JP3905365B2 - ナビゲーション装置及びナビゲーション方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はナビゲーション装置及びナビゲーション方法に係わり、特に、現在位置から目的地までの誘導経路を探索し、該誘導経路をディスプレイ画面に表示して目的地へ誘導するナビゲーション装置及びナビゲーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ナビゲーション装置における経路探索は、一方通行、右折禁止、通行止め、VICS渋滞情報など全ての通行規制情報及び道路情報を考慮する。このため、図10(a)に示すように、走行しながら地図案内を見ていると、真っ直ぐ走れば良いと思われ、道L1を、(b)に示すようにわざわざ遠回りするようなルートIRTで経路案内をすることがある。一方通行出口標識を表示するものや、立体的に重なる道路と道路に隙間を空けて高架表示する場合には、これらの表示により、なぜ迂回しているかの理由を認識することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、迂回する理由は、一方通行や高架による場合だけでなく、右折禁止、通行止め、道幅が狭い、中央分離帯が有る、柵が有る、渋滞中である等の様々な理由があり、従来はこれら迂回の理由を全て認識することができない問題がある。
また、一方通行出口標識は、スケールが詳細のときに表示され、100mスケール程度の地図では表示されない問題があり、しかも、一方通行出口標識は全て表示されるため地図が見づらくなる問題がある。
また、高架表示は拡大図に表示されるので近づかないとわからず、しかも、隙間表示は見にくく見落とす問題が有る。
【0004】
更に、明らかに遠回りの経路が表示されると、ユーザは地図を見て自分が見つけた最短ルートを行くことがある。すると、途中から一方通行であったり、合流と思っていたところが高架である場合があり、結局案内している経路が最短であったという結果になり、運転時間が長くなり、しかも、イライラして安全運転上好ましくないという問題がある。
【0005】
又、経路探索を国道優先などにより行うナビゲーション装置がある。かかるナビゲーション装置でも、図10に示すように、走行しながら地図案内を見ていると、真っ直ぐ走れば良いと思われる道を、わざわざ遠回りするようなルートで案内する。この場合、直進ルートは道が狭いわけでもなく、交通規制があるわけでもなく、単に国道優先ということで国道が優先的に選択されたことにより遠回りルートになったものである。かかる迂回ルートが表示されると、なぜ迂回しているのか判らず、また、誘導経路案内に逆らって進んでみようと思って別ルート検索操作を行っても直進するような案内は行わなず、一方、案内を無視して直進すると、リルート設定を行う。
【0006】
以上から本発明の目的は、迂回(遠回り)している場合、迂回路がディスプレイ画面に表示された時、迂回理由を表示することである。
本発明の別の目的は、所定のリンクを迂回(遠回り)している場合、該リンクが指示された時、該リンクを直進して誘導経路に到達できなければその旨を理由を付して出力し、到達できればその旨を出力すると共に、該リンクを直進する誘導経路を再探索することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(1)ディスプレイ画面に表示されている地図上の道路リンクが指示された時、誘導経路が該道路リンクを迂回しているかチェックし、(2)迂回している場合には、前記指示された道路リンクを直進して前記誘導経路に到達可能であるかチェックし、(3)到達不可能であればその旨を、理由を付して出力し、(4)到達可能であればその旨を出力すると共に、前記道路リンクを直進する誘導経路を再探索する。このように迂回理由を付すから、ユーザは遠回りしている理由が判り安心して運転することができる。又、迂回された前記道路リンクを直進して誘導経路に到達できる場合には、該直進する経路を再探索して経路誘導することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
(A)本発明の概略
(a)迂回理由表示
図1は迂回理由表示の説明図であり、(a)は旗又は吹き出しにより迂回理由を表示する例であり、(b)は記号により迂回理由を表示する例である。
現在位置から目的地までの誘導経路を探索し、該誘導経路IRTをディスプレイ画面DPLに表示し、該誘導経路に含まれる迂回区間(N1→N2→N3→N4)を探索し、該迂回区間がディスプレイ画面DPLに表示された時、迂回しなければならない理由を(a)に示すように旗FLで表示し、あるいは(b)に示すように記号MKで表示する。このように迂回した理由を表示するから、ユーザは安心して運転することができる。なお、吹き出し表示とは図2の1,2のような表示を意味する。
【0010】
(b)経路再探索
図2は誘導経路上の迂回区間をショートカットできなければ、その理由を出力し、ショートカットできれば、ショートカットするように経路再探索を行う場合の概略説明図である。
ディスプレイ画面に表示されている地図上の道路リンクL1がタッチにより指示された時、誘導経路IRTが該リンクを迂回しているかチェックし、迂回している場合には、指示された道路リンクL1を直進して誘導経路IRTに到達可能であるかチェックし、到達不可能であればその旨を、理由を付して2で示すように表示し、あるいは音声で出力し、到達可能であればその旨を1で示すように表示しあるいは音声で出力すると共に、リンクL1を直進する誘導経路IRT′を再探索する。このように迂回理由を付すから、ユーザは遠回りしている理由が判り安心して運転することができる。又、迂回されたリンクを直進して元の誘導経路に到達できる場合には、該直進経路を探索して該経路にしたがって誘導することができる。
【0011】
(B)本発明のナビゲーション装置
図3は本発明のナビゲーション装置の構成図である。図中、11は地図情報を記憶する地図記憶媒体で、例えばDVD(ディジタルビデオディスク)、12はDVDからの地図情報の読み取りを制御するDVD制御部、13は車両現在位置を測定する位置測定装置、14はDVDから読み出した車両位置周辺の地図情報を記憶する地図情報メモリ、15はメニュー選択による各種設定、指示を行なうと共にアドレス入力、拡大/縮小等の操作を行うリモコン、16はリモコンインターフェースである。
【0012】
17はナビゲーション装置全体を制御するCPU(ナビゲーション制御部)、18は各種ソフトウェアや固定データ類を記憶するROMであり、ソフトウェアとして、▲1▼誘導経路探索用ソフトウェアSF1、▲2▼経路誘導ソフトウェアSF2、▲3▼迂回理由表示ソフトウェアSF3等がある。19は誘導経路データや各種処理結果を一時的に記憶するワークRAM、21は地図画像/誘導経路等を発生するディスプレイコントローラ、22はディスプレイコントローラが発生した画像を記憶するビデオRAM、23は各種メニューおよびリストを発生するメニュー/リスト発生部、24は各種画像を合成して出力する画像合成部、25は画像合成部から出力される画像を表示する表示装置(モニタ)、26は透明タッチパネル部であり、ディスプレイ画面の前面に配置されるもの、27は交差点までの距離や進行方向、迂回理由などを音声で案内する音声案内部、28はVICS情報受信機である。
【0013】
RAMに記憶される誘導経路データは、図4に示すように出発地から目的地までのノードを順番に配列し、各ノードに、▲1▼経緯度、▲2▼交差点であるか否かを示す交差点フラグ、▲3▼直進規制開始ノードであるか否かを示す直進規制開始フラグ、▲4▼直進規制終了ノードであるか否かを示す直進規制終了フラグ、▲5▼直進規制(通行禁止)理由を対応させている。
図1に示すように、車両通行止めによりノードN1が直進規制開始ノードとなり、ノードN4が直進規制終了ノードとなっている場合には、ノードN1の直進規制開始フラグは1となり、ノードN4の直進規制終了フラグが1となる。又、通行禁止理由は車両通行止めが記入される。
VICS情報受信機28により受信されるVICS情報は図5に示すように、▲1▼リンク番号、▲2▼渋滞先頭位置、▲3▼渋滞長、▲4▼渋滞度などを含んでいる。
【0014】
(C)迂回理由表示処理
図6は本発明の第1の迂回理由表示処理フローである。
目的地が入力されると、ナビゲーション制御部17は経路探索ソフトウェアSF1にしたがって、地図記憶媒体及びVICSより得られる全ての通行規制情報及び道路情報を考慮せず、距離最短の経路(ルートA)を探索する(ステップ101)。
通行規制及び道路情報としては、
・一方通行
・右折禁止
・通行止め
・冬季閉鎖道路
・曜日・時間通行規制道路
・中央分離帯あり
・柵あり(自動車しか通れない)
・この先の橋は一般道でない(歩行者しか渡れない)
・高架
・道幅狭い
・VICS渋滞情報により渋滞
・10km速度制限
などがある。
【0015】
ついで、ナビゲーション制御部は全ての通行規制及び道路情報を考慮した距離最短の経路(ルートB)を探索する(ステップ102)。
しかる後、ナビゲーション制御部はルートAとルートBを比較してルートAの距離が短い区間が存在するか調べ(ステップ103)、存在すれば、ルートBの誘導経路情報(図4参照)に直進規制開始フラグ、直進規制終了フラグ及び迂回理由を挿入する(ステップ104)。 たとえば、図1に示すように車両通行止めでノードN1,N4間のリンクL1をN1→N2→N3→N4と遠回りする場合には、図4のノードN1に対応させて直進規制開始フラグと迂回理由(車両通行止め)を記入し、ノードN4に対応させて直進規制終了フラグを記入する。
【0016】
ルートBよりルートAの距離が短い全ての区間についてステップ104の処理を終了すれば、ナビゲーション制御部17は経路誘導ソフトウェアSF2にしたがって誘導経路情報を用いて経路誘導を開始する(ステップ105)。これにより、ディスプレイ画面には誘導経路が表示され、自動車の走行に応じて地図及び誘導経路がスクロール表示される。
ナビゲーション制御部は迂回区間がディスプレイ画面に表示されたかチェックし(ステップ106)、表示されなければ目的地に到達したかチェックし(ステップ108)、到達しなければステップ105以降の処理を繰り返す。
【0017】
一方、ステップ106において、迂回区間がディスプレイ画面に表示されれば、誘導経路情報に含まれる迂回理由を読み出し、迂回されたリンクL1の近傍に旗あるいは吹き出し等により迂回理由を表示する(ステップ107)。図1(a)の例では旗で迂回理由を表示しているが、迂回理由に応じた記号を用いて図1(b)に示すように表示してもよい。図7は記号の一例であり、迂回理由と記号の対応を示すもので、交通標識を基本にし、柵有り、中央分離帯ありなど通行不能な記号は全て通行止めの記号を用いて表示する。
しかる後、目的地に到達したかチェックし(ステップ108)、到達しなければステップ105以降の処理を繰り返す。
【0018】
図8は本発明の第2の迂回理由表示処理フローであり、既に誘導経路は探索してあるものとする。ただし、誘導経路情報は、誘導経路を構成するノードの経緯度、交差点フラグなど従来と同様の情報だけを含むものである。
ナビゲーション制御部17は経路誘導ソフトウェアSF2にしたがって誘導経路情報を用いて経路誘導を開始する (ステップ201)。これにより、ディスプレイ画面には誘導経路が表示され、自動車の走行に応じて地図及び誘導経路がスクロール表示される。
【0019】
ナビゲーション制御部は、地図情報及び迂回理由表示ソフトウェアSF3を用いて、ディスプレイ画面に表示された誘導経路に迂回区間が含まれ、かつ該迂回区間をショートカットする直進区間が表示されているかチェックし(ステップ202)、表示されていなければ目的地に到達したかチェックし(ステップ204)、到達しなければステップ201以降の処理を繰り返す。
【0020】
一方、ステップ202において、迂回区間及び直進区間がディスプレイ画面に表示されれば、迂回理由を地図情報より取得し、直進区間を構成するリンクの近傍に旗あるいは吹き出し等により、あるいは記号でその迂回理由を表示する(ステップ203)。しかる後、目的地に到達したかチェックし(ステップ204)、到達しなければステップ201以降の処理を繰り返す。
以上により、遠回り/最適でないルートが表示されてもその理由が自動的に表示されるため、ユーザに不安感を与えることがない。
【0021】
(D)経路再探索処理
図9は、誘導経路に含まれる迂回区間をショートカットできなければ、迂回理由を出力し、ショートカットできれば、ショートカットするように経路再探索を行う処理フローである。
自動車周辺の地図と共に、誘導経路が誘導経路情報に基づいてディスプレイ画面に表示されている時、ナビゲーション制御部17は地図上の任意のリンク部分がタッチされたか監視し(ステップ301)、タッチされれば、該リンクを誘導経路が迂回しているかチェックし(ステップ302)、迂回してなければステップ301に戻り以降の処理を繰り返す。尚、リンク指示はタッチパネルによるタッチだけでなく、ジョイスティック、カーソルその他の方法により指示することができる。
【0022】
一方、タッチされたリンクを誘導経路が迂回していれば、現自動車位置から該リンクを通って誘導経路に到達することが可能であるかチェックする(ステップ303)。通行止め、一方通行、右折禁止、その他の理由でタッチされたリンクを通って誘導経路に到達することが不可能であれば、通行できない旨及び簡単な理由を音声案内部27より音声で出力する(ステップ304)。例えば、「この道は走行規制があります。走行できません。」と音声案内する。以後、経路の再探索をせずそれまでのルートを表示しつつ(ステップ305)、始めに戻り以降の処理を繰り返す。
【0023】
一方、ステップ303において、タッチされたリンクを通って誘導経路に到達することが可能であれば、経路再探索(リルート)する旨を音声で出力する(ステップ306)。たとえば、「この道は走行可能です。ルート再設定を行います。」と音声案内する。
しかる後、タッチにより指示されたリンクを通る経路を探索し(ステップ307)、該再探索した経路をディスプレイ画面に表示し(ステップ308)、始めに戻り以降の処理を繰り返す。
以上により、国道優先などにより直進が可能であっても迂回する経路が選択された場合、直進リンクを指示することにより簡単に直進するように経路再探索を行うことができる。又、交通止め、右折禁止、一方通行等により直進できなければその理由を表示するため、ユーザは安心して運転することができる。
【0024】
【発明の効果】
以上の本発明によれば、ディスプレイ画面に表示されている地図上の所定の道路リンクが指示された時、誘導経路が該リンクを迂回しているかチェックし、迂回している場合には、前記指示された道路リンクを直進して前記誘導経路に到達可能であるかチェックし、到達不可能であればその旨を、理由を付して出力し、到達可能であればその旨を出力すると共に、前記リンクを直進する誘導経路を再探索するようにしたから、リンクを指示するだけでユーザは遠回りしている理由が判り安心して運転することができる。又、迂回された道路リンクを直進して誘導経路に到達できる場合には簡単に、該直進する経路を再探索して誘導することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】迂回理由表示の説明図である。
【図2】誘導経路上の迂回区間をショートカットできなければ、その理由を出力し、ショートカットできれば、ショートカットするように経路再探索を行う場合の概略説明図である。
【図3】本発明のナビゲーション装置の構成図である。
【図4】誘導経路データ説明図である。
【図5】 VICS情報説明図である。
【図6】本発明の第1の迂回理由表示処理フローである。
【図7】迂回理由と記号の対応説明図である。
【図8】本発明の第2の迂回理由表示処理フローである。
【図9】誘導経路上の迂回区間をショートカットできなければ、その理由を出力し、ショートカットできれば、ショートカットするように経路再探索を行う処理フローである。
【図10】従来の問題点説明図である。
【符号の説明】
IRT 誘導経路
L1 直進区間
N1→N2→N3→N4 迂回区間
FL 旗
MK 記号
Claims (2)
- 現在位置から目的地までの誘導経路を探索し、該誘導経路をディスプレイ画面に表示して目的地へ誘導するナビゲーション装置におけるナビゲーション方法において、
ディスプレイ画面に表示されている地図上の道路リンクが指示された時、前記誘導経路が該道路リンクを迂回しているかチェックし、
迂回している場合には、前記指示された道路リンクを直進して前記誘導経路に到達可能であるかチェックし、
到達不可能であればその旨を理由を付して出力し、
到達可能であればその旨を出力すると共に、前記道路リンクを直進する誘導経路を再探索する、
ことを特徴とするナビゲーション方法。 - 現在位置から目的地までの誘導経路を探索し、該誘導経路をディスプレイ画面に表示して目的地へ誘導するナビゲーション装置において、
ディスプレイ画面に表示されている地図上の道路リンクを指示する手段、
道路リンクが指示された時、前記誘導経路が該リンクを迂回しているかチェックする手段、
迂回している場合には、前記指示された道路リンクを直進して前記誘導経路に到達可能であるかチェックする手段、
到達不可能であればその旨を出力し、到達可能であればその旨を出力する手段、到達可能であれば前記リンクを直進する誘導経路を再探索する経路再探索手段、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
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