JP3901212B2 - 破傷風ワクチンの産生 - Google Patents

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Description

本発明は、破傷風ワクチンとして使用のための破傷風トキシンの調製のための工程に関する。
既存の破傷風ワクチンは、ホルムアルデヒドの添加によって不活性化された(“トキソイド化された”)Clostridium tetaniの7日間のフラスコ培養物から産生される。ホルムアルデヒドは、その水溶液であるホルマリンとして添加される。トキソイドは、ワクチンとして使用するために、塩析分画によって約1200綿状凝集単位(Limes flocculationis;Lf)/mgタンパク室の窒素(PN)の比活性まで精製され、これは、30%〜40%の純度に相当する。
免疫吸着剤(Hughesら、J.Appl.Bact37,603−621,1974)を使用して、トキソイドを精製することにより、ワクチンの比活性を増加させる試みが行なわれた。しかし、これは、1600Lf/mgPNまでの限られた増加を示すという結果に止った。GB−A−969772には、精製細菌のトキシン、特に精製ジフテリアトキシンから、水性媒体中該トキシンを、一級アミノ基、または2級アミノ基を含む分子量が200以下の脂肪族ジアミンの不在下でホルムアルデヒドで処理することによってトキソイドを精製する一方法が開示されている。より好ましいジアミンは、リジンとエチレンジアミンである。
本発明者らは、破傷風トキソイドの調製のための新しい工程を考案した。トキシンをトキソイド化してから、そのトキソイドを精製する代りに、本発明者らはまずトキシンを精製してから、精製トキシンをトキソイド化した。しかし、驚くべきことには、これらの調製物の多くは不安定であることが見出され、ホルマリンの存在下で、37℃で貯蔵されるとき、種々の程度に毒性を取戻すことが明らかになった。
次に、本発明者は、トキソイド化反応に対して異なる濃度においてアミノ酸を加えたり、また、ホルマリン濃度、pH、およびインキュベーション時間を変化させてみた。免疫原性が不良な調製物を生じた総結合力(TCR)/Lf比の低下という犠牲を払わない限り、毒性への復帰をさけることは困難であった。特異的な条件下においてのみ安定で高度に免疫原性の調製物を得ることができる。
したがって、本発明は、その工程が、精製破傷風トキシンを0.2〜1%(V/V)のホルムアルデヒドと共に、0.005〜0.25Mのリジンの存在下で24〜32日間、pH、6.0〜8.0、30〜45℃の温度でインキュベートすることからなる破傷風トキソイドの調製のための工程を提供する。
破傷風のトキシンは典型的にはclostridium tetaniの培養物から得られる。Cl.tataniのどんな適切な菌株も使用することができる。トキシンは最初にブロスを遠心分離し、次に培養の上清を、例えば、2段階の濾過によって透明にすることによって発酵ブロスから精製することができる。透明にした上清を濃縮することができ、次に、上清はダイアフィルトレーションを行って小さい荷電分子を除き、次にイオン交換クロマトグラフィーにかけることができる。
精製したトキシンは、Lf/ml含量が250Lf/ml以上、例えば250から500Lf/mlであることが望ましい。Lf含量が250Lf/ml未満であるならば、トキシンの収率をあげるために、さらなる濃縮工程によって再調製することができる。
該トキシンの比活性は、精製試料のタンパク質窒素含量(PN)を推定し、PNに対するLf比を計算することによって定量することができる。典型的には、精製トキシンは、例えば2000から3000Lf/mgPN、または2000から2800Lf/mgPNの2000Lf/mg以上のPN対Lf比を有している。該トキシンの比活性が2000Lf/mgPN未満あるならば、精製試料は、イオン交換カラムを通して再精製することができる。2000Lf/mgの比活性は約70%の純度に相当し、100%の純度のトキシンは、3000から3200Lf/mgPNの比活性を有することが報告されている。
トキシンの純度は、代替的に、または付加的に、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)分析、そして/または、ナトリウムドデシルサルフェート−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)によって評価することができる。
より好ましくは、純度はHPLCによって決定される。その場合、溶出ピークが積分され、トキシン関連ピークが、総積分面積の百分率として表現されるトキシン関連ピークによって純度が評価される。還元条件下のSDS−PAGEによる分析によってトキシン分子は、その構成要素である重鎖(100KD)と軽鎖(50KD)に分離される。2つの該バンドは、染色後に同定することができ、そして密度測定によって定量された両者の和の強度が総バンドの百分率として表現される。
HPLC分析、そして/または、SDS−PAGE解析によって、トキシンが70%未満の純度であることが判明したならば、その試料は、純度を上げるためにイオン交換カラムを通して再精製することができる。したがって、HPLC、そして/またはSDS−PAGEによって定量されたように、トキシンは例えば70%から100%の純度であることがより好ましい。トキシンは、80%以上、または90%以上の純度であることがある。
精製した破傷風トキシンは、0.005〜0.25Mのリジンの存在下で、0.2〜1%(V/V)ホルムアルデヒドによってトキソイド化される。精製トキシンの溶液のpHを、6.0〜8.0、好ましくは6.5〜7.5に調整するために、ナトリウムボロコハク酸塩のようなバッファーを加えるのが典型的である。溶液中の精製トキシンの濃度は、典型的には150〜300Lf/ml、より好ましくは約200Lf/mlに調整される。
典型的には、精製トキシンは、まずリジンの存在しないときに、ホルムアルデヒドとともにプレインキュベートされる。したがって、精製トキシンは、ホルムアルデヒドと、30〜45℃で10分から2時間、あらかじめプレインキュベートされることがある。プレインキュベーションは、好ましくは、例えば約30分のように20〜40分間行われる。プレインキュベーションの温度は、より好ましくは、例えば約37℃のように、35〜40℃である。
次に、リジンを加える。リジンは、典型的には、L−リジンモノハイドロクロライドのようなL−リジンである。ナトリウムバイカーボネートバッファーのようなバッファーがpHを調製するために加えられることがある。精製トキシンのホルムアルデヒドとリジンとのインキュベーションは、約28日間行われる。インキュベーションの温度は、より好ましくは、例えば約37℃のような35〜40℃である。ホルムアルデヒドの濃度は、好ましくは、0.25〜0.5%(V/V)である。リジンの濃度は、好ましくは、0.05〜0.2Mである。適当な条件は:
−0.25%(V/V)ホルムアルデヒドと0.05〜0.1ML−リジンとの組合せ、および、
−0.5%(V/V)ホルムアルデヒドと0.1〜0.2ML−リジンとの組合せである。
次に、生じたトキソイドを精製することができる。残余のホルムアルデヒドリジンは除去する。該トキソイドを、限外濾過によって濃縮することができ、ダイアフィルターして残余のホルムアルデヒド、及びリジンを取除き、膜濾過によって除菌することができ、該トキソイドのPNに対するLfの比は、例えば2000〜3000Lf/mgPN、または2000〜2800Lf/mgPNのように2000Lf/mg以上であることが望ましい。また、該トキソイドは、HPLC、そして/または、SDS−PAGEによって定量されたとき、例えば、70%〜100%のような70%以上の純度であることが望ましい。したがって、HPLC、そして/または、SDS−PAGEによって定量されたとき、該トキソイドは80%以上、または90%以上の純度であると考えられる。もしPNに対するLfの比が2000Lf/mg未満であるかそして/またはHPLC、そして/またはSDS−PAGEによって定量されるとき、70%未満の純度であるならば、該トキソイドはイオン交換カラムを通して再精製することができる。
したがって、本発明に記載の破傷風トキソイドは、37℃で3か月以上、より好ましくは6か月までの間貯蔵したとき、トキシンに戻らず、例えば2400〜2700LF/mgPNのような2000〜2800Lf/mgPNの比活性を有し、例えば200〜250IU/3.5Lfのような130〜270国際(IU)/3.5Lfの力価を有している。
その結果得られたトキソイドは、毒性へ復帰せず既存のワクチンよりも免疫原性が高い。したがって、トキソイドは、ワクチン組成物を形成するために、医学的に受入れることができる担体、または希釈剤で製剤することができる。該トキソイドは、生理的食塩水のような生理的に受入れることができる溶剤を混合することができる。代替法として、血液と等張性の生理的食塩水か、または別の適切な溶液中の適切な担体上に沈着させるか、それによって吸着させることができる。このうような製剤は、使用前には、2〜8℃に一般的に貯蔵することができる。Thiomersalが、該ワクチン製剤中に存在することができる。該トキソイドは、ジフテリア−破傷風ワクチン、またはジフテリア−破傷風−百日咳の組合せワクチンのような多成分ワクチンの一部となることができる。
したがって、ヒトは本破傷風トキソイドの効果的な量の投与によって破傷風に対して免疫感作することができる。典型的には、投与は、筋肉内、または皮下注射によって達成される。いずれの場合にも、投与を受けたトキソイドの開始用量は3Lf〜10Lfであると考えられる。この用量は、2か月の間隔で2回まで繰返される。5年か10年後に3Lf〜10Lfの増強用量が与えられることがある。
以下の例は、本発明を分り易く説明する。
参照例、および比較例も提供されている。
参照例:精製破傷風トキシンの調製
Cl. tetani(Mueller とMiller J. Immonol50;377−384,1945)のHarvard株の継代培養物であるCl. tetaniCl. tetani株CN3911を改変Meullerの培地(Lathamら、Appl. Microbiol.10,146,1962)中で培養した。さらに具体的には、10%(V/V)Nの48時間種培養物を用いてMuellerの改変培地を含む静置びん、または調節された発酵槽に接種した。静止培養の場合には、接種の前にアルミニウムの粉を培地に加えた。15lの発酵槽は、50rpmで拡拌し、培養の表面に沿って0.2UMのフィルターを濾過した空気を500ml/分の速度で送風した。静置びん、または発酵槽中での発酵は、33±2℃において4〜7日間続行した。
発酵ブロスは×3000gにおいて40分間バッチ式遠心分離(6×1lのローター)によって分離された。上清は、さらに1.2/0.8μm組み合せフィルターに続いて0.2μMの除菌用フィルターを通して2段階の濾過を行って透明化した。
次に、培養上清を30Kカットオフ限外濾過膜を使用して10倍に濃縮し、同じ膜を使用し、10倍量のバッファー[20mM Tris,25mM NaCl,0.2Mエチレンジアミンテトラアセティックアシッド(EDTA)pH7.5]を使用して徹底的にダイアフィルターした。この結果、HPLCによって定量したところによると、純度において18倍の増加を生じた。この工程からの平均回収率は80%であることが判明した。
濾過した試料は、陰イオン交換カラムに適用した[DEAE Sepharose Fast Flow]。該カラムをpH7.5の20mMトリスバッファーで洗浄した。破傷風トキシンは、80mM NaCl、トリスバッファーpH7.5で溶出した。溶出した資料は、0.2μmの除菌用フィルターを通して除菌濾過した。このようにして精製した物質を以下の試験にかけた。
(i)Lf含量の推定
本試験は、精製されたトキシン試料のトキシンの収量をモニターした。約5mlの精製トキシンを試験のために採取した。試料は、試験の前に貯蔵しなかった。定量はRamon, G,(1992)Sur une technique de titrage in vitro due serum anti-diphtherique. C. P. Soc. Biol.(Paris) 86,711−712において記載された手順によって行なわれた。精製物質のLf含量は250−500Lf/mlであった。
(ii)タンパク質窒素に対するLFの比の推定
本試験は、精製した試料の純度を定量した。精製した物質の1ml以上が試験のために使用された。直ちに試験が行われないならば、試料は、5℃±3℃に貯蔵された。タンパク質の窒素(PN)の含量は、トリクロロ酢酸で沈澱させた後、ケルダールの消化技術(Kgeldahl J.(1888)C. R. Carlsberg Labor. (Copenhagen) ,1−12)を使用して推定された。Lf:PN比は2000−3000Lf/mgであった。
(iii)サイズ排除によるHPLCプロファイルの定量
本試験により、精製トキシンのHPLCプロファイルは、受入れ限界内であることが保証された。1ml以上の精製試料が試験のために採取された。試料は、試験を行うまで+4℃で貯蔵された。精製されたトキシンの試料は、HPLCゲル濾過カラム(STKG3000SW×1)に適用された。試料中の成分の分離は、2.80nmにおいてモニターされ、ピーク領域が積分された。HPLCの結果は:
−ピーク1(保持時間10.6−10.7分)−トキシンモノマー;
−ピーク2(保持時間12.4−12.5分)−トキシンフラグメントC;および
−ピーク3(保持時間>14分)−汚染物質
ピーク1と2の結合積分面積は、ピーク1から3までの総積分面積の70〜100%であった。
(iv)SDS−PAGEプロファイルの定量
本試験によって、精製トキシンのSDS−PAGEプロファイルが受け入れることができる限界内であることが保証された。精製試料の0.5ml以上を試験のために採取した。試料は、試験を行うまで+4℃で貯蔵された。試料は、メルカプトエタノールを使用して還元した後に、Laemili (Nature,227,680−685,1970)によって記載された方法によるSDS−PAGEによって試験した。ゲルは密度計と積分したピーク面積によって走査した。トキシンの重鎖(100KD)と軽鎖(50KD)バンドは、密度計測によって検出された積分面積から計算し、クーマシーブルーで染色した全バンドの70〜100%をなしていた。
例:精製破傷風トキシンのトキソイド生成
参照例からの精製破傷風トキシンを最終トキシンの濃度が200Lf/mlになるのに十分量のナトリウムボロコハク酸(SBSA)バッファーpH7.5で希釈した。部分量が以下の如くトキソイド化された。
1.0.25%(V/V)のホルムアルデヒドを1つの部分量にフォルマリンの形で加え、混合物を37℃で30分間プレインキュベートした。次いでL−リジンモノハイドロクロライドを0.1Mナトリウムバイカーボネートの存在下で最終濃度0.05−0.1Mになるまで加えた。反応混合物のpHは6.5から7.5であった。そして、トキソイド化反応を37℃±2℃で28日間進行させた。2.0.5%(V/V)のホルムアルデヒドをホルマリンの形で別の部分量に加え、混合物を37℃で30分間プレインキュベートした。次に、L−リジンモノハイドロクロライドを、0.1Mのナトリウムバイカーボネートの存在下で最終濃度0.1〜0.2Mまで加えた。反応の混合物のpHは、6.5〜7.5であった。そして、トキソイド化を37℃±2℃において28日間進行させた。
インキュベートした試料のLf含量を、参照例に記載の如くに試験した。インキュベートした試料を、30Kカットオフ限界濾過膜を使用した限外濾過によって濃縮した。濃縮物を、残余のホルムアルデヒドとリジンを除くために、同じ30K膜を使用して、SBSAバッファーpH7.5に対してダイアフィルターした。Thiomersal(ethyl mercurithiosalicylic acid,ナトリウム塩)を最終濃度0.1g/l(2.5×10-4mol/l)thiomersalになるまで加えた。得られた溶液を、膜濾過によって除菌(0.2μm膜)した。試料を採取し、以下の如く試験を行った。
(i)タンパク質窒素含量の推定
本試験は、参照例中に記載されたように行われた。結果は、2000−2800Lf/mgPNであった。
(ii)総結合力(TCP)の推定
本試験は、破傷風トキソイドの抗原含量を定量した。TCPは、破傷風の分野においてよく使用される用語である。そして、WHOマニュアル(11,Appendix T.10)に引用さてている。TCPは、トキソイドを希釈し、1国際単位(WHO BLG/UNDP/77.1 Rev.1)に等価になったときのトキソイドの容量の逆数として定義される。トキソイドの質は、Lf単位に対するTCP(結合単位)の比を求めることによって測定することができ、それは、1より大きいはずである。
5.0ml以上のトキソイドが、試験のめに採取された。その試料は、直ちに試験されないときは、5℃±3℃で貯蔵された。補正された幾何学的数列を形成する0.01〜0.03μlの適当な範囲の容量の試験物質と参照破傷風トキソイド87国際単位(IU)/mlは、一連の試験管に分注された。参照破傷風アンチトキシン溶液の2IU/0.5mlの一定量が各試験管に加えられ、室温で60分間保たれた。
各チューブに、アンチトキシン用量の1倍半に等価である破傷風テストトキシンの用量を加え、30分間放置した。各チューブの内容物を、それぞれ、体重が18−22gのマウスに皮下注射した。マウスは、4日間破傷風の典型的な麻痺のサインについて観察された。
もし、特異的な破傷風の麻痺が3日以内に起ったならば、試験試料は、加えたアンチトキシンの用量の1.5倍以上のアンチトキシンに等価な用量を含んでいた。もしマウスが3日以上の間破傷風に特異的な麻痺なしで生存したならば、該試験は、加えたアンチトキシンの用量の1倍半未満と等価な破傷風トキソイドを含んでいた。3日目における破傷風固有の麻痺の発現は、加えたアンチトキシンの1倍半の量に等価な破傷風のトキソイドの量が正確に採取されたことを示唆している。
結果は、平均値の20%以上異ならない限り、2つの試験の平均値として容認された。結果は200−350U/mlであった。
(iii)Lf含量の推定
Lf含量は、参照例に記載の如く定量された。その結果は、150−250Lf/mlであった。
(iv)HPLCプロファイルの定量
HPLCプロファイルは、参照例において記述された如く定量された。結果は、70〜100%の純度であった。
(v)復帰についての試験
本試験は、貯蔵または使用中にトキソイドからトキシンへの復帰を全く起きないことを示し、WHO Technical Report Series NO.725,p.67の要求事項を満していることが証明された。10mlのジアファイルターしたトキソイド試料を採取し、上述のようにLF含量が推定されるまで5±3℃において貯蔵した。該試料を16Lf/mlに希釈した。希釈した試料は、37℃で保持された。6週間、2か月、および3か月の貯蔵後に、試料を無毒性について試験した。5mlの試料を2匹の健康なモルモットの各々に対して皮下に接種した。モルモットを、死と固有の麻痺の徴候について14日間観察した。トキシンへの復帰の証拠はなかった。
(iv)電気泳動移動度によるトキソイドの特徴づけ
本試験は、トキソイド化した試料の力価を予告した。0.5mlのディアフィルターされたトキソイドの試料を、試験のために採取した。試料は、直ちに試験されない場合は、5±3℃において貯蔵された。ガラスのプレートを、pH8.6の60mMトリスバッファー中の1%(V/V)アガロースで覆った(0.18ml/cm2)。試料(5μl)を、一次元で、20ボルト/cmで60分間電気泳動を行った。ウマ−抗−破傷風血清を含む(0.06%V/V)アガロース中に、2番目の次元の電気泳動を、6ボルト/cmで16時間行った。
ゲルを、クーマシーブルーで染色し、トキソイドピークの原点からの移動度を測定した。参照トキソイド(14mm)の結果を含めて、結果は5−30mmであった。
(vii)力価に対する試験
本試験は、英国薬局方(1980)、II巻、p880,Ph.Eur.,III巻に対する補遺(1977),p175とWHO Technical Report Series No.638,p.90,Section A.3,5,6の要求事項を満足していた。力価は、トキソイド試料をアジュバンド上(アルミニウムヒドロキシド,Alhydrogel)に吸着させることによって調製したワクチンでの免疫感作に対する応答から決定された。
最終バルク吸着ワクチンのトランジットの容器からの試料が、試験のために使用された。試料は、即座に試験されなければ、5℃±3℃で貯蔵された。試料は、Ph.Eur.VolIII(1977)に対する補遺、p.175に記載の方法によって試験された。力価は、ホルムアルデヒドでトキソイド化し、次にトキソイドを精製することによって調製された現行ワクチンの70〜110Iu/7Lfの力価よりも有意に高い130〜270Iu/3.5Lfと定量された。
(viii)特異的毒性のための試験
本試験は、英国薬局方(1988)、VolII、p.1062;Ph.Eur.,1985,p.452、およびWHO Technical Report Series No.638,p.90,Section A.3,5,5の要求事項に基づいている。試験は、破傷風トキソイドのためと考えられる検出できる毒性が存在しないことを確認した。12.5ml以上のトキソイド試料が、試験のために採取された。直ちに試験をしない場合には、試料は5℃±3℃で貯蔵した。方法は、Ph.Eur.,1985,p.452に記述された方法に基づいていた。少くとも500Lf単位の破傷風トキソイドを含む1mlの希釈液を、それぞれ、体重が、250g〜350gの5匹の健常なモルモットの各々に皮下注射した。動物を、特異的毒性、または麻痺の徴候について21日間観察した。破傷風のトキソイドのためと考えられる毒性の証拠はなかった。
比較例1:リジンの不在下におけるトキソイド形成
参照例の精製破傷風トキシンを、ホルマリン単独添加によってトキソイド化した。0.25〜1.0%のホルムアルデヒドをホルマリンの形で、200Lf/mlにおけるトキシンと共に、37℃±2℃で14日間インキュベートした。したがって、リジンを添加しなかった。
その結果得られたトキソイドを、例に記載の如く、復帰について試験した。トキソイドは、毒性に復帰した。復帰したトキシンは古典的な破傷風を誘発することは希であったが、異なる神経症候群を生じた。
比較例2:異なる条件下でのリジンの存在におけるトキソイド形成
参照例の破傷風トキシンを以下のようにトキソイド化した:
(i)対照例の破傷風トキシンを最終トキシン濃度が、200Lf/mlになるように、十分量のpH7.5のSBSAバッファーで希釈した。0.1〜1.0%のホルムアルデヒドを、ホルマリンの形で部分量に加え、混合物を37℃で30分間インキュベートした。次に、L−リジンモノハイドロクロライドを、0.1Mナトリウムバイカーボネートの存在下で最終濃度が0.005〜0.1Mになるまで加えた。反応混合物のpHは、6.5〜7.5であった。そして、トキソイド形成を、37℃で14日間進行させた。
(ii)トキソイド形成反応のpHを6.0から8.5に変更したことを除き(i)のように行った。
(iii)リジンの代りに、アルギニン(0.05〜0.1M)が使用されたことを除き、(i)のように行った。
(iv)インキュベーション期間を14日間から21日間まで増加させたことを除き、(i)のように行った。
(v)プレインキュベーションの期間を設けなかったことを除き、(i)のように行った。
得られたトキソイドは、すべて、例に記載の如く復帰について試験した。トキソイドはすべて毒性へ復帰した。

Claims (5)

  1. (a)2000Lf/mgPN以上の比活性を有し、かつ200Lf/ml以上のLf含量を有する精製破傷風トキシンを0.05〜0.2Mのリジンの存在下で0.25〜0.5%(v/v)のホルムアルデヒドとともに、6.5〜7.5のpH、37℃±2℃の温度で、約28日間インキュベートし;および
    (b)生じたトキソイド化されたトキシンを、医薬的に受入れることができる担体または希釈剤とともに製剤化する、
    ことからなる破傷風ワクチンの調製方法。
  2. 破傷風トキシンが、クロストリジウム・テタニ(Clostridium tetani)の培養物から精製された請求項1に記載の方法。
  3. 精製トキシンが、2000〜3000Lf/mgPNの比活性を有し、かつ250〜500Lf/mlのLf含量を有する請求項1または2に記載の方法。
  4. 精製トキシンが、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、そして/またはナトリウムドデシルサルフェート−ポリアクルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)で定量したとき、80%以上の純度を有する請求項1から3のいずれか1つに記載の方法。
  5. 精製トキシンが、リジンの存在しないときに、ホルムアルデヒドとともに35〜40℃において、20〜40分間プレインキュベートされる請求項1から4のいずれか1つに記載の方法。
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