JP3898028B2 - X線発生装置 - Google Patents

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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05GX-RAY TECHNIQUE
    • H05G1/00X-ray apparatus involving X-ray tubes; Circuits therefor
    • H05G1/02Constructional details
    • H05G1/04Mounting the X-ray tube within a closed housing

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線発生装置に関し、とくに、X線管を用いるX線発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線管を用いるX線発生装置では、X線管が適宜の支持部材によって支持されている。支持部材は、X線管の焦点がX線発生装置における所定の焦点位置に一致するようにX線管を支持する。X線管の焦点を所定の焦点位置に一致させるために、X線管の取り付け状態すなわちアライメント(alignment)を調節することが行われる。
【0003】
X線管を支持する支持部材は金属材料で構成されるのが普通である。X線管にはX線照射時に数十kV程度の高電圧が印加されるので、支持部材にはそのような高電圧に耐える絶縁対策が施される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ある種のX線発生装置、例えば、X線管を高電圧発生回路とともに単一の容器に収容するインテグレート(integrate)型のX線発生装置等においては、その構造に由来して、X線管のアライメント作業がやりにくいものとなる。また、X線管の支持部材の材料が金属なので、絶縁対策に課せられる条件は厳しいものとなる。
【0005】
そこで、本発明の課題は、X線管のアライメントが容易であり、また、高電圧に対する絶縁が容易なX線発生装置を実現することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明は、単一のねじ穴および複数のピン穴が端面に垂直に設けられた基部を有するX線管と、エポキシラミネーテッド・グラスクロスシートの一体構造からなり、前記X線管の基部の端面が当接する当接面、前記ねじ穴に対応して前記当接面に垂直に設けられ前記ねじ穴に螺合するねじが通過可能なねじ貫通孔、前記複数のピン穴に対応して前記当接面に垂直にそれぞれ設けられ対応するピン穴の径と同一の径を有し前記ピン穴に挿入されるピンが通過可能な複数のピン貫通孔、および、前記ねじ貫通孔が設けられた位置から前記当接面の延長方向に隔たる位置に形成された基部を有するブラケットと、前記ブラケットにおいて前記当接面の反対側から前記ねじ貫通孔を通じて前記X線管の基部のねじ穴に螺合するねじと、前記ブラケットにおいて前記当接面の反対側から前記複数のピン貫通孔を通じて前記X線管の基部の複数のピン穴にそれぞれ挿入される複数のピンと、前記ブラケットの基部が取り付けられる基板と、を具備することを特徴とするX線発生装置である。
【0007】
本発明では、ブラケットの、X線管の基部の端面が当接する当接面に、X線管の基部の端面のねじ穴および複数のピン穴に対応するねじ貫通孔およびピン貫通孔をそれぞれ設け、これらねじ貫通孔およびピン貫通孔を通してブラケット側からX線管のねじ穴および複数のピン穴にそれぞれ進入させたねじおよび複数のピンによってX線管をブラケットに取り付けるようにしたので、ブラケットに対するX線管の位置関係が複数のピンで自ずから規定される。また、ブラケットがエポキシラミネーテッド・グラスクロスシートの一体構造からなることにより、高電圧に対する絶縁が効果的に行われる。
【0008】
前記ブラケットの基部は前記基板に当接する当接面を有し、この当接面の延長方向は前記X線管の基部の端面が当接する当接面の延長方向に垂直であることが、X線管を基板の表面から距離を保った状態で支持する点で好ましい。
【0009】
前記ブラケットは前記X線管の基部の端面が当接する当接面と前記基部との間の部分において概ね直角に曲がっていることが、X線管の当接部から基部までの沿面距離を大きくする点で好ましい。
【0010】
前記複数のピン穴は前記ねじ穴に関して互いに反対側に設けられて対をなす2つのピン穴を含むことが、ピン穴の配置が偏らない点で好ましい。
前記対をなす2つのピン穴は前記ねじ穴に関して対称的に位置することが、ピン穴の配置のバランスが良い点で好ましい。
【0011】
前記複数のピン穴は前記ねじ穴を中心とする円周上に等間隔に位置することが、すべてのピン穴の配置のバランスが良い点で好ましい。
前記複数のピン穴の数は4であることが、少数のピンで精度の良い位置規制を行う点で好ましい。
【0012】
前記X線管の基部の端面は管軸に垂直であることが、X線管をその管軸がブラケットの当接面に垂直になるように支持する点で好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態に限定されるものではない。図1にX線透視装置用のX線照射・検出装置の模式的構成を示す。同図に示すように、X線照射・検出装置では、照射部1と検出部3が、C字状の支持腕5の両端にそれぞれ支持され空間を隔てて互いに対向している。支持腕5はスタンド7によって支持されている。
【0014】
照射部1と検出部3の間の空間には透視の対象9がクレードル11に搭載されて搬入される。照射部1はX線管を内蔵し、破線で示すように、X線焦点Fから発散するコーン(cone)状のX線ビーム(beam)を対象9に照射する。対象9を透過したX線が検出部3によって検出される。以下に説明する本発明の実施の形態の一例は、例えばこのようなX線照射・検出装置における照射部1として用いられる。
【0015】
図2に、X線発生装置の電気的構成をブロック(block)図によって示す。同図に示すように、本装置はインバータ(inverter)10を有する。インバータ10は、図示しない外部直流電源から与えられる直流を例えば数十kHz程度の周波数の交流に変換して高電圧発生回路12に入力する。高電圧発生回路12は、入力の交流をトランス(transformer)で昇圧しかつ整流して正負一対の直流の高電圧を発生する。正負一対の直流の高電圧は例えば+60kVおよび−60kVである。正の直流高電圧はX線管14のアノード(anode)に印加される。負の直流高電圧はX線管14とカソード(cathode)に印加される。これによってアノード・カソード間には例えば120kVの電圧が加わる。
【0016】
アノード電圧およびカソード電圧は、電圧センサ(sensor)16,16’によってそれぞれ検出され、制御回路18にフィードバック(feedback)される。制御回路18は、アノード電圧およびカソード電圧がそれぞれ所定の電圧となるようにインバータ10を制御する。制御回路18には図示しない外部指令装置から制御指令が与えられる。制御回路18はその制御指令の下でX線照射制御を行う。
【0017】
図3に、本装置の外観を略図によって示す。なお、本装置の外観は上部カバー(cover)をはずした状態で示す。図4には、本装置を構成要素に分解した状態で示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。
【0018】
両図に示すように、本装置はケース(case)110を有する。ケース110は上部が大きく開口した概ね長方形の金属ケースである。金属としては例えばアルミニウム(Al)合金等が用いられる。ケース110は側壁の1つを上方の延長してなる延長壁112を有する。延長壁112が形成された個所の側壁は二重壁となっている。
【0019】
ケース110の中には、X線管容器120および高電圧部130が取り付けられている。これらはX線管容器120が上になるようにして取り付けられている。X線管容器120はX線管を内蔵している。高電圧部130はX線管容器120内のX線管にアノード・カソード間電圧を供給する。高電圧部130は外側が電気絶縁材料で覆われ、これによってケース110の内面との間の絶縁を確保するようになっている。高電圧部130には、図2に示した高電圧発生回路12および電圧センサ16,16’が含まれる。また、X線管にフィラメント(filament)電流を供給する回路も含まれる。
【0020】
X線管容器120は上面にX線出射用の開口122を有する。X線管容器120はX線不透過性の材料によって構成され、開口122以外からはX線を出射しない構成になっている。X線管容器120の構成および材料並びにX線管容器120の内部のX線管支持機構については後にあらためて説明する。
【0021】
X線管容器120および高電圧部130を収容した状態で、ケース110の開口が蓋140によって密閉される。蓋140は、X線管容器120の開口122に対応する個所にX線出射窓142を有する。X線出射窓142はX線透過性の薄板で密閉された窓である。薄板の材料としては例えばアルミニウム等が使用される。
【0022】
密閉された状態で、ケース110には例えば油等の電気絶縁性の液体が充填される。注入された液体は開口122を通じてX線管容器120内にも充満する。液体の充填は蓋140に設けられた注入口144を通じて行われる。なお、注入口は逆止弁を有しいったん注入した液は外部に漏れないようになっている。
【0023】
蓋140は、また、内部液体の温度膨張を吸収するためのベロー(bellow)146を備えている。なお、ベロー146は内部液の膨張収縮に応じて容積が変化する小型の容器である。
【0024】
延長壁112の内面には回路基板152が取り付けられている。回路基板152は、下半分をケース110の二重壁の間に挿入した状態で取り付けられる。回路基板152上には、図2に示したインバータ10の回路が形成されている。インバータ10と高電圧発生回路12との接続は、蓋140を液密に貫通する電気経路(図略)を通じて行われる。
【0025】
蓋140の上には回路基板154,156,158が取り付けられている。回路基板154は、蓋140の上面にX線出射窓142を避け板面が平行になるようにして取り付けられている。回路基板156,158は、支持具166,168を介して蓋140の周辺に板面を蓋140の上面に垂直にして取り付けられている。回路基板152〜158はいずれもX線出射窓142から出射されたX線が当たらない位置に取り付けられている。
【0026】
回路基板154,156,158には、図2に示した制御回路18が適宜の機能ごとに分けて形成されている。制御回路18と電圧センサ16,16’との接続は、蓋140を液密に貫通する電気経路(図略)を通じて行われる。
【0027】
図5および図6に、2つの方向から見たX線管容器120の外観を略図によってそれぞれ示す。なお、図6は上板およびX線管をはずした状態での外観を示す。同図に示すように、X線管容器120は概ね長方形の箱形の容器となっている。X線管容器120は、底板202、上板204、端板206,206’および側板208,210,210’の組み合わせによって構成される。上板204にはX線出射用の開口122が設けられている。
【0028】
底板202はX線管容器120のベース(base)を構成する。底板202の両端部に、端板206,206’が互いに対向して底板202の上面に垂直に取り付けられている。取り付けは例えばねじ止め等により行われる。以下同様である。端板206,206’の間には、底板202の一方の側に沿って、側板208が底板202の上面および端板206,206’の板面に垂直に取り付けられ、また、底板202の他方の側に沿って、側板210,210’が側板210を上にして端板206,206’に垂直に取り付けられている。
【0029】
端板206,206’に対する側板210,210’の取り付けは、例えば、端板206,206’に形成された溝に側板210,210’の両端部を嵌合させること等により行われる。側板210は底板202に対して垂直であり、側板210’は底板202に向かう傾斜を有する。これら側板210,210’は、上下につながって外側に屈曲したX線管容器120の側壁を構成する。上板204は、端板206,206’および側板208,210の端面によって縁取られる開口を上から塞いでいる。
【0030】
図7に、X線管容器120の横断面を示す。同図における一点鎖線の円は、X線管容器120の内部に取り付けられる後述のX線管300の外周面を表す。底板202、上板204および側板208,210,210’のうち、側板210,210’がその他の板よりもX線管の外周面からの距離が短くなっている。
【0031】
底板202、上板204、端板206,206’および側板208の材料としては、鉛が添加された銅合金が用いられる。図8に、そのような銅合金の組成を示す。同図に示すように、各成分の比率は、亜鉛(Zn)が2〜4%、スズ(Sn)が3.5〜4.5%、ニッケル(Ni)が1.5〜2.5%、鉛(Pb)が21〜26%で、残りが銅(Cu)となる。なお、鉛の比率を21%とした場合の銅合金の組成は図9に示すようになり、鉛の比率を26%とした場合の銅合金の組成は図10に示すようになる。
【0032】
このような組成の銅合金からなる厚さ6mmの板は、厚さ2mmの鉛板と同等のX線遮蔽性を有する。したがって、鉛に代わるX線遮蔽材料として利用することが可能である。
【0033】
このような銅合金は、また、真鍮と同等の熱伝導率、比熱および密度を有する。図11に、真鍮の熱伝導率、比熱および密度を鉛と対比して示す。同図に示すように、真鍮は、熱伝導率が鉛の10倍以上であり、比熱が3倍程度であり、密度が8割程度である。
【0034】
したがって、X線管容器120の底板202、上板204、端板206,206’および側板208を上記の銅合金で構成することにより、鉛と同等のX線遮蔽性を有し、かつ、鉛よりも熱伝導性が優れたX線管容器を得ることができる。
【0035】
側板210,210’の材料としては、エポキシラミネーテッド・グラスクロスシート(epoxy laminated glass cloth sheet)と鉛の複合材料が用いられる。エポキシラミネーテッド・グラスクロスシートは当該技術分野ではFR4とも呼ばれている。そこで、以下、エポキシラミネーテッド・グラスクロスシートをFR4ともいう。
【0036】
FR4と鉛の複合材料は、例えば図12に示すように、鉛を中間層としRF4をその上下の層とする三層構造を持つ。側板210,210’は、鉛部分の厚みを2mmとしたこのような複合材料の板で構成される。
【0037】
FR4は、図13に電気的諸定数を示すように、優れた電気絶縁性を有するので、X線管に近接した容器壁の材料として好適である。そして、このように、容器壁をX線管に近接させることにより、その分だけX線管容器120を小さくすることが可能になる。FR4そのものはX線遮蔽性を持たないが、中間層に鉛を有する複合材料とすることによりX線遮蔽が可能になる。
【0038】
なお、X線管容器120が、X線管の外周面から側板210,210’までの距離が他の各板と同様に十分にある構成となっている場合は、側板210,210’も上記の銅合金で構成してもよいのはいうまでもない。
【0039】
底板202、上板204および側板208,210,210’は、図7に破線の円で囲んで示すように、隣接する板との対向部をそれぞれ有する。なお、この図では示されないが、端板206,206’も他の各板との間に対向部を有するのはいうまでもない。
【0040】
それら各対向部において2つの板の対向面は、X線管の焦点Fから放射されるX線の方向と交差するように形成される。すなわち、各対向部における2つの板の対向面はX線の放射方向とは非平行となるようにしてある。このため、X線が2つの板の対向部の隙間から外部に漏洩することがない。
【0041】
X線管容器120がこのような構成および材料からなることにより、X線管から放射されたX線は、開口122から出射されるもの以外はすべて遮蔽される。このようなX線管容器120にX線管300を収容するので、X線管300の外周面には従来のように鉛板をエポキシ樹脂等で貼り付ける必要はなくなる。
【0042】
したがって、X線管の熱は効率良く周囲の液体に伝達される。液体の熱はX線管容器120を構成する熱伝導性が良い各板を通じてその外側の液体に伝達され、さらにはケース110を通じて外部に発散される。このようにして効率良くX線管の放熱を行うことができる。そして、X線管の放熱の効率が良いことにより、本装置の温度上昇率が小さくなるので、連続的に稼働可能な時間を長くすることができる。
【0043】
図14に、X線管300の外観を略図によって示す。同図に示すように、X線管300は概ね円柱状の外形を有する。X線管300は、両端が閉じた円筒状の透明な管球302の中にアノード304およびカソード306を有する。
【0044】
X線管300は、また、管球302のアノード側の端部に基部310を有する。基部310の端面は、X線管の管軸に垂直な平面となっている。基部310の端面には、ねじ穴312および複数のピン穴314が端面に垂直に設けられている。これらはいずれも有底の穴である。
【0045】
ねじ穴312は端面の中心に設けられ、複数のピン穴314はねじ穴312の周囲に分散して配置される。ここでは、ピン穴314の数が4である例を示すが、ピン穴314の数は4に限らず適宜の複数であってよい。
【0046】
4つのピン穴314は、ねじ穴312を中心とする円周上に等間隔に配置される。これによって、ピン穴314はねじ穴312に関して2つずつ互いに反対側に位置するものとなる。また、ねじ穴312に関して互いに対称的となる。なお、複数のピン穴314の配置はこれに限らず適宜の配置としてよい。
【0047】
図15、図16および図17に、上記のようなX線管300をX線管容器120内で支持するのに用いられるブラケット(bracket)400の構成を示す。図15および図16は互いに反対側についての立面図、図17は斜視図である。
【0048】
これらの図に示すように、ブラケット400は、概ね直角に曲がった腕木状の構造を持つ。すなわち、ブラケット400は、基部402から垂直に立ち上がる垂直肢404およびそこから水平に延びる水平肢406を有する。水平肢406の先端寄りにはねじ貫通孔412および複数のピン貫通孔414が設けられている。これら各貫通孔の方向は、垂直肢404および水平肢406の延在方向に垂直である。
【0049】
ねじ貫通孔412は、X線管300の基部310のねじ穴312に対応するものであり、ねじ穴312に取り付けられるねじが挿通可能な内径を有する。複数のピン貫通孔414は、X線管300の基部310の複数のピン穴314に対応するものであり、ピン穴314の内径と同一の内径を有する。
【0050】
水平肢406の先端は片側から部分的に切除され、その部分において水平肢406の厚みが減じられている。ねじ貫通孔412および2つのピン貫通孔414はこの厚みが減じられた部分に設けられている。部分的な切除が行われない方の側面は図16に示すように平面となっている。この平面は後述のようにX線管300の基部310の端面が当接する平面となる。
【0051】
ブラケット400を構成する材料はFR4である。FR4は前述のように電気絶縁性に優れることに加えて、図18に機械的諸定数を示すように、構造材料としても優れた性質を持っている。
【0052】
このようなブラケット400が、図19に示すように、X線管容器120の底板202の上面に取り付けられる。ブラケット400は、底板202の一端寄りの所定の個所において、その上面に基部402の底面を当接させた状態でねじ止め等により取り付けられる。ブラケット400は切除部がある側面が底板202の端部側となるように取り付けられる。
【0053】
ブラケット400にX線管300を取り付けるに当たっては、図20に示すようにX線管300をブラケット400に当接する。その際、X線管300の基部310のねじ穴および複数のピン穴をブラケット400のねじ貫通孔412および複数のピン貫通孔414にそれぞれ対応させて当接する。
【0054】
そして、ブラケット400側から、ねじ512をねじ貫通孔412を通してX線管300のねじ穴312に取り付け、ねじ512を完全に締めない状態でX線管300をブラケット400に仮止めする。この状態で、ブラケット400側から、複数のピン514を複数のピン貫通孔414を通してX線管300の複数のピン穴314にそれぞれ挿入する。
【0055】
ピン514はピン貫通孔414およびピン穴314の内径にゆるみなく適合する外径を持っており、そのようなピンをピン貫通孔414からピン穴314にかけて挿入することにより、ブラケット400に対するX線管300の位置関係が一義的にかつ精度良く規制される。その後にねじ512を完全に締め付けてX線管300をブラケット400に緊結する。
【0056】
このように、ブラケット400に対するX線管300の位置関係すなわちアライメントが、ピン514とピン貫通孔414およびピン穴314とによって、X線管300の取り付け段階で一義的かつ精度良く規制されるので、従来のように、X線管300を所定位置に取り付けた後のアライメント調整は不要となる。
【0057】
また、ブラケット400はFR4を材料として構成されるので、高電圧部となるX線管300の基部310とグラウンド電位となるX線管容器120の底板202との間の絶縁を効果的に維持することができる。とくに、X線管300を垂直肢404の先から延びる水平肢406の先端部分に取り付けるようにしたことにより、X線管300の取り付け部から底板202までの沿面距離が長くなり良好な絶縁を維持することができる。
【0058】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、X線管のアライメントが容易であり、高電圧に対する絶縁が容易なX線発生装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】X線照射・検出装置の模式的構成図である。
【図2】X線発生装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】X線発生装置の外観を示す略図である。
【図4】X線発生装置の分解図を示す略図である。
【図5】X線管容器の外観を示す略図である。
【図6】一部を除去したX線管容器の外観を示す略図である。
【図7】X線管容器の横断面を示す略図である。
【図8】銅合金の組成を示す図である。
【図9】銅合金の組成を示す図である。
【図10】銅合金の組成を示す図である。
【図11】真鍮の諸定数を鉛と対比して示す図である。
【図12】FR4と鉛の複合材料の断面を示す略図である。
【図13】FR4の諸定数を示す図である。
【図14】X線管の外観を示す略図である。
【図15】ブラケットの立面図である。
【図16】ブラケットの立面図である。
【図17】ブラケットの斜視図である。
【図18】FR4の諸定数を示す図である。
【図19】底板へのブラケットの取り付け状態を示す略図である。
【図20】ブラケットへのX線管の取り付け状態を示す略図である。
【符号の説明】
110 ケース
130 高電圧部
140 蓋
142 X線出射窓
152〜158 回路基板
120 X線管容器
122 開口
202 底板
204 上板
206,206’ 端板
208,210,210’ 側板
300 X線管
310 基部
312 ねじ穴
314 ピン穴
400 ブラケット
412 ねじ貫通孔
414 ピン貫通孔
512 ねじ
514 ピン

Claims (8)

  1. 単一のねじ穴および複数のピン穴が端面に垂直に設けられた基部を有するX線管と、
    エポキシラミネーテッド・グラスクロスシートの一体構造からなり、前記X線管の基部の端面が当接する当接面、前記ねじ穴に対応して前記当接面に垂直に設けられ前記ねじ穴に螺合するねじが通過可能なねじ貫通孔、前記複数のピン穴に対応して前記当接面に垂直にそれぞれ設けられ対応するピン穴の径と同一の径を有し前記ピン穴に挿入されるピンが通過可能な複数のピン貫通孔、および、前記ねじ貫通孔が設けられた位置から前記当接面の延長方向に隔たる位置に形成された基部を有するブラケットと、
    前記ブラケットにおいて前記当接面の反対側から前記ねじ貫通孔を通じて前記X線管の基部のねじ穴に螺合するねじと、
    前記ブラケットにおいて前記当接面の反対側から前記複数のピン貫通孔を通じて前記X線管の基部の複数のピン穴にそれぞれ挿入される複数のピンと、
    前記ブラケットの基部が取り付けられる基板と、
    を具備することを特徴とするX線発生装置。
  2. 前記ブラケットの基部は前記基板に当接する当接面を有し、
    この当接面の延長方向は前記X線管の基部の端面が当接する当接面の延長方向に垂直である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線発生装置。
  3. 前記ブラケットは前記X線管の基部の端面が当接する当接面と前記基部との間の部分において概ね直角に曲がっている、
    ことを特徴とする請求項2に記載のX線発生装置。
  4. 前記複数のピン穴は前記ねじ穴に関して互いに反対側に設けられて対をなす2つのピン穴を含む、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載のX線発生装置。
  5. 前記対をなす2つのピン穴は前記ねじ穴に関して対称的に位置する、
    ことを特徴とする請求項4に記載のX線発生装置。
  6. 前記複数のピン穴は前記ねじ穴を中心とする円周上に等間隔に位置する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載のX線発生装置。
  7. 前記複数のピン穴の数は4である、
    ことを特徴とする請求項6に記載のX線発生装置。
  8. 前記X線管の基部の端面は管軸に垂直である、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載のX線発生装置。
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