JP3904334B2 - 小型船舶のジェット推進機取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ジェット推進機を船体に備えた小型船舶のジェット推進機取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
小型船舶には、例えば動翼の回転により船底から吸い込んだ水を推進ダクトを介して後方に噴出するジェット推進機を船体に備えるものがある。このジェット推進機の推進ダクトは、船体に締付ボルト等の締付手段により取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように推進ダクトが船体に締付ボルト等の締付手段により取り付けられるが、推進ダクトには動翼が配置されるから正確な位置に取り付ける必要がある。このため船体と推進ダクトの船体上下方向と船体左右方向の位置決めを行ない取り付けることが考えられるが、位置決めを行なう位置によっては比較的重量のある推進ダクトの重量がかかって正確な位置決めができなかったり、推進ダクトが邪魔になり位置決めの位置を目視することが困難で作業性が悪い等の問題がある。
【0004】
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、船体に推進ダクトを正確に位置決めして取り付けることができ、しかも取付の作業性が向上する小型船舶のジェット推進機取付構造を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0006】
請求項1記載の発明は、
『動翼の回転により船底から吸い込んだ水を推進ダクトを介して後方に噴出するジェット推進機を船体に備えた小型船舶において、
前記船体は、前壁を有するポンプ室を備え、
前記推進ダクトは、ハウジングと、前記動翼を収容する動翼ダクトと、ノズルを備えており、
前記ハウジングをボルトによって前記前壁に固定し、
前記動翼ダクトと前記ノズルを別のボルトによって前記ハウジングに固定し、
前記前壁の前記動翼の回転軸芯より上方位置に、船体上下方向の位置決めを行なう爪部と船体左右方向の位置決めを行なう爪部を形成し、
前記両爪部に対向して前記ハウジングに上方に延びるストッパ部と側方に延びるストッパ部を形成し、
前記船体上下方向の位置決めを行う爪部と前記側方に延びるストッパ部を当接させるとともに、前記船体左右方向の位置決めを行なう爪部と前記側方に延びるストッパ部を当接させて位置決めを行ない、
前記推進ダクトを前記船体に取り付けた、
ことを特徴とする小型船舶のジェット推進機取付構造。』である。
【0007】
この請求項1記載の発明によれば、ハウジングをボルトによって前壁に固定し、動翼ダクトとノズルを別のボルトによってハウジングに固定するようにしたので、動翼ダクトとノズルをサブアッシイ化することができる。それにより、動翼ダクトやノズルの点検・整備のためにこれらを船体から着脱するに際し、船体に対して位置決めされかつケーブル類を貫通させたハウジングを取り外す必要がないので、前記点検・整備の作業性を向上させることができる。
また、動翼の回転軸芯より上方位置で、船体上下方向の位置決めを行なう爪部と上方に延びるストッパ部を当接させるとともに、船体左右方向の位置決めを行なう爪部と側方に延びるストッパ部を当接させて位置決めを行なうので、位置決めを行なっている際に推進ダクトの重量が船体にかかることがなく、位置決めをより正確に行なうことができる。また、ストッパ部を上方に延びるストッパ部と側方に延びるストッパ部としたので、船体の陰になって暗いポンプ室においてもストッパ部と爪部が後方から視認しやすく位置決め位置を船体後方から容易に目視することができ作業性が向上する。
請求項2記載の発明は、
『前記動翼を回転する推進軸方向で見た時、
前記動翼ダクトと前記ノズルを前記ハウジングに固定する別のボルトは、前記ハウジングを前記前壁に固定するボルトよりも内側に位置する、
ことを特徴とする請求項1記載の小型船舶のジェット推進機取付構造。』である。
この請求項2記載の発明によれば、動翼を回転する推進軸方向で見たとき、動翼ダクトとノズルをハウジングに固定する別のボルトは、ハウジングを前壁に固定するボルトよりも内側に位置するようにしたので、動翼ダクトにおけるボルト取り付け部、ひいては動翼ダクト自体をコンパクトにすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の小型船舶の実施の形態について説明する。先ず、この発明が適用される小型船舶を図1及び図2に基づいて説明する。図1は小型船舶の側面図、図2は小型船舶の平面図である。
【0009】
小型船舶として水ジェット推進艇1に適用した実施の形態であり、水ジェット推進艇1は、船底から吸い込んだ水を後方に噴出する。水ジェット推進艇1の船体2はバスタブ状のハル3と蓋状のデッキ4とをガンネル5で水密に結合し、デッキ4の左右側縁に船体前後方向に延びる足載部4a,4bを形成した構造のものである。デッキ4の上面には複数の乗員が着座可能な跨座式シート6が取り外し可能に配設されている。また、跨座式シート6の前方には操舵ハンドル7が左右に操向可能に配設されており、デッキ4の操舵ハンドル7より前方にはハッチカバー8が開閉可能に配設されている。
【0010】
船体2には燃料タンク10とエンジン9とが搭載され、この実施の形態では、船体2内の跨座式シート6の下方部位にはエンジン9が配設されており、エンジン9の前方には燃料タンク10が配置されている。また、デッキ4には前部物入れ150と後部物入れ130が接着されている。後部物入れ130は、船体両側後方から足載部4a,4bの下方に沿って船体中央まで延びており、例えば水上スキー等を収納できる大きさになっている。後部物入れ130の開口部には、開閉自在の蓋131が設けられている。
【0011】
エンジン9の後方に位置には、バルクヘッド140が接着されている。バルクヘッド140は、船内空間を前室Aと後室Bとに区画すると共に、船体2の補強を行っている。後室Bには、ジェット推進機11が配設されている。ジェット推進機11は、推進ダクト12を有し、推進ダクト12の後方には船の進行方向を調整するノズルデフレクタ13が装着されている。
【0012】
推進ダクト12の途中には動翼14aを配設し、動翼14aを回転する推進軸15の前端をエンジン9のクランク軸16の後端に動力伝達部材としてのカップリング17を介して連結している。推進軸15は、バルクヘッド140に軸受け141を介して支持されている。
【0013】
船体2内には吸気ダクト20が配設されている。吸気ダクト20は船外の空気を船内に導入するもので、吸気ダクト20の空気導入口20aは操舵ハンドル7の前方に開口しており、吐出口である船内下端開口部20bはエンジン9の前方下部に開口している。また、エンジン9の後方下部には吸気ダクト172の吐出口である船内下端開口部172bが開口しており、吸気ダクト172の導入口172aは跨座式シート6下方に開口している。
【0014】
エンジン9は、水冷式2サイクル並列2気筒エンジンであり、エンジン9には排気マニホールド36が接続されている。排気マニホールド36の下流側には排気膨張管37、ウォータロック38、後部排気管39が順に接続されており、各気筒からの排気ガスは船体後部の水中に排出される。排気マニホールド36は、排気ポー卜26bに接続されている。後部排気管39は、ジェット推進機11を跨ぎウォータロック38に対して反対側に延び、さらに屈曲して船体後部に延びている。
【0015】
次に、小型船舶の冷却水取入構造を、図3乃至図11に基づいて説明する。図3はジェット推進機の背面図、図4は図3のIV-IV線に沿う断面図、図5は図3のV-V線に沿う断面図、図6は図5のVI-VI線に沿う断面図、図7は図6のVII-VII線に沿う断面図、図8は図6のVIII-VIII線に沿う断面図、図9は図6のIX-IX線に沿う断面図、図10はインテークダクトの平面図、図11はフィルタを示す図である。
【0016】
推進ダクト12は、ハウジング200、動翼ダクト201、静翼ダクト202及びノズル203から構成されている。動翼ダクト201と静翼ダクト202は位置決めピン900により位置決めされ、静翼ダクト202とノズル203は、位置決めピン901により位置決めされ、動翼ダクト201、静翼ダクト202及びノズル203は、ボルト204により一体に締付固定されている。動翼ダクト201は、板状のハウジング200に位置決めノック902により位置決めされ、この位置決めノック902に挿通されたボルト205によりハウジング200に締付固定されている。動翼ダクト201には動翼14aが収容され、静翼ダクト202には静翼14bが収容されている。動翼14aの回転軸心を、図3、図4及び図6において符号Oで示す。
【0017】
ハウジング200には4つの取付ボス部200aが設けられ、取付ボス部200aにはスタットボルト206が圧入されており、このスタットボルト206をハル3のポンプ室Cの前壁3aに挿入してナット207で締付固定して組み付けられる。
【0018】
このようにスタッドボルト206によってハウジング200をポンプ室Cの前壁3aに固定し、ボルト204によってサブアッシイ化した動翼ダクト201、静翼ダクト202、ノズル203を、スタッドボルト204とは別のボルト205によってハウジング200に固定している。これにより、動翼ダクト201、静翼ダクト202、ノズル203の点検・整備のためにこれらを船体2から着脱するに際し、船体2に対して位置決めされかつケーブル類(後述の卜リム調整ケーブル58、ステアリングノズル操作用ケーブル59a、ビルジ排出用ホース921)を貫通させたハウジング200を取り外す必要がないので、前記点検・整備の作業性が向上する。
【0019】
また、スタッドボルト206とボルト205を別体にするに際し、ボルト205をスタッドボルト206よりも内側に位置させたので、動翼ダクト201におけるボルト205の取り付け部、ひいては動翼ダクト201自体をコンパクトなものにすることができる。
【0020】
船体2の一部であるポンプ室Cの前壁3aには、船体上下方向(Y方向)の位置決めを行なう爪部3bと船体左右方向(X方向)の位置決めを行なう爪部3cが一体に形成されている。
【0021】
ハウジング200の上部角部には、上方へ延びるストッパ部200bと、側方へ延びるストッパ部200cとがそれぞれ一体に形成されている。ハウジング200は、前端に形成した筒部200dをハル3に一体形成したダクト部3dに挿入し、ストッパ部200bを爪部3bに当接し、ストッパ部200cを爪部3cに当接して位置決めを行ない船体2に組み付けられる。ストッパ部200bを爪部3bに当接し、ストッパ部200cを爪部3cに当接して位置決めを行なうことで、推進軸15の前端を連結するクランク軸16と、推進軸15の後端を軸支するように静翼ダクト202に設けた軸受301との軸芯合わせ、すなわち推進軸15の軸芯合わせが行なわれる。
【0022】
このように、推進ダクト12を構成するハウジング200に形成したストッパ部200b,200cを船体2の爪部3b,3cに当接させて船体2に対する推進ダクト12の位置決めを行ない、推進ダクト12を船体2に取り付けるから、比較的重量のある推進ダクト12の船体2に対する正確な位置決めができる。また、動翼14の回転軸芯Oより上方位置で位置決めを行なうから、位置決めを行なっている際に推進ダクト12の重量が船体2にかかることがないから位置決めをより正確に行なうことができるとともに、位置決め位置を船体2後方から容易に目視することができ作業性が向上する。
【0023】
ハル3のポンプ室Cの前壁3aとハウジング200の間は、図5及び図6に示すようにハウジング200の前面に形成した溝に塗布された液状ガスケット211によってシールされる。液状ガスケット211は、ボルト206、冷却水の吐出管240、排気管の冷却水ジャケットを流れる冷却水の排出用パイプ910及びビルジ排出用パイプ922の周囲を囲みシールしている。冷却水の排水用パイプ910には、排気管の冷却水ジャケットを流れる冷却水の一部が供給され、この冷却水は、排水用パイプ910に接続されたホースを介して後部排気管39に排出される。ビルジ排出用第1パイプ922には、前室Aに設けたビルジポンプに連結されたビルジホース923が接続され、ビルジ排出用第1パイプ922に連通するようにハウジング200に設けたビルジ排出用第2パイプ920には、ビルジ排出用ホース921が接続され、ビルジ排出用ホース921の先端部921aはノズル203内に開口している。
【0024】
また、ハウジング200には、トリム調整ケーブル貫通孔260及びステアリングノズル操作用ケーブル貫通孔261が形成され、トリム調整ケーブル貫通孔260にトリム調整ケーブル58がシール部材932を介して、ステアリングノズル操作用ケーブル貫通孔261にステアリングノズル操作用ケーブル59aがシール部材942を介してそれぞれ貫通される。
【0025】
図5に示すように、ハウジング200、動翼ダクト201及び静翼ダクト202には、船体前後方向に延びる冷却水通路220が一体に形成されており、推進ダクト12の周りの配管が一層簡素化される。
【0026】
冷却水通路220は、ハウジング200の通路221、動翼ダクト201の通路222及び静翼ダクト202の通路223から構成され、通路221と通路222はハウジング200及び動翼ダクト201の合面で連通している。静翼ダクト202には、静翼14bと対向する位置に冷却水取入口224が設けられ、冷却水取入口224は通路223に連通している。
【0027】
冷却水取入口224にはフィルタ230が嵌合され、このフィルタ230は、図11(a)の側面図、図11(b)の平面図、図11(c)の底面図に示すように多数の連通孔230aを有する凹形に形成され、この側壁230bには切欠き230cが形成されている。フィルタ230の側壁230bの両側端部には、4箇所の角部に突起230d,230eが形成されている。このフィルタ230を冷却水取入口224に嵌合すると、突起230eが冷却水取入口224の段部202aに当接し、そして押圧プレート231を静翼ダクト202に当てがいフィルタ230の開口部230fを塞ぎ、押圧プレート231をボルト232により静翼ダクト202に締付固定する。この締付により4箇所の角部に形成した突起230d,230eが押しつぶされてフィルタ230が確実に冷却水取入口224に取り付けられる。このように冷却水取入口224にフィルタ230を嵌合し、このフィルタ230を押圧プレート231を介して静翼ダクト202に締付固定することで、切欠き230cが通路223と連通し、冷却水取入口224にフィルタ230を簡単かつ確実に取り付けることができる。
【0028】
冷却水通路220の出口側には、吐出管240がハウジング200に圧入して設けられ、この吐出管240はハル3のポンプ室Cの前壁3aを貫通して設けられている。吐出管240には、冷却水をエンジン側に導くホース241が取り付けられている。吐出管240の周りのハル3のポンプ室Cの前壁3aとハウジング200の間は、液状ガスケット211によってシールされている。
【0029】
このようにジェット推進機11の推進ダクト12に冷却水通路220を船体前後方向に一体に形成し、冷却水通路220の冷却水取入口224にフィルタ230を設けており、ジェット推進機11の推進ダクト12の周りの配管の配策が簡素化され、ジェット推進機11のメンテナンスが容易になる。
【0030】
また、推進ダクト12を収容するポンプ室Cの前壁3aに、動翼ダクト201を支持する板状のハウジング200を取り付け、このハウジング200に、ハウジング200の外側方に向かって延びる通路300を形成し、この通路300を、動翼ダクト201に形成した通路222に連通させている。通路221よりも通路222が下方に位置しているが、通路222よりも通路221を下方に位置させてもよい。
【0031】
また、動翼ダクト201に形成した通路222をハウジング200に形成した通路221および吐出管240よりも動翼ダクト201の中心に近接させることによって、動翼ダクト201に冷却水通路222を一体形成したにもかかわらず動翼14aをコンパクトにすることができるとともに、ポンプ室Cの前壁3aとハウジング200との間において、吐出管240の周りに充分なシール代を確保することができる。
【0032】
また、ハウジング200の外側方に向かって延びる通路300を、ハウジング200と動翼ダクト201の合面に形成しており、ハウジング200の外側方に向かって延びる冷却水通路300の形成が容易である。
【0033】
ハル3の底部3fには、ハル3に一体に形成したダクト部3dとともに水吸い込み口290を形成するインテークダクト250が締付ボルト251により締付固定されている。インテークダクト250の前部にはゴミ等が水吸い込み口290に浸入するのを防止するスクリーン252が一体に形成され、スクリーン252の前端は、ハル3に締付ボルト253により締付固定されている。
【0034】
ハル3の底部3fとインテークダクト250との間には、シール部材254が設けられ、ハル3のポンプ室Cの前壁3a及びハウジング200とインテークダクト250との間には、シール部材255が設けられている。ハウジング200には、図4に示すようにシール部材255に対向する位置にフランジ200eが一体に形成されており、フランジ200eは、前進時にシール部材255が後方へずれることを防止し、後進時には、シール部材255に水圧がかかることを防止し、シール部材255を保護する。
【0035】
船体2の後端部には、左右一対のブラケット51が両側方から締付ボルト52によりノズル203に締付固定されている。ノズル203の後端開口部には、トリムリング53が回転軸54を支点に上下方向に揺動可能に設けられ、このトリムリング53にノズルデフレクタ13が締付ボルト55を介して左右方向に揺動可能に取り付けられている。ノズルデフレクタ13は、後方に延びるに従い狭まる筒状に形成されている。
【0036】
ノズルデフレクタ13にはレバー57が固定され、このレバー57に設けられたトリム調整ケーブル931の操作によりノズルデフレクタ13はトリム調節可能である。また、ノズルデフレクタ13の側方にはレバー部59が一体に形成され、このレバー部59に設けられたステアリングノズル操作用ケーブル941の操作により船の進行方向を調整することができる。左右一対のブラケット51には、それぞれ支持ピン60を支点にしてリバースバケット50が回動可能に設けられ、リバースバケット50は図示しないリバースケーブルによって操作され、後進時にノズルデフレクタ13の開口部を覆う。
【0037】
図12乃至図14はインテークダクト250及び液状ガスケット211,212によるシール等が異なる実施の形態を示し、図12は図3に対応するジェット推進機の背面図、図13は図4に対応する図12のXIII-XIII線に沿う断面図、図14は図6に対応する図13のXIV-XIV線に沿う断面図である。
【0038】
【発明の効果】
前記したように、請求項1記載の発明では、ハウジングをボルトによって前壁に固定し、動翼ダクトとノズルを別のボルトによってハウジングに固定するようにしたので、動翼ダクトとノズルをサブアッシイ化することができる。それにより、動翼ダクトやノズルの点検・整備のためにこれらを船体から着脱するに際し、船体に対して位置決めされかつケーブル類を貫通させたハウジングを取り外す必要がないので、前記点検・整備の作業性を向上させることができる。
また、動翼の回転軸芯より上方位置で、船体上下方向の位置決めを行なう爪部と上方に延びるストッパ部を当接させるとともに、船体左右方向の位置決めを行なう爪部と側方に延びるストッパ部を当接させて位置決めを行なうので、位置決めを行なっている際に推進ダクトの重量が船体にかかることがなく、位置決めをより正確に行なうことができる。また、ストッパ部を上方に延びるストッパ部と側方に延びるストッパ部としたので、船体の陰になって暗いポンプ室においてもストッパ部と爪部が後方から視認しやすく位置決め位置を船体後方から容易に目視することができ作業性が向上する。
請求項2記載の発明では、動翼を回転する推進軸方向で見たとき、動翼ダクトとノズルをハウジングに固定する別のボルトは、ハウジングを前壁に固定するボルトよりも内側に位置するようにしたので、動翼ダクトにおけるボルト取り付け部、ひいては動翼ダクト自体をコンパクトにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】小型船舶の側面図である。
【図2】小型船舶の平面図である。
【図3】ジェット推進機の背面図である。
【図4】図3のIV-IV線に沿う断面図である。
【図5】図3のV-V線に沿う断面図である。
【図6】図5のVI-VI線に沿う断面図である。
【図7】図6のVII-VII線に沿う断面図である。
【図8】図6のVIII-VIII線に沿う断面図である。
【図9】図6のIX-IX線に沿う断面図である。
【図10】インテークダクトの平面図である。
【図11】フィルタを示す図である。
【図12】図3に対応するジェット推進機の背面図である。
【図13】図4に対応する図12のXIII-XIII線に沿う断面図である。
【図14】図6に対応する図13のXIV-XIV線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 水ジェット推進艇
2 船体
3 ハル
3b,3c 爪部
4 デッキ
11 ジェット推進機
12 推進ダクト
13 ノズルデフレクタ
14a 動翼
50 リバースバケット
51 ブラケット
200 ハウジング
200b,200c ストッパ部
220 冷却水通路
224 冷却水取入口
230 フィルタ
Claims (2)
- 動翼の回転により船底から吸い込んだ水を推進ダクトを介して後方に噴出するジェット推進機を船体に備えた小型船舶において、
前記船体は、前壁を有するポンプ室を備え、
前記推進ダクトは、ハウジングと、前記動翼を収容する動翼ダクトと、ノズルを備えており、
前記ハウジングをボルトによって前記前壁に固定し、
前記動翼ダクトと前記ノズルを別のボルトによって前記ハウジングに固定し、
前記前壁の前記動翼の回転軸芯より上方位置に、船体上下方向の位置決めを行なう爪部と船体左右方向の位置決めを行なう爪部を形成し、
前記両爪部に対向して前記ハウジングに上方に延びるストッパ部と側方に延びるストッパ部を形成し、
前記船体上下方向の位置決めを行う爪部と前記側方に延びるストッパ部を当接させるとともに、前記船体左右方向の位置決めを行なう爪部と前記側方に延びるストッパ部を当接させて位置決めを行ない、
前記推進ダクトを前記船体に取り付けた、
ことを特徴とする小型船舶のジェット推進機取付構造。 - 前記動翼を回転する推進軸方向で見た時、
前記動翼ダクトと前記ノズルを前記ハウジングに固定する別のボルトは、前記ハウジングを前記前壁に固定するボルトよりも内側に位置する、
ことを特徴とする請求項1記載の小型船舶のジェット推進機取付構造。
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