JP3895655B2 - X線ct装置及び小動物用容器 - Google Patents

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    • A61B6/50Clinical applications
    • A61B6/508Clinical applications for non-human patients

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はX線CT装置などのX線測定装置に関し、特に、動物実験等で用いられる小動物のX線測定に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線CT装置は、被検体を透過するX線ビームを回転させ、これにより得られたデータに基づいて、被検体の断層画像や三次元画像を再構成する装置である。X線CT装置は、人体の疾病診断用として用いられる他に、研究、実験などの目的のために、人体以外の動物や他の物体の測定においても用いられている。例えば、製薬会社においては、動物実験の検証ためにX線CT装置が用いられる。この場合、被検体としては、モルモット、ラット、マウス、ハムスター、などの小動物をあげることができる。従来において、X線CT装置を用いて、小動物のX線診断を行う場合には、例えば、被検体は単なる水平ベッドの上に載せられていた。小動物のX線診断に当たっては、上記のX線CT装置の他に骨塩量測定装置などのX線測定装置が用いられる場合もある。
【0003】
なお、下記特許文献1には、犬などの動物が配置される単純なV溝を有する台を備えた獣医用のX線撮影装置(いわゆるレントゲン撮影装置)が開示されている。この装置において、小動物の前部及び後部は開放されている。下記特許文献2には、産業用のX線CT装置が開示されている。この文献によれば、サンプル側が回転駆動され、また、X線発生装置とサンプルとの間の距離を可変することにより、拡大投影像が得られている。この装置において、測定対象であるサンプルは工業製品であり、生体ではない。また、そのサンプルは剥き出し状態におかれて測定されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−299786号公報
【特許文献2】
特開平5−322802号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のX線CT装置に見られるように、水平ベッド上に小動物を単に載せただけで測定を行うのでは、小動物の位置決め及びその保持が非常に困難となる。位置決めが適正でないと、有効視野から小動物の体の一部がはみ出してしまうという問題もある。また、小動物が測定中に動くと、画質が著しく低下する。また、小動物の体毛や尾などがガントリその他の機構に接触すると、衛生上の問題が生じやすい。更に、小動物の排泄物や脱落体毛など(つまり汚物)が外部へ放出されると、上記同様に、衛生上の問題が生じる。これらの問題の内の1又は複数の問題は、場合によっては、小動物以外の被検体についても指摘できるものである。また、X線CT装置以外の他のX線測定装置においても指摘できるものである。
【0006】
本発明の目的は、被検体の位置決めが容易なX線CT装置を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、衛生的なX線CT装置を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、特に小動物に適した実用性の高いX線CT装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明は、X線ビームを発生するX線発生部と、前記X線ビームを検出するX線検出部と、を備えた測定ユニットと、前記測定ユニットを収容したガントリと、前記ガントリに形成された空洞部に水平状態で差し込まれる容器であって、前記X線ビームが透過する位置に設けられる部分であり小動物としての被検体を収容した収容部を有する容器と、前記X線ビームに交差する回転中心軸方向へ前記容器を前記測定ユニットに対して相対的に移動させる移動機構と、前記回転中心軸回りに前記測定ユニットを前記被検体に対して相対的に回転させる回転機構と、を含み、前記収容部は、水平状態で前記小動物を上方から当該収容部の内部に収容するための開口を有する容器本体と、前記開口に設けられる蓋と、を有することを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、被検体が容器内に収容され、その収容状態において、X線CT測定が実施される。被検体小動物である。移動機構により、容器が測定ユニットに対して相対的に回転中心軸方向へスライドされ、一方、回転機構により、回転中心軸回りに被検体に対して相対的に測定ユニットが回転される。上記スライドは、連続的又は断続的であってもよいし、必要な場合にだけ、所望量なされてもよい。スライド及び回転の駆動力はモータなどによって発生させるのが望ましいが、人為的な力を利用してもよい。また、容器は水平状態におかれる。上記構成によれば被検体が容器内に収容されるため、被検体を剥き出し状態で測定する場合に生じ得る各種の問題を防止しうる。
【0011】
望ましくは、前記被検体は小動物であり、前記容器は、前記小動物の全体を包み込んで収容する形態を有する。小動物は例えば製薬実験などに用いられる比較的小型のネズミ類に属する動物である。それらの全体を包み込めば、装置への小動物(例えば尾)の接触、排泄物などの流出、などの問題を解消できる。
【0012】
望ましくは、前記容器は、前記回転中心軸方向に伸長した中空の略円筒形状を有する。円筒形状は通常、小動物の収容部材として好適であり、また、ビーム走査面上におけるCT測定が可能な有効視野も円形であるために、CT測定との適合性もよい。
【0013】
望ましくは、前記容器の全部又は一部が内部観察のために透明性を有する。この構成によれば、測定中にも内部の小動物を観察でき、その状態を確認できる。
【0014】
望ましくは、前記容器には、内外を連通する貫通孔が形成される。この貫通孔は空気孔あるいは麻酔ガス導入孔として利用されてもよい。
【0015】
望ましくは、前記容器を前記移動機構に対して着脱可能とする着脱機構が設けられる。この構成によれば、容器自体を装置から取り外すことができ、操作性がよい。また、容器を洗浄する場合においても好都合である。更に、容器をディスポーザブルとしてもよい。
【0016】
(2)また、本発明は、小動物用のX線CT装置であって、X線ビームを発生するX線発生部と、前記X線ビームを検出するX線検出部と、を備えた測定ユニットと、前記測定ユニットを収容したガントリと、前記ガントリに形成された空洞部に水平状態で差し込まれる容器であって、前記X線ビームが透過する位置に設けられる部分であり前記小動物としての被検体を収容した収容部を有する容器と、前記X線ビームに交差する回転中心軸方向へ前記容器を前記測定ユニットに対して相対的に移動させる移動機構と、前記回転中心軸回りに前記測定ユニットを前記被検体に対して相対的に回転させる回転機構と、を含み、前記収容部は、水平状態で前記小動物を上方から当該収容部の内部に収容するための開口を有する容器本体と、前記開口に設けられる蓋と、を有し、前記収容部には、前記小動物を固定するための固定部材が設けられることを特徴とする。
【0017】
上記構成によれば、容器内に小動物を収容した状態では、固定部材によって小動物が拘束される。よって、CT測定における画像ぶれや画像不鮮明という問題を未然に防止できる。
【0018】
望ましくは、前記固定部材は、前記小動物をその両側から弾性的に挟んで保持する一対の弾性部材である。望ましくは、前記各弾性部材はシート状の部材である。望ましくは、前記各弾性部材は線状部材である。望ましくは、前記容器は容器本体と蓋とで構成され、前記一対の弾性部材の内の一方の弾性部材は前記容器本体に設けられ、前記一対の弾性部材の内の他方の弾性部材は前記蓋に設けられる。
【0019】
望ましくは、前記固定部材は、前記容器の内面に設けられた変形可能な弾性層である。望ましくは、前記容器は容器本体と蓋とで構成され、前記弾性層は前記容器本体と前記蓋とに対応して分割される。弾性層は変形可能な弾性のある材料で構成される。
【0020】
望ましくは、前記固定部材は、前記小動物と一緒に入れられた隙間埋め部材である。望ましくは、前記固定部材は、前記小動物の体表面と前記容器の内面とを隔てる離間機能を発揮する。この構成によれば、小動物の体表面が容器内面から隔てられるので、例えば、CT画像において脂肪層と容器とをデータ処理上、容易に分離できるなどの利点を得られる。
【0023】
(3)また、本発明は、小動物用のX線CT装置におけるガントリの空洞部内のX線ビームが透過する位置に水平状態で差し込み配置される収容部を有する小動物用容器であって、当該容器の全部又は一部が透明性を有し、前記収容部は前記小動物を閉じ込めて収容する中空形状を有し、前記収容部は、水平状態で前記小動物を上方から当該収容部の内部に収容するための開口を有する容器本体と、前記開口に設けられ前記小動物を出し入れするための蓋と、を有し、前記容器により、前記小動物の部分が前記X線CT装置に接触することを防止し、且つ、前記小動物からの汚物の外界への放出を防止することを特徴とする。
【0024】
望ましくは、前記容器における小動物を収容した主要部分は、当該容器の中心軸回りに回転対称形状を有する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
図1には、X線CT装置の一例が示されている。このX線CT装置は、特にマウス、ラット、ネズミ、モルモット、ハムスターなどのネズミ類のCT測定を行うための装置である。このX線CT装置は、大別して、測定部10と演算制御部12とによって構成される。
【0027】
測定部10はガントリ18を備えた本体16を有する。本体16の上面16Aには開口が形成され、その開口からアーム26が上方に突出している。アーム26は後述するスライド機構の一部をなすものであり、そのアーム26は後に説明する容器24に連結され、それを中心軸方向にスライド運動する。
【0028】
一方、ガントリ18内には後述する測定ユニット(X線発生器、X線検出器)が収納され、それらは回転中心軸回りにおいて回転運動する。ガントリ18の中央部には回転中心軸方向に空洞部18Aが形成されている。
【0029】
容器24は被検体としての小動物を収納するカプセルであり、その容器24は本実施形態において略円筒形状を有し、その容器中心軸が回転中心軸に一致した状態で配置される。具体的には、容器24の基端部76が上述したアーム26の上端部に着脱自在に装着される。この場合において、着脱機構としては各種の係合機構あるいはネジ止め機構などを挙げることができる。上述したように、容器24は中空の円筒形状を有しており、その内部には小動物が配置されるが、このような構成により、小動物の体毛が直接的にガントリ18に接触することなどを防止できる。また、小動物の排泄物や離脱体毛などが外部に放出されてしまう問題を防止できる。さらに、後述するように、小動物を拘束することが可能となるので、CT画像を再構成する場合における画像ぶれなどの問題を防止することができる。なお、サイズや形状が異なる複数種類の容器を用意して選択的に使用するのが望ましい。
【0030】
アーム26に対して容器24が装着された後、アーム26が回転中心軸方向に沿って前方に駆動され、これにより、ガントリ18の空洞部18A内に容器24が差し込まれる。この時、被検体における所定位置の断面に対してX線ビームが設定されるように、容器24の位置決めがなされる。また、必要に応じてそのような測定位置は連続的にあるいは段階的に変更される。
【0031】
本体16の上面16A上には操作パネル20が設けられており、この操作パネル20は複数のスイッチや表示器などを有する。この操作パネル20を利用してユーザーは測定現場において装置の動作を操作することが可能となる。本体16の下方には複数のキャスター22が設けられている。ちなみに測定部10の高さは例えば100cmである。
【0032】
次に演算制御部12について説明する。演算制御部12は測定部10に対してケーブル14によって電気的に接続される。測定部10と演算制御部12は同一の室内に設けられてもよいし、互いに別々の場所に設置されてもよい。この演算制御部12は通常のコンピュータシステムなどによって構成され、具体的には、プロセッサ30、表示器32、キーボード36、マウス38、記憶装置34及びプリンタ40などを有している。この演算制御部12により、測定部10の動作が制御され、また、測定部10から伝送されるデータに基づいてCT画像が構成される。このCT画像は通常は二次元断層画像に相当するものであるが、三次元画像を構築するようにしてもよい。ちなみに、本実施形態の装置において、ガントリ18内における測定ユニットの回転速度は例えば毎分当たり10回転である。もちろん、そのような回転速度は用途に応じて適宜設定可能である。
【0033】
図2には、図1に示したX線CT装置の各構成がブロック図として示されている。回転中心軸Oを間において、一方側にX線発生器52が設けられ、他方側にX線検出器60が設けられている。X線発生器52の照射側にはコリメータ54が設けられている。X線発生器52は図示されるように末広あるいは扇状の(ここではファンビーム形状の)X線ビーム56を生成する。一方、X線検出器60は複数の(例えば100個)のX線センサを一列に並べたものとして構成され、X線ビーム56の開き角度に応じてX線の受光開口が設定される。ちなみに、複数のX線センサの配列は直線的であってもよいし、円弧状であってもよい。
【0034】
なお、図2においては、X線発生器52と共に用いられる高電圧源や、X線検出器60と共に用いられるデータ処理回路などについては図示省略されている。
【0035】
図2において符号58は有効視野を示している。これは、X線ビーム56を回転走査させた場合におけるCT画像が構成可能な円形の領域である。ちなみに、この有効視野58は、被検体あるいは回転中心軸と、X線発生器52及びX線検出器60のそれぞれの位置関係に応じて定まるものである。本実施形態においては次に説明する変位機構62が設けられているため、それらの位置関係を変更してCT画像の倍率を機械的に可変することが可能である。
【0036】
すなわち、変位機構62には、X線発生器52及びX線検出器60が連結されており、変位機構62はX線発生器52及びX線検出器60の間の距離を維持したまま、それら(つまり測定ユニット)をX線ビーム56のビーム軸方向に変位させる機能を有する。この場合において、回転中心軸Oは不変であり、すなわち上述した容器を何ら移動させることなく測定ユニット側を移動させて倍率の変更を行い得る。これについては後に図13〜図23を用いて詳述することにする。なお、変位機構62は変位力を発生するためのモータ62Aを備えている。
【0037】
ガントリ回転機構66は、後述する回転ベースを回転させることにより、それに搭載された変位機構を含む各構成の全体を回転駆動する機構である。変位機構62には、測定ユニットが搭載されているため、変位機構62によって所望の位置に位置決めされた測定ユニットがその位置を保持したまま回転駆動されることになる。ガントリ回転機構66は、その駆動力を発生するためのモータ66Aを有する。
【0038】
スライド機構68は図1に示したアーム26をスライド運動させる移動機構であり、その駆動力はモータ68Aによって発生される。操作パネル20は上述したように本体の上面に設けられる。測定部10側に設けられたローカルコントローラ(図示せず)に対して操作パネル20を接続し、そのローカルコントローラと演算制御部12とが相互に通信を行うように構成してもよい。
【0039】
ちなみに、図2には、様々な機構62,66,68などが示されていたが、それらの機構による位置あるいは変化を検出するためにセンサを設けるのが望ましい。そして、それらのセンサの出力信号に基づいて演算制御部12がいわゆるフィードバック制御を行うようにするのが望ましい。また、変位機構62による倍率の可変はユーザー入力により行わせてもよいし、例えば被検体サイズあるいは容器のサイズを自動検知し、その検知したデータに基づいて自動的に倍率を設定するようにしてもよい。さらに、あらかじめ容器の種別などが登録される場合においては、その登録された情報を利用して倍率の設定を行うようにしてもよい。さらに、図2に示す例では、スライド機構68が駆動源としてのモータ68Aを有していたが、そのスライド力を人為的に発生させるようにしてもよい。
【0040】
次に、演算制御部12について説明すると、上述したように、プロセッサ30には、表示器32、記憶装置34、キーボード36、マウス38、プリンタ40などが接続されている。また、外部装置との間でネットワークを介して通信を行うための通信部42が接続されている。
【0041】
プロセッサ30は、CPU、動作制御プログラム、画像処理プログラムなどによって構成されるものである。図2にはその代表的な機能が示されており、プロセッサ30は、動作制御部44及び再構成演算部46を有している。動作制御部44は、測定部10における全体の動作を制御している。再構成演算部46はX線ビームの回転走査によって得られる多くのデータに基づきCT画像を構成する演算を実行する。この場合において三次元画像を構築するようにしてもよい。再構成演算については公知の各種の手法を利用することが可能である。なお、上述した倍率の可変にあたっては、再構成演算で用いられる演算式は基本的にそのまま用いることができる。しかしながら、特殊な倍率の可変方式が適用される場合においては必要に応じて再構成演算式の一部を変更するようにしてもよい。
【0042】
表示器32には、CT画像が断層画像などとして表示されるが、その場合においては倍率(拡大率)を表す数値あるいはスケールなどを表示するのが望ましい。この構成によれば、画像を視覚的に判断する際に物体の大きさを評価することが可能となる。すなわち、例えば脂肪の量や腫瘍の大きさなどを定量的に判断することが可能となる。
【0043】
図3には、図1に示した容器24の断面が示されている。容器24は容器本体70と蓋72とを有する。容器本体70の先端側には先端部74が設けられ、この先端部74は前方側に突出した円錐形状を有している。その先端部74の中心には貫通孔78が形成されている。容器本体70は蓋72と共にその内部70Bに被検体を収容し、これにより小動物の収容部が構成されている。
【0044】
容器本体70の基端側には基端部76が設けられている。上述したように、この基端部76はスライド機構に装着される部分であるが、その装着機構については図示省略されている。容器本体70の内部70Bは先端側において先端部74で仕切られ、基端側において隔壁80によって仕切られている。その隔壁80の中央部分には貫通孔82が形成されている。
【0045】
上記の貫通孔78及び82は、例えば麻酔ガスを導入するためのチューブなどが差し込まれる孔である。もちろん、それらの貫通孔78,82が空気孔として機能してもよい。このような貫通孔78,82が形成されていても、容器24を水平状態で配置する場合においては、小動物から排泄された汚物などは容器本体70の内部70Bに溜めおかれることになり、外部への流出を防止できる。また離脱体毛などは貫通孔78,82が小孔であるために外部へほとんど放出されることはない。
【0046】
容器本体70には開口70Aが形成され、その開口70Aには上述した蓋72が設けられている。図示されるように、小動物の収容時に、水平状態で開口70Aは上方を向いており、小動物が上方から開口70Aを介して収容部の内部に落とし込まれる。その収容後に蓋72によって開口70Aが閉じられる。この蓋72は例えば蝶番などによって開閉するものであってもよいし、単にその一辺側が粘着テープなどによって容器本体70に取り付けられたものであってもよいし、あるいは容器本体70に対して完全に蓋72が分離するような構成であってもよい。いずれにおいても、容器本体70の内部に小動物を収納した後に蓋72を閉じられるように構成するのが望ましい。
【0047】
ちなみに、容器24はそれ全体として透明なX線透過部材によって構成されている。その材料としては例えばアクリルやABSなどの樹脂をあげることができる。
【0048】
図3に示す例では容器24がそれ全体として中空の略円筒形状を有していたが、これ以外の形状を採用するようにしてもよい。例えば、中心軸回りに回転対称形状などを挙げることができ、さらにはその断面が楕円形のものや、D型のもの、あるいは四角形などものを挙げることができる。図2に示した有効視野58が円形であることを考慮すれば、容器24の横断面は円形であるのが望ましく、その意味において円筒形状あるいは回転対称形状を採用するのが望ましい。
【0049】
ちなみに、図1に示した例では、容器24が水平状態でセットされるが、例えば後に図24などにおいて説明する例においては、容器24が起立状態でセットされる。この場合において、容器24の下側が先端部74となるのであれば、その先端部74には貫通孔を形成しない方がよい。その理由は小動物から排泄された汚物などが外部へ流出することを防止することになるからである。
【0050】
図3に示す例においては、容器24の長さは例えば400mmであり、その直径(外径)は例えば120mmである。容器本体70の内部70Bには例えば1匹の小動物あるいは2匹の小動物が収納される。そのような場合においても小動物の尾は外部に引き出されず、容器24内に収納させることができる。例外的な場合においては、そのような尾を外部に引き出す孔を隔壁80に形成するようにしてもよい。
【0051】
次に、図4〜図10を用いて容器24の使用例について説明する。
【0052】
図4に示されるように、容器24の内部70Bには小動物84が収容される。その場合においては、図5に示されるように容器本体70に対して蓋72が開けられ、小動物84が収納される。そして、図6に示されるように、蓋72を閉じることによって小動物84が容器24内に保持されることになる。この場合に体毛や髭などが存在してもそれらは容器24内に確実に保持される。すなわち、例えば図2に示した有効視野58から被検体がはみ出てしまうような問題を防止することが可能となる。以上の図4〜図5に示した例においては容器24内に単に小動物84が収納されており、そのような場合においてもCT測定を行うことが可能であるが、小動物84を確実に拘束するために、以下に説明するような固定部材を利用するようにしてもよい。
【0053】
図7においては、容器24A内に弾性的に変形するスポンジ体86,88が設けられている。すなわち、図8に示されるように、容器本体70側にスポンジ体86が設けられ、蓋72側にスポンジ体88が設けられている。そして、図9に示されるように、容器本体70に対して蓋72を閉じることによって小動物84の周囲全体がスポンジ体86,88により包み込まれることになり、小動物84の動きを抑制して小動物84の位置のずれの発生といった問題を確実に防止することが可能となる。
【0054】
この場合において、固定部材としては例えばエアパッキングを用いるようにしてもよいし、粘着性を有する固定部材を設けるようにしてもよい。さらに、簡易的には、小動物84をガーゼなどの目づめ部材で包み込んでその動きを固定するようにしてもよい。
【0055】
以上の構成によれば、被検体80の動きを防止できると共に、容器の内面から小動物84の表面を隔てることができるため、データ演算上の利点も得られる。すなわち、容器材料が小動物84の脂肪や筋肉と等価なX線吸収係数を有している場合、小動物84が容器の内面に接触していると、その容器自体が小動物の一部であるかのようにデータ演算上誤認されてしまう恐れがある。これに対し、小動物84と容器との間にそれらとはX線吸収係数の異なる材料を挿入することにより、画像上で両者を弁別して、上記のような誤認を防止することが可能となる。
【0056】
図7〜図9に示す例では、固定部材が容器本体70側と蓋72側とで2分割されていたが、固定部材の配置方法としては上記以外にも各種の手法を採用し得る。
【0057】
図10〜図12には他の例が示されている。図10に示されるように、容器24Bには容器本体70及び蓋72のそれぞれに複数の貫通孔90が形成され、それらの貫通孔90には弾性作用をもった紐などの線状部材92が掛け渡されている。例えばその線状部材92はゴムなどである。
【0058】
図11に示されるように、蓋72を開いた状態において、互いに平行に掛け渡された複数の線状部材92の上に小動物84を配置し、その後、蓋72を閉めると、図12に示されるように、蓋72側に設けられた互いに平行な複数の線状部材96と上記の複数の線状部材92との間に小動物84が挟み込まれ、これによって押圧固定が達成される。
【0059】
図11〜図12に示す例は一例であって、これ以外にも例えば弾性力をもった一対のシート状部材を設け、それらによって小動物84をその両側から挟み込むようにしてもよい。この図10〜図12に示す例においても容器内面から小動物84の体表面を隔てることが可能となる。
【0060】
したがって、以上説明した容器を用いて小動物に対してCT測定を行えば、CT走査面上で小動物を一定の円形領域内に閉じ込めることができ、また、小動物の一部が装置に接触したり、あるいは小動物から離脱した汚物が放出されたり衛生上の問題が生じたりすることを未然に防止することができる。さらに、固定部材により小動物の動きを抑制することが可能であるので、測定中における対象物の動きに起因する問題を防止することができ、また小動物の体表面を容器内面から隔てることも可能であるので、その場合においては画像処理を容易に行えるという利点を得られる。さらに、上述した例では、容器が透明部材によって構成されているために、CT測定中においても小動物の様子を外部から観察することも可能である。本実施形態においては、容器の全体が透明部材によって構成されていたが、少なくとも観察を行える限りにおいて一部が透明であればよい。
【0061】
次に、上述した変位機構による倍率可変について図13〜図19の模式図を用いて説明する。
【0062】
図13において、符号100は回転中心軸を示しており、X線CT装置においては、その回転中心軸100を回転中心としてX線発生器52及びX線検出器60が回転運動を行う。この場合において、X線ビーム101が回転走査される場合における内接円によって有効視野102が定義される。この有効視野102は撮影範囲に相当する。なお、X線ビーム101は末広形状をもっておりすなわちファンビームである。
【0063】
図14には、各構成の位置関係が示されている。ここで、回転中心軸100からX線発生器52までの距離をRと定義し、X線発生器52からX線検出器60までの距離をLと定義する。ちなみに、回転中心軸100からX線検出器60までの距離がTによって表されている。上記のファンビーム形状をもったX線ビーム101を前提とすると、画像の倍率はL/Rで決定され、その分数の値が大きいほど、倍率すなわち拡大率が大きくなる。ここから言えることは、X線発生器52,回転中心軸、X線検出器60の三者の少なくとも1つを移動すれば倍率を可変することができる、ということである。
【0064】
図15においては、有効視野102内に比較的大きな対象物(被検体)104が存在している。図15に示すような幾何学的な関係において、対象物104を画像化すると、符号104Aに示すようなものとなる。すなわち、画面内においてかなり大きな大きさで対象物が表示されることになる。なお、この例では、対象物104の中心は回転中心軸に一致し、これにより、画像の中心と対象物104Aの中心も一致している。
【0065】
一方、図16に示すように、有効視野102に対して比較的小さな対象物106が存在する場合、符号106Aで示されるように、画面上においては対象物の大きさも非常に小さくなる。その結果、対象物についての診断を的確に行えないという問題が生じる。そこで、図17に示すように、例えばLは一定にしつつもRを小さくすることにより(換言すればTを大きくすることにより)、小さな対象物106であっても符号106Bで示すように画面上においてそれを大きく表現することが可能となる。すなわち、ズームアップを実現することが可能となる。なお、この例では、上記同様に、対象物106の中心は回転中心軸に一致し、これにより、画像の中心と対象物106Aの中心も一致している。
【0066】
もちろん、図16に示したような場合には、得られたデータに対して画像処理により拡大を行うことも可能であるが、それでは空間分解能自体を向上させることはできない。しかしながら、図17に示すような手法によれば空間分解能自体をあげることができるので、高精度の拡大画像を得られるという利点がある。
【0067】
ここで、倍率の可変手法について検討すると、X線発生器52、回転中心軸(この例では対象物106の中心に一致)、X線検出器60の少なくとも1つをX線のビーム軸方向に移動すればよいことが理解される。ちなみに、X線発生器52及びX線検出器60の間の距離Lを可変する場合においては、X線検出器60の開口としてはゆとりあるものを設定しておくのが望ましい。
【0068】
以上説明した原理をさらに図18及び図19を用いて説明すると、図18に示す場合においては、X線発生器52と対象物108との間の距離がR1で、その場合においてはX線ビーム101の内で符号110で示される部分のみが対象物108を透過する。この場合において、X線検出器60において観測されるX線強度は図示の通りである。すなわち多数のX線センサ(素子)の中で中央部のセンサのみが有効なデータを取得する。
【0069】
一方、図19に示されるように、対象物108をX線発生器52に近づけ、両者間の距離をR2(R1>R2)とすると、X線ビーム101において対象物108を通過する範囲(符号112参照)は拡大され、X線検出器60における全開口の中で多くの部分のX線センサが有効なデータを取得することになる。このことから理解されることは、空間分解能が向上しているということである。もちろん、X線発生器52とX線検出器60の間の距離を一定にしない場合においても空間分解能の向上という利点を得ることができる。
【0070】
ちなみに、小動物のCT画像を取得する場合には、小動物の腹部全体がカバーされるようにCT画像を形成するようにしてもよく、あるいは腹部内における一部の臓器の拡大画像が取得されるように倍率の設定を行うようにしてもよい。つまり、対象物の中心に回転中心軸を合わせるのではなく、例えば、拡大したい部分の中心に回転中心軸を合わせればよい。そのために、対象物をX線ビームの方向だけでなく、X線ビーム及び回転中心軸の両方向に直交する方向へ、移動させる機構を設ければよい。
【0071】
以上説明した原理は、X線CT装置には限られず、例えばX線を利用した骨塩量測定装置、レントゲン撮影装置などにも応用することができる。
【0072】
次に、図20〜図23を用いて、図1に示した測定部10の具体的な構成及びその動作について説明する。まず図20を用いて測定部10の構成について説明する。上述したように、回転中心軸に対して、一方側にX線発生器52が設けられ、他方側にX線検出器60が設けられている。符号101はファンビーム形状のX線ビームを示しており、符号102は上述した有効視野を表している。なお、符号120はガントリ内における空洞部の形状を表している。
【0073】
モータ66Aにはベルト122が巻回され、ベルト122を回転駆動することによりそのベルト122の回転力が可動部50の回転運動して伝達される。可動部50は回転ベース123上に搭載された各種の機構によって構成されるものである。具体的には、回転ベース123上には変位機構62が設けられ、図20においては変位機構62が第1機構62L及び第2機構62Rとして示されている。それらの第1機構62L及び第2機構62Rはそれぞれ回転ベース123上に固定された部材134を有し、その部材134にはフレーム124に固定されたレール130をスライド自在に受け入れるガイド132が設けられている。ちなみにレール130、ガイド132については第1機構62Lは図示省略されている。
【0074】
レール130はフレーム124の両側に設けられ、すなわちフレーム124はその両側においてスライド可能に保持されている。このフレーム124にはX線発生器52及びX線検出器60が搭載されている。
【0075】
第1機構62Lはモータ62Aを有し、その回転力が送りネジ126に伝達される。送りネジ126には軸受128が係合している。この軸受128は回転ベース123に固定されている。よって送りネジ126を回転させると、それと軸受128の係合関係によりフレーム124が前進あるいは後退することになる。すなわちX線発生器52及びX線検出器60からなる測定ユニットを回転中心軸に対して変位させることが可能となる。
【0076】
図21には図20に示す状態から可動部50を回転させた様子が示されている。
【0077】
一方、図22には、上述したように送りネジ126を回転させて、それと軸受128との係合関係からフレーム124を上方に引き上げた状態が示されている。X線ビーム101が末広形状を有するため、有効視野102は図22の状態では極めて小さくなる。すなわち、これは倍率が上げられたことを意味する。また、図23には、図22に示す状態から可動部50を回転させた様子が示されている。回転中には一旦設定された測定ユニットの変位状態は維持される。
【0078】
なお、上記実施形態においては、モータ62Aによって倍率可変のための駆動力を発生したが、それを人為的な力によって行わせるようにしてもよい。その場合においても、測定ユニットをX線ビームのビーム軸方向にスライド運動させ、かつ一旦設定された変位状態を維持するための機構は必要である。
【0079】
図24にはX線CT装置の他の例が示されている。図1に示した例では容器は回転中心軸方向にのみ運動していたが、この図24に示す例では、容器自体が回転駆動され、かつ倍率可変のためにその位置が変更される。
【0080】
図24において、土台202にはX線発生器204及びX線検出器206が固定配置される。それらの間には以下に説明するように容器208がセットされる。容器208は例えば図3に示した容器24と同様の形態を有しているが、ただしその容器202が起立状態でセットされるため、図3に示した貫通孔78は存在していない。すなわち容器208の内部からの汚物などの流出を防止するためである。貫通孔78が存在しないことを除けば容器208の具体的な構成については図3〜図12を用いて示した例と同様であるので、その説明を省略する。
【0081】
土台202上にはプレート212,214,216が起立状態で配置されている。そしてそれらのプレート212,214,216によって変位機構210が保持されている。以下に変位機構210について詳述する。
【0082】
プレート214及びプレート216の間には、互いに平行に上下に一定間隔を隔てて2つのポール218,220が配置されている。それらのポール218,220に対してスライダ222は図においてX方向にスライド運動自在に設けられている。Xモータ230にはプーリ226が連結され、そのプーリ226ともう一方のプーリ224との間にはワイヤ228が掛け渡されている。ワイヤ228の途中にはスライダ222が結合されており、すなわち、Xモータ230を駆動すると、ワイヤ228が回転運動する結果、そのワイヤ228の回転運動にしたがってスライダ222がX方向にスライド運動する。このスライド運動により変位機構210を含む可動部300の全体がX方向へ移動し、後に説明するように倍率の可変を行うことが可能となる。すなわち、図14に示したように、Lを一定としてRを可変することができる。
【0083】
スライダ222にはZモータ232が設けられており、そのZモータ232によってネジ234が回転駆動される。ネジ234には軸受236が係合しており、その軸受236は垂直プレート238に固定されている。したがって、Zモータ232を回転駆動すると、ネジ234が回転し、それと係合する軸受236が図においてZ方向に運動する。その結果、垂直プレート238も運動することになる。
【0084】
垂直プレート238には、下側に水平プレート240が設けられており、またその上側に水平プレート241が設けられている。水平プレート240の上面には、円形の回転プレート244が設けられている。この回転プレート244は中央が窪んでおり、すなわち漏斗状の形状を有し、それ自体が回転運動自在なものである。
【0085】
一方、水平プレート241にはリング状の回転ホルダ242が設けられている。この回転ホルダ242は容器208の基端部を保持する構造を有している。また、垂直プレート238の上端部にはモータ246が設けられ、そのモータ246の軸にはローラ248が連結されている。ローラ248は回転ホルダ242の外周面242Aに接触しており、したがって、モータ246を駆動させるとローラ248と外面242Aとの接触関係により、回転ホルダ242が回転駆動されることになる。すなわち容器208が回転運動する。
【0086】
この場合において、容器208の先端部すなわち下端部は、上述したように円錐形状を有し、それが回転プレート244の漏斗状の形状と合致している。すなわち中心軸が左右にぶれることなく、容器208の回転運動が行われる。したがって、スライダ222をあるX方向の位置にセットした状態において、容器208を回転させると、そのスライダ222の位置に応じた倍率で容器208内に収納された被検体のCT画像が形成される。回転速度は例えば毎秒0.2回転である。
【0087】
そのように形成された画像は図示されていない演算制御部(図1及び図2を参照)に設けられた表示器に表示される。
【0088】
一方、倍率を可変させたい場合には、スライダ222をX方向に運動させ、所望の倍率を設定することになる。そして、上記と同様に容器208を一定速度で回転運動させながら連続的にX線ビーム201の照射を行うことによりX線のCT画像を得ることが可能となる。
【0089】
上記実施形態においては、容器208が起立状態で配置されており、また容器208自体が回転駆動される点において、図1に示した構成と相違している。しかしながら、いずれの方式においてもCT画像を得ることが可能であり、被検体の内容あるいは測定の目的などに応じて、いずれかの方式を選択するのが望ましい。
【0090】
図24に示した例では、容器208自体を回転させるために、大がかりな機構が不要であるという利点がある。図24に示したように、容器208を起立させて回転運動を行わせれば上述した容器内の固定部材の作用と相俟って、容器208を水平状態に配置してそれを回転させた場合と比べて被検体の位置ずれが生じにくい。
【0091】
ちなみに、被検体におけるある部位の断層画像を得て、次の部位の断層画像を形成する場合には、上述したようにZモータ232によって容器208がZ方向に移動される。この場合において、そのような垂直方向の動きを人為的な力を用いて行うようにしてもよく、またこれはX方向の動きについても同様である。
【0092】
図25には2種類の容器208,250が示されている。(B)に示す容器208は図24に示した容器と同様であり、また先端に設けられた貫通孔78が形成されていない点を除けば図3に示したものと同じである。
【0093】
一方、(A)に示す容器250は(B)に示した容器208よりもその主要部分の直径が小さく、その一方、基端部分250Aの外形は容器208の基端部分208Aの外形と一致している。さらに、容器250の先端部250Bは上記同様に円錐形状を有している。図25に示すような構成によれば、各容器における先端部が円錐形状を有しているため、いずれのタイプの容器についても回転プレート244に係合させることができ、その一方において、いずれのタイプの容器においてもその基端部の外径が一致しているため回転ホルダ242によって確実に容器を保持することが可能となる。
【0094】
図26は図25の(A)に示した容器250をセットした場合の様子が示されており、このような小さいサイズをもった250が用いられる場合においては、例えば変位機構210によって容器250がX線発生器204の近い側に位置決めされ、すなわち倍率を高めた状態においてX線の測定が行われる。
【0095】
図25に示した容器は一例であって他の形状をもった容器を利用することも可能である。いずれにしても対象物を収納してすなわち対象物を包み込んだ状態において測定を行えば上述した各種の利点を得ることが可能となる。
【0096】
ちなみに、上述した容器はX線CT装置には限られず、例えばX線を利用した骨塩量測定装置、レントゲン撮影装置などにおいても用いることができ、上記同様の利点を得ることが可能である。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、被検体の位置決めを容易にすることができ、また被検体からの汚物などを閉じ込めておくことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関連するX線CT装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】 図1に示すX線CT装置の全体構成を示すブロック図である。
【図3】 被検体を収容する容器の断面図である。
【図4】 容器の使用例を示す斜視図である。
【図5】 容器の使用例を示す断面図である。
【図6】 容器の使用例を示す断面図である。
【図7】 容器の使用例を示す斜視図である。
【図8】 容器の使用例を示す断面図である。
【図9】 容器の使用例を示す断面図である。
【図10】 容器の使用例を示す斜視図である。
【図11】 容器の使用例を示す断面図である。
【図12】 容器の使用例を示す断面図である。
【図13】 有効視野を説明するための図である。
【図14】 各部材の位置関係を説明するための図である。
【図15】 有効視野と比較的大きな対象物との関係を示す図である。
【図16】 有効視野と比較的小さな対象物との関係を示す図である。
【図17】 対象物の拡大画像の形成を説明するための図である。
【図18】 対象物を透過するX線を説明するための図である。
【図19】 対象物を透過するX線を説明するための図である。
【図20】 倍率が小さい場合における測定部の動作を示す図である。
【図21】 倍率が小さい場合における測定部の動作を示す図である。
【図22】 倍率が大きい場合における測定部の動作を示す図である。
【図23】 倍率が大きい場合における測定部の動作を示す図である。
【図24】 本発明に関連するX線CT装置の要部構成を示す斜視図である。
【図25】 各種の容器を示す図である。
【図26】 図24に示すX線CT装置において小サイズの容器を用いた例を示す図である。
【符号の説明】
10 測定部、12 演算制御部、16 本体、18 ガントリ、20 操作パネル、24 容器、30 プロセッサ、44 動作制御部、46 再構成演算部、50 可動部、52 X線発生器、60 X線検出器、62 変位機構、66 ガントリ回転機構、68 スライド機構、200 測定部、204 X線発生器、206 X線検出器、208 容器、210 変位機構、300 可動部。

Claims (14)

  1. X線ビームを発生するX線発生部と、前記X線ビームを検出するX線検出部と、を備えた測定ユニットと、
    前記測定ユニットを収容したガントリと、
    前記ガントリに形成された空洞部に水平状態で差し込まれる容器であって、前記X線ビームが透過する位置に設けられる部分であり小動物としての被検体を収容した収容部を有する容器と、
    前記X線ビームに交差する回転中心軸方向へ前記容器を前記測定ユニットに対して相対的に移動させる移動機構と、
    前記回転中心軸回りに前記測定ユニットを前記被検体に対して相対的に回転させる回転機構と、
    を含み、
    前記収容部は、水平状態で前記小動物を上方から当該収容部の内部に収容するための開口を有する容器本体と、前記開口に設けられる蓋と、を有することを特徴とするX線CT装置。
  2. 請求項記載の装置において、
    前記容器の全部又は一部が内部観察のために透明性を有することを特徴とするX線CT装置。
  3. 請求項記載の装置において、
    前記容器には、内外を連通する貫通孔が形成されたことを特徴とするX線CT装置。
  4. 小動物用のX線CT装置であって、
    X線ビームを発生するX線発生部と、前記X線ビームを検出するX線検出部と、を備えた測定ユニットと、
    前記測定ユニットを収容したガントリと、
    前記ガントリに形成された空洞部に水平状態で差し込まれる容器であって、前記X線ビームが透過する位置に設けられる部分であり前記小動物としての被検体を収容した収容部を有する容器と、
    前記X線ビームに交差する回転中心軸方向へ前記容器を前記測定ユニットに対して相対的に移動させる移動機構と、
    前記回転中心軸回りに前記測定ユニットを前記被検体に対して相対的に回転させる回転機構と、
    を含み、
    前記収容部は、水平状態で前記小動物を上方から当該収容部の内部に収容するための開口を有する容器本体と、前記開口に設けられる蓋と、を有し、
    前記収容部には、前記小動物を固定するための固定部材が設けられることを特徴とするX線CT装置。
  5. 請求項記載の装置において、
    前記固定部材は、前記小動物をその両側から弾性的に挟んで保持する一対の弾性部材であることを特徴とするX線CT装置。
  6. 請求項記載の装置において、
    前記各弾性部材はシート状の部材であることを特徴とするX線CT装置。
  7. 請求項記載の装置において、
    前記各弾性部材は線状部材であることを特徴とするX線CT装置。
  8. 請求項記載の装置において、
    記一対の弾性部材の内の一方の弾性部材は前記容器本体に設けられ、
    前記一対の弾性部材の内の他方の弾性部材は前記蓋に設けられたことを特徴とするX線CT装置。
  9. 請求項記載の装置において、
    前記固定部材は、前記容器の内面に設けられた変形可能な弾性層であることを特徴とするX線CT装置。
  10. 請求項記載の装置において、
    記弾性層は前記容器本体と前記蓋とに対応して分割されたことを特徴とするX線CT装置。
  11. 請求項記載の装置において、
    前記固定部材は、前記小動物と一緒に入れられた隙間埋め部材であることを特徴とするX線CT装置。
  12. 請求項記載の装置において、
    前記固定部材は、前記小動物の体表面と前記収容部の内面とを隔てる離間機能を発揮することを特徴とするX線CT装置。
  13. 小動物用のX線CT装置におけるガントリの空洞部内のX線ビームが透過する位置に水平状態で差し込み配置される収容部を有する小動物用容器であって、
    当該容器の全部又は一部が透明性を有し、
    前記収容部は前記小動物を閉じ込めて収容する中空形状を有し、
    前記収容部は、水平状態で前記小動物を上方から当該収容部の内部に収容するための開口を有する容器本体と、前記開口に設けられ前記小動物を出し入れするための蓋と、を有し、
    前記容器により、前記小動物の部分が前記X線CT装置に接触することを防止し、且つ、前記小動物からの汚物の外界への放出を防止することを特徴とする小動物用容器。
  14. 請求項1記載の装置において、
    前記収容部は円筒形状を有することを特徴とする小動物用容器。
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