JP3897813B2 - ディーゼル機関用のグロープラグ - Google Patents

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Description

従来の技術
本発明は、請求の範囲第1項の上位概念に記載の形式の、セラミックの加熱装置を備えたディーゼル機関用のグロープラグに関する。このようなグロープラグは、ドイツ国特許出願公開第3837128号明細書から公知であり、この場合、セラミックの加熱装置は、円筒状のホルダの先端によって保持されていてかつホルダに対して電気的に絶縁されている。セラミックの加熱装置とは反対の円筒状のホルダ側には、給電部に接触接続される接続装置が設けられている。セラミックの加熱装置は、U字形の加熱区分を有している。U字形の加熱区分の両端部はそれぞれ、接続装置に接触接続されている。加熱過程中には、セラミックの加熱装置に電圧がかけられ、これにより、電流がセラミックの加熱区分を介して、つまり、U字形の加熱区分の端部から加熱区分の燃焼室側の先端を介してU字形の加熱区分の他方の端部に向けて流れる。電流によって、セラミックの抵抗に基づき加熱区分が加熱されるので、加熱区分は赤熱しかつ燃料・空気混合気が点火される。
発明の利点
請求の範囲第1項の特徴部分に記載の構成の本発明によるグロープラグの利点は、燃焼可能な混合気に最も密接する加熱装置領域が、大きな抵抗に基づいて、極めて迅速に所要の点火温度に達するということにある。これによって、加熱時間を短縮できる。導電性のセラミックの横断面減少による抵抗増大によって、多少壁厚さの厚いセラミックの加熱素子を使用でき、この加熱素子は、機関の構造に関連した所望の個所でのみ減少した横断面を有する。これによって、特にセラミックの加熱区分の機械的な強度が高められる。壁厚さを規定通り減少することによって、燃料混合気が衝突するグロープラグ個所を正確に最も熱くすることができる。
特に有利には、セラミックの加熱装置の側壁の壁厚さを減少することによって、材料特性を変化させることなく簡単に、この個所で抵抗を増大せしめひいては迅速に運転温度に達することができる。渦流室内にグロープラグを組込んだ場合、混合気に最も密接する加熱装置個所を正確に熱くすることができ、これによって、ディーゼル混合気を最適に点火することができる。
その他の請求項に記載の構成によって、請求項1に記載のグロープラグの有利な構成及び改良が可能である。セラミックを介した通電経路の横断面減少の別の簡単かつ安価な可能性は、公知のU字形又はスリーブ状のセラミックの加熱装置に横断面減少個所で単に中断部、例えば孔を設けることによって、得られる。この場合、相応に適合された新たな製作を行うのではなく、別の1つの作業ステップ、例えば穿孔ステップのみが付加されるの過ぎない。導電性のセラミックの加熱装置を電気的に絶縁された材料で充填することによって、セラミックの加熱装置の機械的な強度が高められる。
図面
次に図示の実施例に基づき本発明を説明する。
第1図は、本発明によるグロープラグ(グローピンプラグ)の第1実施例図、第2図は、第2実施例図、第3図は、第3実施例図、第4図は、第4実施例図、第5図は、内燃機関の渦流室内へのグロープラグの組込み形式の可能な2つの変化実施例の概略図である。
実施例の説明
第1図は、本発明の第1実施例の縦断面図を図示している。この場合、グロープラグは円筒状の金属管1を有していて、この金属管は、グロープラグのケーシングを成しかつ外周面に設けられたねじ山2によってエンジンブロック内にねじ込むために用いられる。更に、円筒状の金属管は、グローピン用のホルダとして用いられ、このグローピンは、燃焼室内に突入しかつデイーゼル混合気を加熱するのに用いられる。円筒状の金属管1の先端内には、グローピンとしてセラミックの加熱装置3が取り付けられていて、この加熱装置のヘッド端は加熱素子として用いられる。ねじ山2を介してケーシングは内燃機関のエンジンブロック(図示せず)内に、次のようにねじ込まれる、即ち、セラミックの加熱装置3の端部が片持ち式に保持された状態で内燃機関の燃焼室内に突入するように、ねじ込まれる。この場合、セラミックの加熱装置3は、一方の側で閉鎖されたスリーブの形状を有する導電性のセラミックから形成される。円筒状の金属管1の後方端部は、絶縁層5を介して円筒状の金属管1に対して電気的に絶縁された接続ピン4を有している。更に接続ピン4は、コンタクトがセラミックの加熱装置の閉じられた燃焼室側の底部で導電的に接触接続するように、コンタクト6を介してセラミックの加熱装置3に接触接続していている。セラミックの加熱装置3は、円筒状の金属管1によって保持される周面で円筒状の金属管1に電気的に接触接続しているので、セラミックの加熱装置3の燃焼室側の底部は、一方では例えば自動車のバッテリ(図示せず)によって給電される給電部に接続され、かつ、他方では円筒状の金属管1を介してアースに接触接続されている。これによって、電流はセラミックの加熱装置3の閉じられた底部からスリーブ状のセラミックの加熱装置3の側壁を介して円筒状の金属管に向けてアースに流れる。この場合、セラミックの加熱装置3の壁厚さは、セラミックの加熱装置全体に亘って均一ではない。むしろ、壁厚さは、セラミックの加熱装置3の燃焼室側の自由端部でスリーブ状のセラミックの縁部におけるよりも減少している。これによって、セラミックの加熱装置3の燃焼室側で抵抗が増大せしめられるので、この個所でセラミックの加熱装置3が最初に赤熱する。しかしながらこの場合、セラミックの加熱装置3は必ずしもスリーブ形状を有する必要はない。例えば、U字形のセラミックの加熱装置3も可能であり、この場合、セラミックの加熱装置3の燃焼室側の端部の壁厚さは同様に、セラミックの加熱装置の、円筒状の金属管内に固定された端部に比して縮小されている。このようなU字形のセラミックの加熱装置3の断面形状は、スリーブ状のセラミックの加熱装置3の断面形状に合致しているので、1図面でのみ両変化構成が図示されている。
第2図は、本発明の第2実施例の縦断面図を図示している。
第2図のグロープラグの原則的な構造は、第1図の構造に相応している。それ故、同じ構成部材には同じ符号が付されていてかつ同じ構成部材の構造については再度説明しない。第2図による実施例では、セラミックの加熱装置3の横断面積は、ホルダから離反した側で同様に減少している。しかしながらこの場合、第1図とは異なってセラミックの加熱装置3の壁内には切欠き7が設けられている。設けられる切欠き7の数、直径及び位置によって、最少の材料横断面の個所ひいてはセラミックの加熱装置3の最も熱い個所が正確に規定されかつ調節される。この場合、セラミックの加熱装置3の基本形状は重要ではない。それというのも、前記切欠きは孔としてあらゆる形状で例えばU字形の及びスリーブ状のセラミックの加熱装置内に設けることができるからである。この場合、電圧がかけられた場合に電流が、電流用の横断面積を減少しひいては抵抗を増大せしめるようなセラミックの加熱装置の個所を介して流れることが保証されればよい。
セラミックの加熱装置3のコアは、耐熱性の電気的に絶縁された材料で充填されている。
第3図では、第3実施例が図示されていて、この場合、グロープラグの原則的な構造は、矢張り第2図及び第3図の実施例の構造に相応している。唯一の相違は、セラミックの加熱区分の構成にある。この場合、セラミックの加熱装置3は、同心的なコア9を有する円環状の切欠き8を備えたロッド形状を有している。この場合、円環状の切欠き8は、セラミックの加熱装置3のケーシングから離反した側で電気的なセラミックの横断面を規定通り減少させるように、ほぼセラミックの加熱装置3の全長に亘って延びていて、この場合円環状の切欠きは、ロッド状のセラミックの加熱装置3のホルダから離反した先端内に、電流用の横断面積が最少になるまで、突入している。
第4図では、第5図に関連して説明される本発明の第4実施例が図示されている。この場合第4図では、接続装置及び金属管の配置及び構造が第1図乃至第3図の実施例に相応している(従って再度説明しない)ため、セラミックの加熱ピンのみが図示されている。第5図では概略的に内燃機関の渦流室が図示されている。燃焼のために必要な燃焼空気は、オーバーフロー通路11を介して渦流室内に達し、他面燃料はノズル12を介して渦流室内に噴射されるので、燃焼可能な混合気が形成される。第5図では、グロープラグ用の2つの組込み可能性が図示されている。この場合グロープラグG1は、いわゆる上流側組込み位置で図示されている、即ち、渦流室のオーバーフロー通路11に向けて流入する燃焼空気は、上向き方向でグロープラグG1に衝突する。この場合、ホルダから離反したグローピン先端は燃焼可能な混合気に最も密接している。それ故、第1図乃至第3図記述のように、導電性のセラミックの横断面を減少された個所が、セラミックの加熱装置のホルダから離反した先端に設けられることが、重要である。これに対して第2のグロープラグG2は、いわゆる下流側組込み位置で組み込まれている。この場合、流入する燃焼空気は下向き方向でグロープラグG2に衝突する。明瞭にするために、渦流室内に鎖線矢印で概略的に流れ方向が示されている。グロープラグのこの下流側組込み位置では、燃焼可能な混合気は、ホルダから離反した先端から規定の間隔をおいてグローピンに衝突するので、この個所にも減少した横断面が設けられる。この場合、規定の間隔は、機関の構造に関連している。下流方向での組込みは、上流側組込み位置に比して排ガス値に関し有利な作用を及ぼす。
ケーシングによって片持ち式に保持されるグローピンとしてのセラミックの加熱装置は、当然フレームプラグ(Flammkerze)の場合にも加熱装置として使用できる。

Claims (3)

  1. ディーゼル機関用のグロープラグであって、円筒状の金属管と、電気的に接触接続するための接続装置と、セラミックの加熱装置とが設けられており、円筒状の金属管の先端にセラミックの加熱装置が片持ち式に保持されており、セラミックの加熱装置が、接続装置に接触接続していて、これにより、加熱過程中に電流がセラミックの加熱装置を介して流れるようになっており、セラミックの加熱装置が横断面減少部を有しており、該横断面減少部が、燃焼室側の、片持ち式に保持された自由範囲における減少された壁厚さにより形成されている形式のものにおいて、セラミックの加熱装置(3)が、減少した横断面(7,10)を有する少なくとも1つの個所を有しており、しかもセラミックの加熱装置(3)の減少した横断面(7,10)を有する前記少なくとも1つの個所は、側壁内で、セラミックの加熱装置(3)の、ホルダから離反した先端から規定の間隔をおいた、燃料・空気混合気が衝突する個所に配置されていることを特徴とする、ディーゼル機関用のグロープラグ。
  2. 別の横断面減少のために、セラミックの加熱装置(3)の壁内に切欠き(7)が設けられていることを特徴とする、請求項1記載のグロープラグ。
  3. セラミックの加熱装置(3)が、耐熱性の電気的に絶縁された材料(8)で充填されていることを特徴とする、請求項1又は2記載のグロープラグ。
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