JP3897511B2 - 光ファイバの埋込方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂複合材へ光ファイバを埋め込むための光ファイバの埋込方法及び前記光ファイバの調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の如く、CFRPやGFRPなどの繊維強化複合材積層板は軽く、強度等の点で優れているので、橋梁、航空機、船舶、プラント等の構造物の分野で広く使用されている。しかし、上記積層板は、成形中に内部応力が発生するため、剥離やクラックの問題が従来確認されている。そこで、こうした内部応力の発生機構の解明や内部応力を低減する成形法の開発のために、歪みセンサとしての光ファイバを埋め込んだ複合積層板が知られている(特開平11−142262)。
【0003】
この技術に係る複合材は、図10(A),(B)に示す通りである。ここで、図10(A)は光ファイバの長手方向に沿う複合材の断面図、図10(B)は図10(A)のX−X線に沿う断面図を示す。図中の付番1は、外側のプリプレグ層2,3及び内側のプリプレグ層4,5からなる積層体6を示す。この積層体6には、一部が筒状の金属シース7により保護された光ファイバ8が埋め込まれている。前記金属シース7の外側にはつば部9が設けられている。
【0004】
ところで、こうした構成の複合材は、光ファイバ8の取出し部でこの光ファイバ8を前記金属シース7の穴に通すことにより光ファイバ8の折れを防止しようとしたものである。しかし、上記複合材を実際に成形する際には、プリプレグ層間の空気を抜き、互いに密着させるためにプリプレグ層を覆うバック材を使用しなければならない。具体的には、要部のみ示すと、図11に示すように、台(治具)9上に複数層のプリプレグ層10、11を積層し、これらプリプレグ層からなる積層体12内に光ファイバ13を埋め込み、更にこれら積層体12をバック材14で覆わなければならない。
【0005】
ここで、図11の複合積層体は、例えば次のような工程(1)〜(4)を経てプリプレグを所定枚数積層することにより積層している。
(1)台9の上に、繊維布に樹脂を含浸させたプリプレグ層10を載せる工程、(2)台9の上にゴム状のシール材であるシーラント15を配置する工程、(3)プリプレグ層10、シーラント15を含む台9の上に、繊維布に樹脂を含浸させたプリプレグ11を載せる工程、(4)バッグ材14により周囲を覆う工程、(5)バッグ材14をシーラント15により台9に密着させる工程、(6)バッグ材14の内側を真空吸引してプリプレグ層10、11を密着させる工程。
【0006】
しかし、従来技術の場合、光ファイバを積層板に埋め込むに際して、次のような問題を生じる。即ち、光ファイバによりひずみ等を計測するためには、光ファイバ内をなるべく損失が少ない状態で光が通過する必要がある。しかし、周囲をバッグ材で覆い、真空吸引するため、図11の矢印Xに示すように光ファイバ13が折り曲げられるので、損失が大きくなる。
【0007】
なお、近年の光ファイバセンシング技術の発展により、光ファイバを複合材料内に埋め込んで内部ひずみを計測する技術としては、例えば特開平4−361126が知られている。この技術は、光ファイバ干渉計のセンサ部を繊維強化複合材料積層板の層間に埋め込んでおき、センサ部による干渉光の強度変化を測定して繊維強化複合材積層板の内部歪を測定するものである。しかし、この従来技術には、光ファイバの折り曲げについて特に言及されていない。
【0008】
また、複合材が円筒の場合としては、図12(A),(B)の例が挙げられる。ここで、図12(B)は図12(A)の要部Xの拡大図を示す。図中の付番14は、周面にプリプレグ層(複合材)14aが形成された治具を示す。前記複合材14aの外周面には円周方向に沿って光ファイバ15が巻かれ、その光ファイバ15を含む複合材14aの外周面はバッグ材16a,16bにより挟み込まれている。なお、光ファイバ15の取出し部では、光ファイバ15とバッグ材16a,16b間にシール材17が配置されている。しかし、円筒状の複合材の場合も、光ファイバを取出す部分で折り曲げられるという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこうした事情を考慮してなされたもので、光ファイバの取出し部分で光ファイバが曲げられず、光ファイバ内をなるべく損失が少ない状態で光を通過させることができる光ファイバの埋込方法を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、治具の一端側に配置され、光ファイバの一端を固定するとともに、上下方向への移動可能な金具と、前記治具の他端側に配置され、光ファイバの他端が固定され上下方向及び光ファイバの長手方向への移動が可能な取付金具と、前記取付金具に取付けられ該取付金具の高さを調整する高さ調整固定ボルトと、前記取付金具に取付けられ該取付金具を光ファイバの長手方向に沿って移動させて光ファイバのテンションを調整するテンション調整ボルトとを具備した構成とすることにより、樹脂積層体に埋め込まれた光ファイバの引張り状態を確実に保持し得る光ファイバの調整装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願第1の発明は、平板状の治具上に第1のプリプレグ層を形成する工程と、この第1のプリプレグ層の端部にシール材を隣接して配置する工程と、前記第1のプリプレグ層上に光ファイバを取出し部が前記シール材に支持されるように配置する工程と、前記光ファイバを含む前記第1のプリプレグ層上に第2のプリプレグ層を端部が前記第1のプリプレグ層と揃うように形成する工程と、前記第2のプリプレグ層、シール材及び光ファイバをカバー層で覆う工程と、前記カバー層の内側を真空引きする工程とを具備することを特徴とする光ファイバの埋込方法である。
【0012】
本願第2の発明は、湾曲面を有する治具の面方向にプリプレグ層を介して光ファイバを配設し、光ファイバの両端を取出す工程と、取出された光ファイバの取出し付根部と前記プリプレグ層間に補強用の第1のシール材を配置する工程と、光ファイバが配設された基材側及びその反対側から第2のシール材を介して2枚のカバー材により光ファイバを挟み込む工程と、2枚のカバー材間を真空吸引する工程とを具備することを特徴とする光ファイバの埋込方法である。
【0013】
本願第3の発明は、本願第1の発明において、前記治具の一端側に配置され、光ファイバの一端を固定するとともに、上下方向への移動可能な金具と、前記治具の他端側に配置され、光ファイバの他端が固定されるとともに、上下方向及び光ファイバの長手方向への移動が可能な取付金具と、前記取付金具に取付けられ、該取付金具の高さを調整する高さ調整固定ボルトと、前記取付金具に取付けられ、該取付金具を光ファイバの長手方向に沿って移動させて光ファイバのテンションを調整するテンション調整ボルトとを具備する調整装置により前記光ファイバに一定のテンションをかけることを特徴とする光ファイバの埋込方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の歪み計測用光ファイバの埋込方法について詳述する。
一般に、複合材層内部に埋めた光ファイバに生じる歪みは圧縮歪みであり、光ファイバでは圧縮歪みを直接計測するのが困難である。従って、圧縮歪みを引張歪みの減少として計測し、そのために光ファイバ敷設時に初期引張歪みを与え、保持する必要がある。一例を挙げれば、初期引張歪みが+0.5%で、圧縮歪みが−0.25%発生するとすれば、光ファイバの引張歪みは+0.25%となる。
【0015】
本発明において、前記光ファイバを前記シール材に支持させる際、光ファイバの高さ方向位置に合わせてシール材(シーラント)に溝が形成されるように光ファイバをシール材に押し込んでもよい。従って、シール材としては、弾性、粘性に富む材料が好ましい。一例としては、シリコンが挙げられる。
【0016】
また、前記光ファイバを前記シール材に支持させる際、前記プリプレグ層の積層部の端部からシール材を貫通する部分の光ファイバを保護管に挿入し、かつこの保護管内壁と光ファイバ間の一部に別なシール材を充填させてもよい。更に、前記光ファイバを前記シール材に支持させる際、前記プリプレグ層の積層部の端部からシール材を貫通する部分の光ファイバに沿って剛性及び耐熱性を有した補強材を配置してもよい。
【0017】
本発明において、プリプレグ層とは炭素繊維やガラス繊維等の繊維に樹脂を含浸させた半硬化状態ものであり、前記プリプレグ層の内部に光ファイバを埋め込みんだ後、加熱硬化させることにより光ファイバを埋め込んだ複合材積層板が形成される。
【0018】
本発明において、カバー材(バック材)は真空引きするために使用されるものであるので、材料は特に限定されないが、一例としてナイロンが挙げられる。
【0019】
本発明において、光ファイバは1本のみならず、複数本の光ファイバを前記プリプレグ層の厚み方向に沿って配置し、且つ各光ファイバを支持するように複数のシール材をプリプレグ層の端部に隣接して配置してもよい。
【0020】
本発明(第2の発明)において、前記基材としては平板状の基材あるいは円筒状の基材の両方が挙げられる。ここで、円筒状の基材を用いる場合、第1のシール材としては上述したように弾性、粘性に富む材料を用いることが好ましい。また、この第1のシール材の代わりに楔状のファイバ取出し用治具を用いてよい。この治具を用いた場合、第1のシール材と異なり、円筒状の基材に沿った精度の良い加工が可能となるので、ファイバ取出し部のカバー材折り返しによる段差を、シール材を用いた場合と比較して小さくすることができる。
【0021】
第2の発明において、2枚のカバー材のうち、光ファイバが巻き付けられた基材側のカバー材の形態としては、光ファイバの取出し付根部付近で折り返す場合、あるいは光ファイバが巻き付けられた基材側のカバー材を、光ファイバの取出し付根部付近から折り返さずに内側のプリプレグに重ね合せる場合が挙げられる。後者の場合、カバー材を折り返さないので、段差を一層小さくできるという効果がある。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の各実施例について図面を参照して説明する。但し、下記実施例に述べられる各構成部材の材料や寸法等は一例を示すもので、本発明の権利範囲を特定するものではない。
【0023】
(実施例1)
図1を参照する。まず、平板状の基材(治具)21上に第1のプリプレグ層22を形成した。ここで、前記プリプレグ層22としては、炭素繊維に熱硬化性樹脂を含浸させた半硬化性材を用いた。次に、第1のプリプレグ層22の端部にシール材23を隣接して配置した。ここで、シール材としては、弾性及び粘性を有するシーラントを用いた。つづいて、前記第1のプリプレグ層22上に、光ファイバ24をその取出し部が前記シール材23に支持されるように載せた。この後、前記光ファイバ24を含む前記第1のプリプレグ層22上に、第2のプリプレグ層25をその端部が前記第1のプリプレグ層22の端部と揃うように形成した。ここで、第2のプリプレグ層25の材質は、第1のプリプレグ層22と同じ材質とした。更に、前記プリプレグ層22,25、シール材23及び光ファイバ24を例えばナイロンからなるカバー材26で覆った。この後、カバー材26の内側を真空引きして、プリプレグ層22,25同士を密着させ、光ファイバ24のプリプレグ層への埋め込みを完了した。
【0024】
上記のように、実施例1に係る埋込方法では、治具21上に第1のプリプレグ層22を形成し、この第1のプリプレグ層22の端部にシール材23を隣接して配置し、第1のプリプレグ層22上に光ファイバ24をその取出し部が前記シール材23に支持されるように載せ、光ファイバ24を含む前記第1のプリプレグ層22上に第2の第2のプリプレグ層25をその端部が第1のプリプレグ層22の端部と揃うように形成し、前記プリプレグ層22,25、シール材23及び光ファイバ24をカバー材26で覆った後、真空引きを行なった。従って、光ファイバ24がプリプレグ層22,25からなる積層体とシール材23間で治具21に押し付けられるように変形することなく、まっすぐな状態でカバー材26の外へ取出すことができるので、光の損失を少なく抑えることができる。
【0025】
(実施例2)
図2(A),(B)を参照する。ここで、図2(A)は本実施例2に係る歪み計測用光ファイバの埋込方法を説明するための横断面図、図2(B)は図2(A)のX−X線に沿う拡大断面図を示す。但し、図1と同部材は同符号を付して説明を省略する。本実施例2に係る歪み計測用光ファイバの埋込方法は、光ファイバ24をシール材に支持させる際、光ファイバ24がシール材に埋め込まれるように支持させることを特徴とする。即ち、具体的には、次のようになる。
【0026】
まず、治具21上に第1のプリプレグ層22を形成した。次に、第1のプリプレグ層22の長手方向に沿う端部にシール材23を隣接して配置した。ここで、シール材23の厚みは、第1のプリプレグ層22より一般的に厚い。つづいて、前記第1のプリプレグ層22上に、光ファイバ24をその取出し部が前記シール材23に支持されるように配置した。この際、シール材23上の光ファイバ24は、第1のプリプレグ層22の厚さに合うようにシール材23を押し込み、その最上位置が第1のプリプレグ層22の高さと同じになるようにした上に載せた。この後、前記光ファイバ24を含む前記第1のプリプレグ層22上に、第2のプリプレグ層25をその端部が前記第1のプリプレグ層22の端部と揃うように形成した。更に、前記プリプレグ層22,25、シール材23及び光ファイバ24をカバー材26で覆った後、真空引きを行ないプリプレグ層22,25同士を密着させ、光ファイバ24の埋め込みを完了した。なお、図2中の付番27は、シール材23の表面に形成された光ファイバ装着用溝を示す。
【0027】
実施例2によれば、光ファイバ24をシール材23に支持させる際、光ファイバ24の位置が第1のプリプレグ層22の高さと合うように光ファイバ24をシール材23に埋め込むため、光ファイバ24の曲げ変形を防止することができ、光の損失を少なく抑えることができる。
【0028】
(実施例3)
図3(A),(B)を参照する。ここで、図3(A)は本実施例3に係る歪み計測用光ファイバの埋込方法を説明するための横断面図、図3(B)は図3(A)のX−X線に沿う拡大断面図を示す。但し、図1と同部材は同符号を付して説明を省略する。本実施例3に係る歪み計測用光ファイバの埋込方法は、前記光ファイバが繊維強化複合材層の厚み方向に沿って2個配置され、且つ各光ファイバを支持するように2個のシール材を繊維強化複合材層の端部に夫々隣接して配置することを特徴とする。
【0029】
即ち、まず、治具21上に第1のプリプレグ層31を形成した。次に、第1のプリプレグ層31の端部に第1のシール材32を隣接して配置した。ここで、第1のシール材32の厚みは、第1のプリプレグ層31の厚みより若干厚くなっている。つづいて、前記第1のプリプレグ層31上に、第1の光ファイバ33をその取出し部が前記第1のシール材32に支持されるように配置した。この際、シール材32上の光ファイバ33は、第1のプリプレグ層31の厚さに合うようにシール材32を押し込み、その最上位置が第1のプリプレグ層31の高さと同じになるようにした上に載せた。
【0030】
次に、前記光ファイバ33を含む前記第1のプリプレグ層31上に、第2のプリプレグ層34をその端部が前記第1のプリプレグ層31の端部と揃うように形成した。つづいて、第1のプリプレグ層31の端部に第2のシール材35を隣接して配置した。ここで、第2のシール材35の厚みは、第2のプリプレグ層34の厚みより一般的に厚い。次いで、前記第2のプリプレグ層34上に、第2の光ファイバ36をその取出し部が前記第2のシール材35に支持されるように配置した。この際、第2のシール材35上の光ファイバ36は、第2のプリプレグ層34の厚さに合うようにシール材35を押し込み、その最上位置が第2のプリプレグ層34の高さと同じになるようにした上に載せた。
【0031】
次に、前記第2の光ファイバ36を含む前記第2のプリプレグ層34上に、第3のプリプレグ層37をその長手方向に沿う端部が前記第2のプリプレグ層34の長手方向に沿う端部と揃うように形成した。つづいて、前記第3のプリプレグ層37、第2のシール材35及び光ファイバ36をカバー材26で覆った。更に、真空引きを行なってプリプレグ層31,34,37同士を密着させ、光ファイバ36の埋め込みを完了した。なお、図3中の付番32a,35aは、夫々第1の光ファイバ33、第2の光ファイバ36を装着するための溝を示す。
【0032】
実施例3によれば、第1の光ファイバ33、第2の光ファイバ36を積層体の厚み方向に埋め得込む場合でも第1のシール材32、第2のシール材35を厚み方向に順次配置することにより、常に光ファイバ33、36を曲げずに水平にカバー材26の外へ引き出すことができ、光の損失を少なく抑えることができる。
【0033】
(実施例4)
図4(A),(B)及び図5(A),(B)を参照する。ここで、図4(A)は本実施例4に係る歪み計測用光ファイバの調整装置の全体図、図4(B)は同調整装置の要部Xの斜視図、図5(A)は同調整装置の側面図、図5(B)は同調整装置の一構成である取付金具の斜視図を示す。
【0034】
図中の付番41は、ベースプレートを示す。このベースプレート41上には、光ファイバ42を埋め込んだ複合材43が配置されている。前記ベースプレート41の一端側の下部には、L字型の固定具44がボルト45により固定されている(図5(A)参照)。前記ベースプレート41の一端側には、図4(B),図5(A)に示すようなL字型の調整金具46が取付けられている。ここで、調整金具46には、上下方向(矢印Y方向)に沿って長穴47が設けられている。そして、この長穴47及び固定具44に設けられるボルト48を開閉することにより調整金具46の上下位置を調節できる。また、光ファイバ42は、調整金具46の上部平坦面で接着剤49aにより固定される。
【0035】
前記ベースプレート41の他端側には、光ファイバ42の引張状態を調整するための機構が設けられている。具体的な構成は以下の通りである。図5中の付番51は、図示されていないボルトによりボルト受け52に固定されている。ボルト受け52はボルト59により前記ベースプレート41に固定されている。前記ベースプレート41の他端側には、長穴53aを有したL字型の取付金具53が配置されている。
【0036】
この取付金具53の上面には、光ファイバ42の他端が接着剤49bにより固定されている。前記取付金具53の下部には、この取付金具53の高さ方向を調整するための高さ調整固定ボルト54が前記長穴53aを貫通して移動金具55に固定された状態で固定されている。ここで、高さ調整固定ボルト54を反時計回りに回してゆるめれば、取付金具53が高さ調整固定ボルト54の締付けから開放され、長穴53aに沿って上下に移動可能になる。
【0037】
前記高さ調整固定ボルト54、移動金具55には、端部が前記支持部材51に達するテンション調整ボルト56が設けられている。ここで、テンション調整ボルト56を矢印Z方向(反時計回り)に回すと、移動金具55はテンション調整ボルト56に固定されたナット60により矢印X方向(図中右方向)に押し出されて移動し、光ファイバ42に引張り歪みを与える。前記移動金具55は、ボルト58により支持部材51に支持されているため、回転したり傾いたりすることなくX方向に移動可能である。また、前記移動金具55の下端部には、この移動金具55を固定するための固定ボルト57が設けられている。
【0038】
実施例4に係る歪み測定用光ファイバの調整装置によれば、以下に述べる効果を有する。
【0039】
1)複合材43に埋め込まれた光ファイバ42の一端をベースプレート41の一端部の上下方向に移動可能な調整金具46に接着剤49aで固定するとともに、前記光ファイバ42の他端を上下方向及び光ファイバ長手方向に移動可能な取付金具53に接着剤49bで固定し、この調整金具46及び取付金具53の上下位置を調節する高さ調整固定ボルト48及び54を設けた構成となっているため、光ファイバ42が曲がらないように高さを合せて固定することができる。
【0040】
2)また、前記取付金具53を横方向に移動するテンション調整ボルト56を設けた構成となっているため、光ファイバ42の引張状態を任意に調整することができる。
【0041】
3)更に、テンション調整ボルト56と連結する移動金具55を固定ボルト57により固定できるため、移動金具55を介して取付金具53を停止させることができるので、光ファイバ42に一定のテンションを継続してかけることができる。
【0042】
(実施例5)
図6及び図7を参照する。ここで、図6は実施例5に係る歪み計測用光ファイバの埋込方法の概略的な説明図、図7は図6のA矢視図を示す。但し、図1と同部材は同符号を付して説明を省略する。実施例5の埋込方法は、円筒状の複合材に光ファイバを埋め込む場合を示す。
【0043】
まず、円筒状の基材(治具)61の円周方向に沿う周面にプリプレグ層62を形成した。つづいて、前記治具61の周方向にプリプレグ層62を介して光ファイバ24を巻き付け、光ファイバ24の両端を治具61の外へ取出した。次に、取出された光ファイバ24の取出し付根部63と治具61間に補強用の第1のシール材64を夫々配置した。更に、光ファイバ24が巻き付けられた治具61側及びその反対側から第2のシール材65を介して2枚のカバー材66,67により光ファイバ24を覆った。この後、2枚のカバー材66,67間を真空吸引し、光ファイバ24の埋込を完了した。
【0044】
実施例5によれば、円周方向にプリプレグ層62を形成した治具61から取出された光ファイバ24の取出し付根部63と治具61間に、補強用の第1のシール材64を夫々配置し、この取出し付根部63の第1のシール材64の存在により治具61に埋め込んだ光ファイバ24を折ることなく、カバー材66,67の外へ取出すことができ、光の損失を少なく抑えることができる。
【0045】
(実施例6)
図8(A),(B)を参照する。ここで、図8(A)は実施例6に係る歪み計測用光ファイバの埋込方法の要部の説明図、図8(B)は図8(A)に使用されているファイバ取出し用治具の斜視図を示す。但し、図1、図7と同部材は同符号を付して説明を省略する。なお、本実施例6では、便宜上、筒状の治具は省略してある。
【0046】
本実施例6では、実施例5における取出し付根部63に第1のシール材の代わりに楔状のファイバ取出し用治具68を設けたことを特徴とするもので、この治具68を除いて埋込方法は実施例5と同様である。なお、図中の付番69は、プリプレグを示す。また、図8(B)において、治具68の高さHは数mm程度となり、治具の幅Wは数mm程度である。また、治具68の先細り部Xは極力小さい(例えば数μm以下)段差が好ましい。更に、治具68の湾曲面Sは基材の周面形状に極力沿った形状とする。
【0047】
実施例6によれば、実施例5と同様な効果が得られる他、楔状のファイバ取出し用治具68を用いているので、治具に沿った精度の良い加工が可能となり、ファイバ取出し部の段差を、シール材を用いた場合と比較して小さくすることができる。
【0048】
(実施例7)
図9を参照する。但し、図1と同部材は同符号を付して説明を省略する。なお、本実施例7では、便宜上、治具は省略してある。
本実施例7では、実施例5、6の場合と比べ、内側のカバー材を折り返さず、カバー材70を取出し付根部63からカバー材66の外へ取出したことを特徴とし、その他の点は実施例6と同様である。実施例6によれば、カバー材70を折り返さないので、段差を一層小さくできるという効果がある。
【0049】
なお、実施例7において、取出し付根部63に位置するカバー材66とファイバ24間にシール材64を設けたが、取出し付根部63に位置するカバー材70とファイバ間にもシール材を設けることも可能である。
【0050】
また、上記実施例5〜7では、治具が円筒状の場合について述べたが、これに限らず、断面形状が楕円等の治具にも上記実施例と同様な効果が得られる。
【0051】
(実施例8)
図13を参照する。但し、図1と同部材は同付番を付して説明を省略する。本実施例8は、光ファイバ24をシール材23に支持させる際、前記第1プリプレグ層22,第2のプリプレグ層25及び第3のプリプレグ層81の積層部の端部からシール材23を貫通する部分の光ファイバ24を保護管82に挿入し、かつこの保護管82内壁と光ファイバ24間の一部に別なシール材83を充填させることを特徴とする。なお、前記シール材23は上下に2つに分割されているが、この形状に限定されない。また、図中の付番83は、下側のシール材23と保護管82との接着部分を示す。更に、前記シール材83を保護管82の一部に充填させるのは、保護管82の中で光ファイバ24に自由度を持たせ、屈曲を防ぐためである。
【0052】
実施例8によれば、光ファイバ24の一部を保護管82に保護した状態でシール材23に埋め込むため、実施例1と同様、光ファイバ24の曲げ変形を防止し、光の損失を少なく抑えることができる。
【0053】
(実施例9)
図14を参照する。但し、図1、図13と同部材は同付番を付して説明を省略する。本実施例9は、光ファイバ24を前記シール材23に支持させる際、プリプレグ層22,25,81の積層部の端部からシール材23を貫通する部分の光ファイバ24に沿って剛性及び耐熱性(硬化温度に耐えるもの)を有した補強棒(補強材)85を配置することを特徴とする。本実施例9の場合、補強棒85は光ファイバ24の下に配置したが、これに限らず、横に配置してもよい。
【0054】
実施例9によれば、光ファイバ24の一部を補強棒85で保護した状態でシール材23に埋め込むため、実施例1と同様、光ファイバ24の曲げ変形を防止し、光の損失を少なく抑えることができる。
【0055】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、光ファイバの取出し部分で光ファイバが曲げられず、光ファイバ内をなるべく損失が少ない状態で光を通過させることができる光ファイバの埋込方法を提供できる。
【0056】
また、本発明によれば、治具の一端側に配置され、光ファイバの一端を固定するとともに、上下方向への移動可能な金具と、前記治具の他端側に配置され、光ファイバの他端が固定され上下方向及び光ファイバの長手方向への移動が可能な取付金具と、前記取付金具に取付けられ該取付金具の高さを調整する高さ調整固定ボルトと、前記取付金具に取付けられ該取付金具を光ファイバの長手方向に沿って移動させて光ファイバのテンションを調整するテンション調整ボルトとを具備した調整装置により前記光ファイバに一定のテンションをかけることにより、樹脂積層体に埋め込まれた光ファイバの引張り状態を確実に保持し得る光ファイバの埋込方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る歪み計測用光ファイバの埋込方法の説明図。
【図2】本発明の実施例2に係る歪み計測用光ファイバの埋込方法の説明図。
【図3】本発明の実施例3に係る歪み計測用光ファイバの埋込方法の説明図。
【図4】本発明の実施例4に係る歪み規則用光ファイバの調整装置の説明図。
【図5】図4の調整装置の要部の説明図。
【図6】本発明の実施例5に係る歪み計測用光ファイバの埋込方法の説明図。
【図7】図6のA矢視図。
【図8】本発明の実施例6に係る歪み計測用光ファイバの埋込方法の説明図。
【図9】本発明の実施例7に係る歪み計測用光ファイバの埋込方法の説明図。
【図10】光ファイバを埋め込んだ従来の複合材の説明図。
【図11】従来の複合材の課題を説明するための図。
【図12】従来の円筒状複合材の説明図。
【図13】本発明の実施例8に係る光ファイバの埋込方法の説明図。
【図14】本発明の実施例9に係る光ファイバの埋込方法の説明図。
【符号の説明】
21…治具、
22,25,31,34,37,62,81…プリプレグ、
23,32,35,64,65,83…シール材、
24,33,36…光ファイバ、
26,66,67,70…カバー材、
27,32a,35a…溝、
46…調整金具、
51…支持部材、
53…取付金具、
54…高さ調整固定ボルト、
55…移動金具、
56…テンション調整ボルト、
57…固定ボルト、
61…円筒状の基材、
63…取出し付根部、
68…ファイバ取出し用治具、
82…保護管、
85…補強棒(補強材)。
Claims (11)
- 平板状の治具上に第1のプリプレグ層を形成する工程と、この第1のプリプレグ層の端部にシール材を隣接して配置する工程と、前記第1のプリプレグ層上に光ファイバを取出し部が前記シール材に支持されるように配置する工程と、前記光ファイバを含む前記第1のプリプレグ層上に第2のプリプレグ層を端部が前記第1のプリプレグ層と揃うように形成する工程と、前記第2のプリプレグ層、シール材及び光ファイバをカバー層で覆う工程と、前記カバー層の内側を真空引きする工程とを具備することを特徴とする光ファイバの埋込方法。
- 前記光ファイバを前記シール材に支持させる際、光ファイバの高さ方向位置に合わせてシール材に溝を形成し、光ファイバをシール材に埋め込むことを特徴とする請求項1記載の光ファイバの埋込方法。
- 前記光ファイバを前記シール材に支持させる際、前記プリプレグ層の積層部の端部からシール材を貫通する部分の光ファイバを保護管に挿入し、かつこの保護管内壁と光ファイバ間の一部に別なシール材を充填させることを特徴とする請求項1記載の光ファイバの埋込方法。
- 前記光ファイバを前記シール材に支持させる際、前記プリプレグ層の積層部の端部からシール材を貫通する部分の光ファイバに沿って剛性及び耐熱性を有した補強材を配置することを特徴とする請求項1記載の光ファイバの埋込方法。
- 前記光ファイバが前記プリプレグ層の厚み方向に沿って複数本配置され、且つ各光ファイバを支持するように複数のシール材をプリプレグ層の端部に隣接して配置することを特徴とする請求項1記載の光ファイバの埋込方法。
- 湾曲面を有する治具の面方向にプリプレグ層を介して光ファイバを配設し、光ファイバの両端を取出す工程と、取出された光ファイバの取出し付根部と前記プリプレグ層間に補強用の第1のシール材を配置する工程と、光ファイバが配設された基材側及びその反対側から第2のシール材を介して2枚のカバー材により光ファイバを挟み込む工程と、2枚のカバー材間を真空吸引する工程とを具備することを特徴とする光ファイバの埋込方法。
- 前記第1のシール材の代わりに楔状のファイバ取出し用治具を配置したことを特徴とする請求項6記載の光ファイバの埋込方法。
- 2枚のカバー材のうち、光ファイバが巻き付けられた基材側のカバー材を、光ファイバの取出し付根部付近で折り返すことを特徴とする請求項6記載の光ファイバの埋込方法。
- 2枚のカバー材のうち、光ファイバが巻き付けられた基材側のカバー材を、光ファイバの取出し付根部付近から折り返さずに内側のプリプレグに重ね合せることを特徴とする請求項6記載の光ファイバの埋込方法。
- 請求項1に記載の光ファイバの埋込方法において、前記治具の一端側に配置され、光ファイバの一端を固定するとともに、上下方向への移動可能な金具と、前記治具の他端側に配置され、光ファイバの他端が固定されるとともに、上下方向及び光ファイバの長手方向への移動が可能な取付金具と、前記取付金具に取付けられ、該取付金具の高さを調整する高さ調整固定ボルトと、前記取付金具に取付けられ、該取付金具を光ファイバの長手方向に沿って移動させて光ファイバのテンションを調整するテンション調整ボルトとを具備する調整装置により前記光ファイバに一定のテンションをかけることを特徴とする光ファイバの埋込方法。
- 前記調整装置は、前記取付金具を固定させる固定手段を更に具備したことを特徴とする請求項10記載の光ファイバの埋込方法。
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