JP3892303B2 - トランスポンダ保守装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、質問器を車両側に設け応答器を地上側に設置して車上−地上間でマイクロ波を用いて情報通信するトランスポンダの保守を目的とするトランスポンダ保守装置に関し、特に、地上の応答器の保守作業を軽減するためのトランスポンダ保守装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、鉄道交通システムにおいて、例えば列車選別装置等にマイクロ波を用いたトランスポンダを利用することが考えられている。このような列車選別装置では、列車側に車上子として質問器を搭載し、地上の例えば枕木上に地上子として応答器を設置する。列車が走行するときに車上の質問器から常時質問波を送信し、地上の応答器上を列車が通過する際に質問器からの質問波を応答器が受信し、質問波を受信した応答器から送信される応答波を質問器が受信することにより、車上−地上間で情報(例えば列車種別、行先等)のやり取りが行われる。そして、質問器−応答器間の情報通信にマイクロ波を用いることにより、高速通信が可能となり、また、通信できる情報量が増大できるようになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、列車を安全に運行するためには、トランスポンダの機能が正常かどうかを検査する等の定期的な保守作業を行う必要がある。この場合、地上に設置される多数の応答器の保守作業を、保守作業者が設置現場に出向いて行うのでは保守作業者の負担が大きく、また、非効率的である。
【0004】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、マイクロ波を用いるトランスポンダの地上側の応答器に対する保守作業が容易にできるトランスポンダ保守装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1の第1の発明は、車両に搭載され質問波を送信する質問器と、前記車両の走行軌道に沿って間隔を設けて地上に設置され前記質問波に応答して応答波を返信する応答器とを備え、前記質問器と前記応答器との間の情報通信にマイクロ波を用いるトランスポンダの前記応答器を保守するためのトランスポンダ保守装置であって、保守用車両に搭載され、前記保守用車両の走行速度を検出する速度検出部と、質問波を送信する保守用質問器と、前記応答器上を通過する時に当該応答器と前記保守用質問器との通信状態と前記速度検出部からの速度情報とに基づいて前記応答器が予め規定された性能を満たしているか否かを評価する性能評価部とを備え、前記性能評価部は、車両の最高速度で必要な予め規定されたデータフレーム数と、保守用質問器と応答器との通信期間において前記速度検出部で検出された速度情報と、に基づいて当該速度における判定基準値を演算し、前記通信期間で実測されたデータフレーム数が前記判定基準値を満たしているか否かを判定することにより、前記データフレーム数性能を評価する構成とした。
【0006】
かかる構成では、走行軌道上を保守用質問器から質問波を常時送信しながら保守用車両を走行させる。保守用車両が応答器上を通過するとき、応答器は質問波を受信して応答波を送信する。性能評価部は、車両の最高速度で必要な規定のデータフレーム数と、通信期間において速度検出部で検出された速度情報とに基づいて当該速度における判定基準値を演算し、通信期間中に実測されたデータフレーム数が判定基準値を満たしているか否かを判定することにより、データフレーム数性能を評価する。
【0008】
請求項2では、車両に搭載され質問波を送信する質問器と、前記車両の走行軌道に沿って間隔を設けて地上に設置され前記質問波に応答して応答波を返信する応答器とを備え、前記質問器と前記応答器との間の情報通信にマイクロ波を用いるトランスポンダの前記応答器を保守するためのトランスポンダ保守装置であって、保守用車両に搭載され、前記保守用車両の走行速度を検出する速度検出部と、質問波を送信する保守用質問器と、前記応答器上を通過する時に当該応答器と前記保守用質問器との通信状態と前記速度検出部からの速度情報とに基づいて前記応答器が予め規定された性能を満たしているか否かを評価する性能評価部とを備え、前記性能評価部は、車両の最高速度で必要な予め規定された通信時間と、保守用質問器と応答器との通信期間において前記速度検出部で検出された速度情報とに基づいて当該速度における判定基準値を演算し、前記通信期間で実測された通信時間が前記判定基準値を満たしているか否かを判定することにより、前記通信時間性能を評価する構成とした。
【0010】
請求項の第2の発明は、車両に搭載され質問波を送信する質問器と、前記車両の走行軌道に沿って間隔を設けて地上に設置され前記質問波に応答して応答波を返信する応答器とを備え、前記質問器と前記応答器との間の情報通信にマイクロ波を用いるトランスポンダの前記応答器を保守するためのトランスポンダ保守装置であって、保守用車両に搭載され、質問波を送信する保守用質問器と、互いの距離が予め規定された前記応答器の応動距離と略一致するよう車両進行方向に対して前記保守用質問器の前後に配置される第1及び第2受信アンテナと、前記保守用質問器からの質問波に応答して前記応答器から送信された応答波に対する前記第1及び第2受信アンテナの受信信号レベルが同時に所定値以上ある時に前記応答器が予め規定された応動距離性能を満たしていると評価する性能評価部とを備える構成とした。
【0011】
かかる構成では、走行軌道上を保守用質問器から質問波を常時送信しながら保守用車両を走行させる。保守用車両が応答器上を通過するとき、応答器は質問波を受信して応答波を送信する。性能評価部は、第1及び第2受信アンテナからの受信信号を入力し、両受信アンテナから同時に受信信号が入力したとき、各受信信号レベルが所定値以上か否かを判定し、両受信信号レベルが所定値以上あれば、応答器の応動距離性能は正常であると評価する。この場合、請求項のように、前記性能評価部は、前記第1及び第2受信アンテナから受信された受信信号に含まれる受信データが一致するか否かを判定する構成を備えるとよい。このように、受信レベルだけでなく受信データの一致/不一致も調べれば応答器の性能評価の信頼性が向上する。
【0012】
請求項の第3の発明は、車両に搭載され質問波を送信する質問器と、前記車両の走行軌道に沿って間隔を設けて地上に設置され前記質問波に応答して応答波を返信する応答器とを備え、前記質問器と前記応答器との間の情報通信にマイクロ波を用いるトランスポンダの前記応答器を保守するためのトランスポンダ保守装置であって、保守用車両に搭載され、質問波を送信する保守用質問器と、地上に設置された前記各応答器の固有情報を記憶するデータベースと、前記保守用質問器で受信した受信信号に前記データベースに記憶した固有情報が含まれる時に前記受信信号のピーク値が予め定めた閾値以上あれば前記応答器が正常と評価する評価部とを備える構成とした。
【0013】
かかる構成では、走行軌道上を保守用質問器から質問波を常時送信しながら保守用車両を走行させる。保守用車両が応答器上を通過するとき、応答器は質問波を受信して応答波を送信する。評価部は、この際に各応答器に予め設定してある固有情報が受信信号に含まれているか否かを調べ固有情報が含まれていれば、評価対象の応答器であると判断し、その時の受信信号のピーク値が閾値以上か否かを判定し、閾値以上であれば応答器正常であると評価する。固有情報が含まれていなければ、評価対象の応答器以外の何らかの発信源が存在すると判断する。
【0014】
請求項の発明では、前記データベースに、前記各応答器の設置位置データを記憶させる構成とした。
これにより、例えば評価部で異常有りと評価された応答器の場所をリアルタイムで特定できるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、第1の発明に係るトランスポンダ保守装置の一実施形態の構成図を示す。
図1において、本実施形態のトランスポンダ保守装置1は、保守用車両2に搭載され、保守用車両2を走行軌道(図示せず)上で走行させることにより、前記走行軌道に沿った地上の適所、例えば枕木上に設置されて設けられた複数の応答器3(図1では1つだけ示してある)とそれぞれ通信して各応答器3の性能を評価するものである。
【0016】
前記トランスポンダ保守装置1は、図1に示すように、保守用車両2の例えば下部に設けた質問器11と、保守用車両2の走行速度を検出する速度検出部としての速度発電機12と、前記質問器11の受信信号と前記速度発電機12からの速度情報とを入力して応答器3の性能評価を実行する性能評価部としての保守用評価器13と、該保守用評価器13の評価結果を表示する表示部14とを備える。
【0017】
前記質問器11は、図示しないが、質問波を発生する質問波発生器と、前記質問波を送信する送信アンテナと、応答器3からの応答波を受信する受信アンテナとを備え、保守用車両2の走行時に地上に向けて質問波を送信する。
前記応答器3は、図示しないが、自身の識別用IDデータと送信データを含んだ応答波を送信する応答波発生器と、前記応答波を送信する送信アンテナと、質問器11からの質問波を受信する受信アンテナとを備え、質問波を受信するとこれに応答して応答波を車上側に返信する。
【0018】
前記質問器11と応答器3は、マイクロ波を使用して情報通信し、これにより、高速通信が可能であり、通信する情報量を増大できる。
ここで、質問器11と応答器3とで構成されるトランスポンダの前記応答器3の性能として、通信時間、データフレーム数及び応動距離が予め規定されている。前記通信時間性能は、走行車両が最高速度で通過した時に必要な通信時間Tで規定される。データフレーム数性能も、走行車両が最高速度で通過した時に送信する必要のあるフレーム数Fで規定される。応動距離性能は、走行車両の進行方向に沿った応答器の通信可能距離を示すもので、予め定めた固定値Lとして規定される。尚、前記データフレーム数は、応答器3の情報送信回数を示すもので、1回の情報送信が1フレームに相当する。この種のトランスポンダでは、例えば応答器側から同一の情報を規定回数(即ち、規定データフレーム数)送信して同一内容が連続して質問器側で受信できたときにその情報は正しいとして取り込むような構成をとっており、前記規定回数が必要なデータフレーム数Fに相当する。
【0019】
前記保守用評価器13は、質問器11からの受信信号と速度発電機12からの速度情報を入力して応動距離を計測する応動距離計測部15と、質問器11からの受信信号の入力時間を計測して通信時間を計測する通信時間計測部16と、質問器11からの受信信号に含まれるデータフレーム数を計数してデータフレーム数を計測するデータフレーム数計測部17と、予め規定された前述の必要通信時間T、必要データフレーム数F、これら必要通信時間T及び必要データフレーム数Fを規定する最高速度V及び応動距離判定用固定値Lを記憶させたデータベース18と、該データベース18の各データと速度発電機12からの速度情報に基づいて各判定基準値を演算する判定基準値演算部19と、判定基準値演算部19で演算された判定基準値及びデータベース18に記憶された固定値Lと、各応動距離計測部15、通信時間計測部16及びデータフレーム数計測部17の各計測値とを比較して応答器3が正常か否かを判定する判定部20とを備える。
【0020】
次に、かかる実施形態の動作を説明する。
保守用車両2を、検査対象の応答器3が設置された走行軌道で質問器11から常時質問波を送信しながら走行させる。この状態で、保守用車両2が応答器3の通信可能領域に入ると応答器3が質問波を受信しこれに応答して応答器3から応答波が送信される。この応答波を質問器11が受信すると、受信信号が保守用評価器13の応動距離計測部15、通信時間計測部16及びデータフレーム数計測部17に入力する。保守用車両2が応答器3の通信可能領域を抜け出ると応答器3の応答波送信動作が停止し、応動距離計測部15、通信時間計測部16及びデータフレーム数計測部17への受信信号の入力が停止する。これにより、通信時間計測部16は受信信号が入力してから停止するまでの実際の通信時間tを計測し、データフレーム数計測部17は受信信号が入力してから停止するまでの通信期間における入力した実際のデータフレーム数fを計測する。また、応動距離計測部15は、受信信号が入力してから停止するまでの実際の通信時間tを計測すると共に、速度発電機12からの検出速度vと計測した通信時間tから実際の応動距離Rを、下記の(1)式から演算する。
【0021】
R=v×t ・・・ (1)
判定基準値演算部19は、速度発電機12からの検出速度vとデータベース18に記憶されている前記必要通信時間T、必要データフレーム数F及び最高速度Vの各データを用いて下記の(2)、(3)式からデータフレーム数の判定基準値H1と通信時間の判定基準値H2を演算する。
【0022】
H1=(V/v)×F ・・・ (2)
H2=(V/v)×T ・・・ (3)
判定部20では、応動距離計測部15で演算された実際の応動距離Rとデータベース18内の固定値Lを比較し、応答器3の応動距離性能に関して、R≧Lであれば正常、R<Lであれば異常と判断する。また、通信時間計測部16で計測された実際の通信時間tと判定基準値演算部19で演算された判定基準値H2を比較し、応答器3の通信時間性能に関して、t≧H2であれば正常、t<H2であれば異常と判断する。同様にしてデータフレーム数計測部17で計測された実際のデータフレーム数fと判定基準値H1を比較し、応答器3のデータフレーム数性能に関して、f≧H1であれば正常、f<H1であれば異常と判断する。
【0023】
そして、判定部20は、全ての性能が正常と判定された時に応答器3は正常と判定し、いずれか1つでも異常判定された場合は応答器3は異常と判定する。判定部20の判定結果は表示部14に表示される。
かかる構成によれば、保守用車両2を走行させながら地上の応答器3の性能検査ができ、応答器3の設置場所まで作業者が出向いていちいち検査する必要がなく、地上に多数設置される応答器3の保守作業の効率化を図ることができ、保守作業を軽減できる。また、本実施形態では、応答器3が規定仕様を満たしているか否かを評価できるので、応答器3の評価の信頼性が高いものとなる。
【0024】
尚、上記実施形態では、通信時間、データフレーム数及び応動距離の全ての性能が正常であるときに応答器正常と判定する構成としたが、必ずしもこれに限らず、3つの性能のうち少なくとも2つの性能が正常であるとき正常と判定する構成でもよく、3つの性能のうち少なくとも通信時間又はデータフレーム数が正常であれば正常と判定する構成としてもよい。
【0025】
また、上記実施形態では、通信時間、データフレーム数及び応動距離の3つの性能を計測する構成としたが、必ずしもこれに限らず、3つのうちのいずれか2つ、或いは、通信時間とデータフレーム数のいずれかを計測して応答器の性能検査を実行する構成としてもよい。
また、本実施形態では保守用車両の速度検出に速度発電機を用いたが、速度検出はこれに限らず、例えばドップラ式速度計でもよい。また、車上に光、超音波等を用いた位置センサを取付け、地上側にそれぞれに合う反射部材を規定間隔で設置し、その間の通過時間を計測することで速度を計測する構成を用いてもよく、速度検出部としては車両速度を計測できる構成であればどのようなものでもよい。
【0026】
次に、図2に第2の発明に係るトランスポンダ保守装置の一実施形態の構成図を示す。尚、図1に示す実施形態と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
図2において、本実施形態のトランスポンダ保守装置30も、図1の実施形態と同様に、保守用車両2に搭載され、保守用車両2を走行軌道上で走行させることにより、複数の応答器3とそれぞれ通信して各応答器3の性能を評価するものである。
【0027】
前記トランスポンダ保守装置30は、図2に示すように、保守用車両2の例えば下部に設けた質問器11と、互いの距離が予め規定された応答器3の応動距離Lと略一致するよう車両2の進行方向に対して質問器11の前後に配置される第1及び第2受信アンテナ31、32と、これら第1及び第2受信アンテナ31、32からの受信信号の入力状態に基づいて応答器3が規定の応動距離性能を満たしているか否かを評価する性能評価部としての保守用評価器33と、表示部14とを備える。尚、図中のR1、R2は、第1受信アンテナ31と応答器3との距離、第2受信アンテナ32と応答器3との距離をそれぞれ示し、L=R1+R2である。
【0028】
前記保守用評価器33は、第1及び第2受信アンテナ31、32の各受信信号を入力して両受信信号が同時に入力した時に、各受信信号レベルが所定値以上ある時に応答器3の応動距離性能は正常と判定する受信レベル判定部34と、同じく第1及び第2受信アンテナ31、32の各受信信号を入力して両受信信号が同時に入力した時に、各受信信号に含まれる受信データが一致した時に応答器3の応動距離性能は正常と判定するデータ照合部35とを備える構成である。
【0029】
次に動作を説明する。
保守用車両2を、検査対象の応答器3が設置された走行軌道で質問器11から常時質問波を送信しながら走行させることは図1の実施形態と同様である。この状態で、保守用車両2が応答器3の通信可能領域に入ると応答器3が質問波を受信しこれに応答して応答器3から応答波が送信される。
【0030】
受信レベル判定部34及びデータ照合部35は、第1及び第2受信アンテナ31、32から受信信号が入力したか否かを検出し、両受信アンテナ31、32から同時に入力すれば、受信レベル判定部34では、受信レベルが所定値以上か否かを判定し所定値以上であれば応答器3は正常と判定し、データ照合部35では、両受信信号に含まれる両受信データを照合し、一致していれば応答器は正常と判定する。保守用評価器33は、受信レベル判定部34及びデータ照合部35が正常と判定した時に応答器正常の判定結果を表示部14に出力し、表示部14にその判定結果が表示される。
【0031】
一方、応答波が、第1及び第2受信アンテナ31、32の両方で同時に受信されなければ、応答器3の応動距離は規定された性能を満たしていない、即ち、応答器3の応答波送信能力が規定された能力より低下しており、保守用評価器33から応答器異常の判定結果が出力される。
かかる構成によっても、保守用車両2を走行させながら地上の応答器3の性能検査ができ、地上に多数設置される応答器3の保守作業の効率化を図ることができ、保守作業を軽減できる。また、本実施形態も図1の実施形態と同様に、応答器3が規定仕様を満たしているか否かを評価できるので、応答器3の評価の信頼性が高いものとなる。また、受信レベルだけでなく受信データの一致/不一致も照合することにより、応答器3の性能評価の信頼性をより一層向上できる。
【0032】
尚、上記実施形態では、受信レベルと受信データの両方について判定する構成としたが、これに限らず、受信レベルだけ判定するようにしてもよい。
次に、図3に第3の発明に係るトランスポンダ保守装置の一実施形態の構成図を示す。尚、図1に示す実施形態と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0033】
図3において、本実施形態のトランスポンダ保守装置40は、保守用車両2に搭載され、保守用車両2を走行軌道上で走行させることにより、複数の応答器3とそれぞれ通信して各応答器3が通信可能か否かを評価するものである。
前記トランスポンダ保守装置40は、図3に示すように、保守用車両2の例えば下部に設けた質問器11と、該質問器11からの受信信号を入力し受信信号が応答器3からの応答波信号である時に受信信号の電力ピーク値が閾値以上か否かを判定して応答器3が正常か否かを評価する評価部としての保守用評価器41と、該保守用評価器41からの判定結果を表示する表示部14とを備える。
【0034】
前記保守用評価器41は、検査対象の全ての応答器3の固有情報であるID情報を記憶したデータベース42と、前記質問器11からの受信信号を入力し受信信号が検査対象の応答器3からの応答波信号か否かを前記データベース42内のIDデータに基づいて識別する受信信号識別部43と、該受信信号識別部43が応答波信号であると判定した時に受信信号の電力ピーク値が前記閾値としての規定された最小電力値以上あるか否かを判定して判定結果を表示部14に出力する受信レベル判定部44とを備える。
【0035】
次に動作を説明する。
保守用車両2を、検査対象の応答器3が設置された走行軌道で質問器11から常時質問波を送信しながら走行させることは図1の実施形態と同様である。この状態で、保守用車両2が応答器3の通信可能領域に入ると応答器3が質問波を受信しこれに応答して応答器3から応答波が送信される。質問器11が応答波を受信すると受信信号が保守用評価器41の受信信号識別部43に入力する。
【0036】
受信信号識別部43は、データベース42内の固有IDデータ情報に基づいて受信信号に一致する固有IDデータが含まれているか否かを判定する。含まれていれば、検査対象の応答器3であることを受信レベル判定部44に通知する。受信信号レベル判定部44は、受信信号識別部43からの前記通知が入力すると、質問器11からの受信信号の電力ピーク値を検出し、検出した電力ピーク値pと予め記憶されている応答器3の規定最小電力値Pと比較し、p≧Pであれば応答器3は通信可能であると判定し、p<Pであれば応答器3は通信不能であると判定する。受信レベル判定部44の判定結果は表示部14に表示される。
【0037】
かかる構成によれば、応答器3が通信可能か通信不能かを評価でき、応答器3が通信可能か否かだけの簡易な評価が可能である。また、受信信号識別部43に、受信信号に固有IDが含まれているか否かに基づいて、応答器3かそれ以外の発信源かを判別する機能を付加すれば、走行軌道において不要な電波等を発信する異物の検出が可能となる。
【0038】
尚、データベース42に、各応答器3の固有IDに加えて各応答器3の設置位置データも記憶させておけば、異常判定された応答器3の場所を直ちに特定できるようになり、保守作業等が迅速にできるようになる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、マイクロ波を使用するトランスポンダの地上側に設置される応答器の正常/異常を、保守用車両を走行させるだけで容易評価できるようになり、地上側応答器の保守作業の効率化及び軽減化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に係るトランスポンダ保守装置の一実施形態を示す構成図
【図2】第2の発明に係るトランスポンダ保守装置の一実施形態を示す構成図
【図3】第3の発明に係るトランスポンダ保守装置の一実施形態を示す構成図
【符号の説明】
1,30,40 トランスポンダ保守装置
2 保守用車両
3 応答器
11 質問器
13、33、41 保守用評価器
31 第1受信アンテナ
32 第2受信アンテナ

Claims (6)

  1. 車両に搭載され質問波を送信する質問器と、前記車両の走行軌道に沿って間隔を設けて地上に設置され前記質問波に応答して応答波を返信する応答器とを備え、前記質問器と前記応答器との間の情報通信にマイクロ波を用いるトランスポンダの前記応答器を保守するためのトランスポンダ保守装置であって、保守用車両に搭載され、前記保守用車両の走行速度を検出する速度検出部と、質問波を送信する保守用質問器と、前記応答器上を通過する時に当該応答器と前記保守用質問器との通信状態と前記速度検出部からの速度情報とに基づいて前記応答器が予め規定された性能を満たしているか否かを評価する性能評価部とを備え、
    前記性能評価部は、車両の最高速度で必要な予め規定されたデータフレーム数と、保守用質問器と応答器との通信期間において前記速度検出部で検出された速度情報とに基づいて当該速度における判定基準値を演算し、前記通信期間で実測されたデータフレーム数が前記判定基準値を満たしているか否かを判定することにより、前記データフレーム数性能を評価する構成であることを特徴とするトランスポンダ保守装置。
  2. 車両に搭載され質問波を送信する質問器と、前記車両の走行軌道に沿って間隔を設けて地上に設置され前記質問波に応答して応答波を返信する応答器とを備え、前記質問器と前記応答器との間の情報通信にマイクロ波を用いるトランスポンダの前記応答器を保守するためのトランスポンダ保守装置であって、保守用車両に搭載され、前記保守用車両の走行速度を検出する速度検出部と、質問波を送信する保守用質問器と、前記応答器上を通過する時に当該応答器と前記保守用質問器との通信状態と前記速度検出部からの速度情報とに基づいて前記応答器が予め規定された性能を満たしているか否かを評価する性能評価部とを備え、
    前記性能評価部は、車両の最高速度で必要な予め規定された通信時間と、保守用質問器と応答器との通信期間において前記速度検出部で検出された速度情報とに基づいて当該速度における判定基準値を演算し、前記通信期間で実測された通信時間が前記判定基準値を満たしているか否かを判定することにより、前記通信時間性能を評価する構成であることを特徴とするトランスポンダ保守装置。
  3. 車両に搭載され質問波を送信する質問器と、前記車両の走行軌道に沿って間隔を設けて地上に設置され前記質問波に応答して応答波を返信する応答器とを備え、前記質問器と前記応答器との間の情報通信にマイクロ波を用いるトランスポンダの前記応答器を保守するためのトランスポンダ保守装置であって、保守用車両に搭載され、質問波を送信する保守用質問器と、互いの距離が予め規定された前記応答器の応動距離と略一致するよう車両進行方向に対して前記保守用質問器の前後に配置される第1及び第2受信アンテナと、前記保守用質問器からの質問波に応答して前記応答器から送信された応答波に対する前記第1及び第2受信アンテナの受信信号レベルが同時に所定値以上ある時に前記応答器が予め規定された応動距離性能を満たしていると評価する性能評価部とを備えることを特徴とするトランスポンダ保守装置。
  4. 前記性能評価部は、前記第1及び第2受信アンテナから受信された受信信号に含まれる受信データが一致するか否かを判定する構成を備える請求項に記載のトランスポンダ保守装置。
  5. 車両に搭載され質問波を送信する質問器と、前記車両の走行軌道に沿って間隔を設けて地上に設置され前記質問波に応答して応答波を返信する応答器とを備え、前記質問器と前記応答器との間の情報通信にマイクロ波を用いるトランスポンダの前記応答器を保守するためのトランスポンダ保守装置であって、保守用車両に搭載され、質問波を送信する保守用質問器と、地上に設置された前記各応答器の固有情報を記憶するデータベースと、前記保守用質問器で受信した受信信号に前記データベースに記憶した固有情報が含まれる時に前記受信信号のピーク値が予め定めた閾値以上あれば前記応答器が正常と評価する評価部とを備えることを特徴とするトランスポンダ保守装置。
  6. 前記データベースに、前記各応答器の設置位置データを記憶させる構成とした請求項に記載のトランスポンダ保守装置。
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