JP3902047B2 - 導波路型光変調器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光共振器並びに光周波数コム発生器に関し、光通信、光CT、光周波数標準器など多波長でコヒーレンス性の高い標準光源、又は、各波長間のコヒーレンス性も利用できる光源を必要とする分野に適用される。
【0002】
【従来の技術】
光共振器は、例えば光周波数測定や、光通信における微小信号検出等、様々な光応用技術に適用される。特に近年の光エレクトロニクスの発展に伴い、周波数多重通信のためのレーザ光制御や、広範囲に分布する吸収線の周波数測定の要請に応えるべく、導波路で共振させた光を変調させる導波路型光変調器が多用されるようになっている。
【0003】
かかる導波路型光変調器における従来の構成例について詳細に説明する。図6は、従来における導波路型光変調器7を示している。この導波路型光変調器7は、基板71と、導波路72と、バッファ層73と、入射側反射膜74と、出射側反射膜75と、電極76と、給電部77とを備える。
【0004】
基板71は、例えば引き上げ法により育成された3〜4インチ径のLiNbO3やGaAs等の大型結晶をウェハ状に切り出したものである。この切り出した基板71上では、プロトン交換やチタン拡散等により導波路72を成長させるため、機械研磨や化学研磨等の処理が施される場合もある。
【0005】
導波路72は、基板71上において、Ti等をドープすることにより形成される。この導波路72は、入射された光を伝搬させるために基板71を含む他の層より屈折率が高めに設定される。バッファ層73は、例えばSiO2等からなり導波路72上に積層される。
【0006】
入射側反射膜74及び出射側反射膜75は、それぞれ導波路72端面に形成されたいわゆる反射ミラーであり、導波路72を伝搬する光を往復反射させることにより共振させる。ちなみにこの入射側反射膜74及び出射側反射膜75は、例えば100%に近い反射率を有する誘電体多層膜であり、屈折率が大小異なる薄膜を交互に重ねて蒸着することにより得られる。なお共振させた光を外部に取り出すため、出射側反射膜75の反射率は、100%よりやや低めに設定される場合もある。
【0007】
電極76は、導波路72を伝搬する光に対して、位相変調をかけるべくバッファ層の上部に配されるものであり、例えばコプレーナストリップ等のマイクロストリップ線路構造からなる。このマイクロストリップ線路からなる電極76に対して、例えば同軸ケーブルからなる給電部77を介してマイクロ波を給電することにより、電極76の下部において電圧と電極幅に応じた電界を発生させることができる。この発生された電界により導波路72の屈折率は変化するため、導波路72内を共振する光の位相を変調させることが可能となる。
【0008】
ここで、広帯域で変調するためには、図7に示すような進行波タイプの電極76を用いる。この電極76は、導波路72内部を伝搬する光の速度と、図示しない発振器から供給され、電極76内を伝搬するマイクロ波の速度との間で整合がとれるように設計される。
【0009】
一方、上述の変調において特に広帯域性が必要とされない場合には、図6に示す構成により、マイクロ波を共振させることにより高い電界を発生させることができる。なお導波路72を構成する結晶を長い領域にわたり利用した方が高い変調効率が得ることができるため、電極76は、導波路72と平行するように、かつ、導波路72の長さに合致するように延長させられる。
【0010】
ところで、電極76をあまりに長く延長させると電極76自身の抵抗が過大となり、図示しない発振器から供給されるマイクロ波の損失が大きくなってしまう。
【0011】
図8は、図6に示すように電極76を延長した構成において、電極76内を伝搬するマイクロ波の損失を計算した結果を示している。この図8に示す計算では、給電部77による給電の影響は、電極の電圧分布、電流分布、電界分布、抵抗損失分布に対しては無視できるものとする。また電極76の両端は開放されているものとし、長さLの電極76に対して、電極76内を伝搬するマイクロ波の波長λが2L=Nλの関係を満たす場合に、共振状態となるものとし、更に変調効率が高い場合を想定して計算を行なうために、電極76内を伝搬するマイクロ波の速度と、導波路72内部を伝搬する光の速度は等しいものとする。
【0012】
ここで、光の入射側反射膜からの距離をxとし、マイクロ波の波長λが電極72の長さLと等しい場合を想定するためにNを2とし、更に最大電圧をV0としたとき、図8(a)に示す電圧Vの分布は、V=V0Cos(2πx/L)Sin(ωt)で表される(ちなみに、時間変化を表すSin(ωt)の成分は1とする)。電極76における電界強度についても、電極幅が一様であるため、規格化することにより図8(b)に示すように電圧分布と同様になる。また電極76における電流Iの分布は図8(c)に示すように、I=I0Cos(2πx/L)Sin(ωt+φ)で表される。ここでI0は、電極76における特性インピーダンスZで決定される因子でありI0 =V0/Zで表される。またφは、電流と電圧の位相差である。
【0013】
更に図8(d)に示される電極76上の抵抗損失Lsは、電流の2乗に比例し、Ls=Ls0Cos(2πx/L)2で表される。ここで、Ls0=RI2/2であり、Rは電極76の単位長さ当りの電気抵抗である。この図8(d)に示される抵抗損失Lsは、マイクロ波の半波長λ/2に一致した周期で大きくなる。このため、電極76の長さをマイクロ波の半波長λ/2以下に制御する必要がある。ちなみに、導波路72を構成する結晶を長い領域にわたり利用することで高い変調効率を確保するためには、図9に示すようにマイクロ波の半波長λ/2以下に短縮した電極76を複数列設する必要があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図9に示すような電極76を列設する構成では、複数の給電部77を設ける必要があるため、図示しない発振器から供給されるマイクロ波を複数に分割しなければならず、また分割されたマイクロ波間の位相を制御する必要があるため、回路構成が複雑化するという問題点がある。また、このような複雑な回路構成は却ってマイクロ波の損失を増大させ、ひいては変調効率を悪化させる原因ともなりうる。
【0015】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、簡単な回路構成で、電極抵抗によるマイクロ波の損失を軽減し、高い変調効率を確保できる導波路型光変調器を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、電流抵抗を低減させた電極を介して、変調電界を印加することにより、高い変調効率を維持しつつ、マイクロ波の損失を軽減できることに着目し、広幅領域と狭幅領域からなる電極を、広幅領域が発振手段から発振された上記マイクロ波の半波長に合わせた周期になるように、光を共振させる導波路と平行するように設けた導波路型光変調器を発明した。
【0017】
すなわち、本発明に係る導波路型光変調器は、上述した問題点を解決するために、 電界が印加されることにより屈折率が変化する電気光学結晶からなり、入射された光の位相をマイクロ波により変調する光変調手段と、
上記光変調手段を構成する上記電気光学結晶に形成されている導波路と平行するように上記電気光学結晶に沿って配され、広幅領域と狭幅領域からなり、上記マイクロ波に基づき上記光変調手段に電界を印加するための電極を備え、
上記電極は、上記マイクロ波が共振状態となる長さに形成され、上記狭幅領域と広幅領域が交互に設けられ、給電部を介して上記狭幅領域に供給される上記マイクロ波の半波長に合わせた周期で、上記広幅領域が設けられていることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明を適用した導波路型光変調器1の構成を示す図である。この導波路型光変調器1は、基板11と、導波路12と、バッファ層13と、入射側反射膜14と、出射側反射膜15と、電極16と、給電部17と、発振部18とを備える。
【0020】
基板11は、例えば引き上げ法により育成された3〜4インチ径のLiNbO3やGaAs等の大型結晶をウェハ状に切り出したものである。この切り出した基板11上では、プロトン交換やチタン拡散等により導波路12を成長させるため、機械研磨や化学研磨等の処理が施される場合もある。
【0021】
導波路12は、基板11上において、Ti等をドープすることにより形成される。この導波路12は、入射された光を伝搬させるために基板11を含む他の層より屈折率が高めに設定される。バッファ層13は、例えばSiO2等からなり導波路12上に積層される。
【0022】
入射側反射膜14及び出射側反射膜15は、それぞれ導波路12端面に形成されたいわゆる反射ミラーであり、導波路12を伝搬する光を往復反射させることにより共振させる。ちなみにこの入射側反射膜14及び出射側反射膜15は、例えば100%に近い反射率を有する誘電体多層膜であり、屈折率が大小異なる薄膜を交互に重ねて蒸着することにより得られる。なお共振させた光を外部に取り出すため、出射側反射膜15の反射率は、100%よりやや低めに設定される。
【0023】
なお、本発明を適用した導波路型光変調器1は、入射側反射膜14及び出射側反射膜15を設けない構成にも適用可能である。これにより導波路12へ入射した光は、導波路内部を往復反射することなく、そのまま透過することとなる。
【0024】
電極16は、導波路12を伝搬する光に対して、位相変調をかけるべくバッファ層の上部に配されるものであり、例えばコプレーナストリップ等のマイクロストリップ線路構造からなる。このマイクロストリップ線路からなる電極16に対して、発振部18から発振されたマイクロ波を、例えば同軸ケーブルからなる給電部17を介して給電することにより、電極16の下部において電圧と電極幅に応じた電界を発生させることができる。この発生された電界により導波路12の屈折率は変化するため、導波路12内を共振する光の位相を変調させることが可能となる。ちなみに、この電極16の周囲にはグラウンドが設けられる。
【0025】
なお導波路12を構成する結晶を長い領域にわたり利用した方が高い変調効率が得ることができるため、電極16は、導波路12と平行するように、また導波路12の長さに合致するように延長させられる。また電極16は、図1に示すように幅の広い領域(以下、この領域を広幅領域16aと称する)と、幅の狭い領域(以下、この領域を狭幅領域16bと称する)を有する。ちなみに広幅領域は、A−A´断面図の例において、導波路の幅よりも広く設定され、例えば幅約100μmのサイズからなる。また狭幅領域16bは、導波路の幅とほぼ等しい長さに設定され、幅約10μmのサイズからなる。
【0026】
このように、広幅領域16aと狭幅領域16bを交互に設けることにより、電極16自身の電気抵抗を各領域毎に変化させることができる。特に図1に示す例のように、広幅領域16aの電極幅を狭幅領域16bの電極幅の10倍とすれば、抵抗を1/10に減少させることができる。
【0027】
次に、上述した広幅領域16a及び狭幅領域16bからなる電極16内を伝搬するマイクロ波の損失について説明する。図2は、電極16内を伝搬するマイクロ波の損失等について示している。
【0028】
この図2に示す計算では、給電部17による給電の影響は、電極の電圧分布、電流分布、電界分布、抵抗損失分布に対しては無視できるものとする。また電極16の両端は開放されているものとし、長さLの電極16に対して、電極16内を伝搬するマイクロ波の波長λが2L=Nλの関係を満たす場合に共振状態となるものとし、更に変調効率が高い場合を想定して計算を行なうために、電極16内を伝搬するマイクロ波の速度と、導波路12内部を伝搬する光の速度は等しいものとする。また電極16全体の特性インピーダンス、マイクロ波速度は、狭幅領域のみから構成される従来の導波路型光変調器の電極と同様になるように、電極間隔が調整される。すなわち、マイクロ波が共振している状態となるように調整される。
【0029】
ここで、光の入射側反射膜からの距離をxとし、マイクロ波の波長λが電極72の長さLと等しい場合を想定するためにNを2とした。更に最大電圧をV0としたとき、図2(a)に示す電圧Vの分布は、V=V0Cos(2πx/L)Sin(ωt)で表される(ちなみに、時間変化を表すSin(ωt)の成分は1とする)。すなわち電極16全体の特性インピーダンス、マイクロ波速度は、狭幅領域のみから構成される電極と同様であるものと仮定しているため、電圧分布は、従来の導波路型光変調器と同様な傾向となる。
【0030】
また電極16における電流Iの分布についても、図2(c)に示すように、I=I0Cos(2πx/L)Sin(ωt+φ)で表される。ここでI0は、電極76における特性インピーダンスZで決定される因子でありI0 =V0/Zで表され、φは電流と電圧の位相差である。この図2(c)に示す電流分布は、電圧の傾向に依存するため、従来の導波路型光変調器と同様の傾向となる。なお、この図2に示す電圧分布、電流分布とも共振状態を前提に計算しているため、実際にはそれぞれ極性反転した電圧V、電流Iが分布している状態となる。
【0031】
また電流が最も流れているx=L/4,3L/4付近の領域では、電圧は低い。このため、当該領域の変調を犠牲にして電流損失を低減しても、換言すれば当該領域における変調効率が低下しても、全体の変調効率に対する影響を軽減させることが可能となる。従ってx=L/4,3L/4付近の領域を、広幅領域とする。これにより、電流抵抗を軽減させることができるため、マイクロ波の損失を低減させることができる。
【0032】
ちなみに電極16上の抵抗損失Lsは、電流の2乗に比例し、Ls=Ls0Cos(2πx/L)2で表される。ここでLs0=RI2/2であり、Rを電極76の単位長さ当りの電気抵抗としたとき、狭幅領域16bの10倍の電極幅からなる広幅領域16aのマイクロ波損失は、図2(d)のように表される。広幅領域16aを設けることにより電流抵抗を低減させた結果、図2(d)に示されるように、マイクロ波の半波長λ/2に一致した周期で、マイクロ波損失を大きく低減させることができる。
【0033】
また、電極16の幅が広くとることにより、単位面積当りの電気力線の数が減少するため、図2(b)に示すように広幅領域16aにおいて電界が小さくなる。
【0034】
すなわち、マイクロ波の損失を低減できる一方で、マイクロ波により電極16を介して発生する電界を下げてしまい、その結果変調効率を低下させる原因ともなる。
【0035】
図3は、電極16に印加される電圧が一定であると仮定した場合における、電極16上のマイクロ波損失と、変調効率の変化について計算した結果を示している。この図3において、横軸B/Lは、広幅領域16aの長さBの、抵抗16全体の長さLに対する割合を示している。広幅領域16aの割合を増加させるに伴い、電気抵抗の低下によるマイクロ波損失は減少し、また図2(b)示すように電界強度も局所的に低下することから変調効率についても減少する。しかしながら、変調効率の減少の度合いは、マイクロ波損失の減少の度合いよりも緩やかである。すなわち、広幅領域16aを設けることにより、変調効率の減少割合を低く抑えつつ、マイクロ波損失を減少させることができることを示唆している。
【0036】
また図4は、投入電力を導波路型光変調器1内部で全て消費できるように、電極16全体の特性インピーダンスを制御する場合を仮定し、更に簡単のためマイクロ波の損失が全て電極16の抵抗によるものと仮定して、変調効率を計算した結果を示している。この電力一定の場合における変調効率を示した図4において、B/Lの値が約0.65の場合に変調効率が最大1.8となることが分かる。これは、電圧で規格化した場合には、変調効率は減少するが、導波路型光変調器1全体に投入される電力で規格化した場合には、変調効率は高くなることを示唆するものである。なお、この変調効率の最大値は、広幅領域16aや狭幅領域16bの幅を調整することにより、さらに改善できることは勿論である。
【0037】
以上詳細に説明したように、本発明に係る導波路型光変調器1は、電流抵抗を低減させた広幅領域16aを有する電極16を介して、変調電界を印加することができるため、マイクロ波の損失を軽減することができる。またマイクロ波の波長に応じて広幅領域16a及び狭幅領域16bの位置を制御することにより、マイクロ波の損失を軽減しつつ、さらに変調効率の低下をも抑えることが可能となり、電力規格化した場合には変調効率を改善することができる。またマイクロ波の波長λが電極の長さLと等しい場合以外も、マイクロ波の半波長λ/2に合わせた周期で、広幅領域を複数個設けることにより、マイクロ波の損失を抑えることが可能となる。
【0038】
すなわち、本発明を適用した導波路型光変調器1は、超伝導材を電極の材料として使用せずとも、通常のAu等の金属電極を用いることにより、マイクロ波の損失を軽減し、高い変調効率を担保できる。また導波路72を構成する結晶を長い領域にわたり利用することで高い変調効率を期待する場合においても、複数の給電部17を設けることなく、広幅領域16aを設けることでマイクロ波の損失を軽減させることができる。このため、本発明を適用した導波路型光変調器1は、回路構成が複雑化するという問題点をも改善することが可能となる。
【0039】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。広幅領域16aの電極幅は、狭幅領域16bの電極幅の10倍である場合のみならず、何倍であっても良い。また、広幅領域16aの形状も実施の形態に限定されるものではなく、テーパ等を設けることにより対処しても良い。また、広幅領域16aを制御する場合のみならず、例えば狭幅領域16bの形状を制御することにより、同一の効果を目指す構成も含まれる。
【0040】
また本発明に適用する電極の構造を、光位相変調器に対して適用可能であり、また光強度変調器に対しても適用可能である。また本発明では、構成上電極16の幅を変えた広幅領域16a及び狭幅領域16bを設けることにより、マイクロ波の損失を抑えているが、電極16の幅ではなく厚さを変えることによっても、同一の効果を期待できる。
【0041】
なお本発明を適用した導波路型光変調器1は、更に図5に示すような電極16の構成を採用しても良い。なお、この図5では、給電部17は省略する。
【0042】
図5(a)は、電極16の周囲に配していたグラウンドを、基板11の底部に設けるようにしたものである。また図5(b)に示す例は、2電極のコプレーナ線路を用いた場合である。更に図5(c)に示す例は、電極16として、コプレーナストリップ線路を用いた場合である。また、図5(d)に示す例は、電極16としてメッシュの付いたスロットラインを用いた場合である。メッシュの付いたスロットラインでは、電極間隔を狭く維持しながら、静電容量を減少させることができるが、メッシュ部分の抵抗が逆に大きくなってしまう。このため、高電流の領域ではメッシュ部分を割愛し、電極間隔を大きくすることで対処する。
【0043】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明を適用した導波路型光変調器は、マイクロ波が共振状態となる長さに形成され、狭幅領域と広幅領域が交互に設けられ、給電部を介して上記狭幅領域に供給される上記マイクロ波の半波長に合わせた周期で、上記広幅領域が設けられてなる電極を、光を共振させる導波路と平行するように設けることにより、簡単な回路構成で、高い変調効率を維持しつつ、マイクロ波の損失を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した導波路型光変調器の構成例を説明するための図である。
【図2】電極内を伝搬するマイクロ波の損失等について示した図である。
【図3】電極に印加される電圧が一定であると仮定した場合における、電極上のマイクロ波損失と、変調効率の変化について計算した結果を示した図である。
【図4】電力一定の場合における変調効率を示した図である。
【図5】本発明を適用した導波路型光変調器における電極を例示した図である。
【図6】導波路型光変調器の従来における構成例を示した図である。
【図7】進行波タイプの電極を用いる場合について説明するための図である。
【図8】従来の導波路型光変調器における電極内を伝搬するマイクロ波の損失等について示した図である。
【図9】マイクロ波の半波長λ/2以下に短縮した電極を複数列設する場合について説明するための図である。
【符号の説明】
1 導波路型光変調器、11 基板、12 導波路、13 バッファ層、14入射側反射膜、15 出射側反射膜、16 電極、16a 広幅領域、16b
狭幅領域、17 給電部、18 発振部
Claims (3)
- 電界が印加されることにより屈折率が変化する電気光学結晶からなり、入射された光の位相をマイクロ波により変調する光変調手段と、
上記光変調手段を構成する上記電気光学結晶に形成されている導波路と平行するように上記電気光学結晶に沿って配され、広幅領域と狭幅領域からなり、上記マイクロ波に基づき上記光変調手段に電界を印加するための電極を備え、
上記電極は、上記マイクロ波が共振状態となる長さに形成され、上記狭幅領域と広幅領域が交互に設けられ、給電部を介して上記狭幅領域に供給される上記マイクロ波の半波長に合わせた周期で、上記広幅領域が設けられていることを特徴とする導波路型光変調器。 - 互いに平行な入射側反射膜及び出射側反射膜から構成され、入射側反射膜を介して入射された光を共振させる共振手段を備え、上記入射側反射膜と上記出射側反射膜が光入射端と光出射端にそれぞれ形成され、上記共振手段において共振された光の位相を上記マイクロ波により変調することを特徴とする請求項1記載の導波路型光変調器。
- 上記電極において、大電流が流れ、かつ低電圧が印加されている領域に、上記広幅領域を設けることを特徴とする請求項1記載の導波路型光変調器。
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