JP3896325B2 - 防水型ブラシレスファンモータ及びその製造方法 - Google Patents

防水型ブラシレスファンモータ及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防水型ブラシレスファンモータ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にブラシレスファンモータは、複数の固定子磁極を備えた固定子と、固定子に固定された回路基板と、固定子に対して回転する回転子と、ケースとを具備している。ケースは、回転子の回転軸を回転自在に支持する軸受が内部に収納される軸受支持用筒部と、回転子の外周を囲む筒状のフレーム部と、回路基板と所定の間隔を隔てた状態で軸受支持用筒部の端部から軸受支持用筒部の中心線と直交する方向に延びる板状部と、板状部とフレーム部とを連結する複数本のウエブとを備えている。この種のブラシレスファンモータでは、固定子、回路基板等の防水を図ることが求められている。そこで、特開平10−191611号公報(特許文献)等に示すように、ケースの板状部と軸受支持用筒部との間の空間部分を、固定子及び回路基板を内部に含むように絶縁樹脂によりモールドしてモールド部を形成した防水型ブラシレスファンモータが提案された。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−191611号公報(図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の防水型ブラシレスファンモータでは、絶縁樹脂をモールドする際に、絶縁樹脂がいわゆる退けにより収縮したり、絶縁樹脂が周囲温度の変化により、膨張及び収縮してモールド部の外面部にクラックが発生するという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、絶縁樹脂がいわゆる退けにより収縮したり、絶縁樹脂が周囲温度の変化により、膨張及び収縮してモールド部の外面部にクラックが発生するのを防ぐことができる防水型ブラシレスファンモータ及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、樹脂モールドの成形型の筒体の中心線とケースの軸受支持用筒部の中心線とを一致させて、絶縁樹脂のモールドを行える防水型ブラシレスファンモータの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明が改良の対象とする防水型ブラシレスファンモータは、複数枚の鋼板が積層されて構成され且つ複数の突極部を有する鉄心の突極部に巻線が巻装されてなる複数の固定子磁極を備えた固定子と、複数の突極部と所定の間隔を隔てて固定子に固定されて巻線に流す電流を制御するための制御回路を構成する複数の電子部品が実装された回路基板と、永久磁石からなる複数の回転子磁極を内周側に備え且つ外周側に複数のブレードを備えた回転子と、ケースと、1以上のパッドと、モールド部とを具備している。ケースは、回転子の回転軸を回転自在に支持する軸受が内部に収納される軸受支持用筒部、回転子のブレードの外周を囲む筒状のフレーム部、回路基板と所定の間隔を隔てた状態で軸受支持用筒部の端部から軸受支持用筒部の中心線と直交する方向に延びる板状部、及び板状部とフレーム部とを連結する複数本のウエブを備えている。1以上のパッドは、固定子と回路基板との間の第1のスペース及び回路基板とケースの板状部との間の第2のスペースの少なくとも一方のスペース内に配置されており、電気絶縁材料により成形されて対応するスペースの主要部を埋めている。モールド部は、固定子、回路基板及び1以上のパッドを内部に含むように絶縁樹脂により形成されている。なお、第1のスペース及び第2のスペースの少なくとも一方のスペースは、絶縁樹脂のみが充填された場合に、前記モールド部の表面に樹脂の退けが発生する容積を有している。
【0008】
通常、絶縁樹脂をモールドすると、モールド部の厚み寸法が大きくなる部分では、絶縁樹脂が硬化する際に絶縁樹脂がモールド部の中心に引っ張られて、モールド部の外面が変形する現象、即ち退けの問題が発生する。また、モールド部の厚み寸法が大きく異なる部分間の境界部では、周囲温度の変化により、絶縁樹脂が膨張及び収縮した際にモールド部の外面部にクラックが発生する。そこで、本発明のように、固定子と回路基板との間の第1のスペース及び回路基板とケースの板状部との間の第2のスペースの少なくとも一方のスペース内にパッドを配置すると、モールド部の厚み寸法を小さくすることができる。そのため、絶縁樹脂が硬化する際の退けを小さくできる。また、パッドによりモールド部の絶縁樹脂部分の厚み寸法の偏りを小さくすることができる。そのため、周囲温度の変化による絶縁樹脂の膨張及び収縮の量を小さくして、モールド部の外面部にクラックが発生するのを防ぐことができる。
【0009】
特に固定子と回路基板との間に形成された第1のスペースは、回転子と隣接しているため、回転子の形状に応じてモールド部が形成され、モールド部の厚み寸法が異なる部分が出来やすい。そのため、第1のスペース内には、絶縁樹脂の膨張及び収縮によりモールド部の外面部にクラックが発生するのを防止する1以上のパッドを配置することが望まれる。
【0010】
本発明が改良の対象とする防水型ブラシレスファンモータは、通常、モールド部は固定子を含む第1のモールド部分と回路基板を含み且つ第1のモールド部分との間に段部が形成される形状及び寸法を有する第2のモールド部分とから構成されることになる。この場合、第1のモールド部分と第2のモールド部分との境界部には、段部が形成されるため、この境界部には特にクラックが発生し易くなる。そこで、第1のスペース内に配置された1以上のパッドの形状及び寸法は、絶縁樹脂の膨張及び収縮により第1のモールド部分と第2のモールド部分との境界部にクラックが発生するのを抑制するように定めるのが好ましい。具体的には、第1のスペース内に配置された1以上のパッドを、一つの第1のパッドから構成し、この第1のパッドは、軸受支持用筒部に嵌合される筒部と、筒部から径方向外側に延びる板状セクションとを備え、板状セクションには複数の固定子磁極の巻線の一部が嵌る複数のスリットを形成する。このようにすれば、ケースの軸受支持用筒部に筒部を嵌合されるだけで第1のスペース内の略全体に亘って第1のパッドを配置でき、簡単な形状のパッドで退け防止の効果を高めることができる。また、板状セクションの径方向外側に位置する端部には、軸受支持用筒部の周方向と該軸受支持用筒部の中心線方向の両方向に延びて、複数の突極部の磁極面に沿って湾曲する曲面を有する1以上の曲面延長部を一体に形成する。このようにすれば、曲面延長部の上に絶縁樹脂が薄くモールドされて、第1のモールド部分と第2のモールド部分との境界部に発生するクラックを有効に防ぐことができる。この場合、曲面延長部の中心線方向の長さは、回転子と対向する第1のモールド部分のうち、鉄心よりも回路基板側に位置する部分に対応する長さにすればよい。
【0011】
第2のスペース内に配置された1以上のパッドは、一つの第2のパッドから構成できる。この場合、第2のパッドは、軸受支持用筒部に嵌合される筒部と、径方向外側に延びる板状セクションとを有しているように構成すればよい。このようにすれば、ケースの軸受支持用筒部に筒部を嵌合されるだけで第2のスペース内の略全体に亘って第2のパッドを配置することができ、退け防止の効果を簡単な形状のパッドで高めることができる。また、ケースの板状部と対向する回路基板の裏面上に複数の電子部品の一部の電子部品を実装する場合には、第2のパッドを配置しやすいように、第2のパッドの板状セクションに形状及び寸法が大きな電子部品が貫通する1以上の貫通孔を形成すればよい。
【0012】
絶縁樹脂は、種々の材料を用いることができるが、ウレタン樹脂を用いれば、硬化時間が早く且つ安価に防水効果が得られる利点がある。
【0013】
本発明の防水型ブラシレスファンモータの樹脂モールド方法は、まず、固定子と回路基板とが組み合わされた固定子組立体と、軸受支持用筒部と,軸受支持用筒部の端部から軸受支持用筒部の中心線と直交する方向に延びる板状部と,板状部の外側端部から軸受支持用筒部に沿って軸受支持用筒部の中心線方向に延びる外側筒部とを有するケースと、筒体と,筒体の一方の開口部を閉塞し軸受支持用筒部と係合可能な係合部を備えた閉塞壁とを有し,ケースに固定された状態で筒体の他方の開口部がケースの板状部及び外側筒部に閉塞される成形型と、成形型に取り付けられて,成形型がケースに固定される際に内周端面が外側筒部の外周面に接触して成形型の筒体の中心線と軸受支持用筒部の中心線とを一致させる樹脂製の環状部材とを用意する。そして、固定子組立体をケースの軸受支持用筒部に取り付ける。次に、軸受支持用筒部と係合部とを係合させ、環状部材の内周端面をケースの外側筒部の外周面に密着させて、環状部材を取り付けた成形型を前記ケースに取り付ける。次に、成形型及び環状部材をケースに固定する。そして、成形型内に絶縁樹脂を注入して、板状部と軸受支持用筒部との間の空間部分を、固定子及び回路基板を内部に含むように絶縁樹脂によりモールドする。本発明の樹脂モールド方法によれば、樹脂製の環状部材により、成形型とケースの外側筒部との間をシールでき、しかも、成形型の筒体の中心線と軸受支持用筒部の中心線とを一致させて絶縁樹脂をモールドできる。そのため、成形型の筒体の中心線と軸受支持用筒部の中心線とがずれて、絶縁樹脂が回転子に接触するのを防止することができる。
【0014】
この場合、固定子と回路基板との間に形成された第1のスペース内及び回路基板とケースの板状部との間に形成された第2のスペース内の少なくとも一方に、電気絶縁材料により成形されて対応するスペースの主要部を埋める1以上のパッドを配置してモールドを行えばよい。
【0015】
また、モールドは、低真空状態で樹脂を注入して行うのが好ましい。このようにすれば、気泡を巻き込まずにモールドができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本実施の形態の防水型ブラシレスファンモータの半部断面図である。本図に示すように、本例の防水型ブラシレスファンモータは、固定子1と回路基板3と回転子5とケース7とを有している。固定子1は、複数枚の鋼板が積層されて構成された鉄心9を備えている。鉄心9は、周方向に並ぶ複数の突極部9aを有している。そして、この鉄心9の各突極部9aに巻線11が巻装されて固定子1が構成されている。これら複数の突極部9aは、巻線11が励磁されて固定子磁極として機能する。従って、各突極部9aの先端は固定子磁極の磁極面9bとなる。
【0017】
回路基板3は、固定子1に固定されており、後述するケース7の板状部7cと対向する回路基板3の裏面上には、固定子1の複数の固定子磁極の一部を構成する巻線11に流す電流を制御するための制御回路を構成する複数の電子部品13…が実装されている。回路基板3上の制御回路と巻線11とは、回路基板3のスルーホールに通されて回路基板3上の電極に半田付けされた端子ピン15に巻線11のリード線が巻き付けられて、電気的に接続されている。
【0018】
回転子5は、回転子側ケース17及び回転軸23を備えている。回転子側ケース17は導磁性材料からなるカップ部材17aと、このカップ部材の外側に嵌合されたブレード取付用ハブ17bとから構成されている。カップ部材17aは、内周部に永久磁石からなる複数の回転子磁極19が周方向に並ぶように固定された筒状部17cとこの筒状部17cの一端を塞ぐ底壁部17dとから構成されている。底壁部17dの中心には、後に説明するブッシュ25が嵌合される貫通孔17eが形成されている。ブレード取付用ハブ17bは、外周部に複数枚のブレード21が固定された筒状部17fとこの筒状部17fの一端を塞ぐ底壁部17gとから構成されている。底壁部17gの中央部には、回転軸23に回転子側ケース17を固定するためのブッシュ25が固定されている。
【0019】
ケース7は、回転子5の回転軸23を回転自在に支持する2つの軸受27,29が内部に収納された軸受支持用筒部7aと、回転子5の複数枚のブレード21の外周を囲む筒状のフレーム部7bと、軸受支持用筒部7aに連結される板状部7cと、板状部7cの外側端部から軸受支持用筒部7aに沿って軸受支持用筒部7aの中心線方向に延びる外側筒部7dと、板状部7c及び外側筒部7dとフレーム部7bとを連結する複数本のウエブ7e…とを有しており、樹脂により一体成形されている。板状部7cは、回路基板3と所定の間隔を隔てた状態で軸受支持用筒部7aの端部から軸受支持用筒部7aの中心線と直交する方向に延びている。複数本のウエブ7e…は、周方向に間隔を開けて配置されており、これら複数本のウエブ7eのうちの1本のウエブには、回路基板3の制御回路に接続されて延びる複数本のリード線を収納してフレーム部7b側に案内するリード線収納溝が形成されている。
【0020】
ケース7の軸受支持用筒部7a上には、固定子1及び回路基板3を内部に含むように、ウレタン樹脂からなる絶縁樹脂により形成されたモールド部31(図示を容易にするために、絶縁樹脂は透明なものとし、モールド部31の表面の輪郭を破線で示してある。)が形成されている。このモールド部31は、固定子1を含む第1のモールド部分31aと回路基板3を含む第2のモールド部分31bとから構成されている。第2のモールド部分31bは、第1のモールド部分31aとの間に段部31cが形成される形状及び寸法を有している。この段部31cに所定の間隔を隔てて隣接する部分には、回転子5の回転子側ケース17及び回転子磁極19の端部が配置されている。そして、第1のモールド部分31aが埋められる固定子1と回路基板3との間の第1のスペース内には、第1のスペースの主要部を埋める第1のパッド33が配置されており、第2のモールド部分31bが埋められる回路基板3とケース7の板状部7cとの間の第2のスペース内には、第2のスペースの主要部を埋める第2のパッド35が配置されている。第1のパッド33及び第2のパッド35は、共にPBTの樹脂からなる電気絶縁材料により成形されており、その形状及び寸法は、モールド時における絶縁樹脂の膨張及び収縮によりモールド部31の外面部にクラックが発生するのを抑制するように定められている。
【0021】
第1のパッド33は、図2(A)〜(C)に示すように、ケース7の軸受支持用筒部7aにインシュレータ2(図1)を介して嵌合される筒部33aと、筒部33aの中心線方向のほぼ中央から径方向外側に延びる板状セクション33bとを有している。板状セクション33bには、複数のスリット33c…が形成されており、これらのスリット33c…には、複数の突極部9aに装着された複数の巻線11の一部がそれぞれ嵌っている。また、板状セクション33bの径方向外側に位置する端部には、軸受支持用筒部7aの周方向と軸受支持用筒部7aの中心線方向の両方向に延びて、複数の突極部9aの磁極面9bに沿って湾曲する曲面を有する複数の曲面延長部33dが一体に形成されている。複数の曲面延長部33dには、曲面延長部33dと板状セクション33bと筒部33aとで囲まれる領域にも、モールド時の絶縁樹脂が流入し易くなるように、板状セクション33bの端部の周方向の半部に亘って切欠部33eがそれぞれ形成されている。また、曲面延長部33dの中心線方向の長さ(幅寸法)は、回転子5と対向する第1のモールド部分31aのうち、鉄心9よりも回路基板3側に位置する部分に実質的に対応する長さに設定されている。これにより、図1に示すように、曲面延長部33dの上に絶縁樹脂が薄くモールドされて、絶縁樹脂の膨張及び収縮により第1のモールド部分31aと第2のモールド部分31bとの境界部Bに発生するクラックを有効に防ぐことができる。
【0022】
第2のパッド35は、図3(A)及び(B)に示すように、ケース7の軸受支持用筒部7aに嵌合される筒部35aと、筒部35aの一端から径方向外側に延びる板状セクション35bとを一体に有している。この第2のパッド35は、筒部35aの他端側が回路基板3と対向して板状セクション35bと回路基板3との間に空隙が形成されるように配置されている。板状セクション35bは、円弦部35cを有する円形に近い形状を有しており、回路基板3に実装された電子部品のうち形状及び寸法が大きな電子部品が貫通する3つの貫通孔35d…が形成されている。また、板状セクション35bの回路基板3とは反対側に位置する縁部には、丸み部35eが形成されている。
【0023】
次に本例の防水型ブラシレスファンモータの樹脂モールド方法について説明する。まず、固定子1と回路基板3と第1のパッド33とを組み合わせて固定子組立体を組み立てる。また、成形型41と環状部材43と固定用治具45とを用意する(図5参照)。成形型41は、図4に示すように、筒体41aと、筒体41aの一方の開口部を閉塞しケース7の軸受支持用筒部7aと係合可能な係合部41bを備えた閉塞壁41cとを有している。なお、筒体41aの環状端面41dには図示しない3つの螺子孔が周方向に等間隔で形成されている。環状部材43は、樹脂により成形されており、成形型41の螺子孔に対応する位置に3つの貫通孔が形成されている。環状部材43は、成形型41の環状端面41dに取り付け可能になっている。図5に示すように、環状部材43は、成形型41がケース7に固定される際に内周端面43aがケース7の外側筒部7dの外周面7fに接触して成形型41の筒体41aの中心線L1と軸受支持用筒部7aの中心線L2とを一致させる形状及び寸法を有している。固定用治具45は、成形型41及び環状部材43をケース7に対して固定する。固定用治具45は、成形型41の3つの螺子孔に対応する3つの貫通孔を有している。以下、樹脂モールド方法をより具体的に説明する。まず、図5に示すように、第2のパッド35及び固定子組立体をケース7の軸受支持用筒部7aに嵌合する。次に、環状部材43を成形型41に取り付ける。次に、軸受支持用筒部7aと係合部41bとを係合させて、環状部材43の内周端面43aをケース7の外側筒部7dの外周面7fに密着させて、成形型41をケース7に取り付ける。
【0024】
次に、固定用治具45を用いて成形型41及び環状部材43をケース7に固定する。具体的には、成形型41の3つの螺子孔と環状部材43の3つの貫通孔と固定用治具45の3つの貫通孔とを整合させて、螺子47…を固定用治具45及び環状部材43のそれぞれの貫通孔を貫通させて成形型41の螺子孔にそれぞれ螺合させて固定する。
【0025】
次に、成形型41内にウレタン樹脂からなる絶縁樹脂を低真空状態で注入して、板状部7cと軸受支持用筒部7aとの間の空間部分を、固定子1及び回路基板3を内部に含むように絶縁樹脂によりモールドして防水型ブラシレスファンモータの樹脂モールドを完了する。本例のように樹脂モールドすれば、樹脂製の環状部材43により、成形型41とケース7の外側筒部7dとの間をシールでき、しかも、成形型41の筒体41aの中心線L1と軸受支持用筒部7aの中心線L2とを一致させて絶縁樹脂をモールドできる。そのため、成形型41の筒体41aの中心線と軸受支持用筒部7aの中心線とがずれて、絶縁樹脂が回転子5に接触するのを防止することができる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、固定子と回路基板との間の第1のスペース及び回路基板とケースの板状部との間の第2のスペースの少なくとも一方のスペース内にパッドを配置するので、モールド部の厚み寸法を小さくすることができる。そのため、絶縁樹脂が硬化する際の退けを小さくできる。また、パッドによりモールド部の絶縁樹脂部分の厚み寸法の偏りを小さくすることができる。そのため、周囲温度の変化による絶縁樹脂の膨張及び収縮の量を小さくして、モールド部の外面部にクラックが発生するのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の防水型ブラシレスファンモータの半部断面図である。
【図2】(A)〜(C)は、図1の防水型ブラシレスファンモータに用いる第1のパッドの平面図,側面図及び断面図である。
【図3】(A)及び(B)は、図1の防水型ブラシレスファンモータに用いる第2のパッドの平面図及び部分断面図である。
【図4】本発明の実施の形態の防水型ブラシレスファンモータの製造方法における樹脂モールド方法を説明するために用いる図である。
【図5】本発明の実施の形態の防水型ブラシレスファンモータの製造方法における樹脂モールド方法を説明するために用いる図である。
【符号の説明】
1 固定子
3 回路基板
5 回転子
7 ケース
7a 軸受支持用筒部
7c 板状部
9a 突極部
9b 磁極面
11 巻線
13 電子部品
31 モールド部
31a 第1のモールド部分
31b 第2のモールド部分
31c 段部
33 第1のパッド
33a 筒部
33b 板状セクション
33c スリット
33d 曲面延長部
35 第2のパッド
35a 筒部
35b 板状セクション
41 成形型
43 環状部材

Claims (13)

  1. 複数枚の鋼板が積層されて構成され且つ複数の突極部を有する鉄心の前記突極部に巻線が巻装されてなる複数の固定子磁極を備えた固定子と、
    前記複数の突極部と所定の間隔を隔てて前記固定子に固定されて前記巻線に流す電流を制御するための制御回路を構成する複数の電子部品が実装された回路基板と、
    永久磁石からなる複数の回転子磁極を内周側に備え且つ外周側に複数のブレードを備えた回転子と、
    前記回転子の回転軸を回転自在に支持する軸受が内部に収納される軸受支持用筒部、前記回転子の前記ブレードの外周を囲む筒状のフレーム部、前記回路基板と所定の間隔を隔てた状態で前記軸受支持用筒部の端部から前記軸受支持用筒部の中心線と直交する方向に延びる板状部、及び前記板状部と前記フレーム部とを連結する複数本のウエブを備えてなるケースと、
    前記固定子と前記回路基板との間の第1のスペース内に配置され、電気絶縁材料により成形されて対応する前記スペースの主要部を埋める1以上のパッドと、
    前記固定子、前記回路基板及び前記1以上のパッドを内部に含むように絶縁樹脂により形成されたモールド部とを備えている防水型ブラシレスファンモータ。
  2. 前記回路基板と前記ケースの前記板状部との間の第2のスペース内にも、電気絶縁材料により成形されて対応する前記スペースの主要部を埋める1以上のパッドが配置されている請求項1に記載の防水型ブラシレスファンモータ。
  3. 前記第1のスペース内には、前記絶縁樹脂の膨張及び収縮により前記モールド部の外面部にクラックが発生するのを防止する前記1以上のパッドが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の防水型ブラシレスファンモータ。
  4. 前記モールド部は前記固定子を含む第1のモールド部分と前記回路基板を含み且つ前記第1のモールド部分との間に段部が形成される形状及び寸法を有する第2のモールド部分とから構成され、
    前記第1のスペース内に配置された前記1以上のパッドの形状及び寸法が、前記絶縁樹脂の膨張及び収縮により前記第1のモールド部分と前記第2のモールド部分との境界部にクラックが発生するのを抑制するように定められていることを特徴とする請求項に記載の防水型ブラシレスファンモータ。
  5. 前記第1のスペース内に配置された前記1以上のパッドは、一つの第1のパッドからなり、
    前記第1のパッドは、前記軸受支持用筒部に嵌合される筒部と、前記筒部から径方向外側に延びる板状セクションとを備え、前記板状セクションには前記複数の固定子磁極の前記巻線の一部が嵌る複数のスリットが形成されている請求項1に記載の防水型ブラシレスファンモータ。
  6. 前記板状セクションの前記径方向外側に位置する端部には、前記軸受支持用筒部の周方向と前記軸受支持用筒部の中心線方向の両方向に延びて、前記複数の突極部の磁極面に沿って湾曲する曲面を有する1以上の曲面延長部が一体に形成されている請求項に記載の防水型ブラシレスファンモータ。
  7. 前記曲面延長部の前記中心線方向の長さは、前記回転子と対向する前記第1のモールド部分のうち、前記鉄心よりも前記回路基板側に位置する部分に対応する長さであることを特徴とする請求項に記載の防水型ブラシレスファンモータ。
  8. 前記第2のスペース内に配置された前記1以上のパッドは、一つの第2のパッドからなり、
    前記第2のパッドは、前記軸受支持用筒部に嵌合される筒部と、前記径方向外側に延びる板状セクションとを有していることを特徴とする請求項に記載の防水型ブラシレスファンモータ。
  9. 前記ケースの前記板状部と対向する前記回路基板の裏面上には、前記複数の電子部品の一部の電子部品が実装されており、
    前記第2のパッドの前記板状セクションには、前記一部の電子部品のうち形状及び寸法が大きな電子部品が貫通する1以上の貫通孔が形成されている請求項に記載の防水型ブラシレスファンモータ。
  10. 前記絶縁樹脂がウレタン樹脂からなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の防水型ブラシレスファンモータ。
  11. 固定子と回路基板とが組み合わされた固定子組立体と、
    軸受支持用筒部と、前記軸受支持用筒部の端部から前記軸受支持用筒部の中心線と直交する方向に延びる板状部と、前記板状部の外側端部から前記軸受支持用筒部に沿って前記軸受支持用筒部の中心線方向に延びる外側筒部とを有するケースと、
    筒体と、前記筒体の一方の開口部を閉塞し前記軸受支持用筒部と係合可能な係合部を備えた閉塞壁とを有し、前記ケースに固定された状態で前記筒体の他方の開口部が前記ケースの前記板状部及び前記外側筒部に閉塞される成形型と、
    前記成形型に取り付けられて、前記成形型が前記ケースに固定される際に内周端面が前記外側筒部の外周面に接触して前記成形型の前記筒体の中心線と前記軸受支持用筒部の中心線とを一致させる樹脂製の環状部材とを用意し、
    前記固定子組立体を前記ケースの前記軸受支持用筒部に取り付け、
    前記軸受支持用筒部と前記係合部とを係合させ、前記環状部材の前記内周端面を前記ケースの前記外側筒部の前記外周面に密着させて、前記環状部材を取り付けた前記成形型を前記ケースに取り付け、
    前記成形型及び前記環状部材をケースに固定し、
    前記成形型内に絶縁樹脂を注入して、前記板状部と前記軸受支持用筒部との間の空間部分を、前記固定子及び前記回路基板を内部に含むように絶縁樹脂によりモールドする防水型ブラシレスファンモータの製造方法。
  12. 前記固定子と前記回路基板との間に形成された第1のスペース内及び前記回路基板と前記ケースの前記板状部との間に形成された第2のスペース内の少なくとも一方に、電気絶縁材料により成形されて対応する前記スペースの主要部を埋める1以上のパッドを配置して前記モールドを行う請求項11に記載の防水型ブラシレスファンモータの製造方法。
  13. 前記モールドは、低真空状態で樹脂を注入して行う請求項11に記載の防水型ブラシレスファンモータの製造方法。
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