JP3895857B2 - 熱成形可能熱可塑性ポリマーアロイ組成物 - Google Patents

熱成形可能熱可塑性ポリマーアロイ組成物 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、熱成形可能(thermoformable)な熱可塑性ポリマーアロイ(alloy)組成物および上記組成物から作られた熱成形品に関する。
【0002】
例えばビデオテープのケース、食品包装および飲料用容器などを含む熱成形品の製造でポリ塩化ビニル(PVC)樹脂のフィルムおよび積層物が長年に渡って用いられてきた。自動車分野でも、自動車内装用被覆材、例えば計器板の外皮(instrument panel skins)、ドアパネル、ルーフライナーおよびシートカバーなどの製造でPVCが広範に用いられてきた。そのような用途でPVCを用いると、性能は充分であっても、それを使用することに本質的に関連した特定の欠点が生じる。特に、上記樹脂に柔らかな表面質感を与えることに加えてそれの柔軟性および低温特性を向上させようとするには可塑剤を多量に添加する必要がある。しかしながら、自動車の内装は駐車中に高い温度を受ける結果として可塑剤がPVCフィルムの表面に移行することでPVC被覆材が脆くなる傾向がある。加うるに、可塑剤の膜が自動車の内装表面、特に窓の内側表面に徐々に付着する。
【0003】
PVCの使用に関して、より最近になって認識されるようになってきた欠点は、その樹脂の処分および再利用が困難なことに関する。焼却を行うと結果として塩化水素と重金属残渣がかなりの量で生じる。加うるに、この樹脂は自動車の製造で用いられる他のプラスチックに相溶せず、それによって再利用操作中に問題が生じる。
【0004】
本技術分野では、良好な高温特性を有していてハロゲンを含まない熱可塑性アロイ組成物、例えば米国特許第4,871,810号に開示されているポリオレフィン/アイオノマーブレンド物、または米国特許第4,968,752号に開示されているエチレンコポリマーアイオノマーとオレフィン/エポキシコポリマーの反応生成物と部分架橋エチレン/α−オレフィンコポリマーのブレンド物などが知られている。しかしながら、そのような組成物は柔らかさまたは耐かき傷性が不足している。
【0005】
米国特許第5,206,294号に記述されているように、ポリプロピレン、エチレンコポリマーアイオノマー樹脂、エチレン/アクリル酸グリシジルもしくはメタアクリル酸グリシジルコポリマーおよび未架橋エチレンプロピレンゴムを含有させたブレンド物を含む組成物を用いることで、従来技術の組成物が有する欠点が大きく克服された。そのようなブレンド物は大部分の用途に適切であることが確認されていて良好な熱成形性と目保持(grain retention)を有することを特徴とする。しかしながら、特にエンボス加工(embossing)を実施する時に深延伸比(deep−draw ratios)を持たせた製品の熱成形性を向上させることが望まれている。この場合にはまた目保持を良好にすることも求められている。熱成形前にはエンボス加工の深さをより深くしそして熱成形後には絶対的な深さ(目保持)をより深くすることが望まれている。
【0006】
【発明の要約】
本発明に従って熱可塑性アロイ組成物を提供し、この組成物に、
(a)ポリプロピレンを10−40重量%、
(b)エチレン含有量が60−80重量%の未架橋エチレンプロピレンコポリマーゴムを15−50重量%、
(c)エチレンとα,β−不飽和C3−C8カルボン酸のアイオノマー(ionomeric)コポリマーを10−50重量%、
(d)エチレンとアクリル酸グリシジルもしくはメタアクリル酸グリシジルのコポリマーを0.1−5重量%、
(e)α,β−不飽和カルボン酸もしくはそれの無水物が0.01−5重量%グラフト化している(grafted)ポリプロピレンを0.1−10重量%、
(f)(i)該エチレンプロピレンゴム用架橋剤、(ii)エポキシド基とカルボン酸もしくは無水物基を反応させるための触媒または(iii)(i)と(ii)の両方である作用剤を0.01−1.0重量%、および任意に
(g)任意にα,β−不飽和カルボン酸もしくはそれの無水物が0.01−3重量%グラフト化していてもよくて80−130℃の範囲の融点を示すポリ−α−オレフィンを0.1−30重量%、
含有するブレンド物を含める。
【0007】
上記組成物は優れた高温および低温特性、耐かき傷性、柔らかさおよび深延伸性を示す。本発明はまた上記組成物から熱成形された製品、特に計器板の外皮にも向けたものである。
【0008】
【発明の詳細な記述】
本発明のアロイ組成物に含めるポリプロピレン成分は結晶性ポリプロピレンから成り、これに、ホモポリマーに加えて、高級α−オレフィン類、例えば炭素原子を3−8個含むα−オレフィン類、例えばブテン、オクテンなども少量、通常は15重量パーセント以下の量で含むポリマー類を包含させることを意図する。本発明で用いるに有用なポリプロピレンポリマー類は、2.16キログラム(kg)の重りを用いて230℃で測定して約1−400グラム/10分(g/10分)の範囲のメルトインデックスを示し、そしてこれを本アロイ組成物に10−40重量パーセント、好適には10−25重量パーセントの量で存在させる。
【0009】
本熱可塑性ポリマーアロイには未架橋のエチレンプロピレンコポリマーゴム、好適にはエチレン/プロピレンと非共役ジエンのコポリマー(EPDM)を約15−50重量パーセント、好適には25−45重量パーセント含有させる。上記非共役ジエンは炭素原子を6−22個含んでいてもよく、容易に重合し得る二重結合を少なくとも1個有する。上記未架橋エチレン/プロピレンコポリマーゴムはエチレンを約60−80重量パーセント、通常は約65−75重量パーセント含む。非共役ジエンの量は一般に約1−7重量パーセント、通常は2−5重量パーセントである。このエチレン/プロピレンコポリマーゴムは好適にはEPDMコポリマーである。特に好適なEPDMコポリマー類は、エチレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエン、エチレン/プロピレン/ジシクロペンタジエン、エチレン/プロピレン/ノルボルネン、エチレン/プロピレン/メチレン−2−ノルボルネン、およびエチレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエン/ノルボルナジエンのコポリマー類である。このエチレンプロピレンコポリマーゴムが未架橋であることが重要である、と言うのは、そのようにすると本ポリマーアロイの耐かき傷性が向上するからである。
【0010】
本アロイ組成物にはまたエチレンとα,β不飽和C3−C8カルボン酸と任意に少なくとも1種の軟化用(softening)コモノマー(これはエチレンと共重合し得る)から作られたイオン性コポリマーを10−50重量パーセント、好適には10−35重量パーセント含める。アクリル酸およびメタアクリル酸が好適な酸コモノマー類である。上記軟化用コモノマーはアクリル酸n−プロピル、n−ブチル、n−オクチル、2−エチルヘキシルおよび2−メトキシエチルから成る群から選択されるアクリル酸アルキルであってもよい。好適なアクリル酸アルキルはアクリル酸n−ブチル、2−エチルヘキシルおよび2−メトキシエチルである。この軟化用コモノマーはまたn−ブチル、n−ヘキシル、2−エチルヘキシルおよび2−メトキシエチル−ビニルエーテルから成る群から選択されるアルキルビニルエーテルであってもよい。好適なアルキルビニルエーテルはn−ブチルビニルエーテルおよびn−ヘキシルビニルエーテルである。元素周期律表のIa、Ib、IIa、IIIa、IVa、VIbおよびVIII族から選択される金属、例えばナトリウム、カリウム、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、ニッケルおよびクロムなどのイオンを用いて上記コポリマーを約10から70%中和する。好適には、上記コポリマーが有するカルボン酸基の約35から約70%をナトリウム、カリウム、亜鉛、カルシウムおよびマグネシウムから成る群から選択される金属のイオンで中和することでイオン化させる。
【0011】
本熱可塑性ポリマーアロイにはエチレン/アクリル酸グリシジルまたはエチレン/メタアクリル酸グリシジルのコポリマーを約0.1−5重量%、好適には1−3重量%含める。任意におよび好適には、上記エチレン/アクリル酸グリシジルもしくはエチレン/メタアクリル酸グリシジルのコポリマーに炭素原子数が1−6のアクリル酸アルキルもしくはメタアクリル酸アルキル共重合単位を含める。このエチレン/アクリル酸グリシジルもしくはエチレン/メタアクリル酸グリシジルのコポリマーはエチレンを60−88重量パーセントおよびアクリル酸グリシジルまたはメタアクリル酸グリシジルを1−12重量パーセント含む。上記コポリマーで用いる代表的なアクリル酸アルキルおよびメタアクリル酸アルキルには、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロピル、メタアクリル酸ブチルおよびメタアクリル酸ヘキシルなどが含まれる。アクリル酸エチルが好適であり、アクリル酸n−ブチルが特に好適である。
【0012】
上記エチレン/(メタ)アクリル酸グリシジル(好適には炭素原子数が1−6のアクリル酸アルキルを含む)は、直接重合、例えばエチレンとアクリル酸アルキルとメタアクリル酸グリシジルまたはアクリル酸グリシジルをフリーラジカル重合開始剤の存在下一般的には100−270℃、通常は130−230℃の高温で高圧下、即ち140−350MPaの圧力下で共重合させることで調製可能である。本発明で用いる最も好適なエチレン/(メタ)アクリル酸グリシジルコポリマー類は、エチレンとアクリル酸エチルとメタアクリル酸グリシジルのコポリマー類、特にエチレンとアクリル酸n−ブチルとメタアクリル酸グリシジルのコポリマー類である。
【0013】
本発明のアロイ組成物にはα,β−不飽和カルボン酸もしくはそれの無水物が0.01−5重量%、好適には0.1−1重量%グラフト化しているポリプロピレンを約0.1−10重量%、好適には約0.1−5重量%含める。好適には、このグラフト化ポリプロピレンに炭酸カルシウムを0から5重量パーセント含有させる。
【0014】
グラフト化で用いる基礎のポリプロピレンは、プロピレンのホモポリマー類、任意に衝撃改質(impact modified)されていてもよい高エチレン(25重量パーセントに及ぶ)のコポリマー型ポリプロピレン、およびエチレンを8重量%以下の量で用いたプロピレンのランダムコポリマー類を指す。この前駆体であるポリプロピレンは一般に比較的高い分子量を有するポリプロピレンであり、2.16kgおよび190℃で測定した時に1.5g/10分以下のメルトインデックスを示すポリプロピレンが好適である。
【0015】
グラフト化用(grafting)モノマーはα,β−エチレン系不飽和カルボン酸および無水物(上記酸および無水物の誘導体およびそれらの混合物を包含)の少なくとも1つである。モノ−、ジ−もしくはポリカルボン酸であってもよい上記酸および無水物の例は、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水イタコン酸、無水マレイン酸および無水置換マレイン酸、例えば無水ジメチルマレイン酸などである。不飽和酸の誘導体の例は塩、アミド類、イミド類およびエステル類、例えばマレイン酸モノ−およびジナトリウム、アクリルアミド、マレイミドおよびフマル酸ジエチルなどである。無水マレイン酸が好適である。上記グラフト化ポリプロピレンはヨーロッパ特許出願公開第370,735号および370,736号に記述されているようにして調製可能である。
【0016】
上記ポリプロピレンのグラフト化は記述されているように溶融状態、溶液中または懸濁液中で実施可能である。このグラフト化ポリプロピレンの溶融粘度には制限がないが、しかしながら、それぞれ2.16kgおよび190℃で測定した時のメルトインデックスが50から150g/10分の範囲であるか或は2.16kgおよび230℃で測定した時のメルトフローインデックスが250から350g/10分の範囲である時に最も好適なアロイ化(alloying)が見られる。
【0017】
特に好適なグラフト化ポリプロピレンは、無水マレイン酸を0.6%グラフト化させて酸化カルシウムを4重量パーセント含有させた衝撃改質で高エチレンのコポリマー型ポリプロピレンであり、これはDuPont Canada Inc.からFUSABOND(商標)P MZ−203Dとして入手可能である。このグラフト化ポリマーが230℃/2.16kgで示すメルトフローインデックスは250g/10分で融点は約160℃である。
【0018】
本発明のアロイ組成物にはまた上記エチレンプロピレンゴムを架橋させる働きをするか或は上記エチレン/(メタ)アクリル酸グリシジルコポリマー中のエポキシ基と上記グラフト化ポリプロピレン中のカルボン酸もしくは無水物基の反応を触媒する作用剤を約0.01−1重量%、好適には約0.01−0.5重量%含める。上記エチレンプロピレンゴムが好適なEPDMコポリマーゴムである場合に選択する作用剤は、両方の反応を完結させる作用剤でなければならない。そのような作用剤は、上記機能を達成することが本技術分野で知られている作用剤のいずれであってもよく、それには第一級、第二級および第三級アミン類、第四級アンモニウム塩、イミダゾール化合物、ヒドロキシル含有化合物、例えばアルカリ金属の水酸化物など、ボロフルオレート類、例えばZn(BF42など、過酸化物、特に本技術分野でよく知られている有機パーオキサイド類が含まれる。好適な作用剤はアミン類、特に炭素原子数が1−20の脂肪族アミン類もしくは芳香族アミン類である。特に有用なアミン類にはアミノヘキシルカルバミン酸(Diak No.1)、ジメチルアミノ−ドデカン(DMDD)およびトリエタノールアミン(TEA)または他の全ての第三級アミンが含まれる。
【0019】
本アロイ組成物にグラフト化ポリプロピレンと(メタ)アクリル酸グリシジル官能化ポリマーとアミン架橋剤の組み合わせを添加すると、上記組成物の溶融粘度が高くなり(粘度が高くなればなるほど溶融強度が高くなる)、従ってエンボス加工シートの目保持特性が向上する。このことは特に計器板の外皮などの如き製品を製造する時に高い深延伸を用いる場合に当てはまる。
【0020】
融点が80−130℃の範囲のポリ−α−オレフィンを0.1−30重量%添加すると、エンボス加工の温度をより低くすることができかつエンボス加工の深さをより深くすることができる。この成分はまた完成計器板外皮の目保持向上にも貢献する。このポリ−α−オレフィンは式R−CH=CH2[式中、Rは水素または炭素原子数が1−8のアルキル基である]で表されるα−オレフィン類のホモ−もしくはコポリマーであり、これの密度は0.88から1の範囲である。好適なポリマー類はポリエチレン類、例えばHDPEおよびLDPEなど、およびエチレンとオクテンおよび/またはブテンのコポリマー類、例えばいわゆるLLDPEなどである。
【0021】
このポリ−α−オレフィン類、例えば好適なLLDPEおよびLDPEなどを任意に0.01−3重量%、好適には0.1−1重量%の量のα,β−不飽和カルボン酸もしくはそれの無水物でグラフト化してもよい。使用するグラフト化用酸もしくは無水物は、ポリプロピレンのグラフト化で本明細書の上に記述した酸もしくは無水物のいずれであってもよい。無水マレイン酸が好適である。このグラフト化ポリエチレン類の調製をヨーロッパ特許出願公開第370,735号および370,736号に記述されているようにして行う。
【0022】
本発明のアロイ組成物の調製を、一般に、例えば押出し加工機などを用いてポリマー成分を高せん断条件下で溶融ブレンドすることで行う。最初に、いろいろな材料を互いに一緒にして、例えばペレット状ブレンド物の状態にしてもよいか、或はいろいろな成分を同時または個別に計量して入れることを通してそれらを互いに一緒にすることも可能である。また、それらを分割して混合用装置の個々別々のセクションに一度にか或は数回に分けて入れることでブレンドすることも可能である。
【0023】
その結果として得た組成物はシートに成形可能であるか或は所望の如何なる形状物に成形されてもよい。特に本組成物を自動車用計器板の外皮として用いると、この組成物は高い深延伸比で熱成形可能である。本組成物は低温で優れた柔軟性を示すことに加えて耐かき傷性と高い温度抵抗力(high temperature resistance)を示すことから、本組成物は、幅広い範囲の温度および摩耗条件に遭遇する用途で用いるに有用であり得る。
【0024】
以下に示す実施例から本発明が更に理解されるであろう。特に明記しない限り、部およびパーセントは重量部および重量パーセントである。
【0025】
【実施例】
実施例1−7
表1に示す混合物を表1に示す如き成分量で均一なブレンド物が得られるまでタンブル混合した(tumble−mixed)。その結果として得た各ドライブレンド物をモデル番号がW50Hのブラベンダー内部ミキサー(容積60cm3、温度を220℃に設定)で5分間溶融ブレンドしながらトルクを読み取った。Plasticorder PLE650加熱制御および駆動装置を用いて上記ミキサーを駆動させかつ制御した。
【0026】
表1に挙げるブレンド物で用いる成分は下記の通りである:
PP=メルトインデックス(ASTMD−1238、条件L)が4g/10分で融点が約180℃のポリプロピレンホモポリマー、
EPDM=エチレンを70%とプロピレンを26%と1,4−ヘキサジエンを4%用いて作られていて90−100℃の範囲の融点を有するターポリマー、
アイオノマー=エチレンを69.5%とアクリル酸n−ブチルを22%とメタアクリル酸を8.5%用いて作られたターポリマーが亜鉛で45%中和されていて1.4g/10分のメルトインデックス(ASTMD−1238、条件E)および約90℃の融点を有するアイオノマー、
EnBAGMA=エチレンを66.7%とアクリル酸n−ブチルを28%とメタアクリル酸グリシジルを5.3%用いて作られていて12g/10分のメルトインデックス(ASTMD−1238、条件E)および約80℃の融点を有するターポリマー、
DIアミン=アミノヘキシルカルバミン酸、
DMDDアミン=ジメチルアミノドデカン、
TEAアミン=トリエタノールアミン、
PP−g−MAH=無水マレイン酸が0.6%グラフト化していて酸化カルシウムを4重量パーセント含有する衝撃改質で高エチレンのコポリマー型ポリプロピレン(DuPont Canada Inc.からFUSABOND(商標)PMZ−203Dとして入手可能)[このグラフト化ポリマーが230℃/2.16kgで示すメルトフローインデックスは250g/10分で、融点は約160℃である]、
PE=エチレンが92%でn−オクテンが8%で190℃/2.16kgにおけるメルトフローインデックスが2.2g/10分で融点が約110℃のLLDPE、
PE−g−MAH=無水マレイン酸が0.8−1%グラフト化していて190℃/2.16kgで1.4−2g/10分のメルトフローインデックスを示すLLDPE(DuPont Canada Inc.からFUSABOND(商標)E MB−226Dとして入手可能)。
【0027】
対照が示す溶融粘度に比べて各ブレンド物の溶融粘度が高いことは表1に示すトルクが高いことで示される[上記ブレンド物ばかりでなく対照に入れる各成分の重量部に関しては表1を参照]。実施例5から7に関してはトルク値の測定を行わなかった。トルクが高ければ高いほど架橋度合が高くかつ歪み硬化効果が高い。歪み硬化効果は、応力−歪み実験で可塑的変形ゾーンにおいて伸びが大きくなるに伴って引張り強度が高くなることを意味する。上記ブレンド物は熱成形可能で良好なエンボス加工性を示す。特に実施例6および7では、エンボス加工の深さがより深くなりかつ熱成形後のエンボス加工の絶対的深さがより深くなると予測される。このようなブレンド物は高い延伸比で熱成形可能で、それらの欠陥数は対照で予測される欠陥数よりも少ない。
【0028】
【表1】
Figure 0003895857
【0029】
本発明の特徴および態様は以下のとうりである。
【0030】
1. 熱可塑性ポリマーアロイ組成物であって、
(a)ポリプロピレンを10−40重量%、
(b)エチレン含有量が60−80重量%の未架橋エチレンプロピレンコポリマーゴムを15−50重量%、
(c)エチレンとα,β−不飽和C3−C8カルボン酸のアイオノマーコポリマーを10−50重量%、
(d)エチレンとアクリル酸グリシジルもしくはメタアクリル酸グリシジルのコポリマーを0.1−5重量%、
(e)α,β−不飽和カルボン酸もしくはそれの無水物が0.01−5重量%グラフト化しているポリプロピレンを0.1−10重量%、および
(f)(i)該エチレンプロピレンゴム用架橋剤、(ii)エポキシド基とカルボン酸もしくは無水物基を反応させるための触媒、または(i)と(ii)の両方である作用剤を0.01−1.0重量%、
含有するブレンド物を含む組成物。
【0031】
2. 任意にα,β−不飽和カルボン酸もしくはそれの無水物が0.01−3重量%グラフト化していてもよくて80−130℃の範囲の融点を示すポリ−α−オレフィンを0.1−30重量%更に含む第1項の組成物。
【0032】
3. 該カルボン酸もしくはそれの無水物がグラフト化しているポリプロピレン(成分e)が無水マレイン酸が0.1−1重量%グラフト化している高衝撃で高エチレンのコポリマー型ポリプロピレンであって酸化カルシウムを0から5重量パーセント含有する第1または2項の組成物。
【0033】
4. 該ポリプロピレンが10−25重量%の量で存在しており、該未架橋エチレンプロピレンコポリマーゴムが25−45重量%の量で存在しており、該エチレンとα,β−不飽和C3−C8カルボン酸のアイオノマーコポリマーが10−35重量%の量で存在しておりそして該エチレンとアクリル酸グリシジルもしくはメタアクリル酸グリシジルのコポリマーが1−3重量%の量で存在している第1項の組成物。
【0034】
5. 該ポリプロピレン(成分a)が10−25重量%の量で存在しており、該未架橋エチレンプロピレンコポリマーゴム(成分b)が25−45重量%の量で存在しており、該エチレンとα,β−不飽和C3−C8カルボン酸のアイオノマーコポリマー(成分c)が10−35重量%の量で存在しておりそして該エチレンとアクリル酸グリシジルもしくはメタアクリル酸グリシジルのコポリマー(成分d)が1−3重量%の量で存在している第3項の組成物。
【0035】
6. 該エチレンプロピレンゴムがエチレンとプロピレンと1,4−ヘキサジエンのコポリマーでありそして該エチレンとアクリル酸グリシジルもしくはメタアクリル酸グリシジルのコポリマーがエチレン/アクリル酸n−ブチル/メタアクリル酸グリシジルのコポリマーである第4項の組成物。
【0036】
7. 該エチレンプロピレンゴムがエチレンとプロピレンと1,4−ヘキサジエンのコポリマーでありそして該エチレンとアクリル酸グリシジルもしくはメタアクリル酸グリシジルのコポリマーがエチレン/アクリル酸n−ブチル/メタアクリル酸グリシジルのコポリマーである第5項の組成物。
【0037】
8. 該作用剤(成分f)が第一級、第二級もしくは第三級脂肪族アミンまたは芳香族アミンである第1または4項の組成物。
【0038】
9. 該作用剤(成分f)が第一級、第二級もしくは第三級脂肪族アミンまたは芳香族アミンである第5項の組成物。
【0039】
10. 該ポリ−α−オレフィンが線状の低密度ポリエチレンまたは80−130℃の範囲の融点を有する低密度ポリエチレンである第2項の組成物。
【0040】
11. 線状の低密度ポリエチレンまたは80−130℃の範囲の融点を有する低密度ポリエチレンを更に含む第3項の組成物。
【0041】
12. 該線状の低密度ポリエチレンまたは低密度ポリエチレンに無水マレイン酸がグラフト化している第10項の組成物。
【0042】
13. 該線状の低密度ポリエチレンまたは低密度ポリエチレンに無水マレイン酸がグラフト化している第11項の組成物。
【0043】
14. 第4、10または12項記載組成物から作られた熱成形品。
【0044】
15. 第11項記載組成物から作られた熱成形品。
【0045】
16. 該品が計器板の外皮である第14項の熱成形品。
【0046】
17. 該品が計器板の外皮である第15項の熱成形品。

Claims (2)

  1. 熱可塑性ポリマーアロイ組成物であって、
    (a)ポリプロピレンを10−40重量%、
    (b)エチレン含有量が60−80重量%の未架橋エチレンプロピレンコポリマーゴムを15−50重量%、
    (c)エチレンとα,β−不飽和C3−C8カルボン酸のアイオノマーコポリマーを10−50重量%、
    (d)エチレンとアクリル酸グリシジルもしくはメタアクリル酸グリシジルのコポリマーを0.1−5重量%、
    (e)α,β−不飽和カルボン酸もしくはそれの無水物が0.01−5重量%グラフト化しているポリプロピレンを0.1−10重量%、および
    (f)(i)該エチレンプロピレンゴム用架橋剤、(ii)エポキシド基とカルボン酸もしくは無水物基を反応させるための触媒、または(i)と(ii)の両方である作用剤を0.01−1.0重量%、
    含有するブレンド物を含む組成物。
  2. 請求項1記載の組成物から作られた熱成形品。
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