JP3899081B2 - ガス浸炭方法 - Google Patents

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本発明は、例えば自動車工業や産業機械工業において金属製部品を改質するために用いられるガス浸炭方法に関する。
従来、鋼製の処理対象物のガス浸炭を行う場合の実用化されている浸炭温度は、液相からγ鉄とセメンタイトに変態する共晶点(例えば図1に示す鉄と炭素の平衡状態図においてはC点温度で1147℃)未満とされていた。しかし、浸炭温度を共晶点未満に制限した場合、オーステナイト中における炭素原子の拡散流速が遅く、処理対象物の表面からの浸炭深さが増加するのに時間を要するため、浸炭時間を短縮することができない。
そこで、浸炭温度を上記共晶点以上にすることで、オーステナイト中における炭素原子の拡散流速を増加させて浸炭時間の短縮を図ることが考えられる。
しかし、たとえ浸炭温度を上記共晶点以上にしても、処理対象物の表面炭素濃度が目標値になるまでに時間を要するため、浸炭時間のより一層の短縮は困難であった。
本発明は、上記従来の問題を解決することのできるガス浸炭方法を提供することを目的とする。
浸炭ガスのカーボンポテンシャルと浸炭温度が一定の場合、そのカーボンポテンシャルが小さいと、浸炭深さが目標値に到達するのに時間を要し、そのカーボンポテンシャルが過大であると、浸炭深さが目標値に到達する前に処理対象物の表面炭素濃度が固溶限を超えるために処理対象物が溶けてしまう。そのため、浸炭ガスのカーボンポテンシャルと浸炭温度が一定の場合、浸炭時間を、処理対象物の表面炭素濃度が固溶限に到達する(例えば図1におけるJE線に到達する)のに要する時間よりも短くできない。これに対して本発明によれば、浸炭ガスのカーボンポテンシャル、浸炭時間と処理対象物の表面炭素濃度との間の新規な関係により浸炭処理に要する時間の短縮を図る。
本発明によるガス浸炭方法の特徴は、δ鉄と液相からγ鉄に変態する包晶点(例えば図1におけるJ点)以下であって、液相からγ鉄とセメンタイトに変態する共晶点以上の浸炭温度において、鋼製処理対象物の表面炭素濃度が固溶限以下の最終目標値に到達するまで、前記処理対象物を浸炭ガスを含む浸炭雰囲気において加熱する第1の工程と、前記第1の工程の後に、前記浸炭ガスのカーボンポテンシャル(平衡炭素濃度)を時間経過に伴って減少させることで、前記処理対象物の表面炭素濃度を最終目標値に維持しつつ、前記処理対象物の浸炭深さが増加するようにガス浸炭を進行させる第2の工程とを備える点にある。第2の工程の浸炭温度は前記包晶点以下であって前記共晶点以上とされるのが好ましい。
本発明の第1の特徴によれば、第1の工程において処理対象物の表面炭素濃度を固溶限以下の最終目標値に到達させ、第2の工程において浸炭ガスのカーボンポテンシャルを時間経過に伴って減少させつつ浸炭深さを増加させる。よって、第1の工程において処理対象物の表面炭素濃度を短時間で最終目標値に到達させ、第2の工程において処理対象物を溶かすことなく浸炭深さを短時間で増加させることができる。
浸炭温度を一定値に維持した状態で、前記処理対象物の表面炭素濃度を前記最終目標値に維持する上で必要な浸炭ガスのカーボンポテンシャルと時間との間の関係を予め求め、前記第2の工程において、浸炭温度を前記一定値に維持した状態で、前記浸炭ガスのカーボンポテンシャルを、その求めた関係を充足するように時間に対して変化させるのが好ましい。処理対象物の表面における炭素原子の拡散流速は、浸炭温度が一定であれば、浸炭ガスのカーボンポテンシャルから処理対象物の表面炭素濃度を差し引くことで求められる偏差に比例する。よって、一定の浸炭温度下の第2の工程において、処理対象物の表面炭素濃度を最終目標値に維持する上で必要なカーボンポテンシャルと時間との間の関係は、処理対象物の表面炭素濃度が最終目標値である時の炭素原子の拡散流速と時間との間の関係を求めることで求めることができる。第2の工程における浸炭時間は、所望の浸炭深さを得るのに必要な時間を予め実験により求めればよい。
前記浸炭ガスのカーボンポテンシャルと、浸炭温度と、前記処理対象物の表面炭素濃度が前記最終目標値に到達するまでの浸炭時間との間の関係を予め求め、前記第1の工程において、前記処理対象物の表面炭素濃度が前記最終目標値に到達するまでの前記浸炭ガスのカーボンポテンシャルと浸炭温度と浸炭時間を、その求めた関係を充足するように設定し、前記第1の工程において浸炭ガスのカーボンポテンシャルと浸炭温度とを一定に維持し、前記第2の工程における一定の浸炭温度を前記第1の工程における一定の浸炭温度と等しくし、前記第2の工程における浸炭ガスの当初のカーボンポテンシャルを前記第1の工程における一定のカーボンポテンシャルと等しするのが好ましい。これにより第1の工程と第2の工程とを連続して行い、浸炭処理の自動化を図ることができる。
前記処理対象物の表面炭素濃度の最終目標値を、前記処理対象物の表面における炭素の固溶限に対応させるのが好ましい。これにより浸炭時間を可及的に短縮できる。この場合、最終目標値を固溶限に完全に一致させる必要はなく、その最終目標値を固溶限より小さくしてもよく、処理対象物の表面炭素濃度の制御能力に応じて可及的に一致させればよい。
本発明によれば浸炭時間を短縮することでガス浸炭に要するエネルギー及びガスの消費量を減らすことができる。
図2は本発明の実施形態に用いるガス浸炭用装置を示す。そのガス浸炭用装置は、真空容器1と、加熱装置2と、その真空容器1内を減圧するための真空ポンプ3と、その真空容器1内に浸炭雰囲気用ガスを供給するガス源4とを備える。加熱装置2は、本実施形態では電源7に接続されたコイル2aによって真空容器1内で誘導加熱を行う。電源7からコイル2aへの出力は可変とされている。
鋼製処理対象物のガス浸炭を行うのに先立って、鋼製処理対象物のサンプル5′のガス浸炭を行う。そのため、加熱装置2にセットされたサンプル5′の表面に温度検出用センサとして熱電対6を溶接する。なお、温度の検出手段は熱電対に限定されない。しかる後に、真空容器1内の空気を真空ポンプ3により排気することで真空容器1内を減圧し、この時点で真空容器1の内圧を27Pa程度以下にするのが好ましい。その減圧後に真空容器1内にガス源4から浸炭雰囲気用ガスを導入する。これにより真空容器1内を浸炭雰囲気で満たし、その浸炭雰囲気の全圧を上昇させる。例えば真空容器1内の浸炭雰囲気を80kPa程度まで昇圧する。本実施形態の浸炭雰囲気用ガスは浸炭ガスと希釈ガスとから構成される。その浸炭ガスや希釈ガスの種類は特に限定されない。本実施形態の浸炭ガスはメタンガスであり、希釈ガスは窒素ガスである。浸炭ガスとして炭化水素系ガスを用いることで無酸化浸炭を実現できる。浸炭ガスは炭化水素系ガスに限定されない。浸炭雰囲気は浸炭ガスを部分的に含むものでもよく、あるいは全てが浸炭ガスでもよい。
真空容器1内の浸炭雰囲気の全圧を一定に保持する場合、真空容器1内にガス源4から浸炭雰囲気用ガスを一定流量で供給すると共に、真空ポンプ3により浸炭雰囲気を一定流量で排気する。これにより、真空容器1内で浸炭雰囲気用ガスが例えば0.5L/minの一定流量で流れ、浸炭雰囲気の全圧が例えば80kPa程度に保持される。すなわち、真空容器1内で一定分圧の浸炭ガスを含む浸炭雰囲気が流動する。その浸炭ガスの分圧は、真空容器1内の浸炭雰囲気の全圧に浸炭ガスのモル分率または容積%を乗じた値であり、浸炭ガスのカーボンポテンシャルに対応する。真空容器1内の浸炭雰囲気の全圧を変更したり、浸炭ガスと希釈ガスの流量比を変更することで、浸炭ガスのカーボンポテンシャルに対応する浸炭ガスの濃度(容積%)を変更できる。
加熱装置2によりサンプル5′を設定された浸炭温度まで加熱する。その浸炭温度は、δ鉄と液相からγ鉄に変態する包晶点温度以下であって、液相からγ鉄とセメンタイトに変態する共晶点温度以上に設定する。その浸炭温度の設定値は加熱装置2のコイル2aへの出力を変更することで調整できる。
設定された浸炭ガスのカーボンポテンシャルおよび設定された浸炭温度の下で、サンプル5′の表面が溶融する直前までの浸炭時間、すなわち処理対象物の表面炭素濃度が固溶限に到達するまでの浸炭時間を予め求める。本実施形態では処理対象物の表面炭素濃度の最終目標値が、その処理対象物の表面における炭素の固溶限に対応するものとされる。これにより、浸炭ガスのカーボンポテンシャルと、浸炭温度と、処理対象物の表面炭素濃度が最終目標値に到達するまでの浸炭時間との間の関係が求められる。例えば図3は、浸炭温度1300℃で処理対象物の表面炭素濃度が固溶限(1.15重量%)に到達するまでの、その表面炭素濃度(重量%)と浸炭時間(分)と浸炭ガス(メタン)のカーボンポテンシャルに対応する濃度(容積%)との間の関係の一例を示す。図3において、浸炭ガス濃度が3vol%の場合、処理対象物の表面炭素濃度は図中実線L1で示すように変化して浸炭時間約10分で固溶限に到達し、浸炭ガス濃度が4vol%の場合、処理対象物の表面炭素濃度は図中実線L2で示すように変化して浸炭時間約5分で固溶限に到達し、浸炭ガス濃度が7vol%の場合、処理対象物の表面炭素濃度は図中実線L3で示すように変化して浸炭時間約2分で固溶限に到達し、浸炭ガス濃度が10vol%の場合、処理対象物の表面炭素濃度は図中実線L4で示すように変化して浸炭時間約1分で固溶限に到達する。
また、処理対象物の表面における炭素原子の拡散流速は、浸炭温度が一定であれば、浸炭ガスのカーボンポテンシャルから処理対象物の表面炭素濃度を差し引くことで求められる偏差に比例する。よって、浸炭温度を一定値に維持した状態で、処理対象物の表面炭素濃度を最終目標値に維持する上で必要なカーボンポテンシャルと時間との間の関係は、処理対象物の表面炭素濃度が最終目標値である時の炭素原子の拡散流速と時間との間の関係を求めることで、求めることができる。その炭素原子の拡散流速は、浸炭ガスのカーボンポテンシャルから処理対象物の表面における炭素の固溶限を差し引くことで求められる偏差に比例することから、炭素原子の拡散流速と時間との関係は実験あるいは既知の関係式から求めることができ、例えば、Industrial Heatingに2000年5月1日付けでDave VanAkenによって寄稿されたEngineering Conceptsに、既知の関係式と表計算ソフトを利用して簡易に近似値が求められることが記載されている。例えば、サンプル5′の表面炭素濃度が最終目標値である固溶限の1.15重量%、浸炭温度が1300℃の時の、サンプル5′の表面における炭素原子の拡散流速と時間との関係を関係を求める。しかる後に、一定の浸炭温度下において、処理対象物の表面炭素濃度を最終目標値である固溶限に維持する上で必要なカーボンポテンシャルと時間との間の関係を、求めた拡散流速と時間との関係と既知の固溶限とから求める。図4において、処理対象物の表面炭素濃度(重量%)と浸炭時間(分)との関係を実線L5で示し、その表面炭素濃度を最終目標値である固溶限(1.15重量%)に達した後に維持する上で必要な浸炭ガスのカーボンポテンシャルに対応する浸炭ガスの濃度(容積%)と時間(分)との関係を実線L6で示す。なお、浸炭ガスのカーボンポテンシャルと浸炭ガスの濃度(容積%)との間の関係は、浸炭ガスの濃度を一定にして長時間にわたり浸炭を行えば処理対象物の表面炭素濃度はカーボンポテンシャルに一致することから、予め実験により求めることができる。図5は、浸炭ガスの濃度(容積%)とカーボンポテンシャル(重量%)との間の実験により求めた関係の一例を示す。
サンプル5′のガス浸炭により図3、図4に示される関係を予め求めたならば、上記ガス浸炭用装置を用いて鋼製処理対象物のガス浸炭を行う。この処理対象物の浸炭はサンプル5′の浸炭と同様に行うことができる。すなわち図6に示すように、処理対象物5を加熱装置2にセットし、真空容器1内の空気を真空ポンプ3により排気し、真空容器1内にガス源4から浸炭雰囲気用ガスを導入して設定圧力まで浸炭雰囲気を昇圧し、真空容器1内にガス源4から浸炭雰囲気用ガスを一定流量で供給すると共に、真空ポンプ3により浸炭雰囲気用ガスを一定流量で排気する。これにより、真空容器1内の浸炭ガスのカーボンポテンシャルに対応する浸炭ガス濃度を一定値に設定する。また、加熱装置2により処理対象物5の浸炭温度をδ鉄と液相からγ鉄に変態する包晶点以下であって、液相からγ鉄とセメンタイトに変態する共晶点以上の一定値に設定する。その設定した浸炭ガス濃度、浸炭温度において、処理対象物5の表面炭素濃度が固溶限以下の最終目標値に到達するまで、処理対象物5を設定した浸炭時間だけ浸炭ガスを含む浸炭雰囲気において加熱する第1の工程を行う。この第1の工程において、処理対象物5の表面炭素濃度が最終目標値に到達するまでの浸炭時間と浸炭ガスのカーボンポテンシャルに対応する浸炭ガス濃度と浸炭温度とは、図3に示される予め求めた関係を充足するように設定される。本実施形態では、処理対象物5の表面炭素濃度の最終目標値は固溶限(1.15重量%)に対応するものとされ、第1の工程における浸炭温度は1300℃、浸炭ガス(メタンガス)濃度は10vol%、浸炭時間は1分にそれぞれ設定される。これにより、処理対象物5の表面炭素濃度は、図1における破線矢印X1で示すように変化してJE線上にある固溶限を示すX点近傍に短時間で到達する。
上記第1の工程の後に、浸炭ガスのカーボンポテンシャルを時間経過に伴って減少させることで、処理対象物5の表面炭素濃度を固溶限に対応する最終目標値に維持しつつ、処理対象物5の浸炭深さが増加するようにガス浸炭を進行させる第2の工程を行う。浸炭ガスのカーボンポテンシャルは浸炭ガスの濃度を減少させることで減少させる。この第2の工程においては、浸炭温度を一定値に維持した状態で、浸炭ガスのカーボンポテンシャルを、予め求めた関係を充足するように時間に対して変化させる。本実施形態では、浸炭温度を1300℃に維持した状態で、処理対象物5の表面炭素濃度を最終目標値である固溶限(1.15重量%)に維持するために、図4において実線L6で示される関係を充足するように浸炭ガスの濃度(容積%)を時間経過に伴って減少させる。これにより、第1の工程において浸炭ガスのカーボンポテンシャルと浸炭温度とを一定に維持し、第2の工程における一定の浸炭温度は第1の工程における一定の浸炭温度と等しくし、第2の工程における浸炭ガスの当初のカーボンポテンシャルは第1の工程における一定のカーボンポテンシャルと等しくする。
図7における実線L7は、本発明による上記実施形態の方法によりガス浸炭を行った処理対象物5における表面から0.5mmの位置での炭素濃度と浸炭時間との関係を示す。また、図7における実線L8は、従来の方法によりガス浸炭を行った処理対象物における表面から0.5mmの位置での炭素濃度と浸炭時間との関係を示し、この従来例においては浸炭温度を1300℃、浸炭ガスのカーボンポテンシャルに対応する濃度(容積%)を3vol%とし、浸炭開始から終了まで一定に維持した。この図7より、処理対象物5における表面から0.5mmの位置での炭素濃度が0.4重量%に達するまでの時間は、上記実施形態の方法によれば約3.6分であるのに対し、従来の方法によれば約7.8分である。すなわち、上記実施形態によれば浸炭時間を約50%短縮できるのを計算上確認できる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、浸炭ガスのカーボンポテンシャルの変更は、浸炭雰囲気における浸炭ガスの濃度変更により行うものに限定されず、炭素原子数の異なる浸炭ガスを浸炭雰囲気に混入することで行ってもよい。
鉄と炭素の平衡状態図 本発明の実施形態のガス浸炭用装置により処理対象物のサンプルを加熱する状態を示す図 本発明の実施形態において浸炭温度1300℃で処理対象物の表面が溶融を開始するまでの浸炭時間と浸炭ガス濃度と表面炭素濃度との関係を示す図 本発明の実施形態において処理対象物の表面炭素濃度と浸炭時間との関係、および、その表面炭素濃度を最終目標値に維持する上で必要な浸炭ガス濃度と浸炭時間との関係を示す図 浸炭ガスのカーボンポテンシャルと濃度との関係を示す図 本発明の実施形態のガス浸炭用装置により処理対象物を加熱する状態を示す図 本発明の実施形態と従来例それぞれの処理対象物における炭素濃度と時間との関係を示す図
符号の説明
5 処理対象物

Claims (4)

  1. δ鉄と液相からγ鉄に変態する包晶点以下であって、液相からγ鉄とセメンタイトに変態する共晶点以上の浸炭温度において、鋼製処理対象物の表面炭素濃度が固溶限以下の最終目標値に到達するまで、前記処理対象物を浸炭ガスを含む浸炭雰囲気において加熱する第1の工程と、
    前記第1の工程の後に、前記浸炭ガスのカーボンポテンシャルを時間経過に伴って減少させることで、前記処理対象物の表面炭素濃度を最終目標値に維持しつつ、前記処理対象物の浸炭深さが増加するようにガス浸炭を進行させる第2の工程とを備えるガス浸炭方法。
  2. 浸炭温度を一定値に維持した状態で、前記処理対象物の表面炭素濃度を前記最終目標値に維持する上で必要な浸炭ガスのカーボンポテンシャルと時間との間の関係を予め求め、
    前記第2の工程において、浸炭温度を前記一定値に維持した状態で、前記浸炭ガスのカーボンポテンシャルを、その求めた関係を充足するように時間に対して変化させる請求項1に記載のガス浸炭方法。
  3. 前記浸炭ガスのカーボンポテンシャルと、浸炭温度と、前記処理対象物の表面炭素濃度が前記最終目標値に到達するまでの浸炭時間との間の関係を予め求め、
    前記第1の工程において、前記処理対象物の表面炭素濃度が前記最終目標値に到達するまでの前記浸炭ガスのカーボンポテンシャルと浸炭温度と浸炭時間を、その求めた関係を充足するように設定し、
    前記第1の工程において浸炭ガスのカーボンポテンシャルと浸炭温度とを一定に維持し、前記第2の工程における一定の浸炭温度を前記第1の工程における一定の浸炭温度と等しくし、前記第2の工程における浸炭ガスの当初のカーボンポテンシャルを前記第1の工程における一定のカーボンポテンシャルと等しくする請求項1または2に記載のガス浸炭方法。
  4. 前記処理対象物の表面炭素濃度の最終目標値を、前記処理対象物の表面における炭素の固溶限に対応させる請求項1〜3の中の何れかに記載のガス浸炭方法。
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