JP3904478B2 - 移送車におけるワイヤ把持装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークを指定する製造ラインに供給する場合等に利用されるワーク搬送用の移送車におけるワイヤ把持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より作業現場において、複数の作業ブロックを搬送路で連結させ、該搬送路上を移動する移送車でワークを各作業ブロックへ搬送する搬送装置は周知である。例えば、特開平8−39374号公報には、一方向に移動するトロリーチェーンに保持用部材を設けるとともに、トロリーに前記保持用部材に対して係合可能な係脱機構を設けた移送車が開示されており、前記トロリーチェーンの駆動力によりトロリーを移動させる構成はその好例である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記の従来技術に示される移送車はトロリーチェーンの駆動力を利用して移動する非自走式の移送車であるが、チェーンが撓みやすいため、搬送と位置決めの精度が余り期待できないという難点ある。また、移送車はトロリーチェーン側に設けられた保持用部材をトロリー側の係脱機構で係合して移動する構成であり、トロリーチェーンの任意の位置を把持することができない。すなわち、保持用部材の取り付け位置が制約される。したがって、位置決めの自由度がなく、作業効率の向上等の要求により移送車の数を増やそうとした場合、トロリーチェーンの保持用部材の数の増加に対応できず、生産効率の向上に支障を生じ、製品コストの低廉化もなし得ないという問題がある。
【0004】
この問題を解決するために、本出願人は、ワイヤが正転方向に回転する際、ワイヤを偏心カムでクランプする第1のクランプ手段と、ワイヤが逆転方向に回転する際、ワイヤを偏心カムでクランプする第2のクランプ手段とを設け、ワイヤの回転方向毎にセルフロックするようにして、移送車の位置決めの精度および自由度を向上させるようにした非自走式の移送車におけるワイヤ把持装置を提案している(特願2001−223444号)。
【0005】
本発明は、本出願人により提案された前記移送車におけるワイヤ把持装置に関連するものであり、ワイヤの把持精度を更に向上させるとともに、ワイヤの磨耗量を軽減させ、ワイヤの耐久性を向上させることが可能な移送車におけるワイヤ把持装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、移動するワイヤに非自走式移送車を係合させて所望の位置まで搬送するとともに前記所望の位置で該移送車をワイヤから離脱させる移送車におけるワイヤ把持装置であって、前記ワイヤ把持装置は前記移送車に取着される第1のクランプ手段と第2のクランプ手段とが設けられた支持台とを有し、前記第1のクランプ手段は、所定範囲に亘ってワイヤを把持する一対の第1の把持部材と、前記ワイヤと前記一対の第1の把持部材とを略平行に維持しつつ、前記ワイヤに対して前記一対の第1の把持部材を接近あるいは離間させる一対の第1の回転部材と、前記支持台に前記一対の第1の回転部材を軸支する第1の支持部材と前記第1の把持部材とを連結する第1のリンク部材と、前記第1の回転部材から構成される第1の平行クランク機構と、前記第1の回転部材に固着され、前記一対の第1の把持部材によるワイヤの把持を強制的に開放するために設けられた傾斜面に当接する円柱状の一対の第1のワイヤ把持開放手段と、前記一対の第1の把持部材同士が常に接近するように前記一対の第1の回転部材を所定方向に付勢する第1の付勢手段と、前記一対の第1の回転部材を同期して回転させる扇形状の一対の第1の歯車と、を有し、前記第2のクランプ手段は、所定範囲に亘ってワイヤを把持する一対の第2の把持部材と、前記ワイヤと前記一対の第2の把持部材とを略平行に維持しつつ、前記ワイヤに対して前記一対の第2の把持部材を接近あるいは離間させる一対の第2の回転部材と、前記支持台に前記一対の第2の回転部材を軸支する第2の支持部材と前記第2の把持部材とを連結する第2のリンク部材と、前記第2の回転部材から構成される第2の平行クランク機構と、前記第2の回転部材に固着され、前記一対の第2の把持部材によるワイヤの把持を強制的に開放するために設けられた傾斜面に当接する円柱状の一対の第2のワイヤ把持開放手段と、前記一対の第2の把持部材同士が常に接近するように前記一対の第2の回転部材を所定方向に付勢する第2の付勢手段と、前記一対の第2の回転部材を同期して回転させる扇形状の一対の第2の歯車と、を有し、ワイヤの正方向動作時に前記第1のクランプ手段は該ワイヤをクランプするとともに第2のクランプ手段は該ワイヤをアンクランプし、ワイヤの逆方向動作時に前記第1のクランプ手段は該ワイヤをアンクランプするとともに第2のクランプ手段は該ワイヤをクランプし、前記第1の平行クランク機構によって、前記一対の第1の把持部材を前記ワイヤに対して略平行に維持し、前記第2の平行クランク機構によって、前記一対の第2の把持部材を前記ワイヤに対して略平行に維持することを特徴とする(請求項1記載の発明)。
【0007】
このように構成することにより、移送車がワイヤの回転方向にセルフロックされるため、ワイヤを把持する機構が簡素なものとなり、しかもワイヤの任意の位置を把持することができ、位置決めの自由度が増す。これによって生産効率を高めることができ、一方、装置構成が簡素化される。
【0008】
また、前記一対の第1および第2の把持部材を、所定範囲に亘ってワイヤを把持できる構造としたので、ワイヤを把持する際に発生するすべりが効果的に抑制され、ワイヤの把持精度が向上する。また、前記一対の第1および第2の把持部材とワイヤとが接触する際、両者が平行に接触するようにしたので、局部に応力が集中することがなくなるためワイヤの磨耗量を軽減でき、ワイヤの耐久性を向上させることが可能となる。
【0009】
さらに、このように構成することにより、簡素な構成でありながら、容易且つ確実に、前記一対の第1および第2の把持部材とワイヤとを略平行状態に維持することができる。さらにまた、前記一対の回転部材の回転が同時に行われ、従って、前記一対の把持部材が同時にワイヤを把持するため、常に安定して且つ確実にワイヤを把持することが可能となる。この結果、ワークの位置決めに対する信頼性がさらに向上する。さらにまた、前記一対の把持部材によるワイヤの把持を容易に且つ迅速に開放することができるため、作業効率が向上する。
【0010】
また、本発明は、移動するワイヤに非自走式移送車を係合させて所望の位置まで搬送するとともに前記所望の位置で該移送車をワイヤから離脱させる移送車におけるワイヤ把持装置であって、前記ワイヤ把持装置は前記移送車に取着される2台の第1のクランプ手段と2台の第2のクランプ手段とを有し、前記ワイヤに沿って、前記各第1のクランプ手段と前記各第2のクランプ手段は隣接して、交互に設けられ、前記第1のクランプ手段及び前記第2のクランプ手段はそれぞれ、所定範囲に亘ってワイヤを把持する一対の把持部材と、前記ワイヤと前記一対の把持部材とを略平行に維持しつつ、前記ワイヤに対して前記一対の把持部材を接近あるいは離間させる一対の回転部材と、前記一対の回転部材を同期して回転させる扇形状の一対の歯車と、を有し、前記第1のクランプ手段及び前記第2のクランプ手段のうち外側部に設けられたものは、前記一対の把持部材同士が常に接近するように前記一対の回転部材を所定方向に付勢する第1の付勢手段を有し、前記第1のクランプ手段及び前記第2のクランプ手段のうち内側部に設けられたものは、各々の前記一対の歯車の間に、前記一対の把持部材同士が接近するように前記ワイヤの延在方向に引き合う第2の付勢手段を有し、ワイヤの正方向動作時に前記第1のクランプ手段は該ワイヤをクランプするとともに第2のクランプ手段は該ワイヤをアンクランプし、ワイヤの逆方向動作時に前記第1のクランプ手段は該ワイヤをアンクランプするとともに第2のクランプ手段は該ワイヤをクランプすることを特徴とする(請求項2記載の発明)。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に係る移送車におけるワイヤ把持装置について、それを組み込む生産システムとの関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら、以下、詳細に説明する。
【0016】
本実施の形態に係る生産システム10は、基本的には、縦横に配置された複数の作業ブロックを有しており、1つの作業ブロックで加工されたワークを移送車を介して他の作業ブロックへと移動させ、ワークに次なる加工を施すための機械的生産システムである。
【0017】
説明の便宜のために、本実施の形態では、前記生産システム10が作業ブロックAと作業ブロックBとを有するものとする。
【0018】
図1に示すように、作業ブロックAと作業ブロックBとは、基本的には、レール部材を介して連結されている。すなわち、作業ブロックAおよびBは、所定高さに保持された端部移送機構12を有する。端部移送機構12には、若干互いに変位して上下にプーリ14、プーリ16が回転自在に支承されている。実際、端部移送機構12は一組の脚部17、17を有し、この脚部17、17間に前記プーリ14、16が支承されている。
【0019】
前記脚部17、17の先端には、さらにレール部材18が保持される。レール部材18は、図2から諒解されるように、金属製の板体を逆U字状に折曲して構成されるものであり、互いに反対方向へと延在する下端部19a、19b上を後述する移送車の車輪が転動するように構成されている。
【0020】
プーリ14とプーリ16には、前記レール部材18に沿って周回するワイヤ20が懸架される。前記ワイヤ20の他端部は後述する分岐移送機構100のプーリ116、118に懸架される。従って、ワイヤ20は、図1から諒解されるように、レール部材18の上方からプーリ14に至り、下方へと湾曲した後、プーリ16からレール部材18の前記下端部19a、19bの間に画成される空間を通って分岐移送機構100側へとエンドレスに周回するように構成されている。前記端部移送機構12の本体構造は、基本的には分岐移送機構100の本体構造と一部同一の構成を採用することから、ここではその詳細な説明を省略する。
【0021】
次に、分岐移送機構100について説明する。分岐移送機構100は高架状態に保持される。当該分岐移送機構100は実質的に円筒体104を有し、その内部にモータ106と、このモータ106の図示しない回転軸に直結するギヤトレイン108とを有する。なお、図1〜図3において、参照符号102は、前記モータ106の回転角度を検出するためのエンコーダを示す。
【0022】
ギヤトレイン108の先端には、図3に示すように、軸110がその下端部を前記円筒体104より下方へと露呈させている。前記円筒体104の外周壁の一部にはプーリ保持用の脚部112が固着される。前記脚部112は斜め下方へと延在する一対の平板114a、114bを有し、互いに所定間隔離間する平板114a、114bの間にプーリ116、118が回転自在に装着される。プーリ116はプーリ118よりも若干斜め上方に位置し、このプーリ116は円筒体104にギヤトレイン122を介して保持されるモータ120に連結されている。
【0023】
具体的には、モータ120の回転駆動力がギヤトレイン122によって減速された上で、当該プーリ116を回転駆動するように構成されている。そして、端部移送機構12の前記プーリ14、16およびプーリ116、118の間でワイヤ20が懸架されることになる。
【0024】
実際、分岐移送機構100は、図1および図2から諒解されるように、円筒体104の周壁に互いに90°ずつ変位した4つの脚部112を有し、少なくとも互いに対称位置にある2つの脚部112側に前記モータ120およびギヤトレイン122が固設される。該モータ120、ギヤトレイン122が存在しない脚部112側ではワイヤ20が懸架される相手側の端部移送機構12にモータ120およびギヤトレイン122があるものとする。従って、1つのワイヤ20についていえば、分岐移送機構100または端部移送機構12のいずれか一方にモータ120およびギヤトレイン122が設けられて回転駆動されることになる。
【0025】
この場合、図2に示すように、前記脚部112の平板114a、114bの下端に所定間隔離間して、ガイド板124a、124bを固着する。ガイド板124a、124bはレール部材18の下端部19a、19bとその高さを実質的に同一とする。そして、前記ガイド板124a、124bの下端に先端部がテーパ部126a、126b(図13A〜図13C参照)として形成された平板からなるワイヤ把持開放板128a、128bを固着する。
【0026】
前記脚部112には、必要に応じて、円筒体104から支持板132を延在させ、この支持板132先端の位置調整プレート133に、図2において、上下方向に移動自在なようにテンションプーリ134を回転自在に支承させるとよい。このテンションプーリ134は、プーリ14、16、116、118に懸架されたワイヤ20に対して所定のテンションを与えるものである。
【0027】
なお、前記端部移送機構12と分岐移送機構100において、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0028】
ところで、本実施の形態においては、軸110の下方に、この軸110の回転と一体的に回転する回転機構200を配設する。この回転機構200は前記軸110の端部に固着された水平プレート202と、この水平プレート202に所定間隔離間して固着された保持ブラケット204a、204bおよび204cを有する。
【0029】
前記保持ブラケット204a、204bおよび204cは、一方の下端部に板体206が橋架されるとともに、他方の下端部に板体208が橋架される。
【0030】
前記板体206には、保持部材209を介して大径の従動ローラ210を設けるとともに、保持部材211を介してモータ212を固着し、このモータ212の回転駆動力をギヤトレイン214によって減速して、駆動ローラ216を回転駆動するように構成している。
【0031】
駆動ローラ216と従動ローラ210の直径は略同一であり、これら駆動ローラ216と従動ローラ210とはベルト217により連結されている。
【0032】
図4は、前記回転機構200の構造を示す概略平面図である。この場合、板体208に支軸226、228を枢支し、この支軸226、228はL字型に屈曲する保持アーム230、232を回動自在に取着する。前記保持アーム230、232の一方の端部には従動ローラ222、224がそれぞれ回転自在に保持される。そして、保持アーム230、232の他方の端部に軸234、236を装着し、板体208に装着された支軸238、240との間で前記軸234、236を囲繞するコイルスプリング242、244を介装している。
【0033】
従って、このコイルスプリング242、244の弾発力の作用下に従動ローラ222、224は、図4中、2点鎖線で示すように、駆動ローラ216、従動ローラ210側へと付勢されるように構成している。
【0034】
ところで、前記水平プレート202の下方、すなわち、保持ブラケット204a、204bおよび204cの内側に板体250を設け、この板体250に垂直方向へと延在する板体252を固着する。そして、この板体252の下方には、回動板254が固着される。
【0035】
前記回動板254には段差を設け、この段差によって形成される長尺な両側部に後述する移送車300を構成するローラを転動させるための案内部位255a、255bが形成されることになる。図2から容易に諒解されるとおり、前記案内部位255a、255bはレール部材18の下端部19a、19b、ガイド板124a、124bとその幅および高さにおいて略同一である。
【0036】
次に、前記分岐移送機構100によってワークを異なる方向へと移送するために当該ワークを搬送する移送車300について、図5を参照して以下に説明する。
【0037】
移送車300は支持台302を含む。支持台302は一方の端部と他方の端部にテーパ面304a、304b、306a、306bを有する(図5参照)。この支持台302に保持板308a、308b、308c、308dを立設し、それぞれ保持板308a、308b、308c、308dにローラ312a、312b、314a、314bを回転自在に軸支する。
【0038】
なお、ローラ312a、312b、314a、314bの内側には、レール部材18をガイドするガイドローラ316a、316b、318a、318bが設けられる。そして、支持台302の下面に板体320を垂下させ、この板体320の下面に設けられた板体322の両端部にコ字状の棒体324a、324bを固着する。
【0039】
前記棒体324a、324bは、ワーク載置板326a、326bを保持する。このワーク載置板326a、326bは、図5から容易に諒解されるように、櫛歯状の平板であり、互いに幅L1を有して離間し、且つ、それぞれの櫛歯間を幅L3として設定している。この構成の詳細については後述する。
【0040】
以上のように構成される移送車300に組み込まれるワイヤ把持機構350について説明する。ワイヤ把持機構350は前記移送車300をワイヤ20により移送し、且つ前記分岐移送機構100と共働して移送車300の移送方向を変更するためのものである。
【0041】
図6〜図9はこのワイヤ把持機構350の構造を示す説明図である。ワイヤ把持機構350は、図7に示されるように、第1把持部352と第2把持部354と第3把持部356と第4把持部358とから構成され、移送車300の支持台302の上面の位置a、b、c、dにそれぞれ配置される。ここで、線Xはワイヤ把持機構350の中心線であり、把持対象であるワイヤ20の移動中心でもある。前記ワイヤ20は線X上を正逆両方向(矢印X1−X2方向)に移動自在である。
【0042】
第1〜第4把持部352、354、356、358は、構造あるいは取り付け方向等に若干の差異があるが、ワイヤ20を把持あるいは開放する基本的な機構は共通であるため、以下、第1把持部352を例にとって説明する。
【0043】
第1把持部352は、図6〜図9(図8は、底面図であるため左右逆に描かれている)に示すように、同一構造の部材を左右対称に配して構成される。図6〜図9において、一方側の部材の参照符号の末尾に“a”を付与し、他方側の部材の参照符号の末尾に“b”を付与する。この場合、参照符号の末尾に何も付与されていない部材は左右共通の部材とする。
【0044】
第1把持部352の構成について、一方側の部材を例に挙げて以下に説明し、他方側の部材については、その説明を省略する。
【0045】
第1把持部352は、支持台302の位置aの一端側に支持部材362aを備える。支持部材362aには軸孔364aが形成され、前記軸孔364aに対応する支持台302の所定位置には軸孔364aと同径の貫通孔(図示せず)が形成される。該軸孔364aおよび前記貫通孔には軸部材366aが回転自在に挿入される。軸部材366aには、支持台302の表面側において平面三角形状の回転部材368aが固着され、支持台302の裏面側には扇形状のギヤ370a(歯車)が固着される。
【0046】
回転部材368aの所定部位に固着された軸372aには把持部材360aが回転自在に支承される。前記把持部材360aはワイヤ20を所定範囲に亘って把持する把持面361aを備え、一方、回転部材368aの表面の所定部位には上方に突出する円柱状の把持開放部369a(ワイヤ把持開放手段)が固着されている。
【0047】
把持部材360aと支持部材362aとはリンク部材374によって連結される。すなわち、リンク部材374の一方の端部は支持部材362aに係合し、その他方の端部は前記把持部材360aの端部近傍に係合する。リンク部材374の長さは軸部材366aの中心と軸372aの中心との距離に等しく設定されて、回転部材368aとリンク部材374とで平行クランク機構を構成する。従って、回転部材368aとリンク部材374とに連結する把持部材360aの把持面361aは、ワイヤ20に対して常に平行状態が維持される。
【0048】
図8および図9(図8は底面図であるため左右逆に描かれている)に示すように、ギヤ370aの所定部位には下方に突出するピン372aが設けられ、ピン372aにはバー部材375の一方が回転自在に取り付けられ、バー部材375の他方は支持台302の裏面に設けられた段部376に形成されている孔378aに摺動自在に挿入される。ピン372aと段部376との間にはバー部材375を囲繞するコイルスプリング380(付勢手段)が介装される。
【0049】
第1把持部352は、以上のように構成される一方側の部材(参照符号の末尾に“a”を付与)と、線Xの右側において、前記一方側の部材と対称に配される他方側の部材(参照符号の末尾に“b”を付与)とから構成される。また、第1把持部352において、ギヤ370aとギヤ370bは、歯数が等しく設定されており、ワイヤ20から把持面361aまでの距離とワイヤ20から把持面361bまでの距離とを常に等しく保つための同期用ギヤとして作用する。
【0050】
第4把持部358は、第1把持部352と同じ構成であり、第4把持材358と第1把持部352との差異は取り付け位置および方向が異なる点にある。すなわち、第4把持部358は、第1把持部352に対して180°転回した状態で支持台302の位置dに配される。
【0051】
第2把持部354と第3把持部356は、以下の2点において第1把持部352の構成と若干異なる。1点目としては、図7に示されるように、第2把持部354の把持部材384aと第3把持部356の把持部材384bは、第1把持部352の把持部材360a、360bより若干小さくなっている点である。2点目としては、図8に示されるように、第2把持部354および第3把持部356のギヤ370aのピン372a、ギヤ370bのピン372bにはバー部材375が取り付けられておらず、第2把持部354のピン372aと第3把持部356のピン372a間および第2把持部354のピン372bと第3把持部356のピン372b間には、ピン372a、372b同士を引っ張り合うコイルスプリング382(付勢手段)が介装されている点である。以上の差異は、ワイヤ把持機構350の寸法上の制約によるものであって、ワイヤ20を把持する主たる動作については第1〜第4把持部352、354、356、358間で差異はない。
【0052】
次に、前記のように構成される移送車300によって移送されてくるワークを加工装置に臨ませるための昇降装置400について説明する。この昇降装置400は一般的に端部移送機構12と分岐移送機構100の間にあってレール部材18に近接して設けられる(図1参照)。
【0053】
図10に示すように、昇降装置400は基台402を含み、前記基台402から図10において上方に指向して垂直な複数本の枠体404a〜404dが延在し、この中、枠体404cと404dは前記ワイヤ20の近傍に到達する高さを有している。一方、前記枠体404a〜404dに横架部材406a〜406hが橋架される。基台402の枠体404a〜404d内にはモータ408が設置され、前記モータ408の回転駆動軸(図示せず)はギヤトレイン410を介してプーリ412に連結されている。
【0054】
一方、昇降装置400の下部軸414および上部軸416は枠体404cと404dとの間に橋架され、それぞれその両端は一対の軸受418、418、420、420によって回転自在に支承されている。また、下部軸414および上部軸416にはその両端近傍にスプロケット422、424が固着されており、上下のスプロケット422、424間にはチェーン426、426が巻回されている。そして、下部軸414にはプーリ428が固着され、前記プーリ412とプーリ428にはベルト430が巻き掛けられている。前記チェーン426、426には、載置台450が固定部材429によって固着されている。
【0055】
前記載置台450はこれから突設された複数のローラ452および454を含み、前記ローラ452および454は、断面コ字状の枠体404cと404d上を転動して、図10において上下方向に走行する。前記載置台450は矩形状の枠体456を含み、該枠体456に第1載置面458と第2載置面460とが垂直方向に所定間隔離間して配置される。実際、第1載置面458は櫛歯状の第1と第2の載置部材462a、462bを有し、第2載置面460も同様に、櫛歯状の第1と第2の載置部材464a、464bを有する。
【0056】
前記第1載置面458の第1載置部材462aと第2載置部材462bとは互いに所定間隔離間して配置され、一方、第2載置面460は、第1の板体466aと第2の板体466bとからなり、該第2載置面460の第1と第2の載置部材464a、464bはそれぞれ前記第1の板体466aと第2の板体466bに固設されている。前記第1の板体466aと第2の板体466bとは所定間隔離間し且つ対向する端面の隅角部は互いに拡開するようにテーパ状に切り欠かれている。このため、移送車300が昇降装置400に到達すると、移送車300の板体320は前記第1載置部材464aと第2載置部材464b間の間隙に容易に進入することができる。
【0057】
昇降装置400の上部には前記移送車300を一時的に位置決め固定するための固定装置500が設置されている(図11、図12参照)。前記固定装置500はロータリアクチュエータからなる駆動源502を収装した筐体504と、前記駆動源502から外部に突出したロッド506a、506bと、該筐体504に固着されたアーム部材508と、該アーム部材508に揺動自在に枢支された屈曲する爪部材510aと510bとからなる。前記爪部材510a、510bの一方の端部は前記ロッド506a、506bにそれぞれ枢支されている。従って、前記爪部材510a、510bの他方の端部は前記駆動源502の付勢作用下にロッド506a、506bが進退動作することにより開閉することが容易に諒解されよう。なお、図11、図12において、参照符号512a、512bはそれぞれ位置検出センサを示す。
【0058】
図1において、作業ブロックA、Bの端部移送機構12、分岐移送機構100はサブコントローラ750と電気的に接続され、サブコントローラ750は、メインコントローラ700と電気的に接続されている。なお、図1中、参照符号800はワーク加工ステーションを示す。
【0059】
本実施の形態のワイヤ把持装置を組み込む生産システム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
【0060】
まず、ワイヤ把持機構350におけるワイヤ20の把持動作について、図7および図8を用いて説明する。ワイヤ20が停止している場合、第1把持部352および第4把持部358はコイルスプリング380の弾発力によってワイヤ20を把持し、第2把持部354および第3把持部356はコイルスプリング382の弾発力によってワイヤ20を把持している。
【0061】
ワイヤ20が正転方向(X1方向)に移動した場合、第1把持部352と第3把持部356は、ワイヤ20との接触面に発生する摩擦力の方向と、把持部材360a、360b同士あるいは把持部材384a、384b同士をより接近させる方向とが等しくなるため、ワイヤ20を確実にクランプする。一方、第2把持部354と第4把持部358は、ワイヤ20との接触面に発生する摩擦力の方向と、把持部材360a、360b同士あるいは把持部材384a、384b同士をより接近させる方向とが相反するため、ワイヤ20を把持する十分な把持力を発揮しない(実質的にアンクランプ状態)。
【0062】
ワイヤ20が逆転方向(X2方向)に移動した際、X1方向とは逆に第2把持部354と第4把持部358とがワイヤ20を確実にクランプし、第1把持部352と第3把持部356はワイヤ20を把持する十分な把持力を発揮しない(実質的にアンクランプ状態)。
【0063】
すなわち、ワイヤ20を把持する機構(第1〜第4把持部352、354、356、358)をワイヤ20の回転方向(正転方向および逆転方向)毎に設けることにより、ワイヤ20の回転方向に依存せずにワイヤ20を把持することができる。ただし、ワイヤ20の回転方向が正転方向または逆転方向のいずれか一方のみの場合は、その方向に対応してワイヤ20を把持する機構を1つ以上備えればよい。
【0064】
また、図7に示すように、前記ワイヤ把持機構350は前記第1把持部352と同じ方向を向いた第3把持部356を位置cに配し、前記第2把持部354と同じ方向を向いた第4把持部358を位置dに配することにより、各回転方向(正転方向および逆転方向)毎にワイヤ20を2箇所で把持することができ、ワイヤ20の把持の信頼性が増すとともに、移送車300の移送時の姿勢もより安定する。
【0065】
さらに、第1把持部352を例に挙げると、把持面361a、361bは所定範囲に亘ってワイヤ20を把持するため、ワイヤ20を把持する際に発生するすべりが効果的に抑制され、ワイヤ20の把持精度が向上する。また、把持部材360a、360bをワイヤ20に対して平行に移動させ、把持部材360a、360bがワイヤ20を把持する際、把持面361a、361b全体が同時にワイヤ20と接触するようにしたので、ワイヤ20に局部的に応力が働くことがなくなり、ワイヤ20の磨耗量を軽減でき、ワイヤ20の耐久性を向上させることができる。
【0066】
そして、その場合、把持部材360a、360bのワイヤ20への接近および離間は、歯数比の等しいギヤ370a、370bによって同期がとられているため、ワイヤ20を同時に且つその移動中心で把持することができ、ワイヤ20に対する把持作用の安定性が向上する。
【0067】
ここで、ワイヤ把持開放板128a、128bが前記ワイヤ把持機構350からワイヤ20の把持を開放する手順について図13A〜図13Cを用いて説明する。通常、移送車300は、分岐移送機構100での方向分岐時にワイヤ20の回転駆動下から開放され、その場で移動を停止する。したがって、前記分岐移送機構100には前記ワイヤ把持機構350によるワイヤ20の把持を開放するワイヤ把持開放板128a、128bが配設されている。なお、前述のように、第1〜第4把持部352、354、356、358は、取り付け方向の差異はあるがワイヤ20の把持を開放する機構、動作が共通であるため、ここでは第1把持部352を例に説明する。
【0068】
まず、移送車300が前記第1把持部352でワイヤ20を把持しながら、矢印X1方向に移動してくる(図13Aの状態)。しかし、未だこの時点では第1把持部352の把持開放部369a、369bとワイヤ把持開放板128a、128bとは接触していない。
【0069】
移送車300がさらに矢印X1方向に移動すると、把持開放部369a、369bとワイヤ把持開放板128a、128bとが接触する(図13Bの状態)。このとき、把持開放部369a、369bは前記ワイヤ把持開放板128a、128bの先端の各斜面上を相対的に摺動する。同時に、把持開放部369aと一体的な回転部材368aは軸部材366aを中心に矢印X4方向に回転し、把持開放部369bと一体的な回転部材368bは軸部材366bを中心に矢印X5方向に回転する。すなわち、移送車300が矢印X1方向へ移動するにつれて把持部材360aと把持部材360bとが互いに離間し、ワイヤ20の把持が開放される。
【0070】
さらに、移送車300が矢印X1方向に移動すると、把持開放部369a、369bは、前記ワイヤ把持開放板128a、128bのテーパ部126a、126bを相対的に通過したのち前記ワイヤ把持開放板128a、128bの本体に相対的に到達する(図13Cの状態)。このとき、把持部材360aと把持部材360bとは最大に離間し(L11に相当)、把持開放部369aおよび369bがワイヤ把持開放板128a、128bと接触している間一定となる。この最大間隔L11は、ワイヤ20を回転駆動するプーリ118の幅L10より広くなっており、結果的にプーリ118の通過を阻害しない。
【0071】
図14、図14Bを参照して、以下、昇降装置400の第2載置面460と移送車300のワーク載置板326a、326bの構造およびワークを移載する際の動作について説明する。図14Aは、第2載置面460とワーク載置板326a、326bとを水平面状に合わせた状態の平面図であり、図14Bはその正面図である。第1載置面458と第2載置面460とは同様の形状となっているので、ここでは第2載置面460を用いて説明する。
【0072】
図14Aにおいて、矢印は移送車300の移動方向を示し、参照符号600は第1載置部材464aと第2載置部材464bの間の隙間、すなわち通路を示す。この隙間(通路600)を前記移送車300の板体320が通過する。該通路600の幅L1は前記板体320の幅より広くなっている。第1載置部材464aおよび第2載置部材464bには幅L2の突起部610と幅L3の切り込み部612とが互いに対応するように構成されて、ワーク載置板326a、326bにも幅L2の突起部614と幅L3の切り込み部616とが同様に対応すべく配置されている。言うまでもないが、幅L2と幅L3とは、L3>L2の関係にある。さらに、前記第1載置部材464aおよび第2載置部材464bの突起部610の長手方向の長さL4と、ワーク載置板326a、326bの切り込み部616の長手方向の長さL5とは、L5>L4の関係にある。
【0073】
従って、第1載置部材464aおよび第2載置部材464bの切り込み部612とワーク載置板326a、326bの突起部614、第1載置部材464aおよび第2載置部材464bの突起部610とワーク載置板326a、326bの切り込み部616を重なるように配置した場合、前述したL3>L2およびL5>L4の関係から、一方の突起部(たとえば第1載置部材464aの突起部610)が、他方の切り込み部(たとえばワーク載置板326a、326bの切り込み部616)をすり抜ける(通過する)ことが可能である。
【0074】
さらに、図14Bに示すように、第1の板体466aと第1載置部材464a、第2の板体466bと第2載置部材464bは、ともに一定間隔(L7)離間して空間618を形成している。この空間618の間隔L7は前記ワーク載置板326a、326bの板厚L6より広くなっている。換言すれば、本実施の形態では第2載置面460とワーク載置板326a、326bとが互いに干渉することなく、すり抜けることを利用して、ワークの移載を行う。
【0075】
次に、ワーク載置板326a、326bに載置されているワークを第2載置面460に移載する具体例を、図15Aおよび図15Bを用いて説明する。この場合、第2載置面460と第1載置面458とは構造が同様であるため、ここでは第2載置面460を例にとって説明する。
【0076】
図15Aは、ワーク載置板326a、326bがワークを載置し、第2載置面460上に到達した状態を示す。このとき、ワーク載置板326a、326bは固定装置500によって固定され、図14A、図14Bに示すように、第2載置面460の突起部610とワーク載置板326a、326bの切り込み部616、および第2載置面460の切り込み部612とワーク載置板326a、326bの突起部614とが重なるように位置決めされているものとする。この時点では、未だワーク載置板326a、326bは前記空間618に進入していない。
【0077】
第2載置面460をさらに上昇させると、突起部614と切り込み部612がすり抜け(図14A、図14B参照)、ワーク載置板326a、326bは空間618内に進入するとともに第2載置面460はワーク載置板326a、326bより上昇し、ワーク載置板326a、326bに載置されているワークはワーク載置板326a、326bから開放されて第2載置面460に移載される。このときの状態を図15Bに示す。
【0078】
次に、ワークを第2載置面460からワーク載置板326a、326bへ移載する方法について説明する。昇降装置400はワークを載置した第2載置面460をワーク載置板326a、326bよりわずかに上まで上昇させ、そこで待機させる。そこへ移送車300が到達する。このとき、第2載置面460はワーク載置板326a、326bよりわずかに上の位置で待機しているため、ワーク載置板326a、326bは空間618内に進入する。第2載置面460をわずかに下降させると、上述したように、突起部614と切り込み部612が互いにすり抜け、ワーク載置板326a、326bは空間618から出るとともに、第2載置面460からワークを移載する(図14A、図14B参照)。
【0079】
さらに、図16A〜図16Eを参照して、ワークを移送車300から作業ブロックへ移載する手順(およびワークを作業ブロックから移送車300へ移載する手順)について説明する。
【0080】
図16A〜図16Eにおいて、定点Z1は移送車300のワーク載置板326a、326bの高さを示す。移送車300自体は上下動しないため、前記定点Z1、すなわちワーク載置板326a、326bの高さは一定である。前記定点Z1を移送車300から昇降装置400の載置台450へのワークの受け渡し位置(または載置台450から移送車300へのワークの受け渡し位置)とする。また、定点Z2は作業ブロックの作業面の高さを示す。作業ブロック自体は上下動しないため、前記定点Z2、すなわち作業面の高さは一定である。前記定点Z2を載置台450から作業ブロックへのワークの受け渡し位置(または作業ブロックから載置台450へのワークの受け渡し位置)とする。つまり昇降装置400が載置台450を昇降させることにより、一定位置である定点Z1または定点Z2からワークを受け取り、受け渡しするものである。
【0081】
ここで、参照符号650は前記作業ブロックにおいて未だ加工がされていないワーク(未加工ワークという)を示し、参照符号652は前記作業ブロックにおいて加工が完了したワーク(加工済ワークという)を示す。基本的な作業の流れとして、作業ブロックは図示しない前工程から未加工ワーク650を受け取って加工処理を施したのち、加工済ワーク652を図示しない次工程に受け渡す。
【0082】
まず、前工程から運ばれてくる未加工ワーク650を受け取るために、昇降装置400は載置台450を上昇させ、第1載置面458が定点Z1よりわずかに下に到達したらそこで停止させる。次に、移送車300が未加工ワーク650を載置して前工程から作業ブロックの昇降装置400の移載位置に到達し、前記固定装置500によって一時的に位置決め固定される。このとき、第1載置面458の突起部610とワーク載置板326a、326bの切り込み部616、および第1載置面458の切り込み部612とワーク載置板326a、326bの突起部614とが重なるように位置決めされているものとする。一方、作業ブロックには加工済ワーク652が待機している(図16Aの状態)。
【0083】
ここで、載置台450をわずかに上昇させると、図14A、図14Bで説明したように、突起部614と切り込み部612が互いにすり抜け、ワーク載置板326a、326bは第1載置面458の空間618内に進入とともに第1載置面458はワーク載置板326a、326bより上昇し、ワーク載置板326a、326bに載置されている未加工ワーク650はワーク載置板326a、326bから自由となり第1載置面458に移載される。
【0084】
次に、第1載置面458に未加工ワーク650を移載して空になった移送車300は他の作業ブロックに移動する。一方、昇降装置400は、未加工ワーク650を第1載置面458に載置した状態で載置台450を下降させ、第2載置面460が定点Z2に達したらそこで停止させる(図16Bの状態)。
【0085】
次いで、作業ブロックに待機していた加工済ワーク652を第2載置面460に移載する(図16Cの状態)。そして、昇降装置400は載置台450を上昇させ、第1載置面458が定点Z2に到達したら停止させる(図示せず)。
【0086】
第1載置面458に載置されている未加工ワーク650は、作業ブロックに移載される。昇降装置400は、加工済ワーク652を第2載置面460に載置した状態で載置台450を上昇させ、第2載置面460が定点Z1よりわずかに高い位置に到達したらそこで停止する。そして、加工済ワーク652を次工程へ移載するため、移送車300がワーク載置板326a、326bを空の状態にして他の作業ブロックから移動してくる。そして、作業ブロックの昇降装置400の移載位置に到達し(図16Dの状態)、前記固定装置500によって一時的に位置決め固定される。このとき、第2載置面460の突起部610とワーク載置板326a、326bの切り込み部616、および第2載置面460の切り込み部612とワーク載置板326a、326bの突起部614とが重なるように位置決めされているものとする。
【0087】
このとき、第2載置面460はワーク載置板326a、326bよりわずかに上の位置で待機しているため、ワーク載置板326a、326bは前記空間618内に進入する。第2載置面460をわずかに下降させると、図14A、図14Bで説明したように、突起部614と切り込み部612が互いにすり抜け、ワーク載置板326a、326bは空間618から出るとともに、第2載置面460に載置されている加工済ワーク652は第2載置面460から開放されて、ワーク載置板326a、326bに移載される。
【0088】
移送車300は、第2載置面460から受け取った加工済ワーク652を次工程に供給すべく、その位置から次工程へと移動する。一方、昇降装置400は次の動作に備えるため、載置台450を上昇させ第1載置面458が定点Z1よりわずかに下の位置に到達したらそこで停止させる(図16Eの状態)。
【0089】
図16A〜図16Eでは、未加工ワーク650を載置台450の第1載置面458に移載し、加工済ワーク652を載置台450の第2載置面460に移載する例を示しているが、本実施の形態におけるワイヤ把持装置は、この組み合わせに限定されるものでない。たとえば、予め加工済ワーク652を載置台450の第1載置面458上に載置しておけば、第2載置面460が空いているため、移送車300は未加工ワーク650を第2載置面460上に受け渡すことができる。さらに、昇降装置400により第2載置面460に載置された未加工ワーク650を作業ブロックに受け渡した後、移送車300は第1載置面458に載置されている加工済ワーク652を受け取り、他の作業ブロックへ移送することもでき、より一層移載工程の自由度が増す。
【0090】
ここで、分岐移送機構100による移送車300の分岐方法について説明する。まず、図1において、移送車300が一方のレール部材18上を分岐移送機構100に向かって移動し該レール部材18の端部に到達すると、図13Aから図13Cに示すように、前記ガイド板124a、124bの裏面に固着されたワイヤ把持開放板128a、128bが移送車300に固設されたワイヤ把持機構350によるワイヤ20の把持を開放する。
【0091】
具体的には、図7において、まず、第1把持部352の把持開放部369a、369bがワイヤ把持開放板128a、128bに当接して回動することによって移動元のワイヤ20から開放される。このとき、第2把持部354、第4把持部358はアンクランプ状態にある。しかしながら、第3把持部356は移動元のワイヤ20を把持しているクランプ状態にあるため、移送車300は分岐移送機構100の回動板254へと移送される。
【0092】
一方、前記回転機構200は図示しない位置検出センサにより、移送車300の頭部が従動ローラ210または駆動ローラ216へ到達したことを検出したらモータ212を回転させる。モータ212の回転作用下にギヤトレイン214を介して駆動ローラ216および従動ローラ210が回転し、前記移送車300の回動板254への移載を行う。
【0093】
その後、移送車300の第3把持部356がワイヤ把持開放板128a、128bに到達し、ワイヤ把持開放板128a、128bによって把持部材360a、360bによるワイヤ20の把持が開放され、移送車300は移動元のワイヤ20の駆動下から完全に開放される。
【0094】
一方、従動ローラ222、224はコイルスプリング242、244の弾発力により、移送車300を駆動ローラ216側に付勢し、移送車300の脱落を防いでいる。
【0095】
モータ212をさらに回転させると、移送車300は移動元のレール部材18から開放され、回動板254上に移載される。移送車300の回動板254への移載終了は図示しない位置検出センサによって行われ、移載が完了したら前記モータ212を停止させる(図4の状態)。この場合、回転機構200は、モータ106の回転により軸110を支点として360°任意に回動する。
【0096】
次に、回動板254に移載された移送車300を移動先のレール部材18に送り出す方法について説明する。前述したとおり、移送車300を移載した回動板254を移動先のレール部材18と一直線になるように合わせたのち、前記モータ212を回転させて移送車300を移動先のレール部材18の方向へ押し出していくと、移送車300のローラ312a、312b、314a、314bが移動先のレール部材18に乗るとともに、移送車300のワイヤ把持機構350が移動先のワイヤ20を把持する。
【0097】
具体的には、まず移送車300の第1把持部352の把持開放部369a、369bが、ワイヤ把持開放板128a、128bによって拡開された後、原位置に復帰して、移動先のワイヤ20を把持する。このとき、移送車300は第1把持部352が移動先のワイヤ20を把持しているため、移動先のワイヤ20の駆動力によって牽引されるとともに、駆動ローラ216および従動ローラ210の回転によって押進されている。
【0098】
移送車300がさらに移動すると、移送車300の第3把持部356がワイヤ把持開放板128a、128bによって拡開された後、原位置に復帰して移動先のワイヤ20を把持する。
【0099】
したがって、移送車300は移動先のワイヤ20の駆動下となり回動板254から開放され、分岐移送機構100による分岐を終了する。
【0100】
図17A〜図17Dは、分岐移送機構100による移送車300の方向分岐の手順を示す状態遷移図である。移動元レール(移送車300が現在走行しているレール)をEとし、移動先レール(移送車300が次に移動しようとしているレール)をF、G、Hとする。移動先レールFは、移動元レールEから見て右に直交したレールである。移動先レールGは、移動元レールEから見て左に直交したレールである。移動先レールHは、移動元レールEから見て移送車300の直進方向と一直線上のレールである。ここでは、移送車300が移動元レールEから移動先レールFに右旋回する場合を例にとり、分岐移送機構100における移送車300の分岐方法を説明する。
【0101】
まず、移送車300が移動元レールE上を回動板254に向かって走行してくる(図17Aの状態)。次に、回動板254上に移送車300を引き込む(図17Bの状態)。この引き込みは前述した方法を用いて行われる(図4参照)。次に、移送車300の移載が完了した回動板254を右に旋回させ(図17Cの状態)、回動板254が移動先レールFに対し一直線になったら、回動板254の回転を停止させる。さらに、回動板254上に移載されている移送車300を移動先レールFに送り出す。この送り出しは前述した方法を用いて行われる(図4参照)。このようにして、移送車300は移動先レールFの駆動下となり、回動板254から開放される(図17Dの状態)。
【0102】
【発明の効果】
本発明によれば、移送車がワイヤの回転方向にセルフロックされるため、ワイヤを把持する機構が簡素なものとなり、しかもワイヤの任意の位置を把持することができ、位置決めの自由度が増す。これによって生産効率を高めることができ、一方、装置構成が簡素化される。
【0103】
また、前記一対の第1と第2の把持部材は所定の長さに亘ってワイヤを把持するため、ワイヤを把持する際に発生するすべりが効果的に抑制され、ワイヤの把持精度が向上する。
【0104】
さらに、前記一対の第1および第2の把持部材とワイヤとが接触する際、両者が平行に接触するようにしたので、局部に応力が集中することがなくなるためワイヤの磨耗量を軽減でき、ワイヤの耐久性を向上させることができる。
【0105】
さらにまた、把持部材のワイヤへの接近および離間は、歯数比の等しいギヤによって同期がとられているため、ワイヤを同時に、且つその移動中心で把持することができ、ワイヤ把持の安定性が向上する。
【0106】
またさらに、前記一対の第1と第2の把持部材によるワイヤの把持を強制的に開放するワイヤ把持開放手段を有しているので、前記一対の第1と第2の把持部材によるワイヤの把持を容易且つ迅速に開放することができるため、作業効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の生産システムの概略斜視図である。
【図2】分岐移送機構の構造を説明する概略斜視図である。
【図3】分岐移送機構の構造を説明する概略正面図である。
【図4】回転機構の構造を説明する概略平面図である。
【図5】移送車の構造を説明する概略斜視図である。
【図6】ワイヤ把持機構の構造を説明する要部斜視図である。
【図7】ワイヤ把持機構の構造を説明する一部省略平面図である。
【図8】ワイヤ把持機構の構造を説明する一部省略底面図である。
【図9】ワイヤ把持機構の構造を説明する概略正面図である。
【図10】昇降装置の構造を説明する概略斜視図である。
【図11】固定装置の爪部材が閉じた状態を示す概略平面図である。
【図12】固定装置の爪部材が開いた状態を示す概略平面図である。
【図13】図13A〜図13Cは、ワイヤの把持を開放する手順を説明する状態遷移図である。
【図14】図14Aは、昇降装置の第2載置面と移送車のワーク載置板の構造を説明する概略平面図であり、図14Bは、昇降装置の第2載置面と移送車のワーク載置板の構造を説明する概略正面図である。
【図15】図15A、図15Bは、昇降装置と移送車間でのワーク移載方法を説明する斜視図である。
【図16】図16A〜図16Eは、ワークの移載手順を説明する状態遷移図である。
【図17】図17A〜図17Dは、分岐移送機構による移送車の方向分岐の手順を示す状態遷移図である。
【符号の説明】
10…生産システム 12…端部移送機構
18…レール部材 20…ワイヤ
100…分岐移送機構 128a、128b…ワイヤ把持開放板
200…回転機構 254…回動板
300…移送車 326a、326b…ワーク載置板
350…ワイヤ把持機構 352…第1把持部
354…第2把持部 356…第3把持部
358…第4把持部 360a、360b…把持部材
361a、361b…把持面 368a、368b…回転部材
369a、369b…把持開放部 370a、370b…ギヤ
374…リンク部材 380、382…コイルスプリング
384a、384b…把持部材 400…昇降装置
450…載置台 458…第1載置面
460…第2載置面 500…固定装置
Claims (2)
- 移動するワイヤに非自走式移送車を係合させて所望の位置まで搬送するとともに前記所望の位置で該移送車をワイヤから離脱させる移送車におけるワイヤ把持装置であって、
前記ワイヤ把持装置は前記移送車に取着される第1のクランプ手段と第2のクランプ手段とが設けられた支持台とを有し、
前記第1のクランプ手段は、
所定範囲に亘ってワイヤを把持する一対の第1の把持部材と、
前記ワイヤと前記一対の第1の把持部材とを略平行に維持しつつ、前記ワイヤに対して前記一対の第1の把持部材を接近あるいは離間させる一対の第1の回転部材と、
前記支持台に前記一対の第1の回転部材を軸支する第1の支持部材と前記第1の把持部材とを連結する第1のリンク部材と、前記第1の回転部材から構成される第1の平行クランク機構と、
前記第1の回転部材に固着され、前記一対の第1の把持部材によるワイヤの把持を強制的に開放するために設けられた傾斜面に当接する円柱状の一対の第1のワイヤ把持開放手段と、
前記一対の第1の把持部材同士が常に接近するように前記一対の第1の回転部材を所定方向に付勢する第1の付勢手段と、
前記一対の第1の回転部材を同期して回転させる扇形状の一対の第1の歯車と、
を有し、
前記第2のクランプ手段は、
所定範囲に亘ってワイヤを把持する一対の第2の把持部材と、
前記ワイヤと前記一対の第2の把持部材とを略平行に維持しつつ、前記ワイヤに対して前記一対の第2の把持部材を接近あるいは離間させる一対の第2の回転部材と、
前記支持台に前記一対の第2の回転部材を軸支する第2の支持部材と前記第2の把持部材とを連結する第2のリンク部材と、前記第2の回転部材から構成される第2の平行クランク機構と、
前記第2の回転部材に固着され、前記一対の第2の把持部材によるワイヤの把持を強制的に開放するために設けられた傾斜面に当接する円柱状の一対の第2のワイヤ把持開放手段と、
前記一対の第2の把持部材同士が常に接近するように前記一対の第2の回転部材を所定方向に付勢する第2の付勢手段と、
前記一対の第2の回転部材を同期して回転させる扇形状の一対の第2の歯車と、
を有し、
ワイヤの正方向動作時に前記第1のクランプ手段は該ワイヤをクランプするとともに第2のクランプ手段は該ワイヤをアンクランプし、ワイヤの逆方向動作時に前記第1のクランプ手段は該ワイヤをアンクランプするとともに第2のクランプ手段は該ワイヤをクランプし、前記第1の平行クランク機構によって、前記一対の第1の把持部材を前記ワイヤに対して略平行に維持し、前記第2の平行クランク機構によって、前記一対の第2の把持部材を前記ワイヤに対して略平行に維持することを特徴とする移送車におけるワイヤ把持装置。 - 移動するワイヤに非自走式移送車を係合させて所望の位置まで搬送するとともに前記所望の位置で該移送車をワイヤから離脱させる移送車におけるワイヤ把持装置であって、
前記ワイヤ把持装置は前記移送車に取着される2台の第1のクランプ手段と2台の第2のクランプ手段とを有し、前記ワイヤに沿って、前記各第1のクランプ手段と前記各第2のクランプ手段は隣接して、交互に設けられ、
前記第1のクランプ手段及び前記第2のクランプ手段はそれぞれ、
所定範囲に亘ってワイヤを把持する一対の把持部材と、
前記ワイヤと前記一対の把持部材とを略平行に維持しつつ、前記ワイヤに対して前記一 対の把持部材を接近あるいは離間させる一対の回転部材と、
前記一対の回転部材を同期して回転させる扇形状の一対の歯車と、
を有し、
前記第1のクランプ手段及び前記第2のクランプ手段のうち外側部に設けられたものは、前記一対の把持部材同士が常に接近するように前記一対の回転部材を所定方向に付勢する第1の付勢手段を有し、
前記第1のクランプ手段及び前記第2のクランプ手段のうち内側部に設けられたものは、各々の前記一対の歯車の間に、前記一対の把持部材同士が接近するように前記ワイヤの延在方向に引き合う第2の付勢手段を有し、
ワイヤの正方向動作時に前記第1のクランプ手段は該ワイヤをクランプするとともに第2のクランプ手段は該ワイヤをアンクランプし、ワイヤの逆方向動作時に前記第1のクランプ手段は該ワイヤをアンクランプするとともに第2のクランプ手段は該ワイヤをクランプすることを特徴とする移送車におけるワイヤ把持装置。
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