JP2003142293A - X線発生装置 - Google Patents

X線発生装置

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JP2003142293A JP2001334149A JP2001334149A JP2003142293A JP 2003142293 A JP2003142293 A JP 2003142293A JP 2001334149 A JP2001334149 A JP 2001334149A JP 2001334149 A JP2001334149 A JP 2001334149A JP 2003142293 A JP2003142293 A JP 2003142293A
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05GX-RAY TECHNIQUE
    • H05G1/00X-ray apparatus involving X-ray tubes; Circuits therefor
    • H05G1/02Constructional details
    • H05G1/04Mounting the X-ray tube within a closed housing

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  • X-Ray Techniques (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線管のアライメントが容易であり、また、
高電圧に対する絶縁が容易なX線発生装置を実現するこ
とである。 【解決手段】 ブラケット400の、X線管300の基
部310の端面が当接する当接面に、X線管の基部の端
面のねじ穴および複数のピン穴に対応するねじ貫通孔4
12およびピン貫通孔414をそれぞれ設け、これらね
じ貫通孔およびピン貫通孔を通してブラケット側からX
線管のねじ穴および複数のピン穴にそれぞれ進入させた
ねじ512および複数のピン514によってX線管をブ
ラケットに取り付ける。ブラケットはFR4の一体構造
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線発生装置に関
し、とくに、X線管を用いるX線発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】X線管を用いるX線発生装置では、X線
管が適宜の支持部材によって支持されている。支持部材
は、X線管の焦点がX線発生装置における所定の焦点位
置に一致するようにX線管を支持する。X線管の焦点を
所定の焦点位置に一致させるために、X線管の取り付け
状態すなわちアライメント(alignment)を調
節することが行われる。
【0003】X線管を支持する支持部材は金属材料で構
成されるのが普通である。X線管にはX線照射時に数十
kV程度の高電圧が印加されるので、支持部材にはその
ような高電圧に耐える絶縁対策が施される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ある種のX線発生装
置、例えば、X線管を高電圧発生回路とともに単一の容
器に収容するインテグレート(integrate)型
のX線発生装置等においては、その構造に由来して、X
線管のアライメント作業がやりにくいものとなる。ま
た、X線管の支持部材の材料が金属なので、絶縁対策に
課せられる条件は厳しいものとなる。
【0005】そこで、本発明の課題は、X線管のアライ
メントが容易であり、また、高電圧に対する絶縁が容易
なX線発生装置を実現することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明は、単一のねじ穴および複数のピン穴が端面
に垂直に設けられた基部を有するX線管と、エポキシラ
ミネーテッド・グラスクロスシートの一体構造からな
り、前記X線管の基部の端面が当接する当接面、前記ね
じ穴に対応して前記当接面に垂直に設けられ前記ねじ穴
に螺合するねじが通過可能なねじ貫通孔、前記複数のピ
ン穴に対応して前記当接面に垂直にそれぞれ設けられ対
応するピン穴の径と同一の径を有し前記ピン穴に挿入さ
れるピンが通過可能な複数のピン貫通孔、および、前記
ねじ貫通孔が設けられた位置から前記当接面の延長方向
に隔たる位置に形成された基部を有するブラケットと、
前記ブラケットにおいて前記当接面の反対側から前記ね
じ貫通孔を通じて前記X線管の基部のねじ穴に螺合する
ねじと、前記ブラケットにおいて前記当接面の反対側か
ら前記複数のピン貫通孔を通じて前記X線管の基部の複
数のピン穴にそれぞれ挿入される複数のピンと、前記ブ
ラケットの基部が取り付けられる基板と、を具備するこ
とを特徴とするX線発生装置である。
【0007】本発明では、ブラケットの、X線管の基部
の端面が当接する当接面に、X線管の基部の端面のねじ
穴および複数のピン穴に対応するねじ貫通孔およびピン
貫通孔をそれぞれ設け、これらねじ貫通孔およびピン貫
通孔を通してブラケット側からX線管のねじ穴および複
数のピン穴にそれぞれ進入させたねじおよび複数のピン
によってX線管をブラケットに取り付けるようにしたの
で、ブラケットに対するX線管の位置関係が複数のピン
で自ずから規定される。また、ブラケットがエポキシラ
ミネーテッド・グラスクロスシートの一体構造からなる
ことにより、高電圧に対する絶縁が効果的に行われる。
【0008】前記ブラケットの基部は前記基板に当接す
る当接面を有し、この当接面の延長方向は前記X線管の
基部の端面が当接する当接面の延長方向に垂直であるこ
とが、X線管を基板の表面から距離を保った状態で支持
する点で好ましい。
【0009】前記ブラケットは前記X線管の基部の端面
が当接する当接面と前記基部との間の部分において概ね
直角に曲がっていることが、X線管の当接部から基部ま
での沿面距離を大きくする点で好ましい。
【0010】前記複数のピン穴は前記ねじ穴に関して互
いに反対側に設けられて対をなす2つのピン穴を含むこ
とが、ピン穴の配置が偏らない点で好ましい。前記対を
なす2つのピン穴は前記ねじ穴に関して対称的に位置す
ることが、ピン穴の配置のバランスが良い点で好まし
い。
【0011】前記複数のピン穴は前記ねじ穴を中心とす
る円周上に等間隔に位置することが、すべてのピン穴の
配置のバランスが良い点で好ましい。前記複数のピン穴
の数は4であることが、少数のピンで精度の良い位置規
制を行う点で好ましい。
【0012】前記X線管の基部の端面は管軸に垂直であ
ることが、X線管をその管軸がブラケットの当接面に垂
直になるように支持する点で好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態
に限定されるものではない。図1にX線透視装置用のX
線照射・検出装置の模式的構成を示す。同図に示すよう
に、X線照射・検出装置では、照射部1と検出部3が、
C字状の支持腕5の両端にそれぞれ支持され空間を隔て
て互いに対向している。支持腕5はスタンド7によって
支持されている。
【0014】照射部1と検出部3の間の空間には透視の
対象9がクレードル11に搭載されて搬入される。照射
部1はX線管を内蔵し、破線で示すように、X線焦点F
から発散するコーン(cone)状のX線ビーム(be
am)を対象9に照射する。対象9を透過したX線が検
出部3によって検出される。以下に説明する本発明の実
施の形態の一例は、例えばこのようなX線照射・検出装
置における照射部1として用いられる。
【0015】図2に、X線発生装置の電気的構成をブロ
ック(block)図によって示す。同図に示すよう
に、本装置はインバータ(inverter)10を有
する。インバータ10は、図示しない外部直流電源から
与えられる直流を例えば数十kHz程度の周波数の交流
に変換して高電圧発生回路12に入力する。高電圧発生
回路12は、入力の交流をトランス(transfor
mer)で昇圧しかつ整流して正負一対の直流の高電圧
を発生する。正負一対の直流の高電圧は例えば+60k
Vおよび−60kVである。正の直流高電圧はX線管1
4のアノード(anode)に印加される。負の直流高
電圧はX線管14とカソード(cathode)に印加
される。これによってアノード・カソード間には例えば
120kVの電圧が加わる。
【0016】アノード電圧およびカソード電圧は、電圧
センサ(sensor)16,16’によってそれぞれ
検出され、制御回路18にフィードバック(feedb
ack)される。制御回路18は、アノード電圧および
カソード電圧がそれぞれ所定の電圧となるようにインバ
ータ10を制御する。制御回路18には図示しない外部
指令装置から制御指令が与えられる。制御回路18はそ
の制御指令の下でX線照射制御を行う。
【0017】図3に、本装置の外観を略図によって示
す。なお、本装置の外観は上部カバー(cover)を
はずした状態で示す。図4には、本装置を構成要素に分
解した状態で示す。本装置は本発明の実施の形態の一例
である。本装置の構成によって、本発明の装置に関する
実施の形態の一例が示される。
【0018】両図に示すように、本装置はケース(ca
se)110を有する。ケース110は上部が大きく開
口した概ね長方形の金属ケースである。金属としては例
えばアルミニウム(Al)合金等が用いられる。ケース
110は側壁の1つを上方の延長してなる延長壁112
を有する。延長壁112が形成された個所の側壁は二重
壁となっている。
【0019】ケース110の中には、X線管容器120
および高電圧部130が取り付けられている。これらは
X線管容器120が上になるようにして取り付けられて
いる。X線管容器120はX線管を内蔵している。高電
圧部130はX線管容器120内のX線管にアノード・
カソード間電圧を供給する。高電圧部130は外側が電
気絶縁材料で覆われ、これによってケース110の内面
との間の絶縁を確保するようになっている。高電圧部1
30には、図2に示した高電圧発生回路12および電圧
センサ16,16’が含まれる。また、X線管にフィラ
メント(filament)電流を供給する回路も含ま
れる。
【0020】X線管容器120は上面にX線出射用の開
口122を有する。X線管容器120はX線不透過性の
材料によって構成され、開口122以外からはX線を出
射しない構成になっている。X線管容器120の構成お
よび材料並びにX線管容器120の内部のX線管支持機
構については後にあらためて説明する。
【0021】X線管容器120および高電圧部130を
収容した状態で、ケース110の開口が蓋140によっ
て密閉される。蓋140は、X線管容器120の開口1
22に対応する個所にX線出射窓142を有する。X線
出射窓142はX線透過性の薄板で密閉された窓であ
る。薄板の材料としては例えばアルミニウム等が使用さ
れる。
【0022】密閉された状態で、ケース110には例え
ば油等の電気絶縁性の液体が充填される。注入された液
体は開口122を通じてX線管容器120内にも充満す
る。液体の充填は蓋140に設けられた注入口144を
通じて行われる。なお、注入口は逆止弁を有しいったん
注入した液は外部に漏れないようになっている。
【0023】蓋140は、また、内部液体の温度膨張を
吸収するためのベロー(bellow)146を備えて
いる。なお、ベロー146は内部液の膨張収縮に応じて
容積が変化する小型の容器である。
【0024】延長壁112の内面には回路基板152が
取り付けられている。回路基板152は、下半分をケー
ス110の二重壁の間に挿入した状態で取り付けられ
る。回路基板152上には、図2に示したインバータ1
0の回路が形成されている。インバータ10と高電圧発
生回路12との接続は、蓋140を液密に貫通する電気
経路(図略)を通じて行われる。
【0025】蓋140の上には回路基板154,15
6,158が取り付けられている。回路基板154は、
蓋140の上面にX線出射窓142を避け板面が平行に
なるようにして取り付けられている。回路基板156,
158は、支持具166,168を介して蓋140の周
辺に板面を蓋140の上面に垂直にして取り付けられて
いる。回路基板152〜158はいずれもX線出射窓1
42から出射されたX線が当たらない位置に取り付けら
れている。
【0026】回路基板154,156,158には、図
2に示した制御回路18が適宜の機能ごとに分けて形成
されている。制御回路18と電圧センサ16,16’と
の接続は、蓋140を液密に貫通する電気経路(図略)
を通じて行われる。
【0027】図5および図6に、2つの方向から見たX
線管容器120の外観を略図によってそれぞれ示す。な
お、図6は上板およびX線管をはずした状態での外観を
示す。同図に示すように、X線管容器120は概ね長方
形の箱形の容器となっている。X線管容器120は、底
板202、上板204、端板206,206’および側
板208,210,210’の組み合わせによって構成
される。上板204にはX線出射用の開口122が設け
られている。
【0028】底板202はX線管容器120のベース
(base)を構成する。底板202の両端部に、端板
206,206’が互いに対向して底板202の上面に
垂直に取り付けられている。取り付けは例えばねじ止め
等により行われる。以下同様である。端板206,20
6’の間には、底板202の一方の側に沿って、側板2
08が底板202の上面および端板206,206’の
板面に垂直に取り付けられ、また、底板202の他方の
側に沿って、側板210,210’が側板210を上に
して端板206,206’に垂直に取り付けられてい
る。
【0029】端板206,206’に対する側板21
0,210’の取り付けは、例えば、端板206,20
6’に形成された溝に側板210,210’の両端部を
嵌合させること等により行われる。側板210は底板2
02に対して垂直であり、側板210’は底板202に
向かう傾斜を有する。これら側板210,210’は、
上下につながって外側に屈曲したX線管容器120の側
壁を構成する。上板204は、端板206,206’お
よび側板208,210の端面によって縁取られる開口
を上から塞いでいる。
【0030】図7に、X線管容器120の横断面を示
す。同図における一点鎖線の円は、X線管容器120の
内部に取り付けられる後述のX線管300の外周面を表
す。底板202、上板204および側板208,21
0,210’のうち、側板210,210’がその他の
板よりもX線管の外周面からの距離が短くなっている。
【0031】底板202、上板204、端板206,2
06’および側板208の材料としては、鉛が添加され
た銅合金が用いられる。図8に、そのような銅合金の組
成を示す。同図に示すように、各成分の比率は、亜鉛
(Zn)が2〜4%、スズ(Sn)が3.5〜4.5
%、ニッケル(Ni)が1.5〜2.5%、鉛(Pb)
が21〜26%で、残りが銅(Cu)となる。なお、鉛
の比率を21%とした場合の銅合金の組成は図9に示す
ようになり、鉛の比率を26%とした場合の銅合金の組
成は図10に示すようになる。
【0032】このような組成の銅合金からなる厚さ6m
mの板は、厚さ2mmの鉛板と同等のX線遮蔽性を有す
る。したがって、鉛に代わるX線遮蔽材料として利用す
ることが可能である。
【0033】このような銅合金は、また、真鍮と同等の
熱伝導率、比熱および密度を有する。図11に、真鍮の
熱伝導率、比熱および密度を鉛と対比して示す。同図に
示すように、真鍮は、熱伝導率が鉛の10倍以上であ
り、比熱が3倍程度であり、密度が8割程度である。
【0034】したがって、X線管容器120の底板20
2、上板204、端板206,206’および側板20
8を上記の銅合金で構成することにより、鉛と同等のX
線遮蔽性を有し、かつ、鉛よりも熱伝導性が優れたX線
管容器を得ることができる。
【0035】側板210,210’の材料としては、エ
ポキシラミネーテッド・グラスクロスシート(epox
y laminated glass cloth s
heet)と鉛の複合材料が用いられる。エポキシラミ
ネーテッド・グラスクロスシートは当該技術分野ではF
R4とも呼ばれている。そこで、以下、エポキシラミネ
ーテッド・グラスクロスシートをFR4ともいう。
【0036】FR4と鉛の複合材料は、例えば図12に
示すように、鉛を中間層としRF4をその上下の層とす
る三層構造を持つ。側板210,210’は、鉛部分の
厚みを2mmとしたこのような複合材料の板で構成され
る。
【0037】FR4は、図13に電気的諸定数を示すよ
うに、優れた電気絶縁性を有するので、X線管に近接し
た容器壁の材料として好適である。そして、このよう
に、容器壁をX線管に近接させることにより、その分だ
けX線管容器120を小さくすることが可能になる。F
R4そのものはX線遮蔽性を持たないが、中間層に鉛を
有する複合材料とすることによりX線遮蔽が可能にな
る。
【0038】なお、X線管容器120が、X線管の外周
面から側板210,210’までの距離が他の各板と同
様に十分にある構成となっている場合は、側板210,
210’も上記の銅合金で構成してもよいのはいうまで
もない。
【0039】底板202、上板204および側板20
8,210,210’は、図7に破線の円で囲んで示す
ように、隣接する板との対向部をそれぞれ有する。な
お、この図では示されないが、端板206,206’も
他の各板との間に対向部を有するのはいうまでもない。
【0040】それら各対向部において2つの板の対向面
は、X線管の焦点Fから放射されるX線の方向と交差す
るように形成される。すなわち、各対向部における2つ
の板の対向面はX線の放射方向とは非平行となるように
してある。このため、X線が2つの板の対向部の隙間か
ら外部に漏洩することがない。
【0041】X線管容器120がこのような構成および
材料からなることにより、X線管から放射されたX線
は、開口122から出射されるもの以外はすべて遮蔽さ
れる。このようなX線管容器120にX線管300を収
容するので、X線管300の外周面には従来のように鉛
板をエポキシ樹脂等で貼り付ける必要はなくなる。
【0042】したがって、X線管の熱は効率良く周囲の
液体に伝達される。液体の熱はX線管容器120を構成
する熱伝導性が良い各板を通じてその外側の液体に伝達
され、さらにはケース110を通じて外部に発散され
る。このようにして効率良くX線管の放熱を行うことが
できる。そして、X線管の放熱の効率が良いことによ
り、本装置の温度上昇率が小さくなるので、連続的に稼
働可能な時間を長くすることができる。
【0043】図14に、X線管300の外観を略図によ
って示す。同図に示すように、X線管300は概ね円柱
状の外形を有する。X線管300は、両端が閉じた円筒
状の透明な管球302の中にアノード304およびカソ
ード306を有する。
【0044】X線管300は、また、管球302のアノ
ード側の端部に基部310を有する。基部310の端面
は、X線管の管軸に垂直な平面となっている。基部31
0の端面には、ねじ穴312および複数のピン穴314
が端面に垂直に設けられている。これらはいずれも有底
の穴である。
【0045】ねじ穴312は端面の中心に設けられ、複
数のピン穴314はねじ穴312の周囲に分散して配置
される。ここでは、ピン穴314の数が4である例を示
すが、ピン穴314の数は4に限らず適宜の複数であっ
てよい。
【0046】4つのピン穴314は、ねじ穴312を中
心とする円周上に等間隔に配置される。これによって、
ピン穴314はねじ穴312に関して2つずつ互いに反
対側に位置するものとなる。また、ねじ穴312に関し
て互いに対称的となる。なお、複数のピン穴314の配
置はこれに限らず適宜の配置としてよい。
【0047】図15、図16および図17に、上記のよ
うなX線管300をX線管容器120内で支持するのに
用いられるブラケット(bracket)400の構成
を示す。図15および図16は互いに反対側についての
立面図、図17は斜視図である。
【0048】これらの図に示すように、ブラケット40
0は、概ね直角に曲がった腕木状の構造を持つ。すなわ
ち、ブラケット400は、基部402から垂直に立ち上
がる垂直肢404およびそこから水平に延びる水平肢4
06を有する。水平肢406の先端寄りにはねじ貫通孔
412および複数のピン貫通孔414が設けられてい
る。これら各貫通孔の方向は、垂直肢404および水平
肢406の延在方向に垂直である。
【0049】ねじ貫通孔412は、X線管300の基部
310のねじ穴312に対応するものであり、ねじ穴3
12に取り付けられるねじが挿通可能な内径を有する。
複数のピン貫通孔414は、X線管300の基部310
の複数のピン穴314に対応するものであり、ピン穴3
14の内径と同一の内径を有する。
【0050】水平肢406の先端は片側から部分的に切
除され、その部分において水平肢406の厚みが減じら
れている。ねじ貫通孔412および2つのピン貫通孔4
14はこの厚みが減じられた部分に設けられている。部
分的な切除が行われない方の側面は図16に示すように
平面となっている。この平面は後述のようにX線管30
0の基部310の端面が当接する平面となる。
【0051】ブラケット400を構成する材料はFR4
である。FR4は前述のように電気絶縁性に優れること
に加えて、図18に機械的諸定数を示すように、構造材
料としても優れた性質を持っている。
【0052】このようなブラケット400が、図19に
示すように、X線管容器120の底板202の上面に取
り付けられる。ブラケット400は、底板202の一端
寄りの所定の個所において、その上面に基部402の底
面を当接させた状態でねじ止め等により取り付けられ
る。ブラケット400は切除部がある側面が底板202
の端部側となるように取り付けられる。
【0053】ブラケット400にX線管300を取り付
けるに当たっては、図20に示すようにX線管300を
ブラケット400に当接する。その際、X線管300の
基部310のねじ穴および複数のピン穴をブラケット4
00のねじ貫通孔412および複数のピン貫通孔414
にそれぞれ対応させて当接する。
【0054】そして、ブラケット400側から、ねじ5
12をねじ貫通孔412を通してX線管300のねじ穴
312に取り付け、ねじ512を完全に締めない状態で
X線管300をブラケット400に仮止めする。この状
態で、ブラケット400側から、複数のピン514を複
数のピン貫通孔414を通してX線管300の複数のピ
ン穴314にそれぞれ挿入する。
【0055】ピン514はピン貫通孔414およびピン
穴314の内径にゆるみなく適合する外径を持ってお
り、そのようなピンをピン貫通孔414からピン穴31
4にかけて挿入することにより、ブラケット400に対
するX線管300の位置関係が一義的にかつ精度良く規
制される。その後にねじ512を完全に締め付けてX線
管300をブラケット400に緊結する。
【0056】このように、ブラケット400に対するX
線管300の位置関係すなわちアライメントが、ピン5
14とピン貫通孔414およびピン穴314とによっ
て、X線管300の取り付け段階で一義的かつ精度良く
規制されるので、従来のように、X線管300を所定位
置に取り付けた後のアライメント調整は不要となる。
【0057】また、ブラケット400はFR4を材料と
して構成されるので、高電圧部となるX線管300の基
部310とグラウンド電位となるX線管容器120の底
板202との間の絶縁を効果的に維持することができ
る。とくに、X線管300を垂直肢404の先から延び
る水平肢406の先端部分に取り付けるようにしたこと
により、X線管300の取り付け部から底板202まで
の沿面距離が長くなり良好な絶縁を維持することができ
る。
【0058】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、X線管のアライメントが容易であり、高電圧に対
する絶縁が容易なX線発生装置を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】X線照射・検出装置の模式的構成図である。
【図2】X線発生装置の電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図3】X線発生装置の外観を示す略図である。
【図4】X線発生装置の分解図を示す略図である。
【図5】X線管容器の外観を示す略図である。
【図6】一部を除去したX線管容器の外観を示す略図で
ある。
【図7】X線管容器の横断面を示す略図である。
【図8】銅合金の組成を示す図である。
【図9】銅合金の組成を示す図である。
【図10】銅合金の組成を示す図である。
【図11】真鍮の諸定数を鉛と対比して示す図である。
【図12】FR4と鉛の複合材料の断面を示す略図であ
る。
【図13】FR4の諸定数を示す図である。
【図14】X線管の外観を示す略図である。
【図15】ブラケットの立面図である。
【図16】ブラケットの立面図である。
【図17】ブラケットの斜視図である。
【図18】FR4の諸定数を示す図である。
【図19】底板へのブラケットの取り付け状態を示す略
図である。
【図20】ブラケットへのX線管の取り付け状態を示す
略図である。
【符号の説明】
110 ケース 130 高電圧部 140 蓋 142 X線出射窓 152〜158 回路基板 120 X線管容器 122 開口 202 底板 204 上板 206,206’ 端板 208,210,210’ 側板 300 X線管 310 基部 312 ねじ穴 314 ピン穴 400 ブラケット 412 ねじ貫通孔 414 ピン貫通孔 512 ねじ 514 ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リジョー ジョセフ サンディアッカル インド国、カルナタカ ステイト、 560066、バンガロール、ホワイトフィール ド、イーピーアイピー、60、ジーイー・ビ ーイー・エルティーディー内 (72)発明者 デニス ペリラット インド国、カルナタカ ステイト、 560066、バンガロール、ホワイトフィール ド、イーピーアイピー、60、ジーイー・ビ ーイー・エルティーディー内 Fターム(参考) 4C092 AA01 AB12 AB17 AB30 AC01 AC11 BD01 BD19 BE02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一のねじ穴および複数のピン穴が端面
    に垂直に設けられた基部を有するX線管と、 エポキシラミネーテッド・グラスクロスシートの一体構
    造からなり、前記X線管の基部の端面が当接する当接
    面、前記ねじ穴に対応して前記当接面に垂直に設けられ
    前記ねじ穴に螺合するねじが通過可能なねじ貫通孔、前
    記複数のピン穴に対応して前記当接面に垂直にそれぞれ
    設けられ対応するピン穴の径と同一の径を有し前記ピン
    穴に挿入されるピンが通過可能な複数のピン貫通孔、お
    よび、前記ねじ貫通孔が設けられた位置から前記当接面
    の延長方向に隔たる位置に形成された基部を有するブラ
    ケットと、 前記ブラケットにおいて前記当接面の反対側から前記ね
    じ貫通孔を通じて前記X線管の基部のねじ穴に螺合する
    ねじと、 前記ブラケットにおいて前記当接面の反対側から前記複
    数のピン貫通孔を通じて前記X線管の基部の複数のピン
    穴にそれぞれ挿入される複数のピンと、 前記ブラケットの基部が取り付けられる基板と、を具備
    することを特徴とするX線発生装置。
  2. 【請求項2】 前記ブラケットの基部は前記基板に当接
    する当接面を有し、この当接面の延長方向は前記X線管
    の基部の端面が当接する当接面の延長方向に垂直であ
    る、ことを特徴とする請求項1に記載のX線発生装置。
  3. 【請求項3】 前記ブラケットは前記X線管の基部の端
    面が当接する当接面と前記基部との間の部分において概
    ね直角に曲がっている、ことを特徴とする請求項2に記
    載のX線発生装置。
  4. 【請求項4】 前記複数のピン穴は前記ねじ穴に関して
    互いに反対側に設けられて対をなす2つのピン穴を含
    む、ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちの
    いずれか1つに記載のX線発生装置。
  5. 【請求項5】 前記対をなす2つのピン穴は前記ねじ穴
    に関して対称的に位置する、ことを特徴とする請求項4
    に記載のX線発生装置。
  6. 【請求項6】 前記複数のピン穴は前記ねじ穴を中心と
    する円周上に等間隔に位置する、ことを特徴とする請求
    項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載のX線
    発生装置。
  7. 【請求項7】 前記複数のピン穴の数は4である、こと
    を特徴とする請求項6に記載のX線発生装置。
  8. 【請求項8】 前記X線管の基部の端面は管軸に垂直で
    ある、ことを特徴とする請求項1ないし請求項7のうち
    のいずれか1つに記載のX線発生装置。
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