JP3899539B2 - アルミニウム合金鋳物 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、アルミニウム合金鋳物に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウム合金鋳物を得るための鋳造技術としてダイカスト鋳造方法がある。このダイカスト鋳造方法は、鋳込みスリーブ内の溶融金属を精密な金型キャビティ内に加圧充填して鋳物を製造する鋳造方法である。このダイカスト鋳造方法によれば、鋳物の寸法精度が高く、鋳肌が美麗であり、多量生産ができ、完全自動化が可能であるという利点があり、従来から主として融点がアルミニウム合金以下の低融点金属鋳物の製造に多用されている。しかし、このダイカスト鋳造方法には、(i)鋳込みスリーブ内に注入された溶湯が鋳込みスリーブ内壁で急激に冷却されて凝固片が発生し、この凝固片が溶湯中に巻き込まれて鋳込まれる、(ii)鋳込みスリーブ内にあった空気が溶湯中に巻き込まれ、ブリスタ(巻き込んで加圧されたガスが熱負荷により膨張し膨れが生じる現象)が発生しやすい、ことなどにより鋳造凝固後の鋳物の機械的強度が低下しやすいという問題があり、高強度を要求される強度部材への適用は難しい。
【0003】
この様な問題を解決する対策を講じたものとして、特殊ダイカスト鋳造方法がある。この特殊ダイカスト鋳造方法には、(i)の鋳込みスリーブ内壁における凝固片の発生を防ぐことを目的として鋳込みスリーブを加熱するホットスリーブ法、(ii)の鋳込みスリーブ中の空気が溶湯中に巻き込まれるのを少なくすることを目的とした縦鋳込み式ダイカスト鋳造方法などがある。またこの他にホットチャンバダイカスト鋳造方法があるが、このホットチャンバダイカスト鋳造方法は対象が比較的溶融温度が低い亜鉛合金やマグネシウム合金の鋳造に限定されるという問題があり、汎用性がない。しかし上記の特殊ダイカスト鋳造方法によっても、充填速度が大きくなると鋳込みスリーブ内溶湯が乱れてガスを巻き込み、そのまま金型キャビティ内壁で急冷されて欠陥を生じ機械的性質ほかの特性が悪くなるため、これを防止するためには充填速度を極端に小さくする必要があり、その様に充填速度を小さくすると湯流れ不良が発生するという問題が生じる。また、デンドライト発達中に未凝固部が抽出され、図17に示すように肉厚部に偏析が発生し、機械的性質そのほかの特性が不十分となる。
【0004】
以上の各種ダイカスト鋳造方法とは別に特公平3−47951号公報には、金型を型合せして下部に湯口を有するキャビティを形成し、この湯口に、シリンダの出口に設けられ、キャビティ内への溶湯の流入を制限するように絞りを形成するダイを接続させ、このダイを備えるシリンダの中心軸線方向の中間部に外部からの溶湯の供給口を設けると共に、パンチを摺動自在に嵌合させて鋳造装置を形成し、シリンダの供給口から溶湯を注入し、溶湯を保持して液相と固相とが共存状態となってからパンチにて押圧して溶湯をダイを通過させてキャビティに押し込むダイカスト鋳造方法の開示がある。この特公平3−47951公報に示されたダイカスト鋳造方法によれば、(i)シリンダに供給する溶湯が溶融点直上の温度であればよいので、一般の鋳造法に比して低温でよいので省エネルギである、(ii)溶湯温度が低いので、ガスの吸収が少なく、脱ガス処理を要することなく製品に気孔を殆ど発生しない、(iii)溶湯は、液相と固相とが混在して有形性を備えない状態にてパンチにて一体的に押上げられ、次いで、絞りを形成するダイ通過時に半溶融状態において塑性加工を受け、液相と固相とが混合され、かつ固相が破壊されて鋳造組織が微細になるため、製品は機械的性質に優れたものとなる、(iv)有形性を備えない半溶融状態にて加工されるため、鍛造法に比して変形抵抗が少なく、設備費が低減される、などの効果が奏されるものとされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上述の特公平3−47951号公報に示されたダイカスト鋳造方法では、鋳込みスリーブ内で半溶融金属の組織を粒状にしていないため、溶質濃度の差が大きいことにより図18に類似した濃淡で示すような偏析を生じる可能性が大きく、また、金型キャビティ内に充填されても、組織の微細化が充分ではないため、まだまだ機械的性質向上の余地が残されている。また、充填速度が大きくなると鋳込みスリーブ内溶湯が乱れてガスを巻き込み、そのまま金型キャビティ内壁で急冷されるためブリスタが発生し、機械的性質やその他の特性が悪くなるだけでなく得られる鋳物の特性がばらつき、これを防止するためには充填速度を極端に小さくする必要があり、その様に充填速度を小さくすると湯流れ不良が発生するという問題がある。
【0006】
したがって以上の従来のダイカスト鋳造方法によって得られるアルミニウム合金鋳物については以下のような問題があった。近時、自動車については米国における法規制等の背景からも、燃費の向上が極めて重要な課題となっており、その観点から自動車部品については軽量化の促進が求められている。しかし自動車部品については十分な強度を備えることは当然に求められることであり、その観点から薄肉化等による軽量化を図る場合には材質の強化が課題となる。本発明は、機械的性質が向上し高強度部材に用いることが可能で十分な強度を備えて特性にバラツキのないアルミニウム合金鋳物を提供することを目的とし、かかるアルミニウム合金鋳物は、湯流れが良好でかつ空気の巻き込みを少なくすることができ、且つ酸化物や凝固片を金型キャビティ内に充填させないで鋳造できるダイカスト鋳造方法によって得ることができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明のアルミニウム合金鋳物は球状の初晶と晶出物とからなる組織を一部に有し、前記初晶の円形度が0.6以上であり、かつ前記初晶の平均粒径が30〜60μmであることを特徴とする。
【0008】
上記晶出物はAl−X(XはSi,Cu,Zn,Mg)−Fe及び/又はAl−X(XはSi,Cu,Zn,Mg)−Y(YはCu及び/またはMg)−Feとすることができる。
【0009】
前記Al−X(XはSi,Cu,Zn,Mg)−Fe晶出物量を0.25%以下とすることができる。
【0010】
またXをSiとし、Al−Si−Fe晶出物量が0.25%以下とすることができ、さらに望ましくは0.05%以下としても良い。
【0011】
さらに本発明のアルミニウム合金鋳物は、Al−X(XはSi,Cu,Zn,Mg)−Y(YはCu及び/またはMg)残部Feを含む不可避不純物なる組成を有するアルミニウム合金鋳物であり、初晶へのX固溶量が固溶限の最大の90%以下、初晶へのY固溶量が添加量以下である様にしても良い。
【0012】
係る本発明のアルミニウム合金鋳物は、XがSiであり、初晶へのX固溶量を1.15wt%以下としても良い。
【0013】
さらにYがMgであり、初晶へのY固溶量が0.85wt%以下としても良い。
【0014】
以上の本発明のアルミニウム合金鋳物は以下のダイカスト鋳造方法によって得ることができる。すなわち本発明のアルミニウム合金鋳物を得るためのダイカスト鋳造方法は、鋳込みスリーブにおいて溶融金属の初晶を実質的に粒状化させて半溶融状態として金型キャビティ内に加圧充填し、凝固させることを特徴とする。以上の本発明のアルミニウム合金鋳物を得るためのダイカスト鋳造方法においては、溶融金属の初晶を実質的に粒状化させて半溶融状態として金型キャビティ内に加圧充填して凝固させるので金型キャビティ内への充填が層流による充填となり、溶融金属へのガスの巻き込みを防止してブリスタなどの発生しない機械的性質に優れた鋳物となる。以上の本発明のアルミニウム合金鋳物を得るためのダイカスト鋳造方法において溶融金属の初晶を実質的に粒状化させる手段としては例えば鋳込みスリーブ内溶融金属の温度を液相線近傍から液相線より低く固相線または共晶線より高い所定の温度まで所定の冷却速度で低下させる方法がある。
【0015】
さらに本発明のアルミニウム合金鋳物を得るためののダイカスト鋳造方法は、(a)金属を溶解して、その溶融金属を液相線近傍の温度にする工程と、(b)前記溶融金属を鋳込みスリーブに移し、該鋳込みスリーブ内溶融金属の温度を液相線近傍から液相線より低く固相線または共晶線より高い所定の温度まで所定の冷却速度で低下させ、溶融金属の初晶を実質的に粒状化させて半溶融状態を得る工程と、(c)初晶が粒状化した前記鋳込みスリーブ内の半溶融状態金属を金型キャビティ内に加圧充填する工程と、(d)前記金型キャビティ内に加圧充填された半溶融状態金属を凝固させる工程を有することを特徴とする。以上の本発明のアルミニウム合金鋳物を得るためのダイカスト鋳造方法においては、金属を溶解して液相線近傍の温度で鋳込みスリーブへ移すので鋳込みスリーブが高熱で損傷することが少なくなり、また鋳込みスリーブ内溶融金属を液相線近傍から液相線より低く固相線または共晶線より高い所定の温度まで低下させる過程で機械攪拌、電磁攪拌その他、固液体共存状態でせん断を与えることなく、溶融金属の初晶が実質的に粒状化されて半溶融状態となり、かかる半溶融状態金属を金型キャビティ内に加圧充填して凝固させるのでブリスタなどが発生せず機械的性質にも優れた鋳物となる。以上において液相線近傍の温度は例えばA357合金では液相線以下10℃付近から液相線より約40℃程度上までである。それより高いとデンドライトが成長し、それより低いと注湯前にデンドライトが発生する。
【0016】
また溶融金属をスリーブ中で半溶融状態まで冷却し粒状の初晶を得るために注湯したスリーブ内の溶湯を所定内の冷却速度で冷却する。この冷却速度は1.7℃/sを越え10℃/s未満程度の冷却速度とするのが好ましい。それにより生成する初晶を粒状化することができる。以上のように所定内の冷却速度で冷却する具体的方法としては、(1)スリーブをセラミック等の低熱伝導材とし、スリーブ表面の冷却速度を小さくし、内部の冷却速度が上述した1.7℃/s〜10℃/sの範囲よりも遅い場合は必要により外部より冷却する。
(2)金属スリーブの場合は予め加熱して初期温度を高くする。特にA357材の場合はスリーブの初期温度を200℃以上とする。その際に溶融金属の内部の冷却速度が1.7℃/s〜10℃/sの範囲より小さくなる場合は冷却を行う。
(3)冷却容器をコールドクルーシブルとし、高周波で溶湯表面を加熱し、容器を冷却しつつ溶湯に熱量を与えることにより溶湯表面の冷却速度を制御すると共に溶湯内部を所定の冷却速度で冷却する。
以上の本発明のアルミニウム合金鋳物を得るためのダイカスト鋳造方法においては鋳込みスリーブ内で粒状化した半溶融状態金属を金型キャビティ内に充填する過程で球状化するのがよい。それにより粒子も微細となり、湯流れもさらに良好となる。
【0017】
その場合溶融金属を流動化することにより球状化することができ、溶融金属を流動化する手段としては例えば溶融金属を電磁攪拌する手段が挙げられる。また、金型キャビティ内に充填される際の溶湯の流動によっても、組織は粒状から球状に変化する。また、以上の本発明のアルミニウム合金鋳物を得るためのダイカスト鋳造方法においては鋳込みスリーブ内で半溶融状態金属の固相率を30〜60%に制御する。それにより溶融金属にチキソトロピー性を付与することができ、しかも湯流れを良好に保つことができる。すなわち半溶融状態金属の固相率を30%以上とすることにより溶融金属にチキソトロピー性を付与することができ一方半溶融状態金属の固相率を60%未満とすることにより粘性が過度に高くなることを防止して湯流れを良好に保つことができる。
【0018】
また、以上の本発明のアルミニウム合金鋳物を得るためのダイカスト鋳造方法においては鋳込みスリーブ内筒部の少なくともその一部を低熱伝導材とすると共にスリーブを冷却することが良い。それにより溶融金属の冷却速度を制御して初晶を粒状にすることができる。すなわち鋳込みスリーブ内筒部の少なくともその一部を低熱伝導材とすることにより溶融金属が熱を奪われることが少なくなり、鋳込みスリーブを予熱しなくても半溶融で粒状の組織が得られる。以上の低熱伝導材として鋳込みスリーブの内壁部にサイアロンを用いることにより、溶融金属が濡れ難いという利点が得られる。
【0019】
更に、以上の本発明のアルミニウム合金鋳物を得るためのダイカスト鋳造方法においては鋳込みスリーブ内の半溶融状態金属を層流状態で金型キャビティ内に加圧充填し、その後高圧を付与することが良い。それにより、半溶融状態金属へのガスの巻き込みを防止して、ブリスタの発生を防止することができる。また、金型キャビティ内を、少なくとも半溶融状態金属を充填時に減圧雰囲気および/または不活性ガス雰囲気としたり、前記鋳込みスリーブ内を不活性ガス雰囲気とするのが好ましい。その様にすることにより、材料が半溶融状態を保つよう温度コントロールすることができると共に表面の酸化が防止され、特別な表面層除去法を実施することなく良好な製品を得ることが出来る。
【0020】
更にまた、本発明のアルミニウム合金鋳物を得るためののダイカスト鋳造方法においては、前記鋳込みスリーブの外筒部の少なくとも一部に導電体を複数個配置し、前記導電体の外部の誘導コイルにより磁場を形成し、前記鋳込みスリーブ内溶融金属を液相線近傍から液相線より低く固相線または共晶線より高い所定の温度まで低下させ、加熱または保温すると共に攪拌した後、前記金型キャビティ内に加圧充填するのが好ましい。それにより半溶融状態の材料および導電部には電磁誘導による電流が発生し、それらの誘導電流と磁場の相互作用による電磁体積力が被融解物を鋳込スリーブ表面から遠ざける方向に作用して材料と鋳込スリーブの接触を防止する方向に働く。このため接触による温度低下が少なく溶融金属表面における凝固片の発生が少くなると共に溶融金属の温度低下が少なく、しかも温度分布が均一になって充填される。また鋳込みスリーブ自身の温度上昇が抑えられることにより鋳込みスリーブの変形が少なくなり鋳込みスリーブの機械精度を維持することができる。
【0021】
【作用】
以上の本発明のアルミニウム合金鋳物を得るためのダイカスト鋳造方法においては以下の機構により、湯流れを層流にして空気の巻き込みを少なく、且つ酸化物や凝固片を金型キャビティ内に充填させないで特性のばらつきのないアルミニウム合金鋳物を鋳造する事が可能となる。鋳込みスリーブ内溶融金属の温度を液相線近傍から液相線より低く固相線または共晶線より高い所定の温度まで所定の冷却速度で低下させ、溶融金属の初晶を実質的に粒状化させて半溶融状態とすると、粒状の初晶と共晶温度以上の液体とによるチキソトロピーを得ることができる。チキソトロピーとは、粒状の固体と液体とがある割合で混ざったものが示す性質であり、振動や剪断力により液化し、放置しておくと固化する現象である。
【0022】
この様なチキソトロピー性を有する状態になると力を加えると完全な溶湯状態に比較して層流で流れる傾向が強くなり、スリーブから金型への充填時のガスの巻き込みが少なくなる。すなわち組織が粒状化して有る程度固相が存在すれば力が加わったとき粒状化した固相の移動と液体の移動が同時に起こり、固液が共に移動する現象が生じる。これによって、鋳造品の欠陥が少なくなり、ガス含有量が低下して熱処理してもブリスタは発生しない。一方、組織が粒状化していない場合には力がかかると固相同士が引っかかって流動せず、固相間の溶湯即ち未凝固部だけが先に飛び出す現象が現れる。このため、偏析や空気の巻き込みが生じる。このようなチキソトロピー性は単に低温で溶湯をスリーブに入れることだけでは得られず組織の粒状化と固相率がある程度以上高くなる必要があり(概ね30%以上)、反面ある程度以上固相率が高くなると(概ね60%以上)粘性が高くなり、湯流れが悪くなるという問題が生じる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明のアルミニウム合金鋳物の一実施の形態について説明する。本発明のアルミニウム合金鋳物において初晶の球状化度を0.6以上とするのは、初晶の球状化度が0.6未満となる態様でアルミニウム合金鋳物を製造した場合には、溶湯の湯流れが悪くなって乱流が生じ、十分な機械的性質を得ることができないからである。さらに本発明のアルミニウム合金鋳物において初晶の平均粒径を30〜60μmとするのは、初晶の平均粒径が60μmを越える場合には転位の存在する粒界が少なくなり、クラックが発生した場合にその伝播を阻止する転位の全体としての密度が低下することから、耐力の低下が顕著となる。
【0024】
さらに本発明のアルミニウム合金鋳物において、Al−X(XはSi,Cu,Zn,Mg)−Fe晶出物量を共晶部で0.25%以下とするのは、Al−X(XはSi,Cu,Zn,Mg)−Fe晶出物量が0.25%を超える場合には、Al−X(XはSi,Cu,Zn,Mg)−Fe晶出物が板状の晶出物であることから、得られるアルミニウム合金鋳物の靱性が低下するからである。同様に本発明のアルミニウム合金鋳物において、XがSiである場合に、Al−Si−Fe晶出物量を0.25%以下とするのは、Al−Si−Fe晶出物量が0.25%を超える場合には、Al−Si−Fe晶出物が板状の晶出物であることから、得られるアルミニウム合金鋳物の靱性が低下するからである。さらに本発明のアルミニウム合金鋳物がAl−X(XはSi,Cu,Zn,Mg)−Y(YはCu及び/またはMg)残部Feを含む不可避不純物なる組成を有するアルミニウム合金鋳物であり、初晶へのX固溶量をXのAlへの固溶限の最大値の90%以下、初晶へのY固溶量をYの添加量以下とするのは、以下の理由による。
【0025】
アルミニウム合金鋳物中に不可避的に含まれるFeは、AlおよびX,Yとの関係でAl−X−Y−FeもしくはAl−X−Fe晶出物またはAl−Y−Fe晶出物を形成し、Al−X−Fe晶出物またはAl−Y−Fe晶出物は上述したように板状の晶出物であることから、得られるアルミニウム合金鋳物の靱性を低下させるので一定量以下に管理するのが好ましい。しかし初晶へのX固溶量がXのAlへの固溶量の最大値の90%、初晶へのY固溶量が添加量を越えると、相対的に共晶組織へのXまたはYの供給が不十分となり、その結果Al−X−Y−Feを形成するためのXまたはY何れかが不足することとなる関係で、共晶組織に不可避的に含まれるFeの存在量との関係で、Al−X−Fe晶出物またはAl−Y−Fe晶出物が形成されることとなる。その結果Al−X−Fe晶出物またはAl−Y−Fe晶出物一定量以下に管理することができなくなる。
【0026】
さらに本発明のアルミニウム合金鋳物においてXがSiである場合に、初晶へのSi固溶量を1.15wt%以下とするのは、以下の理由による。初晶へのSi固溶量が1.15%を越えると、相対的に共晶組織へのSiの供給が不十分となり、その結果Al−Si−Y−Feを形成するためのSiが不足することとなり、共晶組織に不可避的に含まれるFeの存在量との関係で、Al−Si−Fe晶出物が形成されることとなる。その結果板状の晶出物であるAl−Si−Fe晶出物を一定量以下に管理することができなくなり、得られるアルミニウム合金鋳物の靱性が低下する。同様に本発明のアルミニウム合金鋳物においてYがMgである場合に、初晶へのMg固溶量を0.85wt%以下とするのは、以下の理由による。初晶へのMg固溶量が0.85%を越えると、相対的に共晶組織へのMgの供給が不十分となり、その結果Al−X−Mg−Feを形成するためのMgが不足することとなり、共晶組織に不可避的に含まれるFeの存在量との関係で、Al−Mg−Fe晶出物が形成されることとなる。その結果板状の晶出物であるAl−Mg−Fe晶出物を一定量以下に管理することができなくなり、得られるアルミニウム合金鋳物の靱性が低下する。
【0027】
【実施例】
以下に本発明のアルミニウム合金鋳物の実施例を詳細に説明する。
(実施例1)図1(a)は、本発明のアルミニウム合金鋳物を得るダイカスト鋳造方法に用いる縦型のダイカスト鋳造装置,図1(b)はキャビティを有する金型の要部断面図である。縦型のダイカスト鋳造装置の加圧力は100MPaであり、鋳込みスリーブ2内径は50mm、外径80mmである。金型キャビティ6は、上金型4と下金型5で型合せを行い、自動車用の懸架装置部品であるステアリングナックルが鋳造できるよう形成している。
【0028】
この縦型のダイカスト鋳造装置を用いて、A357合金(ASTM:AlSi7%Mg)を鋳造して本発明のアルミニウム合金鋳物を製造した。先ず、A357合金組成を溶解して液相線(620℃)近傍の約630℃の温度にする。次に、このA357合金溶湯1Aをラドル41により、ラドル15の注湯口に配置した濾過部材42を通して鋳込みスリーブ2に移す。そして、図2に示すような粒状の組織となるように、鋳込みスリーブ2内で液相線近傍から液相線より低く固相線または共晶線より高い、約580℃の温度まで低下させる。A357合金では鋳込みスリーブ2内の冷却速度は、0.5〜8℃/sが良く、好ましくは1〜4℃/sが良い。これにより、A357合金溶湯1Bは初晶が粒状化した半溶融状態となる。このときの結晶粒は、円形度(粒の長径と短径の比)の平均が0.63、円相当径(粒面積から算出した疑似円の直径)の平均が80μmである。
【0029】
次に、初晶が粒状化したA357の半溶融金属1Bを金型キャビティ6内に、プランジャ3により、層流状態を維持して加圧充填する。組織は、加圧充填する過程のゲート6Bで、粒状のものがいっそう微細化し、且つ球状に変わる。このゲート通過直後の組織を図3に示す。球の大きさの平均は、結晶粒は、円形度(粒の長径と短径の比)の平均が0.72、円相当径(粒面積から算出した疑似円の直径)の平均が40μmである。半溶融金属の組織は、鋳込みスリーブ内で粒状化された後、金型キャビティ内に充填後、円形度(粒の長径と短径の比)が大きくなり、円相当径(粒面積から算出した疑似円の直径)は小さくなり、結晶は微細でより真円に近くなっている。鋳込みスリーブ2内での半溶融金属1Bの固相率は、Al−Si−Mg系アルミニウム合金の状態図と温度から30〜60%にする。
【0030】
鋳込みスリーブ2内で半溶融金属1Bとして、これを金型キャビティ6内に加圧充填して凝固させ、金型を型開きをすれば、ステアリングナックル素材を得ることができる。その後、この素材を540℃前後の高温に加熱し、鋳造時の偏析をいっそう無くして均一にすると同時に晶出相、析出相などを母相に十分溶かし込んだ過飽和固溶体とする熱処理を行う。次ぎに、過飽和固溶体を160℃前後の比較的低温に再度加熱、保持し、析出を促進する時効硬化処理を行う。
(i)初晶粒子径
以上により得られた本発明実施例のアルミニウム合金鋳物について初晶の粒子径を測定した。初晶粒子径測定にあたっては以下につき配慮した。半溶融加工で作られた試料は初晶が球状化している。この球状化している初晶をそのまま画像解析しても良好に二値化することはできない。二値化をしやすくするためにスルホサリチル酸15%−硫酸0.5%水溶液中20V−3Aで陽極酸化を行い初晶Alの表面に酸化物を生成させ初晶と共晶との間にコントラストをつけ二値化しやすくし、画像解析を行った。陽極酸化前後の試料の組織写真を図4,5に示す。また初晶の粒径分布を図6に示す。なお、図6には実施例同一の溶湯を低温注湯して得られた同一組成の加圧成形アルミニウム合金鋳物を実施例2として、結晶粒微細化インゴットを再溶解して得られた溶湯を加圧成形して得られたアルミニウム合金鋳物を比較例として示す。また表1には実施例及び各比較例についての円形度の測定結果を示す。
【0031】
【表1】
【0032】
図6及び表1に示されるように本発明実施例1,2のアルミニウム合金鋳物は初晶粒子の円形度が高い。
(ii)機械的性質の評価
以上の実施例により得られた本発明のアルミニウム合金鋳物の機械的性質を従来のアルミニウム合金鋳物と比較すると図7に示す如く引張強さ(A)、耐力(B)および伸び(C)共に本発明実施例のアルミニウム合金鋳物が優れた特性を示した。以上により得られた本発明アルミニウム合金鋳物の成形品と、再加熱後加圧成形する方法で得られた比較例のアルミニウム合金鋳物及び従来の加圧成形方法で得られた従来のアルミニウム合金鋳物の機械的性質を比較した。その結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
表2に示すように、本発明実施例のアルミニウム合金鋳物は、比較例1及び従来例のアルミニウム合金鋳物に比較して、引張強さおよび伸び共に優れた特性を備える。
【0035】
(iii)晶出物の同定
本発明実施例のアルミニウム合金鋳物について晶出物の同定を行った。Al用非水溶液溶媒(サリチル酸メチル10%−テトラアンモニウムクロライド2%−エタノール溶液)を用い定電位電解エッチング法で試料のエッチングを行い晶出物の含有元素の同定を行い、その後X線回析によりCo管球50kV−200mmAで36回積算を行い微量晶出物のピークの同定を行った。図8,9に定電位電解エッチング法で試料のエッチングを行った後の晶出物のSEM像を示す。また図10,11には図8,9に示す部分のX線回析結果を示す。図8〜図11に示すようにAl−Si−Mg−Fe及びAl−Si−Feが晶出していることがわかる。また図12には実施例及び各比較例についてのX線回析結果を示す。図中1で示すピークはSi結晶粒を示し、2で示すピークはAl結晶粒、3で示すピークはAl8Si6Mg3Feを示し、4で示すピークはAl5FeSiを示す。図12に示されるように、本発明実施例のアルミニウム合金鋳物では3で示すAl8Si6Mg3Feの存在は認められるが、4で示すAl5FeSiの存在はほとんど認められない。
【0036】
図13〜図15には以上の本発明実施例及び従来の初晶が粒状化したアルミニウム合金鋳物と、それらと同一組成のアルミニウム合金溶湯を溶湯鍛造法により鋳造して得たアルミニウム合金鋳物につき、共晶組織中のAl5FeSi晶出物の態様を調査した結果を示す。図14,15に示すように従来法及び溶湯鍛造法により鋳造して得たアルミニウム合金鋳物では共晶組織中に多くの板状のAl5FeSi晶出物の存在が認められる(図中符号Aで示す)。しかし、本発明実施例のアルミニウム合金鋳物ではかかる晶出物の存在は認められない。
(iv)晶出物量の測定
次ぎに以下の方法で本発明実施例及び従来のアルミニウム合金鋳物と、それらと同一組成のアルミニウム合金溶湯を溶湯鍛造法により鋳造して得たアルミニウム合金鋳物につき、共晶組織中のAl5FeSi晶出物量を測定した。測定は55μm×38μmの共晶部分を2000倍に拡大した写真10枚を用い、その中でのAl−Si−Fe化合物の総数および面積率を求めた。以上の測定結果を表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】
表3に示されるように、共晶組織中のAl5FeSi晶出物量は、従来の初晶が粒状化したアルミニウム合金鋳物では0.300%、溶湯鍛造法により鋳造して得たアルミニウム合金鋳物では0.368%である。これに対して本発明実施例のアルミニウム合金鋳物では0.014%であり、その存在量が極めて少ないことが分かる。
(v)初晶内Si,Mg固溶量の測定
次ぎに以上の実施例のアルミニウム合金鋳物と従来例のアルミニウム合金鋳物、及び通常の重力鋳造により得られるアルミニウム合金鋳物における初晶内Si,Mg固溶量を測定した。その結果を図16に示す。図に示されるように、実施例のアルミニウム合金鋳物にあっては従来例のアルミニウム合金鋳物及び通常の重力鋳造により得られるアルミニウム合金鋳物に比し、初晶内Si,Mg固溶量が少ない。これに対し特に従来例のアルミニウム合金鋳物では初晶内Si,Mg固溶量がSiで1.15wt%以上、Mgで0.85wt%以上となっている。
【0039】
以上の晶出物の同定、初晶内Si,Mg固溶量の測定結果を総合して検討すると、比較例のアルミニウム合金鋳物では、初晶へのSi固溶量が1.15%を越えており、共晶組織へのSiの供給が不十分となる結果Al−Si−Mg−Feを形成するためのSiが不足することとなり、共晶組織に不可避的に含まれるFeの存在量との関係で、Al−Si−Fe晶出物が形成される。その結果板状の晶出物であるAl−Si−Fe晶出物を0.25%以下に管理することができなくなり、得られるアルミニウム合金鋳物の強度が低下する。これに対し本実施例のアルミニウム合金鋳物では、初晶へのSi固溶量が1.15%未満であり、共晶組織へ十分にSiを供給することができるのでAl−Si−Mg−Feを形成するためのSiが不足することはなく、共晶組織に不可避的に含まれるFeをほとんどAl−Si−Mg−Feとして晶出させてAl−Si−Fe晶出物が形成されないようにすることができ、その結果板状の晶出物であるAl−Si−Fe晶出物を0.025%以下に管理することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上、詳細に説明した通り、本発明のアルミニウム合金鋳物は、鋳込みスリーブにおいて溶融金属の初晶を実質的に粒状化させて半溶融状態として金型キャビティ内に加圧充填し、凝固させるので、湯流れを層流にして空気の巻き込みを少なくし、且つ酸化物や凝固片を金型キャビティ内に充填させないで鋳造するので、特性にバラツキがなく、自動車用のステアリングナックルなどの懸架装置やアルミニウムホイールなど、高強度部材に好適に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のダイカスト鋳造方法に用いる一実施例の縦型のダイカスト鋳造装置の要部断面図である。
【図2】 鋳込みスリーブ内の半溶融金属の粒状の組織を示す金属顕微鏡写真である。
【図3】 金型キャビティ内に充填凝固後の鋳物の球状の組織を示す金属顕微鏡写真である。
【図4】 本発明実施例のアルミニウム合金鋳物について初晶の粒子径を測定するにあたり初晶Alの表面に酸化物を生成させ初晶と共晶との間にコントラストをつける陽極酸化処理前の試料の組織写真
【図5】 本発明実施例のアルミニウム合金鋳物について初晶の粒子径を測定するにあたり初晶Alの表面に酸化物を生成させ初晶と共晶との間にコントラストをつける陽極酸化処理後の試料の組織写真
【図6】 実施例1及び実施例2及び比較例における初晶の粒径分布を示す図。
【図7】 実施例及び従来例のアルミニウム合金鋳物の機械的性質示す図。
【図8】 実施例のアルミニウム合金鋳物について晶出物の同定を行うにあたり定電位電解エッチング法で試料のエッチングを行った後の晶出物のSEM像を示す金属組織写真。
【図9】 実施例のアルミニウム合金鋳物について晶出物の同定を行うにあたり定電位電解エッチング法で試料のエッチングを行った後の晶出物のSEM像を示す金属組織写真。
【図10】 図8に示す部分のX線回析結果を示す図。
【図11】 図9に示す部分のX線回析結果を示す図。
【図12】 実施例及び各比較例についてのX線回析結果を示す図。
【図13】 本発明実施例のアルミニウム合金鋳物につき、共晶組織中のAl5FeSi晶出物の態様を調査した結果を示す図。
【図14】 従来のアルミニウム合金鋳物につき、共晶組織中のAl5FeSi晶出物の態様を調査した結果を示す図。
【図15】 溶湯鍛造法により鋳造して得たアルミニウム合金鋳物につき、共晶組織中のAl5FeSi晶出物の態様を調査した結果を示す図。
【図16】 実施例のアルミニウム合金鋳物と従来例のアルミニウム合金鋳物、及び通常の重力鋳造により得られるアルミニウム合金鋳物における初晶内Si,Mg固溶量を測定した結果を示す図。
【図17】 鋳造欠陥の偏析を示す組織の金属顕微鏡写真である。
【図18】 溶質濃度の差が大きいことにより発生する偏析を示す組織の金属顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1A・・・溶融金属、1B・・・半溶融金属、2・・・鋳込みスリーブ、3・・・プランジャ、4・・・可動金型、5・・・固定金型、6・・・製品キャビティ。
Claims (7)
- 球状の初晶と晶出物とからなる組織を一部に有し、前記初晶の円形度が0.6以上であり、かつ前記初晶の平均粒径が30〜60μmであることを特徴とするアルミニウム合金鋳物。
- 上記晶出物がAl−X(XはSi,Cu,Zn,Mg)−Fe及び/又はAl−X(XはSi,Cu,Zn,Mg)−Y(YはCu及び/またはMg)−Feである請求項1に記載のアルミニウム合金鋳物。
- Al−X(XはSi,Cu,Zn,Mg)−Fe晶出物量が0.25%以下であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム合金鋳物。
- XがSiであり、Al−Si−Fe晶出物量が共晶部において0.25%以下、望ましくは0.05%以下である請求項3に記載のアルミニウム合金鋳物。
- Al−X(XはSi,Cu,Zn,Mg)−Y(YはCu及び/またはMg)残部Feを含む不可避不純物なる組成を有するアルミニウム合金鋳物であり、初晶へのX固溶量がXのAlへの固溶限の90%以下、初晶へのY固溶量がYの添加量以下である請求項1に記載のアルミニウム合金鋳物。
- XがSiであり、初晶へのX固溶量が1.15wt%以下である請求項5記載のアルミニウム合金鋳物。
- YがMgであり、初晶へのY固溶量が0.85wt%以下である請求項6記載のアルミニウム合金鋳物。
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