JP2008119020A - 検出値較正方法、x線ct装置、較正用ファントムおよび保持具 - Google Patents

検出値較正方法、x線ct装置、較正用ファントムおよび保持具 Download PDF

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Abstract

【課題】有効なキャリブレーションを行い、適度なコントラストの被検体の画像を得ることを可能にする検出値較正方法、並びにこの検出値較正方法に用いられるX線CT装置、較正用ファントムおよび保持具を提供する。
【解決手段】X線CT撮影において検出された検出値を較正する検出値較正方法であって、液体で満たされた較正用ファントム1をX線CT装置に固定し、較正用のX線CT撮影を行うステップと、較正用ファントム1の液体中に被検体30を入れ、被検体30の入った較正用ファントムをX線CT装置に固定し、被検体30のX線CT撮影を行うステップと、較正用のX線CT撮影により検出された検出値を用いて、被検体のX線CT撮影で検出された検出値を較正するステップと、を含む。これにより、X線の管電圧を下げて撮影し、較正を行うことによりCTデータのコントラストを高めることが可能である。
【選択図】図7

Description

本発明は、X線CT撮影において検出された検出値を較正する検出値較正方法、並びにこの検出値較正方法に用いられるX線CT装置、較正用ファントムおよび保持具に関する。
医学、生物学の分野では、実験動物の体内の経時変化を追跡することで、病気の進行や薬効を検証する方法が一般的に行なわれている。そのような方法の一つとしてX線CT撮影で実験動物の胴体の断層データを得て、内臓、骨、脂肪等の状態を把握する方法が知られている。
特に、マウス等の小動物をX線CT装置で撮影する際には、容器に入れた小動物をガス麻酔で眠らせ、数分にわたる撮影が行われる(特許文献1)。特許文献1では、測定ユニットの回転中心軸方向に伸長した中空の略円筒形状を有する容器が提案されており、この容器は小動物にガス麻酔を行うことを可能にしている。ガス麻酔が用いられるのは、X線CT装置の撮影時間が長いためであるが、近年ではわずか数十秒程度で撮影を完了できるX線CT装置が開発され、注射麻酔をかけたマウスを台上に寝かせてX線CT撮影を行うことも可能となっている。
一方、現在、小型魚類が実験動物として注目されつつある。小型魚類については、メタボリックシンドロームの予防薬の検証、DNAの解析、再生医療研究等に関する実験が行われ、その有用性が認められている。特に、ゼブラフィッシュは、マウス、ラットの次に重要視すべき第三の実験動物として米国国立衛生研究所により認定されている。ゼブラフィッシュには、(1)全ゲノム配列でヒトと80%の相同性があり、遺伝子数もヒトとほぼ同じである、(2)体長が小さいため、小スペースで多数の個体を飼育することができる、(3)飼育が容易である、(4)多産で世代交代期間が短いという多数の長所がある。
特開2004−121289号公報
上記のように小型魚類が実験動物として注目される中、本発明者らは、今後小型魚類のX線CT撮影の必要性が高まることに着目した。
しかしながら、小型魚類をX線CT撮影するためには、以下のような問題がある。まず、メダカやゼブラフィッシュ等の小型魚類は、X線CT撮影用の被検体としては小さすぎるため、従来の撮影方法ではX線が被検体を透過し十分なコントラストを有するデータが得られない。これに対して、X線の管電圧を下げることによりコントラストを高めることが可能であるが、同時に検出されるX線強度が小さくなり、十分なキャリブレーション(較正)用のCTデータが得られなくなる。
また、メダカやゼブラフィッシュ等の小型魚類は、マウスとは異なり水中以外では長時間生きられないため、撮影中に水から出して台上に置くと、たとえ短時間でも大きいダメージを与えてしまう。また、X線吸収率が水に近い小型魚類を空気中で撮影すると、その皮膚に近い部位では、空気のX線吸収率に対して小型魚類の吸収率が大きいため、撮影されたCTデータを画像表示したとき、その部位の周囲に対するコントラストが強調されすぎる。すなわち、吸収差が大きい領域が隣接すると、画像処理のエッジエンハンス効果が働き、その領域に近い臓器や脂肪が画像上視認できなくなる。また、本来均一であるべき臓器が画像上不均一に見えてしまうこともある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、有効なキャリブレーションを行い、適度なコントラストの被検体の画像を得ることを可能にする検出値較正方法、並びにこの検出値較正方法に用いられるX線CT装置、較正用ファントムおよび保持具を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明の検出値較正方法は、X線CT撮影において検出された検出値を較正する検出値較正方法であって、液体で満たされた較正用ファントムをX線CT装置に固定し、較正用のX線CT撮影を行うステップと、前記較正用ファントムの液体中に被検体を入れ、前記被検体の入った前記較正用ファントムをX線CT装置に固定し、前記被検体のX線CT撮影を行うステップと、前記較正用のX線CT撮影により検出された検出値を用いて、前記被検体のX線CT撮影で検出された検出値を較正するステップと、を含むことを特徴としている。
このように、本発明の検出値較正方法は、被検体の入った較正用ファントムで被検体のX線CT撮影を行い、較正用のX線CT撮影により検出された検出値を用いて、被検体のX線CT撮影で検出された検出値を較正する。これにより、組織間でコントラストが得られ難い被検体であっても、X線の管電圧を下げて撮影し、較正を行うことによりCTデータのコントラストを高めることが可能である。また、小型魚類を撮影する場合には、小型魚類を水中から出して撮影する必要がないため、撮影によるダメージを低減し、同じ個体についての変化を測定することを可能にする。
また、従来の方法で空気中にある魚のCT画像を得ようとした場合、魚の皮膚周辺部位にて画像のコントラストが強調される。この現象は、CT画像のエッジ効果によりX線吸収差の大きい部位で画像のコントラストが強調されるために起こる。このように空気中にある魚のCT画像を得ると、魚の皮膚近くの臓器・脂肪等の空気に近い部位を視認できない、または本来均一であるべき臓器に不均一性が見られるなどの画質問題が生じる。本発明の検出値較正方法では、被検体を液体中でCT撮影するため、この方法で魚の撮影を行うときには上記のような問題が解決される。
(2)また、本発明に係る検出値較正方法は、前記較正用のX線CT撮影および前記被検体のX線CT撮影では、いずれも25kV以上40kV以下の管電圧によりX線を発生させることを特徴としている。このように、本発明の検出値較正方法では25kV以上40kV以下の管電圧によりX線を発生させるため、被検体の組織のコントラストを高めるとともに、最低限のX線強度を検出することができる。
(3)また、本発明に係る検出値較正方法は、前記被検体のX線CT撮影を行うステップの前に、前記被検体を容器に掬い、麻酔液を滴下するステップを更に含むことを特徴としている。これにより、被検体が動くのを防止してX線CT撮影をすることができる。また、麻酔を被検体に注射する場合に比べ、被検体へのダメージを小さくし、かつ作業を容易にすることができる。
(4)また、本発明に係るX線CT装置は、X線を発生させるX線発生部および前記X線を検出する検出器を有する撮影系と、前記撮影系を回転させる回転機構と、内部を液体で満たして前記撮影系の回転軸上に固定され、前記検出器により検出された検出値を較正するために用いられる較正用ファントムと、を備え、前記較正用ファントムの液体中に被検体を入れてX線CT撮影を行うことで、有効な較正を行うのに用いられることを特徴としている。
このように、本発明のX線CT装置は、較正用ファントムの液体中に被検体を入れてX線CT撮影を行うのに用いられるため、有効な較正を行い、明りょうな断層画像を得ることができる。すなわち、組織間でコントラストが得られ難い被検体であっても、X線の管電圧を下げて撮影し、較正を行うことによりCTデータのコントラストを高めることが可能である。また、小型魚類を撮影する場合には、小型魚類を水中から出して撮影する必要がないため、撮影によるダメージを低減し、同じ個体についての変化を測定することを可能にする。また、被検体を液体中に入れて撮影するため、空気中での撮影に比べ周囲との吸収差を小さくして画像でのコントラストの強調を防止できる。また、同一臓器についてコントラストの均一性が得られる。
(5)また、本発明に係る較正用ファントムは、X線CT撮影において検出された検出値を較正するのに用いられる較正用ファントムであって、一端に開口を有し、他端には空気排出口を有する中空円筒形状の筒体と、前記筒体の開口から水密に挿入できるように形成された挿入体と、を備え、前記筒体と前記筒体に挿入された挿入体とにより形成される空間に液体および被検体を入れて用いることを特徴としている。
このように、本発明の較正用ファントムは、空気排出口を有する中空円筒形状の筒体に挿入体を水密に挿入できるため、筒体内部から空気を抜いて筒体内部を液体で充填しX線CT撮影を行うことができる。したがって、較正用ファントムとして液体のみを充填して較正用の撮影に使用する以外に、被検体を液体内に入れてX線CT撮影を行うことができる。そして、液体のみを充填して撮影したCTデータを用いて被検体のCTデータを較正することができる。
その結果、組織間でコントラストが得られ難い被検体であっても、X線の管電圧を下げて撮影し、較正を行うことによりCTデータのコントラストを高めることが可能である。また、小型魚類を水中から出して撮影する必要がないため、撮影によるダメージを低減し、同じ個体についての経時変化を測定することを可能にする。また、被検体を液体中に保持して撮影するため、空気中での撮影に比べ、周囲との吸収差を小さくして画像でのコントラストの強調を防止できる。また、同一臓器についてコントラストの均一性が得られる。
(6)また、本発明に係る較正用ファントムは、前記筒体の外径dは、前記X線CT撮影における前記液体の線減弱係数をμ、前記X線CT撮影に用いられる検出器のダイナミックレンジをD、測定にあたり最低限必要とされるS/N比をηとしたとき、以下の数式を満たすことを特徴としている。
このように、筒体が上記の式を満たす外径を有しているため、検出器は最低限測定に必要とされるX線強度を検出することができる。したがって、この式を満たす外径の筒体を用いることで、組織間のコントラストが得られ難い被検体であっても管電圧を下げてX線CT撮影を行うことが可能となる。また、上記の式では、発生されるX線のエネルギーや検出器の能力、筒体の材質も考慮されているため、これらが変わっても上記の式を満たす外径を有する筒体を用いて測定が可能となる。
(7)また、本発明に係る較正用ファントムは、前記筒体は、水のCT値に近いCT値を有する材質により形成されていることを特徴としている。このように筒体は、水のCT値に近いCT値を有する材質により形成されているため、CT値により脂肪と区別することができる。実験動物の脂肪のCT値は、およそ−250以上−50以下の範囲にある。したがって、特にCT値−50以上50以下の材質を有することでX線CT撮影して脂肪を検出する実験では、筒体と被検体とを明確に区別することが可能となる。
(8)また、本発明に係る保持具は、前記較正用ファントムを、前記較正用ファントムの一端において保持する保持具であって、前記X線CT撮影に用いられるX線CT装置の撮影系の回転軸に合わせて、前記較正用ファントムの中心軸を固定する固定部を有し、前記X線CT装置内に設置可能に形成されたことを特徴としている。
このように本発明の保持具は、X線CT装置内に設置可能であって、X線CT装置の撮影系の回転軸に合わせて、較正用ファントムの中心軸を固定する。これにより、較正用ファントムを定位置に固定することができ、有効な較正を行い明りょうな断層画像を得ることができる。また、保持具は、較正用ファントムの一端を保持することで較正用ファントムを保持している。この片持ち構造により、保持具がX線CT撮影を阻害するのを防止する。保持具にはアクリル樹脂などの非金属材料を使用し、管電圧を低くしてX線CT撮影を行うときに保持具によりアーチファクト(偽像)が生じるのを防止する。
本発明によれば、組織間でコントラストが得られ難い被検体であっても、X線の管電圧を下げて撮影し、較正を行うことによりCTデータのコントラストを高めることが可能である。また、小型魚類を撮影する場合には、小型魚類を水中から出して撮影する必要がないため、撮影によるダメージを低減し、同じ個体についての変化を測定することを可能にする。また、被検体を液体中に入れて撮影するため、空気中での撮影に比べ周囲との吸収差を小さくして画像でのコントラストの強調を防止できる。また、同一臓器についてコントラストの均一性が得られる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1(a)は、較正用ファントム1を示す斜視図である。また、図1(b)は、較正用ファントム1を示す正面図である。較正用ファントム1は、筒体10および挿入体20から構成され、内部に水を充填され較正用のX線CT撮影に用いられる。また、較正用ファントムは、被検体を保持した状態で被検体のX線CT撮影にも兼用される。筒体10は、中空の円筒形状に形成されており、一端に開口13を有し、他端には空気排出口12を有している。開口13付近の側壁11の内側には、ネジ溝13aが設けられており、筒体10に挿入体20をネジ溝13aに螺合させて挿入した後の調整が容易となっている。空気排出口12は、中空内部から外部に通じる孔12aを有しており、その先端が空気の排出方向に突出する形状を有している。突出した空気排出口12の先端部分を固定支持することでX線CT撮影中の較正用ファントム1の固定が容易となる。
筒体10は、たとえばアクリル樹脂のような有機化合物で形成されている。筒体10の材質は、樹脂であることが好ましい。また、筒体10の材質は、水のCT値に近いCT値を有していることが好ましい。水のCT値に近いCT値とは、脂肪のCT値とは区別でき、かつ臓器が通常有するCT値の範囲を超えない範囲のCT値を指す。筒体10の材質は、その中でも−50以上50以下のCT値を有する材質であることが好ましい。筒体10のCT値が大きいと筒体10を透過するX線強度が減弱し十分な検出値が得られなくなる。一方、筒体10のCT値が小さいと測定結果の解析の際にCT値−250〜−50の脂肪と筒体10との区別がつき難くなる。なお、CT値とは、材質のX線減弱率を水が0、空気が−1000となるように換算した相対値である。
図1(c)は、図1(b)における筒体10のA−A’切断部を示す端面図である。図1(c)に示すように、筒体10は円筒中空であり、外径dに対して内径dは、側壁11の壁厚分小さくなっている。筒体10の外径dは、X線CT撮影における水の線減弱係数をμ、X線CT撮影に用いられる検出器のダイナミックレンジをD、測定にあたり最低限必要とされるS/N比をηとしたとき、以下の数式を満たすことが必要である。
減弱したX線強度Iは、入射強度をI、Rを行程としたとき、I=Iexp(−μR)で表される。したがって、Iを測定に必要な最低限の測定値、Iを検出器の飽和測定値、dを測定可能な筒体10の外径の最大値としたとき、次の式が成り立つ。
この式は以下のように変形可能である。Iは、ノイズの強度を示している。


上記の結果から、測定可能な範囲のdはd≦dを満たす必要があり、式(1)が測定の条件となることがわかる。式(1)では、発生されるX線のエネルギーや検出器64の能力、筒体10の材質も考慮されているため、これらが変わっても式(1)を満たす外径を有する筒体10を用いて測定が可能となる。
筒体10の外径dは、20mm以下であることが好ましい。本発明者らは、樹脂製の筒体10、ダイナミックレンジ4000の検出器64を用いて撮影した場合に、管電圧が25kV以上40kV以下であることが好ましいこと、さらには、その条件下で筒体10の外径dが20mm以下の場合に、十分なコントラストで測定できることを見出した。したがって、X線の管電圧が25〜40kVで、筒体10の材質が水に近いCT値を有し、検出器のダイナミックレンジが約4000である場合には、水に入っているゼブラフィッシュの組織を十分に識別できる。
また、ゼブラフィッシュが成長したときの体幅を考慮すると、筒体の内径dは、8mm以上10mm以下が好適である。ゼブラフィッシュやメダカ等の小型魚類を被検体とする実験には、今後大きな有用性が認められる。これらの実験に適した筒体10の内径dは、ゼブラフィッシュ等の小型魚類が成長する過程で実験しやすいことが条件となる。したがって、ゼブラフィッシュが成長したときの体幅を考慮すると、筒体10の内径dは、8mm以上10mm以下が好適である。また、ゼブラフィッシュ等の体長から、筒体10の長さは25mm以上であることが好適である。
挿入体20は、本体21、ネジ山22から構成されている。本体21は、樹脂により円筒状に形成されている。本体21の一端には、ネジ山22が設けられている。ネジ山22の直径は、筒体10の内径dに概略一致しており、ネジ溝13aに螺合するように形成されている。これにより、挿入体20を筒体10の中空内部に水密に挿入できる。なお、挿入体20を筒体10の中空内部に水密に挿入できれば、必ずしもネジ溝13aおよびネジ山22を設けなくてもよい。例えば、これに代わる機構として、すり合わせ、Oリングなどの機構がある。また、挿入体20の先端部を、容易に変形可能な弾性体で形成することで先端部外周を内壁に密着させる機構としてもよい。このような較正用ファントム1が設置されるX線CT装置50を以下に説明する。
図2は、X線CT装置50の電気的構成を示すブロック図である。X線CT装置50は、走査ガントリ部60、ステージ部70およびコントロール・データ処理部80から構成されている。走査ガントリ部60は、さらに、ガントリ制御ユニット62、X線発生装置63、検出器64、拡大率変更用3軸モータ66a〜66c、X線照射中表示灯67、位置決め用レーザポインタ68、モータアンプ69a、およびアーム回転モータ69bから構成されている。
ガントリ制御ユニット62は、CPUにより構成され、各部の動作を制御している。X線発生装置63は、検出器64の方向に円錐状にX線を放射するものであり、回転アーム(図示せず)の一方に固定されている。X線発生装置63は、X線の焦点サイズをミクロン単位で調整できるマイクロフォーカスX線源である。検出器64は、面型のディテクタを有し、面で受光したX線を電気信号に変換して検出する。検出器64は、回転アームの他方に固定されている。なお、回転アームは、X線CT装置50内に設けられており、X線CT撮影中にはガントリ制御ユニット62により制御され、所定の回転中心のまわりを360°回転する。X線発生装置63、検出器64および回転アームは、撮影系を構成する。
拡大率変更用3軸モータ66a〜66cは、回転アーム上でそれぞれX線発生装置63、検出器64、バランサ(図示せず)を移動させるためのモータである。回転アームに対してX線発生装置63、検出器64を移動させることで撮像の拡大率を変更することができる。バランサは、2つのウエイトを有し、これらを移動させてX線発生装置63および検出器64の移動に対して回転アームの回転モーメントを相殺する機能を有している。
X線照射中表示灯67は、X線照射中にX線照射中であることを表示する。位置決め用レーザポインタ68は、ステージの微調整に用いられるレーザポインタである。モータアンプ69a、およびアーム回転モータ69bは、回転アームを回転させる駆動装置(回転機構)である。
ステージ部70は、ステージ用3軸モータ71a〜71c、ドアロックソレノイド72、ドア開閉検出機構73、エマージェンシースイッチ74、キースイッチ75から構成されている。ステージ用3軸モータ71a〜71cは、ステージの微調整のための駆動装置であり、X軸モータ71a、Y軸モータ71b、Z軸モータ71cを有している。ドアロックソレノイド72は、ソレノイドを利用してX線CT装置50のドアをロックする機構である。ドア開閉検出機構73は、ドアの開閉を検出し、開いている時にはX線照射を禁止するための機構である。エマージェンシースイッチ74は運転を緊急停止する種のスイッチである。キースイッチ75は、キースイッチ管理者以外の人が装置を使用してX線照射を行うのを制限するために用いられるキー状のスイッチである。
コントロール・データ処理部80は、ステージコントロールスイッチ81、PC83、ハードディスク84、LCDモニター86、キーボード87およびマウス88から構成されている。ステージコントロールスイッチ81は、ステージの移動を調整するためのスイッチである。PC83は、主にCPUにより構成され、X線CT撮影により得られたCTデータを処理して組織を特定したり、表示用にデータを処理する。ハードディスク84は、PC83に接続され、データやプログラムを保存する。LCDモニター86は、PC83で処理したデータを表示する。キーボード87およびマウス88は、PC83の操作に用いられる。
なお、走査ガントリ部60およびコントロール・データ処理部80は、ブレーカー89を介してAC電源89aに接続されている。較正用ファントム1をX線CT装置50に設置するためには、保持具90が用いられる。
図3(a)、(b)は、それぞれ保持具90を示す正面図ならびに左側面図である。保持具90は、ステージ76に設置されている支柱77により支持されている。ステージ76は、X線CT装置50内に設けられており、ステージ用3軸モータ71a〜73cにより位置の微調整が可能となっている。支柱77は、ステージ76上に設けられており、ネジ77aにより保持具90を固定するためのネジ孔を有している。支柱77には、ネジ77aにより、保持具90以外に試料台等を固定することも可能になっている。
保持具90は、円柱状の樹脂製の部材であって、一端には、ネジ溝の切られたネジ孔92を有し、他端には較正用ファントム1を固定するための孔94(固定部)を有している。孔94は、較正用ファントム1の空気排出口12の形状にフィットするように奥に向かって僅かに傾斜している。これにより、空気排出口12を差し込んだとき、摩擦力により較正用ファントム1が固定される。そして、筒体10の水平度を上下、左右のずれがないように保持具90への固定のみで精度が出されている。また、この保持具90は、空気排出口12を塞ぐ栓としても機能するため、較正用ファントム1内の水が漏れない。また、保持具90は、較正用ファントム1の一端を固定し、較正用ファントムを支持しているため、X線CT撮影を行うときに保持具90がX線撮影を阻害するのを防止することができる。
このように構成されている較正用ファントム1を使用した検出値の較正方法の一例として、ゼブラフィッシュを被検体とした測定方法を以下に説明する。図4は、検出値の較正方法を示すフローチャートである。
まず、あらかじめキャリブレーション用の撮影を行う。キャリブレーション用の撮影は、たとえば空気のみに対して行い(ステップS1)、さらに水のみで満たした較正用ファントムに対して行う(ステップS2)。次に、検出器の較正式を算出する(ステップS3)。そして、被検体を入れた較正用ファントム1を用い、被検体のX線CT撮影を実施する(ステップS4)。
次に較正式により被検体のCTデータを較正し(ステップS5)、較正されたデータに基づきCT画像を生成する(ステップS6)。そして、すべての被検体について撮影が完了したか否かを判断し(ステップS7)、すべての被検体について撮影が完了していないときにはステップS4に戻る。すべての被検体について撮影が完了した場合には、そのまま終了する。以下にこの手順を詳しく説明する。
図5は、検出器64が有する特性を模式的に表したグラフである。図5に示すグラフの横軸は、実際の吸収線量を表わしており、縦軸は検出器が検出した生の検出値を表している。また、図中のPは空気のみを撮影したときの既知の吸収線量、Qは水を入れた較正用ファントムを撮影したときの既知の吸収線量、pは空気のみを撮影したときの検出値、p’は空気のみを撮影したときの本来の強度値、qは較正用ファントムを撮影したときの検出値、q’は較正用ファントムと撮影したときの本来の強度値を表している。また、rは撮影された被検体のある部位に対する検出値、Rはその部位の吸収線量、r’は本来検出されるべき検出値を示している。直線100は、検出器64に特有の特性を除いたときに本来検出されるべき強度値と吸収線量との関係を示している。直線101は、検出器の検出値と吸収線量との関係を示している。
本来の強度値および吸収線量は、X線透過の材質によって決まるため、たとえば水および空気について上記の値が分かっていれば、直線100が決まる。一方、較正用のX線CT撮影によりpおよびqを把握することができるため、直線101が決まる。そして、被検体のX線CT撮影によりある部位について検出値rが得られたときは、直線101から吸収線量Rが求められ、直線100からその吸収線量Rに対応する本来の強度値r’が求められる。
そして、図5に示すような検出器64が有する特性を示す直線をもとめ、その直線の関係を用いて、検出器64が有する特性を較正した検出値を算出する。受光素子の特性によって直線は異なるが、キャリブレーションにより特性が較正される。このように、キャリブレーションは、検出器64の各受光素子が有する特性を較正するために行う。
キャリブレーション用として較正用ファントムを準備する際には、筒体10に水のみを入れて、挿入体20を挿入して空気を抜く。したがって、筒体10と挿入体20とにより形成された空間は、水のみで充填される。そして、水で充填された較正用ファントム1をX線CT装置50に固定する。固定は、筒体10の空気排出口12を保持具90の孔94に差し込むことで行なう。較正用ファントム1は軽いため、空気排出口12を固定するだけで十分に固定できる。
このように、X線CT装置50に較正用ファントム1を固定し、筒体10の中心軸を回転アームの回転軸に概略一致させて、X線CT撮影を行う。X線CT撮影は、たとえばR_mCT(リガク製実験動物用3DマイクロX線CT)を用いれば、約17秒で撮影が完了する。X線撮影の際には、X線の管電圧を下げる。管電圧を25kV以上40kV以下とするのが好ましい。
次に、ゼブラフィッシュの撮影を行う。まず、水槽中の生きたゼブラフィッシュを水の入ったシャーレに掬い取る。そして、シャーレに麻酔薬を数滴たらす。これにより、ゼブラフィッシュに麻酔がかかり、ゼブラフィッシュは、眠った状態になりX線CT撮影中に動かなくなる。滴下する麻酔薬の量は、少量でよく、撮影準備および撮影の間に麻酔が効く量であれば十分である。注射で麻酔をかけてもよいが、麻酔液を水にたらす方が体を傷つけずに済み、注射針を刺す必要もないため好ましい。
較正に用いた較正用ファントム1の筒体10に、水とともに麻酔が効いて動かなくなったゼブラフィッシュを入れ、筒体10の開口13から挿入体20を挿入する。そして、挿入体20の挿入の程度を調整して、空気排出口12の孔12aから筒体10内部の空気を抜く。ゼブラフィッシュ30は、筒体10と筒体に挿入された挿入体20とにより形成される空間に、周囲を液体で充填された状態で保持される。このように、ゼブラフィッシュ30を液体中に保持して撮影するため、周囲との吸収差を小さくして体表に近い部位の画像でのコントラストの強調を防止できる。また、同一臓器についてコントラストの均一性が得られる。さらには、較正用ファントム1をそのまま被検体保持器としても兼用するため、全く別のファントムを用いて較正する場合に比べて誤差が生じ難い。その結果、明りょうな画像を得ることができる。なお、このような効果が得られるのは、被検体のCT値が液体のCT値にある程度近い場合である。
図6は、筒体10の中心軸に平行な切断面による断面図である。ゼブラフィッシュ30は、麻酔が効いて、筒体10の内部の水35の中で一時的に動かなくなっている。このように水中で撮影される場合には、水から揚げられて実験される場合に対して、ゼブラフィッシュに与えるダメージは格段に少なく、生きたまま(in vivo)の測定が可能になる。
次に、ゼブラフィッシュ30の入った較正用ファントム1をX線CT装置50に固定する。固定は、筒体10の空気排出口12を保持具90の孔94に差し込むことで行なう。較正用ファントム1は空気排出口12により支持されているため、筒体10の外周を台で支持するのとは異なり、筒体10の周りには、X線撮影の障害物がない。その結果、X線を減弱させる要因を排除し、X線発生装置の管電圧を小さくして測定することが可能となる。
図7は、較正用ファントム1を保持具90により固定し、X線CT撮影が行われている状態を示す斜視図である。図7では、X線発生装置63および検出器64以外の機構は省略している。較正用ファントム1の筒体10の中心軸が回転アームの回転軸に概略一致するように保持具90が設置されている。すなわち、X線CT撮影中は、筒体10の中心軸の周りをX線発生装置63および検出器64が回転する。なお、ステージの微調整は、キャリブレーション用の撮影時に行い、被検体の撮影時にはキャリブレーション用の撮影時の設定と同じ設定で撮影を行う。
X線撮影の際には、X線の管電圧を下げる。図8は、各組織についてのX線の管電圧と測定されたCT値との関係を示すグラフである。図によれば、管電圧が80kV以下になると、各組織のCT値の絶対値が大きくなる傾向を示している。本発明者らの検証により、この傾向は指数関数的であり、管電圧が40kV以下になるとこの傾向がさらに強まることが認められた。そして、管電圧25kV以上40kV以下の範囲で実験を行ったときに、S/N比および組織間のコントラストを十分に得られることが認められた。
X線CT撮影後には、較正用ファントム1を保持具90から外し、速やかにゼブラフィッシュ30を水槽に戻す。ゼブラフィッシュ30が較正用ファントム1に入っている時間は、準備の時間を含めてもわずか数十秒〜1分程度であるため、ゼブラフィッシュの負担はほとんどなく、生きたままその後も同じゼブラフィッシュを用いた実験を行うことができる。撮影されたゼブラフィッシュのCTデータは、PC83でキャリブレーション用のCTデータを用いて較正され、たとえば皮下脂肪と内臓脂肪との比を算出したり、組織を特定して表示したりするのに用いられる。このようにして、組織間でコントラストが得られ難い被検体であっても、X線の管電圧を下げて撮影し、較正を行うことによりCTデータのコントラストを高めることが可能である。なお、上記の例では、較正用ファントムを被検体保持器としても兼用するが、同様の構成を有する別々の容器を用いて較正用の撮影および被検体の撮影を行ってもよい。次に、較正用ファントム1を用いて行ったX線CT撮影の実施例を説明する。
較正用ファントム1に水のみを充填して、キャリブレーション用の撮影をあらかじめ行った。較正用ファントム1の筒体10には、アクリル製で外径10mm、内径8mmのものを用いた。次に、ゼブラフィッシュの撮影を行った。水槽中の生きたゼブラフィッシュを水の入ったシャーレに掬い取り、シャーレに麻酔薬(トリカイン0.1mg/ml)を数滴たらした。筒体10に、水とともにゼブラフィッシュを入れ、挿入体20を調整して、筒体10内部の空気を抜いた。次いで、ゼブラフィッシュ30の入った較正用ファントム1を保持具90により、X線CT装置50に固定した。
被検体のX線CT撮影はキャリブレーション用の撮影と同じ条件の下で行った。X線CT装置50としてR_mCT(リガク製実験動物用3DマイクロX線CT)を用い、X線発生装置63の管電圧を25〜40kV、管電流200〜300μAとして撮影した。撮影は、17秒で完了した。上記X線CT装置50は、X線の焦点サイズを5μmとすることができ、撮像範囲を10〜65mmφにして、画像の拡大縮小が可能である。また、PC83は、ボクセルサイズを20〜133μmとして解析することができる。
X線CT撮影後に、較正用ファントム1を保持具90から外し、速やかにゼブラフィッシュ30を水槽に戻した。水槽に戻されたゼブラフィッシュ30は、数分後には麻酔がきれて生き生きとした状態に戻った。
図9(a)は、測定結果を表示した3次元表示画面を示す図である。画像は、所定面で切断したゼブラフィッシュを示している。図9(b)は、測定結果を表示した断層表示画面を示す図である。ゼブラフィッシュを切断する各平面は、回転アームの回転軸に垂直な平面(アクシャル)および回転アームの回転軸に平行で互いに垂直な2平面(サジタル、コロナル)である。図9に示すように、上記の条件下で撮影されたゼブラフィッシュの皮膚、脂肪、骨および内蔵は十分に識別されている。
なお、上記の実施形態では、空気排出口12が筒体10の軸上に設けられているが、筒体10の一端側であれば、軸上に設けられていなくてもよい。たとえば、空気排出口12は、筒体10の一端側(開口13の反対側)の円筒状の側壁11の表面に設けられていてもよい。その場合には、保持具90の固定部は、たとえば筒体10の空気排出口12が設けられている側の側壁11を少なくとも2方向からネジ締めやバネ等で締め付けて挟持する挟持部材で構成される。
また、上記の実施形態では、被検体の例としてゼブラフィッシュを挙げて説明しているが、その他の被検体であってもX線の吸収が小さく、空気に対してCT値が大きい材質のものを被検体として測定する場合には、本発明の適用が可能である。たとえば、ヤゴ、ミジンコ等のその他の水生生物や、培養した組織または細胞の測定、プラスチック、ゲル、流動体、液体や結晶物の測定にも応用可能である。また、上記の実施形態では、液体を水として説明しているが、被検体によっては有機溶媒、ゲル、流動体等であってもよい。
(a)本発明に係る較正用ファントムを示す斜視図である。(b)本発明に係る較正用ファントムを示す正面図である。(c)筒体のA−A’切断部を示す端面図である。 X線CT装置の電気的構成を示すブロック図である。 (a)本発明に係る保持具を示す正面図である。(b)本発明に係る保持具を示す左側面図である。 本発明に係る検出値較正方法を示すフローチャートである。 検出器の受光素子が有する特性を模式的に表したグラフである。 筒体の中心軸に平行な切断面における断面図である。 較正用ファントムを保持具により固定した状態を示す斜視図である。 各組織についてのX線の管電圧と測定されたCT値との関係を示すグラフである。 (a)測定結果を表示した3次元表示画面を示す図である。(b)測定結果を表示した断層表示画面を示す図である。
符号の説明
1 較正用ファントム
10 筒体
11 側壁
12 空気排出口
12a 孔
13 開口
13a ネジ溝
20 挿入体
21 本体
22 ネジ山
30 ゼブラフィッシュ(被検体)
35 水
40 コントロール・データ処理部
50 X線CT装置
60 走査ガントリ部
62 ガントリ制御ユニット
63 X線発生装置
64 検出器
76 ステージ
77a ネジ
77 支柱
90 保持具
92 ネジ孔
94 孔(固定部)
筒体の外径
筒体の内径
μ 水の線減弱係数
D 検出器のダイナミックレンジ
η 測定にあたり最低限必要とされるS/N比
測定可能な筒体の外径の最大値
測定に必要な最低限の測定値
検出器の飽和測定値
ノイズの強度

Claims (8)

  1. X線CT撮影において検出された検出値を較正する検出値較正方法であって、
    液体で満たされた較正用ファントムをX線CT装置に固定し、較正用のX線CT撮影を行うステップと、
    前記較正用ファントムの液体中に被検体を入れ、前記被検体の入った前記較正用ファントムをX線CT装置に固定し、前記被検体のX線CT撮影を行うステップと、
    前記較正用のX線CT撮影により検出された検出値を用いて、前記被検体のX線CT撮影で検出された検出値を較正するステップと、を含むことを特徴とする検出値較正方法。
  2. 前記較正用のX線CT撮影および前記被検体のX線CT撮影では、いずれも25kV以上40kV以下の管電圧によりX線を発生させることを特徴とする請求項1記載の検出値較正方法。
  3. 前記被検体のX線CT撮影を行うステップの前に、前記被検体を容器に掬い、麻酔液を滴下するステップを更に含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載の検出値較正方法。
  4. X線を発生させるX線発生部および前記X線を検出する検出器を有する撮影系と、
    前記撮影系を回転させる回転機構と、
    内部を液体で満たして前記撮影系の回転軸上に固定され、前記検出器により検出された検出値を較正するために用いられる較正用ファントムと、を備え、
    前記較正用ファントムの液体中に被検体を入れてX線CT撮影を行うことで、有効な較正を行うのに用いられることを特徴とするX線CT装置。
  5. X線CT撮影において検出された検出値を較正するのに用いられる較正用ファントムであって、
    一端に開口を有し、他端には空気排出口を有する中空円筒形状の筒体と、
    前記筒体の開口から水密に挿入できるように形成された挿入体と、を備え、
    前記筒体と前記筒体に挿入された挿入体とにより形成される空間に液体および被検体を入れて用いることを特徴とする較正用ファントム。
  6. 前記筒体の外径dは、前記X線CT撮影における前記液体の線減弱係数をμ、前記X線CT撮影に用いられる検出器のダイナミックレンジをD、測定にあたり最低限必要とされるS/N比をηとしたとき、以下の数式を満たすことを特徴とする請求項5記載の較正用ファントム。
  7. 前記筒体は、水のCT値に近いCT値を有する材質により形成されていることを特徴とする請求項5または請求項6記載の較正用ファントム。
  8. 請求項5記載の較正用ファントムを、前記較正用ファントムの一端において保持する保持具であって、
    前記X線CT撮影に用いられるX線CT装置の撮影系の回転軸に合わせて、前記較正用ファントムの中心軸を固定する固定部を有し、
    前記X線CT装置内に設置可能に形成されたことを特徴とする保持具。
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