとPESQ値21Bからなる実測評価データ21が実測され、図1に示した目標値算出装置1のデータ蓄積部10へ格納される。
次に、バースト損失の条件下で行われる実験について説明する。なお、バースト損失の条件については、損失長や損失の発生を確率モデルを用いて設定する方法や、伝送シミュレーションにおいてITU−T勧告G.191(例えば、非特許文献3参照)等でも用いられているギルバート−エリオットモデル等により設定する方法をとる。
ネットワークエミュレータ55により音声系アプリケーション51A,51B間でやり取りされる音声パケットがバースト的に損失するように制御した状態で、上述した実験と同様に、客観評価装置57において、音声品質客観評価値としてPESQ値22Bを算出する。
同時に、バースト損失情報量算出部57では、パケット監視装置54Bから入力された性能情報に基づき、各音声パケットが損失パケットかどうかを判定し、この判定結果に基づきバースト損失情報量22Aを算出する。
本実施の形態では、バースト損失情報量として、平均連続損失長および平均損失発生間隔の少なくとも一方を算出する。平均連続損失長とは、連続して損失したパケットの数の平均値を指す。また、平均損失発生間隔とは、パケット損失終了から次のパケット損失開始までに受信されたパケットの数の平均値を指す。
平均連続損失長は、次のようにして求められる。まず、客観評価単位毎に、その評価を実施している際に受信されたパケットを確認し、パケット損失が連続して発生した回数(損失発生回数)および総損失パケット数(Σ連続損失長)を計数する。ここで、連続して損失したパケット数がいくつであっても、損失発生回数は1回として計数する。そして、この損失発生回数で総損失パケット数を割る。その商が平均連続損失長となる。
例えば、図3に示す例では、連続損失パケットが「1」、「2」、「3」の順で発生しており、損失発生回数は「3回」、総損失パケット数は「6」となる。よって、平均連続損失長は「2」となる。
また、平均損失発生間隔は、次のようにして求められる。まず、客観評価単位毎に、その評価を実施している際に受信されたパケットを確認し、パケット損失終了から次のパケット損失開始までに受信されたパケット数(損失発生間隔)を計数する。この時、パケット損失が連続して発生した回数(損失発生回数)も計数する。ここで、連続して損失したパケット数がいくつであっても、損失発生回数は1回として計数する。損失発生回数が0回または1回である場合には、平均損失発生間隔についての客観評価値への影響はないので、平均損失発生間隔の算出は行わない。損失発生回数が0回または1回ではない場合には、その損失発生回数から1を減じ、その値で上記損失発生間隔の総和(Σ損失発生間隔)を割る。その商が平均損失発生間隔となる。
例えば、図4に示す例では、損失発生回数が「3回」、損失発生間隔が「1」、「2」の順で発生しており、損失発生間隔の総和は「3」となる。よって、平均損失発生間隔は「1.5」となる。
なお、平均連続損失長および平均損失発生間隔の算出における客観評価単位について言えば、例えば8secの音声(や映像)に対して1つの客観評価を実施する場合には、8secを客観評価単位とする。
このようにして、バースト損失情報量22AとPESQ値22Bからなる実測評価データ22が実測され、図1に示した目標値算出装置1のデータ蓄積部10へ格納される。
次に、図1に示した目標値算出装置1の動作について、具体例を交えて詳細に説明する。データ蓄積部20には、上述したランダム損失条件下の実験で得られた無効パケット率21AとPESQ値21Bからなる実測評価データ21が予め格納されている。この実測評価データ21を回帰曲線算出部11へ読み込み、無効パケット率21AとPESQ値21Bとの関係を示す回帰曲線を算出する。
図5は、無効パケット率21AとPESQ値21Bとの関係を示す回帰曲線の一例を示す図である。この図には、無効パケット率21AとPESQ値21Bとの関係が、各データ点としてプロットされている。これらデータ点に対し回帰分析を行うことにより、回帰曲線が算出される。例えば、指数回帰を行うと、この回帰曲線は回帰式(2)で表される。
無効パケット率回帰式:
PESQ=3.68exp(−5.17IP) …(2)
また、データ蓄積部20には、上述したバースト損失条件下の実験で得られたバースト損失情報量22AとPESQ値22Bからなる実測評価データ22が予め格納されている。この実測評価データ22を回帰曲線算出部12へ読み込み、バースト損失情報量22AとPESQ値22Bとの関係を示す回帰曲線を算出する。
図6は、バースト損失情報量22Aとして平均連続損失長(BL)を用いた場合の回帰曲線の一例を示す図である。この回帰曲線は、例えば対数回帰を行うと、回帰式(3)で表される。
平均連続損失長回帰式:
PESQ=−0.075log(BL)+3.204 …(3)
図7は、バースト損失情報量22Aとして平均損失発生間隔(LI)を用いた場合の回帰曲線の一例を示す図である。この回帰曲線は、例えば対数回帰を行うと、回帰式(4)で表される。
平均損失発生間隔回帰式:
PESQ=0.1388log(LI)+2.7863 …(4)
ついで、PESQ低下量算出部13において、バースト損失情報量22AとPESQ値22Bとの回帰曲線の特性に基づき、バースト損失により音声系アプリケーションに対するPESQが低下する量を算出する。
バースト損失情報量22Aとして平均連続損失長(BL)を用いた場合には、図6に示した回帰曲線の回帰式(3)の傾きを、特性に応じたPESQ低下量算出関数f(BL)に適用する。
PESQ低下量算出関数:
f(BL)=(−0.075log(BL))+a …(5)
a:補正係数
ただし、f(BL)≦0のときは、f(BL)=0
バースト損失情報量22Aとして平均損失発生間隔(LI)を用いた場合には、図7に示した回帰曲線の回帰式(4)の傾きを、特性に応じたPESQ低下量算出関数f(BL)に適用する。
PESQ低下量算出関数式:
f(LI)=(0.1388log(LI))+a …(6)
ただし、f(LI)≧bの時は、f(LI)=b
b:PESQ低下量最大値
式(5)または式(6)で表されるPESQ低下量算出関数式を用いて、バースト損失特性に応じた音声系アプリケーションに対するPESQ低下量を算出する。これらの関数式を、その音声系アプリケーションの特性として、データ蓄積部20に格納する。音声系アプリケーションの各種製品に対して実験を行い関数式を求める度に、これらの関数式をデータ蓄積部20に格納する。これにより、一度、実験を行った製品に対しては、それ以降、同じ実験を行わなくても、PESQ低下量の算出が可能となる。ここでは、関数式そのものを格納してもよいし、バースト損失情報量とPESQ低下量との関係を関数式により予め数値化し、これらのテーブルを格納してもよい。
ついで、低下量変換部14において、PESQ低下量算出部13で求められたPESQ低下量を、パケット通信網で実際に測定可能な音声パケット毎の性能情報の低下量に変換する。ただし、無効パケット率とPESQ値の関係は、個々の音声系アプリケーションの特性に依存するため、その特性を考慮した変換を行う。
具体的には、音声系アプリケーションに対してランダム損失条件が与えられたときの無効パケット率21AとPESQ値21Bとの回帰曲線(図5)の回帰式(2)を利用する。この回帰式(2)と、式(5)または式(6)により表されるPESQ低下量算出関数f(x)(xは、平均連続損失長(BL)または平均損失発生間隔(LI))とから、PESQ低下量を損失の重み(PLW)に変換する損失変換式(7)を導く。
損失変換式:
PLW=−log[{3.68−(b−f(x))}/3.68]/5.17
…(7)
低下量変換部14では、この損失変換式(7)を用いて、PESQ低下量を損失の重み(PLW)に変換する。
ついで、重み付き無効パケット率算出部15において、式(8)にしたがい、すべてのPESQに対して実測評価データ21の無効パケット率21A(IP)に低下量変換部14で得られた損失の重み(PLW)を加えることにより、重み付き無効パケット率(WIP)を算出する。
重み付き無効パケット率変換式:
WIP=IP+PLW …(8)
ついで、回帰曲線算出部16において、この重み付き無効パケット率(WIP)と実測評価データ21のPESQ値21Bとの関係を示す回帰曲線を算出する。
図8は、バースト損失情報量22Aとして平均連続損失長(PL)を用いた場合の回帰曲線の一例を示す図である。この回帰曲線は、例えば指数回帰を行うと、回帰式(9)で表される。
平均連続損失長重み回帰式:
f(PL)=3.7248exp(−4.0873PL) …(9)
図9は、バースト損失情報量22Aとして平均損失発生間隔(PL)を用いた場合の回帰曲線の一例を示す図である。この回帰曲線は、例えば指数回帰を行うと、回帰式(10)で表される。
平均損失発生間隔重み回帰式:
f(PL)=3.7459exp(−3.6837PL) …(10)
ついで、品質管理目標値算出部17において、図8または図9の重み付き無効パケット率とPESQ値21Bとの回帰曲線を参照し、データ入力部30から入力される音声主観品質目標値31に基づき重み付き無効パケット率を求める。この際、音声主観品質目標値31としてMOS値が用いられている場合には、そのMOS値をPESQ値と見なし、そのMOS値に対応する重み付き無効パケット率を求めればよい。このようにして求められた管理対象となる音声系アプリケーションの重み付き無効パケット率を、パケット通信網のパケット損失に関するネットワーク音声品質管理目標値40を示す重み付き無効パケット率41として出力する。
[第2の実施の形態]
図10は、本発明の第2の実施の形態に係るネットワーク音声品質監視装置の構成を示すブロックである。ネットワーク音声品質監視装置(以下、品質監視装置という)6は、主観品質およびバースト損失が考慮されたネットワーク音声品質管理目標値に基づき、実際に音声系アプリケーション71A,71Bが利用されるパケット通信網7の音声品質を定常的(一定時間、一定時刻)に監視するものであり、ネットワーク音声品質管理目標値には第1の実施の形態に係る目標値算出装置1で算出されたネットワーク音声品質管理目標値40が用いられる。
図10において、一方の音声系アプリケーション71Aはルータ72Aを介してパケット通信網7に接続され、他方の音声系アプリケーション71Bはルータ72Bを介してパケット通信網7に接続されている。品質監視装置6は、ルータ72Aに接続され、音声系アプリケーション71A,71B間でやり取りされる音声パケットに基づき音声品質を監視する。
品質監視装置6には、パケットキャプチャ部61、無効パケット率算出部62、バースト損失情報量算出部63、品質評価部64、警報出力部65および表示部66が設けられている。無効パケット率算出部62、バースト損失情報量算出部63および品質評価部64は、CPUなどのマイクロプロセッサが所定のプログラムを実行することにより実現される。
図11に示すように、品質評価部64は更に、重み付き無効パケット率算出部81、音声品質管理目標値比較部82、PESQ低下量算出部83、PESQ算出部84、加算部85、音声主観品質目標値比較部86の各部からなる。
図12は、品質監視装置6の動作の流れを示すフローチャートである。
パケットキャプチャ部61では、ルータ72Aを介して音声系アプリケーション71A,71B間でやり取りされる音声パケットをキャプチャする。
無効パケット率算出部62では、パケットキャプチャ部61でキャプチャされた音声パケットからパケット損失および遅延揺らぎを測定し、その測定結果から無効パケット率62Aを算出する。測定期間や測定時刻については、パケット通信網7、提供サービス、測定機器などの形態に応じて任意に選択すればよいが、測定期間については3分が望ましい。
バースト損失情報量算出部63では、同じくパケットキャプチャ部61でキャプチャされた音声パケットの挙動から、上述した平均連続損失長または平均損失発生間隔などのバースト損失情報量63Aを算出する。
品質評価部64では、まず重み付き無効パケット率算出部81において、無効パケット率62Aとバースト損失情報量63Aとから、バースト損失が考慮された重み付き無効パケット率81Aを算出する。この重み付き無効パケット率算出部81は、目標値算出装置1のPESQ低下量算出部33、低下量変換部14および重み付き無効パケット率算出部15を合わせた機能を備えている。すなわち、式(5)または式(6)で表されるPESQ低下量算出関数式を用いてバースト損失情報量63AからPESQ低下量を算出し、式(7)で表される損失変換式を用いてPESQ低下量を損失の重みに変換し、式(8)で表される重み付き無効パケット率変換式にしたがって損失の重みを無効パケット率62Aに加えることにより、重み付き無効パケット率81Aを算出することができる(ステップS1)。
ついで、音声品質管理目標値比較部82において、目標値算出装置1から取り込まれた重み付き無効パケット率41からなるネットワーク音声品質管理目標値40と、重み付き無効パケット率算出部81で算出された重み付き無効パケット率81Aとを比較し、重み付き無効パケット率81Aが音声品質管理目標値40を満足しているかどうか判定する。この結果、音声品質管理目標値40を満足している場合には(ステップS2,YES)、パケット通信網7の音声品質の状態は、バースト損失を考慮しても安定していると判断する(ステップS3)。
これに対し、音声品質管理目標値40を満足していない場合には(ステップS2,NO)、音声品質が劣化していると判断し、その要因追求を以下の手順で実施する。まず、PESQ低下量算出部83において、式(5)または式(6)で表されるPESQ低下量算出関数式を用いて、バースト損失情報量63Aに対応するPESQ低下量83Aを算出する(ステップS4)。なお、このPESQ低下量算出部83は、目標値算出装置1のPESQ低下量算出部33と同じ機能を備えている。
また、PESQ算出部84において、式(9)または式(10)で表される回帰式を用いて、バースト損失が考慮された重み付き無効パケット率81に対応するPESQ値84Aを算出する(ステップS5)。
加算部85において、PESQ値84AとPESQ低下量83Aとを加算する。これにより、バースト損失が考慮されていない無効パケット率62Aに対応するPESQ値85Aが得られる(ステップS6)。
ついで、音声主観品質目標値比較部86において、目標値算出装置1で指定された音声主観品質目標値31と、加算部85で算出されたPESQ値85Aとを比較し、PESQ値85Aが音声主観品質目標値31を満足しているかどうか判定する。この結果、音声主観品質目標値31を満足している場合には(ステップS7,YES)、音声品質が劣化した要因がバースト損失にあると判断する。そして、バースト損失による品質劣化に対する対処を行なうように、警報出力部65のアラームを発するとともに(ステップS8)、表示部66に具体的な指示を表示する。
これに対し、音声主観品質目標値31を満足していない場合には(ステップS7,NO)、音声品質が劣化した要因は、バースト損失以上に、無効パケット率(パケット損失と遅延揺らぎ)の方が強いと判断する。そして、優先順位を損失と遅延による要因、バースト損失による要因の順として、品質劣化に対する対処を行なうように、警報出力部65のアラームを発するとともに(ステップS9)、表示部66に具体的な指示を表示する。
なお、音声品質劣化の要因追求を、より簡易に行うこともできる。すなわち、ステップS2において音声品質が劣化していると判断したときに、バースト損失の有無を確認する。バースト損失があった場合には、そのバースト損失の発生状態に応じて、バースト損失を優先的に対処するかを判断する。例えば、バースト損失が単位時間内に何回発生したかにより判断する。ただし、発生回数の閾値については、ユーザが任意に決定できる。発生回数が閾値を超える場合には、バースト損失に対処するようにアラームを発する。また、バースト損失がなかった場合には、パケット損失および遅延揺らぎに対処するようにアラームで知らせる。このようにすることにより、音声品質劣化の要因追求に要する処理負担を軽減することができる。
次に、図13および図14を参照し、本実施の形態に係る品質監視装置6の効果について説明する。図13は、無効パケット率とPESQ値との関係を示す図であり、図14は、重み付き無効パケット率とPESQ値との関係を示す図である。両図には、同じバースト損失の条件下で得られたデータ点がプロットされている。
パケット通信網7においてバースト損失が発生した場合には、図13に示すように、PESQ値の値が急激に低下することがある。従来のように、ネットワーク音声品質管理目標値に無効パケット率を用いていると、無効パケット率が0.025であるから音声品質評価値が十分に高いと考え、実際には音声品質評価値がPESQ=2.7であり、音声品質が劣化していることに気づかない。
これに対し、重み付き無効パケット率には、すでにバースト損失の影響が考慮されているので、図14に示すように、バースト損失が発生しても、そのときのPESQ値を的確に表すことができる。よって、重み付き無効パケット率をネットワーク音声品質管理目標値として用いることにより、バースト損失が発生した場合にも、パケット通信網7の品質管理を人間の知覚に合わせて的確に行うことが可能となる。
[第3の実施の形態]
図15は、本発明の第3の実施の形態に係るネットワーク音声品質監視装置の構成を示すブロックである。第2の実施の形態に係る音声品質監視装置6では、バースト損失が考慮されたネットワーク音声品質管理目標値が用いられるのに対し、本実施の形態に係る音声品質監視装置9では、バースト損失が考慮されていないネットワーク音声品質管理目標値が用いられる。具体的には、目標値算出装置101において、無効パケット率回帰式(2)を用いて算出されたネットワーク音声品質管理目標値101Aが用いられる(特許文献1参照)。この目標値101Aに基づいてパケット通信網7の監視が行われる。
ただし、音声品質監視装置9は、バースト損失についても測定を行い、バースト損失に対するPESQ低下量を算出し、バースト要因によりパケット通信網7の音声品質が目標値101Aを下回っていないか、また、下回っていたとすると、どの程度であるかなどを監視する。
音声品質監視装置9の構成は、品質評価部90を除き音声品質監視装置6と同様である。品質評価部90は、図16に示すように、PESQ低下量算出部91、音声品質管理目標値比較部92、PESQ算出部93、減算部94、音声主観品質目標値比較部95の各部からなる。
図17は、音声品質監視装置9の動作の流れを示すフローチャートである。
パケットキャプチャ部61では、ルータ72Aを介して音声系アプリケーション71A,71B間でやり取りされる音声パケットをキャプチャする。
バースト損失情報量算出部63では、キャプチャされた音声パケットの挙動から、上述した平均連続損失長または平均損失発生間隔などのバースト損失情報量63Aを算出する。
品質評価部90では、PESQ低下量算出部91において、式(5)または式(6)で表されるPESQ低下量算出関数式を用いて、バースト損失情報量63Aに対応するPESQ低下量91Aを算出する(ステップS11)。なお、このPESQ低下量算出部91は、目標値算出装置1のPESQ低下量算出部33と同じ機能を備えている。
また、無効パケット率算出部62では、パケットキャプチャ部61でキャプチャされた音声パケットからパケット損失および遅延揺らぎを測定し、その測定結果から無効パケット率62Aを算出する(ステップS12)。
そして、品質評価部90では、音声品質管理目標値比較部92において、目標値算出装置101から取り込まれた無効パケット率からなるネットワーク音声品質管理目標値101Aと、無効パケット率算出部62で算出された無効パケット率62Aとを比較し、無効パケット率62Aが音声品質管理目標値101を満足しているかどうか判定する。この結果、音声品質管理目標値101Aを満足していない場合には(ステップS13,NO)、パケット通信網7の音声状態は劣化しており、その要因は、無効パケット率が上昇したことから、パケット通信網7上でのパケット損失および遅延揺らぎの増加にあると判断する。そして、損失および遅延による品質劣化に対する対処を行なうように、警報出力部65のアラームを発するとともに(ステップS14)、表示部66に具体的な指示を表示する。例えば、管理対象となる音声系アプリケーションが自身の管理下にあり、設定変更が可能な場合には、音声系アプリケーションの揺らぎ吸収バッファを遅延との兼ね合いから変更し、次いでパケット通信網7内のノードでの設定変更を実施するよう、この手順を表示する。実際の設定内容等に関しては、ユーザが決定する。
これに対し、音声品質管理目標値101Aを満足している場合には(ステップS13,YES)、まずPESQ算出部93において、式(2)で表される無効パケット率回帰式を用いて、無効パケット率62Aに対応するPESQ値93Aを算出する(ステップS15)。
そして、減算部94において、PESQ値84AからPESQ低下量83Aを減算する。これにより、バースト損失が考慮された無効パケット率に対応するPESQ値94Aが得られる(ステップS16)。
ついで、音声主観品質目標値比較部95において、目標値算出装置101で指定された音声主観品質目標値101Aと、減算部94で算出されたPESQ値94Aとを比較し、PESQ値94Aが音声主観品質目標値101Aを満足しているかどうか判定する。この結果、音声主観品質目標値101Aを満足していない場合には(ステップS17,NO)、パケット通信網7の音声状態は劣化しており、その要因はバースト損失にあると判断する。そして、バースト損失による品質劣化に対する対処を行なうように、警報出力部65のアラームを発するとともに(ステップS18)、表示部66に具体的な指示を表示する。例えば、管理網中のノード(例えば、ルータ)設定を確認し、最適なバッファリングやQoS(Quality of Service)制御を設定しなおす等の網内設備中の設定変更を実施するような指示を表示する。なお、実際の設定内容等については、ユーザが決定する。
これに対し、音声主観品質目標値101Aを満足している場合には(ステップS17,YES)、パケット通信網7の音声品質の状態は、バースト損失を考慮しても安定していると判断する(ステップS19)。
なお、上述した音声品質監視装置6,9では、音声系アプリケーションの音声主観品質目標値31,101Aを複数の範囲に区分して複数の品質クラスを設け、その品質クラスに基づきパケット通信網7の音声品質を管理してもよい。
図18は、品質クラスの設定例を示す図である。この例では、品質クラスとして、「安全クラス」、「注意クラス」および「危険クラス」の3つの品質クラスが設定されている。
安全クラスは、(重み付き)無効パケット率が0.02未満のクラスであり、90%以上のユーザがその音声サービスを主観的によいと判断するクラスに相当する。危険クラスは、(重み付き)無効パケット率が0.1以上のクラスであり、50%以上のユーザがその音声サービスを主観的に不快と判断するクラスに相当する。また、注意クラスは、安全クラスと危険クラスとの間のクラスであり、50%以上のユーザがその音声サービスを主観的によいと判断するクラスに相当する。
音声系アプリケーションの音声主観品質目標値31,101Aとして安全クラスが指定され、実際にパケット通信網7から得られた性能情報から求めた品質評価が安全クラスに属する場合には、品質改善のためのアクションは必要なくアラームを発する必要はない。また、注意クラスに属する場合には、ユーザから苦情が届く可能性がでてくるため、その対応準備を指示するアラームを発すればよい。さらに、危険クラスに属する場合には、ユーザからの苦情有無に関係なく品質改善を指示するアラームを発する。
このように品質クラスを設けることにより、音声系アプリケーションに対する通信サービスについて、より迅速な品質管理を実現できる。
また、音声品質管理装置6,9では、無効パケット率とPESQとの相関が強いことに着目し、その無効パケット率を算出するためにパケット損失および遅延揺らぎを管理項目としている。しかし、これらの項目以外であっても、PESQとの相関が強いパラメータであれば、そのパラメータを管理項目としてもよい。例えば、VoIP−GW(Gateway)から取得可能なネットワーク管理情報ベース(MIB:Management Information Base)等でもよい。
また、以上の実施の形態では、バースト損失による音声系アプリケーションの音声に対するユーザ体感品質の低下量を品質客観評価値の一例であるPESQ値で表す例を示したが、受聴MOS等の品質主観評価値を用いてもよい。また、PESQのように主観品質を精度よく推定可能な客観評価技術が存在すれば、その技術により得られる品質客観評価値を用いてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係るネットワーク音声品質管理目標値算出装置の構成を示すブロック図である。 実測評価データを得るための実験系を示すブロック図である。 平均連続損失長の定義を説明するための図である。 平均損失発生間隔の定義を説明するための図である。 無効パケット率とPESQ値との関係を示す回帰曲線を示す図である。 平均連続損失長とPESQ値との関係を示す回帰曲線を示す図である。 平均損失発生間隔とPESQ値との関係を示す回帰曲線を示す図である。 平均連続損失長重み付き無効パケット率と値との関係を示す回帰曲線を示す図である。 平均損失発生間隔重み付き無効パケット率と値との関係を示す回帰曲線を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るネットワーク音声品質監視装置の構成を示すブロックである。 品質評価部の構成を示すブロック図である。 品質監視装置の動作の流れを示すフローチャートである。 無効パケット率とPESQ値との関係を示す図である。 重み付き無効パケット率とPESQ値との関係を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係るネットワーク音声品質監視装置の構成を示すブロックである。 品質評価部の構成を示すブロック図である。 品質監視装置の動作の流れを示すフローチャートである。 品質クラスの設定例を示す図である。
符号の説明
1,101…ネットワーク音声品質管理目標値算出装置、5…実験系、6,9…ネットワーク音声品質監視装置、7…パケット通信網、10…演算処理部、11,12,16…回帰曲線算出部、13,83,91…PESQ低下量算出部、14…低下量変換部、15,81…重み付きパケット率算出部、17…品質管理目標値算出部、20…データ蓄積部、21,22…実測評価データ、21A,62A…無効パケット率、21B,22B…PESQ、22A,63A…バースト損失情報量、30…データ入力部、31…音声主観品質目標値、40,101A…ネットワーク音声品質管理目標値、41…重み付き無効パケット率、51A,51B,71A,71B…音声系アプリケーション、52A,52B…電話機、53A,53B…HUB、54A,54B…パケット監視装置、55…ネットワークエミュレータ、56…無効パケット率算出装置、57,63…バースト損失情報算出部、58…客観評価装置、59…参照信号、60…被試験信号、61…パケットキャプチャ部、62…無効パケット率算出部、64,90…品質評価部、65…警報出力部、66…表示部、72A,72B…ルータ、82,92…音声品質管理目標値比較部、84,93…PESQ算出部、83A,91A…PESQ低下量、84A,85A,93A,94A…PESQ値、85…加算部、86,95…音声主観品質目標値比較部、94…減算部。

Claims (14)

  1. パケット通信網で用いられるアプリケーションに求められるユーザ体感品質評価値の目標値であるアプリケーション品質目標値に応じて、前記パケット通信網の品質管理で用いられるネットワーク品質管理目標値を算出するネットワーク品質管理目標値算出方法において、
    パケットがバースト的に損失するバースト損失による前記アプリケーションに対するユーザ体感品質評価値の低下量を推定する第1のステップと、
    前記ユーザ体感品質評価値の低下量に基づき前記ネットワーク品質管理目標値を算出する第2のステップと
    を備え
    前記第1のステップは、前記アプリケーションを実験的に動作させて得られた前記アプリケーションの実測評価データから、バースト損失情報量と前記ユーザ体感品質評価値との関係を示す第1の回帰曲線を算出するステップと、前記第1の回帰曲線の特性に基づき前記ユーザ体感品質評価値の低下量を推定するステップとを備え、
    前記第2のステップは、前記アプリケーションを実験的に動作させて得られた前記アプリケーションの実測評価データから、パケットの損失がランダムに発生する際のパケット損失に関する性能情報と前記ユーザ体感品質評価値との関係を示す第2の回帰曲線を求めるステップと、前記第2の回帰曲線の特性に基づき、前記ユーザ体感品質評価値の低下量を前記性能情報の低下量に変換するステップと、前記第2の回帰曲線における前記性能情報に前記性能情報の低下量を加味した重み付き無効パケット率と前記ユーザ体感品質評価値との関係を示す第3の回帰曲線を求めるステップと、前記第3の回帰曲線を参照し、前記アプリケーション品質目標値に応じた重み付き性能情報を算出し、前記ネットワーク品質管理目標値とするステップとを備える
    ことを特徴とするネットワーク品質管理目標値算出方法。
  2. 請求項に記載のネットワーク品質管理目標値算出方法において、
    前記バースト損失情報量は、連続して損失したパケットの数の平均値、および、パケット損失終了から次のパケット損失開始までに受信されたパケットの数の平均値の少なくとも1つであることを特徴とするネットワーク品質管理目標値算出方法。
  3. 請求項1または2に記載のネットワーク品質管理目標値算出方法において、
    前記第1の回帰曲線の関数式、または、前記バースト損失情報量と前記ユーザ体感品質評価値の低下量との関係を示すテーブルをデータベースに保存する第3のステップを更に備えることを特徴とするネットワーク品質管理目標値算出方法。
  4. 請求項に記載のネットワーク品質管理目標値算出方法において、
    前記パケット損失に関する性能情報は、無効パケット率またはパケット損失率であることを特徴とするネットワーク品質管理目標値算出方法。
  5. パケット通信網で用いられるアプリケーションに求められるユーザ体感品質評価値の目標値であるアプリケーション品質目標値に応じて、前記パケット通信網の品質を監視するネットワーク品質監視方法において、
    前記パケット通信網上で実際に前記アプリケーションがやり取りした各パケットからバースト損失が考慮された性能情報を測定する第4のステップと、
    測定された前記性能情報と、請求項1〜4のいずれか1項に記載のネットワーク品質管理目標値算出方法により算出された前記ネットワーク品質管理目標値とを比較する第5のステップと、
    比較結果に基づき前記パケット通信網の品質を監視する第6のステップと
    を備えることを特徴とするネットワーク品質監視方法。
  6. 請求項に記載のネットワーク品質監視方法において、
    前記第6のステップは、
    測定された前記性能情報が前記ネットワーク品質管理目標値を満足していない場合に、前記パケット通信網上で実際に前記アプリケーションがやり取りした各パケットから測定されるバースト損失情報量および前記性能情報から前記アプリケーションに対する実際のユーザ体感品質評価値を推定するステップと、
    前記実際のユーザ体感品質評価値と前記アプリケーション品質目標値とを比較するステップと、
    前記実際のユーザ体感品質評価値が前記アプリケーション品質目標値を満足していない場合には、バースト損失が前記パケット通信網の品質劣化の要因であると判断するステップと、
    を備えることを特徴とするネットワーク品質監視方法。
  7. 請求項に記載のネットワーク品質監視方法において、
    前記パケット通信網の品質劣化の要因がバースト損失であると判断した場合には、バースト損失改善要求をネットワーク管理者に知らせるステップと、
    前記要因がバースト損失以外であると判断した場合には、バースト損失以外のネットワーク管理項目に対する改善要求をネットワーク管理者に知らせるステップと、
    前記要因がバースト損失とそれ以外との両方であると判断した場合には、どちらがより強い要因であるかを判断し、優先順位をつけて改善要求をネットワーク管理者に知らせるステップと
    を備えることを特徴とするネットワーク品質監視方法。
  8. パケット通信網で用いられるアプリケーションに求められるユーザ体感品質評価値の目標値であるアプリケーション品質目標値に応じて、前記パケット通信網の品質管理で用いられるネットワーク品質管理目標値を算出するネットワーク品質管理目標値算出装置において、
    パケットがバースト的に損失するバースト損失による前記アプリケーションに対するユーザ体感品質評価値の低下量を推定する第1の演算処理部と、
    前記ユーザ体感品質評価値の低下量に基づき前記ネットワーク品質管理目標値を算出する第2の演算処理部とを備え
    前記第1の演算処理部は、前記アプリケーションを実験的に動作させて得られた前記アプリケーションの実測評価データから、バースト損失情報量と前記ユーザ体感品質評価値との関係を示す第1の回帰曲線を算出する第1の回帰曲線算出部と、前記第1の回帰曲線の特性に基づき前記ユーザ体感品質評価値の低下量を推定する品質評価値低下量算出部とを備え、
    前記第2の演算処理部は、前記アプリケーションを実験的に動作させて得られた前記アプリケーションの実測評価データから、パケットの損失がランダムに発生する際のパケット損失に関する性能情報と前記ユーザ体感品質評価値との関係を示す第2の回帰曲線を求める第2の回帰曲線算出部と、前記第2の回帰曲線の特性に基づき、前記ユーザ体感品質評価値の低下量を前記性能情報の低下量に変換する低下量変換部と、前記第2の回帰曲線における前記性能情報に前記性能情報の低下量を加味した重み付き無効パケット率と前記ユーザ体感品質評価値との関係を示す第3の回帰曲線を求める第3の回帰曲線算出部と、前記第3の回帰曲線を参照し、前記アプリケーション品質目標値に応じた重み付き性能情報を算出し、前記ネットワーク品質管理目標値とする品質管理目標値算出部とを備える
    ことを特徴とするネットワーク品質管理目標値算出装置。
  9. 請求項に記載のネットワーク品質管理目標値算出装置において、
    前記バースト損失情報量は、連続して損失したパケットの数の平均値、および、パケット損失終了から次のパケット損失開始までに受信されたパケットの数の平均値の少なくとも1つであることを特徴とするネットワーク品質管理目標値算出装置。
  10. 請求項8または9に記載のネットワーク品質管理目標値算出装置において、
    前記第1の回帰曲線の関数式、または、前記バースト損失情報量と前記ユーザ体感品質評価値の低下量との関係を示すテーブルが格納されるデータ蓄積部更に備えることを特徴とするネットワーク品質管理目標値算出装置。
  11. 請求項に記載のネットワーク品質管理目標値算出装置において、
    前記パケット損失に関する性能情報は、無効パケット率またはパケット損失率であることを特徴とするネットワーク品質管理目標値算出装置。
  12. パケット通信網で用いられるアプリケーションに求められるユーザ体感品質評価値の目標値であるアプリケーション品質目標値に応じて、前記パケット通信網の品質を監視するネットワーク品質監視装置において、
    前記パケット通信網上で実際に前記アプリケーションがやり取りした各パケットからバースト損失が考慮された性能情報を測定する性能情報測定部と、
    測定された前記性能情報と、請求項8〜11のいずれか1項に記載のネットワーク品質管理目標値算出装置により算出された前記ネットワーク品質管理目標値とを比較し、比較結果に基づき前記パケット通信網の品質を監視する品質評価部と、
    を備えることを特徴とするネットワーク品質監視装置。
  13. 請求項12に記載のネットワーク品質監視装置において、
    前記品質評価部は、
    測定された前記性能情報が前記ネットワーク品質管理目標値を満足していない場合に、前記パケット通信網上で実際に前記アプリケーションがやり取りした各パケットから測定されるバースト損失情報量および前記性能情報から前記アプリケーションに対する実際のユーザ体感品質評価値を推定する品質評価算出部と、
    前記実際のユーザ体感品質評価値と前記アプリケーション品質目標値とを比較し、前記実際のユーザ体感品質評価値が前記アプリケーション品質目標値を満足していない場合には、バースト損失が前記パケット通信網の品質劣化の要因であると判断する品質評価値比較部と、
    を備えることを特徴とするネットワーク品質監視装置。
  14. 請求項13に記載のネットワーク品質監視装置において、
    前記パケット通信網の品質劣化の要因がバースト損失であると判断した場合には、バースト損失改善要求をネットワーク管理者に知らせる手段と、
    前記要因がバースト損失以外であると判断した場合には、バースト損失以外のネットワーク管理項目に対する改善要求をネットワーク管理者に知らせる手段と、
    前記要因がバースト損失とそれ以外との両方であると判断した場合には、どちらがより強い要因であるかを判断し、優先順位をつけて改善要求をネットワーク管理者に知らせる手段と
    を備えることを特徴とするネットワーク品質監視装置。
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