JP3897344B2 - チャッキング状態検出方法及びプラズマ処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はチャッキング状態検出方法及びプラズマ処理装置に関し、特にウェハの表面に成膜を行う装置であって、このウェハを静電力等で吸着する静電チャックを有するものに適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
真空の密閉空間を形成するチャンバ内に配設されたテーブル上に半導体の基板であるウェハを載置してこのウェハ上に所定の成膜を施す代表的なプラズマ処理装置としてプラズマCVD装置がある。このプラズマCVD装置においては、通常テーブル上に載置したウェハを固定して成膜処理を行っている。ウェハ上に均質な成膜を行うためである。
【0003】
かかるウェハの固定手段として静電チャックが知られている。静電チャックとは、ウェハを載置するテーブルに電極を埋設し、この電極に電圧を印加することにより得られる静電力により前記ウェハをテーブル側に吸着するものである。さらに詳言すると、前記テーブルは、通常酸化アルミ、窒化アルミ等の誘電体で形成してあり、かかるテーブル内に埋設された導電体である電極に電圧を印加することによりテーブル表面に誘起される電荷により、このテーブルに載置されるウェハに逆極性の電荷を誘起して両者による吸引力によりウェハをテーブルに吸着するようにしたものである(テーブルを窒化アルミで形成した場合には、微小な電流も流れ、この電流による吸引力も重畳される。)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如き従来技術に係る静電チャックは、これによりウェハのチャッキングが良好に行われているか否かを検出するチャッキング状態の検出手段を有するものではない。このため、静電チャックによりウェハのチャッキングが良好に行われているか否かの確認ができない。ちなみに、テーブルには微小な異物が付着する機会が多いが、異物が付着した状態のままウェハを載置した場合には、ウェハの異物が接触する部分がテーブルから浮き上がることによるチャッキング不良を生起する場合がある。このようなチャッキング不良を生起したままで成膜を行うと、均一な成膜を行うことができない等の問題を生起する。
【0005】
さらに、ウェハ近傍のイオンを加速すベく前記静電チャックの電極にRFバイアスを重畳して印加するように構成したプラズマ処理装置(プラズマCVD装置)も提案されている。この種のプラズマ処理装置においては、高周波電源であるバイアス電源を整合器を介して、チャッキング用の直流電源とともに前記電極に接続している。
【0006】
ここで、上記バイアス回路では、ウェハがテーブルに良好にチャッキングされている状態を標準的な状態とし、かかる条件の成立を前提として前記整合器によるマッチングをとっている。
【0007】
ところが、ウェハがテーブルに良好にチャッキングされていない状態では上記バイアス回路のインピーダンスが変動する。この結果、チャッキングが良好に行われていない場合には、バイアス回路のインピーダンスが変動することにより、効率の低下とともに、反射した電力が前記バイアス電源に戻り、このバイアス電源に悪影響を与える等の問題も生起する。すなわち、整合器でインピーダンスマッチングをとっている実質的な技術的意義が阻害されてしまうという事態を生起する。
【0008】
このように、従来技術においてはチャッキングの良否を検出し得ないため、成膜プロセスが不安定になるという問題を生起する。したがって、当該プラズマ処理装置にパワーを供給する前に、静電チャックによるウェハのチャッキングが良好に行われているか否かを容易に検出したいという要望がある。
【0009】
本発明は、上記従来技術に鑑み、容易且つ迅速に静電チャックによるチャッキングの良否を検出し得るチャッキング状態検出方法及びプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の構成は次の点を特徴とする。
【0011】
1) 真空の密閉空間を形成するチャンバ内に配設されたテーブルに、ウェハを載置するとともに、前記テーブルに埋設した電極に電圧を印加することにより前記ウェハをテーブル側に吸着する静電チャックで前記ウェハをチャッキングするプラズマ処理装置において、
前記静電チャックによるチャッキング時に、前記ウェハの表面側にプラズマ光を生成し、ウェハとテーブルとの間隙を介してウェハの表面側から裏面側へ漏洩するプラズマ光が検知されたことをもってチャッキングの不良状態を検出すること。
【0012】
2) 真空の密閉空間を形成するチャンバ内に配設されたテーブルに、ウェハを載置するとともに、前記テーブルに埋設した電極に電圧を印加することにより前記ウェハをテーブル側に吸着する静電チャックで前記ウェハをチャッキングし、さらに前記テーブルに載置したウェハの裏面に臨み、このウェハの温度を放射温度計で検出するプラズマ処理装置において、
前記静電チャックによるチャッキング時に、前記ウェハの表面側にプラズマ光を生成し、ウェハとテーブルとの間隙を介してウェハの表面側から裏面側へ漏洩するプラズマ光を、前記放射温度計が異常な温度として検出したことをもってチャッキングの不良状態を検出すること。
【0013】
3) 真空の密閉空間を形成するチャンバと、
このチャンバ内に配設され、成膜を施す半導体の基板であるウェハを載置するテーブルと、
このテーブル中に埋設した電極を有し、この電極に電圧を印加することにより前記ウェハとの間に作用する静電力によりこのウェハをテーブル側に吸着する静電チャックと、
前記チャンバ内の前記ウェハの表面側にプラズマを生成するプラズマ生成手段と、
前記静電チャックによるチャッキング時に、前記プラズマ生成手段により前記ウェハの表面側に生成されたプラズマ光を、前記テーブルとウェハとの間の間隙を介してウェハの裏面側に漏洩する漏洩光として検出したことをもってチャッキングの不良状態を検出する光検出手段を有するプラズマ処理装置であること。
【0014】
4) 真空の密閉空間を形成するチャンバと、
このチャンバ内に配設され、成膜を施す半導体の基板であるウェハを載置するテーブルと、
このテーブル中に埋設した電極を有し、この電極に電圧を印加することにより前記ウェハとの間に作用する静電力によりこのウェハをテーブル側に吸着する静電チャックと、
前記チャンバ内の前記ウェハの表面側にプラズマを生成するプラズマ生成手段と、
前記テーブルに載置したウェハの裏面に臨み、このウェハの温度を検出する放射温度計とを有し、
前記静電チャックによるチャッキング時に、前記プラズマ生成手段により前記ウェハの表面側に生成されたプラズマ光を、前記放射温度計が異常な温度として検出したことをもってチャッキングの不良状態を検出するプラズマ処理装置であること。
【0015】
5) 上記3)又は4)に記載するプラズマ処理装置において、
光検出手段又は放射温度計は、そのセンサ部を複数個有し、各センサ部をテーブルの周方向に亘り等間隔に配設して、前記テーブルの各部に規則的に分散させて配置したこと。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明の実施の形態に係るプラズマCVD装置の構成図である。同図に示すように、基部1上にはアルミニウム製で円筒状の真空容器であるチャンバ2が設けられており、このチャンバ2の内部が成膜室3となっている。成膜室3の上部には電磁波透過窓である円板状の天井板4が設けられ、成膜室3の内部には半導体のウェハ6を載置するサセプタ5が配設してある。このサセプタ5は、ウェハ6を載置するための円盤状の部材で形成したデーブルで、Al2 O3 やAlNなどのセラミック材料からなり、支持軸8に支持されている。また、このサセプタ5の内部には、ウェハ6を所定の温度に保持するための加熱手段であるヒータ6aとともに冷却手段として冷媒を流通させるための冷媒通路6bを埋設してある。
【0018】
さらに、サセプタ5の内部には、ウェハ6を静電的に吸着保持する静電チャック用の電極7も埋設してある。この電極7には、ローパスフィルタ12を介して直流電源13の出力電圧である所定の直流電圧が印加され、このことにより発生するウェハ6と電極7との間の電位差に基づくクーロン力によりウェハ6をサセプタ5の表面に吸着する。
【0019】
当該プラズマCVD装置における前記電極7には、インピーダンスマッチングを行うための整合器10及びコンデンサ9を介してバイアス用高周波電源11が接続されている。すなわち、電極7はバイアス電極としても機能する。また、前記LPF12はバイアス用高周波電源11の交流分を遮断するフィルタとして機能する。
【0020】
このように、バイアス用高周波電源11から高周波電力を供給することにより、電極7を介してウェハ6にバイアス電圧が印加される。いわゆるRFバイアスである。このようにRFバイアスを印加することによりプラズマ中のイオンを加速し、プラズマ雰囲気に晒されているウェハ6の表面をたたくことで表面反応の促進、異方性エッチング、膜質向上等の種々の効果を得ることができる。
【0021】
基部1には排気口15が設けられ、この排気口15を介して図示しない真空排気系へ成膜室3内のガスを排気することにより成膜室3内を低圧環境とし、この低圧環境下の成膜室3内にノズル(図示せず。)を介して成膜を行うための各種のガスが供給される。例えば、ウェハ6上に窒化珪素(SiN)の膜を形成する場合には、原料ガスとして、例えばSiH4 を供給し、窒化ガスとして、例えばNH3 又はN2 を供給する。
【0022】
天井板4の上面にはスパイラル状の給電アンテナ16が設置され、この給電アンテナ16にはインピーダンスマッチングを行うための整合器17を介してプラズマ発生用高周波電源18が接続されている。このプラズマ発生用高周波電源18から給電アンテナ16へ高周波電力を供給することにより、給電アンテナ16から天井板4を透過して成膜室3内に電磁波19を入射し、この電磁波19のエネルギー(高周波パワー)によって成膜室3内に供給する各種のガスをプラズマ状態にする。このプラズマを利用してウェハ6上に所定の金属膜を成膜する等の処理を行う。
【0023】
本形態に係るプラズマCVD装置は、ウェハ6の温度を非接触で検出する温度検出センサ21及び温度検出部22を有する放射温度検出手段とともに、その温度情報を利用して静電チャックによるウェハ6のチャッキング異常を検出するチャッキング異常検出部23を有する。このチャッキング異常検出部23を有する点が本形態の構成上の最大の特徴である。かかる特徴部分を、図1の一部を抽出・拡大した図2を追加してさらに詳細に説明する。
【0024】
温度検出センサ21はサセプタ5を貫通する光ファイバで好適に形成することができる。すなわち、この光ファイバ21aの先端部をサセプタ5を貫通させてウェーハ6の裏面に臨ませ、非接触でウェーハ6の裏面の状態を表す光信号を得、これを外部に導くように構成すれば良い。光ファバで導出した光信号は赤外線温度計等で形成する温度検出部22でウェーハ6の温度を表す電気信号である温度信号に変換し、必要に応じその検出温度を表示する。
【0025】
ウェハ6をサセプタ5に載置した状態で電極7に直流電圧を印加し、ウェハ6のチャッキングを行った状態でチャンバ2内にプラズマを発生させた場合、もしウェハ6の裏面とサセプタ5の表面との間に間隙が存在するチャッキング不良状態を生起している場合には、前記間隙を介してプラズマ発光の一部が温度検出センサ21の光ファイバ21aに入射する。この結果、プラズマ発光の漏洩光が光ファイバ21aを介して温度検出部22に入射される。このときのプラズマ発光は広い範囲の光波長成分を有しているので、これが温度センサ21の光ファイバ21aに入射されると、温度検出部22にはウェハ6の放射熱に起因する光成分の他にプラズマ発光成分が重畳されて入射される。この結果、温度検出部22で検出する温度が異常な値を示す。
【0026】
ここで、温度検出部22で検出する温度の異常とは、次のような場合である。すなわち、チャンバ2内にプラズマを形成したばかりで、ウェハ6の温度がそれ程上昇しているとは考えられないのに300°C等の異常な高温度を検出する場合や、ウェハ6を所定の温度に保持するための加熱手段(ヒータ6a)及び冷却手段(冷媒通路6bを流通する冷媒)を用いる温度制御の設定値に対して大きく外れた高い温度を検出する場合等である。ちなみに、当該放射温度検出装置は、通常250°C以上の温度を検出するもので、それ以下の低温は検出することができない。そこで、当該装置の立ち上げ時等、ウェハ6の温度が測定不能な低温域にあると考えられる状況で、温度検出部22が温度を検出してこれを表示した場合には、これはプラズマ発光の一部がサセプタ5とウェハ6との間の間隙を介して温度検出センサ21の光ファイバ21aに入射したものと見なすことができる。
【0027】
チャッキング異常検出部23は、温度検出部22が検出する温度情報に基づき、上述の如き要素を加味して、チャッキング異常を検出するものである。すなわち、ウェハ6が隙間なくサセプタ5に吸着されている状態が所定のチャッキング状態であり、前記隙間が存在する場合がチャッキングの不良状態である。そこで、このチャッキング異常検出部23に、前述の如き異常状態を特定するためのデータを格納したデータベースを内蔵しておくことにより温度検出部22が検出する温度情報に基づきチャッキング異常を検出することができる。チャッキング異常を検出した場合には所定の警報信号を送出することにより、例えば良好なチャッキングが行われていることを確認した上で、成膜のためのパワーを投入する、成膜作業を中止してクリーニングモードとする等、必要な所定の処理のための制御を容易に行うことができる。
【0028】
かかる本形態によれば、チャンバ2内に形成するプラズマの発光による漏洩光を利用して所定のチャッキング不良を容易且つ迅速に検出し得る。
【0029】
本発明は、チャッキング不良の際には、サセプタ5とウェハ6との間に間隙が存在するという事実に着目し、この間隙を介した漏洩光を検出することで、チャッキング不良を検出しようとするものである。したがって、前記漏洩光を検出することができれば、上記実施の形態に限定する必要はない。すなわち、上記実施の形態に係るプラズマCVD装置のようにウェハ6の温度を検出する放射温度検出装置を有しない装置の場合には、前記実施の形態における温度センサ21の光ファイバ21aを利用して、この光ファイバ21aに入射する漏洩光を光センサで検出するように構成してもよい。放射温度検出装置をチャッキング異常検出に利用した場合には、既存の装置をチャッキング異常検出に兼用できるという利点がある一方、前記漏洩光を光センサで検出した場合には、漏洩光の強度に基づきサセプタ5とウェハ6との間の間隙の大きさ、すなわちチャッキング不良の程度を容易に特定することができるという効果を奏する。したがって、漏洩光の強度に対する閾値を予め設定しておき、光強度が閾値を超えたことが検出された場合には、サセプタ5の表面に付着する異物を除去すべくクリーニングを行う等、次の処理に対するトリガ信号を形成することができる。
【0030】
また、漏洩光はプラズマ発光に限定するものでは、勿論ない。本発明はプラズマ発光を伴わない装置であっても静電チャックを有する装置には一般に適用し得る。この場合、プラズマ発光の代わりに、別途光源を用意し、この光源が照射する光による漏洩光を検出するようにしても良い。要は、プラズマ発光を含む、何らかの光源を有していれば良い。
【0031】
以上の説明では、ウェハ6の表面側からサセプタ5とウェハ6との間の間隙、すなわちウェハ6の裏面側に回り込む漏洩光を検出する場合につき説明したが、これが逆の関係になっていても、勿論良い。すなわち、ウェハ6の裏面側に光源を設け、ウェハ6の表面側で前記光源による漏洩光を検出するようにしても良い。この場合、光源は、前記サセプタ5の表面に臨んでその内部側から光を照射するものとし、その漏洩光を検出する光検出センサは、前記サセプタ5の端面に臨んでその周囲に複数個を等間隔に配設する。このように形成することにより、漏洩光を検出する光センサの位置を介して間隙が存在する周方向の位置、すなわちチャッキング不良を生起しているウェハ6の周方向位置を特定し得る。
【0032】
チャッキング不良位置をさらに詳細に検出するには、図3に示すような構成が有効である。同図は、サセプタ25の構造を変えたものである。すなわち、当該サセプタ25には、2つの同心円上に等間隔に分散させて、しかも内側の円弧上と外側の円弧上における位置をずらして複数個の貫通孔25aが形成してある。そして、各貫通孔25aには光ファイバ21aの端面が臨ませてあり、各光ファイバ21aに入射する漏洩光をそれぞれ個別の光センサで検出するようになっている。
【0033】
このように、複数の光ファイバ21aをサセプタ25内で規則的に分散させて配置することにより、漏洩光を検出した光センサを介してチャッキング不良を生起しているウェハ6の周方向位置のみならず、径方向位置も特定し得る。
【0034】
【発明の効果】
以上実施の形態とともに具体的に説明した通り、〔請求項1〕に記載する発明は、真空の密閉空間を形成するチャンバ内に配設されたテーブルに、ウェハを載置するとともに、前記テーブルに埋設した電極に電圧を印加することにより前記ウェハをテーブル側に吸着する静電チャックで前記ウェハをチャッキングするプラズマ処理装置において、前記静電チャックによるチャッキング時に、前記ウェハの表面側にプラズマ光を生成し、ウェハとテーブルとの間隙を介してウェハの表面側から裏面側へ漏洩するプラズマ光が検知されたことをもってチャッキングの不良状態を検出するので、
チャッキング不良を容易且つ迅速に検出し得る。この結果、均質な成膜を容易に行うことができる。
また、良好なチャッキング状態であることを確認した上で、成膜用のパワーを投入することができる。この結果、静電チャックの電極にバイアスを印加している場合でも、インピーダンスの不整合による電力のバイアス電源側への反射等の不都合を未然に防止し得る。
【0035】
〔請求項2〕に記載する発明は、真空の密閉空間を形成するチャンバ内に配設されたテーブルに、ウェハを載置するとともに、前記テーブルに埋設した電極に電圧を印加することにより前記ウェハをテーブル側に吸着する静電チャックで前記ウェハをチャッキングし、さらに前記テーブルに載置したウェハの裏面に臨み、このウェハの温度を放射温度計で検出するプラズマ処理装置において、
前記静電チャックによるチャッキング時に、前記ウェハの表面側にプラズマ光を生成し、ウェハとテーブルとの間隙を介してウェハの表面側から裏面側へ漏洩するプラズマ光を、前記放射温度計が異常な温度として検出したことをもってチャッキングの不良状態を検出するので、
放射温度計にウェハの裏面の温度を反映した放射光のみならず、チャッキング不良に伴う漏洩光(プラズマ光)が重畳されて入射したことを利用してチャッキング不良を容易且つ迅速に検出し得る。すなわち、放射温度計をチャッキング状態の検出手段とし兼用することができる。
【0036】
〔請求項3〕に記載する発明は、真空の密閉空間を形成するチャンバと、このチャンバ内に配設され、成膜を施す半導体の基板であるウェハを載置するテーブルと、このテーブル中に埋設した電極を有し、この電極に電圧を印加することにより前記ウェハとの間に作用する静電力によりこのウェハをテーブル側に吸着する静電チャックと、前記チャンバ内の前記ウェハの表面側にプラズマを生成するプラズマ生成手段と、前記静電チャックによるチャッキング時に、前記プラズマ生成手段により前記ウェハの表面側に生成されたプラズマ光を、前記テーブルとウェハとの間の間隙を介してウェハの裏面側に漏洩する漏洩光として検出したことをもってチャッキングの不良状態を検出する光検出手段を有するので、
ウェハの表面側からの漏洩光(プラズマ光)が検出されたことをもって、チャッキング不良状態を検出し得、チャッキング不良の検出を容易且つ迅速に行うことができる。この結果、均質な成膜を容易に行うことができる。
また、良好なチャッキング状態であることを確認した上で、成膜用のパワーを投入することができる。この結果、静電チャックの電極にバイアスを印加している場合でも、インピーダンスの不整合による電力のバイアス電源側への反射等の不都合を未然に防止し得る。
【0037】
〔請求項4〕に記載する発明は、真空の密閉空間を形成するチャンバと、このチャンバ内に配設され、成膜を施す半導体の基板であるウェハを載置するテーブルと、このテーブル中に埋設した電極を有し、この電極に電圧を印加することにより前記ウェハとの間に作用する静電力によりこのウェハをテーブル側に吸着する静電チャックと、前記チャンバ内の前記ウェハの表面側にプラズマを生成するプラズマ生成手段と、前記テーブルに載置したウェハの裏面に臨み、このウェハの温度を検出する放射温度計とを有し、
前記静電チャックによるチャッキング時に、前記プラズマ生成手段により前記ウェハの表面側に生成されたプラズマ光を、前記放射温度計が異常な温度として検出したことをもってチャッキングの不良状態を検出するので、
ウェハの裏面側からの漏洩光(プラズマ光)が検出されたことをもって、チャッキング不良状態を検出し得、チャッキング不良の検出を容易且つ迅速に行うことができる。この結果、〔請求項3〕に記載する発明と同様の作用・効果を奏する。
【0038】
〔請求項5〕に記載する発明は、〔請求項3〕又は〔請求項4〕に記載するプラズマ処理装置において、光検出手段又は放射温度計は、そのセンサ部を複数個有し、各センサ部をテーブルの周方向に亘り等間隔に配設して、前記テーブルの各部に規則的に分散させて配置したので、
〔請求項3〕又は〔請求項4〕に記載する発明の作用・効果に加え、光検出手段又は放射温度計の配設位置を適宜選択することにより、間隙が存在する周方向及び径方向の位置、すなわちチャッキング不良を生起しているウェハの周方向及び径方向位置を特定し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプラズマ処理装置を示す概略側面図である。
【図2】図1の一部を抽出して示す拡大図である。
【図3】サセプタの変形例を示す平面図である。
【符号の説明】
2 チャンバ
3 成膜室
5 サセプタ
6 ウェハ
7 電極
11 バイアス用高周波電源
21 温度検出センサ
21a 光ファイバ
22 温度検出部
23 チャッキング異常検出部
Claims (5)
- 真空の密閉空間を形成するチャンバ内に配設されたテーブルに、ウェハを載置するとともに、前記テーブルに埋設した電極に電圧を印加することにより前記ウェハをテーブル側に吸着する静電チャックで前記ウェハをチャッキングするプラズマ処理装置において、
前記静電チャックによるチャッキング時に、前記ウェハの表面側にプラズマ光を生成し、ウェハとテーブルとの間隙を介してウェハの表面側から裏面側へ漏洩するプラズマ光が検知されたことをもってチャッキングの不良状態を検出することを特徴とするチャッキング状態検出方法。 - 真空の密閉空間を形成するチャンバ内に配設されたテーブルに、ウェハを載置するとともに、前記テーブルに埋設した電極に電圧を印加することにより前記ウェハをテーブル側に吸着する静電チャックで前記ウェハをチャッキングし、さらに前記テーブルに載置したウェハの裏面に臨み、このウェハの温度を放射温度計で検出するプラズマ処理装置において、
前記静電チャックによるチャッキング時に、前記ウェハの表面側にプラズマ光を生成し、ウェハとテーブルとの間隙を介してウェハの表面側から裏面側へ漏洩するプラズマ光を、前記放射温度計が異常な温度として検出したことをもってチャッキングの不良状態を検出することを特徴とするチャッキング状態検出方法。 - 真空の密閉空間を形成するチャンバと、
このチャンバ内に配設され、成膜を施す半導体の基板であるウェハを載置するテーブルと、
このテーブル中に埋設した電極を有し、この電極に電圧を印加することにより前記ウェハとの間に作用する静電力によりこのウェハをテーブル側に吸着する静電チャックと、
前記チャンバ内の前記ウェハの表面側にプラズマを生成するプラズマ生成手段と、
前記静電チャックによるチャッキング時に、前記プラズマ生成手段により前記ウェハの表面側に生成されたプラズマ光を、前記テーブルとウェハとの間の間隙を介してウェハの裏面側に漏洩する漏洩光として検出したことをもってチャッキングの不良状態を検出する光検出手段を有することを特徴とするプラズマ処理装置。 - 真空の密閉空間を形成するチャンバと、
このチャンバ内に配設され、成膜を施す半導体の基板であるウェハを載置するテーブルと、
このテーブル中に埋設した電極を有し、この電極に電圧を印加することにより前記ウェハとの間に作用する静電力によりこのウェハをテーブル側に吸着する静電チャックと、
前記チャンバ内の前記ウェハの表面側にプラズマを生成するプラズマ生成手段と、
前記テーブルに載置したウェハの裏面に臨み、このウェハの温度を検出する放射温度計とを有し、
前記静電チャックによるチャッキング時に、前記プラズマ生成手段により前記ウェハの表面側に生成されたプラズマ光を、前記放射温度計が異常な温度として検出したことをもってチャッキングの不良状態を検出することを特徴とするプラズマ処理装置。 - 請求項3又は請求項4に記載するプラズマ処理装置において、
光検出手段又は放射温度計は、そのセンサ部を複数個有し、各センサ部をテーブルの周方向に亘り等間隔に配設して、前記テーブルの各部に規則的に分散させて配置したことを特徴とするプラズマ処理装置。
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