JP3897554B2 - キー入力方法およびこれを用いた電気機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1つのキーに複数のコードを割り当てて、キー押下の回数に応じたコードを選択するキー入力方法に関し、特に、携帯電話機等の小型の電気機器に採用される。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機では、音声に加えて文字列から成る文章も信号として送受することが可能であり、電話番号を表すための数値のほかに、数字、平仮名、片仮名、アルファベット等の文字や種々の記号を入力するためのキーが設けられている。小型であることが望ましい携帯電話機では、全ての文字や記号に対応して個別にキーを備えることはできないため、キーの数を十数個程度に限定して、文字や記号を表すコードを各キーに複数割り当てるとともに、キー押下の回数とコードとを対応づけて、なされたキー押下の回数に対応するコードを、入力するコードの候補として選択するようにしている。
【0003】
選択されたコードが表す文字は表示部に表示され、この表示はキー押下により選択されるコードが変化するごとに更新される。使用者は、所望の文字が表示された時点で、あるいは、所望の文字に対応する回数だけキー押下を行った時点で、そのキーを押下することを止めて、次に入力したい文字のコードが割り当てられた他のキーを押下する。他のキーを押下することにより、その前のキー押下で選択されていたコードが入力するコードとして確定し、文章を成す文字列の一部として記憶される。確定したコードが表す文字は継続して表示され、その文字の隣に他のキーの押下により新たに選択された文字が表示される。
【0004】
あるキーに「か」、「き」、「く」、「け」、「こ」の5文字を表す5つのコードが割り当てられ、別のキーに「な」、「に」、「ぬ」、「ね」、「の」の5文字を表す5つのコードが割り当てられている場合について、キー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の例を図29に示す。図29において、横に延びる直線は時間の経過を、長方形の枠はキー押下がなされていることを、枠の中の符号は押下されたキーを、枠の上の文字は選択されたコードが表す文字を、右端の文字は入力として確定したコードが表す文字を表している。なお、「か」〜「こ」の各コードが割り当てられているキーは、数値入力に際して値2のコードが割り当てられるキー(#2のキーという)、「な」〜「の」の各コードが割り当てられているキーは、数値入力に際して値5のコードが割り当てられるキー(#5のキーという)とする。
【0005】
この例は、#2のキーが連続して3回押下され、次いで#5のキーが連続して2回押下され、さらに#5のキー以外のキーが1回押下された状態のときのものである。最初の#2のキーの押下で、「か」を表すコードが候補として選択され、続く2回の#2のキーの押下で、候補として選択されたコードが「く」を表すものに変化する。そして、#5のキーの押下で、「く」を表すコードが入力として確定するとともに、「な」を表すコードが新たな候補として選択される。さらに、#5のキーの押下で、候補として選択されたコードが「に」を表すものに変化し、他のキーの押下で、そのコードが入力として確定する。
【0006】
特定のキーには、入力の確定を指示するコードが割り当てられており、連続して入力する2つのコードが同一のキーに割り当てられているときや、文字列の最後の文字を表すコードを入力するときには、このキーを押下する。この場合のキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の例を図30に示す。この例は、「く」に続けて「き」を入力するときのものであり、表示部のカーソルを右に移動させることを指示するカーソルキーに、入力の確定を指示するコードが割り当てられている。
【0007】
別の特定のキーには、一連のキー押下を取り消すコードが割り当てられており、キー押下により候補として選択されているコードが生じている状態から、候補として選択されているコードがない状態に戻すときに、このキーが押下される。この場合のキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の例を図31に示す。この例は、「く」を表すコードを入力する際に、誤ってキーを1回多く押下し、「け」を表すコードが候補として選択された状態となったのを、やり直すときのものである。キー押下を取り消すコードは取消キーに割り当てられている。
【0008】
なされたキー押下の回数がそのキーに割り当てたコードの総数を超えたときには、キー押下の回数は1に戻されるか、あるいは、キー押下の回数をコードの総数で除して、その剰余に対応するコードを候補として選択する。したがって、キー押下を多くしすぎたときには、さらにそのキーを何回か押下することで、所望のコードを候補として選択することができる。この場合のキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の例を図32に示す。この例は、図31に示したもの同様に、「く」を表すコードを入力する際に誤ってキーを1回多く押下したときのものである。「け」を表すコードが候補として選択された状態から、さらに4回のキー押下を行うことで、「く」を表すコードが候補として選択された状態となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、1つのキーに複数のコードを割り当て、キー押下の回数に対応するコードを入力の候補として選択するキー入力方法は、キーの総数を少なくしながら多くのコードを入力することができて、携帯電話機のように小型であることが強く望まれる機器に好適である。しかし、従来のキー入力方法では、キーを多く押下しすぎたときと、続けて入力するコードが同じキーに割り当てられているときの対応策が万全ではなく、使い勝手を向上させるために改良の余地がある。
【0010】
キー押下を取り消すコードを特定のキーに割り当てる図31に示した方法では、それまで押下していたキー以外のキーを押下しなければならず、特定のキーを見つける動作と、特定のキーに指を移動させる動作と、元のキーを見つける動作と、元のキーに指を戻す動作をする必要が生じて、能率がよくない。特に、押下していたキーと特定のキーが大きく離れているときには、指を動かす距離が大きくなって、能率の低下が顕著になる。入力の確定を指示するコードを特定のキーに割り当てる図30に示した方法でも、この不都合が生じる。
【0011】
使用者の中には、キーを見ることなく一連のキー押下を行ういわゆるブラインドタッチができるほどキーの配列を熟知して操作に慣れた者もあり、このような使用者にとっては、キーを見つけることは容易である。しかし、そのような熟練した使用者になるほど、指を移動させる回数が多いことや指を移動させる距離が長いことが能率の低下を招くと感じ易い。
【0012】
キー押下の回数がそのキーに割り当てたコードの総数を超えたときにキー押下の回数を1に戻す図32に示した方法では、キー押下を多くしすぎたときでも、別のキーを見つけたり指を移動させたりする必要はない。しかし、所望のコードが入力の候補として選択されている状態に戻すために、何度もキー押下を行わなければならなくなる。通常、使用者はキー押下を1回多くしすぎた時点でキー押下の回数が多すぎたことに気づくから、キーに割り当てられているコードの数から1を減じた回数だけキー押下を行うことになる。当然、必要なキー押下の回数は、1つのキーに割り当てられているコードが多くなるほど多くなる。
【0013】
キー押下がなされるごとにキー押下の回数を減じることを指示するコードを特定のキーに割り当てておき、キー押下を多くしすぎたときに、その特定のキーを押下して、候補として選択されるコードの順序を逆にする方法も提案されている。また、キー押下の回数を1だけ直ちに減じることを指示するコードを特定のキーに割り当てて、その特定のキーを押下することにより候補とするコードを1つ前のものに戻すことも可能である。しかし、これらの方法でも、別のキーを見つけたり指を移動させたりする動作が必要となる。
【0014】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、指を移動させる回数が少なく、キー押下の回数も少ないキー入力方法を提供するとともに、そのキー入力方法を採用した使い勝手のよい電気機器を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、1つのキーに複数のコードを割り当てて、キー押下の回数とコードとを対応づけておき、なされるキー押下の回数を計数して、計数値に対応するコードを入力するコードの候補として選択するキー入力方法において、所定時間継続してなされたキー押下が最初のキー押下であるときは計数値から1を減じ、所定時間継続してなされたキー押下が2回目以後のキー押下であるときは計数値から2を減じ、1または2を減じた計数値が0以下になったときに、キーに割り当てているコードの総数を計数値に加えるようにする。
【0018】
このキー入力方法では、キー押下がなされるごとに計数値に1を加えて、計数値に対応するコードを入力の候補として選択するが、所定時間継続してなされたキー押下が最初のキー押下であるときは計数値から1を減じ、所定時間継続してなされたキー押下が2回目以後のキー押下であるときは計数値から2を減じ、1または2を減じた計数値が0以下になったときに、キーに割り当てているコードの総数を計数値に加える。これにより、所定時間継続してなされたキー押下が最初のキー押下であるときは、計数値は、最初のキー押下を示す値の1から減算によって0となり、加算によってコードの総数に等しい値となる。したがって、キー押下を1回行うだけで、キーに割り当てられた最後のコードを候補とすることができる。また、所定時間継続してなされたキー押下が2回目以後のキー押下であるときは計数値から2を減じるので、計数値は、所定時間継続したキー押下よりも2回前のキー押下がなされたときの値となり、所定時間継続したキー押下の直前に候補なっていたコードよりも1つ前に候補となっていたコードが、新たに候補として選択されることになる。したがって、キー押下を1回多くしすぎたときには、そのキーを所定時間押下し続けるだけで、候補として選択されるコードを所望のものに戻すことができる。
さらに、1または2を減じた計数値が0以下になったときに、キーに割り当てているコードの総数を計数値に加えるようにしているので、計数値は常に1以上かつキーに割り当てられたコードの総数以下となり、計数値がどのコードにも対応しないという事態は生じない。また、大きな計数値に対応するコードを少ないキー押下で候補とすることも可能になる。
【0022】
キー押下が所定時間継続してなされて計数値から1または2を減じた後、キー押下がなされている状態が継続したときに、所定時間ごとに計数値から1を減じるようにするとよい。このようにすると、キー押下を継続している時間に応じて、候補とするコードを1つずつ順に戻すことができて、キー押下を2回以上多くしすぎたときでも、容易に所望のコードを候補とすることができる。計数値から1または2を減じる最初の所定時間と計数値から1を減じる2回目以後の所定時間は、同じにしてもよいし、違えてもよい。
【0023】
ここで、所定時間ごとに1を減じた計数値が0以下になったときに、キーに割り当てているコードの総数を計数値に加えるようにするとよい。計数値がどのコードにも対応しないという事態が生じるのが避けられ、また、大きな計数値に対応するコードを少ないキー押下で候補とすることも可能になる。
【0024】
キー押下が所定時間継続してなされて計数値から1または2を減じた後、キー押下がなされている状態が継続しても、計数値を変化させないようにしてもよい。このようにすると、キー押下がいかに長時間継続してなされても候補とするコードを1つだけ戻すことになり、戻しすぎるおそれがない。候補とするコードを戻す操作はあまり頻繁に行われるものではないから、キー押下をどの程度の時間継続すると候補がいくつ前のものに戻るかという感覚をつかむことは必ずしも容易ではない。コードを戻す回数を1回に限ることで、候補の変化を確認しないでキー押下を継続する場合でも、キー押下を所定時間以上継続するだけで確実に候補とするコードを戻すことができ、かつ、戻しすぎるという誤りが生じるのを避けることができる。所定時間以上のキー押下をもう一度行えば、さらに1つ前のコードを候補とすることが可能であり、キー押下の回数が2回以上多すぎたときにも、候補のコードを所望のものに戻すことができる。
【0026】
本発明ではまた、1つのキーに複数のコードを割り当てて、キー押下の回数とコードとを対応づけておき、なされるキー押下の回数を計数して、計数値に対応するコードを入力するコードの候補として選択するキー入力方法において、キー押下がなされた後、所定時間内になされたキー押下が2回目のキー押下のときには計数値から2を減じ、所定時間内になされたキー押下が3回目以後のキー押下であるときには計数値から3を減じ、2または3を減じた計数値が0以下になったときに、キーに割り当てているコードの総数を計数値に加えるようにする。
【0027】
このキー入力方法では、キー押下がなされるごとに計数値に1を加えて、計数値に対応するコードを入力の候補として選択するが、キー押下がなされた後、所定時間内になされたキー押下が2回目のキー押下であるときには計数値から2を減じ、所定時間内になされたキー押下が3回目以後のキー押下であるときには計数値から3を減じ、2または3を減じた計数値が0以下になったときに、キーに割り当てているコードの総数を計数値に加える。これにより、キー押下がなされた後、所定時間内になされたキー押下が2回目のキー押下であるときには計数値は、最初と2回目のキー押下を示す値の2から減算によって0となり、加算によってコードの総数に等しい値となる。したがって、キー押下を2回行うだけで、キーに割り当てられた最後のコードを候補とすることができる。また、キー押下がなされた後、所定時間内になされたキー押下が3回目以後のキー押下であるときには計数値から3を減じるので、所定時間内になされたキー押下の直前に候補なっていたコードよりも2つ前に候補となっていたコードが、新たに候補として選択されることになる。したがって、キー押下を1回多くしすぎたときには、そのキーを所定時間内に2回続けて押下するだけで、候補として選択されるコードを所望のものに戻すことができる。また、所定時間を通常のキー押下とキー押下の時間間隔よりも短く設定しておくことで、この処理を行うキー押下と通常のキー押下を判別することができる。さらに、2または3を減じた計数値が0以下になったときに、キーに割り当てているコードの総数を計数値に加えるようにしているので、計数値がどのコードにも対応しないという事態が生じるのが避けられ、大きな計数値に対応するコードを少ないキー押下で候補とすることも可能になる。
【0031】
候補としているコードに対応する符号を表示し、候補とするコードの変化に応じて表示する符号を更新するようにしてもよい。表示する符号は、例えば、コードが文字を表す場合にはその文字、コードが何らかの機能を表す場合はその機能の名称とすればよい。候補としているコードに対応する符号を表示し更新することで、候補となっているコードが使用者にとって明確になる。
【0032】
その場合、表示する符号の更新を、計数値が変化して候補とするコードが変化するごとに行うとよい。キー押下の開始や所定時間以上のキー押下の継続が直ちに表示に反映されることになり、使用者にとって自分の行っているキー押下が判り易くなる。
【0033】
表示する符号の更新を、キー押下が終了したときおよび計数値から値を減じることにより候補とするコードが変化したときのみに行うようにしてもよい。このようにすると、所定時間以上のキー押下の継続またはキー押下後の所定時間内のキー押下によって候補とするコードを戻す場合に、キー押下を開始した時に生じる候補の変化つまり候補が1つ先に進む変化が表示に反映されなくなって、使用者が不自然な印象を受けない。
【0034】
ここで、キー押下がなされた後、所定時間内にキー押下がなされなかったときに、候補としているコードを入力するコードとして確定するとよい
【0035】
このようにすると、キー押下がなされていずれかのコードが候補として選択されている状態で、キー押下がなされないまま所定時間が経過したときに、候補としているコードが自動的に入力するコードとなる。したがって、続けて入力するコードが同じキーに割り当てられているときでも、途中で所定時間キー押下を休止するだけで、他のキーを全く押下することなく、それらのコードを続けて入力することができる。文字列の最後の文字を表すコードを入力するときも、他のキーを押下する必要がない。
【0036】
本発明ではまた、上記のいずれかのキー入力方法を実行する命令をプログラムに記す。
【0037】
本発明ではさらに、コードの入力のために押下されるキーを備える電気機器において、上記のいずれかのキー入力方法によって、キー押下により入力するコードの候補を選択するものとする。
【0038】
この電気機器は、例えば、音声および文字列を信号として送受する携帯電話機とすることができる。
【0039】
ここで、キーに割り当てられる複数のコードは文字を表すコードとすることができる。このようにすると、文字列の入力が容易な機器となる。
【0040】
キーに割り当てられる複数のコードは動作の制御を指示するコードとすることもできる。このようにすると、制御の指示に必要なキーが少なく、しかも動作の制御の切り換えが容易な機器となる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のキー入力方法および電気機器の一実施形態である携帯電話機について、図面を参照しながら説明する。本実施形態の携帯電話機1の外観を図1に模式的に示す。携帯電話機1は、回動可能な連結機構13によって連結された2つの筐体11、12より成り、折り畳み式である。筐体11には、電波を送受するためのアンテナ14と、音声出力開口15と、入力された電話番号や文章あるいは受信した文章を表示する液晶パネル16が設けられている。筐体12には、音声入力開口17と、使用者によって押下される複数のキー18が設けられている。
【0042】
携帯電話機1の回路構成の概略を図2に示す。携帯電話機1は、無線処理部21、信号処理部22、制御部23、記憶部24、計時部25、スピーカ26、およびマイクロフォン27を備えている。無線処理部21は送出する電波に信号を担わせ、受けた電波から信号を抽出し、信号処理部22は送信する信号および受信した信号を処理する。制御部23はCPUより成り、全体の動作を制御する。記憶部24は2つのフラッシュメモリ24a、24bより成る。メモリ24aは、制御部23が制御に用いるプログラムおよびデータを記憶しており、メモリ24bは、通信相手の名前と電話番号、メールとして受信した文章、およびメールとして送信する文章を記憶する。計時部25は、実時間を示すRTC25aと、経過時間を計測するタイマー回路25bより成る。
【0043】
スピーカ26は、受信した音声信号を音声として出力し、マイクロフォン27は、音声を検出して音声信号に変換する。これらはそれぞれ、音声出力開口15および音声入力開口17の近傍に配置されている。
【0044】
複数のキー18の配置を拡大して図3に示す。各キー18には、1または2以上のコードが割り当てられ、割り当てられるコードまたはその一部を表す記号が付されている。「1」〜「0」の記号が付された10のキーには、数値を表すコードが割り当てられ、また、文字を表すコードも割り当てられる。携帯電話機1は、キー18の押下による文字コードの入力に関して4つのモードを有しており、「1」〜「0」の記号が付された10のキーに割り当てられる文字コードは、モードによって切り替わる。4つの文字入力モードは、平仮名入力モード、片仮名入力モード、アルファベット大小文字/数字入力モード、アルファベット小文字/数字入力モードである。
【0045】
入力モードを表すコードは「マナー」の記号を付したキーに割り当てられている。このキーを押下するごとに、数値コードを入力する数値入力モードと文字コードを入力する4つの文字入力モードが順に切り替わる。
【0046】
携帯電話機1における4つの文字入力モードとキー18へのコードの割り当ての関係を図4に示す。例えば、値2のコードが割り当てられるキー(#2のキー)は、平仮名入力モードでは、「か」、「き」、「く」、「け」、「こ」の5文字に対応する5つのコードが割り当てられ、片仮名入力モードでは、「カ」、「キ」、「ク」、「ケ」、「コ」の5文字に対応する5つのコードが割り当てられる。平仮名入力モードでは、上向きの矢印を付したカーソルキーまたは下向きの矢印を付したカーソルキーを押下することにより、入力した1または2以上の平仮名を漢字に変換することもできる。
【0047】
複数のコードが割り当てられるキーでは、連続してなされるキー押下の回数とコードとが1対1に対応づけられて、キー押下の回数に対応するコードが入力の候補として選択される。例えば、平仮名入力モードで、#2のキーが1回押下されたときは、「か」を表すコードが入力するコードの候補となり、#2のキーがさらに2回押下されたときは、「く」を表すコードが入力するコードの候補となる。候補となったコードが表す文字は液晶パネル16に表示され、この表示は候補が変化すると更新される。候補がない状態では、候補を表示する位置にはカーソルのみが表示される。
【0048】
キー押下の回数の計数および計数値に対応するコードの選択をはじめ、コード入力の処理に関する制御は全て制御部23が行う。このためのプログラムおよびキー18とコードとの対応関係を示すデータは、前述のメモリ24aに記憶されている。なお、制御部23は、キー押下の回数の計数をキー押下が開始された時点で行う。
【0049】
連続してなされたキー押下の回数が、そのモードにおいてそのキーに割り当てられているコードの総数よりも大きくなったときは、制御部23は計数値を1にする。したがって、例えば、平仮名入力モードで#2のキーが6回押下されたときは、「か」を表すコードが入力の候補となる。あるキーが押下された後に別のキーが押下されたときは、制御部23は先のキー押下で候補として選択していたコードを入力として確定し、後のキー押下に対応するコードを新たな入力の候補として選択する。例えば、平仮名入力モードで#2のキーが3回押下され、続いて#5のキーが押下されたときは、「く」を表すコードが入力として確定し、「な」を表すコードが新たな候補となる。入力として確定したコードは、文章を成す文字列の一部としてメモリ24bに記憶される。
【0050】
4つの文字入力モードのいずれにおいても、右向きの矢印を付したカーソルキーは、候補の確定を指示するコードに割り当てられ、このカーソルキーを押下することによっても、候補としているコードが入力として確定する。この場合、新たに候補となるコードはなく、その後のキー押下によって新たな候補が選択される。4つの文字入力モードのいずれにおいても、「クリア」を付したクリアキーは、候補の取り消しを指示するコードに割り当てられ、このクリアキーを押下すると、入力の候補としているコードがなくなる。この場合、その後のキー押下によって新たな候補が選択され、それまでは、液晶パネル16の候補の表示は空白(カーソルのみ)となる。
【0051】
携帯電話機1では、このほか、キー押下による文字コードの入力に関して、以下に述べる第1〜第3の処理を行う。
【0052】
<第1の処理>
キー押下が所定時間継続してなされたとき、すなわち、キーが押し下げられている状態が所定時間継続したときに、制御部23は計数値から所定値を減じる。ここで、所定時間継続してなされたキー押下が最初のキー押下のときは所定値を1、所定時間継続してなされたキー押下が2回目以後のキー押下のときは所定値を2とする。また、制御部23は、所定値を減じることにより計数値が0以下になったときには、そのモードにおいてそのキーに割り当てているコードの総数を計数値に加える。
【0053】
最初のキー押下が所定時間継続してなされたときは、計数値はそのキー押下を表す1から0に変わり、さらに、割り当てられているコードの総数になる。平仮名入力モードで使用者が#2のキーを押下する場合を例にとると、まず候補のコードがない状態から「か」を表すコードが候補となり、次いで「こ」を表すコードが候補となる。2回目のキー押下が所定時間継続してなされたときも、計数値は2から0に変わり、割り当てられているコードの総数になる。例えば、まず「か」を表すコードが候補となっている状態から「き」を表すコードが候補となり、次いで「こ」を表すコードが候補となる。3回目のキー押下が所定時間継続してなされたときは、計数値は3から1に変わる。例えば、まず「き」を表すコードが候補となっている状態から「く」を表すコードが候補となり、次いで「か」を表すコードが候補となる。
【0054】
また、キーに割り当てられているコードの総数よりもキー押下が1回が多く、そのキー押下が所定時間継続してなされたときは、計数値は、まずキー押下の回数から1に変わり、次いで−1に変わり、最後にコードの総数から1を減じた値となる。例えば、キーに割り当てられているコードの総数が5であり、6回目のキー押下が所定時間継続してなされたときは、計数値は最終的に4になる。具体的には、まず「こ」を表すコードが候補となっている状態から「か」を表すコードが候補となり、次いで「け」を表すコードが候補となる。
【0055】
最初のキー押下を所定時間継続して行うことで、キーに割り当てられている最後のコードを候補とすることができる。また、2回目以後のキー押下を所定時間継続することで、そのキー押下の直前に候補となっていたコードよりもさらに1つ前に候補となっていたコードに、候補を戻すことができる。2回目のキー押下が所定時間継続してなされたときは最初のキー押下が継続してなされたときと同じ結果になるが、最初のキー押下を所定時間以上継続することは、1回のキー押下で最後のコードを候補とするために、また、2回目のキー押下を所定時間以上継続することは、最初のキー押下で最後のコードを候補とするのをし忘れたときの修正のために利用される。なお、時間の計測はタイマー回路25bによって行う。
【0056】
第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第1の例を図5に示す。これは、「く」を表すコードを入力すべく、平仮名入力モードで使用者が#2のキーを押下したところ、キー押下の回数が1回多すぎて4回押下してしまい、「け」を表すコードが候補として選択された状態となり、候補を「く」を表すコードに戻すときのものである。
【0057】
最初の#2のキーの押下で、「か」を表すコードが候補として選択され、続く2回の#2のキーの押下で、候補として選択されたコードが「く」を表すものに変化し、さらなる#2のキー押下で、候補が「け」を表すコードに変化している。この状態でもう一度#2のキーが押下されて、候補は「こ」を表すコードに一旦変化し、その押下が所定時間継続した時点で、候補は「く」を表すものに戻る。次いで、#5のキーが押下されて、「く」を表すコードが入力として確定するとともに、「な」を表すコードが新たな候補として選択される。さらに、#5のキーの押下で、候補のコードが「に」を表すものに変化し、続く他のキーの押下で、「に」を表すコードが入力として確定する。
【0058】
第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第2の例を図6に示す。4回の#2のキーの押下で、「け」を表すコードが候補として選択され、次いで、所定時間にわたる#2のキーの押下で、候補のコードが「こ」を表すものに一旦変化して「く」を表すものに変化する。さらに、所定時間にわたる#2のキーの押下で、候補のコードが「け」を表すものに一旦変化して「き」を表すものに変化し、他のキーの押下で「き」を表すコードが入力として確定する。
【0059】
キー押下がなされている状態が所定時間継続して計数値から所定値を減じた後、キー押下がなされている状態がさらに継続したときには、計数値を変化させないようにすることと、所定時間ごとに計数値から1を減じるようにすることの2通りの処理方法がある。
【0060】
第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第3の例を図7に示す。これは、キー押下がなされている状態が所定時間継続した後、さらにその状態が継続しても、計数値を変化させないときのものである。4回の#2のキーの押下で、「け」を表すコードが候補として選択され、次いで、所定時間にわたる#2のキーの押下で、候補のコードが「こ」を表すものに一旦変化して「く」を表すものに変化する。このキー押下はさらに継続するが、制御部23が計数値を変化させないため、キー押下がどれだけ継続してなされても、候補のコードは「く」を表すものに保たれる。
【0061】
第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第4の例を図8に示す。これは、キー押下がなされている状態が所定時間継続した後、さらにその状態が継続したときに、制御部23が所定時間ごとに計数値から1を減じるときのものである。計数値から1を減じることにより、入力の候補として選択されるコードはさらに1つ前のものに戻る。4回の#2のキーの押下で、「け」を表すコードが候補として選択され、次いで、所定時間にわたる#2のキーの押下で、候補のコードが「こ」を表すものに一旦変化して「く」を表すものに変化する。このキー押下はさらに継続し、所定時間に達した時点で、「き」を表すコードが候補となる。キー押下がさらに継続してなされれば、「か」を表すコードが候補として選択されることになる。
【0062】
なお、計数値から最初に所定値1または2を減じるまでの所定時間(第1の所定時間という)と、計数値から所定値を減じた後にさらに1を減じるまでの所定時間(第2の所定時間)は、使用者に応じて変え得るようにしておくことが望ましい。一般的には、第1の所定時間は0.3〜1秒程度、第2の所定時間は0.3〜0.8秒程度とするのが実用的である。
【0063】
候補とするコードを戻す操作はあまり頻繁に行われるものではなく、したがって、キー押下をどの程度の時間継続すると候補がいくつ戻るかという感覚をつかむことは必ずしも容易ではない。しかし、使用者は、液晶パネル16の表示で候補を確認しながらキー押下を継続することで、キー押下を終了すべき時期を知ることができ、候補のコードを所望のものに確実に戻すことができる。
【0064】
ところが、ブラインドタッチを行う場合、使用者は、キーの配列を見ないだけでなく、液晶パネル16の表示を見ないことが多い。この場合、キー押下を長くしすぎて、候補のコードを戻しすぎるという事態が生じることもある。したがって、使用者が液晶パネル16を見ないでキー押下を行うときには、キー押下が所定時間継続してなされて計数値から所定値を減じた後は、キー押下がさらに継続してなされても、計数値を変化させないようにする方が使い勝手がよくなる。
【0065】
最初になされたキー押下が所定時間継続したときには、計数値から所定値1を減じるようにすることと、計数値を変化させないようにすることとの2通りの処理方法がある。第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第5の例を図9に示す。これは、最初のキー押下が所定時間継続してさなれても、計数値を変化させないときのものである。#2のキーの押下により、「か」を表すコードが候補として選択されるが、このキー押下が所定時間以上継続しても候補は変化しない。
【0066】
第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第6の例を図10に示す。これは、最初のキー押下が所定時間継続したときに、計数値から所定値1を減じるときのものである。#2のキーの押下で、「か」を表すコードが候補となり、そのキー押下が所定時間継続した時点で、計数値から1が減じられるが、減算結果が0となるため、計数値は#2のキーに割り当てられているコードの総数を加算されて5となり、これに対応する「こ」を表すコードが候補として選択される。
【0067】
第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第7の例を図11に示す。これは、最初のキー押下が所定時間継続したときに、計数値から所定値1を減じるが、そのキー押下がさらに継続してなされても、計数値を変化させないときのものである。#2のキーの押下で、「か」を表すコードが候補となり、そのキー押下が所定時間継続した時点で、候補のコードが「こ」を表すものに変化し、その後キー押下が継続しても候補のコードはそのまま保たれる。
【0068】
第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第8の例を図12に示す。これは、最初のキー押下が所定時間継続したときに、計数値から所定値1を減じて、そのキー押下がさらに継続してなされると、所定時間ごとに計数値から1を減じるときのものである。#2のキーの押下で、「か」を表すコードが候補となり、そのキー押下が所定時間継続した時点で、候補のコードが「こ」を表すものに変化し、その後キー押下がさらに所定時間継続したときに、候補のコードが「け」を表すものに変化する。
【0069】
<第2の処理>1つのキーについて連続してなされる2回の押下の時間間隔が短いとき、つまり、キー押下がなされてから短い所定時間内にキー押下がなされたときは、制御部23は計数値から所定値を減じる。ここで、所定時間内になされたキー押下(後の方のキー押下)が2回目のキー押下のときは所定値を2、所定時間内になされたキー押下が3回目以後のキー押下のときは所定値を3とする。また、制御部23は、所定値を減じることにより計数値が0以下になったときには、第1の処理と同様に、そのモードにおいてそのキーに割り当てているコードの総数を計数値に加える。
【0070】
最初のキー押下に続いて2回目のキー押下が所定時間内になされたときは、計数値はそのキー押下を表す2から0に変わり、さらに、割り当てられているコードの総数になる。例えば、まず候補のコードがない状態から「か」を表すコードおよび「き」を表すコードが順に候補となり、次いで「こ」を表すコードが候補となる。2回目のキー押下に続いて3回目のキー押下が所定時間内になされたときも、計数値は3から0に変わり、割り当てられているコードの総数になる。例えば、まず「か」を表すコードが候補となっている状態から「き」を表すコードおよび「く」を表すコードが順に候補となり、次いで「こ」を表すコードが候補となる。
【0071】
3回目のキー押下に続いて4回目のキー押下が所定時間内になされたときは、計数値は4から1に変わる。例えば、まず「き」を表すコードが候補となっている状態から「く」を表すコードおよび「け」を表すコードが順に候補となり、次いで「か」を表すコードが候補となる。また、キーに割り当てられているコードの総数よりもキー押下が1回が多く、そのキー押下が先になされたキー押下から所定時間内になされたときは、計数値は、まずキー押下の回数から1に変わり、次いで−2に変わり、最後にコードの総数から2を減じた値となる。例えば、キーに割り当てられているコードの総数が5であり、5回目のキー押下に続いて所定時間内に6回目のキー押下がなされたときは、計数値は最終的に3になる。具体的には、まず「け」を表すコードが候補なっている状態から「こ」を表すコードおよび「か」を表すコードが順に候補となり、次いで「く」を表すコードが候補となる。
【0072】
最初のキー押下に続いて2回目のキー押下を所定時間内に行うことで、キーに割り当てられている最後のコードを候補とすることができる。また、3回目以後のキー押下を直前のキー押下から所定時間内に行うことで、それら2回のキー押下の直前に候補となっていたコードよりもさらに1つ前に候補となっていたコードに、候補を戻すことができる。2回目と3回目のキー押下が所定時間内になされたときは最初と2回目のキー押下が所定時間内になされたときと同じ結果になるが、最初と2回目のキー押下を所定時間内にすることは、初めから最後のコードを候補とするために、また、2回目と3回目のキー押下を所定時間内にすることは、初めから最後のコードを候補とするのをし忘れたときの修正のために利用される。
【0073】
第2の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の例を図13に示す。これは、「く」を表すコードを入力すべく、平仮名入力モードで使用者が#2のキーを押下したところ、キー押下の回数が1回多すぎて4回押下してしまい、「け」を表すコードが候補として選択された状態となり、候補を「く」を表すコードに戻すときのものである。「け」を表すコードが候補として選択されている状態で、#2のキーを押下することにより、候補のコードが「こ」を表すものに変化し、さらに所定時間内の#2のキーの押下で、「か」を表すコードを経て「く」を表すコードが候補として選択される。
【0074】
通常なされるキー押下との判別のために、所定時間は通常のキー押下とキー押下の時間間隔よりも短く設定しておく。ただし、通常のキー押下の時間間隔や、2回続けて押下し得る最小の時間間隔は使用者によって異なるから、所定時間は使用者に応じて変え得るようにしておくことが望ましい。一般的には、第2の処理における所定時間は0.1〜0.3秒程度とするのが実用的である。
【0075】
キー押下に続いて所定時間内にキー押下がなされることが複数回行われたときは、計数値から所定値を減じることをその都度行う。これにより、候補として選択しているコードをさらに前のものに戻すことができる。
【0076】
第1の処理と第2の処理は、切り替えて用いることもできるし、併用することもできる。これらの処理を使用者が任意に選択できるようにしておくのが望ましい。
【0077】
<第3の処理>
1つのキーが押下された後、所定時間内にキー押下がなされなかったときに、制御部23は入力の候補として選択しているコードを入力として確定する。この場合、新たに入力の候補となるコードはないことになる。なお、この第3の処理を行わないこと、つまり、1つのキーが押下された後、キー押下がなされない状態で所定時間が経過しても、候補として選択しているコードを入力として確定しないことも可能である。
【0078】
第3の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第1の例を図14に示す。3回の#2のキーの押下で、「く」を表すコードが候補として選択され、キー押下が所定時間なされないことで、「く」を表すコードが入力として確定する。その後の#2のキー押下では、「か」を表すコードが候補として新たに選択される。
【0079】
第3の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第2の例を図15に示す。これは、最初のキー押下から前述の第1の処理を行うようにしたときのものである。3回の#2のキーの押下で、「く」を表すコードが候補として選択され、キー押下が所定時間なされないことで入力として確定する。その後、#2のキーの押下が最初のキー押下となり、これで「か」を表すコードが新たな候補として選択され、そのキー押下が所定時間継続してなされることで、候補のコードが「こ」を表すものに変化する。
【0080】
第3の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第3の例を図16に示す。これは、最初のキー押下では第1の処理を行わないようにしたときのものである。3回の#2のキーの押下で、「く」を表すコードが候補として選択され、キー押下が所定時間なされないことで入力として確定する。その後の#2のキー押下で、「か」を表すコードが候補として選択され、そのキー押下が所定時間継続してなされても、候補のコードは保たれる。
【0081】
第3の処理を行わないときのキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の例を図17に示す。これは第1の処理を行うときのものである。3回の#2のキーの押下で、「く」を表すコードが候補として選択され、キー押下が所定時間なされなくても、入力は確定せず、候補のコードがそのまま保たれる。続く4回目の#2のキーの押下により、候補のコードは「け」を表すものに変化し、そのキー押下が所定時間継続してなされることで、候補が「き」を表すものに戻る。
【0082】
携帯電話機1では、入力の候補として選択されたコードが表す文字を液晶パネル16に表示するが、計数値が変化して候補のコードが変化するごとに表示を更新する上記の処理のほかに、表示の更新に関して、他の処理も選択可能である。この処理を第4の処理という。
【0083】
<第4の処理>
第4の処理では、キー押下が終了したとき、および計数値から値を減じたときのみに、表示を更新する。表示に関するこの第4の処理は、キー押下による文字コードの入力に関する第1〜第3の処理のいずれとも組み合わせることができる。
【0084】
第4の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第1の例を図18に示す。これは第1の処理を併用したときのものである。なお、図18において、候補として選択されたコードが表す文字を、キー押下がなされていることを表す枠の右端よりも右側に記したのは、その文字がキー押下が終了したときに表示されることを示したものである。
【0085】
#2のキーの押下で、「か」を表すコードが候補として選択されるが、その文字はキー押下が開始された時ではなく終了した時に表示される。続く3回の#2のキー押下で、候補のコードは「け」を表すものに順次変化していくが、表示している文字は各キー押下が終了した時に更新される。次の#2のキー押下で、「こ」を表すコードが候補として選択され、キー押下が所定時間継続してなされることで、候補のコードは「く」を表すものに変化する。その際、「こ」を表すコードが候補となった時点では表示は更新されず、候補のコードが「く」を表すものに変化した時点で表示が更新され、表示はそれまでの「け」の文字から「く」の文字へと直接変わる。なお、候補のコードが「く」を表すものに変化した後、キー押下が終了した時点でも表示の更新がなされるが、新たに表示される文字も「く」であり、外見上変化は生じない。
【0086】
第4の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第2の例を図19に示す。これは、キー押下が所定時間継続してなされて計数値から所定値2を減じた後に、キー押下がさらに継続してなされても、計数値を変化させない第1の処理を併用したときのものである。4回の#2のキーの押下で、「け」を表すコードが候補として選択され、続く#2のキーの押下が所定時間継続した時点で、候補のコードが「く」を表すものに変化して表示が更新される。その後#2のキーの押下が継続してなされても、候補のコードは「く」に保たれる。
【0087】
第4の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第3の例を図20に示す。これは、キー押下が所定時間継続してなされて計数値から所定値2を減じた後に、キー押下がさらに継続してなされたとき、所定時間ごとに計数値から1を減じる第1の処理を併用したときのものである。4回の#2のキーの押下で、「け」を表すコードが候補として選択され、続く#2のキーの押下が所定時間継続した時点で、候補のコードが「く」を表すものに変化して表示が更新される。その後#2のキーの押下が所定時間継続した時点で、候補のコードが「き」を表すものに変化して表示が更新される。
【0088】
第4の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第4の例を図21に示す。これは、最初のキー押下が所定時間継続してなされたときに、計数値から所定値1を減じる第1の処理を併用したときのものである。#2のキーの押下で、「か」を表すコードが候補として選択されるが、所定時間が経過して候補のコードが「こ」を表すものになった時点で初めて表示がなされる。
【0089】
第4の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第5の例を図22に示す。これは、最初のキー押下が所定時間継続してなされたときに計数値から所定値1を減じ、キー押下がさらに継続されて、所定時間が経過するごとに計数値から1を減じる第1の処理を併用したときのものである。#2のキーの押下で、「か」を表すコードが候補として選択され、所定時間が経過して候補のコードが「こ」を表すものになった時点で表示がなされ、さらに所定時間が経過して候補のコードが「け」を表すものになった時点で表示が更新される。
【0090】
以下、携帯電話機1における、キー押下による文字コードの入力の処理、および候補として選択したコードが表す文字の表示の処理についてフローチャートを参照して説明する。
【0091】
図23は、第1の処理と第3の処理を併用する場合のフローチャートである。なお、表示に関しては第4の処理を採用しておらず、キー押下が開始された時点から、候補のコードが表す文字を表示する。
【0092】
4つの文字入力モードのいずれかに設定されると、まず、前回押下されたキーがないことを記憶し(ステップS2)、入力の候補として選択しているコードがないことを記憶する(S4)。また、タイマー回路25bを停止させておく(S6)。
【0093】
次いで、いずれかのキーが押下されたか否かを判定する(S8)。いずれかのキーが押下されたときは、タイマー回路を0からスタートさせ(S10)、押下されたキーが制御キー(文字コードが割り当てられるキー以外のキー)であるか否かを判定し(S12)、押下されたキーが制御キーであれば、その処理を行う制御コードルーチンに分岐する(S70)。押下されたキーが制御キーでなければ、今回押下されたキーが前回押下されたキーと同じであるか否かを判定する(S14)。
【0094】
今回押下されたキーが前回押下されたキーと同じでないときは、キー押下の回数を示す計数値を1とし(S16)、計数値から減じる所定値である減算値を1とする(S18)。そして、候補として選択しているコードがあるか否かを判定する(S20)。候補としているコードがあれば、そのコードを入力として確定し(S22)、液晶パネル16上での文字の表示位置を次に移動させるべきことを記憶する(S24)。ステップS20の判定で候補としているコードがないときには、ステップS22、S24はスキップする。次いで、メモリ24aに記憶している入力モードとキーへのコードの割り当ての関係を参照して、押下されたキーに割り当てられているコードのうち、計数値1に対応する最初のものを候補として選択する(S26)。
【0095】
ステップS14の判定で、今回押下されたキーが前回押下されたキーと同じときは、キー押下の回数を示す計数値に1を加え(S28)、減算値を2とする(S30)。また、計数値がそのモードで押下されたキーに割り当てられているコードの総数を超えているか否かを判定し(S32)、超えていれば計数値を1にする(S34)。次いで、押下されたキーに割り当てられているコードのうち、計数値に対応する順番のものを候補として選択する(S36)。
【0096】
ステップS26またはS36に続いて、それらのステップで候補として選択したコードが表す文字を液晶パネルに表示する(S38)。このとき、ステップS24で表示位置を移動させるべきと記憶していれば、表示位置を移動させる。
【0097】
次いで、キーの押下が終了した(キーが離された)か否かを判定し(S40)、キーの押下が終了したときは、それまで押下されていたキーを前回押下されたキーとして記憶し(S42)、タイマー回路を0から再スタートさせて(S44)、ステップS8に戻る。キーの押下が終了していないときは、ステップS10でスタートさせたタイマー回路の計測値が所定値に達したか否かを判定し(S46)、計測値が所定値に達していないときはステップS40に戻る。計測値が所定値に達していたときは、計数値から減算値を減じて(S48)、計数値が0以下であるか否かを判定し(S50)、計数値が0以下であれば、そのモードでキーに割り当てられているコードの総数を計数値に加える(S52)。そして、新たな計数値に対応するコードを候補とし(S54)、減算値を1に変更し(S56)、タイマー回路を0から再スタートさせて(S58)、ステップS38に戻る。
【0098】
ステップS8の判定で、いずれのキーも押下されていないときは、候補として選択しているコードがあるか否かを判定し(S60)、候補のコードがなければステップS8に戻る。候補のコードがあれば、タイマー回路の計測値が所定値に達しているか否かを判定し(S62)、達していなければステップS8に戻る。計測値が所定値に達しているときは、候補として選択しているコードを入力として確定し(S64)、文字の表示位置を次に移動させるべきことを記憶して(S66)、ステップS2に戻る。
【0099】
最初にキー押下がなされたときの処理の流れの概略は次のようになる。まず、キー押下が継続してなされている時間の計測が開始され(S10)、計数値が1となり(S16)、減算値が1となる(S18)。そして、最初のコードが候補として選択され(S26)、候補のコードが表す文字が表示され(S38)、キー押下が第1の処理における所定時間(第1の所定時間)に達する前に終了したときは(S40、S46)、計数値はそのまま保たれて、キー押下の検出が再度なされる(S8)。キー押下の検出に先立って、第3の処理のために、キー押下がなされていない時間の計測が開始される(S44)。
【0100】
キー押下が所定時間に達するまで継続したときは、1とした減算値(S18)が計数値から減じられ(S48)、計数値が0以下になったときはコードの総数が計数値に加えられて(S50、S52)、新たな計数値に対応する順番のコードが候補となる(S54)。そして、減算値が1に変更され(S56)、キー押下が継続してなされている時間の計測が再び開始されて(S58)、表示が更新される(S38)。ステップS48からS58までは、キー押下が終了するまで繰り返され(S40)、所定時間(第2の所定時間)が経過するごとに(S46)、1とした減算値(S56)が計数値から減じられて(S48)、候補の変更と表示の更新がなされる(S54、S38)。
【0101】
2回目以後にキー押下がなされたときも、処理の流れは最初にキー押下がなされたときと概ね同様である。ただし、計数値には1が加えられ(S28)、コードの総数を超えたときには、計数値は1となる(S32、S34)。また、2回目以後のキー押下では、減算値は2となる(S30)。
【0102】
なお、ここでは、第1の処理における第1の所定時間と第2の所定時間を同じにしているが、これらは違う値とすることもできる。そのためには、例えば、ステップS38の前に第1の所定時間を定め、ステップS48の後に第2の所定時間を定めるようにすればよい。
【0103】
キー押下がなされないときの処理の流れは次のようになる。候補としているコードがなければ、キー押下がなされるまで、キー押下の検出が繰り返される(S60、S8)。また、候補としている候補があっても、キー押下の終了(S44)から所定時間が経過していなければ、キー押下の検出が繰り返される(S62、S8)。キー押下の終了から所定時間が経過したときは、その時点で候補としているコードが入力として確定し(S64)、新たな候補はなくなる(S4)。
【0104】
図24は、第1の処理において、計数値から所定値1または2を減じた後にキー押下が所定時間継続してなされても、計数値から1を減じないようにしたときのフローチャートである。図23との相違は、タイマー回路を再スタートさせるステップS58に代えて、タイマー回路を0で停止させるステップ57を設けた点にある。
【0105】
図25は、第3の処理を行わないようにしたときのフローチャートである。図23との相違は、ステップS44とステップS60からS66までを省略した点にある。
【0106】
図26は、第1の処理、第3の処理、および第4の処理を併用するときのフローチャートである。図23との相違は、キー押下の終了の検出(S40)の前に候補のコードが表す文字を表示するステップS38を省略して、ステップS40とS42の間、およびステップS54とS56の間に、候補のコードが表す文字を表示するステップS41およびS55を挿入した点にある。候補となっているコードの表示または更新は、キー押下が終了したとき(S41)と、計数値の減算により候補が変化したとき(S55)のみに行われる。
【0107】
図27は、第2の処理と第3の処理を併用する場合のフローチャートである。表示に関しては第4の処理を採用しておらず、キー押下が開始された時点から、候補のコードが表す文字を表示する。
【0108】
第2の処理では、キー押下がなされた後、所定時間内にキー押下がなされたか否かを判定するが、2回のキー押下のどの時点からどの時点までを2回のキー押下の時間間隔とするかについてはいくつかの選択が可能である。例えば、キー押下の開始から次のキー押下の開始まで、キー押下の終了から次のキー押下の開始まで、あるいは、キー押下の開始から次のキー押下の終了までのいずれをも、2回のキー押下の時間間隔とすることができる。図27に示す処理においては、キー押下の開始から次のキー押下の終了までを、2回のキー押下の時間間隔とする。つまり、図28に示したように、2回のキー押下がなされたとき、先のキー押下がなされていた時間Aと、先のキー押下が終了して後のキー押下が開始されるまでの時間Bと、後のキー押下がなされていた時間Cの和を、キー押下の時間間隔とする。
【0109】
図27の処理では、図23の処理のステップS8とS10の間にステップS9が、ステップS14とS16の間にステップS15が挿入されている。また、ステップS18に代えてステップS17、ステップS30に代えてステップS29およびS31が設けられている。さらに、ステップS46〜S58は省略され、ステップS40とS42の間に、ステップS41−1〜S41−7が挿入されている。
【0110】
ステップS9では、キー押下がなされていない時間Bをタイマー回路の計測値とする。ステップS15では、先のキー押下がなされていた時間Aとして、キー押下の時間間隔と比較する所定値よりも大きな値を設定する。ステップS17およびS31ではそれぞれ減算値を2および3とし、ステップS29では計数値が3以上であるか否かを判定する。
【0111】
ステップS41−1では、タイマー回路の計測値を後のキー押下がなされていた時間Cとし、ステップS41−2では、時間A、時間Bおよび時間Cの和が所定値以下であるか否かを判定する。ステップS41−3では、キー押下の回数を表す計数値から減算値を減じ、ステップS41−4とS41−5では、計数値が0以下になったときにキーに割り当てられているコードの総数を計数値に加え、ステップS41−6では、新たな計数値が表すコードを候補として選択する。また、ステップS41−7では、時間Cを時間Aとする。ステップS44で再スタートさせるタイマー回路の計測値は、第3の処理だけでなく、第2の処理でも利用する。
【0112】
最初のキー押下がなされたときは、時間Aは所定値を超える値となり(S15)、したがって、ステップS41−2の判定結果は時間Bと時間Cにかかわらず偽となって、処理はステップS41−7に進む。このとき、時間CはステップS10でスタートさせたタイマー回路の計測値となっており(S41−1)、この時間Cは時間Aとして(S41−7)、次のキー押下で利用される。また、ステップS44で0から再スタートさせるタイマー回路の計測値が、キー押下がなされなかった時間Bとして(S9)、次のキー押下で利用される。次のキー押下では、時間Cは新たに計測される(S10、S41−1)。
【0113】
2回目以後のキー押下では、ステップS41−2の判定において、時間A、時間Bおよび時間Cの和が所定値以下となることもある。その場合、ステップS41−3からS41−6までの処理で、計数値と候補のコードの変更がなされることになる。
【0114】
第3の処理により候補が確定したとき(S64)は、前回押下されたキーがない状態となり(S2)、したがって、その直後のキー押下では、最初のキー押下と同様に処理が進行する。
【0115】
なお、本実施形態では文字コードの入力のためのキー押下について説明したが、本発明は、文字コードに限らず、動作の制御を指示する複数の制御コードを1つのキーに割り当てる場合にも採用することができる。例えば、携帯電話機1では、5つの入力モードを指示するコードを「マナー」を記したキーに割り当てて、このキーを押下するごとに入力モードが変化するようにしているが、このキーが所定時間以上継続して押下され、または所定時間内に2回押下されたときに、計数値から所定値を減じて、新たな計数値に対応するコードを候補とするようにすることができる。その場合、コードに対応する文字に代えて、入力モードの名称を表示する。また、ここでは携帯電話機を例として掲げたが、本発明のキー入力方法は、1つのキーに2以上のコードを割り当てるあらゆる電気機器に適用することが可能である。
【0117】
【発明の効果】
1つのキーに複数のコードを割り当てて、キー押下の回数とコードとを対応づけておき、なされるキー押下の回数を計数して、計数値に対応するコードを入力するコードの候補として選択し、所定時間継続してなされたキー押下が最初のキー押下であるときは計数値から1を減じ、所定時間継続してなされたキー押下が2回目以後のキー押下であるときは計数値から2を減じ、1または2を減じた計数値が0以下になったときに、キーに割り当てているコードの総数を計数値に加えるようにした本発明のキー入力方法で所定時間継続してなされたキー押下が最初のキー押下であるときは計数値から1を減じるので、ただ1回のキー押下で、最後のコードを候補とすることが可能になる。また、所定時間継続してなされたキー押下が2回目以後のキー押下であるときは計数値から2を減じるので、キー押下を1回多くしすぎたときに、そのキーを所定時間押下し続けるだけで、候補として選択されるコードを所望のものに戻すことができる。したがって、キー押下を多くしすぎて入力の候補とするコードが所望のものでなくなったときに、そのキーを所定時間押下し続けるだけで、候補とするコードを所望のものに戻すことができ、能率の高いキー入力方法となる。
【0121】
キー押下が所定時間継続してなされて計数値から1または2を減じた後、キー押下がなされている状態が継続したときに、所定時間ごとに計数値から1を減じるようにすると、キー押下を継続している時間に応じて、候補とするコードを1つずつ順に戻すことができて、キー押下を2回以上多くしすぎたときでも、容易に所望のコードを候補とすることができる。
【0122】
ここで、所定時間ごとに1を減じた計数値が0以下になったときに、キーに割り当てているコードの総数を計数値に加えるようにすると、大きな計数値に対応するコードを少ないキー押下で候補とすることも可能になる。
【0123】
キー押下が所定時間継続してなされて計数値から1または2を減じた後、キー押下がなされている状態が継続しても、計数値を変化させないようにすると、候補とするコードを1つだけ戻すことになり、候補の変化を確認しないでキー押下を継続する場合でも、所定時間以上キー押下を継続するだけで確実に候補のコードを戻すことができ、かつ、戻しすぎるという誤りを避けることができる。しかも、所定時間以上のキー押下をもう一度行えば、さらに1つ前のコードを候補とすることも可能であり、キー押下の回数が2回以上多すぎたときにも対処できる。
【0125】
1つのキーに複数のコードを割り当てて、キー押下の回数とコードとを対応づけておき、なされるキー押下の回数を計数して、計数値に対応するコードを入力するコードの候補として選択し、キー押下がなされた後、所定時間内になされたキー押下が2回目のキー押下のときには計数値から2を減じ、所定時間内になされたキー押下が3回目以後のキー押下であるときには計数値から3を減じ、2または3を減じた計数値が0以下になったときに、キーに割り当てているコードの総数を計数値に加えるようにした本発明のキー入力方法では、キー押下がなされた後、所定時間内になされたキー押下が2回目のキー押下のときには計数値から2を減じるので、ただ2回のキー押下で、最後のコードを候補とすることが可能になる。また、キー押下がなされた後、所定時間内になされたキー押下が3回目以後のキー押下であるときは計数値から3を減じるので、キー押下を1回多くしすぎたときに、そのキーをさらに2回押下するだけで、候補として選択されるコードを所望のものに戻すことができる。さらに、2または3を減じた計数値が0以下になったときに、キーに割り当てているコードの総数を計数値に加えるようにしているので、大きな計数値に対応するコードを少ないキー押下で候補とすることが可能となる。したがって、能率の高いキー入力方法となる。
【0129】
候補としているコードに対応する符号を表示し、候補とするコードの変化に応じて表示する符号を更新するようにすると、候補となっているコードが使用者にとって明確になり、使い勝手がよい。
【0130】
表示する符号の更新を、計数値が変化して候補とするコードが変化するごとに行うようにすると、キー押下の開始や所定時間以上のキー押下の継続が直ちに表示に反映されることになり、使用者にとって自分の行っているキー押下が判り易くなる。
【0131】
また、表示する符号の更新を、キー押下が終了したときおよび計数値から値を減じることにより候補とするコードが変化したときのみに行うようにすると、所定時間以上のキー押下の継続またはキー押下後の所定時間内のキー押下によって候補とするコードを戻す場合に、候補が1つ先に進むというキー押下を開始した時に生じる変化が表示に反映されなくなって、使用者が不自然な印象を受けるのを避けることができる。
【0132】
ー押下がなされた後、所定時間内にキー押下がなされなかったときに、候補としているコードを入力するコードとして確定するようにすると、キー押下を所定時間休止するだけで入力するコードを確定することができる。したがって、続けて入力するコードが同じキーに割り当てられているときや、入力する一連のコードのうち最後のものを入力するときも、他のキーを押下する必要がなく、高い能率が得られる。
【0133】
上記のいずれかのキー入力方法を実行する命令を記した本発明のプログラムでは、キーからキーに指を移動させる回数やキー押下の回数を少なくすることができ、能率よく入力を行うことができる。
【0134】
コードの入力のために押下されるキーを備え、上記のいずれかのキー入力方法によって、キー押下により入力するコードの候補を選択する本発明の電気機器では、指を移動させる回数やキー押下の回数を少なくすることができて、入力を能率よく行うことが可能な使い勝手のよい機器となる。
【0135】
特に、携帯電話機とする場合、使用者は筐体を把持した手の親指でキー押下を行うことが多いため、指の移動はできるだけ少なくするのが好ましいが、これを確実に実現することができる。
【0136】
キーに割り当てられる複数のコードを文字を表すコードとすると、文字の入力を能率よく行うことができて、長い文章の作成も容易な機器となる。
【0137】
キーに割り当てられる複数のコードを動作の制御を指示するコードとすると、制御の指示を割り当てるキーの数を少なくすることができ、小型でしかも動作の制御の切り換えが容易な機器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の携帯電話機の正面図。
【図2】 上記携帯電話機の回路構成を示すブロック図。
【図3】 上記携帯電話機のキーの配置の拡大図。
【図4】 上記携帯電話機における文字入力モードとキーへのコードの割り当ての関係を示す図。
【図5】 上記携帯電話機の第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第1の例を示す図。
【図6】 上記携帯電話機の第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第2の例を示す図。
【図7】 上記携帯電話機の第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第3の例を示す図。
【図8】 上記携帯電話機の第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第4の例を示す図。
【図9】 上記携帯電話機の第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第5の例を示す図。
【図10】 上記携帯電話機の第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第6の例を示す図。
【図11】 上記携帯電話機の第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第7の例を示す図。
【図12】 上記携帯電話機の第1の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第8の例を示す図。
【図13】 上記携帯電話機の第2の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の例を示す図。
【図14】 上記携帯電話機の第3の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第1の例を示す図。
【図15】 上記携帯電話機の第3の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第2の例を示す図。
【図16】 上記携帯電話機の第3の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第3の例を示す図。
【図17】 上記携帯電話機の第3の処理を行わないときのキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の例を示す図。
【図18】 上記携帯電話機の第4の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第1の例を示す図。
【図19】 上記携帯電話機の第4の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第2の例を示す図。
【図20】 上記携帯電話機の第4の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第3の例を示す図。
【図21】 上記携帯電話機の第4の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第4の例を示す図。
【図22】 上記携帯電話機の第4の処理におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第5の例を示す図。
【図23】 上記携帯電話機において第1の処理と第3の処理を併用するときの処理の流れの第1の例を示すフローチャート。
【図24】 上記携帯電話機において第1の処理と第3の処理を併用するときの処理の流れの第2の例を示すフローチャート。
【図25】 上記携帯電話機において第1の処理のみを採用するときの処理の流れの例を示すフローチャート。
【図26】 上記携帯電話機において第1の処理と第3の処理と第4の処理を併用するときの処理の流れの例を示すフローチャート。
【図27】 上記携帯電話機において第2の処理と第3の処理を併用するときの処理の流れの例を示すフローチャート。
【図28】 上記携帯電話機の第2の処理における2回のキー押下の時間間隔の定義の例を示す図。
【図29】 従来の携帯電話機におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第1の例を示す図。
【図30】 従来の携帯電話機におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第2の例を示す図。
【図31】 従来の携帯電話機におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第3の例を示す図。
【図32】 従来の携帯電話機におけるキー押下と、候補として選択されたコードおよび入力として確定したコードとの関係の第4の例を示す図。
【符号の説明】
1 携帯電話機
11、12 筐体
13 連結機構
14 アンテナ
15 音声出力開口
16 液晶パネル
17 音声入力開口
18 キー
21 無線処理部
22 信号処理部
23 制御部
24 記憶部
24a、24b フラッシュメモリ
25 計時部
25a RTC
25b タイマー回路
26 スピーカ
27 マイクロフォン

Claims (14)

  1. 1つのキーに複数のコードを割り当てて、キー押下の回数とコードとを対応づけておき、なされるキー押下の回数を計数して、計数値に対応するコードを入力するコードの候補として選択するキー入力方法において、
    所定時間継続してなされたキー押下が最初のキー押下であるときは計数値から1を減じ、所定時間継続してなされたキー押下が2回目以後のキー押下であるときは計数値から2を減じ、
    1または2を減じた計数値が0以下になったときに、キーに割り当てているコードの総数を計数値に加えることを特徴とするキー入力方法。
  2. キー押下が所定時間継続してなされて計数値から1または2を減じた後、キー押下がなされている状態が継続したときに、所定時間ごとに計数値から1を減じることを特徴とする請求項に記載のキー入力方法。
  3. 所定時間ごとに1を減じた計数値が0以下になったときに、キーに割り当てているコードの総数を計数値に加えることを特徴とする請求項に記載のキー入力方法。
  4. キー押下が所定時間継続してなされて計数値から1または2を減じた後、キー押下がなされている状態が継続しても、計数値を変化させないことを特徴とする請求項に記載のキー入力方法。
  5. 1つのキーに複数のコードを割り当てて、キー押下の回数とコードとを対応づけておき、なされるキー押下の回数を計数して、計数値に対応するコードを入力するコードの候補として選択するキー入力方法において、
    キー押下がなされた後、所定時間内になされたキー押下が2回目のキー押下のときには計数値から2を減じ、所定時間内になされたキー押下が3回目以後のキー押下であるときには計数値から3を減じ、
    2または3を減じた計数値が0以下になったときに、キーに割り当てているコードの総数を計数値に加えることを特徴とするキー入力方法。
  6. 候補としているコードに対応する符号を表示し、候補とするコードの変化に応じて表示する符号を更新することを特徴とする請求項から請求項までのいずれか1項に記載のキー入力方法。
  7. 表示する符号の更新を、計数値が変化して候補とするコードが変化するごとに行うことを特徴とする請求項に記載のキー入力方法。
  8. 表示する符号の更新を、キー押下が終了したときおよび計数値から値を減じることにより候補とするコードが変化したときのみに行うことを特徴とする請求項に記載のキー入力方法。
  9. ー押下がなされた後、所定時間内にキー押下がなされなかったときに、候補としているコードを入力するコードとして確定することを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のキー入力方法。
  10. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のキー入力方法を実行する命令が記されていることを特徴とするプログラム。
  11. コードの入力のために押下されるキーを備え、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のキー入力方法によって、キー押下により入力するコードの候補を選択することを特徴とする電気機器。
  12. 音声および文字列を信号として送受する携帯電話機として構成されていることを特徴とする請求項11に記載の電気機器。
  13. キーに割り当てられる複数のコードが文字を表すコードであることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の電気機器。
  14. キーに割り当てられる複数のコードが動作の制御を指示するコードであることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の電気機器。
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