JP3894930B2 - 負圧ブースタ - Google Patents

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Description

本発明は,自動車のブレーキマスタシリンダの倍力作動のために用いられる負圧ブースタに関し,特に,ブースタシェルに,その内部を負圧源に連なる前側の負圧室と後側の作動室とに区画するブースタピストンを収容し,このブースタピストンに,ブースタシェルの後壁に摺動自在に支承される弁筒を連設し,この弁筒内に,前後動可能の入力杆と,この入力杆を後退方向に付勢する入力戻しばねと,入力杆の前後動に応じて作動室を負圧室と大気とに連通切換えする制御弁とを配設し,この制御弁を,入力杆の前後動に連動する弁ピストンに形成される大気導入弁座と,弁筒に,その前後動に連動するように連設される負圧導入弁座と,これら大気導入弁座及び負圧導入弁座との着座方向にばね付勢され,両弁座との着座時には作動室を大気及び負圧室の何れとの連通をも遮断し,入力杆の前進に伴う大気導入弁座の開放時には作動室を大気に連通し,入力杆の後退に伴う負圧導入弁座の開放時には作動室を負圧室に連通する弁体とで構成し,弁筒及び入力杆と,ブースタシェルに摺動可能に支持される出力杆との間に,入力杆に対する操作入力と,作動室及びを負圧室間の気圧差によるブースタピストンの推力との合力を出力杆に伝達する反力機構を介裝した負圧ブースタの改良に関する。
従来,かゝる負圧ブースタにおいて,特許文献1及び2に開示されているように,緊急ブレーキ時には,大気導入弁を大きく開放して作動室に大量の大気を素早く導入し,出力杆に高出力を発揮させるようにしたものが知られている。
特開2001−63551号公報 特開2001−341632公報
ところで,特許文献1に開示されたものは,入力杆及び反力機構間を連結する入力ピストンに弁ピストンを,これが入力ピストンに対して軸方向に沿う後退位置及び前進位置間を摺動し得るように嵌合し,この弁ピストンの後端に形成される大気導入弁座と,弁筒に形成されてこの大気導入弁座を囲繞する負圧導入弁座と,これら大気導入弁座及び負圧導入弁座に着座可能に対置される共通の弁部を前端に有して弁筒の内周面に取付けられる筒状の弁体と,弁部を大気導入弁座及び負圧導入弁座との着座方向へ付勢する弁ばねとで制御弁を構成し,弁筒に,負圧室に連通して負圧導入弁座の外周に開口する第1ポートと,作動室に連通して大気導入弁座及び負圧導入弁座間に開口する第2ポートとを設ける一方,弁体の内側を大気に連通し,弁ピストンを,戻しばねの,弁ばねより小さいセット荷重をもって後退位置側へ付勢すると共に,この弁ピストン及び入力ピストン間に,弁ピストンの戻しばねの付勢力による前進位置からの後退を遅延させる遅延手段を設けたものであり,この構成によれば,入力杆を急速前進させる緊急ブレーキ時には,弁ピストンは遅延手段の遅延作用を受けて,略前進位置を保ったまゝ入力ピストンと共に前進するため,弁ピストンの大気導入弁座が入力杆の前進と同時に弁体の弁部から大きく離れて最大に開放されることにより,作動室に大量の大気が導入され,ブースタピストンに負圧室及び作動室間の大なる気圧差による大なる前進推力を即座に与えて,出力杆の出力を素早く且つ大きく立ち上がらせ,緊急ブレーキに対応することができる。しかも,高価なソレノイド装置や緊急ブレーキセンサを必要としないので,コストの低減に寄与し得る,という効果する。
しかしながら,この負圧ブースタでは,休止時,弁ピストンは入力ピストンに対して所定の前進位置を占めた状態で大気導入弁座を閉鎖しているから,入力ピストンの前進時には,弁ピストンが入力ピストンに対して後退位置まで移動しない限り,大気導入弁座を開放することはできず,したがって弁ピストンを前進位置から後退位置まで移動させるまでの入力ピストンの前進ストロークは無効ストロークとなり,作動室への大気導入が多少とも遅れることになる。特許文献2記載のものも同様な欠点を有する。
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,通常ブレーキ時や緊急ブレーキ時に関わらず,作動室への大気導入遅れを解消しながら,緊急ブレーキ時には,出力をより早期に倍力限界点に到達させて保持し得るようにした,構造簡単で応答性の良好な負圧ブースタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,ブースタシェルに,その内部を負圧源に連なる前側の負圧室と後側の作動室とに区画するブースタピストンを収容し,このブースタピストンに,ブースタシェルの後壁に摺動自在に支承される弁筒を連設し,この弁筒内に,前後動可能の入力杆と,この入力杆を後退方向に付勢する入力戻しばねと,入力杆の前後動に応じて作動室を負圧室と大気とに連通切換えする制御弁とを配設し,この制御弁を,入力杆の前後動に連動する弁ピストンに形成される大気導入弁座と,弁筒に,その前後動に連動するように連設される負圧導入弁座と,これら大気導入弁座及び負圧導入弁座との着座方向にばね付勢され,両弁座との着座時には作動室を大気及び負圧室の何れとの連通をも遮断し,入力杆の前進に伴う大気導入弁座の開放時には作動室を大気に連通し,入力杆の後退に伴う負圧導入弁座の開放時には作動室を負圧室に連通する弁体とで構成し,弁筒及び入力杆と,ブースタシェルに摺動可能に支持される出力杆との間に,入力杆に対する操作入力と,作動室及びを負圧室間の気圧差によるブースタピストンの推力との合力を出力杆に伝達する反力機構を介裝した負圧ブースタにおいて,入力杆に連なる反力機構の入力ピストンに弁ピストンを,弁ピストンが入力ピストンに対して所定の後退位置から前方へ摺動し得るように嵌合すると共に,入力ピストン及び弁ピストン間には,弁ピストンを前記後退位置側へ付勢するセットばねを設け,弁筒に連設される支持筒の後端部外周には,外周面を円筒状にした環状の係止突起を形成する一方,弁ピストンの前端には,その前方に延びて半径方向に撓み得る弾性腕部と,この弾性腕部の先端部に形成されて弁ピストンが後退位置を占めるときは,前記係止突起の外周面に摺動可能に接しているが,入力ピストンが弁筒に対して所定ストローク以上先行前進した緊急ブレーキ時には,前記係止突起の前端面に弾性的に係合した大気導入弁座を開放状態に保持する爪部とからなる複数の係止爪を設け,これら係止爪の外周には,これら係止爪を常時半径方向内方に付勢する環状ばねを装着したことを第1の特徴とする。
また本発明は,ブースタシェルに,その内部を負圧源に連なる前側の負圧室と後側の作動室とに区画するブースタピストンを収容し,このブースタピストンに,ブースタシェルの後壁に摺動自在に支承される弁筒を連設し,この弁筒内に,前後動可能の入力杆と,この入力杆を後退方向に付勢する入力戻しばねと,入力杆の前後動に応じて作動室を負圧室と大気とに連通切換えする制御弁とを配設し,この制御弁を,入力杆の前後動に連動する弁ピストンに形成される大気導入弁座と,弁筒に,その前後動に連動するように連設される負圧導入弁座と,これら大気導入弁座及び負圧導入弁座との着座方向にばね付勢され,両弁座との着座時には作動室を大気及び負圧室の何れとの連通をも遮断し,入力杆の前進に伴う大気導入弁座の開放時には作動室を大気に連通し,入力杆の後退に伴う負圧導入弁座の開放時には作動室を負圧室に連通する弁体とで構成し,弁筒及び入力杆と,ブースタシェルに摺動可能に支持される出力杆との間に,入力杆に対する操作入力と,作動室及びを負圧室間の気圧差によるブースタピストンの推力との合力を出力杆に伝達する反力機構を介裝した負圧ブースタにおいて,入力杆に連なる反力機構の入力ピストンに弁ピストンを,弁ピストンが入力ピストンに対して所定の後退位置から前方へ摺動し得るように嵌合すると共に,入力ピストン及び弁ピストン間には,弁ピストンを前記後退位置側へ付勢するセットばねを設け,弁筒に連設される支持筒の外周に係止突起を形成する一方,弁ピストンの側部には,弁ピストンの内部に達するスリットを設けると共に,このスリットに弾性的に係合する弾性係合部を有する係止ばねを装着し,その弾性係合部は,通常は前記スリットの底面に当接することで支持筒の外周面に接触せずに弁ピストン内に臨んでいて前記係止突起の後方に位置しているが,緊急ブレーキ時には,前記係止突起を乗り越えて係止突起の前面に係合するように構成されることを第2の特徴とする。
尚,前記弾性係合部は,本発明の後述する実施例中の脚部63bに対応する。
本発明の第1の特徴によれば,入力杆を急速前進させる緊急ブレーキ時には,入力ピストンが弁筒に対して所定ストローク以上先行前進することで,弁筒に連設される支持筒の係止突起の前端面に,弁ピストンの複数の係止爪の爪部が環状ばねの付勢力をもって係合して,大気導入弁座を開放状態に保持する。したがって,その後,弁筒が入力杆の前進に倣うように前進しても,弁ピストンは弁筒と一体になって前進することになるから,大気導入弁座の全開状態は維持されることになり,その結果,大量の大気が作動室に一気に導入され,ブースタピストンの出力は,負圧室及び作動室間の気圧差が最大となる倍力限界点に即座に到達することができ,緊急ブレーキに迅速に対応することができる。しかも,高価なソレノイド装置及び緊急ブレーキセンサを用いる必要がないので,安価に提供することができる。
また通常ブレーキ時でも,緊急ブレーキ時でも,大気導入弁座を有する弁ピストンは,入力杆の初動と同時に前進することができるから,大気導入弁座の開放に遅れがなく,ブースタピストンの作動応答性を高めることができる。
また本発明の第2の特徴によれば,入力杆を急速前進させる緊急ブレーキ時には,入力ピストンが弁筒に対して所定ストローク以上先行前進することで,弁ピストンに装着された係止ばねの弾性係合部が支持筒の係止突起を乗り越えて該係止突起の前面に係合して,大気導入弁座を開放状態に保持する。したがって,その後,弁筒が入力杆の前進に倣うように前進しても,弁ピストンは弁筒と一体になって前進することになるから,大気導入弁座の全開状態は維持されることになり,その結果,大量の大気が作動室に一気に導入され,ブースタピストンの出力は,負圧室及び作動室間の気圧差が最大となる倍力限界点に即座に到達することができ,緊急ブレーキに迅速に対応することができる。しかも,高価なソレノイド装置及び緊急ブレーキセンサを用いる必要がないので,安価に提供することができる。
また通常ブレーキ時でも,緊急ブレーキ時でも,大気導入弁座を有する弁ピストンは,入力杆の初動と同時に前進することができるから,大気導入弁座の開放に遅れがなく,ブースタピストンの作動応答性を高めることができる。
また特に,係止ばねの弾性係合部は,通常,弁ピストンの側壁のスリットの底面に当接することで,支持筒の外周面に対して圧力を加えない非接触状態に保持されるので,支持筒外周面の係止突起に乗り上げない限り,支持筒の外周面に対して強く摩擦接触することがなく,摺動抵抗を発生させない。したがって,弁筒及び支持筒の相対変位が極めて少ない通常ブレーキ時における操作フィーリングを良好にすることができる。
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の好適な実施例に基づいて説明する。 図1は本発明の第1実施例に係る負圧ブースタの縦断面図,図2は図1の2部拡大断面図(休止状態),図3は図2の3−3線断面図,図4は同負圧ブースタの通常ブレーキ時の作用説明図,図5は同負圧ブースタの緊急ブレーキ時の作用説明図,図6は上記緊急ブレーキ状態からの解除時の作用説明図,図7は同負圧ブースタの出力特性を示す線図,図8は本発明の第2実施例に係る負圧ブースタを示す,図2に対応した断面図(休止状態),図9は図8の9−9線断面図,図10は同負圧ブースタの通常ブレーキ時の作用説明図,図11は同負圧ブースタの緊急ブレーキ時の作用説明図,図12は上記緊急ブレーキ状態からの解除時の作用説明図である。
先ず,本発明の第1実施例に説明より始める。図1及び図2において,負圧ブースタBのブースタシェル1は,対向端を相互に結合する前後一対のシェル半体1a,1bから構成され,その後部シェル半体1bが自動車の車室前壁Dにボルト8bにより固定して支持され,前部シェル半体1aには,該ブースタBにより作動されるブレーキマスタシリンダMのシリンダボディMaがボルト8aにより固着される。
ブースタシェル1の内部は,それに前後往復動可能に収容されるブースタピストン4と,その後面に重ねて結着されると共に両シェル半体1a,1b間に挟止されるダイヤフラム5とにより,前側の負圧室2と後側の作動室3とに区画される。負圧室2は,負圧導入管14を介して負圧源V(例えば内燃機関の吸気マニホールド内部)と接続される。
ブースタピストン4は鋼板により環状に成形されており,このブースタピストン4及びダイヤフラム5の中心部に合成樹脂製の弁筒10が一体的に結合される。この弁筒10は,後部シェル半体1bの中心部に後方へ突設された支持筒部12に軸受部材11及びシール部材13を介して摺動自在に支承される。
弁筒10内には,入力ピストン18,この入力ピストン18に連結する入力杆20,及びこの入力杆20の前後動に応じて作動室3を負圧室2と大気とに連通切換えする制御弁38とが配設される。
入力ピストン18は,入力ピストン後部18rと,この入力ピストン後部18rの後端に連設された連結筒部18aと,入力ピストン後部18rの前端に連設された,それより小径の入力ピストン前部18fとより構成されており,入力ピストン前部18fの中間部には小径の頸部18bが形成され,入力ピストン後部18rの外周にはシール部材49が装着される。連結筒部18a内側には,入力杆20の球状前端部20aが嵌合されると共に,その抜け止めのために連結筒部18aの一部がかしめられる。こうして入力杆20は入力ピストン18に首振り可能に連結される。入力杆20の後端には,これを前進作動するブレーキペダルPが連結される。
入力ピストン後部18rの外周面には,シール部材49に密接する円筒状の弁ピストン33が後退位置R(図2参照)と前進位置F(図6参照)との間を摺動し得るように嵌装され,その後退位置Rは,弁ピストン33の後端面が連結筒部18aの後端部外周に係止された止環50に受け止められることにより規定され,またその弁ピストン33の前進位置Fは,弁ピストン33の内周に形された環状肩部33aが入力ピストン18の後端面に当接することにより規定されるようになっている。そして,入力ピストン18及び弁ピストン33間には,弁ピストン33を後退位置Rに向かって付勢するセットばね51が縮設される。
弁ピストン33の後端には大気導入弁座31が形成される。また弁ピストン33の前端には,周方向に並ぶ複数の係止爪52,52…が一体に形成される。各係止爪52,52…は,弁ピストン33の前端から前方に延びて半径方向に撓み得る弾性腕部52aと,この弾性腕部52aの先端部に形成された半径方向内向きの爪部52bとからなっている。これら係止爪52,52…の外周には,これら係止爪52,52…を常時半径方向内方に付勢する環状ばね53が嵌め込まれる。
一方,弁筒10の内端面には,弁ピストン33の前端面に向かって突出する支持筒54が一体に形成されており,この支持筒54は,外周面を円筒状にした環状の係止突起55を後端部外周に有する。
而して,弁ピストン33が後退位置Rを占めるときは,係止爪52,52…の爪部52bが上記係止突起55の外周面に摺動可能に接しているが,入力ピストン18が弁筒10に対して所定ストローク以上先行前進した緊急ブレーキ時には,入力ピストン18と共に前進する弁ピストン33の爪部52bが係止突起55の前端面に係合することにより,大気導入弁座31の全開状態で弁ピストン33をセットばね51のセット荷重に抗して支持筒54に係止することができる。したがって,これら係止爪52,52…,係止突起55及び環状ばね53は,緊急ブレーキ時,入力ピストン18と共に前進する弁ピストン33を弁筒10に係止して大気導入弁座31の全開状態に保持する係止手段56を構成する。
係止爪52,52…が係止突起55の前端面に係止したとき,互いに係合する係止面は,それぞれ前方に向かって半径方向内方寄りに傾斜するテーパ面に形成され,係止爪52,52…が係止突起55に係止した状態にあっても,弁ピストン33に,セットばね51のセット荷重より大なる所定値以上の後退力が作用したときは,上記係止面が滑って,爪部52bが係止突起55の外周面に戻るようになっている。
弁筒10には,弁ピストン33の大気導入弁座31を囲繞するように同心配置される環状の負圧導入弁座30が形成される。
また弁筒10には,大気導入弁座31及び負圧導入弁座30と協働する共通一個の弁体34が取り付けられる。この弁体34は全体がゴム等の弾性材で成形されたもので,環状の取り付けビード部34bと,この取り付けビード部34bから前方に延びる伸縮筒部34cと,この伸縮筒部34cの前端から半径方向外方に張り出したフランジ状の弁部34aとからなっており,その弁部34aには,その内周側から環状の補強板44が挿入され,モールド結合される。また弁部34aの外周には,後方へ屈曲した環状のシールリップ37が一体に形成される。
取り付けビード部34bは,負圧導入弁座30と共に弁筒10の内周側に一体に形成された環状隆起部10aの後端に当接する前後一対の弁ホルダ35A,35B間に気密に挟持される。後部弁ホルダ35Bには,弁筒10の内周面に密接するOリング等のシール部材43が装着される。
弁部34aは大気導入弁座31及び負圧導入弁座30に着座可能に対向して配置される。この弁部34aの補強板44と入力杆20との間には,弁部34aを両弁座30,31との着座方向へ付勢する弁ばね36が縮設される。而して,上記負圧導入弁座30,大気導入弁座31,弁体34及び弁ばね36によって制御弁38が構成される。
後部弁ホルダ35Bと入力杆20との間には入力戻しばね41が縮設され,これによって前後の弁ホルダ35A,35Bが弁筒10の環状隆起部10a後端に当接,保持されると共に,入力杆20が後退方向へ付勢される。
弁筒10内周の環状隆起部10aには,負圧導入弁座30を囲繞する前部環状室45Aが形成され,該室45Aに弁部34aの前面が臨む。前部環状室45Aの半径方向外側の内周面は負圧導入弁座30よりも後方へ延びており,その内周面に弁部34a外周のシールリップ37が摺動可能に密接する。したがって,前部環状室45Aは,弁部34aが負圧導入弁座30に着座したとき閉じられるようになっている。
さらに環状隆起部10aに内側には,シールリップ37付き弁部34aによって,弁部34aの背面が臨む後部環状室45Bが画成される。
弁筒10には第1及び第2ポート28,29が設けられる。第1ポート28は,一端が負圧室2に,他端が前部環状室45Aに開口するように形成され,第2ポート29は,一端が作動室3に,他端が負圧導入弁座30及び大気導入弁座31間に開口するように形成される。この第2ポート29は,また,環状隆起部10aの根元に形成された,弁筒10の軸線と平行な連通孔47を介して後部環状室45Bとも連通する。
前記後部シェル半体1bの支持筒部12の後端と入力杆20とに,弁筒10を被覆する伸縮可能のブーツ40の両端が取り付けられ,このブーツ40の後端部に,前記弁体34の内側に連通する大気導入口39が設けられる。この大気導入口39に流入する空気を濾過するフィルタ42が入力杆20の外周面と弁筒10の内周面との間に介裝される。このフィルタ42は,入力杆20及び弁筒10の相対移動を阻害しないよう,柔軟性を有する。
さらに前記支持筒54には,ブースタピストン4及び入力ピストン18の後退限を規定するキー32が一定距離の範囲で軸方向移動可能に取り付けられる。このキー32は,前記入力ピストン18の頸部18bを跨ぐフォーク部32bを内端に有すると共に,その外端32aが前記後部シェル半体1bの支持筒部12に設けられたストッパ壁19の前面に対向するように配置される。而して,キー32がストッパ壁19に当接することによりブースタピストン4及び弁筒10の後退限が規定され,また入力ピストン18の頸部18bの前端面がキー32に当接することにより入力ピストン18及び入力杆20の後退限が規定される。前記頸部18bの軸方向長さはキー32の板厚より大きく設定されていて,入力ピストン18とキー32とが僅かに相対移動ができるようになっている。
さらにまた弁筒10には,前方に突出する作動ピストン15と,この作動ピストン15の中心部を貫通する小径シリンダ孔16とが設けられ,この小径シリンダ孔16に前記入力ピストン前部18fが摺動自在に嵌合される。作動ピストン15の外周にはカップ状の出力ピストン21が摺動自在に嵌合され,この出力ピストン21と,作動ピストン15及び入力ピストン前部18fとの軸方向対向面間には偏平な弾性反力ピストン22が介装される。その際,入力ピストン前部18f及び弾性反力ピストン22間には,負圧ブースタBの非作動時に一定の間隙gができるようになっている。
出力ピストン21の前面には出力杆25が突設され,この出力杆25は前記ブレーキマスタシリンダMのピストンMbに連接される。
以上において,作動ピストン15,入力ピストン前部18f,弾性反力ピストン22及び出力ピストン21は,入力杆20に対する入力と,作動室3及びを負圧室2間の気圧差によるブースタピストン4の推力との合力を出力杆25に伝達する反力機構24を構成する。
出力ピストン21及び弁筒10の前端面にリテーナ26が当接するように配設され,このリテーナ26とブースタシェル1の前壁との間にブースタピストン4及び弁筒10を後退方向へ付勢するブースタ戻しばね27が縮設される。
次にこの実施例の作用について説明する。
[負圧ブースタの休止]
負圧ブースタBの休止状態では,図1及び図2に示すように,弁筒10の支持筒54に取り付けられたキー32が後部シェル半体1bのストッパ壁19前面に当接し,このキー32に入力ピストン18の頸部18bの前端面が当接することにより,ブースタピストン4及び入力杆20がそれぞれの後退限に位置している。このとき,弁ピストン33はセットばね51の付勢力で入力ピストン18上の止環50に当接する後退位置Rに保持されており,この弁ピストン33後端の大気導入弁座31は弁体34の弁部34aに着座しながら,この弁部34aを押圧して負圧導入弁座30から僅かに離座させている。これによって大気導入口39及び第2ポート29間の連通が遮断される一方,第1及び第2ポート28,29間が連通され,したがって負圧室2の負圧が両ポート28,29を通して作動室3に伝達し,両室2,3は同圧となっているため,ブースタピストン4及び弁筒10はブースタ戻しばね27の付勢力により後退位置に保持される。
[通常ブレーキ]
車両を制動すべくブレーキペダルPを普通の速度で踏込み,入力杆20,入力ピストン18を前進させれば,入力ピストン18は,当初より,上記後退位置Rに保持された弁ピストン33を伴なって前進する。したがって,直ちに弁ばね36の付勢力が伸縮筒部34cを伸ばしながら弁部34aを負圧導入弁座30に着座させると同時に,大気導入弁座31が弁体34から離れ,これにより第1及び第2ポート28,29間の連通が遮断されると共に,第2ポート29が弁体34の内側を通して大気導入口39と連通される。
その結果,大気導入口39から弁筒10内に流入した大気が大気導入弁座31を通過し,第2ポート29を経て作動室3に導入され,作動室3を負圧室2より高圧にするので,それらの気圧差に基づく前方推力を得てブースタピストン4は,弁筒10,作動ピストン15,弾性反力ピストン22,出力ピストン21及び出力杆25を伴いながらブースタ戻しばね27の力に抗して前進し,出力杆25によりブレーキマスタシリンダMのピストンMbを前方へ押圧し,それによる出力油圧によって対応する車輪ブレーキを作動するようになる。このように大気導入弁座31は,入力杆20の前進と同時に前進して,弁部34aから離座することで,ブースタピストン4の応答性を高めることができる。
入力杆20の前進初期,入力ピストン前部18fが間隙gを詰めて弾性反力ピストン22に当接するまでは,大気導入弁座31が開いても,入力杆20は反力機構24から反力を受けないので,出力杆25の出力は,図7に線a−bで示すように急速に立ち上がるジャンピング特性を示す。
また入力杆20の前進操作時には,弁筒10の前部環状室45Aに臨む弁部34aの前面には,第1ポート28から前部環状室45Aに伝達する負圧が作用するのに対して,弁筒10の後部環状室45Bに臨む弁部34aの背面には,第2ポート29から連通孔47を介して後部環状室45Bに伝達する大気圧が作用するので,弁部34aは,弁ばね36のセット荷重による他,前部及び後部環状室45A,45B間の気圧差によっても負圧導入弁座30との着座方向へ付勢されることになる。したがって,上記気圧差による付勢力分,弁ばね36のセット荷重を低減することが可能となり,それに伴い入力杆20を後退方向へ付勢する入力戻しばね41のセット荷重の低減も可能となり,その結果,比較的小さい初期操作入力によりジャンピング特性が得られので,ブレーキマスタシリンダM及び各車輪ブレーキの無効ストロークを素早く排除して,各車輪ブレーキの応答性を高めることができる。
またこの状態において,弁部34a外周のシールリップ37は,後方に屈曲して,弁筒10の内周面に密接しているので,前部及び後部環状室45A,45B間の気圧差により,上記内周面への密接力が高められ,両環状室45A,45B間の気密を確保することができる。
入力ピストン前部18fが弾性反力ピストン22に当接してからは,出力杆25の作動反力の一部が弾性反力ピストン22を介して入力杆20にフィードバックされることになるので,操縦者は出力杆25の出力の大きさを感受することができる。
希望の出力を得たところで入力杆20の前進を停止すれば,ブースタピストン4の前進は,弁体34の弁部34aを再び大気導入弁座31に着座させて,それ以上の大気の負圧室3への導入を阻止することで停止する(図4参照)。したがって弁筒10及びブースタピストン4は,入力杆20の前進に倣って前進することになる。
ところで,入力杆20の前進速度が比較的低い通常ブレーキ時には,入力杆20に対するブースタピストン4及び弁筒10の追従遅れが比較的少なく,したがって入力杆20及び弁筒10の相対変位も少ないため,入力杆20に連結した入力ピストン18と共に前進する弁ピストン33の係止爪52,52…は,爪部52bを弁筒10の係止突起55の外周面上を少ないストロークで単に滑らせるに留まる。
そして出力杆25の出力は,弾性反力ピストン22に当接する作動ピストン15及び入力ピストン前部18fの受圧面積の比によって定まる倍力比をもって,図7の線b−cで示すように増加する。
負圧室2及び作動室3間の気圧差が最大となる倍力限界点cに達してからは,出力杆25の出力は,線c−dに示すように,ブースタピストン4の上記気圧差による最大推力と,入力杆20への操作入力との和となる。
[緊急ブレーキ]
ブレーキペダルPを急速に踏み込む緊急ブレーキ時には,入力ピストン18の前進速度が速いため,ブースタピストン4及び弁筒10が前進し始める前に,入力ピストン前部18fにより弾性反力ピストン22を圧縮しながら入力ピストン18及び弁ピストン33を大きく前進させる。すると,図5に示すように,弁ピストン33の係止爪52,52…の爪部52bは,弁筒10の係止突起55の外周面から前方に脱すると共に,環状ばね53の収縮力で半径方向内方へ撓んで,係止突起55の前端面に係合し,係止爪52,52…はセットばね51の付勢力に抗して弁筒10と係止状態となり,大気導入弁座31を弁体34の弁部34aから最大の引き離した全開状態に保持する。
こうして大気導入弁座31の全開状態で弁ピストン33が弁筒10に係止されると,ブースタピストン4及び弁筒10が入力杆20の前進に倣うように僅かに前進しても,弁ピストン33は,セットばね51のセット荷重に抗して,弁筒10と共に前進することになるから,大気導入弁座31の全開状態は維持される。その結果,大量の大気が負圧室3に一気に導入され,図7の線a−e−cで示すように,負圧室2及び作動室3間の気圧差が最大となる倍力限界点cに即座に到達し,マスタシリンダMのピストンMaを強力に押圧し続け,緊急ブレーキに対応することができる。また通常ブレーキ時の途中で緊急ブレーキを行った場合には,図7の線f−e′−cで示すように即座に倍力限界点cに到達し,緊急ブレーキに対応することができる。しかも,高価なソレノイド装置及び緊急ブレーキセンサを用いる必要がないので,安価に提供することができる。
この緊急ブレーキ時でも,大気導入弁座31は,入力杆20の前進と同時に前進して,弁部34aから離座することができるので,ブースタピストン4の応答性を高めることができる。
[緊急ブレーキ状態からの解除]
緊急ブレーキ状態を解除すべく,ブレーキペダルPから踏力を解放すると,先ず入力杆20及び入力ピストン18が入力戻しばね41の力をもって後退する。入力ピストン18が後退を始めると,図6に示すように,入力ピストン18の後端面が弁ピストン33内周の環状肩部33aに当接して,入力ピストン18が弁ピストン33を後方に引き戻すので,係止爪52,52…は,爪部52bを係止突起55の前端面から離脱させながら半径方向外方に撓むことになる。
爪部52bが係止突起55の前端面から離脱すると,直ちに弁ピストン33は,セットばね51の付勢力により,入力ピストン18の止環50に当接する後退位置Rに復帰して,大気導入弁座31を弁体34の弁部34aに着座させると共に,その弁部34aを後方へ押して負圧導入弁座30から離座させるので,作動室3が第2ポート29及び第1ポート28を介して負圧室2と連通し,作動室3への大気の導入が阻止される一方,作動室3の空気が負圧室2を経て負圧限Vに吸入され,それらの気圧差が無くなるため,ブースタピストン4も,ブースタ戻しばね27の弾発力をもって後退し,マスタシリンダMの作動を解除していく。そして,ブースタピストン4及び入力杆20は,再び図1及び図2の休止状態に戻る
次に,図8〜図12に示す本発明の第2実施例について説明する。
図8において,外周に環状の係止突起57を有する合成樹脂製の支持筒54は,弁筒10とは別個に成形された後,次のように弁筒10に連結される。即ち,支持筒54は,前端部外周に取り付けフランジ54aが形成されている。弁筒10には,その中心部を貫通する貫通孔60が形成され,また作動ピストン15の前端面には,環状外周部15aを残して円形の凹部61が形成される。支持筒54は,取り付けフランジ54aを凹部61に嵌合しながら貫通孔60に配置される。結局,反力機構24の作動ピストン15は,前記環状外周部15aと,取り付けフランジ54aを持った支持筒54の前端部とで構成される。反力機構24の弾性反力ピストン22は上記環状外周部15a及び支持筒54の両前端面に密接するように配置される。こうして支持筒54は弁筒10に連結されると共に,環状外周部15a及び取り付けフランジ54a間が弾性反力ピストン22によりシールされる。支持筒54には,その前端面に開口する小径シリンダ孔16と,その後端に連なる大径の案内孔62とが設けられている。
一方,入力ピストン18は,入力ピストン後部18rと,この入力ピストン後部18rの前端に連設された,それより小径の入力ピストン中間部18mと,この入力ピストン中間部18mの前端に連設された,それより小径の入力ピストン前部18fとより構成され,入力ピストン前部及び中間部18f,18m間に頸部18bが形成され,また入力ピストン後部18rには,その後端面に開口する環状のばね保持溝18cが形成される。
入力ピストン前部18fは支持筒54の小径シリンダ孔16に,また入力ピストン中間部18mは案内孔62にそれぞれ摺動可能に嵌合される。頸部18bには,弁筒10及び支持筒54にかけて取り付けられるキー32が係合される。また連結筒部18aには,前記第1実施例と同様の要領で入力杆20が首振り可能に連結される。
入力ピストン後部18rの外周面にはシール部材49が装着されており,その外周面に円筒状の弁ピストン33が後退位置R(図8参照)と前進位置F(図12参照)との間を摺動し得るように嵌合され,その後退位置Rは,弁ピストン33の後端面が連結筒部18aの後端部外周に係止された止環50に受け止められることにより規定され,またその弁ピストン33の前進位置Fは,弁ピストン33の後端部内周に形された環状肩部33aが入力ピストン18の後端面に当接することにより規定されるようになっている。そして,入力ピストン18及び弁ピストン33間には,弁ピストン33を後退位置Rに向かって付勢するセットばね51が縮設され,その際,セットばね51の前半部は,前記ばね保持溝18cに収納される。
る。
支持筒54の後端部外周面には,弁ピストン33の前端部内周に相対摺動可能に嵌合する環状の係止突起57が形成されており,これと協働する係止ばね63が弁ピストン33に取り付けられる。
図9に示すように,係止ばね63は,例えば一本の線材を略U字状に屈曲させてなるもので,円弧状部63aと,この円弧状部63aの両端からその接線に沿って延びて相対向する一対の脚部63b,63bとを備えており,この係止ばね63には,両脚部63b,63bを互いに近接させる収縮方向に一定の弾性力が付与される。弁ピストン33の前端部の直径方向両側部には,その接線に沿って延びて弁ピストン33の内部に達する一対のスリット64,64が設けられ,これらスリット64,64に係止ばね63の両脚部63b,63bが係合すると共に,円弧状部63aが弁ピストン33の外周面に適合するように,係止ばね63は弁ピストン33に装着され,この弁ピストン33と共に前後動が可能である。この係止ばね63の両脚部63b,63bは,その弾性力による相互収縮がスリット64,64の底面64a,64aで規制されることにより,スリット64,64から弁ピストン33の内部に入り込んだ中間部が支持筒54の外周面に対して圧力を加えない非接触状態に保持される。そしてこの両脚部63b,63bは,弁ピストン33が後退位置Rにあるときには係止突起57に近い後方位置を占めるようになっている。係止ばね63を装着した弁ピストン33を弁筒10内に挿入すると,弁筒10の内周面が係止ばね63の円弧状部63aの外周面に近接して,係止ばね63の弁ピストン33からの離脱を阻止するようになっている。したがって係止ばね63の特別な外れ止め部材は不要である。
前記係止突起57は,二等辺三角形もしくは半円,又はそれらに類似した断面形状に形成されており,入力ピストン18が弁筒10に対して所定ストローク以上先行前進した緊急ブレーキ時には,入力ピストン18と共に前進する係止ばね63の両脚部63b,63bは,係止突起57により外方へ拡張されながら,係止突起57を乗り越えてその前面に係合して,大気導入弁座31の全開状態で弁ピストン33をセットばね51のセット荷重に抗して支持筒54に係止するようになっている。したがって,係止ばね63及び係止突起57は,緊急ブレーキ時,入力ピストン18と共に前進する弁ピストン33を弁筒10に係止して大気導入弁座31の全開状態に保持する係止手段56を構成する。
また両脚部63b,63bが係止突起57の前面に係合した状態にあっても,弁ピストン33にセット荷重より大なる所定値以上の後退力が作用したときは,再び係止突起57を乗り越えて係止突起57の後面側に戻るようになっている。
その他の構成は,前実施例と同様であるので,図8〜図12中,前実施例と対応する部分には同一の参照符号を付して,その説明を省略する。
この第実施例の作用について次に説明する。
[負圧ブースタの休止]
負圧ブースタBの休止状態では,図8に示すように,弁筒10の支持筒54に取り付けられたキー32が後部シェル半体1bのストッパ壁19前面に当接し,このキー32に入力ピストン18の頸部18bの前端面が当接することにより,ブースタピストン4及び入力杆20がそれぞれの後退限に位置している。この場合も前実施例と同様に,弁ピストン33はセットばね51の付勢力で入力ピストン18上の止環50に当接する後退位置Rに保持されており,この弁ピストン33後端の大気導入弁座31は弁体34の弁部34aに着座しながら,この弁部34aを押圧して負圧導入弁座30から僅かに離座させている。これによって大気導入口39及び第2ポート29間の連通が遮断される一方,第1及び第2ポート28,29間が連通され,したがって負圧室2の負圧が両ポート28,29を通して作動室3に伝達し,両室2,3は同圧となっているため,ブースタピストン4及び弁筒10はブースタ戻しばね27の付勢力により後退位置に保持される。
[通常ブレーキ]
車両を制動すべくブレーキペダルPを普通の速度で踏込み,入力杆20,入力ピストン18を前進させれば,前実施例の場合と同様に,入力ピストン18は,当初より,上記後退位置Rに保持された弁ピストン33を伴なって前進する。したがって,直ちに弁ばね36の付勢力が伸縮筒部34cを伸ばしながら弁部34aを負圧導入弁座30に着座させると同時に,大気導入弁座31が弁体34から離れ,これにより第1及び第2ポート28,29間の連通が遮断されると共に,第2ポート29が弁体34の内側を通して大気導入口39と連通される。
その結果,大気導入口39から弁筒10内に流入した大気が大気導入弁座31を通過し,第2ポート29を経て作動室3に導入され,作動室3を負圧室2より高圧にするので,それらの気圧差に基づく前方推力を得てブースタピストン4は,弁筒10,作動ピストン15,弾性反力ピストン22,出力ピストン21及び出力杆25を伴いながらブースタ戻しばね27の力に抗して前進し,出力杆25によりブレーキマスタシリンダMのピストンMbを前方へ押圧し,それによる出力油圧によって対応する車輪ブレーキを作動するようになる。このように大気導入弁座31は,入力杆20の前進と同時に前進して,弁部34aから離座することで,ブースタピストン4の応答性を高めることができる。
入力杆20の前進初期,入力ピストン前部18fが間隙gを詰めて弾性反力ピストン22に当接するまでは,大気導入弁座31が開いても,入力杆20は反力機構24から反力を受けないので,出力杆25の出力は,図7に線a−bで示すように急速に立ち上がるジャンピング特性を示す。
入力ピストン前部18fが弾性反力ピストン22に当接してからは,出力杆25の作動反力の一部が弾性反力ピストン22を介して入力杆20にフィードバックされることになるので,操縦者は出力杆25の出力の大きさを感受することができる。
希望の出力を得たところで入力杆20の前進を停止すれば,ブースタピストン4の前進は,弁体34の弁部34aを再び大気導入弁座31に着座させて,それ以上の大気の負圧室3への導入を阻止することで停止する(図10参照)。したがって弁筒10及びブースタピストン4は,入力杆20の前進に倣って前進することになる。
ところで,入力杆20の前進速度が比較的低い通常ブレーキ時には,入力杆20に対するブースタピストン4及び弁筒10の追従遅れが比較的少ないから,入力杆20及び弁筒10の相対変位も少なく,また入力杆20に連結した入力ピストン18と共に前進する弁ピストン33と弁筒10に連結した支持筒54との相対変位も少ない。したがって弁ピストン33と前後動を共にする係止ばね63の両脚部63b,63bは,係止突起57の後方で支持筒54の外周面上を僅かに移動するのみで,係止突起57に乗り上げることもない。
そして出力杆25の出力は,弾性反力ピストン22に当接する作動ピストン15及び入力ピストン前部18fの受圧面積の比によって定まる倍力比をもって,図7の線b−cで示すように増加する。
負圧室2及び作動室3間の気圧差が最大となる倍力限界点cに達してからは,出力杆25の出力は,線c−dに示すように,ブースタピストン4の上記気圧差による最大推力と,入力杆20への操作入力との和となる。
[緊急ブレーキ]
ブレーキペダルPを急速に踏み込む緊急ブレーキ時には,入力ピストン18の前進速度が速いため,ブースタピストン4及び弁筒10が前進し始める前に,入力ピストン前部18fにより弾性反力ピストン22を圧縮しながら入力ピストン18及び弁ピストン33を大きく前進させる。すると,図11に示すように,弁ピストン33の係止ばね63の両脚部63b,63bは,支持筒54の係止突起55を前方に乗り越えて係止突起55の前面に係合し,係止ばね63はセットばね51の付勢力に抗して,弁筒10に連結した支持筒54と係止状態となり,大気導入弁座31を弁体34の弁部34aから最大の引き離した全開状態に保持する。
こうして大気導入弁座31の全開状態で弁ピストン33が支持筒54に係止されると,前実施例の場合と同様に,ブースタピストン4及び弁筒10が入力杆20の前進に倣うように僅かに前進しても,弁ピストン33は弁筒10と一体となって前進することになるから,大気導入弁座31の全開状態は維持される。その結果,大量の大気が負圧室3に一気に導入され,図7の線a−e−cで示すように,負圧室2及び作動室3間の気圧差が最大となる倍力限界点cに即座に到達し,マスタシリンダMのピストンMaを強力に押圧し続け,緊急ブレーキに対応することができる。また通常ブレーキ時の途中で緊急ブレーキを行った場合には,図7の線f−e′−cで示すように即座に倍力限界点cに到達し,緊急ブレーキに対応することができる。
この緊急ブレーキ時でも,大気導入弁座31は,入力杆20の前進と同時に前進して,弁部34aから離座することができるので,ブースタピストン4の応答性を高めることができる。
[緊急ブレーキ状態からの解除]
緊急ブレーキ状態を解除すべく,ブレーキペダルPから踏力を解放すると,先ず入力杆20及び入力ピストン18が入力戻しばね41の力をもって後退する。入力ピストン18が後退を始めると,図12に示すように,入力ピストン18の後端面が弁ピストン33の後端部内周の環状肩部33aに当接して,それを後方に引き戻すので,係止ばね63の両脚部63b,63bは,支持筒54の係止突起55を後方へ乗り越え,支持筒54に対する係止状態を解除する。その後は,前実施例の場合と同様に,直ちに弁ピストン33が,セットばね51の付勢力により,入力ピストン18の止環50に当接する後退位置Rに復帰して,大気導入弁座31を弁体34の弁部34aに着座させると共に,その弁部34aを後方へ押して負圧導入弁座30から離座させるので,作動室3が第2ポート29及び第1ポート28を介して負圧室2と連通し,作動室3への大気の導入が阻止される一方,作動室3の空気が負圧室2を経て負圧限Vに吸入され,それらの気圧差が無くなるため,ブースタピストン4も,ブースタ戻しばね27の弾発力をもって後退し,マスタシリンダMの作動を解除していく。
ところで,この第実施例によれば,緊急ブレーキ時,大気導入弁座31の全開状態で弁ピストン33を支持筒54に係止する係止手段55は,弁ピストン33両側部の一対のスリット64,64に装着される略U字上の係止ばね63と,支持筒54の外周面に形成された環状の係止突起57とで構成され,係止ばね63の両脚部63b,63bは,その弾性力による相互収縮がスリット64,64の底面64a,64aで規制されることにより,スリット64,64から弁ピストン33の内部に入り込んだ中間部が支持筒54の外周面に対して圧力を加えない非接触状態に保持されるので,係止ばね63の両脚部63b,63bは,支持筒54外周面の係止突起57に乗り上げない限り,支持筒54の外周面に対して強く摩擦接触することがなく,摺動抵抗は発生しない。したがって,弁筒10及び支持筒54の相対変位が極めて少ない通常ブレーキ時における操作フィーリングを良好にすることができる。
また支持筒54は,弁筒10とは別個に成形されるものであるから,外周に環状の係止突起57や取り付けフランジ54aを備えた複雑な形状であるにも拘らず,弁筒10に何等干渉されることなく,容易に成形することができる。一方,弁筒10は,支持筒54を分離した分,内部形状が簡素化され,その成形も容易になって軸方向寸法の短縮化,延いては負圧ブースタBのコンパクト化を図ることができる。
しかも支持筒54は,弁筒10の中心部に設けられた貫通孔60を貫通するように配置されると共に,この支持筒54の前端部外周の取り付けフランジ54aが,弁筒10の前端面に作動ピストン15の環状外周部15aを残して形成される凹部61に嵌合され,この支持筒54の前端部と環状外周部15aとで反力機構24の作動ピストン15を構成して,これら支持筒54及び環状外周部15aの前端面に弾性反力ピストン22を密着させるので,支持筒54を弁筒10に連結する特別な固着部材を用いることなく,支持筒54を弁筒10に簡単に連結することができ,のみならず弾性反力ピストン22が環状外周部15a及び支持筒54間をシールするシール部材の機能を発揮するので,特別なシール部材も不要である。
本発明は,上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば,第1実施例の係止手段56において,係止爪52,52…の弾性腕部52a自体に半径方向内方への収縮力を付与することにより,環状ばね53を廃止することもできる。また第実施例のU字状の係止ばね63は,これをコイルばねからなる縮径傾向の環状ばねに置き代えて,弁ピストン33に装着したとき,スリット64に入り込んだ部分が,支持筒54の係止突起57に係合し得る弾性係合部となるようにすることもできる。
本発明の第1実施例に係る負圧ブースタの縦断面図。 図1の2部拡大断面図(休止状態)。 図2の3−3線断面図。 同負圧ブースタの通常ブレーキ時の作用説明図。 同負圧ブースタの緊急ブレーキ時の作用説明図。 上記緊急ブレーキ状態からの解除時の作用説明図。 同負圧ブースタの出力特性を示す線図。 本発明の第2実施例に係る負圧ブースタを示す,図2に対応した断面図(休止状態) 図8の9−9線断面図。 同負圧ブースタの通常ブレーキ時の作用説明図。 同負圧ブースタの緊急ブレーキ時の作用説明図。 上記緊急ブレーキ状態からの解除時の作用説明図。
符号の説明
B・・・・負圧ブースタ
R・・・・弁ピストンの後退位置
V・・・・負圧源
1・・・・ブースタシェル
2・・・・負圧室
3・・・・作動室
4・・・・ブースタピストン
10・・・弁筒
18・・・入力ピストン
20・・・入力杆
24・・・反力機構
25・・・出力杆
30・・・負圧導入弁座
31・・・大気導入弁座
33・・・弁ピストン
34・・・弁体
38・・・制御弁
41・・・入力戻しばね
51・・・セットばね
52・・・係止突起
54・・・支持筒
55・・・係止突起
56・・・係止手段
63・・・係止ばね
63b・・脚部
64・・・スリット

Claims (2)

  1. ブースタシェル(1)に,その内部を負圧源(V)に連なる前側の負圧室(2)と後側の作動室(3)とに区画するブースタピストン(4)を収容し,このブースタピストン(4)に,ブースタシェル(1)の後壁に摺動自在に支承される弁筒(10)を連設し,この弁筒(10)内に,前後動可能の入力杆(20)と,この入力杆(20)を後退方向に付勢する入力戻しばね(41)と,入力杆(20)の前後動に応じて作動室(3)を負圧室(2)と大気とに連通切換えする制御弁(38)とを配設し,この制御弁(38)を,入力杆(20)の前後動に連動する弁ピストン(33)に形成される大気導入弁座(31)と,弁筒(10)に,その前後動に連動するように連設される負圧導入弁座(30)と,これら大気導入弁座(31)及び負圧導入弁座(30)との着座方向にばね付勢され,両弁座(30,31)との着座時には作動室(3)を大気及び負圧室(2)の何れとの連通をも遮断し,入力杆(20)の前進に伴う大気導入弁座(31)の開放時には作動室(3)を大気に連通し,入力杆(20)の後退に伴う負圧導入弁座(30)の開放時には作動室(3)を負圧室(2)に連通する弁体(34)とで構成し,弁筒(10)及び入力杆(20)と,ブースタシェル(1)に摺動可能に支持される出力杆(25)との間に,入力杆(20)に対する操作入力と,作動室(3)及びを負圧室(2)間の気圧差によるブースタピストン(4)の推力との合力を出力杆(25)に伝達する反力機構(24)を介裝した負圧ブースタにおいて,
    入力杆(20)に連なる反力機構(24)の入力ピストン(18)に弁ピストン(33)を,弁ピストン(33)が入力ピストン(18)に対して所定の後退位置(R)から前方へ摺動し得るように嵌合すると共に,入力ピストン(18)及び弁ピストン(33)間には,弁ピストン(33)を前記後退位置(R)側へ付勢するセットばね(51)を設け,
    弁筒(10)に連設される支持筒(54)の後端部外周には,外周面を円筒状にした環状の係止突起(55)を形成する一方,弁ピストン(33)の前端には,その前方に延びて半径方向に撓み得る弾性腕部(52a)と,この弾性腕部(52a)の先端部に形成されて弁ピストン(33)が後退位置(R)を占めるときは,前記係止突起(55)の外周面に摺動可能に接しているが,入力ピストン(18)が弁筒(10)に対して所定ストローク以上先行前進した緊急ブレーキ時には,前記係止突起(55)の前端面に弾性的に係合した大気導入弁座(31)を開放状態に保持する爪部(52b)とからなる複数の係止爪(52)を設け,これら係止爪(52)の外周には,これら係止爪(52)を常時半径方向内方に付勢する環状ばね(53)を装着したことを特徴とする,負圧ブースタ。
  2. ブースタシェル(1)に,その内部を負圧源(V)に連なる前側の負圧室(2)と後側の作動室(3)とに区画するブースタピストン(4)を収容し,このブースタピストン(4)に,ブースタシェル(1)の後壁に摺動自在に支承される弁筒(10)を連設し,この弁筒(10)内に,前後動可能の入力杆(20)と,この入力杆(20)を後退方向に付勢する入力戻しばね(41)と,入力杆(20)の前後動に応じて作動室(3)を負圧室(2)と大気とに連通切換えする制御弁(38)とを配設し,この制御弁(38)を,入力杆(20)の前後動に連動する弁ピストン(33)に形成される大気導入弁座(31)と,弁筒(10)に,その前後動に連動するように連設される負圧導入弁座(30)と,これら大気導入弁座(31)及び負圧導入弁座(30)との着座方向にばね付勢され,両弁座(30,31)との着座時には作動室(3)を大気及び負圧室(2)の何れとの連通をも遮断し,入力杆(20)の前進に伴う大気導入弁座(31)の開放時には作動室(3)を大気に連通し,入力杆(20)の後退に伴う負圧導入弁座(30)の開放時には作動室(3)を負圧室(2)に連通する弁体(34)とで構成し,弁筒(10)及び入力杆(20)と,ブースタシェル(1)に摺動可能に支持される出力杆(25)との間に,入力杆(20)に対する操作入力と,作動室(3)及びを負圧室(2)間の気圧差によるブースタピストン(4)の推力との合力を出力杆(25)に伝達する反力機構(24)を介裝した負圧ブースタにおいて,
    入力杆(20)に連なる反力機構(24)の入力ピストン(18)に弁ピストン(33)を,弁ピストン(33)が入力ピストン(18)に対して所定の後退位置(R)から前方へ摺動し得るように嵌合すると共に,入力ピストン(18)及び弁ピストン(33)間には,弁ピストン(33)を前記後退位置(R)側へ付勢するセットばね(51)を設け,
    弁筒(10)に連設される支持筒(54)の外周に係止突起(57)を形成する一方,弁ピストン(33)の側部には,弁ピストン(33)の内部に達するスリット(64)を設けると共に,このスリット(64)に弾性的に係合する弾性係合部(63b)を有する係止ばね(63)を装着し,その弾性係合部(63b)は,通常は前記スリット(64)の底面(64a)に当接することで支持筒(54)の外周面に接触せずに弁ピストン(33)内に臨んでいて前記係止突起(57)の後方に位置しているが,緊急ブレーキ時には,前記係止突起(57)を乗り越えて係止突起(57)の前面に係合するように構成されることを特徴とする,負圧ブースタ。
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