JP3902164B2 - 回転センサ - Google Patents

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Description

本発明は、回転体に取り付けて、当該回転体の回転角度を検出する際等に使用される回転センサに関する。
例えば、自動車のステアリングシャフトなどの回転するシャフトに取り付けて当該シャフトと一体になったハンドルの回転角度を検出する際にいわゆる回転センサが使用される(例えば、特許文献1参照。)。
かかる回転センサの一例として、ロータに対して固定コアを所定間隔隔てて対向配置したものがある。以下にかかる回転センサの一構造例を関連技術として説明する。
回転センサは、回転するシャフトに取り付けられるロータと、絶縁磁性材からなるコア本体及びコア本体内に収容される少なくとも1つの励磁コイルとからなる固定コアと、回転角度検出装置を備えている。なお、励磁コイルは、図2に示す本発明の一実施形態にかかる回転センサのロータと励磁コイルとの配置関係と同等の配置関係を有し、例えば4個の励磁コイルがロータの周方向等間隔で配置されている。これによってロータの0°〜360°の回転角度を交互に検出するようになっている。
ロータ及び固定コアは、シャフトの近傍に位置する固定部材に取り付けられ、上ケースと下ケースとを備えたケースに収納されている。そして、回転センサは、ロータの回転による励磁コイルのインピーダンス変動に基づいてシャフトの回転角度を検出するようになっている。
ロータは、例えば、POM(ポリオキシメチレン)等の摺動性のよい樹脂材料によって円盤状に形成された支持体と、当該支持体とステーを介して連結され周方向にわたって幅が連続的に変化する導電性のセンシング部とからなる。また、センシング部は、幅が最小の幅狭部とこれと180°回転した幅が最大の幅広部とを有している。そして、ロータの回転角度に対応して半径方向の幅が変化するように形成され、後述する交流磁界によって回転に伴うセンシング部の幅に対応した大きさの渦電流が誘起されるようになっている。
特開2002−98506号公報(第4−5頁、図1)
図9に関連技術に関する回転センサに使用される固定コア500の外観を示すとともに(図9(a)参照)、当該固定コアに生じる磁束の状態を示す(図9(b)参照)。
図9(a)から分かるように、固定コア500は、コア本体520が円板状のベース部521とベース部521の全周縁から上方に突出したコア周壁部522と、ベース部中央から上方に突出した円柱状の突出部523を備えている。これによって、固定コアに発生する磁束は励磁コイル510によって囲まれるコア本体の円柱状突起部523から放射状に発生するようになる(図9(b)中、矢印参照)。すなわち、磁束はロータのセンシング部の延在方向だけではなく交差する方向にも発生するようになる。
このようにセンシング部と交差する方向に磁束が発生すると、励磁コイルとコア本体との相対的位置関係がずれたり、ロータの中心と固定コアの中心とがずれたとき、そのずれがセンシング部や固定コアの部品寸法上や組付け上の許容範囲内であってもロータのセンシング部を横切る固定コアの磁束量にも変動が生じる。これによって、センシング部や固定コアの部品寸法上や組付け上の許容範囲を極めて小さく設定しないと、出力特性上のずれが生じる。このような誤差を含む結果、関連技術に関する回転センサに関しては、これを大量生産した場合、全ての回転センサの構成部品の寸法公差や部品組付け上の公差を極めて小さく設定する必要があった。
本発明の目的は、回転センサを構成する各部品の部品公差や組み公差に起因するロータの相対的な位置ずれによるセンシング部における磁束量の変動を少なくして検出精度の良い回転センサを提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明にかかる回転センサは、回転するシャフトに取り付けられ、周方向に沿って幅が変化する導電性のセンシング部を有するロータと、交流励磁電流が流されてロータとの間に磁気回路を形成する励磁コイル及び絶縁磁性材から成形されて励磁コイルを保持するコア本体を有しかつ固定部材に取り付けてロータに対してシャフトの軸線方向に間隔を置いて対向配置される固定コアとを備えた回転センサであって、センシング部のセンシング面と直交する方向で見てセンシング部が投影するコア本体の対応領域にコア周壁部を形成し、対応しない領域にはコア周壁部を形成しないことを特徴している。
センシング面と直交する方向で見てセンシング面と重なり合わない部分にコア本体の周壁部が形成されていると、この部分から生じる磁束がセンシング部と固定コアとが相対的にずれたときにセンシング部に生じる渦電流を変化させ、その結果、出力インピーダンスが変化して回転検出精度に誤差を生じさせる。しかしながら、本発明にかかる回転センサはこの領域にコア周壁部が形成されていないので、このようなセンシング部と固定コアとのずれによってセンシング部の渦電流に影響を及ぼすような磁束は少なくなる。従って、センシング部と固定コアとの相対的位置関係が各部品公差や組付け公差に基いてずれても出力インピーダンスの変化は小さくなり、回転検出精度の誤差も小さくなる。
また、請求項2に記載の回転センサは、回転するシャフトに取り付けられ、周方向に沿って幅が変化する導電性のセンシング部を有するロータと、交流励磁電流が流されてロータとの間に磁気回路を形成する励磁コイル及び絶縁磁性材から成形されて励磁コイルを保持するコア本体を有しかつ固定部材に取り付けてロータに対してシャフトの軸線方向に間隔を置いて対向配置される固定コアとを備えた回転センサであって、固定コアの励磁コイルによって囲まれる突出部がセンシング部の延在方向と交差する方向に細長に形成されていることを特徴としている。
固定コアの励磁コイルによって囲まれる突出部が円柱状に形成されていると、磁束が円柱外周面の法線方向に均一に放射する。その結果、センシング部と固定コアとが相対的にずれたときにセンシング部の延在方向と交差する方向における磁束がセンシング部に生じる渦電流を変化させ、その結果、出力インピーダンスが変化して回転検出精度に誤差が生じる。
しかしながら、コア本体の励磁コイルによって囲まれる突出部がセンシング部の延在方向と交差する方向に細長に形成されていると、このようなセンシング部の延在方向と交差する方向への磁束はより少なくなる。その結果、センシング部と固定コアとの相対的位置関係が各部品公差や組付け公差に起因してずれても出力インピーダンスの変化は小さくなり、回転検出精度の誤差も小さくなる。
また、請求項3に記載の回転センサは、請求項2に記載の回転センサにおいて、コア本体の励磁コイルによって囲まれた突出部の中央部分がその両側に較べて低く形成されていることを特徴としている。
固定コアの励磁コイルによって囲まれた突出部の中央部分がその両側に較べて低く形成されているので、請求項2に記載のコア本体の突出部がセンシング部の延在方向と交差する方向に細長に形成されていることと協働して、磁束がセンシング部の幅方向全体にわたってほぼ等しい大きさで発生する。その結果、センシング部と固定コアとが各部品公差や組付け公差に起因してずれても出力インピーダンスの変化はさらに小さくなり、回転検出精度の誤差もさらに小さくなる。
センシング部と固定コアとの相対的位置関係が各部品公差や組付け公差に起因してずれた場合であっても、出力インピーダンスの変化を小さくして回転検出出力の誤差となるのを本発明にかかる回転センサはそのコア本体形状を変更するだけの単純な構成で回避することができた。具体的にはコア本体の形状の一部を除去することで磁束分布に変化を与え、ロータのセンシング部と固定コアとの相対的位置が部品公差や組付け公差の範囲内でずれても、そのずれに起因してロータを横切る固定コアの磁束量が変動を受けないようにできた。このようにコア本体の形状を工夫して、部品の寸法公差や組付け公差の範囲内(許容範囲内)であるにも出力特性上好ましくない変動を無くすことができた。
以下、本発明の一実施形態にかかる回転センサを図面に基いて説明する。
なお、この説明においては自動車のステアリング装置において、ステアリングシャフトに取り付けてハンドルの回転角度を検出するに当ってこの回転センサを用いた場合について説明する。
本発明の一実施形態にかかる回転センサ1は、図1に示すように、回転するシャフトSに取り付けられるロータ10と、絶縁磁性材からなるコア本体220及びコア本体内に収容される励磁コイル210を有する固定コア200と、回転角度検出部100を備えている。なお、励磁コイル210は、図2に示すように、例えば片側4個の励磁コイルがここでは図示しないもう片側4個の励磁コイルとロータのセンシング部12をそれぞれ対をなして挟むようにロータ10の周方向等間隔で配置され、これによってロータ10の0°〜360°の回転角度をくまなく検出するようになっている。また、2つの固定コア200を対向させて用いるのは、振動等によりロータ10の位置がステアリングシャフトの軸方向に変動すると、これに伴い各々の固定コア200からの出力も変動するが、一方の固定コア200からの出力が増えた分、他方の固定コア200からの出力は減るので、2つの固定コア200からの出力を検出すれば各々の固定コア200の出力変動を相殺できるからである。なお、本実施形態においてはその説明の都合上、各固定コアを同一符号「200」によって図示すると共に、それぞれの励磁コイルを同一符号「210」、それぞれのコア本体を同一符号「220」を用いて便宜上図示する。
固定コア200及び回転角度検出部100は、図1に示すように、交流磁界の遮蔽性を有する金属又は絶縁磁性材からなるケース20に収納され、シャフトSの近傍に位置する固定部材(図示せず)に当該ケース20を介して取り付けられている。なお、ケース20は上ケース21と下ケース22とから構成されている。そして、回転センサ1は、シャフトSの回転による励磁コイル210のインピーダンス変動に基づいてシャフトSの回転角度を検出するようになっている。
ロータ10は、図2に示すように、絶縁磁性材の支持体11と、当該支持体11とステー12a,12bを介して連結され、周方向にわたって幅が連続的に変化するセンシング部12とからなる。また、センシング部12は、図2に示すように、幅が最小の幅狭部と、この幅狭部と半径方向反対側に幅が最大の幅広部とを有している。なお、センシング部12は、アルミニウム,銅,銀,鉄,真鍮等の導電性を有する金属からなり、一例として外径が50mm、内径45mm、板厚0.5mmの寸法形状を有している。
そして、ロータ10の回転角度に対応して半径方向の幅が変化するように形成され、ロータ回転に伴い後述する交流磁界によってセンシング幅の、各励磁コイルに対応した領域の面積に基く大きさの渦電流が誘起されるようになっている。
また、後述する固定コア200は外径16mm、突出部223の外径8mmの寸法形状を有している。これによって、ロータのセンシング部12と固定コア200とは部品公差や組付け公差が積分してその相対位置の誤差の範囲は例えば±0.5mmとなる。
一方、下ケース21に固定される一側の固定コア200は、回転角度検出部100を構成するプリント基板上に搭載され、ロータ10を挟んで他側の固定コア200との間に間隔Gを隔てて対向配置されている(図1参照)。他側の固定コア200は、ケース20の上ケース22に取り付けられている。なお、所定間隔隔てて互いに対向しあう固定コア200は、プラスチックマグネット(例えばPPS(ポリフェニレンスルフィド)にMn−Zn系軟磁性フェライトを混入した混合軟磁性材等)などの絶縁性の軟磁性材でできたコア本体220とコア本体220内に収容される励磁コイル210を有している。対向する励磁コイル210同士は、それぞれ直列に接続され、ケース20内で回転角度検出部100のプリント基板と電気的に接続され、交流励磁電流が流されることで周囲に交流磁界を形成し、それぞれ対となっている固定コア間で図1に点線Mで示すような磁気回路を形成している。
なお、励磁コイル210とコア本体220とも部品公差や組付け公差で相対的位置関係がずれる。そして、このずれ量のばらつきは回転センサを実際に量産化した際に多く発生する。そのため、関連技術に関する回転センサの場合、ロータのセンシング分とコア本体とが許容される範囲の相対位置関係にあっても、センシング部への磁束分布が上記公差に起因してずれて検出出力にも変動を生じることがある。しかしながら、本実施形態及びその関連する変形例にかかる固定コア200を用いた場合、後述するように固定コア200がその形状に起因して特有の磁束分布を生じるので、コア本体220と励磁コイル210とがずれてもロータのセンシング部12に対する磁束の状態が変化することはなく、その結果、このようなずれが発生しても安定した検出出力を得ることができる。
以下に固定コア200のコア本体220に関する特有の形状とこの形状に伴う磁束分布について説明する。
コア本体220は、図3(a)に示すように円板状のベース部221とベース部221の周縁の一部から上方に突出したコア周壁部222と、ベース部221の中央から上方に突出した円柱状の突出部223からなる。なお、コア周壁部222の形成範囲はセンシング面と直交する方向で見てロータ10のセンシング部12と重なり合う領域(ロータ10のセンシング面と直交する方向で見て当該センシング面がコア本体222に投影する領域)に形成されている(図3(b)参照)。この場合、図3(b)に示すように、周方向にわたって幅が異なるセンシング部12の最大となる幅は、突出部223の直径よりも狭く形成され、センシング部12と突出部223とが相対的にずれる範囲内で、両者は常に対向配置されるようになっている。
このように、センシング部12のセンシング面と直交する方向で見て当該センシング面と重なり合わない部分にはコア周壁部が形成されていないので、この部分の磁束は少なくなる。すなわち、固定コア200に発生する磁束はセンシング部12の延在方向に主に発生するようになり、センシング部12と交差する方向にあまり発生しなくなる(図3(b)参照)。これによってセンシング部12と固定コア200との位置関係がその各部品公差や組付け公差の範囲内で相対的にずれたとしてもセンシング部12を透過する磁束の状態はあまり変化しなくなる。そのため、このようなずれが生じてもセンシング部12に生じる渦電流は変化することがなく、その結果、後述する信号処理の過程で出力インピーダンスの変化は小さくなり、回転検出精度の誤差も小さくなる。
一方、回転角度検出部100は、図1に示すように、ケース20の後述する下ケース21に固定されている。回転角度検出部100は、ケース20から外部に延出させた複数の電線100aを介して電源や信号伝送用のワイヤハーネスと接続されると共に、ケース20の外部に設けられた外部装置と接続されるようになっている。
回転角度検出部100は、図4の回路ブロック図に示すように、分周回路160と回転角度検出部100との間に、位相シフト部101〜104、位相シフト量検出部121〜124、コンバータ131〜134が4列並列に接続されている。また、コンバータ131の出力信号S1とコンバータ132の出力信号S2は、差動アンプ141で差分された後、増幅されて測定部150のA/Dコンバータ151へ電圧信号出力S5として出力される。また、差動アンプ141には、増幅された電圧値の電圧レベルを調整するシフトレベル調整部142が接続されている。
同様に、コンバータ133の出力信号S3とコンバータ134の出力信号S4は、差動アンプ144で差分された後、増幅されて測定部150のA/Dコンバータ151へ電圧信号出力S6として出力される。また、差動アンプ144には、増幅された電圧値の電圧レベルを調整するシフトレベル調整部143が接続されている。
続いて、回転センサ1における具体的な信号処理のやり方について説明する。
まず、発振回路170は、分周回路160を介して特定周波数の発振信号を、図4に示す抵抗R1〜R4、励磁コイル210及びコンデンサC1〜C4からなる位相シフト部101〜104に出力する。このとき、ロータのセンシング部12における渦電流発生の大きさに応じて各励磁コイル210のインピーダンスが変化し、このインピーダンス変化によって各コンデンサC1〜C4両端における電圧信号の位相も変化する。そして、コンデンサC1〜C4の両端の電圧信号は、位相シフト量検出部121〜124へ出力され、この検出部で各コンデンサC1〜C4両端の電圧信号の位相シフト量を検出する。
コンバータ131〜134は、検出された位相シフト量を対応する電圧値に変換する。そして、増幅された2つの差分信号である出力S5,S6及び4つのコンバータ131〜134からの出力信号S1〜S4が、例えば、ワンチップマイクロプロセッサ等からなる測定部150に入力される。これによって、測定部150は、最初に4つの出力信号S1〜S4のレベル(大小関係)比較を行う。そして、ロータ10のセンシング部12において、各励磁コイル210が配置された位置を判別する。
以上のようにしてロータ10の回転角度に応じたセンシング部12に発生する渦電流の変化に基くインピーダンス変化を利用して信号処理を行い、ロータ回転角度を検出する。
この検出に当っては、上述したように固定コア200の励磁コイル210、コア本体220、ロータのセンシング部12の部品公差や各部品間の組付け公差にもとづいて固定コア200とセンシング部12との間の相対的位置関係がずれても、上述したようにコア本体220が特殊な形状を有しているので、このずれがセンシング部12を透過する磁束に変化を与えるのを最小限に抑えることができる。その結果、部品公差や組付け公差の影響を受けずに常に安定した検出出力を得ることができるので、回転センサの量産化に伴う検出精度のばらつきをより小さくすることができる。
なお、固定コア200のコア周壁部222は対応するロータ10のセンシング部12がこのセンシング面と直交する方向から見て固定コア200に投影する部分に形成されていると説明したが、これは寸法上厳密な意味でこの部分にのみ形成領域が限定されるものではなく、センシング部12と突出部323とが相対的にずれる範囲内で、両者が常に対向配置されるならば、当該形成領域に多少の寸法上のずれがあってもかまわないことは言うまでもない。
なお、上述した固定コア200の第1の変形例として、図5に示すように、固定コア300の励磁コイル310(図5(b)参照)によって囲まれるコア本体320の突出部323をセンシング部12の延在方向と交差する方向に細長に形成しても良い。この場合、図5(b)に示すように、周方向にわたって幅が異なるセンシング部12の最大となる幅は、突出部323の幅よりも狭く形成され、センシング部12と突出部323とが相対的にずれる範囲内で、両者は常に対向配置されるようになっている。
コア本体320の励磁コイル310によって囲まれる突出部323がセンシング部12の延在方向と交差する方向に細長に形成されていると、このようなセンシング部12の延在方向と交差する方向への磁束はさらに少なくなる。その結果、センシング部12と固定コア300との相対的位置関係が各部品公差や組付け公差に起因してずれても出力インピーダンスの変化はさらに小さくなり、回転検出精度の誤差もさらに小さくなる。
なお、図5に示すコア本体320は、上述したコア本体220と同様にその周壁の一部を形成させていないが、突出部323が上述した方向で細長に形成されていれば周壁の一部を必ずしも削除する必要はない。すなわち、コア本体の全周にわたって周壁が形成されていても、突出部323がこのように細長に形成されていれば、上述した効果のかなりの割合を奏することが可能となる。
また、上述した固定コア200の第2の変形例として、図6に示すように、固定コア400の励磁コイル410(図6(b)参照)によって囲まれる突出部423がセンシング部12の延在方向と交差する方向に細長に形成されていることに加えて、かかる突出部423の中央部分423aがその両側に較べて低く形成されている構造であっても良い。
固定コア400の励磁コイル410によって囲まれた突出部423の中央部分423aがその両側に較べて低く形成されている。そのため、第2の変形例においてコア本体300の突出部323がセンシング部12の延在方向と交差する方向に単に細長に形成されている場合と異なり、磁束がセンシング部12の幅方向全体にわたってほぼ等しい大きさで発生するようになる(図5(b)及び図6(b)を比較参照)。その結果、センシング部12と固定コア400とが各部品公差や組付け公差に起因してずれても出力インピーダンスがほとんど変化することなく、回転検出精度の誤差を小さくすることが可能となる。
なお、図6に示すコア本体420も、図5に示したコア本体320の場合と同様に、突出部423が細長に形成されていれば周壁の一部を必ずしも削除する必要はない。この場合も、図6(b)に示すように、周方向にわたって幅が異なるセンシング部12の最大となる幅は、突出部423の幅よりも狭く形成され、センシング部12と突出部423とが相対的にずれる範囲内で、両者は常に対向配置されるようになっている。これによって、周壁をコア本体全周にわたって形成しても上述した効果のかなりの割合を奏することが可能となる。
なお、ここでは図示しないが、上述の実施形態に加えてセンシング部のセンシング面と直交する方向から見てセンシング部と重なり合う部分の周壁(例えば、図3に示すコア本体220の周壁222)を上面視で湾曲させずにフラット化しても、センシング部の延在方向に生じる磁束を均一化することができ、これによってもロータと固定コアの部品公差や組付け公差に基く検出出力の誤差発生を防止することが可能となる。
本実施形態にかかる固定コア200を備えた回転センサ(以下、これを「本実施例」とする)、第1の変形例にかかる固定コア300を備えた回転センサ(以下、これを「第1変形例」とする)、及び第2の変形例にかかる固定コア400を備えた回転センサ(以下、これを「第2変形例」とする)と、関連技術として説明した固定コア500を備えた回転センサ(以下、これを「比較例」とする)との比較評価試験を行った。
なお、この比較評価に当っては、図7に示すように、幅が一定のロータのセンシング部と固定コアとを互いの基準位置に取り付け、固定コアとセンシング部を図中矢印Xで示すように互いに変位させていきながら、この変位量(逸れ量)に対応する検出出力を測定した。なお、本発明にかかる回転センサについては、上述のとおり本実施形態にかかる固定コア200、第1変形例にかかる固定コア300、及び第2変形例にかかる固定コア400の全てについて変位量と検出出力との関係を求めた。
その結果、図8に示すような検出結果を得た。図8は横軸が固定コアとロータのセンシング部とのセンシング部幅方向にわたる変位量(逸れ量)を示し、縦軸は固定コアとロータのセンシング部とが互いに基準位置に配置されたときの検出出力を「1」とし、これに対する互いの相対的位置をずらした場合に基準位置における出力との比をとったものである。
同図から明らかなように、関連技術に関する固定コアを備えた回転センサが逸れ量に対する出力変動率の変化が一番大きく、第2変形例にかかる固定コアを備えた回転センサが逸れ量に対する出力変動率の変化が一番小さいことが分かった。また、本実施形態にかかる固定コアを備えた回転センサ、第1変形例にかかる固定コアを備えた回転センサの逸れ量に対する出力変動率の変化は関連技術に関する固定コアを備えた回転センサの場合よりも小さく、本発明の有用性を評価することができた。
本発明にかかる回転センサは、自動車のステアリング装置の回転角度検出に適している。しかしながら、本発明にかかる回転センサは、例えば、ロボットアームのように互いに回転する回転軸間の相対回転角度や回転トルクを求めるものであれば、どのようなものにも適用可能である。
本発明の一実施形態にかかる回転センサの基本的構成を、当該回転センサをステアリングシャフトに装着した状態で示した断面図である。 本発明の一実施形態にかかる回転センサのセンシング部とこれを挟むように対向配置された固定コアとの位置関係を示した平面図である。 本発明の一実施形態にかかる回転センサのコア本体を示した斜視図(図3(a))、及びこの回転センサのコア本体を磁力線の作用状態を合わせて示した平面図(図3(b))である。 本実施形態にかかる回転センサの回転角度検出に関する信号処理回路を示したブロック図である。 図3に示した本発明にかかる回転センサのコア本体の変形例を示す斜視図(図5(b))、及び磁束線の作用状態を合わせて示した平面図(図5(b))である。 図5に示したコア本体の更なる変形例を示した斜視図(図6(a))、及びこのコア本体の磁束分布を合わせて示した平面図(図6(b))である。 本発明の実施例と比較例を比較するに際して定めた回転センサのセンシング部と固定コアとの関係及び変位の基準点を示した図である。 本発明の一実施形態にかかる回転センサのコア本体及びその変形例及びその更なる変形例と従来の回転センサのコア本体を備えた比較例に関するセンシング部と固定コアとの逸れ量と出力変動率との関係を示した図である。 従来の回転センサに用いられるコア本体の斜視図(図9(a))、及びこのコア本体に作用する磁力線を示した当該コア本体の平面図(図9(b))である。
符号の説明
1 回転センサ
10 ロータ
12a,12b ステー
20 ケース
21 上ケース
22 下ケース
100 回転角度検出部
100a 電線
101〜104 位相シフト部
121〜124 位相シフト量検出部
131〜134 コンバータ
141 差動アンプ
150 測定部
151 A/Dコンバータ
160 分周回路
170 発振回路
200 固定コア
220 コア本体
222 コア周壁部
223 突出部
300 固定コア
310 励磁コイル
320 コア本体
323 突出部
400 固定コア
410 励磁コイル
423 突出部
423a 中央部分
S シャフト

Claims (3)

  1. 回転するシャフトに取り付けられ、周方向に沿って幅が変化する導電性のセンシング部を有するロータと、
    交流励磁電流が流されて前記ロータのセンシング部との間に磁気回路を形成する励磁コイルと、絶縁磁性材から成形されて前記励磁コイルを保持するコア本体とを有し、固定部材に取り付けて前記ロータのセンシング部に対して前記シャフトの軸線方向に間隔を置いて対向配置される固定コアと、
    を備えた回転センサであって、
    前記センシング部のセンシング面と直交する方向で見て前記センシング部が投影する前記固定コアの対応領域にコア周壁部を形成し、対応しない領域にはコア周壁部を形成しないことを特徴とする回転センサ。
  2. 回転するシャフトに取り付けられ、周方向に沿って幅が変化するセンシング部を有する導電性からなるロータと、
    交流励磁電流が流されて前記ロータとの間に磁気回路を形成する励磁コイルと、絶縁磁性材から成形されて前記励磁コイルを保持するコア本体とを有し、固定部材に取り付けて前記ロータのセンシング部に対して前記シャフトの軸線方向に間隔を置いて対向配置される固定コアと、
    を備えた回転センサであって、
    前記コア本体の励磁コイルによって囲まれる突出部がセンシング部の延在方向と交差する方向に細長に形成されていることを特徴とする回転センサ。
  3. 前記コア本体の励磁コイルによって囲まれた突出部の中央部分がその両側に較べて低く形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の回転センサ。
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