JP3900852B2 - 溶接継手への応力腐食割れ形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は溶接継手への応力腐食割れ形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
原子力プラントでは、種々の部材に対して超音波探傷試験などの非破壊検査を定期的に実施し、当該検査対象部材が健全であるか否かを判定しているが、特に、応力腐食割れによって溶接継手に形成される亀裂の検出は容易ではない。
【0003】
そこで、試験片を相互に接合する溶接継手に応力腐食割れによる亀裂を人為的に形成したうえ、溶接継手に対する超音波探傷試験を行ない、これによって得た超音波の反射波形と溶接継手の欠陥形状や位置との関係を把握して、非破壊検査の精度向上を図ることが試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、応力腐食割れの発生は確率的であって、溶接継手の特定箇所に単一の亀裂を人為的に発生させることは困難であった。
【0005】
本発明は上述した実情に鑑みてなしたもので、溶接継手の特定箇所に応力腐食割れによる亀裂を形成できるようにすることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の溶接継手への応力腐食割れ形成方法では、応力腐食割れが生じやすい物性の溶接材料を用いて、2つの矩形平板状の試験片の短縁部を相互に溶接したうえ、溶接継手の応力腐食割れを形成すべき位置に欠損を設け、試験片に比べて熱膨張率が大きい材料で構成した枠状の拘束部材内に、一体化した試験片を部材長手方向へ微小変位し得るように嵌め込んだ後、応力腐食割れが生じにくい物性の溶接材料を用いて、両試験片の相互に溶接していない短縁部を拘束部材に溶接し、少なくとも両試験片間の溶接継手を高温環境に曝す。
【0007】
本発明の請求項2に記載の溶接継手への応力腐食割れ形成方法では、応力腐食割れが生じやすい物性の溶接材料を用いて、2つの矩形平板状の試験片の短縁部を相互に溶接したうえ、溶接継手の応力腐食割れを形成すべき位置に欠損を設け、試験片に比べて熱膨張率が大きい材料で構成した複数の拘束部材を、一体化した試験片を周方向に取り囲むように配置した後、当該試験片が部材長手方向へ微小変位し得るように隣接する拘束部材を相互に固着し、応力腐食割れが生じにくい物性の溶接材料を用いて、両試験片の相互に溶接していない短縁部を拘束部材に溶接し、少なくとも両試験片間の溶接継手を高温環境に曝す。
【0008】
本発明の請求項3に記載の溶接継手への応力腐食割れ形成方法では、応力腐食割れが生じやすい物性の溶接材料を用いて、2つの矩形平板状の試験片の長縁部を相互に溶接したうえ、溶接継手の応力腐食割れを形成すべき位置に欠損を設け、試験片に比べて熱膨張率が大きい材料で構成した枠状の拘束部材内に、一体化した試験片を部材長手方向へ微小変位し得るように嵌め込んだ後、応力腐食割れが生じにくい物性の溶接材料を用いて、両試験片の短縁部を拘束部材に溶接し、少なくとも両試験片間の溶接継手を高温環境に曝す。
【0009】
本発明の請求項4に記載の溶接継手への応力腐食割れ形成方法では、応力腐食割れが生じやすい物性の溶接材料を用いて、2つの矩形平板状の試験片の長縁部を相互に溶接したうえ、溶接継手の応力腐食割れを形成すべき位置に欠損を設け、試験片に比べて熱膨張率が大きい材料で構成した複数の拘束部材を、一体化した試験片を周方向に取り囲むように配置した後、当該試験片が部材長手方向へ微小変位し得るように隣接する拘束部材を相互に固着し、応力腐食割れが生じにくい物性の溶接材料を用いて、両試験片の短縁部を拘束部材に溶接し、少なくとも両試験片間の溶接継手を高温環境に曝す。
【0010】
本発明の請求項1乃至請求項4に記載の溶接継手への応力腐食割れ形成方法のいずれにおいても、拘束部材に試験片を溶接して、欠損を設けた溶接継手に降伏点以下の引張応力を付与し、欠損から応力腐食割れによる亀裂が形成されやすい状態にする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図示例とともに説明する。
【0012】
図1及び図2は本発明の溶接継手への応力腐食割れ形成方法の第1の例を示すもので、この方法の実施にあたっては、応力腐食割れが生じにくい物性の材料で構成した矩形平板状の試験片1と、当該試験片1に比べて熱膨張率が大きい材料で構成した枠状の拘束部材2とを用意する。
【0013】
試験片1の材料には、クロムの含有量が多く且つ炭素と結合しやすいニオブを安定化元素として含有し、応力腐食割れの一因となるクロム欠乏層の生成を抑制可能なニッケル基合金鋼(NCF600Nb)を適用している。
【0014】
また、拘束部材2の材料には、入手が容易なステンレス鋼(SUS304)を適用している。
【0015】
拘束部材2の開口短縁部の内法は、試験片1の短縁部が挿入できるように設定され、拘束部材2の開口長縁部の内法は、2つの試験片1の短縁部を相互に溶接して一体化ものの長縁部が挿入できるように設定されている。
【0016】
更に、試験片1及び拘束部材2の厚さは、等しく設定されている。
【0017】
なお、実作業では、試験片1や拘束部材2の所定部分に対して開先加工を施すが、図1においては、開先形状の図示を省略している。
【0018】
以下、応力腐食割れ形成の手順を説明する。
【0019】
応力腐食割れが生じやすいニッケル基合金鋼(インコネル182)の溶接材料を用いて、2つの試験片1の短縁部を相互に溶接したうえ、溶接継手3の表面に欠損4を、放電加工などによる局所的な切除で、応力腐食割れを形成すべき位置に応じて設ける。
【0020】
あるいは、切除を行なった後に、一体化した試験片1に4点曲げによる応力を付与して、切除部分に疲労亀裂を生じさせ、欠損4の先端にタイトな亀裂を導入する。
【0021】
次いで、一体化した試験片1を拘束部材2の開口に嵌め込み、応力腐食割れが生じにくいニッケル基合金鋼(インコネル82)の溶接材料を用いて、溶接継手3が形成されていない試験片1の短縁部を、拘束部材2の開口短縁部に溶接し、当該両短縁部間に拘束用の溶接継手5を形成して、試験片1長手方向へ引張応力を付与する。
【0022】
拘束部材2の開口に一体化した試験片1を嵌め込むときには、当該試験片1が長手方向へ微小変位できるように留意する。
【0023】
これにより、各溶接継手5で降伏点程度の最大応力値を示し、両試験片1及び溶接継手3で降伏点の半分程度の引張応力が発生する。
【0024】
更に、試験片1及び拘束部材2を、高温水に浸漬すると、欠損4の先端から溶接継手3中に応力腐食割れが発生する。
【0025】
この後、一体化した試験片1及び拘束部材2を回収して、試験片1と拘束部材2を分離したうえ、試験片1及び溶接継手3の一面を研削して、応力腐食割れによる亀裂6を露出させる。
【0026】
このように、図1及び図2に示す応力腐食割れ形成方法においては、拘束部材2に試験片1を溶接して、欠損4を設けた溶接継手3に降伏点の半分程度の引張応力を付与するので、溶接継手3の特定箇所(欠損部)に単一の応力腐食割れによる亀裂6を形成することが可能になる。
【0027】
図3及び図4は本発明の溶接継手への応力腐食割れ形成方法の第2の例を示すもので、この方法の実施にあたっては、先に述べた試験片1と、当該試験片1に比べて熱膨張率が大きい材料で構成した複数の矩形平板状の拘束部材7,8とを用意する。
【0028】
拘束部材7,8の材料には、拘束部材2(図1及び図2参照)と同様に、入手が容易なステンレス鋼(SUS304)を適用している。
【0029】
拘束部材7の短縁部の寸法は、試験片1の短縁部と同程度に設定され、また、拘束部材8の長縁部の寸法は、試験片1の長縁部と拘束部材7の長縁部との和の約2倍程度に設定されている。
【0030】
更に、拘束部材7,8の厚さは、試験片1と等しく設定されている。
【0031】
なお、実作業では、試験片1や拘束部材7,8の所定部分に対して開先加工を施すが、図3においては、開先形状の図示を省略している。
【0032】
以下、応力腐食割れ形成の手順を説明する。
【0033】
応力腐食割れが生じやすいニッケル基合金鋼(インコネル182)の溶接材料を用いて、2つの試験片1の短縁部を相互に溶接したうえ、前述したような手法により、溶接継手3の表面に欠損4を、応力腐食割れを形成すべき位置に応じて設ける。
【0034】
次いで、試験片1の短縁部に拘束部材7の短縁部を対峙させ、両試験片1及び拘束部材7の長縁部に拘束部材8の長縁部を対峙させて、拘束部材7,8により一体化した試験片1を周方向に取り囲み、応力腐食割れが生じにくいニッケル基合金鋼(インコネル82)の溶接材料を用いて、拘束部材7,8を相対する部分を相互に溶接し、拘束部材7,8に連結用の溶接継手9を形成する。
【0035】
また、同溶接材料を用いて、試験片1の短縁部を拘束部材7の短縁部に溶接し、当該短縁部間に拘束用の溶接継手10を形成して、試験片1長手方向へ引張応力を付与する。
【0036】
これにより、各溶接継手10で降伏点程度の最大応力値を示し、両試験片1及び溶接継手3で降伏点の半分程度の引張応力が発生する。
【0037】
更に、試験片1及び拘束部材7,8を、高温水に浸漬すると、欠損4の先端から溶接継手3中に応力腐食割れが発生する。
【0038】
この後、一体化した試験片1及び拘束部材7,8を回収して、試験片1と拘束部材7,8を分離したうえ、試験片1及び溶接継手3の一面を研削して、応力腐食割れによる亀裂6を露出させる。
【0039】
このように、図3及び図4に示す応力腐食割れ形成方法においては、拘束部材7に試験片1を溶接して、欠損4を設けた溶接継手3に降伏点の半分程度の引張応力を付与するので、溶接継手3の特定箇所に単一の応力腐食割れによる亀裂6を形成することが可能になる。
【0040】
図5及び図6は本発明の溶接継手への応力腐食割れ形成方法の第3の例を示すもので、この方法の実施にあたっては、応力腐食割れが生じにくい物性の材料で構成した矩形平板状の試験片11と、先に述べた拘束部材2とを用意する。
【0041】
試験片11の材料には、試験片1(図1乃至図4参照)と同様に、ニッケル基合金鋼(NCF600Nb)を適用している。
【0042】
試験片11の長縁部の寸法は、拘束部材2の開口長縁部の内法よりも若干短く設定され、試験片11の短縁部の寸法は、拘束部材2の開口短縁部の内法の半分よりも短く設定されている。
【0043】
更に、試験片11の厚さは、拘束部材2と等しく設定されている。
【0044】
なお、実作業では、試験片11や拘束部材2の所定部分に対して開先加工を施すが、図5においては、開先形状の図示を省略している。
【0045】
以下、応力腐食割れ形成の手順を説明する。
【0046】
応力腐食割れが生じやすいニッケル基合金鋼(インコネル182)の溶接材料により、2つの試験片11の長縁部を相互に溶接したうえ、溶接継手13の表面に欠損14を、放電加工などによる局所的な切除で、応力腐食割れを形成すべき位置に応じて設ける。
【0047】
あるいは、切除を行なった後に、一体化した試験片11に4点曲げによる応力を付与して、切除部分に疲労亀裂を生じさせ、欠損14の先端にタイトな亀裂を導入する。
【0048】
次いで、一体化した試験片11を拘束部材2の開口に嵌め込み、応力腐食割れが生じにくいニッケル基合金鋼(インコネル82)の溶接材料を用いて、試験片11の短縁部を、拘束部材2の開口短縁部に溶接し、当該両短縁部間に拘束用の溶接継手15を形成して、試験片11長手方向へ引張応力を付与する。
【0049】
これにより、各溶接継手15で降伏点程度の最大応力値を示し、両試験片11及び溶接継手13で降伏点の半分程度の引張応力が発生する。
【0050】
更に、試験片11及び拘束部材2を、高温水に浸漬すると、欠損14の先端から溶接継手13中に応力腐食割れが発生する。
【0051】
この後、一体化した試験片11及び拘束部材2を回収して、試験片11と拘束部材2を分離したうえ、試験片11及び溶接継手13の一面を研削して、応力腐食割れによる亀裂16を露出させる。
【0052】
このように、図5及び図6に示す応力腐食割れ形成方法においては、拘束部材2に試験片11を溶接して、欠損14を設けた溶接継手13に降伏点の半分程度の引張応力を付与するので、溶接継手13の特定箇所(欠損部)に単一の応力腐食割れによる亀裂16を形成することが可能になる。
【0053】
図7及び図8は本発明の溶接継手への応力腐食割れ形成方法の第4の例を示すもので、この方法の実施にあたっては、先に述べた試験片11と、拘束部材7,8とを用意する。
【0054】
なお、実作業では、試験片11や拘束部材7,8の所定部分に対して開先加工を施すが、図7においては、開先形状の図示を省略している。
【0055】
以下、応力腐食割れ形成の手順を説明する。
【0056】
応力腐食割れが生じやすいニッケル基合金鋼(インコネル182)の溶接材料を用いて、2つの試験片11の長縁部を相互に溶接したうえ、前述したような手法により、溶接継手13の表面に欠損14を、応力腐食割れを形成すべき位置に応じて設ける。
【0057】
次いで、試験片11の隣接している短縁部に拘束部材7の短縁部を対峙させ、両試験片11及び拘束部材7の長縁部に拘束部材8の長縁部を対峙させて、拘束部材7,8により一体化した試験片11を周方向に取り囲む。
【0058】
更に、応力腐食割れが生じにくいニッケル基合金鋼(インコネル82)の溶接材料を用いて、拘束部材7,8を相対する部分を相互に溶接し、拘束部材7,8に連結用の溶接継手19を形成したうえ、同溶接材料により、試験片11の隣接している短縁部を、拘束部材7の短縁部に溶接し、当該短縁部間に拘束用の溶接継手20を形成して、試験片11長手方向へ引張応力を付与する。
【0059】
これにより、各溶接継手20で降伏点程度の最大応力値を示し、両試験片11及び溶接継手13で降伏点の半分程度の引張応力が発生する。
【0060】
更に、試験片11及び拘束部材7,8を、高温水に浸漬すると、欠損14から溶接継手13中に応力腐食割れが発生する。
【0061】
この後、一体化した試験片11及び拘束部材7,8を回収して、試験片11と拘束部材7,8を分離したうえ、試験片11及び溶接継手13の一面を研削して、応力腐食割れによる亀裂16を露出させる。
【0062】
このように、図7及び図8に示す応力腐食割れ形成方法においては、拘束部材7に試験片11を溶接して、欠損14を設けた溶接継手13に降伏点の半分程度の引張応力を付与するので、溶接継手13の特定箇所に単一の応力腐食割れによる亀裂16を形成することが可能になる。
【0063】
なお、本発明の溶接継手への応力腐食割れ形成方法は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において変更を加え得ることは勿論である。
【0064】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の溶接継手への応力腐食割れ形成方法によれば、拘束部材に試験片を溶接して、欠損を設けた溶接継手に降伏点以下の引張応力を付与するので、溶接継手の特定箇所に応力腐食割れによる亀裂を形成することが可能になる、という優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶接継手への応力腐食割れ形成方法の実施の形態の第1の例の作業手順を示す概念図である。
【図2】図1における試験片と拘束部材を相互に溶接した状態を示す平面図である。
【図3】本発明の溶接継手への応力腐食割れ形成方法の実施の形態の第2の例の作業手順を示す概念図である。
【図4】図3における試験片と拘束部材を相互に溶接した状態を示す平面図である。
【図5】本発明の溶接継手への応力腐食割れ形成方法の実施の形態の第3の例の作業手順を示す概念図である。
【図6】図5における試験片と拘束部材を相互に溶接した状態を示す平面図である。
【図7】本発明の溶接継手への応力腐食割れ形成方法の実施の形態の第4の例の作業手順を示す概念図である。
【図8】図7における試験片と拘束部材を相互に溶接した状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1,11 試験片
2,7,8 拘束部材
3,13 溶接継手
4,14 欠損
6,16 亀裂
Claims (4)
- 応力腐食割れが生じやすい物性の溶接材料を用いて、2つの矩形平板状の試験片の短縁部を相互に溶接したうえ、溶接継手の応力腐食割れを形成すべき位置に欠損を設け、試験片に比べて熱膨張率が大きい材料で構成した枠状の拘束部材内に、一体化した試験片を部材長手方向へ微小変位し得るように嵌め込んだ後、応力腐食割れが生じにくい物性の溶接材料を用いて、両試験片の相互に溶接していない短縁部を拘束部材に溶接し、少なくとも両試験片間の溶接継手を高温環境に曝すことを特徴とする溶接継手への応力腐食割れ形成方法。
- 応力腐食割れが生じやすい物性の溶接材料を用いて、2つの矩形平板状の試験片の短縁部を相互に溶接したうえ、溶接継手の応力腐食割れを形成すべき位置に欠損を設け、試験片に比べて熱膨張率が大きい材料で構成した複数の拘束部材を、一体化した試験片を周方向に取り囲むように配置した後、当該試験片が部材長手方向へ微小変位し得るように隣接する拘束部材を相互に固着し、応力腐食割れが生じにくい物性の溶接材料を用いて、両試験片の相互に溶接していない短縁部を拘束部材に溶接し、少なくとも両試験片間の溶接継手を高温環境に曝すことを特徴とする溶接継手への応力腐食割れ形成方法。
- 応力腐食割れが生じやすい物性の溶接材料を用いて、2つの矩形平板状の試験片の長縁部を相互に溶接したうえ、溶接継手の応力腐食割れを形成すべき位置に欠損を設け、試験片に比べて熱膨張率が大きい材料で構成した枠状の拘束部材内に、一体化した試験片を部材長手方向へ微小変位し得るように嵌め込んだ後、応力腐食割れが生じにくい物性の溶接材料を用いて、両試験片の短縁部を拘束部材に溶接し、少なくとも両試験片間の溶接継手を高温環境に曝すことを特徴とする溶接継手への応力腐食割れ形成方法。
- 応力腐食割れが生じやすい物性の溶接材料を用いて、2つの矩形平板状の試験片の長縁部を相互に溶接したうえ、溶接継手の応力腐食割れを形成すべき位置に欠損を設け、試験片に比べて熱膨張率が大きい材料で構成した複数の拘束部材を、一体化した試験片を周方向に取り囲むように配置した後、当該試験片が部材長手方向へ微小変位し得るように隣接する拘束部材を相互に固着し、応力腐食割れが生じにくい物性の溶接材料を用いて、両試験片の短縁部を拘束部材に溶接し、少なくとも両試験片間の溶接継手を高温環境に曝すことを特徴とする溶接継手への応力腐食割れ形成方法。
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