JP3900137B2 - 空気調和機 - Google Patents

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本発明は、露付きを防止する構造を備えた空気調和機に関するものである。
従来の空気調和機は、冷房運転時の露付き防止のために断熱部材類を電装部等に貼付けるなどして対処していた。
以下、図7を用いて従来の空気調和機についてのべる。図7は、空気調和機の概略縦断面図で、1は空気調和機本体で、前面下部に設けられた吸込口2、前面上部に設けられた吹出口3、本体背面を形成するリアパネル4、本体前面を形成する前面部5等で構成されている。6は前面部5に対向して設けられた仕切り壁部、7は前面部5に固定された電装部である。また、前面部5は仕切り壁部6との間に空間部Sを有しており、脱着可能である。冷房運転時の露付きを防止するために、断熱材8を電装部7の背面周囲に、断熱材9を仕切り壁部6の前面に貼付けている。10はリアパネル4の下部に取り付けられたケーシングで、このケーシング10の内部に、後述の熱交換器13に風を送る送風機11が配され、前記送風機11は、一端がリアパネル4で支持されたモータ11aと、前記モータ11aの他端、すなわち軸の先端に固定されたファン12から構成されている。13はケーシング10の上方に配設された熱交換器である。14はケーシング10と吸込口2の間に配設された電気箱である(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−235950号公報
しかしながら、前記従来の構成では、冷房運転時に、貼付け可能な厚みの断熱材9に結露した水滴を前面部5下部の吸込口2で吸収するために前面部5と前記吸込口2との間に隙間(G)があり、また、電装部7にも隙間があり、ファン12の運転により前面部5の空間部Sに空気流動がおこり、電装部7および仕切り壁部6が結露するため、それを防止する為に断熱材8と9の貼付が不可欠であった。また、断熱材8および9を厚くすると、前面部5および仕切り壁部6が厚くなり、通風路を狭くして通風抵抗を増大させるという課題も有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、安価な構成で、しかも通風抵抗を増大させることなく、冷房運転時の電装部等での露付きを防止することができる空気調和機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の空気調和機は、熱交換器と、前記熱交換器に風を送る送風機と、少なくとも前記熱交換器の筐体前面側に対向して設けられた仕切り壁部と、前記仕切り壁部と空間部を介して筐体前面側に着脱自在に配置された前面部と、前記前面部に固定されるとともに前記空間部に臨む電装部と、前記前面部の下部に吸込口とを有し、前記前面部と前記吸込口との間に隙間がある空気調和機において、前記送風機の運転によりおこる前記空間部内での空気流動を防止する仕切り部を設けたもので、送風機が運転されても仕切り部により空間部内での空気流動がなく、これにより空間部内の流
動しない空気によって断熱されるので、電装部等への露付きを防止でき、電装部の断熱材を廃止または仕切り壁部の断熱材を簡略化して製造コスト、組み立て工数の低減を図ることができる。又、断熱材が簡略化されるので空気調和機内部での通風抵抗が増大する事も無い。
本発明の空気調和機は、空間部内での空気の流動を防止する仕切り部により、電装部等での露付きが防止できると共に、断熱材のコストや組み立て工数を低減することができる。
第1の発明は、熱交換器と、前記熱交換器に風を送る送風機と、少なくとも前記熱交換器の筐体前面側に対向して設けられた仕切り壁部と、前記仕切り壁部と空間部を介して筐体前面側に着脱自在に配置された前面部と、前記前面部に固定されるとともに前記空間部に臨む電装部と、前記前面部の下部に吸込口とを有し、前記前面部と前記吸込口との間に隙間がある空気調和機において、前記送風機の運転によりおこる前記空間部内での空気流動を防止する仕切り部を設けたもので、送風機が運転されても仕切り部により空間部内での空気流動がなく、これにより空間部内の流動しない空気によって断熱されるので、電装部等への露付きを防止でき、電装部の断熱材を廃止または仕切り壁部の断熱材を簡略化して製造コスト、組み立て工数の低減を図ることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の仕切り部を空間部内に設けると共に前面部に一体に形成したもので、前面部を空気調和機本体に取り付ける際に仕切り部が同時に所定の場所に配置されるので、部品点数の削減と共に組み立て工数も削減されるものである。
第3の発明は、特に、第1の発明の仕切り部を空間部内に設けるとともに前面部とは別部材で形成したもので、仕切り部を前面部と一体成形する際に前面部の表面に生じがちなひけを無くする事ができるので、前面部の美観を損なう事が無い。
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれかひとつの発明の仕切り部を空間部内に配すると共に、前面部を少なくとも、電装部を固定する第1の前面部と、前記第1の前面部に連接される第2の前面部とで形成し、前記仕切り部を前記第1の前面部または前記第2の前面部の少なくとも一方に設けたもので、空気調和機本体の高さ寸法が変更される場合、第1の前面部或いは第2の前面部のいずれか一方のみ高さ寸法を変更するだけで良く、他方は高さ寸法を変更する必要がなく、部品の共用化および金型費用の低減を図る事ができる。
第5の発明は、前面部の下方に空気を取り入れる吸込口を配し、仕切り部を吸込口に配したもので、吸込口近傍にある他の部材の一部或いは全体を用いて仕切り部を形成することができるので、部品点数、組み立て工数の削減を図る事ができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における空気調和機の概略縦断面図である。なお、従来と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態は、図1に示すように前面部5と仕切り壁部6の間に、空間部S内の一部を仕切って空気流動を防止する仕切り部15を設けたものである。この仕切り部15により、ファン12が運転されても仕切り部15より上の前面部5の空間部への空気流動がなくなり、その結果空間部が流動しない空気によって断熱され、冷房運転時に電装部7等への露付きを防止することができ、電装部7を断熱する断熱材を廃止または仕切り壁部6に貼り付ける断熱材9を簡略化して製造コストおよび組み立て工数の低減を図ることができる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の第2の実施の形態における空気調和機の概略縦断面図である。
なお、上記実施の形態と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図2に示すように、本実施の形態では、仕切り部15を前面部5と一体に形成したもので、これにより、前面部5を空気調和機本体1に取り付ける際に仕切り部15が同時に所定の場所に配置されるので、部品点数の削減と共に組み立て工数も削減されるものである。
(実施の形態3)
図3は、本発明の第3の実施の形態における空気調和機の概略縦断面図である。
なお、上記実施の形態と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態では、仕切り部15を前面部5とは別部材で構成したもので、仕切り部15を前面部5と一体成形する際に前面部5の表面に生じがちなひけを無くする事ができるので、前面部15の美観を損なう事が無い。また、上記仕切り部15として緩衝性のあるシ−ル材を使用するようにすれば、仕切り部15と前面部5との隙間または仕切り部15と仕切り壁部6との隙間を確実になくすことができ、電装部7などへの露付きをより確実に防止する事ができる。
(実施の形態4)
図4は、本発明の第4の実施の形態における空気調和機の縦断面図である。
なお、上記実施の形態と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図4において、前面部5を、少なくとも電装部7を固定する第1の前面部5aと、前記第1の前面部5aと連接する第2の前面部5bとで構成し、仕切り部15を第1の前面部5aまたは第2の前面部5bの少なくとも一方に配設するものである。図4は、仕切り部15を第2の前面部5bに配設した例を示している。
商品展開や仕様変更等で空気調和機本体1の高さ寸法が変更される場合、第1の前面部5a或いは第2の前面部5bのいずれか一方のみ高さ寸法を変更するだけで良く、他方は高さ寸法を変更する必要がないので、部品の共用化および金型費用の低減を図る事ができる。
(実施の形態5)
図5は、本発明の第5の実施の形態における空気調和機の縦断面図である。
なお、上記実施の形態と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態においては、前面部5の下部に配置された吸込口2に前面部5の空間部Sへの空気流動を遮断する部分を配するもので、具体的には、図5に示すように、ケ−シング10の上端10aを吸込口2まで延設し、かつ吸込口2に当接させて、空間部内の空気流動を遮断する仕切り部としたものである。
また、図6に示すように、電気箱14の一部を吸込口2に当接させて空気流動を遮断するようにしてもよい。
以上のように、上記構成によれば、ケ−シング10等他の部品の一部を吸込口に当てて
仕切り部を形成できるので、部品点数、組み立て工数の削減を図る事ができる。
以上のように、本発明にかかる空気調和機は、空気流動を防止する仕切り部を設けるとう簡単な断熱構成で冷熱部の前面に配された電装部等での結露を防止することができるので、電装部が前面に配された各種空気調和機、除湿機、冷蔵庫、ショ−ケ−ス等の用途にも広く適用できる。
本発明の実施の形態1における空気調和機の概略縦断面図 本発明の実施の形態2における空気調和機の概略縦断面図 本発明の実施の形態3における空気調和機の概略縦断面図 本発明の実施の形態4における空気調和機の概略縦断面図 本発明の実施の形態5における空気調和機の概略縦断面図 同空気調和機の他の例を示す概略縦断面図 従来の空気調和機の縦断面図
符号の説明
1 空気調和機本体
2 吸込口
3 吹出口
4 リアパネル
5 前面部
5a 第1の前面部
5b 第2の前面部
6 仕切り壁部
7 電装部
11 送風機
12 ファン
13 熱交換器
14 電気箱
15 仕切り部

Claims (4)

  1. 熱交換器と、前記熱交換器に風を送る送風機と、少なくとも前記熱交換器の筐体前面側に対向して設けられた仕切り壁部と、前記仕切り壁部と空間部を介して筐体前面側に着脱自在に配置された前面部と、前記前面部に固定されるとともに前記空間部に臨む電装部と、前記前面部の下部に吸込口とを有し、前記前面部と前記吸込口との間に隙間(G)がある空気調和機において、前記送風機の運転によりおこる前記空間部内での空気流動を防止する仕切り部を設けた空気調和機。
  2. 仕切り部を空間部内に設けると共に前面部に一体に形成した請求項1記載の空気調和機。
  3. 仕切り部を空間部内に設けるとともに前面部とは別部材で形成した請求項1記載の空気調和機。
  4. 仕切り部を空間部内に配すると共に、前面部を少なくとも、電装部を固定する第1の前面部と、前記第1の前面部に連接される第2の前面部とで形成し、前記仕切り部を前記第1の前面部または前記第2の前面部の少なくとも一方に設けた請求項1〜3のいずれか1項記載の空気調和機。
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