JP3897636B2 - 気液溶解装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気液溶解装置に関するもので、特に、カップ式飲料自動販売機や飲料ディスペンサ等の自動販売機において炭酸水を生成するためのカーボネータとして好適な気液溶解装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は、一般的な飲料ディスペンサの炭酸飲料供給系を示したものである。ここで例示する飲料ディスペンサは、カップ1が載置されるベンドステージ2の上方に飲料ノズル3を備えている。この飲料ノズル3には、シロップ供給ライン10を通じてシロップタンク11が接続されているとともに、炭酸水供給ライン20を通じてカーボネータ21が接続されている。シロップタンク11は、内部に濃縮シロップを貯留するもので、炭酸ガスボンベ30から供給される炭酸ガスによって加圧されている。シロップ供給ライン10には、その上流側からシロップ冷却コイル12、シロップ流量調節器13およびシロップ弁14が設けられている。カーボネータ21は、飲料水に炭酸ガスを溶解させて炭酸水を生成するための気液溶解装置であり、炭酸ガスボンベ30から供給される炭酸ガスによって常時加圧された状態に保持されている。このカーボネータ21には、飲料水供給ライン22および炭酸ガス供給ライン23が接続されている。飲料水供給ライン22には、その上流側から給水弁24、送水ポンプ25および水冷却コイル26が設けられている。炭酸水供給ライン20には、その上流側から炭酸水流量調節器27および炭酸水弁28が設けられている。
【0003】
上述したカーボネータ21、シロップ冷却コイル12および水冷却コイル26は、それぞれ冷却水槽40の水中に浸漬した状態で配置されている。冷却水槽40には、冷凍機41の蒸発コイル41aが配管されているとともに、該蒸発コイル41aの周囲にアイスバンク42が形成されている。
【0004】
上記のように構成された飲料ディスペンサでは、ベンドステージ2にカップ1を載置した状態で、例えば販売ボタンのON操作やコイン投入後における飲料選択ボタンのON操作によって飲料供給指令が与えられると、図示していない制御部からの制御信号に応じてシロップ弁14および炭酸水弁28が開成する。この結果、シロップタンク11に貯留された濃縮シロップが炭酸ガスボンベ30から供給される炭酸ガスの圧力により、シロップ供給ライン10を通じて飲料ノズル3に供給されるとともに、カーボネータ21で生成された炭酸水が炭酸水供給ライン20を通じて飲料ノズル3に供給され、これら濃縮シロップと炭酸水との混合流体が炭酸飲料としてカップ1に抽出されることになる。
【0005】
炭酸飲料の抽出に伴ってカーボネータ21に貯留された炭酸水の水位が規定値以下に低下すると、図示していないフロートスイッチからの検出信号に応じて給水弁24が開成するとともに、送水ポンプ25が駆動し、カーボネータ21に対して飲料水が噴射供給される。この際、カーボネータ21には、炭酸ガスボンベ30から一定圧の炭酸ガスが常時供給されているため、上述した飲料水に炭酸ガスが溶解され、炭酸水としてその内部に貯留されることになる。飲料水に対する炭酸ガスの溶解量は、温度が低いほど大きなものとなる。従って、上述したように、カーボネータ21を冷却水槽40に浸漬させてその冷却を図ることは、炭酸水を生成する上で有効な方法となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のカーボネータ21は、予め内部に炭酸ガスを充満させておき、飲料水を注入した際に両者を混合させて炭酸水を生成するものである。従って、こうした方法によって炭酸水を効率良く生成するためには、炭酸ガスと飲料水との接触面積、並びに接触時間をできるだけ多く確保してやる必要がある。ここで、炭酸ガスと飲料水との接触面積を増大させるための方法としては、例えば、従来においても、カーボネータ21に飲料水を高速注入することによって両者の衝突を利用したり、噴射ノズルからカーボネータ21に微細化した飲料水を噴射注入する等、種々の技術が提供されている。
【0007】
しかしながら、炭酸ガスと飲料水との接触時間を確保するための方法としては、より長大な容積を有したカーボネータ21を用意せざるを得ないのが実情である。この結果、カーボネータ21を設置するためのスペースも長大なものとなり、当該カーボネータ21を適用する自動販売機の大型化、さらには製造コストの増大といった問題を招来するようになる。特に、カーボネータ21を冷却水槽40において保冷するようにした自動販売機にあっては、カーボネータ21のみならず、冷却水槽40としても長大化したものを設ける必要があり、上述した問題が一層顕著となる。
【0008】
本発明は、上記実情に鑑みて、大型化を招来することなく液体に対する気体の溶解効率を向上させることのできる気液溶解装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る気液溶解装置は、飲料水に炭酸ガスを溶解させて炭酸水を生成するための気液溶解装置において、飲料水とこれに溶解させる炭酸ガスとを混合した後、この気液混合流体を噴射する気液混合噴射手段と、横断面が所定形状の内部空間を有し、前記気液混合噴射手段によって噴射された気液混合流体を自励発振させる発振容器と、前記発振容器で自励発振した後の気液混合流体を所定の圧力下で貯留する貯留部とを備え、前記気液混合噴射手段を前記発振容器の上面に配設するとともに、前記貯留部に貯留された気液混合流体を外部に吐出させるための気液混合吐出部を前記貯留部の上面に配設し、前記発振容器と貯留部とを仕切壁を介して隣接させ、該仕切壁の下端部に形成した孔により相互に連通させる態様で前記発振容器と貯留部とを一体に構成し、前記一体に構成した発振容器と貯留部とを冷却水に浸漬させたことを特徴とする。
【0011】
前記気液混合噴射手段としては、液体を前記発振容器に噴射させる液体通路と、多孔質材料によって円筒状に構成し、その中心孔に液体を通過させる態様で前記液体通路に配設した多孔質体と、前記多孔質体を介して前記液体通路に気体を供給する気体通路とを備えるもの(請求項2)、あるいは、液体を前記発振容器に噴射させる液体通路と、スリットを介して前記液体通路に気体を供給する気体通路とを備えたもの(請求項3)であることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、本発明に気液溶解方法および装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
図1(a)〜図1(c)は、本発明の実施の形態である気液溶解装置を示したものである。ここで例示する気液溶解装置200は、図2に示すように、飲料ディスペンサにおいて飲料水と炭酸ガスとから炭酸水を生成するカーボネータとして用いられるもので、内部に気液溶解部(発振容器)210と安定貯留部220とを有した容器201を備えている。気液溶解部210および安定貯留部220は、容器201の内部に仕切壁202を設けることによって互いに隣接するように画成したもので、該仕切壁202の下端部に確保した連絡孔203を通じてのみ相互に連通している。
【0015】
図からも明らかなように、気液溶解部210は、長辺Wと短辺Hとを有した長方形状の横断面を有するとともに、これら長辺Wおよび短辺Hに比べて十分に大きな高さLを有した直方状に構成したものである。具体的な例を示せば、横断面の長辺Wが40mmで短辺Hが20mmに設定してあるとともに、気液溶解部210の高さLが210mmに設定してある。
【0016】
この気液溶解部210には、容器201の上面に気液混合噴射部230を設けてある。気液混合噴射部230は、液体と気体とを互いに混合させた状態で容器201の気液溶解部210に噴射供給するためのもので、液体通路231と気体通路232とを有している。
【0017】
液体通路231は、気液溶解部210の下方に向けて液体を噴射供給する部分であり、容器201の上面において気液溶解部210のほぼ中央となる位置から上方に向けて延設してある。この液体通路231は、気液溶解部210のディメンションが上述した値の場合に、3mmの直径dを有するように構成してある。
【0018】
また、上記液体通路231には、その内周部分に多孔質体233を配設してある。多孔質体233は、中心孔の内径が液体通路231の内径とほぼ一致し、かつ径方向に沿って気体を通過し得る程度の多数の孔、好ましくは5〜10μm程度の孔を有した円筒状部材であり、中心孔の軸心を液体通路231の軸心に合致させた状態で配置してある。本実施の形態では、この多孔質体233として、燒結金属によって構成したものを適用している。
【0019】
気体通路232は、液体通路231を通過する液体に対して気体を混合させるためのもので、液体通路231において多孔質体233を配設した部分から外周方向に向けて延設してある。この気体通路232と多孔質体233との間には、環状の間隙234が確保してある。この間隙234は、気体通路232から吐出された気体を多孔質体233の外周面全周に行き渡らせるためのものである。
【0020】
一方、安定貯留部220は、上述した気液溶解部210と同様に、長辺と短辺とを有した長方形状の横断面を有するとともに、これら長辺および短辺に比べて十分に大きな高さを有した直方状を成しているものの、当該気液溶解部210よりも大きな容積を確保するように構成してある。
【0021】
この安定貯留部220には、容器201の上面に気液混合吐出部240を設けてある。気液混合吐出部240は、安定貯留部220に貯留された液体を外部に吐出するための通路であり、容器201の上面において安定貯留部220のほぼ中央となる位置から上方に向けて延設してある。
【0022】
上記のように構成した気液溶解装置200は、図2に示すように、冷却水槽40に浸漬させた状態で飲料ディスペンサの内部に設置され、液体通路231に飲料水供給ライン22を接続するとともに、気体通路232に炭酸ガス供給ライン23を接続し、さらに気液混合吐出部240に炭酸水供給ライン20を接続することにより、当該飲料ディスペンサのカーボネータとして使用に供される。
【0023】
以下、上述した気液溶解装置200を適用し、飲料水と炭酸ガスとから炭酸水が生成される手順について説明する。なお、図2において、図8に示した飲料ディスペンサと同様の構成に関しては、同一の符号を付してそれぞれの詳細説明を省略する。
【0024】
まず、飲料ディスペンサに設置された気液溶解装置200においては、炭酸ガスボンベ30から供給される炭酸ガスが気液混合噴射部230の気体通路232および液体通路231を通じて容器201の内部に充填され、当該容器201の内部が常に一定の圧力に保持されることになる。
【0025】
この状態から炭酸水弁28および給水弁24を開成するとともに、送水ポンプ25を駆動すると、飲料水供給ライン22から供給される飲料水が気液混合噴射部230の液体通路231を通じて気液溶解部210の下方に向けて噴射供給される。このとき、気液混合噴射部230の液体通路231を飲料水が高速で通過すると、液体通路231の圧力が低下し、気体通路232の炭酸ガスが多孔質体233の孔を通じて外周部全域から液体通路231の飲料水にほぼ均一に引き込まれるようになる。この結果、気液溶解部210に対しては、飲料水と炭酸ガスとの気液混合流体が噴射供給されることになる。
【0026】
ここで、気液溶解部210においては、その内部空間の横断面が長辺Wと短辺Hとを有した長方形であり、しかも両辺W,Hが後述する所定の条件を満たしたものであるため、図3(a)乃至図3(d)に示すように、噴射供給された飲料水と炭酸ガスとの気液混合流体に自励発振現象が生起し、この自励発振現象によって飲料水と炭酸ガスとが継続的、かつ激しく接触することになる。
【0027】
すなわち、図3(a)に示すように、気液混合噴射部230の液体通路231から噴射供給された気液混合流体は、当初、気液溶解部210の上流側においていずれか一方の側壁C側に低圧となる渦領域Aを生成して当該一方の側壁Cに付着するようになる。このとき、気液溶解部210の下流側においては、他方の側壁D側に渦領域Aよりも高圧となる渦領域Bが生成される。これら渦領域A,Bは、いずれも飲料水と炭酸ガスとの混合流体であるが、渦領域Aにおいては炭酸ガスの割合が多くなっている一方、渦領域Bにおいては飲料水の割合が多くなっている。
【0028】
次いで、図3(b)および図3(c)に示すように、液体通路231の直径dを後述する所定の条件を満たすようにすると、該直径dが気液溶解部210の短辺Hよりも小さいため、噴射された気液混合流体の端と壁面との間を通って高圧の渦領域Bから低圧の渦領域Aに向けて気液溶解部210の流体に矢印のような流れが生じるようになり、該渦領域Aの圧力が漸次増大する一方、渦領域Bの圧力が低下する。この結果、渦領域Aと渦領域Bとの関係が、図3(a)に示した状態と逆転、つまり渦領域Aが渦領域Bよりも圧力が高い状態となり、気液混合噴射部230の液体通路231から噴射供給された気液混合流体の付着する側壁が一方Cから他方Dに切り替わる。
【0029】
やがて、図3(d)に示すように、今度は、高圧の渦領域Aから低圧の渦領域Bに向けて気液溶解部210の流体に矢印のような流れが生じるようになり、該渦領域Aの圧力が漸次増大する一方、渦領域Bの圧力が低下する。
【0030】
以降、気液混合噴射部230の液体通路231から気液混合流体が噴射供給されている間、図3(a)〜図3(d)を1/2周期として上述した状態が繰り返し発生し(自励発振現象)、飲料水と炭酸ガスとが継続的、かつ激しく接触する。さらに、気液溶解部210へ噴射供給された後に一旦溶け残りとなった炭酸ガスに関しても、上述した自励発振現象によってこれが再び飲料水に接触することになる。これらの結果、炭酸ガスに対して単に飲料水を噴射供給するようにした従来のカーボネータに比べて、飲料水に対する炭酸ガスの溶解効率を著しく向上させることが可能になる。
【0031】
しかも、こうした気液混合流体の自励発振現象を利用した気液溶解装置200においては、気液溶解部210の容積を長大化させずとも、当該自励発振現象によって飲料水と炭酸ガスとの接触時間が十分に確保されることになる。従って、気液溶解装置200の小型化やコンパクト化を図ることができるようになり、これを収容する冷却水槽40、並びに飲料ディスペンサを小型化し、その製造コストを大幅に低減することが可能となる。
【0032】
さて、上記のようにして気液溶解部210で生成された炭酸水は、炭酸水弁28および給水弁24が開成し、かつ送水ポンプ25が駆動している間、連絡孔203を通じて安定貯留部220に至る。さらに安定貯留部220から気液混合吐出部240を通じて外部に吐出された後、炭酸水供給ライン20を通じて飲料ノズル3に供給されることになり、シロップ供給ライン10を通じて供給された濃縮シロップとともに、炭酸飲料としてカップ1に抽出されることになる。
【0033】
一方、炭酸水弁28および給水弁24を閉成し、かつ送水ポンプ25を停止させた後においては、気液溶解部210で生成された炭酸水が、炭酸ガスボンベ30から供給される炭酸ガスの圧力によって安定貯留部220に貯留される。つまり、炭酸水弁28および給水弁24を開成し、かつ送水ポンプ25を停止させた後においては、気液溶解部210で生成された炭酸水が所定の圧力を加えた状態で安定貯留部220に貯留されることになるため、炭酸水に対する炭酸ガスの溶解量がさらに増えるようになる。実験によれば、飲料水に対する炭酸ガスの溶解量が1割程度増えることが判明している。従って、こうした安定貯留部220を気液溶解部210の下流側に設けるようにした気液溶解装置200によれば、当該安定貯留部220での溶解量を加味した炭酸水を飲料ノズル3に供給することができるため、気液溶解部210の更なる小型化を図ることも可能となる。
【0034】
図4および図5は、噴射供給した気液混合流体に自励発振現象を生起させる気液溶解部210の条件を説明するためのもので、図4は気液混合流体を噴射する内部空間のディメンションを示す斜視図、図5は内部空間のディメンションに対する気液混合流体の自励発振領域分布を示す実験結果のグラフである。
【0035】
図5に示すように、気液混合流体に自励発振現象を生起させるためには、少なくとも液体通路231の直径dに対する気液溶解部210の長辺Wの割合(以下、単にW/dと記載する)を約4.9以上に設定するとともに、短辺Hに対する液体通路231の直径dの割合(以下、単にd/Hと記載する)を約0.66以下に設定する必要がある。より詳細には、W/dを4.9〜8の範囲に設定した場合には、d/Hを0.66に設定する。W/dを約8以上に設定した場合には、該W/dを増加させるに従ってd/Hを漸次減少させる必要がある。より安定した自励発振現象を生起させるためには、W/dを約5.5以上に設定するとともに、d/Hを約0.6以下に設定することが好ましい。上述した実施の形態で示した気液溶解装置200の気液溶解部210では、W/d=13.3、d/H=0.5であり、安定した自励発振現象を生起するための条件を満たしていることが分かる。
【0036】
図6は、上述した気液溶解装置に適用される気液混合噴射部の第1変形例を示した要部拡大断面図である。この第1変形例に示した気液混合噴射部330も、液体と気体とを互いに混合させた状態で容器201の気液溶解部210に噴射供給するためのもので、液体通路331と気体通路332とを有している。
【0037】
液体通路331は、気液溶解部210の下方に向けて液体を噴射供給する部分であり、容器201の上面において気液溶解部210のほぼ中央となる位置から上方に向けて延設してある。この液体通路331は、先端部331aの内径を基端部よりも細径に構成してある。
【0038】
また、上記液体通路331には、その内周部分に多孔質体333を配設してある。多孔質体333は、中心孔の内径が液体通路331の基端部内径とほぼ一致し、かつ径方向に沿って気体を通過し得る程度の多数の孔、好ましくは5〜10μm程度の孔を有した円筒状部材であり、中心孔の軸心を液体通路331の軸心に合致させた状態で配置してある。この第1変形例では、この多孔質体333として、セラミックによって構成したものを適用している。
【0039】
気体通路332は、液体通路331を通過する液体に対して気体を混合させるためのもので、液体通路331において多孔質体333を配設した部分から外周方向に向けて延設してある。この気体通路332と多孔質体333との間には、環状の間隙334が確保してある。この間隙334は、気体通路332から吐出された気体を多孔質体333の外周面全周に行き渡らせるためのものである。
【0040】
上記のように構成した気液混合噴射部330においても、炭酸水弁28および給水弁24を開成するとともに、送水ポンプ25を駆動すると、飲料水供給ライン22から供給される飲料水が気液混合噴射部330の液体通路331を通じて気液溶解部210の下方に向けて噴射供給される。このとき、気液混合噴射部330の液体通路331を飲料水が高速で通過すると、液体通路331の圧力が低下し、気体通路332の炭酸ガスが多孔質体333の孔を通じて外周部全域から液体通路331の飲料水にほぼ均一に引き込まれるようになる。この結果、気液溶解部210に対しては、飲料水と炭酸ガスとの気液混合流体が噴射供給されることになる。
【0041】
図7は、上述した気液溶解装置に適用される気液混合噴射部の第2変形例を示した要部拡大断面図である。この第2変形例に示した気液混合噴射部430も、液体と気体とを互いに混合させた状態で容器201の気液溶解部210に噴射供給するためのもので、液体通路431と気体通路432とを有している。
【0042】
液体通路431は、気液溶解部210の下方に向けて液体を噴射供給する部分であり、容器201の上面において気液溶解部210のほぼ中央となる位置から上方に向けて延設してある。図からも明らかなように、この第2変形例の液体通路431は、飲料水供給ライン22に接続する円筒状の基部通路431aと、容器201の気液溶解部210に接続する円筒状の先端部通路431bとを有して構成したもので、これら基部通路431aと先端部通路431bとの間にスリット431cを有している。
【0043】
気体通路432は、液体通路431を通過する液体に対して気体を混合させるためのもので、液体通路431の基部通路431aを配設した部分から外周方向に向けて延設してある。この気体通路432と基部通路431aとの間には、環状の間隙434が確保してある。この間隙434は、気体通路432から吐出された気体をスリット431cの外周面全周に行き渡らせるためのものである。
【0044】
上記のように構成した気液混合噴射部430においても、炭酸水弁28および給水弁24を開成するとともに、送水ポンプ25を駆動すると、飲料水供給ライン22から供給される飲料水が気液混合噴射部430の液体通路431を通じて気液溶解部210の下方に向けて噴射供給される。このとき、気液混合噴射部430の液体通路431を飲料水が高速で通過すると、液体通路431の圧力が低下し、気体通路432の炭酸ガスがスリット431cを通じて外周部全域から液体通路431の飲料水にほぼ均一に引き込まれるようになる。この結果、気液溶解部210に対しては、飲料水と炭酸ガスとの気液混合流体が噴射供給されることになる。
【0045】
この場合、第2変形例の気液混合噴射部430によれば、高速で通過する飲料水に対して非常に狭い間隔から炭酸ガスが吹き込まれることになるため、当該炭酸ガスが微細な気泡となって飲料水中に混合されるようになる。この結果、炭酸ガスが微細な気泡となることで飲料水との接触面積が増大し、気液混合流体中に含まれる炭酸ガスの割合が著しく高まるようになる。
【0046】
また、第2変形例の気液混合噴射部430によれば、上述した実施の形態および第2変形例のものに比べて構造の単純化を図ることができ、より小型のものを容易に、かつ安価に作成することができるようになる。
【0047】
なお、上述した実施の形態並びに第1および第2変形例では、飲料水に対して炭酸ガスを溶解させる方法および装置を例示しているが、飲料水と炭酸ガスとに限定されず、その他の液体にその他の気体を溶解させるものにももちろん適用することが可能である。
【0048】
また、上述した実施の形態並びに第1および第2変形例では、発振容器となる気液溶解部210と、貯留部である安定貯留部220とをひとつの容器201に設けるようにしているため、気液溶解装置200をより小型化することができるが、発振容器と貯留部とを個別の容器に設けるようにしてももちろん構わない。また、発振容器に対して気液混合流体をその上部から噴射させるようにしているため、溶け残った気体が下流側にそのまま漏出する事態を可及的に防止することが可能になるが、必ずしも上部から噴射させる必要はない。
【0049】
さらに、発振容器として横断面の長辺Wが40mmで短辺Hが20mmに設定してあるとともに、高さLが210mmのものを例示しているが、上述した図5に示す条件を満たせば、その他の値に設定しても良いのはいうまでもない。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に係る気液溶解装置によれば、飲料水とこれに溶解させる炭酸ガスとを混合した後、この気液混合流体を噴射する気液混合噴射手段と、横断面が所定形状の内部空間を有し、前記気液混合噴射手段によって噴射された気液混合流体を自励発振させる発振容器と、前記発振容器で自励発振した後の気液混合流体を所定の圧力下で貯留する貯留部とを備え、前記気液混合噴射手段を前記発振容器の上面に配設するとともに、前記貯留部に貯留された気液混合流体を外部に吐出させるための気液混合吐出部を前記貯留部の上面に配設し、前記発振容器と貯留部とを仕切壁を介して隣接させ、該仕切壁の下端部に形成した孔により相互に連通させる態様で前記発振容器と貯留部とを一体に構成し、前記一体に構成した発振容器と貯留部とを冷却水に浸漬させたので、自励発振によって液体と気体とが継続的、かつ激しく接触するようになり、発振容器を大型化をせずとも液体に対する気体の溶解効率を著しく向上させることが可能になる。
【0051】
また、本発明の請求項1に係る気液溶解装置によれば、前記発振容器で自励発振した後の気液混合流体を所定の圧力下で貯留する貯留部を備えるようにしているため、当該貯留部での溶解量を加味することができるため、発振容器の更なる小型化を図ることも可能となる。
【0052】
また、本発明の請求項2に係る気液溶解装置によれば、前記気液混合噴射手段として、液体を前記発振容器に噴射させる液体通路と、多孔質材料によって円筒状に構成し、その中心孔に液体を通過させる態様で前記液体通路に配設した多孔質体と、前記多孔質体を介して前記液体通路に気体を供給する気体通路とを備えるものを適用しているため、液体に対して気体を均一に混合させることができるようになる。
【0053】
また、本発明の請求項3に係る気液溶解装置によれば、前記気液混合噴射手段として、液体を前記発振容器に噴射させる液体通路と、スリットを介して前記液体通路に気体を供給する気体通路とを備えるものを適用しているため、液体に対して気体を均一に混合させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である気液溶解装置を示したもので、(a)は断面正面図、(b)は側面図、(c)は(a)におけるC−C線断面図である。
【図2】図1に示した気液溶解装置をカーボネータとして適用した飲料ディスペンサの炭酸飲料供給系を示す図である。
【図3】気液混合流体に発生する自励発振のメカニズムを順に示すもので、(a)は気液混合流体を噴射した状態を示す概念図、(b)は1/6周期経過後の状態を示す概念図、(c)は1/3周期経過後の状態を示す概念図、(d)は1/2周期経過後の状態を示す概念図である。
【図4】気液混合流体を噴射する内部空間のディメンションを示す斜視図である。
【図5】内部空間のディメンションに対する気液混合流体の自励発振領域分布を示すグラフである。
【図6】図1に示した気液混合噴射部の第1変形例を示した要部拡大断面図である。
【図7】図1に示した気液混合噴射部の第2変形例を示した要部拡大断面図である。
【図8】一般的な飲料ディスペンサの炭酸飲料供給系を示す図である。
【符号の説明】
1 カップ
2 ベンドステージ
3 飲料ノズル
10 シロップ供給ライン
11 シロップタンク
12 シロップ冷却コイル
13 シロップ流量調節器
14 シロップ弁
20 炭酸水供給ライン
22 飲料水供給ライン
23 炭酸ガス供給ライン
24 給水弁
25 送水ポンプ
26 水冷却コイル
27 炭酸水流量調節器
28 炭酸水弁
30 炭酸ガスボンベ
40 冷却水槽
41 冷凍機
41a 蒸発コイル
42 アイスバンク
200 気液溶解装置
201 容器
202 仕切壁
203 連絡孔
210 気液溶解部
220 安定貯留部
230 気液混合噴射部
231 液体通路
232 気体通路
233 多孔質体
234 間隙
240 気液混合吐出部
330 気液混合噴射部
331 液体通路
331a 先端部
332 気体通路
333 多孔質体
334 間隙
430 気液混合噴射部
431 液体通路
431a 基部通路
431b 先端部通路
431c スリット
432 気体通路
434 間隙
A,B 渦領域
C,D 側壁
H 短辺
W 長辺
d 直径

Claims (3)

  1. 飲料水に炭酸ガスを溶解させて炭酸水を生成するための気液溶解装置において、
    飲料水とこれに溶解させる炭酸ガスとを混合した後、この気液混合流体を噴射する気液混合噴射手段と、
    横断面が所定形状の内部空間を有し、前記気液混合噴射手段によって噴射された気液混合流体を自励発振させる発振容器と、
    前記発振容器で自励発振した後の気液混合流体を所定の圧力下で貯留する貯留部と
    を備え、
    前記気液混合噴射手段を前記発振容器の上面に配設するとともに、前記貯留部に貯留された気液混合流体を外部に吐出させるための気液混合吐出部を前記貯留部の上面に配設し、
    前記発振容器と貯留部とを仕切壁を介して隣接させ、該仕切壁の下端部に形成した孔により相互に連通させる態様で前記発振容器と貯留部とを一体に構成し、
    前記一体に構成した発振容器と貯留部とを冷却水に浸漬させたことを特徴とする気液溶解装置。
  2. 前記気液混合噴射手段は、
    液体を前記発振容器に噴射させる液体通路と、
    多孔質材料によって円筒状に構成し、その中心孔に液体を通過させる態様で前記液体通路に配設した多孔質体と、
    前記多孔質体を介して前記液体通路に気体を供給する気体通路と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の気液溶解装置。
  3. 前記気液混合噴射手段は、
    液体を前記発振容器に噴射させる液体通路と、
    スリットを介して前記液体通路に気体を供給する気体通路と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の気液溶解装置。
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