JP3896915B2 - 耐hic特性に優れた高強度鋼板及びその製造方法 - Google Patents

耐hic特性に優れた高強度鋼板及びその製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼管等の製造に用いるAPI規格X65グレード以上の強度を有する高強度鋼板に関し、特に耐水素誘起割れ性(耐HIC性)に優れた高強度鋼板とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
硫化水素を含む原油や天然ガスの輸送に用いられるラインパイプは、強度、靭性、溶接性の他に、耐水素誘起割れ性(耐HIC性)や耐応力腐食割れ性(耐SCC性)などのいわゆる耐サワー性が必要とされる。鋼材の水素誘起割れ(HIC)は、腐食反応による水素イオンが鋼材表面に吸着し、原子状の水素として鋼内部に侵入、鋼中のMnSなどの非金属介在物や硬い第2相組織のまわりに拡散・集積し、その内圧により割れを生ずるものとされている。
このような水素誘起割れを防ぐために、特開昭54−110119号公報には、CaやCeをS量に対して適量添加することにより、針状のMnSの生成を抑制し、応力集中の小さい微細に分散した球状の介在物に形態を変えて割れの発生・伝播を抑制する、耐HIC性の優れたラインパイプ用鋼の製造方法が開示されている。また、特開昭61−60866号公報、特開昭61−165207号公報には、偏析傾向の高い元素(C、Mn、P等)の低減や、スラブ加熱段階での均熱処理、冷却時の変態途中での加速冷却により、中心偏析部での割れの起点となる島状マルテンサイト、割れの伝播経路となるマルテンサイトやベイナイトなどの硬化組織の生成を抑制した、耐HIC性に優れた鋼が開示されている。また、耐HIC性の優れたX80グレードの高強度鋼板に関して、特開平5−9575号公報、特開平5−271766号公報、特開平7−173536号公報等には、低SでCa添加により介在物の形態制御を行いつつ、低C、低Mnとして中央偏析を抑制し、それに伴う強度低下をCr、Mn、Niなどの添加と加速冷却により補う方法が開示されている。
しかし、上記の耐HIC性を改善する方法はいずれも中心偏析部が対象である。X80グレード等のAPI X65グレードを超える高強度鋼板は加速冷却または直接焼入れによって製造される場合が多いため、冷却速度の速い鋼板表面部が内部に比べ硬化し、表面近傍から水素誘起割れが発生する。また、加速冷却によって得られるこれらの高強度鋼板のミクロ組織は、表面のみならず内部までベイナイトまたはアシキュラーフェライトの比較的割れ感受性の高い組織であり、中心偏析部のHICへの対策を施した場合でも、API X80グレード程度の高強度鋼では硫化物系または酸化物系介在物を起点としたHICをなくすことは困難である。従ってこれらの高強度鋼板の耐HIC性を問題にする場合は、鋼板の表面部のHICまたは、硫化物系や酸化物系介在物を起点としたHICの対策が必要である。
一方、ミクロ組織が割れ感受性の高いブロック状ベイナイトやマルテンサイトを含まない耐HIC性に優れた高強度鋼として、特開平7−216500号公報には、フェライト−ベイナイト2相組織である、API X80グレードの耐HIC性に優れた高強度鋼材が開示されている。また、特開昭61−227129号公報、特開平7−70697号公報には、ミクロ組織をフェライト単相組織とすることで耐SCC(SSCC)性や耐HIC性を改善し、MoまたはTiの多量添加によって得られる炭化物の析出強化を利用した高強度鋼が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平7−216500号公報に記載の高強度鋼のベイナイト組織は、ブロック状ベイナイトやマルテンサイト程ではないが比較的割れ感受性の高い組織であり、S及びMn量を厳しく制限して、Ca処理を必須として耐HIC性を向上させる必要があるため、製造コストが高い。また、特開平7−216500号公報に記載の圧延・冷却方法を用いてフェライト−ベイナイト2相組織を安定的に得ることは難しい。一方、特開昭61−227129号公報、特開平7−70697号公報に記載のフェライト相は延性に富んだ組織であり、割れ感受性が極めて低いため、ベイナイト組織またはアシキュラーフェライト組織の鋼に比べ耐HIC性が大幅に改善される。しかし、フェライト単相では強度が低いため、特開昭61−227129号公報に記載の鋼はC及びMoを多量に添加した鋼を用いて、炭化物を多量に析出させることによって高強度化し、特開平7−70697号公報の鋼帯ではTi添加鋼を特定の温度で鋼帯に巻き取り、TiCの析出強化を利用して高強度化している。ところが、特開昭61−227129号公報に記載のMo炭化物が分散したフェライト組織を得るためには、焼入れ焼戻しの後に冷間加工を行い、さらに再度焼戻しを行う必要があり、製造コストが上昇するだけでなく、Mo炭化物の粒径が約0.1μmと大きく、強度上昇効果が低いため、C及びMoの含有量を高め、炭化物の量をふやすことによって所定の強度を得る必要がある。また、特開平7−70697号公報に記載の高強度鋼で利用しているTiCはMo炭化物に比べ微細であり、析出強化に有効な炭化物であるが、析出時の温度の影響を受けて粗大化しやすいにもかかわらず、析出物粗大化に対する対策が何らなされていない。そのため析出強化が十分ではなく、多量のTi添加が必要となっている。しかしながら、このような多量のTiを添加した鋼を用いて鋼管を製造すると、電気抵抗溶接またはサブマージアーク溶接等により鋼管を製造する場合や、パイプライン敷設現場で鋼管に円周溶接を行う場合に、溶接熱影響部の靭性が大幅に劣化するという問題がある。
【0004】
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、API X65グレード以上の高強度鋼板において、中央偏析部のHIC及び表面近傍や介在物から発生するHICに対して、優れた耐HIC性を有すると共に、溶接部靭性の優れた高強度鋼板を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
【0006】
(1) 質量%で、C:0.02〜0.08%、Si:0.01〜0.50 %、Mn:0.5〜1.8%、P:0.01%以下、S:0.002%以下、Mo:0.05〜0.50%、Ti:0.005〜0.04%、Al:0.01〜0.07%を含有し、Nb:0.005〜0.05%および/またはV:0.005〜0.10%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、原子%でのC量とMo、Ti、Nb、Vの合計量の比であるC/(Mo+Ti+Nb+V)が0.7 2.0であり、金属組織がフェライト単相であり、粒径が10nm未満のTiとMoとを含む析出物が分散析出していることを特徴とする、耐HIC特性に優れた高強度鋼板。
【0007】
(2) さらに、質量%で、Cu:0.50%以下、Ni:0.50%以下、Cr:0.50%以下、Ca:0.0005〜0.0040%の中から選ばれる1種又は2種以上を含有することを特徴とする(1)に記載の耐HIC性に優れた高強度鋼板。
【0008】
(3) (1)または(2)に記載の成分組成を有する鋼を、加熱温度:1000〜1250℃、圧延終了温度:750℃以上の条件で熱間圧延した後、2℃/s以上の冷却速度で冷却し、次いで550〜700℃の温度で鋼帯に巻き取ることを特徴とする、耐HIC性に優れた高強度鋼板の製造方法。
【0009】
(4) (1)または(2)に記載の成分組成を有する鋼を、加熱温度:1000〜1250℃、圧延終了温度:750℃以上の条件で熱間圧延した後、2℃/s以上の冷却速度で冷却し、次いで550〜700℃の温度で5分以上の等温保持を行うことを特徴とする、耐HIC性に優れた高強度鋼板の製造方法。
【0010】
(5) (1)または(2)に記載の成分組成を有する鋼を、加熱温度:1000〜1250℃、圧延終了温度:750℃以上の条件で熱間圧延した後、2℃/s以上の冷却速度で冷却し、次いで550〜700℃の温度から0.1℃/s以下の冷却速度で冷却を行うことを特徴とする、耐HIC性に優れた高強度鋼板の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明者らは耐HIC特性向上と高強度高靭性の両立のために、鋼材のミクロ組織と鋼板の製造方法を検討した結果、耐HIC特性を向上するためにはミクロ組織をフェライト組織とすることが最も効果的であり、フェライト組織にTi、Moを含む析出物を分散析出させることによって高い強度が得られるという知見を得た。そして、過度の添加によって溶接部靭性の劣化をもたらすTiの添加量を適正な範囲に制限すると共に、Nbおよび/またはVを複合添加することによって溶接部靭性と高強度を両立できること、Cに対するMo、Ti、Nb、Vの添加量を適正化することで、炭化物による析出強化を最大限に活用することができるという知見を得た。
【0012】
上記のようなTi、Moを含む析出物が分散析出したフェライト組織を有する鋼板は、特定温度域で巻取りを行う一般的な熱延プロセスを用いることにより、薄鋼板では容易に製造できる。また、厚鋼板でも、厚鋼板の製造プロセスを用いて一定時間以上の温度保持または徐冷を施すことにより製造できる。このようにして製造した鋼板は、従来の加速冷却等で得られるベイナイトまたはアシキュラーフェライト組織の鋼板のような表層部での硬度上昇がないので、表層部からのHICが生じない。さらにフェライト組織は割れに対する抵抗が極めて高いため、鋼板中心部や介在物からのHICも抑制することが可能となる。
【0013】
以下、本発明の高強度鋼板について詳しく説明する。まず、本発明の高強度鋼板の組織について説明する。
【0014】
本発明の鋼板の金属組織は実質的にフェライト単相とする。フェライト相は延性に富んでおり割れ感受性が極めて低いために、高い耐HIC特性を実現できる。フェライト相にベイナイトやマルテンサイト、またはパーライト等の異なる金属組織が1種または2種以上混在する場合は、異相界面での水素の集積や応力集中によってHICを生じやすくなるため、フェライト相以外の組織分率は少ないほどよい。しかし、フェライト以外の組織の体積分率が低い場合は影響が無視できるため、トータルの体積分率で10%以下、好ましくは5%以下の他の金属組織を、すなわちベイナイト、マルテンサイト、パーライト、セメンタイトを、1種または2種以上含有してもよい。
【0015】
次に、本発明において鋼板内に分散析出する析出物について説明する。
本発明における鋼板はフェライト相中にMoとTiとを基本として含有する析出物が分散析出しているものである。この析出物は極めて微細であるので耐HIC特性に対して何ら影響を与えない。Mo及びTiは鋼中で炭化物を形成する元素であり、MoC、TiCの析出により鋼を強化することは従来より行われているが、本発明ではMoとTiを複合添加して、MoとTiとを基本として含有する複合炭化物を鋼中に微細析出させることにより、MoCおよび/またはTiCの析出強化の場合に比べて、より大きな強度向上効果が得られることが特徴である。この従来にない大きな強度向上効果は、MoとTiとを基本として含有する複合炭化物が安定でかつ成長速度が遅いので、粒径が10nm未満の極めて微細な析出物が得られることによるものである。
【0016】
MoとTiとを基本として含有する複合炭化物は、Mo、Ti、Cのみで構成される場合は、MoとTiの合計とCとが原子比でほぼ1:1で化合しているものであり、高強度化には非常に効果があるが、Tiの含有量が多くなる程、溶接部靭性が劣化するという問題がある。Ti含有量が多くなるとTiNが粗大化するためにピンニング効果が低下し、溶接熱影響によって結晶粒が粗大化する。そのためHAZ靱性が大きく低下するものである。本発明ではMo、Ti、Cのみで構成される複合炭化物において、Tiの一部を他の元素で置換することにより、高強度化の効果を損なわずに溶接部靭性を向上させることについて検討し、MoとTiに加えて、さらにNbおよび/またはVを添加し、MoとTiと、Nbおよび/またはVとを含んだ複合炭化物を析出させて、同様の析出強化を得ることにより本発明を完成した。
【0017】
本発明において鋼板内に分散析出する析出物である、MoとTiとを主体とする複合炭化物は、以下に述べる本発明の成分の鋼材と製造方法とを用いて鋼板を製造することにより、フェライト相中に分散させて得ることができる。本発明の高強度鋼板がMoとTiとを主体とする複合炭化物以外の析出物を含有する場合は、MoとTiの複合炭化物による高強度化の効果を損なわず、耐HIC特性を劣化させない程度とする。
【0018】
次に、本発明の高強度鋼板の化学成分について説明する。
【0019】
C:0.02〜0.08%とする。Cは炭化物として析出強化に寄与する元素であるが、0.02%未満では十分な強度が確保できず、0.08%を超えると靭性や耐HIC性を劣化させるため、C含有量を0.02〜0.08%に規定する。
【0020】
Si:0.01〜0.50%とする。Siは脱酸のため添加するが、0.01%未満では脱酸効果が十分でなく、0.50%を超えると靭性や溶接性を劣化させるため、Si含有量を0.01〜0.50%に規定する。
【0021】
Mn:0.5〜1.8%とする。Mnは強度、靭性のため添加するが、0.5%未満ではその効果が十分でなく、1.8%を超えると溶接性と耐HIC性が劣化するため、Mn含有量を0.5〜1.8%に規定する。
【0022】
P:0.01%以下とする。Pは溶接性と耐HIC性を劣化させる不可避不純物元素であるため、P含有量の上限を0.01%に規定する。
【0023】
S:0.002%以下とする。Sは一般的には鋼中においてはMnS介在物となり耐HIC特性を劣化させるため少ないほどよい。しかし、0.002%以下であれば問題ないため、S含有量の上限を0.002%に規定する。
【0024】
Mo:0.05〜0.50%とする。Moは本発明において重要な元素であり、0.05%以上含有させることで、熱間圧延後冷却時のパーライト変態を抑制しつつ、Tiとの微細な複合析出物を形成し、強度上昇に大きく寄与する。しかし、0.50%を超えて添加するとベイナイトやマルテンサイトなどの硬化相を形成し耐HIC特性が劣化するため、Mo含有量を0.05〜0.50%に規定する。
【0025】
Ti:0.005〜0.04%とする。TiはMoと同様に本発明において重要な元素である。0.005%以上添加することで、Moと複合析出物を形成し、強度上昇に大きく寄与する。しかし、0.04%を超えると溶接熱影響部の靭性を著しく劣化させるため、Ti含有量は0.005〜0.04%に規定する。HAZ靱性をさらに高めるためには、Ti含有量を0.005〜0.02%にすることが好ましい。
【0026】
Al:0.01〜0.07%とする。Alは脱酸剤として添加されるが、0.01%未満では効果がなく、0.07%を超えると鋼の清浄度が低下し、耐HIC性を劣化させるため、Al含有量は0.01〜0.07%に規定する。
【0027】
Nb、Vの1種又は2種を含有する。
【0028】
Nb:0.005〜0.05%とする。Nbは組織の微細粒化により靭性を向上させるが、Ti及びMoと共に複合析出物を形成し、強度上昇に寄与する。しかし、0.005%未満では効果がなく、0.05%を超えると溶接熱影響部の靭性が劣化するため、Nb含有量は0.005〜0.05%に規定する。
【0029】
V:0.005〜0.10%とする。VもNbと同様にTi及びMoと共に複合析出物を形成し、強度上昇に寄与する。しかし、0.005%未満では効果がなく、0.1%を超えると溶接熱影響部の靭性が劣化するため、V含有量は0.005〜0.1%に規定する。
【0030】
C量とMo、Ti、Nb、Vの合計量の比である、C/(Mo+Ti+Nb+V):0.5〜3.0とする。C/(Mo+Ti+Nb+V)において各元素記号はその成分の原子%の含有量(at%)を示す。本発明鋼板における高強度化はTiとMoと、Nbおよび/またはVを含む複合析出物(炭化物)によるものである。この複合析出物による析出強化を有効に利用するためには、C量と炭化物形成元素であるMo、Ti、Nb、V量の関係が重要であり、これらの元素を適正なバランスのもとで添加する事によって、熱的に安定でかつ非常に微細な複合析出物を得ることができる。このときCの原子%での含有量と、Mo、Ti、Nb、Vの原子%での含有量の合計量の比であるC/(Mo+Ti+Nb+V)の値は、0.5〜3.0とする。C/(Mo+Ti+Nb+V)の値が0.5未満または3.0を超える場合はいずれかの元素量が過剰であり、本発明のTiとMoとを含む複合析出物以外の硬化組織が過度に形成されて、耐HIC特性の劣化や、靭性の劣化を招くため、C/(Mo+Ti+Nb+V)の値を0.5〜3.0に規定する。より高強度化を図る場合には、C/(Mo+Ti+Nb+V)の値を0.7〜2.0とすることが望ましい。なお、質量%の含有量を用いる場合は、以下の式(1)を用いて計算して、その値を0.5〜3.0とする。
【0031】
(C/12.01)/(Mo/95.9+Nb/92.91+V/50.94+Ti/47.9)・・・(1)
本発明では鋼板の強度や耐HIC特性をさらに改善する目的で、以下に示すCu、Ni、Cr、Caの1種または2種以上を含有してもよい。
【0032】
Cu :0.50%以下とする。Cuは靭性の改善と強度の上昇に有効な元素であるが、多く添加すると溶接性が劣化するため、添加する場合は0.50%を上限とする。
【0033】
Ni:0.50%以下とする。Niは靭性の改善と強度の上昇に有効な元素であるが、多く添加すると耐HIC特性が低下するため、添加する場合は0.50%を上限とする。
【0034】
Cr:0.50%以下とする。CrはMnと同様に低Cでも十分な強度を得るために有効な元素であるが、多く添加すると溶接性を劣化するため、添加する場合は0.50%を上限とする。
【0035】
Ca:0.0005〜0.0040%とする。Caは硫化物系介在物の形態制御による耐HIC特性向上に有効な元素であるが、0.0005%未満ではその効果が十分でなく、0.0040%をこえて添加しても効果が飽和し、むしろ、鋼の清浄度の低下により耐HIC性を劣化させるので、添加する場合はCa含有量を0.0005〜0.0040%に規定する。
【0036】
上記以外の残部は実質的にFeからなる。残部が実質的にFeからなるとは、本発明の作用効果を無くさない限り、不可避不純物をはじめ、他の微量元素を含有するものが本発明の範囲に含まれ得ることを意味する。
【0037】
次に、本発明の高強度鋼板の製造方法について説明する。
【0038】
本発明の高強度鋼板は上記の成分組成を有する鋼を用い、加熱温度:1000〜1250℃、圧延終了温度:750℃以上で熱間圧延を行い、その後2℃/s以上の冷却速度で冷却を行い、次いで550〜700℃の温度で一定時間保持することで、TiとMoと、Nbおよび/またはVとを含む微細な複合炭化物を分散析出させて製造できる。550〜700℃の温度で一定時間保持する方法として、550〜700℃の温度で鋼帯に巻き取る(第一の製造方法)、550〜700℃の温度で5分以上の等温保持を行う(第二の製造方法)、550〜700℃の温度から0.1℃/s以下の冷却速度で徐冷を行う(第三の製造方法)、の3つの製造方法がある。以下、各製造方法について詳しく説明する。
【0039】
加熱温度:1000〜1250℃とする。加熱温度が1000℃未満では炭化物の固溶が不十分で必要な強度が得られず、1250℃を超えると靭性が劣化するため、1000〜1250℃とする。
【0040】
圧延終了温度:750℃以上とする。圧延終了温度が低いと、圧延方向に伸展した組織となり耐HIC特性が劣化するため、圧延終了温度を750℃以上とする。より好ましくは850℃以上とする。また、圧延終了温度の上限は特に規定しなくとも優れた耐HIC特性と強度が得られるが、組織の粗大化による靭性低下を防ぐため、950℃以下の温度で圧延を終了することが好ましい。
【0041】
圧延終了後に2℃/s以上の冷却速度で冷却する。圧延終了後に放冷または徐冷を行うと高温域から析出してしまい、析出物が容易に粗大化し強度が低下する。よって、析出強化に最適な温度まで急冷を行い、高温域からの析出を防止することが本発明における重要な製造条件である。冷却速度が2℃/s未満では高温域での析出防止効果が十分ではなく強度が低下するため、圧延終了後の冷却速度を2℃/s以上に規定する。また、冷却終了温度が高すぎると析出物の粗大化が生じて十分な強度が得られないので、750℃以下とすることが望ましい。このときの冷却方法については製造プロセスによって任意の冷却設備を用いることが可能である。
【0042】
2℃/s以上の冷却速度での冷却後、本発明のフェライト組織と微細析出物とを得るためには、高温で一定時間保持することが必要である。第一の製造方法は薄鋼板を製造する場合であり、熱間圧延後、ランアウトテーブルでの水冷等によって冷却した後、鋼帯に巻取る熱延プロセスにおいて、所定の温度で巻取りを行うことにより、鋼帯を等温保持して本発明の析出物を析出させる。
【0043】
第一の製造方法:巻取り温度:550〜700℃とする。熱延プロセスにより鋼帯を製造する場合は、2℃/s以上の冷却速度での冷却後に巻取り温度550〜700℃で巻取りを行う。冷却終了温度は巻き取り温度以上、750℃以下とすることが好ましい。巻取り温度が550℃未満ではベイナイトが生成するために耐HIC特性が劣化し、また700℃を超えると析出物が粗大化し十分な強度が得られないため、熱延プロセスにおける巻取り温度を550〜700℃に規定する。
【0044】
第二の製造方法及び第三の製造方法は、巻き取りを行わない、厚鋼板等を製造する場合に適する方法であり、厚板ミルにおいて、仕上げ圧延後の水冷設備で冷却した後に、均熱炉において所定の時間以上等温保持して本発明の析出物を析出させる方法が第二の製造方法である。また第三の製造方法は、水冷後に、カバー徐冷等により徐冷を行うことで高温を維持して本発明の析出物を析出させて、本発明の鋼板を製造するものである。以下にこれらの場合を説明する。
【0045】
第二の製造方法:2℃/s以上の冷却速度での冷却後に、550〜700℃の温度で5分以上の等温保持する。冷却終了温度は、等温保持の温度以上、750℃以下とすることが好ましい。熱延プロセスのような鋼帯への巻取りを行わない場合は、圧延後の冷却に引き続いて、一定時間以上の等温保持を行うことによって、MoとTiとを含む析出物が分散析出したフェライト単一組織を得ることが可能である。このとき、550℃未満ではベイナイトが生成するために耐HIC特性が劣化し、また700℃を超えると析出物が粗大化し十分な強度が得られないため、保持温度を550〜700℃に規定する。また、保持時間が5分未満ではフェライト変態が完了せず、その後の冷却でベイナイトまたはパーライトを生成するために耐HIC特性が劣化するため、保持時間は5分以上に規定する。なお、等温保持によってフェライト変態が完了していれば、その後の冷却速度は任意の速度で構わない。
【0046】
第三の製造方法:2℃/s以上の冷却速度での冷却後に、550〜700℃の温度から0.1℃/s以下の冷却速度で徐冷する。冷却終了温度は除冷開始温度以上、750℃以下とすることが好ましい。上記のような等温保持を行わなくとも、圧延後の冷却に引き続いて、所定の温度から徐冷を行うことによっても本発明の鋼板を製造することが可能である。このときの冷却速度が0.1℃/sを超えると、ベイナイトが生成し耐HIC特性が低下するため、冷却速度の上限を0.1℃/sに規定する。また、徐冷を開始する温度は550〜700℃とする。550℃未満ではベイナイト生成により耐HIC特性が劣化し、また700℃を超えると析出物が粗大化し十分な強度が得られないためである。0.1℃/s以下の冷却速度で徐冷する手段としては、鋼板を積み重ねて冷却する方法、徐冷用のボックス炉等に挿入して冷却する方法等を用いることができる。なお、必ずしも室温まで徐冷する必要はなく、徐冷中に550〜700℃の範囲に少なくとも5分以上保持されていればよい。
【0047】
従来の熱延ミルまたは厚板ミルを用いることのできる上記の第一、第二、第三製造方法により製造された本発明の鋼板は、プレスベンド成形、ロール成形、UOE成形等で鋼管に成形して、原油や天然ガスを輸送する鋼管(電縫鋼管、スパイラル鋼管、UOE鋼管)等に利用することができる。
【0048】
【実施例】
表1に示す化学成分の供試鋼(鋼種A〜N)を用いて板厚12、18、26mmの鋼板を製造した。
【0049】
【表1】
Figure 0003896915
【0050】
板厚12mmの熱延鋼帯(No.1〜28)は、圧延後に冷却を行い所定の温度で巻取りを行って製造した。表2に各鋼板のスラブ加熱温度、圧延終了(仕上)温度、圧延後冷却速度、巻取温度を示す。板厚18mm及び26mmの厚鋼板(No.29〜42)は、熱間圧延(厚板プロセス)により鋼種A、C、E、F、Kを用いて表3に示す条件で製造した。表3において、冷却後の処理方法が「温度保持」と記載されているものは、圧延後に加速冷却装置により冷却を行った後、ガス燃焼炉で等温保持(均熱処理)を行った。等温保持を行ったものについては、保持温度と保持時間を表3に併せて示す。また、冷却後の処理方法が「徐冷」と記載されているものは、圧延後に加速冷却装置により冷却を行った後、鋼板を積み重ねることで室温まで徐冷を行った。徐冷を行ったものについては、徐冷開始温度と徐冷開始から300℃までの平均冷却速度を表3に併せて示す。
【0051】
以上のようにして製造した鋼板のミクロ組織を、光学顕微鏡、透過型電子顕微鏡(TEM)により観察した。析出物の成分はエネルギー分散型X線分光法(EDX)により分析した。また各鋼板の引張特性、耐HIC特性、溶接部靱性(HAZ靱性)を測定した。測定結果を表2、表3に併せて示す。引張特性は、圧延垂直方向の全厚試験片を引張試験片として引張試験を行い、降伏強度、引張強度を測定した。そして、製造上のばらつきを考慮して、降伏強度480MPa以上、引張強度560MPa以上であるものをAPI X65グレード以上の高強度鋼板として評価した。耐HIC特性はNACE Standard TM-02-84に準じた浸漬時間96時間のHIC試験を行い、割れ長さ率を測定した。そして、割れ長さ率が10%以下の場合を耐HIC性良好と判断した。HAZ靱性は、溶接熱サイクル再現装置により入熱15kJ/cmの溶接に相当する熱履歴を与えた各鋼板(シミュレーションHAZ)を用いて2mm Vノッチシャルピー試験を行い、このときの破面遷移温度(vTrs)を測定し、破面遷移温度(vTrs)が−20℃以下をHAZ靱性良好と判断した。
【0052】
【表2】
Figure 0003896915
【0053】
【表3】
Figure 0003896915
【0054】
表2において、本発明例であるNo.1〜16はいずれも、化学成分および製造方法が本発明の範囲内であり、引張強度600MPa以上の高強度で、かつ耐HIC性とHAZ靱性が優れていた。鋼板の組織は、実質的にフェライト単層であり、TiとMoと、Nbおよび/またはVとを含む粒径が10nm未満の微細な炭化物の析出物が分散析出していた。
【0055】
No.17〜21は、化学成分は本発明の範囲内であるが、製造方法が本発明の範囲外であり、金属組織が実質的にフェライト単相ではないことや、TiとMoとを含む析出物が分散析出していないため、十分な強度が得られないか、HIC試験で割れが生じた。No.17は加熱温度が低いために十分な固溶炭素量が確保できず、巻取り時に析出する析出物量が不足するため十分な強度が得られなかった。No.18は圧延終了温度が低いので、圧延方向に伸展した組織となるため耐HIC性が劣化した。No.19は圧延後の冷却速度が遅いために、高温域から析出が生じてしまい析出物が粗大化するため強度が低下した。No.20は巻取り温度が高いためにやはり析出物が粗大化し、十分な強度が得られなかった。No.21は巻取り温度が低いので、10%以上のベイナイト相を含んだ組織となるために、耐HIC性が劣っていた。
【0056】
No.22〜28は化学成分が本発明の範囲外であり、十分な強度が得られないか、HIC試験で割れが生じたか、HAZ靱性が劣化した。No.22、23はMoまたはTiの含有量が低く、十分な析出強化が得られないため、強度が低かった。No.24、25はTi含有量が高すぎるために、溶接熱サイクルによって組織が粗大化し、HAZ靱性が劣化した。No.26はC含有量が低いため、十分な析出強化が得られず強度が劣っていた。No.27はC含有量が高すぎるため、ベイナイト組織となり、耐HIC性が劣っている。No.28はS含有量が多すぎるために、硫化物系介在物が多くなり、耐HIC性が劣化した。
【0057】
表3において、本発明例であるNo.29〜36はいずれも、化学成分および製造方法が本発明の範囲内であり、引張強度580MPa以上の高強度を有し、かつ耐HIC性とHAZ靱性が優れていた。鋼板の組織は、実質的にフェライト単相であり、TiとMoと、Nbおよび/またはVとを含む粒径が10nm未満の微細な炭化物の析出物が分散析出していた。
【0058】
No.37〜41は、化学成分は本発明の範囲内であるが、製造方法が本発明の範囲外であり、金属組織が実質的にフェライト単相ではないことや、TiとMoとを含む析出物が分散析出していないため、十分な強度が得られないか、HIC試験で割れが生じた。No.37は圧延後の冷却速度が遅いので、高温域から析出が生じてしまい析出物が粗大化するため強度が低下した。No.38は圧延後の保持温度が高いために、やはり析出物が粗大化し、十分な強度が得られなかった。No.39は圧延後の保持温度が低く、10%以上のベイナイト相を含んだ組織となるために、耐HIC性が劣っていた。No.40は圧延後の保持時間が短く、フェライト変態が完了しないために、その後の冷却時にパーライトが生成して、耐HIC性が劣っていた。No.41は徐冷時の冷却速度が速く、組織がベイナイト組織となるため、耐HIC性が劣っていた。
【0059】
No.42は、化学成分が本発明の範囲外であり、本発明の製造方法を用いているが、HAZ靱性が劣化した。
【0060】
表2に示す板厚12mmの鋼板の内、C含有量が0.03〜0.07%の鋼材(A〜K、N)を用いて製造したものについて、Ti含有量とHAZ靱性(シミュレーションHAZのシャルピー破面遷移温度)の関係を、図1に示す。図1によれば、Ti含有量が多くなるとシャルピー破面遷移温度が上昇し、HAZ靱性が大きく低下することがわかる。HAZ靱性の低下は、TiNが粗大化してピンニング効果が低下し、溶接熱影響によって結晶粒が粗大化したためと考えられる。Ti含有量が0.005〜0.02%の場合は、シャルピー破面遷移温度が−30℃未満であり、特にHAZ靱性が良好であった。
【0061】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、API X65グレード以上の高強度を有し、かつ耐HIC性と溶接部靱性の優れた鋼板が得られる。このため優れた特性を有する電縫鋼管、スパイラル鋼管、UOE鋼管等の鋼管を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ti含有量とHAZ靱性の関係を示すグラフ。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.02〜0.08%、Si:0.01〜0.50 %、Mn:0.5〜1.8%、P:0.01%以下、S:0.002%以下、Mo:0.05〜0.50%、Ti:0.005〜0.04%、Al:0.01〜0.07%を含有し、Nb:0.005〜0.05%および/またはV:0.005〜0.10%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、原子%でのC量とMo、Ti、Nb、Vの合計量の比であるC/(Mo+Ti+Nb+V)が0.7 2.0であり、金属組織がフェライト単相であり、粒径が10nm未満のTiとMoとを含む析出物が分散析出していることを特徴とする、耐HIC特性に優れた高強度鋼板。
  2. さらに、質量%で、Cu:0.50%以下、Ni:0.50%以下、Cr:0.50%以下、Ca:0.0005〜0.0040%の中から選ばれる1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐HIC性に優れた高強度鋼板。
  3. 請求項1または請求項2に記載の成分組成を有する鋼を、加熱温度:1000〜1250℃、圧延終了温度:750℃以上の条件で熱間圧延した後、2℃/s以上の冷却速度で冷却し、次いで550〜700℃の温度で鋼帯に巻き取ることを特徴とする、耐HIC性に優れた高強度鋼板の製造方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の成分組成を有する鋼を、加熱温度:1000〜1250℃、圧延終了温度:750℃以上の条件で熱間圧延した後、2℃/s以上の冷却速度で冷却し、次いで550〜700℃の温度で5分以上の等温保持を行うことを特徴とする、耐HIC性に優れた高強度鋼板の製造方法。
  5. 請求項1または請求項2に記載の成分組成を有する鋼を、加熱温度:1000〜1250℃、圧延終了温度:750℃以上の条件で熱間圧延した後、2℃/s以上の冷却速度で冷却し、次いで550〜700℃の温度から0.1℃/s以下の冷却速度で冷却を行うことを特徴とする、耐HIC性に優れた高強度鋼板の製造方法。
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