JP3902997B2 - 電子ボリューム制御装置およびそのリモートコントローラ - Google Patents

電子ボリューム制御装置およびそのリモートコントローラ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リモートコントローラにより遠隔操作される電子ボリューム制御装置およびそのリモートコントローラに係り、特に、ブルー・トゥースの標準仕様で定義された音量調節信号に基づいて遠隔操作される電子ボリューム制御装置およびそのリモートコントローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
リモートコントローラ(以下、リモコンと表現する)に設けられた音量調整キーを操作することにより、音響再生機に搭載されている電子ボリュームを遠隔操作する技術が、例えば特開平5−308230号公報に開示されている。リモコンには音量調整キーとして「+(プラス)」キーおよび「−(マイナス)」キーが設けられ、音量を最低レベルまで一気に減衰させる「MUTE」キーが更に設けられる場合もある。
【0003】
一方、世界的な通信規格であるブルー・トゥース(Blue tooth)では、頭部に装着する音響再生機すなわちヘッドセットの音量を、これと無線接続された携帯電話等の音源(AudioGateway)側から遠隔操作するための規格が設定されている。この規格では、音量調節段階数として「0」から「15」までの16段階が用意されている。
【0004】
ここで、例えばテレビとそのリモコンとの間での音量調節では、リモコンからテレビに対して絶対的な音量値が指示されるわけではなく、音量を「一段階上げる」、「一段階下げる」といったように、現在の音量を相対的に変化させる信号が出力される。これに対して、ブルー・トゥース規格に準拠した再生機とリモコン(音源)は、16段階の音量値を相互に通知し合うことで現在の音量値を認識し合い、現在の音量値が「8」のときにリモコンの「+」ボタンが押下されれば、リモコンから再生機側へは音量値「9」が指示される。また、再生機側で音量値が「9」から「10」へ変更されれば、その情報がリモコンへも通知される。したがって、次にリモコン側で「+」ボタンが押下されれば、リモコンから再生機側へは音量値「11」が指示される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ヘルメットに設けたヘッドセットの電子ボリュームを車体側リモコンあるいは携帯端末で遠隔操作する場合、ヘッドセットの電子ボリュームは、グローブを装着した状態での操作を考慮すれば、音量調節段階数を減らして簡便化することが望ましい。例えば「ミュート」、「停車時用の小音量」、「低中速時用の中音量」および「高速時用の大音量」といった4段階程度に絞り込むことが望ましい。しかしながら、再生機の音量調節段階数を減じると、以下のような不具合が新たに生じ得る。
【0006】
図11において、リモコンの音量調節段階数を、再生機Aの音量調節段階数「4」に合わせて4段階に減じてしまうと、このリモコンで音量調節段階数が「10」の再生機Bを遠隔操作しても、音量値「5」〜「10」に対応した信号を出力できないので、再生機Bの音量を十分に上げることができない。
【0007】
一方、このような技術課題に対処すべく、図12に示したように、リモコン側の各音量調節段階「1」〜「4」に、それぞれ音量値を不連続に割り当てた場合、再生機Aのように、音量値が各音量調節段階に対して同様に割り当てられていれば良いが、再生機Bのように音量調節段階数が「10」であると、リモコンでは設定できない音量値が存在してしまう。また、再生機Cのように音量調節段階が一致していないと、リモコンによる遠隔操作が不能となってしまう。
【0008】
さらに、図13に示したように、リモコン側の音量調節段階数が「16」である場合、音量調節段数が「4」の再生機Aでは、リモコン側から「1」〜「4」の範囲で音量値が指示されている限りは、指示された音量値に電子ボリュームを制御できる。しかしながら、音量値「4」を超えて「+」キーが押下され続け、例えば音量値が「8」まで上昇してしまうと、その後、音量を下げるためにリモコンの「−」キーが押下されても、その都度、音量値として「7」、「6」、「5」が通知され、この間は音量値が下がらないので、「−」キーを押下しているにもかかわらず音量が低下しないという不都合が生じる。
【0009】
また、再生機Bのように、音量調節段数が「4」であっても音量値が不連続に割り当てられていると、例えばリモコン側から音量値「5」を通知した後、さらに「+」キーを押下し続けても、音量値が「10」に達するまでは音量が上昇しないという不都合が生じる。このような不都合は、再生機Cのように音量調節段数を増やしても同様に生じる。
【0010】
このように、再生機の音量調節段階数をブルー・トゥース標準仕様である「16」よりも減じてしまうと、リモコンによる操作性が損なわれてしまうという技術課題があった。
【0011】
なお、このような技術課題は再生機の音量調節段階数に適用した専用リモコンを別途に用意すれば解決されるが、機器の汎用性が損なわれて他の機器との組み合わせに支障をきたすので、汎用性を重視するブルー・トゥースの概念にそぐわない。
【0012】
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、良好な遠隔操作性を確保できる電子ボリューム制御装置およびそのリモートコントローラを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明は、リモートコントローラにより遠隔操作される電子ボリューム制御装置およびそのリモートコントローラにおいて、以下のような手段を講じた点に特徴がある。
【0014】
(1)本発明の電子ボリューム制御装置は、N段階の共通スケールでi番目の共通音量値Dcom[i](i=1〜N)とM段階の固有スケールでj番目の固有音量値Dvol1[j](j=1〜M)との対応関係を管理する手段と、リモートコントローラから共通音量値Dcomを受信する手段と、前記共通音量値Dcomを記憶する手段と、前記共通音量値Dcomに基づいて減衰率を制御される電子ボリュームと、前記固有スケール上で固有音量値Dvol1を指示する音量スイッチと、前記指示された固有音量値Dvol1を、前記対応関係に基づいて共通音量値Dcomに変換する手段と、前記変換後の共通音量値Dcomを前記記憶手段に更新登録する。
【0015】
(2)本発明のリモートコントローラは、N段階の共通スケールでi番目の共通音量値Dcom[i](i=1〜N)とL段階の固有スケールでk番目の固有音量値Dvol2[k](k=1〜L)との対応関係を管理する手段と、現在の共通音量値Dcomを記憶する手段と、前記固有スケール上で固有音量値Dvol2を指示する音量スイッチと、前記指示された固有音量値Dvol2を、前記対応関係に基づいて共通音量値Dcomに変換する手段と、前記変換後の共通音量値Dcomを前記記憶手段に更新登録する手段と、前記変換後の共通音量値Dcomを電子ボリューム制御装置へ送信する手段とを含むことを特徴とする。
【0016】
上記した特徴(1)によれば、リモートコントローラからは、電子ボリュームの減衰率が共通スケール上の音量値Dcomで指示される。電子ボリューム制御装置では、電子ボリュームの減衰率が固有スケール上の音量値Dvol1で指示されるが、この固有音量値Dvol1は共通音量値Dcomに変換され、電子ボリュームの減衰率は共通音量値Dcomに基づいて制御される。したがって、電子ボリューム制御装置は、自装置やリモートコントローラの汎用性を確保しながら、音量調節に関して固有スケールを採用できる。
【0017】
上記した特徴(2)によれば、リモートコントローラでは、電子ボリュームの減衰率を固有スケール上の音量値Dvol2で指示できるが、この固有音量値Dvol1は共通音量値Dcomに変換されたのち、電子ボリューム制御装置へ送信される。電子ボリューム制御装置では、電子ボリュームの減衰率が共通音量値Dcomに基づいて制御されるので、リモートコントローラでは、自装置や電子ボリューム制御装置の汎用性を確保しながら、音量調節に関して固有スケールを採用できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明を適用したインターコムによる通信形態の一例を示した図であり、車両Aには、本発明のリモートコントローラとしての車載無線端末14が搭載されている。各車両A,Bの乗員が装着するヘルメット1a,1b,1cには、マイク11,スピーカ12と共に、本発明の電子ボリューム制御装置としての携帯無線端末13を含むヘッドセットが装着されている。
【0019】
前記車載無線端末14および各携帯無線端末13はブルートゥースの規格に準拠し、これらを収容端末とするピコネット上で、車載無線端末14がマスタモード、他の携帯無線端末13がスレーブモードで動作しながら相互に無線通信を行う。
【0020】
図2は、本発明の電子ボリューム制御装置としての携帯無線端末13の主要部の構成を示したブロック図であり、ここでは、本発明の説明に不要な構成の記述は省略している。
【0021】
アンテナATはブルートゥース(BT)モジュールと接続されている。CPU33は、ROM34に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM35は、CPU33が各種の処理を実行する際にデータなどを一時記憶するためのワークエリアを提供する。インターフェース36には、音量スイッチ39を含む各種の操作スイッチや表示装置が接続される。音量スイッチ39は、少なくとも「+」キー39aおよび「−」キー39bを含む。電子ボリューム37は、音量スイッチ39の操作に応じた減衰率で入力信号を減衰し、これを増幅器38へ出力する。
【0022】
BTモジュールは、RFユニット31およびBTチップ32を主要な構成とする。BTチップ32は、相手端末との間にピコネット内同期を確立する処理や、送受信信号の符号化/復号化処理等を実行する。すなわち、各BTモジュールは送信時に搬送波信号を送信データでデジタル変調し、その被変調搬送波信号を周波数ホッピングによりスペクトラム拡散する。そして、この送信信号を規定値以下の送信出力レベルに増幅した後、アンテナATから通信相手の無線端末に向け送信する。また、通信相手の無線端末から到来した無線信号をアンテナATを介して受信し、これをスペクトラム逆拡散した後にディジタル復調する。
【0023】
図3は、本発明のリモートコントローラとしての車載無線端末14の主要部の構成を示したブロック図であり、前記携帯無線端末13と比較すると、スピーカ12,電子ボリューム37および増幅器38が省略されている。
【0024】
図4(a)は、前記携帯無線端末13の機能ブロック図、同図(b)は車載無線端末14の機能ブロック図であり、前記と同一の符号は同一または同等部分を表している。
【0025】
図4(a)において、携帯無線端末13の対応関係記憶部132は前記ROM34の一機能であり、ここには、共通音量値Dcomと固有音量値Dvol1との対応関係が予め記憶されている。前記共通音量値Dcomは、ブルートゥースの標準規格である16段音量スケール上で定義される音量値であり、Dcom[0]〜Dcom[15]の16段階のいずれかを採り得る。前記固有音量値Dvol1は、当該携帯無線端末13に固有の音量スケール上で定義される音量値であり、Dvol1[1]〜Dvol1[m]のM段階のいずれかを採り得る。本実施形態では、携帯無線端末13が4段階の固有スケールを採用しているので、音量値はDvol1[1]〜Dvol1[4]の4段階のいずれかを採り得る。
【0026】
現在音量値記憶部131は前記RAM35の一機能であり、ここには、車載無線端末14から無線通信により通知される共通音量値Dcom、あるいは自端末13の音量操作により設定された共通音量値Dcomが記憶される。電子ボリューム37の減衰率は、前記共通音量値Dcomに基づいて制御される。
【0027】
音量値変換部133は前記CPU33の一機能であり、音量スイッチ39の音量操作に応答して、前記現在音量値記憶部131に記憶されている共通音量値Dcomを、前記対応関係記憶部132に登録された対応関係に基づいて増減させる。音量値更新部134は、増減後の共通音量値Dcomを現在音量値記憶部131に更新登録する。音量値通知部135は、増減後の共通音量値Dcomを車載無線端末14へ通知する。
【0028】
図4(b)において、車載無線端末14の対応関係記憶部141は前記ROM44の一機能であり、共通音量値Dcomと固有音量値Dvol2との対応関係が記憶されている。前記共通音量値Dcomは、ブルートゥースの標準規格である16段音量スケール上で定義される音量値であり、Dcom[0]〜Dcom[15]の16段階のいずれかを採り得る。前記固有音量値Dvol2は、当該端末14に固有のL段階音量スケール上で定義される音量値であり、本実施形態では、Dvol2[1]〜Dvol2[7]の7段階のいずれかを採り得る。
【0029】
現在音量値記憶部141は前記RAM45の一機能であり、ここには、携帯無線端末13から通知される共通音量値Dcom、あるいは自端末14の音量操作により設定された共通音量値Dcomが記憶される。
【0030】
音量値変換部143は前記CPU43の一機能であり、音量スイッチ49の音量操作に応答して、前記現在音量値記憶部141に記憶されている共通音量値Dcomを、前記対応関係記憶部142に登録された対応関係に基づいて増減させる。音量値更新部144は、増減後の共通音量値Dcomを現在音量値記憶部141に更新登録する。音量値通知部145は、増減後の共通音量値Dcomを携帯無線端末13へ通知する。
【0031】
次いで、図5、6のフローチャートを同時に参照しながら、本実施形態の動作を詳細に説明する。図5は、前記携帯無線端末13の動作を示し、図6は、前記車載無線端末14の動作を示している。
【0032】
図5において、携帯無線端末13では、ステップS11において現在、音量値記憶部131から現在の共通音量値Dcomが読み出されて電子ボリューム37へ通知される。ステップS12では、前記読み出された共通音量値Dcomに基づいて電子ボリューム37の減衰率が制御される。したがって、ヘッドセットのスピーカ12から出力される再生音量は共通量値Dcomに基づいて制限されることになる。ステップS13では、前記読み出された共通音量値Dcom が、音量値通知部135から車載無線端末14へ初期値として通知される。
【0033】
図6において、車載無線端末14は、ステップS31において前記共通音量値Dcomを携帯無線端末13から受信すると、ステップS32において、この共通音量値Dcomを現在音量値記憶部141に新規登録する。ステップS33では、自端末14の音量スイッチ49が操作されたか否かが判定され、音量操作が検知されなければステップS34へ進む。ステップS34では、携帯無線端末13から送信される共通音量値Dcomの受信の有無が判定され、受信されていなければステップS33へ戻る。
【0034】
図5へ戻り、携帯無線端末13でも、前記ステップS13において共通音量値Dcomの初期値を通知した後、ステップS14において、自端末の音量スイッチ39が操作されたか否かが判定される。音量操作が検知されると、ステップS17では、前記現在音量値記憶部131に登録されている共通音量値Dcomを、前記音量操作に応答して、音量値変換部133が前記対応関係記憶部132を参照しながら増減する「音量値増減処理」が実行される。
【0035】
図7は、前記「音量値増減処理」の一実施形態の動作を示したフローチャートであり、ここでは、図8,9,10に関して詳述するように、現在の共通音量値Dcomが[9]の状態から音量スイッチ39が増操作(図8)された場合、および減操作(図9)された場合を例にして、その動作を説明する。
【0036】
図8,9,10に示したように、本実施形態では、携帯無線端末13の4つの固有音量値Dvol1[1]〜Dvol1[4]を、それぞれ「停車時に好適な微小音量」、「低車速走行時に好適な少音量」、「中車速走行時に好適な中音量」、「高車速走行時に好適な最大音量」と定義し、それぞれ共通音量値Dcom[1]、[7]、[11]、[15]を対応付けている。同様の観点から、車載無線端末14の7つの固有音量値Dvol2[1]〜Dvol2[7]には、それぞれ共通音量値Dcom[1]、[4]、[7]、[9]、[11]、[13]、[15]を対応付けている。
【0037】
図7において、ステップS171では、前記現在音量値記憶部131から現在の共通音量値Dcom[9]が読み出される。ステップS172では、前記音量操作が増操作または減操作のいずれであるかが判定される。
【0038】
増操作であれば、ステップS173において、図8に示したように、4つの固有音量値Dvol1[1]〜Dvol1[4]の中から、その対応共通音量値Dcom([1]、[7]、[11]、[15])が現在の共通音量値Dcom[9]と増側で最も接近した固有音量値Dvol1が選択される。本実施形態では、固有音量値Dvol1[1]の対応共通音量値Dcomが[1]、固有音量値Dvol1[2]の対応共通音量値Dcomが[7]、固有音量値Dvol1[3]の対応共通音量値Dcomが[11]、固有音量値Dvol1[4]の対応共通音量値が[15]であり、固有音量値Dvol1[3]の対応共通音量値Dcom[ 11 ]が共通音量値Dcom[9]と増側で最も接近しているので、固有音量値Dvol1[3]が選択される。ステップS175では、前記選択された固有音量値Dvol1[3]が共通音量値Dcom[11]に変換される。
【0039】
一方、前記音量操作が減操作であれば、ステップS174において、図9に示したように、4つの固有音量値Dvol1[1]〜Dvol1[4]の中から、その対応共通音量値Dcom([1]、[7]、[11]、[15])が現在の共通音量値Dcom[9]と減側で最も接近した固有音量値Dvol1[2]が、前記と同様にして選択される。ステップS175では、前記選択された固有音量値Dvol1[2]が共通音量値Dcom[7]に変換される。
【0040】
図5へ戻り、以上のようにして増減後の共通音量値Dcomが求まると、ステップS18では、前記増減後の共通音量値Dcomが前記音量値更新部134により現在音量値記憶部131へ更新登録される。その後、当該処理はステップS12へ戻り、増減後の共通音量値Dcomに基づいて電子ボリューム37の減衰率が制御される。ステップS13では、前記増減後の共通音量値Dcomが音量値通知部135から車載無線端末14へ通知される。
【0041】
車載無線端末14では、増減後の共通音量値Dcomを図6のステップS34で受信すると、ステップS35において、この共通音量値Dcomが音量値更新部144により現在音量値記憶部141に更新登録される。
【0042】
一方、車載無線端末14の音量スイッチ49が操作され、これが図6のステップS33で検知されると、ステップS36では、前記携帯無線端末13側と同様の「音量値増減処理」が、音量値変換部143において実行される。
【0043】
図10は、車載無線端末14における「音量値増減処理」の動作を模式的に示した図であり、ここでは、現在の共通音量値Dcomが[7]の状態から音量スイッチ39が増操作された場合を例にして、その動作を説明する。
【0044】
本実施形態では、7つの固有音量値Dvol2[1]〜Dvol2[7]の中から、その対応共通音量値Dcomが現在の共通音量値Dcom[7]と増側で最も接近した固有音量値Dvol2が選択される。本実施形態では、固有音量値Dvol2[1]の対応共通音量値Dcomが[1]、固有音量値Dvol2[2]の対応共通音量値Dcomが[4]、固有音量値Dvol2[3]の対応共通音量値Dcomが[7]、固有音量値Dvol2[4]の対応共通音量値Dcomが[9]、固有音量値Dvol2[5]の対応共通音量値Dcomが[11]、固有音量値Dvol2[6]の対応共通音量値Dcomが[13]、固有音量値Dvol2[7]の対応共通音量値Dcomが[15]なので、固有音量値Dvol2[4]が選択される。そして、固有音量値Dvol2[4]の対応共通音量値Dcomである[9]が、増減後の共通音量値Dcomとして求められる。
【0045】
ステップS37では、増減後の共通音量値Dcomが、音量値更新部144によって、前記現在音量値記憶部141に更新登録される。ステップS38では、増減後の共通音量値Dcomが音量値通知部145から携帯無線端末13へ通知される。
【0046】
携帯無線端末13では、この共通音量値Dcomを図5のステップS15で受信すると、ステップS16において、この共通音量値Dcomが音量値更新部134により現在音量値記憶部131へ更新登録される。その後、当該処理はステップS12へ戻り、更新後の共通音量値Dcomに基づいて電子ボリューム37の減衰率が制御される。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、以下のような効果が達成される。
【0048】
(1)リモートコントローラ(車載無線端末14)からは、電子ボリュームの減衰率が共通スケール上の音量値Dcomで指示される。電子ボリューム制御装置(携帯無線端末13)では、電子ボリュームの減衰率が固有スケール上の音量値Dvol1で指示されるが、この固有音量値Dvol1は共通音量値Dcomに変換され、電子ボリュームの減衰率は共通音量値Dcomに基づいて制御される。したがって、電子ボリューム制御装置は、自装置やリモートコントローラの汎用性を確保しながら、音量調節に関して固有スケールを採用できる。
【0049】
(2)リモートコントローラ(車載無線端末14)では、電子ボリュームの減衰率が固有スケール上の音量値Dvol2で指示されるが、この固有音量値Dvol1は共通音量値Dcomに変換されたのち、電子ボリューム制御装置(携帯無線端末13)へ送信される。電子ボリューム制御装置では、電子ボリュームの減衰率が共通音量値Dcomに基づいて制御されるので、リモートコントローラでは、自装置や電子ボリューム制御装置の汎用性を確保しながら、音量調節に関して固有スケールを採用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したインターコムによる通信形態の一例を示した図である。
【図2】 本発明を適用した携帯無線端末の通信系統の構成を示したブロック図である。
【図3】 本発明を適用した車載無線端末の通信系統の構成を示したブロック図である。
【図4】 本発明を適用した携帯無線端末および車載無線端末の機能ブロック図である。
【図5】 携帯無線端末の音量調節手順を示したフローチャートである。
【図6】 車載無線端末の音量調節手順を示したフローチャートである。
【図7】 本発明の音量調節方法を模式的に示した図(その1)である。
【図8】 本発明の音量調節方法を模式的に示した図(その2)である
【図9】 本発明の音量調節方法を模式的に示した図(その3)である
【図10】 本発明の音量調節方法を模式的に示した図(その4)である
【図11】 従来技術の課題を説明するための図である。
【図12】 従来技術の課題を説明するための図である。
【図13】 従来技術の課題を説明するための図である。
【符号の説明】
11…マイク,12…スピーカ,13…携帯無線端末,14…車載無線端末,31…RFユニット,32…BTチップ,33…CPU,34…ROM,35…RAM,36…入出力インターフェース,37…電子ボリューム装置,38…増幅器,39…音量スイッチ

Claims (6)

  1. リモートコントローラにより遠隔操作される電子ボリューム制御装置において、
    N段階の共通スケールでi番目の共通音量値Dcom[i]とM段階の固有スケールでj番目の固有音量値Dvol1[j]との対応関係を管理する手段と、
    リモートコントローラから共通音量値Dcomを受信する手段と、
    前記共通音量値Dcomを記憶する手段と、
    前記記憶された共通音量値Dcomに基づいて減衰率を制御される電子ボリュームと、
    前記固有スケール上で固有音量値Dvol1を指示する音量スイッチと、
    前記指示された固有音量値Dvol1を、前記対応関係に基づいて共通音量値Dcomに変換する手段と、
    前記変換後の共通音量値Dcomを前記記憶手段に更新登録する手段とを含むことを特徴とする電子ボリューム制御装置。
  2. 前記変換後の共通音量値Dcomをリモートコントローラへ通知する手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電子ボリューム制御装置。
  3. 前記音量スイッチは、固有音量値Dvol1を増加させる第1スイッチおよび減少させる第2スイッチを含み、
    前記変換手段は、
    第1スイッチの操作に応答して、M個の固有音量値Dvol1の中から、その対応共通音量値Dcomが現在の共通音量値Dcomと増側で最も接近した固有音量値Dvol1を選択する手段と、
    第2スイッチの操作に応答して、M個の固有音量値Dvol1の中から、その対応共通音量値Dcomが現在の共通音量値Dcomと減側で最も接近した固有音量値Dvol1を選択する手段と、
    前記選択された固有音量値Dvol1を共通音量値Dcomに変換する手段とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の電子ボリューム制御装置。
  4. 電子ボリューム制御装置を遠隔操作するリモートコントローラにおいて、
    N段階の共通スケールでi番目の共通音量値Dcom[i]とL段階の固有スケールでk番目の固有音量値Dvol2[k]との対応関係を管理する手段と、
    現在の共通音量値Dcomを記憶する手段と、
    前記固有スケール上で固有音量値Dvol2を指示する音量スイッチと、
    前記指示された固有音量値Dvol2を、前記対応関係に基づいて共通音量値Dcomに変換する手段と、
    前記変換後の共通音量値Dcomを前記記憶手段に更新登録する手段と、
    前記変換後の共通音量値Dcomを電子ボリューム制御装置へ送信する手段とを含むことを特徴とする電子ボリューム制御装置のリモートコントローラ。
  5. 電子ボリューム制御装置から共通音量値Dcomを受信する手段と、
    前記受信した共通音量値Dcomを前記記憶手段に更新登録する手段とをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の電子ボリューム制御装置のリモートコントローラ。
  6. 前記音量スイッチは、音量値を増加させる第1スイッチおよび音量値を減少させる第2スイッチを含み、
    前記変換手段は、
    第1スイッチの操作に応答して、L個の固有音量値Dvol2の中から、その対応共通音量値Dcomが現在の共通音量値Dcomと増側で最も接近した固有音量値Dvol2を選択する手段と、
    第2スイッチの操作に応答して、L個の固有音量値Dvol2の中から、その対応共通音量値Dcomが現在の共通音量値Dcomと減側で最も接近した固有音量値Dvol2を選択する手段と、
    前記選択された固有音量値Dvol2を共通音量値Dcomに変換する手段とを含むことを特徴とする請求項4または5に記載の電子ボリューム制御装置のリモートコントローラ。
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