JPWO2005003401A1 - ガス浸炭方法 - Google Patents
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Abstract
ガス浸炭方法における第1の工程においては、浸炭ガスを含む浸炭雰囲気において、δ鉄と液相からγ鉄に変態する包晶点以下であって、液相からγ鉄とセメンタイトに変態する共晶点以上の初期設定温度に到達するまで、鋼製処理対象物をその表面炭素濃度が固容限を超えることがないように加熱する。第1の工程の後の第2の工程においては、浸炭温度を前記初期設定温度から漸減させることで、前記処理対象物の表面炭素濃度を固容限を超えない範囲で増加させると共に、前記処理対象物の浸炭深さを増加させる。
Description
本発明は、例えば自動車工業や産業機械工業において金属製部品を改質するために用いられるガス浸炭方法に関する。
従来、鋼製処理対象物のガス浸炭を行う場合における実用化されている浸炭温度は、液相からγ鉄とセメンタイトに変態する共晶点(例えば図1に示す鉄と炭素の平衡状態図においてはC点温度で1147℃)未満とされていた。しかし、浸炭温度を共晶点未満に制限した場合、オーステナイト中における炭素原子の拡散流速が遅く、処理対象物の表面からの浸炭深さが増加するのに時間を要するため、浸炭時間を短縮することができない。
そこで、浸炭温度を上記共晶点以上にすることで、オーステナイト中における炭素原子の拡散流束を増加させて浸炭時間の短縮を図ることが考えられる。
しかし、たとえ浸炭温度を上記共晶点以上にしても、処理対象物の表面炭素濃度が目標値になるまでに時間を要するため、浸炭時間のより一層の短縮は困難であった。
本発明は、上記従来の問題を解決することのできるガス浸炭方法を提供することを目的とする。
そこで、浸炭温度を上記共晶点以上にすることで、オーステナイト中における炭素原子の拡散流束を増加させて浸炭時間の短縮を図ることが考えられる。
しかし、たとえ浸炭温度を上記共晶点以上にしても、処理対象物の表面炭素濃度が目標値になるまでに時間を要するため、浸炭時間のより一層の短縮は困難であった。
本発明は、上記従来の問題を解決することのできるガス浸炭方法を提供することを目的とする。
浸炭温度と浸炭ガスの濃度が一定の場合、その浸炭温度が低いと浸炭深さが目標値に到達するのに時間を要し、その浸炭温度が過大であると浸炭深さが目標値に到達する前に処理対象物の表面炭素濃度が固容限を超えるために処理対象物が溶けてしまう。そのため、浸炭温度と浸炭ガスの濃度が一定の場合、浸炭時間を、処理対象物の表面炭素濃度が固容限に到達する(例えば図1におけるJE線に到達する)のに要する時間よりも短くすることが困難である。これに対して本発明は、浸炭温度と浸炭時間と処理対象物の表面炭素濃度との間の新規な関係により浸炭処理に要する時間の短縮を図るものである。
本発明によるガス浸炭方法の特徴は、浸炭ガスを含む浸炭雰囲気において、δ鉄と液相からγ鉄に変態する包晶点以下であって液相からγ鉄とセメンタイトに変態する共晶点以上の初期設定温度に到達するまで、鋼製処理対象物をその表面炭素濃度が固容限を超えることがないように加熱する第1の工程と、前記第1の工程の後に浸炭温度を前記初期設定温度から漸減させることで、前記処理対象物の表面炭素濃度を固容限を超えない範囲で増加させると共に、前記処理対象物の浸炭深さを増加させる第2の工程とを備える点にある。
本発明によれば、第1の工程において処理対象物の表面炭素濃度を短時間で固容限近傍に到達させ、第2の工程において処理対象物を溶かすことなくその表面炭素濃度を増加させながら同時に浸炭深さを短時間で増加させることができる。
前記第1の工程において、浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、前記処理対象物の表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要な前記処理対象物の温度上昇速度の下限値を予め求め、その求めた下限値以上の速度で前記処理対象物の温度を上昇させるのが好ましい。
処理対象物を初期設定温度まで加熱する際の温度上昇速度が遅いと、その上昇過程において浸炭ガスの分解が進行するため、処理対象物の表面炭素濃度が増加し、処理対象物を溶かすことなく設定可能な初期設定温度が低下してしまう。そのため、処理対象物を溶かすことなく初期設定温度まで加熱する際の処理対象物の温度上昇速度の下限値を予め求め、その求めた下限値以上の速度で前記処理対象物の温度を上昇させることで、初期設定温度が低下するのを防止して浸炭時間を短縮することができる。
前記第1の工程において前記処理対象物が前記初期設定温度に到達した直後から、前記第2の工程における浸炭温度の降下を開始させるのが好ましい。
処理対象物を初期設定温度に保持すると表面炭素濃度が固容限を超えることから、初期設定温度に到達した直後から浸炭温度の降下を開始させて第2の工程に移行することで、処理対象物を溶かすことなく浸炭時間を短縮できる。
前記第2の工程において、浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、前記処理対象物の表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要な浸炭温度の降下速度の下限値を予め求め、その求めた下限値以上の速度で浸炭温度を降下させるのが好ましい。この場合、前記第2の工程において、鉄と炭素の平衡状態図におけるγ鉄からなる領域とγ鉄と液相からなる領域との境界線(図1におけるJE線)に沿って前記処理対象物の表面炭素濃度が増加するように、前記降下速度下限値を定めるのが好ましい。
包晶点以下であって共晶点以上の温度においては、例えば図1におけるJE線で示すように、処理対象物の表面における炭素の固容限は浸炭温度の低下に伴って増加する。この場合、浸炭温度の降下速度が遅過ぎると処理対象物の表面炭素濃度が固容限を超える。よって、処理対象物の表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要な浸炭温度の降下速度の下限値を予め求め、その求めた下限値以上の速度で浸炭温度を降下させることで、処理対象物を溶かすことなく浸炭深さを短時間で増加させることができる。特に、その降下速度下限値を図1におけるJE線に沿って処理対象物の表面炭素濃度が増加するように定め、その求めた下限値に対応する速度で浸炭温度を降下させることで、浸炭時間を可及的に短縮することができる。
さらに、浸炭時間を短縮する上では、前記第2の工程において、前記処理対象物の浸炭深さが目標値に到達する時の浸炭温度が前記共晶点以上になるように、前記初期設定温度と浸炭温度の降下速度を設定するのが好ましい。
前記第1の工程における浸炭ガスの分圧と前記第2の工程における浸炭ガスの分圧とを互いに等しい一定値に設定するのが好ましい。これにより第1の工程と第2の工程とを連続して行い、浸炭処理の短縮化と自動化を図ることができる。
本発明によれば浸炭時間を短縮することでガス浸炭に要するエネルギー及びガスの消費量を減らすことができる。
本発明によるガス浸炭方法の特徴は、浸炭ガスを含む浸炭雰囲気において、δ鉄と液相からγ鉄に変態する包晶点以下であって液相からγ鉄とセメンタイトに変態する共晶点以上の初期設定温度に到達するまで、鋼製処理対象物をその表面炭素濃度が固容限を超えることがないように加熱する第1の工程と、前記第1の工程の後に浸炭温度を前記初期設定温度から漸減させることで、前記処理対象物の表面炭素濃度を固容限を超えない範囲で増加させると共に、前記処理対象物の浸炭深さを増加させる第2の工程とを備える点にある。
本発明によれば、第1の工程において処理対象物の表面炭素濃度を短時間で固容限近傍に到達させ、第2の工程において処理対象物を溶かすことなくその表面炭素濃度を増加させながら同時に浸炭深さを短時間で増加させることができる。
前記第1の工程において、浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、前記処理対象物の表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要な前記処理対象物の温度上昇速度の下限値を予め求め、その求めた下限値以上の速度で前記処理対象物の温度を上昇させるのが好ましい。
処理対象物を初期設定温度まで加熱する際の温度上昇速度が遅いと、その上昇過程において浸炭ガスの分解が進行するため、処理対象物の表面炭素濃度が増加し、処理対象物を溶かすことなく設定可能な初期設定温度が低下してしまう。そのため、処理対象物を溶かすことなく初期設定温度まで加熱する際の処理対象物の温度上昇速度の下限値を予め求め、その求めた下限値以上の速度で前記処理対象物の温度を上昇させることで、初期設定温度が低下するのを防止して浸炭時間を短縮することができる。
前記第1の工程において前記処理対象物が前記初期設定温度に到達した直後から、前記第2の工程における浸炭温度の降下を開始させるのが好ましい。
処理対象物を初期設定温度に保持すると表面炭素濃度が固容限を超えることから、初期設定温度に到達した直後から浸炭温度の降下を開始させて第2の工程に移行することで、処理対象物を溶かすことなく浸炭時間を短縮できる。
前記第2の工程において、浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、前記処理対象物の表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要な浸炭温度の降下速度の下限値を予め求め、その求めた下限値以上の速度で浸炭温度を降下させるのが好ましい。この場合、前記第2の工程において、鉄と炭素の平衡状態図におけるγ鉄からなる領域とγ鉄と液相からなる領域との境界線(図1におけるJE線)に沿って前記処理対象物の表面炭素濃度が増加するように、前記降下速度下限値を定めるのが好ましい。
包晶点以下であって共晶点以上の温度においては、例えば図1におけるJE線で示すように、処理対象物の表面における炭素の固容限は浸炭温度の低下に伴って増加する。この場合、浸炭温度の降下速度が遅過ぎると処理対象物の表面炭素濃度が固容限を超える。よって、処理対象物の表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要な浸炭温度の降下速度の下限値を予め求め、その求めた下限値以上の速度で浸炭温度を降下させることで、処理対象物を溶かすことなく浸炭深さを短時間で増加させることができる。特に、その降下速度下限値を図1におけるJE線に沿って処理対象物の表面炭素濃度が増加するように定め、その求めた下限値に対応する速度で浸炭温度を降下させることで、浸炭時間を可及的に短縮することができる。
さらに、浸炭時間を短縮する上では、前記第2の工程において、前記処理対象物の浸炭深さが目標値に到達する時の浸炭温度が前記共晶点以上になるように、前記初期設定温度と浸炭温度の降下速度を設定するのが好ましい。
前記第1の工程における浸炭ガスの分圧と前記第2の工程における浸炭ガスの分圧とを互いに等しい一定値に設定するのが好ましい。これにより第1の工程と第2の工程とを連続して行い、浸炭処理の短縮化と自動化を図ることができる。
本発明によれば浸炭時間を短縮することでガス浸炭に要するエネルギー及びガスの消費量を減らすことができる。
図1は鉄と炭素の平衡状態図。
図2は本発明の実施形態のガス浸炭用装置により処理対象物のサンプルを加熱する状態を示す図。
図3は浸炭ガスのカーボンポテンシャルと濃度との関係を示す図。
図4は本発明の実施形態において処理対象物における表面炭素濃度を固容限の変化に対応して変化させるための表面炭素濃度と浸炭温度と時間との関係を示す図。
図5は本発明の実施形態のガス浸炭用装置により処理対象物を加熱する状態を示す図。
図2は本発明の実施形態のガス浸炭用装置により処理対象物のサンプルを加熱する状態を示す図。
図3は浸炭ガスのカーボンポテンシャルと濃度との関係を示す図。
図4は本発明の実施形態において処理対象物における表面炭素濃度を固容限の変化に対応して変化させるための表面炭素濃度と浸炭温度と時間との関係を示す図。
図5は本発明の実施形態のガス浸炭用装置により処理対象物を加熱する状態を示す図。
図2は本発明の実施に用いるガス浸炭用装置を示す。そのガス浸炭用装置は、真空容器1と、加熱装置2と、その真空容器1内を減圧するための真空ポンプ3と、その真空容器1内に浸炭雰囲気用ガスを供給するガス源4とを備える。加熱装置2は、本実施形態では電源7に接続されたコイル2aによって真空容器1内で誘導加熱を行う。電源7からコイル2aへの出力は可変とされている。
鋼製処理対象物のガス浸炭を行うのに先立って、鋼製処理対象物のサンプル5′のガス浸炭を行う。そのため、加熱装置2にセットされたサンプル5′の表面に温度検出用センサとして熱電対6を溶接する。なお、温度の検出手段は熱電対に限定されない。しかる後に、真空容器1内の空気を真空ポンプ3により排気することで真空容器1内を減圧し、この時点で真空容器1の内圧を27Pa程度以下にするのが好ましい。その減圧後に真空容器1内にガス源4から浸炭雰囲気用ガスを導入する。これにより真空容器1内を浸炭雰囲気で満たし、その浸炭雰囲気の全圧を上昇させる。例えば真空容器1内の浸炭雰囲気を80kPa程度まで昇圧する。本実施形態の浸炭雰囲気用ガスは浸炭ガスと希釈ガスとから構成される。その浸炭ガスや希釈ガスの種類は特に限定されない。本実施形態の浸炭ガスはメタンガスであり、希釈ガスは窒素ガスである。浸炭ガスとして炭化水素系ガスを用いることで無酸化浸炭を実現できる。浸炭ガスは炭化水素系ガスに限定されない。浸炭雰囲気は浸炭ガスを部分的に含むものでもよく、あるいは全てが浸炭ガスでもよい。
真空容器1内の浸炭雰囲気の全圧を一定に保持する場合、真空容器1内にガス源4から浸炭雰囲気用ガスを一定流量で供給すると共に、真空ポンプ3により浸炭雰囲気を一定流量で排気する。これにより、真空容器1内で浸炭雰囲気用ガスが例えば0.5L/minの一定流量で流れ、浸炭雰囲気の全圧が例えば80kPa程度に保持される。すなわち、真空容器1内で一定分圧の浸炭ガスを含む浸炭雰囲気が流動する。浸炭ガスの分圧は、真空容器1内の浸炭雰囲気の全圧に浸炭ガスのモル分率または容積%を乗じた値であり、浸炭ガスの濃度に対応する。真空容器1内の浸炭雰囲気の全圧を変更したり、浸炭ガスと希釈ガスの流量比を変更することで、ある一定温度での浸炭ガスのカーボンポテンシャルに対応する浸炭ガスの濃度(容積%)を変更できる。その浸炭ガスの分圧に対応する濃度は処理対象物の目標炭素濃度に応じて定めればよい。なお、ある一定温度での浸炭ガスのカーボンポテンシャルと浸炭ガスの濃度(容積%)との間の関係は、浸炭ガスの濃度を一定にして長時間にわたり浸炭を行えば処理対象物の表面炭素濃度はその一定温度におけるカーボンポテンシャルに一致することから、予め実験により求めることができる。図3は、1300℃における浸炭ガスの濃度(容積%)とカーボンポテンシャル(重量%)との間の実験により求めた関係の一例を示す。
浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、加熱装置2によりサンプル5′を初期設定温度に到達するまで加熱する。その初期設定温度は、δ鉄と液相からγ鉄に変態する包晶点温度以下であって液相からγ鉄とセメンタイトに変態する共晶点温度以上とされ、加熱装置2のコイル2aへの出力を変更することで調整できる。この際、サンプル5′の表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要なサンプル5′の温度上昇速度の下限値を求める。すなわち、サンプル5′を初期設定温度まで加熱する際の温度上昇速度が遅いと、その上昇過程において浸炭ガスの分解が進行するため、サンプル5′は表面炭素濃度が増加し、固容限を超えるために溶融を開始する。そのような溶融を生じることのない温度上昇速度の下限値を求める。例えば、上記包晶点は1494℃であることから、初期設定温度を1494℃未満に設定し、浸炭ガス濃度を例えば3vol%に維持した状態でサンプル5′を初期設定温度まで加熱し、サンプル5′の表面が溶融する直前の温度上昇速度を求める。初期設定温度が高過ぎる場合、温度上昇速度を速くしてもサンプル5′の表面が溶融することから、そのような溶融を生じることのない初期設定温度につき温度上昇速度の下限値を求める。その初期設定温度は、浸炭時間を短縮する上では可及的に高く設定するのが好ましい。
図1におけるJE線、すなわち鉄と炭素の平衡状態図におけるγ鉄からなる領域とγ鉄と液相からなる領域との境界線で示すように、サンプル5′の表面における炭素の固容限は浸炭温度の低下に伴って増加する。よって、包晶点以下であって共晶点以上の浸炭温度においてサンプル5′の浸炭を進行させる場合に、浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、サンプル5′の表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要な浸炭温度の降下速度の下限値を求めることができる。本実施形態におけるその降下速度下限値は、図1におけるJE線に沿ってサンプル5′の表面炭素濃度が増加するように定められる。例えば浸炭ガス濃度が3vol%の場合、図4において実線L9で示すように浸炭温度が時間に対して降下することで、サンプル5′の表面炭素濃度は実線L10で示すように時間に対して増加し、この表面炭素濃度の増加は浸炭温度の降下によるサンプル5′の表面における炭素の固容限の変化に対応する。よって、図4において実線L9で示す浸炭温度と時間の関係から浸炭温度の降下速度の下限値が定められる。
上記のように、浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、サンプル5′を初期設定温度に到達するまで加熱する場合において、その表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要な温度上昇速度の下限値を求め、また、浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、浸炭を進行させる場合において、サンプル5′の表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要な浸炭温度の降下速度の下限値を求めた後に、上記ガス浸炭用装置を用いて鋼製処理対象物のガス浸炭を行う。
処理対象物の浸炭はサンプル5′の浸炭と同様に行うことができる。すなわち図5に示すように、鋼製処理対象物5を加熱装置2にセットし、真空容器1内の空気を真空ポンプ3により排気し、真空容器1内にガス源4から浸炭雰囲気用ガスを導入して設定圧力まで浸炭雰囲気を昇圧し、真空容器1内にガス源4から浸炭雰囲気用ガスを一定流量で供給すると共に、真空ポンプ3により浸炭雰囲気用ガスを一定流量で排気する。これにより、真空容器1内の浸炭ガスの分圧を一定値に設定する。また、加熱装置2により処理対象物5をδ鉄と液相からγ鉄に変態する包晶点以下であって液相からγ鉄とセメンタイトに変態する共晶点以上の初期設定温度に到達するまで加熱する第1の工程を行う。この第1の工程において鋼製処理対象物5の表面炭素濃度が固容限を超えることがないように、サンプル5′を用いて予め求めた温度上昇速度の下限値以上の速度で処理対象物5の温度を上昇させる。この第1の工程においては、例えば処理対象物5の表面炭素濃度の初期値は0.2重量%、浸炭ガス(メタンガス)濃度は3vol%、初期設定温度は1470℃、処理対象物5の温度上昇速度は常温から1470℃まで45秒とする。これにより、処理対象物5の表面炭素濃度は、図1における破線矢印Y1で示すように変化してJE線上にある固容限を示すY点近傍に短時間で到達する。
上記第1の工程の後に、浸炭温度を前記初期設定温度から漸減させることで、処理対象物5の表面炭素濃度を固容限を超えない範囲で増加させると共に、処理対象物5の浸炭深さを増加させる第2の工程を行う。この第2の工程における浸炭温度の降下は、第1の工程において前記処理対象物が前記初期設定温度に到達した直後から実質的な遅れなしに開始するのが好ましい。この第2の工程においては、浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、鋼製処理対象物5の表面炭素濃度を固容限以下に維持できるように、サンプル5′を用いて予め求めた浸炭温度の降下速度の下限値以上の速度で浸炭温度を降下させる。また、処理対象物5の浸炭深さが目標値に到達する時の浸炭温度が共晶点以上になるように、上記初期設定温度と浸炭温度の降下速度を設定する。さらに、第1の工程における浸炭ガスの分圧と第2の工程における浸炭ガスの濃度とを互いに等しい一定値に設定する。この第2の工程においては、例えば処理対象物5の浸炭温度の降下速度は20℃/分とされる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
鋼製処理対象物のガス浸炭を行うのに先立って、鋼製処理対象物のサンプル5′のガス浸炭を行う。そのため、加熱装置2にセットされたサンプル5′の表面に温度検出用センサとして熱電対6を溶接する。なお、温度の検出手段は熱電対に限定されない。しかる後に、真空容器1内の空気を真空ポンプ3により排気することで真空容器1内を減圧し、この時点で真空容器1の内圧を27Pa程度以下にするのが好ましい。その減圧後に真空容器1内にガス源4から浸炭雰囲気用ガスを導入する。これにより真空容器1内を浸炭雰囲気で満たし、その浸炭雰囲気の全圧を上昇させる。例えば真空容器1内の浸炭雰囲気を80kPa程度まで昇圧する。本実施形態の浸炭雰囲気用ガスは浸炭ガスと希釈ガスとから構成される。その浸炭ガスや希釈ガスの種類は特に限定されない。本実施形態の浸炭ガスはメタンガスであり、希釈ガスは窒素ガスである。浸炭ガスとして炭化水素系ガスを用いることで無酸化浸炭を実現できる。浸炭ガスは炭化水素系ガスに限定されない。浸炭雰囲気は浸炭ガスを部分的に含むものでもよく、あるいは全てが浸炭ガスでもよい。
真空容器1内の浸炭雰囲気の全圧を一定に保持する場合、真空容器1内にガス源4から浸炭雰囲気用ガスを一定流量で供給すると共に、真空ポンプ3により浸炭雰囲気を一定流量で排気する。これにより、真空容器1内で浸炭雰囲気用ガスが例えば0.5L/minの一定流量で流れ、浸炭雰囲気の全圧が例えば80kPa程度に保持される。すなわち、真空容器1内で一定分圧の浸炭ガスを含む浸炭雰囲気が流動する。浸炭ガスの分圧は、真空容器1内の浸炭雰囲気の全圧に浸炭ガスのモル分率または容積%を乗じた値であり、浸炭ガスの濃度に対応する。真空容器1内の浸炭雰囲気の全圧を変更したり、浸炭ガスと希釈ガスの流量比を変更することで、ある一定温度での浸炭ガスのカーボンポテンシャルに対応する浸炭ガスの濃度(容積%)を変更できる。その浸炭ガスの分圧に対応する濃度は処理対象物の目標炭素濃度に応じて定めればよい。なお、ある一定温度での浸炭ガスのカーボンポテンシャルと浸炭ガスの濃度(容積%)との間の関係は、浸炭ガスの濃度を一定にして長時間にわたり浸炭を行えば処理対象物の表面炭素濃度はその一定温度におけるカーボンポテンシャルに一致することから、予め実験により求めることができる。図3は、1300℃における浸炭ガスの濃度(容積%)とカーボンポテンシャル(重量%)との間の実験により求めた関係の一例を示す。
浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、加熱装置2によりサンプル5′を初期設定温度に到達するまで加熱する。その初期設定温度は、δ鉄と液相からγ鉄に変態する包晶点温度以下であって液相からγ鉄とセメンタイトに変態する共晶点温度以上とされ、加熱装置2のコイル2aへの出力を変更することで調整できる。この際、サンプル5′の表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要なサンプル5′の温度上昇速度の下限値を求める。すなわち、サンプル5′を初期設定温度まで加熱する際の温度上昇速度が遅いと、その上昇過程において浸炭ガスの分解が進行するため、サンプル5′は表面炭素濃度が増加し、固容限を超えるために溶融を開始する。そのような溶融を生じることのない温度上昇速度の下限値を求める。例えば、上記包晶点は1494℃であることから、初期設定温度を1494℃未満に設定し、浸炭ガス濃度を例えば3vol%に維持した状態でサンプル5′を初期設定温度まで加熱し、サンプル5′の表面が溶融する直前の温度上昇速度を求める。初期設定温度が高過ぎる場合、温度上昇速度を速くしてもサンプル5′の表面が溶融することから、そのような溶融を生じることのない初期設定温度につき温度上昇速度の下限値を求める。その初期設定温度は、浸炭時間を短縮する上では可及的に高く設定するのが好ましい。
図1におけるJE線、すなわち鉄と炭素の平衡状態図におけるγ鉄からなる領域とγ鉄と液相からなる領域との境界線で示すように、サンプル5′の表面における炭素の固容限は浸炭温度の低下に伴って増加する。よって、包晶点以下であって共晶点以上の浸炭温度においてサンプル5′の浸炭を進行させる場合に、浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、サンプル5′の表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要な浸炭温度の降下速度の下限値を求めることができる。本実施形態におけるその降下速度下限値は、図1におけるJE線に沿ってサンプル5′の表面炭素濃度が増加するように定められる。例えば浸炭ガス濃度が3vol%の場合、図4において実線L9で示すように浸炭温度が時間に対して降下することで、サンプル5′の表面炭素濃度は実線L10で示すように時間に対して増加し、この表面炭素濃度の増加は浸炭温度の降下によるサンプル5′の表面における炭素の固容限の変化に対応する。よって、図4において実線L9で示す浸炭温度と時間の関係から浸炭温度の降下速度の下限値が定められる。
上記のように、浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、サンプル5′を初期設定温度に到達するまで加熱する場合において、その表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要な温度上昇速度の下限値を求め、また、浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、浸炭を進行させる場合において、サンプル5′の表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要な浸炭温度の降下速度の下限値を求めた後に、上記ガス浸炭用装置を用いて鋼製処理対象物のガス浸炭を行う。
処理対象物の浸炭はサンプル5′の浸炭と同様に行うことができる。すなわち図5に示すように、鋼製処理対象物5を加熱装置2にセットし、真空容器1内の空気を真空ポンプ3により排気し、真空容器1内にガス源4から浸炭雰囲気用ガスを導入して設定圧力まで浸炭雰囲気を昇圧し、真空容器1内にガス源4から浸炭雰囲気用ガスを一定流量で供給すると共に、真空ポンプ3により浸炭雰囲気用ガスを一定流量で排気する。これにより、真空容器1内の浸炭ガスの分圧を一定値に設定する。また、加熱装置2により処理対象物5をδ鉄と液相からγ鉄に変態する包晶点以下であって液相からγ鉄とセメンタイトに変態する共晶点以上の初期設定温度に到達するまで加熱する第1の工程を行う。この第1の工程において鋼製処理対象物5の表面炭素濃度が固容限を超えることがないように、サンプル5′を用いて予め求めた温度上昇速度の下限値以上の速度で処理対象物5の温度を上昇させる。この第1の工程においては、例えば処理対象物5の表面炭素濃度の初期値は0.2重量%、浸炭ガス(メタンガス)濃度は3vol%、初期設定温度は1470℃、処理対象物5の温度上昇速度は常温から1470℃まで45秒とする。これにより、処理対象物5の表面炭素濃度は、図1における破線矢印Y1で示すように変化してJE線上にある固容限を示すY点近傍に短時間で到達する。
上記第1の工程の後に、浸炭温度を前記初期設定温度から漸減させることで、処理対象物5の表面炭素濃度を固容限を超えない範囲で増加させると共に、処理対象物5の浸炭深さを増加させる第2の工程を行う。この第2の工程における浸炭温度の降下は、第1の工程において前記処理対象物が前記初期設定温度に到達した直後から実質的な遅れなしに開始するのが好ましい。この第2の工程においては、浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、鋼製処理対象物5の表面炭素濃度を固容限以下に維持できるように、サンプル5′を用いて予め求めた浸炭温度の降下速度の下限値以上の速度で浸炭温度を降下させる。また、処理対象物5の浸炭深さが目標値に到達する時の浸炭温度が共晶点以上になるように、上記初期設定温度と浸炭温度の降下速度を設定する。さらに、第1の工程における浸炭ガスの分圧と第2の工程における浸炭ガスの濃度とを互いに等しい一定値に設定する。この第2の工程においては、例えば処理対象物5の浸炭温度の降下速度は20℃/分とされる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
Claims (7)
- 浸炭ガスを含む浸炭雰囲気において、δ鉄と液相からγ鉄に変態する包晶点以下であって液相からγ鉄とセメンタイトに変態する共晶点以上の初期設定温度に到達するまで、鋼製処理対象物をその表面炭素濃度が固容限を超えることがないように加熱する第1の工程と、
前記第1の工程の後に浸炭温度を前記初期設定温度から漸減させることで、前記処理対象物の表面炭素濃度を固容限を超えない範囲で増加させると共に、前記処理対象物の浸炭深さを増加させる第2の工程とを備えるガス浸炭方法。 - 前記第1の工程において、浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、前記処理対象物の表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要な前記処理対象物の温度上昇速度の下限値を予め求め、その求めた下限値以上の速度で前記処理対象物の温度を上昇させる請求項1に記載のガス浸炭方法。
- 前記第1の工程において前記処理対象物が前記初期設定温度に到達した直後から、前記第2の工程における浸炭温度の降下を開始させる請求項1または2に記載のガス浸炭方法。
- 前記第2の工程において、浸炭ガスの分圧を一定値に維持した状態で、前記処理対象物の表面炭素濃度を固容限以下に維持する上で必要な浸炭温度の降下速度の下限値を予め求め、その求めた下限値以上の速度で浸炭温度を降下させる請求項1〜3の中の何れかに記載のガス浸炭方法。
- 前記第2の工程において、鉄と炭素の平衡状態図におけるγ鉄からなる領域とγ鉄と液相からなる領域との境界線に沿って前記処理対象物の表面炭素濃度が増加するように、前記降下速度下限値を定める請求項4に記載のガス浸炭方法。
- 前記第2の工程において、前記処理対象物の浸炭深さが目標値に到達する時の浸炭温度が前記共晶点以上になるように、前記初期設定温度と浸炭温度の降下速度を設定する請求項1〜5の中の何れかに記載のガス浸炭方法。
- 前記第1の工程における浸炭ガスの分圧と前記第2の工程における浸炭ガスの分圧とを互いに等しい一定値に設定する請求項1〜6の中の何れかに記載のガス浸炭方法。
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