JP3900215B2 - プラント監視装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の画面を切り替えながらプラントの運転状況を監視するプラント監視装置に関するもので、詳しくは、画面の切り替えを容易かつ迅速になし得るようにすると共に、専用キーボードの使用によるコストアップを防止するための改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラントの監視では一般的に、複数の設備グラフィック画面を目的に応じて切り替えながら監視を行う。このため、従来のプラント監視装置では、ハードウェア構成を、例えば図11に示すように、複数の画面の重ね表示が可能なCRTなどの表示装置1と、前記表示装置1に表示すべき画面を選択指定可能な画面指定装置2と、前記表示装置1に表示する画面データを生成すると共に前記画面指定装置2からの指示に応じて表示装置1に表示する画面を切り替える制御装置3とを備えた構成とする。
前記制御装置3は、図示せぬシーケンサから送信されたプラント内の設備及び機器等の運転状況を示す運転状況データと、予め所定の記憶手段に格納していた画面構築データとに基づいてプラントの運転状況を前記表示装置1に画面表示するのに必要な画面データを監視画面の種類(監視項目)別に各種生成可能で、前記画面指定装置2により指定された画面を前記表示装置1に表示させる。
そして、前記画面指定装置2としては、通常、キーボード4と、前記表示装置1の画面上の座標位置を入力指定するためのタッチパネル5とが備えられる。前記キーボード4は、主要な監視画面やメニュー画面を呼び出すもので、図12に示すように、予め、呼び出し対象の監視画面g1,g2,g3,・・・・・・をキーボード4上の異なるキーk1,k2,k3,・・・・・・に割り付けておき、これらの各キーの押下操作で目的の画面を呼び出す。
監視画面を割り付けたキーは、その監視画面の名称又は略名等をキートップに刻印して識別可能にする。
プラントの規模に応じて呼び出す監視画面数が変動すること、また、図12に示したようにキートップ等に割り付けた監視画面の名称の刻印等が必要になるために、前記キーボード4には、専用キーボードが採用される。
前記キーボード4のキーに割り付け可能な画面数は、キーボード4上のキー数により制約される。そこで、通常、キーボード4のキーには、主要な監視画面やメニュー画面のみを割り当て、設備を構成している各機器のスケジュール画面等の下位の監視画面は、表示装置1に表示したメニュー画面から選択指定するように構成したものも開発されている。
前述のキーボード4によって呼び出す主要な監視画面g1,g2,g3,・・・・・・とは、例えば、複数の機器により構成されるプラント内設備の機器構成等を示すグラフィック画面が該当する。
図13の(a)に示すように、キーボード4の設備A用の呼び出しキーkaの操作により、設備Aの機器構成を示すグラフィック画面gaを表示装置1に表示させている状態から、図13の(b)に示すように、前記キーボード4上のメニューキーkmを操作すると、前記グラフィック画面ga上にメニュー画面gMが重ね表示(ウィンドウ表示)される。
前記メニュー画面gMは、例えば、前記設備Aに使用されている各機器に関連する監視画面を一覧表示したもので、監視画面の種類欄R1または監視画面の種類欄R1に対応する番号欄R2が画面呼び出しをする画面指定ボタンに設定されている。
前記タッチパネル5は、前述のように表示装置1にメニュー画面gMが表示されているときに、前記メニュー画面gM上から次に表示させたい監視画面の種類または番号をタッチ操作により選択指定するときに使用される。
例えば、図13の(b)に示した状態で、メニュー画面gM上の各種の監視画面の中から、最上位の「機器Aスケジュール」をタッチ操作すると、図13の(c)に示すように、表示装置1上の表示が、タッチ操作で指定した機器Aスケジュール画面saに切り替えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前述のように、画面呼び出し用に専用のキーボード4を使用するハードウェア構成では、キーボード4自体が比較的に高価であり、装置コストの低減が難しいという問題があり、更には、画面の割り付け変更が容易でなく、画面を割り付けるキーの数を増やすことも容易でないという問題があった。
また、前述の従来例の場合、図示のように、メニューに載せる監視画面の種類が該メニューを開く対象となっている元の設備画面上の全ての機器に及ぶため、監視する機器の数が多い場合にはそれに応じてメニューに一覧表示される監視画面の数が増えるので、メニュー画面から目的の機器の監視画面を探すのに時間を要するという不便が生じた。
また、不慣れなオペレータの場合、スケジュール画面がどの機器に対して存在するかは機器の名称を基にメニュー画面で探さないとわからないし、場合によっては、誤操作により名称が近似している別の機器のスケジュール画面を間違って使用してしまう虞もあった。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、専用キーボードを使用せずに目的の画面を簡単な操作で迅速かつ的確に呼び出すことができ、また、画面の割り付け変更や画面を割り付けるキーの数の増加等にも容易に対応することができ、使いかっての良い画面呼び出しを安価に実現することのできるプラント監視装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係わるプラント監視装置は、複数の画面の重ね表示が可能な表示装置と、前記表示装置に表示すべき画面を選択指定可能な画面指定装置と、シーケンサから送信されたプラント内の設備及び機器等の運転状況を示す運転状況データと予め所定の記憶手段に格納していた画面構築データとに基づいてプラントの運転状況を示す各種の監視画面のデータを生成可能で、前記画面指定装置により指定された画面を前記表示装置に表示させる制御装置とを備え、前記表示装置に表示される画面を適宜切り替えることで、プラントの運転状況を多様な角度から監視可能なプラント監視装置であって、
前記制御装置が、前記表示装置に表示される画面を指定するための画面指定ボタンを有したウィンドウを前記表示装置に表示中の画面の一部に開く画面指定ボタン表示機能を装備すると共に、
前記画面指定装置が、前記画面指定ボタン表示機能によって前記表示装置に表示された画面指定ボタンを選択するための座標入力装置であり、
前記表示装置に表示する各種画面の切り替えが、前記表示装置に表示された画面指定ボタンを前記座標入力装置によって選択する操作で実現され、
前記座標入力装置が、前記表示装置の画面上の任意位置をタッチすることで、タッチした位置の座標入力がなされるタッチパネルであり、
前記画面指定ボタン表示機能が、各種の監視画面に対応した画面指定ボタンをキーボードのキートップに似せた形態であり、各種の画面指定ボタンを対応する画面名と共にキーボードのキー配列に似せて配置したキーボードウィンドウを表示し、該キーボードウィンドウ内のキーの選択により、選択されたキーに割り当てられている画面が表示装置に表示されるプラント監視装置において、
前記制御装置が、
タッチパネルにタッチしたときにタッチ座標を取り込むタッチ位置取り込み手段と、
前記タッチ座標からタッチした位置がベース画面又は該ベース画面の一部に重ね表示されたウィンドウのどちらであるかを判別する対象画面判別手段と、
前記対象画面判別手段における判別結果がベース画面である場合に選択された画面指定ボタンに割り当てられている画面表示操作機能がウィンドウ表示又はベース画面切り替えのどちらであるかを判別するベース操作機能判別手段と、
前記ベース操作機能判別手段における判別結果がウィンドウ表示である場合に複数の画面指定ボタンを有した前記キーボードウィンドウをベース画面の上に重ねて表示するウィ ンドウ表示手段と、
前記キーボードウィンドウが表示されていることを記憶するウィンドウ表示中記憶手段と、前記対象画面判別手段における判別結果がウィンドウである場合にタッチ操作されたボタンが消去ボタン又は画面指定ボタン又は変更ボタンのいずれであるかを判別する操作ボタン判別手段と、
前記操作ボタン判別手段における判別結果が消去ボタンである場合に前記キーボードウィンドウを消去するウィンドウ消去手段と、
前記操作ボタン判別手段における判別結果が変更ボタンである場合にその信号を記憶し後述するウィンドウ操作機能判別手段によって画面指定ボタンの割り付け変更と判別されたときに記憶をリセットする変更宣言記憶手段と、
前記操作ボタン判別手段における判別結果が画面指定ボタンである場合に前記変更宣言記憶手段の記憶状態によってベース画面切り替え又は割り付け変更のどちらかを出力するウィンドウ操作機能判別手段と、
前記ベース操作機能判別手段における判別結果がベース画面切り替えである場合、または前記ウィンドウ操作機能判別手段における判別結果がベース画面切り替えである場合にベース画面を指定された画面に切り替えるベース画面切り替え手段と、
表示中のベース画面番号を記憶するベース画面番号記憶手段と、
前記ウィンドウ操作機能判別手段における判別結果が割り付け変更である場合に、操作された画面指定ボタンに対応する画面番号を前記ベース画面番号記憶手段に記憶されている画面番号に割り付け変更する画面指定ボタン割り付け変更手段とを備え、
前記表示装置にキーボードウィンドウを表示してタッチ操作による画面切り替えと画面割り付け変更を可能にしたことを特徴とするものである。
そして、上記構成によれば、表示装置に表示された画面指定ボタンを画面指定装置として装備されている座標入力装置によって選択指定することで、所望の監視画面を速やかに表示装置上に読み出したり、表示している画面の切り替えを行うことができる。
そして、前記座標入力装置として、例えばタッチパネルが採用されている場合には、前記画面指定ボタンの選択操作は、操作性の良いタッチ操作でよく、極めて簡単に、監視画面の呼び出し・切り替えを行うことができる。そして、監視画面の呼び出し・切り替えを、専用キーボードを使用せずに行えるため、キーボードのハードウェア的な制約を受けずに、監視画面の割り付けの変更や画面を割り付けるキー数の変更に対して、容易かつ柔軟に対応することができ、使いかっての良い画面呼び出しを安価に実現することができる。
また、複数の画面指定ボタンを専用のキーボードの如く配列したキーボードウィンドウを表示装置に表示させる構成の場合は、従来の専用キーボードを使用していた環境から移行する際に、視覚的な操作環境の変化を最小限にして、移行を容易にすることができる。
また、請求項2に係わるプラント監視装置は、複数の画面の重ね表示が可能な表示装置と、前記表示装置に表示すべき画面を選択指定可能な画面指定装置と、シーケンサから送信されたプラント内の設備及び機器等の運転状況を示す運転状況データと予め所定の記憶手段に格納していた画面構築データとに基づいてプラントの運転状況を示す各種の監視画面のデータを生成可能で、前記画面指定装置により指定された画面を前記表示装置に表示させる制御装置とを備え、前記表示装置に表示される画面を適宜切り替えることで、プラントの運転状況を多様な角度から監視可能なプラント監視装置であって、
前記制御装置が、前記表示装置に表示される画面を指定するための画面指定ボタンを有したウィンドウを前記表示装置に表示中の画面の一部に開く画面指定ボタン表示機能を装備すると共に、前記画面指定装置が、前記画面指定ボタン表示機能によって前記表示装置に表示された画面指定ボタンを選択するための座標入力装置であり、前記表示装置に表示する各種画面の切り替えが、前記表示装置に表示された画面指定ボタンを前記座標入力装置によって選択する操作で実現され 前記座標入力装置が、前記表示装置の画面上の任意位置をタッチすることで、タッチした位置の座標入力がなされるタッチパネルであり、
前記制御装置が、予め、前記表示装置に表示する設備画面上の各機器について監視画面の種類別に画面データを生成して所定の記憶手段に保存する場合に、各機器について監 視画面の種類毎に画面データのページ番号を記録した画面データ検索テーブルを形成し、かつ、前記表示装置に表示される設備画面上の機器アイコンを前記画面指定ボタンとして機能させる構成であり、
画面指定装置である座標入力装置により設備画面上の機器アイコンの選択がなされると、選択された機器に関連する監視画面の種類に対応した複数個の画面指定ボタンがその監視画面の種類名と共に配列されたメニューウィンドウを表示し、
前記メニューウィンドウ内のいずれかの画面指定ボタンが前記座標入力装置により選択指定されると、選択指定された画面指定ボタンに対応する画面データを前記画面データ検索テーブルに記載されたページ番号から読み出して、表示装置に表示させるプラント監視装置において、
前記メニューウィンドウ内の各画面指定ボタンが、前記画面データ検索テーブル上の対応する監視画面の種類のページ番号欄に記録がある場合はランプ点灯、そして前記画面データ検索テーブル上の対応する監視画面の種類のページ番号欄に記録がない場合はランプ消灯し、ランプが点灯している画面指定ボタンのみ選択指示操作を有効と判断することを特徴とするものである。
上記構成によれば、監視画面で目的の機器をタッチするとその機器の関連画面を呼び出すためのメニューウィンドウが表示され、該メニューウィンドウ内の画面指定ボタンをタッチすると目的の画面を呼び出せる。そして、前記メニューウィンドウ内に掲載される監視画面の種類は、メニューウィンドウを開く対象として先に選択した機器に関係するものに限られるため、設備を構成している機器数が多くても、メニューが煩雑になることがなく、オペレータが操作に不慣れの場合でも、一覧する監視画面の数が少ないから、目的の機器の画面をメニュー画面から簡単にかつ、短時間で的確に探し出すことができ、オペレータの負担を軽減するとともに誤操作を防止できる。
また、画面指定ボタンのランプの点灯又は消灯の状態により画面が存在するか否か一目で判断できるので、不慣れなオペレータでも目的の画面の迅速かつ的確な呼び出しがさらに容易になり、オペレータの負担の軽減と誤操作の防止をさらに徹底させることができる。
さらに、請求項3に係わるプラント監視装置は、請求項2記載のプラント監視装置において、前記メニューウィンドウをウィンドウ表示するとき、現在表示中の監視画面の種類とページ番号及び選択された機器の番号とを記憶した画面呼び出し履歴を作成し、後の画面呼び出し操作で前記画面呼び出し履歴に記録された監視画面と同一種類の画面指定ボタンが選択指示されたときは、前記画面呼び出し履歴に記録されたページ番号により監視画面を表示することを特徴とするものである。
上記構成によれば、前記画面データ検索テーブル上の対応する監視画面の種類のページ番号と機器選択を行った元の監視画面のページ番号が異なった場合でも、確実に元の監視画面を呼び出すことができ、操作性や作業性が向上する。
また、請求項4に係わるプラント監視装置は、請求項3記載のプラント監視装置において、前記画面呼び出し履歴に記録された機器番号及び監視画面の種類及びページ番号のデータが、監視画面の切り替え後も次の機器選択指示によって更新されるまで保持されることを特徴とするものである。
上記構成によれば、新たな機器選択がなされるまでは現在選択されている機器に関連する監視画面の切替えが何度も行えるので、操作性や作業性がさらに向上する。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1乃至図4は本発明に係るプラント監視装置の第1実施形態を示したもので、図1は本発明に係るプラント監視装置の第1実施形態の機能ブロック図、図2は同第1実施形態のプラント監視装置のハードウェア構成図、図3は同第1実施形態による画面切り替え操作の説明図、図4は同第1実施形態における画面割り付け変更操作の説明図である。
この第1実施形態のプラント監視装置10は、図1及び図2に示すように、ハードウェア構成としては、複数の画面の重ね表示(ウィンドウ表示)が可能な表示装置12と、前記表示装置12に表示すべき画面を選択指定可能な画面指定装置14と、図示せぬシーケンサからの信号と前記画面指定装置14から指定された信号とに基づいて前記表示装置12に所定の監視画面を表示する制御装置(計算機)16とを備えた構成で、前記表示装置12に表示される画面を適宜切り替えることで、プラントの運転状況を多様な角度から監視可能にしている。
この第1実施形態の場合、前記表示装置12としてCRTディスプレイを採用しているが、代わりに、液晶型のディスプレイなどを採用することもできる。
前記制御装置16は、所謂計算機で、図示せぬシーケンサから送信されたプラント内の設備及び機器等の運転状況を示す運転状況データと、予め所定の記憶手段に格納していた画面構築データ(プログラム)とに基づいて、プラントの運転状況を示す各種の監視画面のデータを生成可能で、前記画面指定装置14により指定された監視画面を前記表示装置12に表示する。
前記画面指定装置14は、後述する制御装置16の画面指定ボタン表示機能によって前記表示装置12に表示された画面指定ボタンを選択するための座標入力装置で、この第1実施形態の場合、前記表示装置12の画面上の任意位置をタッチすることでタッチした位置の座標入力がなされるタッチパネルが採用されている。
なお、タッチパネルの代わりに、マウスやタブレット等の座標入力装置を採用した構成とすることも可能である。
この第1実施形態の前記制御装置16には、前記表示装置12に表示される画面を指定するための画面指定ボタンを有したウィンドウを前記表示装置12に表示中の画面の一部に開く画面指定ボタン表示機能が装備され、前記表示装置12に表示する各種画面の切り替えを、前記表示装置12に表示されたウィンドウ内の画面指定ボタンを前記タッチパネル14によって選択する操作で実現する。
また、この第1実施形態の場合、前記画面指定ボタン表示機能では、図3に示すように、各種の監視画面に対応した画面指定ボタンをキーボードのキートップに似せた形態とすると共にこれらの画面指定ボタンを対応する画面名と共にキーボードのキー配列に似せて配置したキーボードウィンドウ20を表示し、該キーボードウィンドウ20内のキーの選択により、選択されたキーに割り当てられている画面を表示装置12に表示させる。
以上の画面指定ボタン表示機能を発揮するため、前記制御装置16は、図1に示すように、タッチパネル14にタッチした時にタッチ座標を取り込むタッチ位置取り込み手段101と、前記タッチ座標からタッチ操作対象画面がベース画面又は該ベース画面の一部に重ね表示されたウィンドウのどちらであるかを判別する対象画面判別手段102と、前記対象画面判別手段102における判別結果がベース画面である場合に選択された画面指定ボタンに割り当てられている画面表示操作機能がウィンドウ表示又はベース画面切り替えのどちらであるかを判別するベース操作機能判別手段103と、前記ベース操作機能判別手段103における判別結果がウィンドウ表示である場合に複数の画面指定ボタンを有した前記キーボードウィンドウをベース画面の上に重ねて表示するウィンドウ表示手段109と、前記キーボードウィンドウが表示されていることを記憶するウィンドウ表示中記憶手段106と、前記対象画面判別手段102における判別結果がウィンドウである場合にタッチ操作されたボタンが消去ボタン又は画面指定ボタン又は変更ボタンのいずれであるかを判別する操作ボタン判別手段104と、前記操作ボタン判別手段104における判別結果が消去ボタンである場合に前記キーボードウィンドウを消去するウィンドウ消去手段110と、前記操作ボタン判別手段104における判別結果が変更ボタンである場合にその信号を記憶し後述するウィンドウ操作機能判別手段107によって画面指定ボタンの割り付け変更と判別されたときに記憶をリセットする変更宣言記憶手段105と、前記操作ボタン判別手段104における判別結果が画面指定ボタンである場合に前記変更宣言記憶手段105の記憶状態によってベース画面切り替え又は割り付け変更のどちらかを出力するウィンドウ操作機能判別手段107と、前記ベース操作機能判別手段103における判別結果がベース画面切り替えである場合または前記ウィンドウ操作機能判別手段107における判別結果がベース画面切り替えである場合に、論理和回路108を介してその旨を検知してベース画面を指定された画面に切り替えるベース画面切り替え手段111と、表示中のベース画面番号を記憶するベース画面番号記憶手段112と、前記ウィンドウ操作機能判別手段107における判別結果が割り付け変更である場合に、操作された画面指定ボタンに対応する画面番号を前記ベース画面番号記憶手段112に記憶されている画面番号に割り付け変更する画面指定ボタン割り付け変更手段113とを備えた構成とされている。
この第1実施形態における画面切り替え操作を、図3に示した具体例で、詳細に説明する。
図3の(a)はベース画面として画面Aを表示している状態、(b)はベース画面上に常時表示されているウィンドウ呼び出し用の画面指定ボタンb0の選択によるウィンドウ表示操作によってキーボードウィンドウ20が表示された状態、(c)はキーボードウィンドウ20内の画面指定ボタンb2操作によってベース画面が画面Aから画面Bに切り替わった状態、(d)はウィンドウ消去用の画面指定ボタンbxの選択操作によってキーボードウィンドウ20が消去された状態を示す。
さらに、前記キーボードウィンドウ20上の各画面指定ボタンへの画面割り付け変更操作を、図4に示した具体例で、詳細に説明する。
図4の(a)〜(c)はベース画面として画面Cが表示され、その上にキーボードウィンドウ20が重ね表示されている状態であり、まず、(a)に示すように、割り付け変更用の画面指定ボタンbfを選択指定し、次いで(b)に示すように変更対象の画面指定ボタンb4を選択指定すると、(c)に示すように、選択指定した画面指定ボタンb4にベース画面が割り付けられ、前記画面指定ボタンb4のキートップ部分にベース画面の名称「画面C」が表示されて、割り付け変更の完了となる。
以上のプラント監視装置10では、表示装置12に表示されたベース画面上あるいはウィンドウ上の画面指定ボタンを画面指定装置14によって選択指定することで、所望の監視画面を速やかに表示装置12上に読み出したり、表示している画面の切り替えを行うことができる。
そして、前記画面指定装置14としては、タッチパネル14を採用しているため、前記画面指定ボタンの選択操作は、簡単なタッチ操作でよく、監視画面の呼び出し・切り替えを極めて簡単に行うことができる。
そして、監視画面の呼び出し・切り替えを、専用キーボードを使用せずに行えるため、キーボードのハードウェア的な制約を受けずに、監視画面の割り付けの変更や画面を割り付けるキー数の変更に対して、容易かつ柔軟に対応することができ、使いかっての良い画面呼び出しを安価に実現することができる。
さらに、この第1実施形態の場合、複数の画面指定ボタンを専用のキーボードの如く配列したキーボードウィンドウ20を表示装置12に表示させる構成としているため、従来の専用キーボードを使用していた環境から移行する際に、視覚的な操作環境の変化を最小限にして、移行を容易にすることができる。
図5は本発明に係るプラント監視装置の第2実施形態の機能ブロック図、図6は同第2実施形態における制御装置の処理手順を示すフローチャート、図7は同第2実施形態による画面切り替えの操作説明図、図8は同第2実施形態における監視画面の種類別に画面データの保管ページを記録する画面データ検索テーブルの構成説明図、図9は同第2実施形態における機器の表示位置を示す座標の説明図、図10は同第2実施形態におけるメニューウィンドウや画面指定ボタンの表示位置を示す座標の説明図である。
この第2実施形態のプラント監視装置25は、ハードウェア構成としては、複数の画面の重ね表示(ウィンドウ表示)が可能な表示装置12と、前記表示装置12に表示すべき画面を選択指定可能な画面指定装置14と、シーケンサ15からの信号と前記画面指定装置14から指定された信号とに基づいて、前記表示装置12に所定の監視画面を表示する制御装置(計算機)26とを備えた構成で、第1実施形態の場合と同様に、前記表示装置12としてはCRTディスプレイを採用しているが、代わりに、液晶型のディスプレイなどを採用することもできる。
前記制御装置26は、シーケンサ15から送信されたプラント内の設備及び機器等の運転状況を示す運転状況データと、予め所定の記憶手段に格納していた画面構築データ(プログラム)とに基づいて、プラントの運転状況を示す各種の監視画面のデータを生成可能で、前記画面指定装置14により指定された監視画面を前記表示装置12に表示する。
前記画面指定装置14は、後述する制御装置26の画面指定ボタン表示機能によって前記表示装置12に表示された画面指定ボタンを選択するための座標入力装置で、この第2実施形態の場合、前記表示装置12の画面上の任意位置をタッチすることでタッチした位置の座標入力がなされるタッチパネルが採用されている。
なお、タッチパネルの代わりに、マウスやタブレット等の座標入力装置を採用した構成とすることも可能である。
この第2実施形態の前記制御装置26の場合も、前記表示装置12に表示する画面を指定するための画面指定ボタンを有したウィンドウを前記表示装置12に表示中の画面の一部に開く画面指定ボタン表示機能が装備され、前記表示装置12に表示する各種画面の切り替えを、前記表示装置12に表示されたウィンドウ内の画面指定ボタンを前記タッチパネル14によって選択する操作で実現する。
また、前記制御装置26では、予め、前記表示装置12に表示する設備画面上の各機器について監視画面の種類別に画面データを生成して所定の記憶手段に保存する場合に、図8に示すように各機器について各監視画面の種類別に画面データのページ番号を記録した画面データ検索テーブルt1,t2,t3を形成すると共に、図7の(a)に示すように前記表示装置12に表示される設備画面上の各機器アイコンIP、IQ,IRをいずれも前記画面指定ボタンとして機能させる。
そして、画面指定装置14である座標入力装置(この実施形態の場合は、タッチパネル)により設備画面上の機器アイコンの選択がなされると、図7の(b)に示すように選択された機器に関連する監視画面の種類に対応した複数個の画面指定ボタンがその監視画面の種類名と共に配列されたメニューウィンドウMpを表示する。
さらに、前記制御装置26では、前記メニューウィンドウ内のいずれかの画面指定ボタンが前記座標入力装置により選択指定されると、選択指定された画面指定ボタンに対応する画面データを前記画面データ検索テーブルに記載されたページ番号から読み出して、表示装置12に表示させる。
図7に示すように、前記メニューウィンドウMp内の各画面指定ボタンB1,B2,B3,B4,B5には、表示ランプL1,L2,L3,L4,L5が隣接装備され、前記画面データ検索テーブルt2上の対応する監視画面の種類のページ番号欄に記録がある場合はランプ点灯、そして前記画面データ検索テーブルt2上の対応する監視画面の種類のページ番号欄に記録がない場合はランプ消灯し、ランプが点灯している画面指定ボタンのみ選択指示操作を有効と判断する。
また、前記制御装置26は、前記メニューウィンドウMpをウィンドウ表示する時、現在表示中の監視画面の種類とページ番号及び選択された機器の番号とを記憶した画面呼び出し履歴を作成し、後の画面呼び出し操作で前記画面呼び出し履歴に記録された監視画面と同一種類の画面指定ボタンが選択指示された時は、前記画面呼び出し履歴に記録されたページ番号により監視画面を表示する。
さらに、前記制御装置26は、前記画面呼び出し履歴に記録された機器番号及び監視画面の種類及びページ番号のデータは、監視画面の切り替え後も次の機器選択指示によって更新されるまで保持する。
本実施形態の制御装置26は、以上のメニューウィンドウの表示や、メニューウィンドウからの監視画面の呼び出し・切り替え等の諸機能を実現するために、図5に示す構成をなしていて、図6に示す手順で表示装置12に表示される監視画面を制御する。
即ち、前記制御装置26は、まず、前記機器状態取り込み手段209が機器状態信号を取り込み、監視画面表示手段208に送る(ステップ301)。
すると、該監視画面表示手段208は、前記機器状態取り込み手段209からの機器状態信号と、既に監視画面記憶手段207で指定されている画面種類およびそのページ番号等の画面データ検索テーブル上のデータと、監視画面情報手段210からのデータとに基づいて、所定(既に選択指定されている)の監視画面を表示装置12に表示する(ステップ302)。
一方、前記監視画面表示手段208が表示した監視画面に対してタッチ操作の有無をチェックし(ステップ303)、タッチ操作が無ければ前記ステップ301に戻る。
前記ステップ303でタッチ操作が「有」と判断した場合は、タッチ位置取り込み手段201がタッチ位置の座標を読み込み(ステップ311)、その座標データがまずボタン判別手段202に送る。その結果、ボタン判別手段202によって、メニューウィンドウ内のどのボタンが選択されたかの判別が成される(ステップ312)。
そして、前記ボタン判別手段202の判別結果に対して画面指定ボタンが操作されたか否かをチェックする(ステップ313)。
前記ステップ313のチェックで、画面指定ボタンの操作が無い場合には、前記タッチ位置取り込み手段201が読み込んだタッチ位置の座標データが機器判別手段203に送られ、該機器判別手段203により、いずれの機器アイコンが選択されかの判別がなされる(ステップ321)。
この機器判別手段203による判別結果から、機器アイコンの選択の有無をチェックし(ステップ322)、いずれの機器アイコンも選択されていない場合には、ステップ301に戻る。
一方、前記ステップ322で機器アイコンの選択が「有」と判断された場合には、前記機器判別手段203の判別した機器情報が選択機器記憶手段204に送出され、現在表示中の監視画面の画面種類、ページ番号および選択機器に対応する機器番号が選択機器記憶手段204によって記憶される(ステップ331)。
すると、選択機器記憶手段204で指定されている機器番号と、機器情報を記録した機器情報手段205とに基づいて、メニューウィンドウ表示手段206が選択された機器に対するメニューウィンドウを表示装置12にウィンドウ表示して(ステップ332)、ステップ301に戻る。
なお、機器判別手段203の判別結果、機器選択が有効な場合、選択された機器番号および現在表示中監視画面の画面種類とページ番号を選択機器記憶手段204に記憶される。
ここで、前記のようにメニューウィンドウ表示手段206は選択機器記憶手段204に基づいてメニューウィンドウを表示するので、選択機器記憶手段204の記憶内容の変化によってメニューウィンドウが新たな画面に切り替わる。
また、前述の判断ステップ313で画面指定ボタンの選択操作が「有」と判断された場合は、選択された画面指定ボタン(画面種類)に対応するページ番号を機器情報から抽出し(ステップ341)、さらに、選択された画面指定ボタンがステップ331で記憶している画面種類と同じ場合は機器情報から抽出したページ番号に代えて記憶しているページ番号を抽出して、画面種類と抽出したページ番号とを記憶する(ステップ342)。
次いで、これまで表示装置12に表示していた監視画面をステップ342で記憶処理した画面に切り替えて(ステップ343)、ステップ301に戻る。
なお、前記ステップ312におけるボタン判別手段202の判別結果、ボタン選択が有効な場合、選択されたボタンに対応する画面種類およびそのページ番号を監視画面記憶手段207に記憶する。
ここで、前記のように監視画面表示手段208は監視画面記憶手段207に基づいて監視画面を表示するので、監視画面記憶手段207の記憶内容の変化によって監視画面が新たな画面に切り替わる。
図7の(a)〜(c)は、前記メニューウィンドウを利用した画面切り替え操作の説明図である。
図7において、(a)は監視画面として設備Aのグラフィック画面GAを表示している状態である。(a)の状態で前記グラフィック画面GA中に表示されている機器PのアイコンIpをタッチすると、(b)に示すように、メニューウィンドウMpを呼び出してウィンドウ表示させた状態が得られる。前記メニューウィンドウMpには、選択された機器の名称nと、機器Pに関連する5個の画面指定ボタンB1,B2,B3,B4,B5が表示されている。そして、前記メニューウィンドウMp内において、各画面指定ボタンB1,B2,B3,B4,B5には、該当する画面データの存在の生むを明示するための表示ランプL1,L2,L3,L4,L5が隣接配置されている。
これらの各表示ランプL1,L2,L3,L4,L5は、点灯によりその画面データが存在することを表し、また消灯の場合はその画面データが存在しないことを表す。このようなランプ表示により、例えば図7の(b)の場合、機器Pに関して呼び出し可能な画面は、グラフィック画面B1,スケジュール画面B2,ステータス画面B4の3種類であることが一目瞭然となる。
そして、(b)の状態でランプが表示している画面データの内、前記画面指定ボタンB2をタッチ操作によって選択指定すると、(c)に示すように、表示装置12に表示される画面が機器Pのスケジュール画面Spに切り替えられる。
なお、(3)の状態になってもメニューウィンドウMpは継続して表示されるので、関連する他画面に簡単に切り替えできる。例えば、グラフィック画面指定ボタンB1をタッチすると、機器選択を行ったベース画面(設備Aの画面)に戻る。
前述の図7の(a)に示したグラフィック画面GAは、前記監視画面情報手段210では、図8の画面データ検索テーブルt1に示す形態で管理する。即ち、監視画面情報手段210に保存される画面データは、監視画面単位に構成され、画面の種類と、記憶領域のページ番号と、その監視画面内に表示される各機器のアイコンに対するタッチ操作有効エリアを示すXY座標とで構成される。
前記画面データ検索テーブルt1に記述されたタッチ操作有効エリアを示すXY座標は、例えば、機器Pの場合を例にとると、図9に示すように、機器PのアイコンIpが表示されている矩形領域を特定するものである。
前記機器情報手段205では、図8の画面データ検索テーブルt2に示す形態で、該プラント内に使用されている機器を管理する。即ち、前記機器情報手段205では、機器の種類毎に、機器番号と、機器名称と、メニューウィンドウ内に表示する各種の画面指定ボタン(画面種類)に対応するページ番号とで、各機器を管理する。
図7に示したメニューウィンドウMpは、図8の画面データ検索テーブルt3に示す形態で管理される。即ち、メニューウィンドウMpは、同一のウィンドウ内に配列する各画面指定ボタンのタッチ操作有効エリアを示すXY座標と、その画面指定ボタンの画種コード(画面種類を示すコード=監視画面の種類)とで管理される。
前記画面データ検索テーブルt3に記述されたタッチ操作有効エリアを示すXY座標は、例えば、画種コードがグラフィックの場合を例にとると、図10に示すように、グラフィックの画面指定ボタンB1が表示されている矩形領域を特定するものである。
上記各画面データ検索テーブルt1,t2,t3は、次のように利用される。前記機器判別手段203は、前記タッチ位置取り込み手段201からタッチ座標を受けると、受け取ったタッチ座標を現在表示されている監視画面の画面種類とページ番号に対応した画面データ検索テーブルt1に記録されている各機器のタッチ操作有効エリアのXY座標と比較し、どの機器のタッチ操作エリアにタッチされたかを判別する。そして、選択された機器番号および現在表示されている監視画面の画面種類とページ番号を選択機器記憶手段204に記憶する。
一方、ボタン判別手段202はタッチ位置取り込み手段201からタッチ座標を受けると、受け取ったタッチ座標をメニューウィンドウ表示位置座標(図10に示したウィンドウ位置座標(XW,YW))をもとにウィンドウ内相対座標に変換した後、画面データ検索テーブルt3に記録されている各画面指定ボタンのタッチ操作有効エリアのXY座標と比較し、どの画面指定ボタンのタッチ操作エリアにタッチされたかを判別する。
そして、選択された画面指定ボタンに対応する画種コード(画面種類)と選択機器記憶手段204に記憶されている機器番号とから、画面データ検索テーブルt2を用いて該画種のページ番号を決定する。
なお、選択された画面指定ボタンが選択機器記憶手段204に記憶されている画面種類と同じ場合は画面データ検索テーブルt2を用いて決定したページ番号に代えて記憶しているページ番号を採用する。
そして、選択された画面種類とページ番号とを監視画面記憶手段207に記憶する。
すると、メニューウィンドウ表示手段206が前記選択機器記憶手段204に記憶されている機器番号と画面データ検索テーブルt2とに基づいて、機器名称と各画面指定ボタンのランプを表示する。
画面指定ボタンのランプは、画面データ検索テーブルt2のページ番号欄にページ指定が有る場合は点灯し、ページ指定が無い場合は消灯する。
以上に説明した第2実施形態のプラント監視装置25によれば、監視画面で目的の機器をタッチするとその機器の関連画面を呼び出すためのメニューウィンドウが表示され、該メニューウィンドウ内の画面指定ボタンをタッチすると目的の画面を呼び出せる。
そして、前記メニューウィンドウ内に掲載される監視画面の種類は、メニューウィンドウを開く対象として先に選択した機器に関係するものに限られるため、設備を構成している機器数が多くても、メニューが煩雑になることがなく、オペレータが操作に不慣れの場合でも、一覧する監視画面の数が少ないから、目的の機器の画面をメニュー画面から簡単にかつ、短時間で的確に探し出すことができ、オペレータの負担を軽減するとともに誤操作を防止できる。
さらに、前記メニューウィンドウ内の各画面指定ボタンは、隣接して配備された表示ランプの点灯又は消灯の状態により画面が存在するか否か一目で判断できるので、不慣れなオペレータでも目的の画面の迅速かつ的確な呼び出しがさらに容易になり、オペレータの負担の軽減と誤操作の防止をさらに徹底させることができる。
また、前記メニューウィンドウをウィンドウ表示する時、現在表示中の監視画面の種類とページ番号及び選択された機器の番号とを記憶した画面呼び出し履歴を作成し、後の画面呼び出し操作で前記画面呼び出し履歴に記録された監視画面と同一種類の画面指定ボタンが選択指示された時は、前記画面呼び出し履歴に記録されたページ番号により監視画面を表示する構成のため、前記画面データ検索テーブル上の対応する監視画面の種類のページ番号と機器選択を行った元の監視画面のページ番号が異なった場合でも、確実に元の監視画面を呼び出すことができ、操作性や作業性が向上する。
さらに、前記画面呼び出し履歴に記録された機器番号及び監視画面の種類及びページ番号のデータは、監視画面の切り替え後も次の機器選択指示によって更新されるまで保持されるため、新たな機器選択がなされるまでは現在選択されている機器に関連する監視画面の切替えが何度も行えるので、操作性や作業性がさらに向上する。
【0006】
【発明の効果】
請求項1に記載したプラント監視装置によれば、表示装置に表示された画面指定ボタンを画面指定装置として装備されている座標入力装置によって選択指定することで、所望の監視画面を速やかに表示装置上に読み出したり、表示している画面の切り替えを行うことができる。そして、前記座標入力装置として、例えばタッチパネルが採用されている場合には、前記画面指定ボタンの選択操作は、操作性の良いタッチ操作でよく、極めて簡単に、監視画面の呼び出し・切り替えを行うことができる。そして、監視画面の呼び出し・切り替えを、専用キーボードを使用せずに行えるため、キーボードのハードウェア的な制約を受けずに、監視画面の割り付けの変更や画面を割り付けるキー数の変更に対して、容易かつ柔軟に対応することができ、使いかっての良い画面呼び出しを安価に実現することができる。
さらに、複数の画面指定ボタンを専用のキーボードの如く配列したキーボードウィンドウを表示装置に表示させる構成の場合は、従来の専用キーボードを使用していた環境から移行する際に、視覚的な操作環境の変化を最小限にして、移行を容易にすることができる。
また、請求項2に記載したプラント監視装置によれば、監視画面で目的の機器をタッチするとその機器の関連画面を呼び出すためのメニューウィンドウが表示され、該メニューウィンドウ内の画面指定ボタンをタッチすると目的の画面を呼び出せる。そして、前記メニューウィンドウ内に掲載される監視画面の種類は、メニューウィンドウを開く対象として先に選択した機器に関係するものに限られるため、設備を構成している機器数が多くても、メニューが煩雑になることがなく、オペレータが操作に不慣れの場合でも、一覧する監視画面の数が少ないから、目的の機器の画面をメニュー画面から簡単にかつ、短時間で的確に探し出すことができ、オペレータの負担を軽減するとともに誤操作を防止できる。
さらに、前記メニューウィンドウ内の各画面指定ボタンは、前記画面データ検索テーブル上の対応する監視画面の種類のページ番号欄に記録がある場合はランプ点灯、そして前記画面データ検索テーブル上の対応する監視画面の種類のページ番号欄に記録がない場合はランプ消灯し、ランプが点灯している画面指定ボタンのみ選択指示操作を有効と判断する構成とすれば、画面指定ボタンのランプの点灯又は消灯の状態により画面が存在するか否か一目で判断できるので、不慣れなオペレータでも目的の画面の迅速かつ的確な呼び出しがさらに容易になり、オペレータの負担の軽減と誤操作の防止をさらに徹底させることができる。
また、請求項3に記載のプラント監視装置のように、前記メニューウィンドウをウィンドウ表示する時、現在表示中の監視画面の種類とページ番号及び選択された機器の番号とを記憶した画面呼び出し履歴を作成し、後の画面呼び出し操作で前記画面呼び出し履歴に記録された監視画面と同一種類の画面指定ボタンが選択指示された時は、前記画面呼び出し履歴に記録されたページ番号により監視画面を表示する構成とすれば、画面データ検索テーブル上の対応する監視画面野種類のページ番号と機器選択を行った元の監視画面のページ番号とが異なった場合でも、確実に元の監視画面を呼び出すことができるので、操作性や作業性が向上する。
さらに、請求項4に記載のプラント監視装置のように、前記画面呼び出し履歴に記録された機器番号及び監視画面の種類及びページ番号のデータは、監視画面の切り替え後も次の機器選択指示によって更新されるまで保持する構成とすれば、新たな機器選択がなされるまでは現在選択されている機器に関連する監視監視画面の切替えが何度も行えるので、操作性や作業性がさらに向上する。
【0007】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラント監視装置の第1実施形態の機能ブロック図である。
【図2】本発明に係るプラント監視装置の第1実施形態のハードウェア構成図である。
【図3】本発明に係るプラント監視装置の第1実施形態による画面切り替え操作の説明図である。
【図4】本発明に係るプラント監視装置の第1実施形態における画面割り付け変更操作の説明図である。
【図5】本発明に係るプラント監視装置の第2実施形態を示す機能ブロック図である。ある。
【図6】本発明に係るプラント監視装置の第2実施形態における制御装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係るプラント監視装置の第2実施形態による画面切り替えの説明図で
【図8】本発明に係るプラント監視装置の第2実施形態において監視画面の種類別に画面データの保管ページを記録する画面データ検索テーブルの構成説明図である。
【図9】本発明に係るプラント監視装置の第2実施形態における機器の表示位置を示す座標の説明図である。
【図10】発明に係るプラント監視装置の第2実施形態におけるメニューウィンドウや画面指定ボタンの表示位置を示す座標の説明図である。
【図11】従来のプラント監視装置のハードウェア構成図である。
【図12】従来のプラント監視装置における画面切り替え操作の説明図である。
【図13】従来のプラント監視装置における画面切り替えの説明図である。
【符号の説明】
10 プラント監視装置
12 表示装置(CRT)
14 タッチパネル(タッチパネル)
16,26 制御装置(計算機)
20 ウィンドウ(キーボードウィンドウ)
b0,b2,b4,bx、bf 画面指定ボタン
t1,t2,t3 画面データ検索テーブル
Ip 機器アイコン
Mp メニューウィンドウ
Claims (4)
- 複数の画面の重ね表示が可能な表示装置と、前記表示装置に表示すべき画面を選択指定可能な画面指定装置と、シーケンサから送信されたプラント内の設備及び機器等の運転状況を示す運転状況データと予め所定の記憶手段に格納していた画面構築データとに基づいてプラントの運転状況を示す各種の監視画面のデータを生成可能で、前記画面指定装置により指定された画面を前記表示装置に表示させる制御装置とを備え、前記表示装置に表示される画面を適宜切り替えることで、プラントの運転状況を多様な角度から監視可能なプラント監視装置であって、
前記制御装置が、前記表示装置に表示される画面を指定するための画面指定ボタンを有したウィンドウを前記表示装置に表示中の画面の一部に開く画面指定ボタン表示機能を装備すると共に、
前記画面指定装置が、前記画面指定ボタン表示機能によって前記表示装置に表示された画面指定ボタンを選択するための座標入力装置であり、
前記表示装置に表示する各種画面の切り替えが、前記表示装置に表示された画面指定ボタンを前記座標入力装置によって選択する操作で実現され、
前記座標入力装置が、前記表示装置の画面上の任意位置をタッチすることで、タッチした位置の座標入力がなされるタッチパネルであり、
前記画面指定ボタン表示機能が、各種の監視画面に対応した画面指定ボタンをキーボードのキートップに似せた形態であり、各種の画面指定ボタンを対応する画面名と共にキーボードのキー配列に似せて配置したキーボードウィンドウを表示し、該キーボードウィンドウ内のキーの選択により、選択されたキーに割り当てられている画面が表示装置に表示されるプラント監視装置において、
前記制御装置が、
タッチパネルにタッチしたときにタッチ座標を取り込むタッチ位置取り込み手段と、
前記タッチ座標からタッチした位置がベース画面又は該ベース画面の一部に重ね表示されたウィンドウのどちらであるかを判別する対象画面判別手段と、
前記対象画面判別手段における判別結果がベース画面である場合に選択された画面指定ボタンに割り当てられている画面表示操作機能がウィンドウ表示又はベース画面切り替えのどちらであるかを判別するベース操作機能判別手段と、
前記ベース操作機能判別手段における判別結果がウィンドウ表示である場合に複数の画面指定ボタンを有した前記キーボードウィンドウをベース画面の上に重ねて表示するウィンドウ表示手段と、
前記キーボードウィンドウが表示されていることを記憶するウィンドウ表示中記憶手段と、前記対象画面判別手段における判別結果がウィンドウである場合にタッチ操作されたボタンが消去ボタン又は画面指定ボタン又は変更ボタンのいずれであるかを判別する操作ボタン判別手段と、
前記操作ボタン判別手段における判別結果が消去ボタンである場合に前記キーボードウィンドウを消去するウィンドウ消去手段と、
前記操作ボタン判別手段における判別結果が変更ボタンである場合にその信号を記憶し後述するウィンドウ操作機能判別手段によって画面指定ボタンの割り付け変更と判別されたときに記憶をリセットする変更宣言記憶手段と、
前記操作ボタン判別手段における判別結果が画面指定ボタンである場合に前記変更宣言記憶手段の記憶状態によってベース画面切り替え又は割り付け変更のどちらかを出力するウィンドウ操作機能判別手段と、
前記ベース操作機能判別手段における判別結果がベース画面切り替えである場合、または前記ウィンドウ操作機能判別手段における判別結果がベース画面切り替えである場合にベース画面を指定された画面に切り替えるベース画面切り替え手段と、
表示中のベース画面番号を記憶するベース画面番号記憶手段と、
前記ウィンドウ操作機能判別手段における判別結果が割り付け変更である場合に、操作された画面指定ボタンに対応する画面番号を前記ベース画面番号記憶手段に記憶されている画面番号に割り付け変更する画面指定ボタン割り付け変更手段とを備え、
前記表示装置にキーボードウィンドウを表示してタッチ操作による画面切り替えと画面割り付け変更を可能にしたことを特徴とするプラント監視装置。 - 複数の画面の重ね表示が可能な表示装置と、前記表示装置に表示すべき画面を選択指定可能な画面指定装置と、シーケンサから送信されたプラント内の設備及び機器等の運転状況を示す運転状況データと予め所定の記憶手段に格納していた画面構築データとに基づいてプラントの運転状況を示す各種の監視画面のデータを生成可能で、前記画面指定装置により指定された画面を前記表示装置に表示させる制御装置とを備え、前記表示装置に表示される画面を適宜切り替えることで、プラントの運転状況を多様な角度から監視可能なプラント監視装置であって、
前記制御装置が、前記表示装置に表示される画面を指定するための画面指定ボタンを有したウィンドウを前記表示装置に表示中の画面の一部に開く画面指定ボタン表示機能を装備すると共に、前記画面指定装置が、前記画面指定ボタン表示機能によって前記表示装置に表示された画面指定ボタンを選択するための座標入力装置であり、前記表示装置に表示する各種画面の切り替えが、前記表示装置に表示された画面指定ボタンを前記座標入力装置によって選択する操作で実現され、
前記座標入力装置が、前記表示装置の画面上の任意位置をタッチすることで、タッチした位置の座標入力がなされるタッチパネルであり、
前記制御装置が、予め、前記表示装置に表示する設備画面上の各機器について監視画面の種類別に画面データを生成して所定の記憶手段に保存する場合に、各機器について監視画面の種類毎に画面データのページ番号を記録した画面データ検索テーブルを形成し、かつ、前記表示装置に表示される設備画面上の機器アイコンを前記画面指定ボタンとして機能させる構成であり、
画面指定装置である座標入力装置により設備画面上の機器アイコンの選択がなされると、選択された機器に関連する監視画面の種類に対応した複数個の画面指定ボタンがその監視画面の種類名と共に配列されたメニューウィンドウを表示し、
前記メニューウィンドウ内のいずれかの画面指定ボタンが前記座標入力装置により選択指定されると、選択指定された画面指定ボタンに対応する画面データを前記画面データ検索テーブルに記載されたページ番号から読み出して、表示装置に表示させるプラント監視装置において、
前記メニューウィンドウ内の各画面指定ボタンが、前記画面データ検索テーブル上の対応する監視画面の種類のページ番号欄に記録がある場合はランプ点灯、そして前記画面データ検索テーブル上の対応する監視画面の種類のページ番号欄に記録がない場合はランプ消灯し、ランプが点灯している画面指定ボタンのみ選択指示操作を有効と判断することを特徴とするプラント監視装置。 - 前記メニューウィンドウをウィンドウ表示するとき、現在表示中の監視画面の種類とページ番号及び選択された機器の番号とを記憶した画面呼び出し履歴を作成し、後の画面呼び出し操作で前記画面呼び出し履歴に記録された監視画面と同一種類の画面指定ボタンが選択指示されたときは、前記画面呼び出し履歴に記録されたページ番号により監視画面を表示することを特徴とする請求項2記載のプラント監視装置。
- 前記画面呼び出し履歴に記録された機器番号及び監視画面の種類及びページ番号のデータが、監視画面の切り替え後も次の機器選択指示によって更新されるまで保持されることを特徴とする請求項3記載のプラント監視装置。
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