JP3892131B2 - 電子楽器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子楽器に関し、さらに詳細には、複数の操作子を有し、これら複数の操作子のそれぞれに楽音を割り当て、各操作子の操作に応じて、操作された操作子に割り当てられている楽音を再生する電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複数の操作子を有し、これら複数の操作子のそれぞれに予め楽音を割り当てておき、各操作子の操作に応じて、当該操作された操作子に割り当てられている楽音を読み出して再生する電子楽器が知られている。
【0003】
従来、この種の電子楽器としては、例えば、任意の操作子に任意の楽音を割り当て可能にしたものがある。
【0004】
ところで、演奏操作の便宜上、ある操作子(「従来の技術」の項においては、「第1の操作子」と称する。)に割り当てられている楽音の第1の操作子への割り当てを解除するとともに、この楽音を別の操作子(「従来の技術」の項においては、「第2の操作子」と称する。)に割り当て直したい場合があるが、上記した従来の任意の操作子に任意の楽音を割り当て可能にした電子楽器においては、このような操作子に対する楽音の割り当ての変更を行うことは考慮されていなかった。
【0005】
勿論、上記した従来の任意の操作子に任意の楽音を割り当て可能にした電子楽器においては、任意の操作子に任意の楽音を割り当て可能であるので、第1の操作子に割り当てられている楽音を第2の操作子に割り当て直すことは、使用者の操作の工夫により不可能ではない。即ち、使用者が、第1の操作子への楽音の割り当て設定画面を呼び出し、第1の操作子に割り当てられている楽音が何であるかを調べて自分で記憶するとともにその割り当てを解除し、次に第2の操作子への楽音の割り当て設定画面を呼び出し、自分で記憶していた楽音を第2の操作子に割り当てるようにすればよい。
【0006】
しかしながら、このような設定操作は非常に面倒であり、また第1の操作子に割り当てられていた楽音を間違えて記憶するなどして誤操作も生じ易いという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記したような従来の技術の有する種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ある操作子に割り当てられている楽音を別の操作子に割り当て直すことを容易に行うことができるようにした電子楽器を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、楽音の割り当てがそれぞれ可能であるとともに、操作に応じて割り当てられている楽音の再生開始を指示する複数の第1の操作子と、楽音または楽音を指し示すポインタを記憶可能な記憶手段と、上記複数の第1の操作子の中からいずれかの第1の操作子を選択し、上記選択した第1の操作子に既に割り当てられていた楽音の上記選択した第1の操作子への割り当てを解除するとともに、上記選択した第1の操作子に既に割り当てられていた楽音または上記選択した第1の操作子に既に割り当てられていた楽音を指し示すポインタを上記記憶手段に記憶する第1の制御手段と、上記記憶手段に記憶された楽音または上記記憶手段に記憶されたポインタの指し示す楽音を、上記複数の第1の操作子の中からいずれかの第1の操作子を選択して割り当てる第2の制御手段とを有するようにしたものである。
従って、本発明のうち請求項1に記載の発明によれば、第1の操作子のいずれかに割り当てられている波形データを、いずれか他の第1の操作子に容易に割り当てることができる。
【0009】
ここで、例えば、本発明のうち請求項2に記載の発明のように、上記複数の第1の操作子への楽音の割り当てのパターンが複数設けられているとともに、いずれかのパターンを選択可能であり、上記第2の制御手段は、いずれかのパターンにおいて上記第1の制御手段により割り当て解除された楽音を、任意のパターンにおいて上記複数の第1の操作子の中からいずれかの第1の操作子を選択して割り当てることを可能とするようにしてもよい。
【0010】
また、本発明のうち請求項3に記載の発明は、楽音の割り当てがそれぞれ可能であるとともに、操作に応じて割り当てられている楽音の再生開始を指示する複数の第1の操作子と、一時的に楽音の割り当てが可能な第2の操作子と、上記複数の第1の操作子の中からいずれかの第1の操作子を選択し、上記選択した第1の操作子に既に割り当てられていた楽音の上記選択した第1の操作子への割り当てを解除するとともに、上記選択した第1の操作子に既に割り当てられていた楽音を上記第2の操作子に割り当てる第1の制御手段と、上記第1の制御手段により上記第2の操作子に割り当てられた楽音を、上記複数の第1の操作子の中からいずれかの第1の操作子を選択して割り当てる第2の制御手段とを有するようにしたものである。
従って、本発明のうち請求項3に記載の発明によれば、第1の操作子のいずれかに割り当てられている楽音を、第2の操作子に一時的に割り当てておき、第2の操作子に一時的に割り当てておいた楽音を第1の操作子のいずれかに容易に割り当てることができる。
【0011】
ここで、例えば、本発明のうち請求項4に記載の発明のように、上記複数の第1の操作子への楽音の割り当てのパターンが複数設けられているとともに、いずれかのパターンを選択可能であり、上記第2の制御手段は、いずれかのパターンにおいて上記第1の制御手段により割り当て解除されるとともに上記第2の操作子に割り当てられた楽音を、任意のパターンにおいて上記複数の第1の操作子の中からいずれかの第1の操作子を選択して割り当てることを可能とするようにしてもよい。
【0012】
また、上記第2の操作子は、例えば、本発明のうち請求項5に記載の発明のように、操作に応じて割り当てられている楽音の再生開始指示を行うものとすることができる。
【0013】
また、上記第2の制御手段は、例えば、本発明のうち請求項6に記載の発明のように、上記第1の制御手段により上記第2の操作子に割り当てられた楽音を、上記複数の第1の操作子の中からいずれかの第1の操作子を選択して割り当てると、上記第2の操作子に割り当てられていた楽音の上記第2の操作子への割り当てを解除するものとすることができる。
【0014】
また、例えば、本発明のうち請求項7に記載の発明のように、さらに、上記複数の第1の操作子にそれぞれ楽音が割り当てられているか否かを表示するとともに、上記第2の操作子に楽音が割り当てられているか否かを表示する表示手段を有するようにしてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による電子楽器の実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0016】
図1には、本発明による電子楽器の全体構成を表すブロック構成図が示されている。
【0017】
この電子楽器は、その全体の動作の制御を中央処理装置(CPU)10を用いて制御するように構成されており、このCPU10には、バス12を介して、アナログ/デジタル変換器(A/D)14と、後述する各種の処理に必要なプログラムやデータなどを記憶したリード・オンリ・メモリ(ROM)16と、処理に必要とされるワーキング・エリアの他に波形データ記憶領域、パッド操作子管理マップ記憶領域ならびに現バンク番号記憶領域などが設けられたランダム・アクセス・メモリ(RAM)18と、後述する各種の設定を行なうため操作子群や演奏を行なうための操作子ならびに表示器などが設けられた操作パネル20と、波形データをの再生を行う再生器22と、デジタル/アナログ変換器(D/A)24とが接続されている。
【0018】
即ち、図1に示す電子楽器においては、CPU10によって全体の動作の制御が行われるものであり、外部から入力された音声信号(楽音信号)は、アナログ/デジタル変換器14によりA/D変換され波形データとして、CPU10の制御のもとにRAM18の波形データ記憶領域に記憶される。そして、RAM18の波形データ記憶領域に記憶されている波形データは、再生器22により読み出され、デジタル/アナログ変換器24によりD/A変換されて音声信号(楽音信号)として出力されるものである。
【0019】
図2には、操作パネル20の構成が示されており、操作パネル20には、図2上において数字1〜16により示す16個のパッド操作子30と、クリップ・ボード操作子32と、バンク切り換え操作子34と、サンプリング操作子36と、デリート操作子38と、スタッフ操作子40と、イエス(Yes)操作子42と、ノー(No)操作子44と、図2上において数字0〜9により示す10個のキーよりなるテン・キー46と、表示器としての液晶ディスプレイ装置(LCD)48とが設けられている。
【0020】
ここで、パッド操作子30は波形データが割り当てられるものであり、図2上における数字1〜16に対応してパッド番号1〜16がふられて管理されている。そして、各パッド操作子30の操作に応じて、操作されたパッド操作子30に割り当てられている波形データが再生されることになる。
【0021】
クリップ・ボード操作子32は、パッド操作子30への波形データの割り当てを変更するときに使用する操作子であり、割り当て変更時に一時的に波形データが割り当てられるものである。
【0022】
なお、各パッド操作子30およびクリップ・ボード操作子32は自照式になっていて、波形データが割り当てられているときには点灯し、波形データが割り当てられていないときには消灯するようになっており、波形データの割り当てられている操作子と波形データが割り当てられていない操作子とを、一目で識別することができるようになされている。
【0023】
そして、点灯しているパッド操作子30あるいはクリップ・ボード操作子32を操作すると、操作された操作子に割り当てられている波形データが再生されることになるが、消灯しているパッド操作子30あるいはクリップ・ボード操作子32を操作しても、波形データが再生されることはない。
【0024】
なお、各パッド操作子30への波形データの割り当てパターンは9種類あり、この電子楽器においては、このパターンを「バンク」と称している。そして、バンク切り換え操作子34を操作する度に、所定の順番でバンクが切り換わり、任意のバンクを選択することができるようになる。なお、9種類のバンクには、バンク番号1〜9がふられて管理されている。
【0025】
また、サンプリング操作子36は、外部から入力された音声信号を録音するためのサンプリング・モードに移行することを指示するための操作子であり、自照式となされている。
【0026】
また、デリート操作子38は、パッド操作子30に割り当てられている波形データの割り当て解除をするときに用いられる操作子である。
【0027】
また、スタッフ操作子40は、波形データの割り当てられていないパッド操作子(空パッド操作子)30があるときに、当該パッド操作子(空パッド操作子)30のバンクにおいて当該パッド操作子(空パッド操作子)30のパッド番号よりパッド番号の大きいパッド操作子30ならびに当該パッド操作子(空パッド操作子)30のバンクのバンク番号よりバンク番号が大きいバンクのパッド操作子30に割り当てられている波形データを、空いているパッド操作子30に順次割り当て直すことにより、小さいバンク番号のバンクにおいて小さいパッド番号のパッド操作子30に集中的に波形データを割り当てるときに用いる操作子である。
【0028】
また、テン・キー46は、スタッフ操作子40により波形データの割り当て直しを行う対象となるバンク番号で指定するために用いるものである。
【0029】
また、LCD48は、各種メッセージを表示するものであり、上下2段の表示画面を有している。そして、上段の表示画面48aには、現在のモードを示すメッセージが表示され、下段の表示画面48bには、使用者に対して選択を促すメッセージや現在のモードにおける状態を示すメッセージが表示される。
【0030】
また、Yes操作子42は、LCD48に表示されたメッセージに対してYes(イエス)の回答を行うときに操作する操作子であり、No操作子44は、LCD48に表示されたメッセージに対してNo(ノー)の回答を行うときに操作する操作子である。
【0031】
次ぎに、RAM18について説明すると、上記したようにRAM18には、処理に必要とされるワーキング・エリア、波形データ記憶領域、パッド操作子管理マップ記憶領域ならびに現バンク番号記憶領域などが設けられている。
【0032】
図3には、パッド操作子管理マップ記憶領域に記憶されるパッド操作子管理マップのフォーマットが概念的に示されている。
【0033】
図3に示されるように、パッド操作子管理マップには、バンク番号1〜9の各バンク毎およびパッド番号1〜16のパッド操作子30毎に、そのバンクのそのパッド操作子30に割り当てられている波形データの記憶位置(波形データ記憶位置)を示す情報および波形データが割り当てられているか否か(波形データ割当有無)を示す情報が記憶されている。
【0034】
ここで、各波形データはRAM18の波形データ記憶領域に記憶されているが、各波形データの時間長は任意のものであるため、波形データ記憶領域においては各波形データに対して可変長の記憶領域が割り当てられるようになっている。このため、パッド操作子管理マップでは、各パッド操作子30に対して、そのパッド操作子30に対応する波形データが波形データ記憶領域のいずれの記憶位置に記憶されているか(波形データ記憶位置)を示す情報を記憶することにより、パッド操作子30と波形データとを対応付けるようになされている。
【0035】
なお、クリップ・ボード操作子32に関しても、特に図示はしないが、上記したパッド操作子30のパッド操作子管理マップと同様な記憶領域がRAM18に設けられており、波形データの記憶位置を示す情報および波形データが割り当てられているか否かを示す情報が記憶されるようになされている。
【0036】
そして、パッド操作子30、クリップ・ボード操作子32が操作されたときには、波形データの記憶位置を示す情報に基づいて波形データの記憶位置を求め、その記憶位置の波形データの再生開始を再生器22に指示することにより、波形データの再生が開始されることになる。
【0037】
なお、再生器22は、波形データの最後まで再生を行ったときに、その再生を停止する。
【0038】
また、図4には、現バンク番号記憶領域が概念的に示されており、この現バンク番号記憶領域には、現在選択されているバンク(現バンク)のバンク番号(現バンク番号)が記憶されるものである。
【0039】
即ち、バンク切り換え操作子34の操作によりバンク切り換えが指示されたときには、この現バンク番号記憶領域の記憶内容が、バンク切り換え操作子34の操作により切り換えが指示されたバンクのバンク番号たる現バンク番号に書き換えられることになる。
【0040】
そして、パッド操作子30が操作されたときには、現バンク番号記憶領域に記憶された現バンク番号に基づいて、パッド操作子管理マップにおける当該現バンク番号に対応するバンク番号であって操作されたパッド操作子30に対応する領域が参照されることになる。
【0041】
次に、図5に示すサンプリング操作(演奏モード)処理のフローチャートを参照しながら、演奏モードにおいてサンプリング操作子36を操作したときの処理を説明する。
【0042】
即ち、演奏モードにおいてサンプリング操作子36が操作されたときには、図5のサンプリング操作(演奏モード)処理のフローチャートに示される処理が実行されるものである。
【0043】
このサンプリング操作(演奏モード)処理のフローチャートにおいては、まず、ステップS502において、LCD48の上段の表示画面48aに「サンプリング・モード」と表示するとともにサンプリング操作子36を点滅させ、サンプリング・モードに移行したことを表示する。
【0044】
スタート502の処理を終了すると、ステップS503へ進み、パッド操作子管理マップを参照し、現バンク番号に対応するバンク番号のバンクにおいて、波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30を検索する。ステップS503の処理を終了すると、ステップS504へ進み、ステップS503において波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30があったか否かを判断する。
【0045】
ステップS504において、波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30があったと判断された場合には、波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30のうち最もパッド番号が小さいパッド操作子30を波形データの割り当て対象のパッド操作子30として選択し、そのパッド操作子(空きパッド)30を点滅させ(ステップS506)、演奏モードからサンプリング・モードにおけるサンプリング・スタンバイ状態に移行し(ステップS508)、このサンプリング操作(演奏モード)処理を終了する。
【0046】
なお、サンプリング操作子36が操作される前の状態において、現バンクにおいて波形データが割り当てられているパッド操作子30は点灯され、また、現バンクにおいて波形データが割り当てられていないパッド操作子30は消灯されており、このサンプリング操作(演奏モード)処理により新たな波形データの割り当て対象のパッド操作子30が点滅状態とされるものである。このため、使用者は、いずれのパッド操作子30がいずれの状態にあるかを、一目で識別することができることになる。
【0047】
一方、スタート504において、波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30がなかったと判断された場合には、LCD48の下段の表示画面48bに「パッド選択」と表示して、使用者に対してパッド操作子30を選択するように促し(ステップS510)、パッド操作子30あるいはバンク切り換え操作子34が操作されるまで待機する(ステップS512)。
【0048】
そして、パッド操作子30あるいはバンク切り換え操作子34のいずれかが操作された場合にはステップS514へ進み、操作されたのがパッド操作子30、バンク切り換え操作子34のいずれであるかを検出する。
【0049】
ステップS514において、バンク切り換え操作子34の操作が検出された場合には、ステップS516へ進み、LCD48の下段の表示画面48bにおける「パッド選択」の表示を消去してバンクを切り換え、パッド操作子管理マップを参照して新たなバンクにおいて波形データが割り当てられているパッド操作子30を点灯するとともに、波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30を消灯し、それからステップS503へ戻って、新たなバンクにおける波形データが割り当てられているパッド操作子(空きパッド)30の検索の処理を行う。
【0050】
一方、ステップS514において、パッド操作子30の操作が検出された場合には、操作されたパッド操作子30を波形データの割り当て対象のパッド操作子30として選択し、LCD48の下段の表示画面48bの表示内容を「パッド選択」から「上書き?」に差し替え、操作されたパッド操作子30を点滅させる(ステップS518)。「上書き?」表示は使用者に対して、そのパッド操作子30に既に割り当てられている波形データを消去し、新たな波形データを割り当ててよいか否かを問うものである。
【0051】
それから、ステップS522へ進み、Yes操作子42が操作されたか否かを判断する。
【0052】
ステップS522において、Yes操作子42が操作されたと判断された場合には、「パッド選択」表示を消去し、サンプリング・スタンバイ状態に移行し(ステップS508)、このサンプリング操作(演奏モード)処理を終了する。
【0053】
一方、ステップS522において、Yes操作子42が操作されたと判断されなかった場合には、ステップS524へ進み、No操作子44が操作されたか否かを判断する。
【0054】
ステップS524において、No操作子44が操作されたと判断された場合には、ステップS510の「パッド選択」表示状態に戻ることになる。
【0055】
一方、ステップS524において、No操作子44が操作されたと判断されなかった場合には、ステップS522へ戻ることになる。
【0056】
なお、図示されていないが、サンプリング・スタンバイ状態に移行した後にバンク切り換え操作子34が操作された場合には、それまで波形データの割り当て対象として選択されていたパッド操作子30に関して選択状態を解除し(選択以前の表示状態に戻す)、上記した処理と同様にバンクを切り換え(ステップS516)、波形データが割り当てられているパッド操作子(空きパッド)30の検索の処理(ステップS503)へ戻る。
【0057】
同様に、サンプリング・スタンバイ状態に移行した後にパッド操作子30が操作された場合には、波形データの割当て対象としてそれまで選択されていたパッド操作子30の選択状態を解除し、新たに操作されたパッド操作子30について空きパッドか否かを判断する処理を行い、新たに操作されたパッド操作子30が空きパッドである場合にはステップS506以降の処理に進み、新たに操作されたパッド操作子30が空きパッドでない場合にはステップS510以降の処理に進む。
【0058】
この場合には、各パッド操作子30への波形データの割り当て状態が表示されているため、使用者は、未だ波形データが割り当てられていないパッド操作子30を容易に指定することができる。
【0059】
つまり、演奏モードにおいてサンプリング操作子36が操作された場合には、現バンクのうち波形データが未だ割り当てられていない、即ち、空いているパッド操作子30が自動的に選択され、このパッド操作子30が新たな波形データの割り当て対象とされることになる。
【0060】
また、空いているパッド操作子30がない場合、あるいは使用者が別のパッド操作子30または別のバンクのパッド操作子30に波形データを割り当てたいと望む場合には、任意のパッド操作子30あるいは任意のバンクの任意のパッド操作子30を割り当て対象とすることができる。
【0061】
そして、波形データの割り当て対象とされたパッド操作子30は点滅状態とされ、使用者は、いずれのパッド操作子30が割り当て対象とされているかを、一目で識別することができるものである。
【0062】
次に、図6に示すサンプリング操作(スタンバイ状態)処理のフローチャートを参照しながら、サンプリング・スタンバイ状態においてサンプリング操作子36を操作したときの処理を説明する。
【0063】
即ち、サンプリング・スタンバイ状態においてサンプリング操作子36が操作されたときには、図6のサンプリング操作(スタンバイ状態)処理のフローチャートに示される処理が実行されるものである。
【0064】
このサンプリング操作(スタンバイ状態)処理のフローチャートにおいては、まず、ステップS602において、外部から入力される波形データの記憶を開始する。このステップS602の処理により、図示しないサンプリング周期毎の処理により入力される波形データが、RAM18の波形データ記憶領域に記憶されるようになる。
【0065】
ステップS602の処理を終了すると、LCD48の下段の表示画面48bに「サンプリング中」と表示するとともに、サンプリング操作子36および選択されている波形データの割り当て対象のパッド操作子30を点灯させ(ステップS604)、サンプリング・スタンバイ状態からサンプリング中状態に移行し(ステップS606)、このサンプリング操作(スタンバイ状態)処理を終了する。即ち、サンプリング・スタンバイ状態においてサンプリング操作子36を操作すると、サンプリングが開始されることになる。
【0066】
次に、図7に示すサンプリング操作(サンプリング中状態)処理のフローチャートを参照しながら、サンプリング中状態においてサンプリング操作子36を操作したときの処理を説明する。
【0067】
即ち、サンプリング中状態においてサンプリング操作子36が操作されたときには、図7のサンプリング操作(サンプリング中状態)処理のフローチャートに示される処理が実行されるものである。
【0068】
このサンプリング操作(サンプリング中状態)処理のフローチャートにおいては、まず、ステップS702において、波形データの記憶を停止する。
【0069】
ステップS702の処理を終了すると、ステップS704へ進み、記憶した波形データを現バンクの割り当て対象として選択されているパッド操作子30に割り当てる。具体的には、現バンクに関してパッド操作子管理マップの割り当て対象として選択されているパッド操作子30に対応する欄に、記憶した波形データの記憶位置を示す情報と波形データが割り当てられていることを示す情報とを記憶する。
【0070】
ステップS704の処理を終了すると、LCD48の下段の表示画面48bの表示内容を「終了 再サンプリング?」に差し替え(ステップS706)、パッド操作子30、Yes操作子42ならびにNo操作子44のいずれかが操作されるまで待機する(ステップS708)。
【0071】
それから、ステップS710に進み、パッド操作子30、Yes操作子42ならびにNo操作子44のいずれが操作されたかを判断する。
【0072】
ステップS710において、パッド操作子30が操作されたと判断された場合には、ステップS712へ進み、操作されたパッド操作子30が波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30であるか否かを判断する。
ステップS712において、操作されたパッド操作子30が波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30でない、即ち、操作されたパッド操作子30に波形データが割り当てられている場合には、操作されたパッド操作子30に割り当てられている波形データを再生し(ステップS714)、それから待機状態(ステップS708)に戻る。
【0073】
従って、使用者は、サンプリング終了後に新たに波形データの割り当てられたパッド操作子30を操作することにより、いま記憶した波形データが適当なものか否かを判断することができる。
【0074】
なお、このとき別のパッド操作子30を操作したときにも波形データが再生されるので、新たな波形データを既にサンプリングした波形データと比較することも可能となる。
【0075】
また、ステップS710において、Yes操作子42が操作されたと判断された場合には、LCD48の上段の表示画面48aに「演奏モード」と表示するとともに、下段の表示画面48bの表示を消去し(ステップS716)、演奏モードに移行して(ステップS718)、このサンプリング操作(サンプリング中状態)処理を終了する。
【0076】
また、ステップS710において、No操作子44が操作されたと判断された場合には、LCD48の下段の表示画面48bの表示を消去し、サンプリング・スタンバイ状態に移行して(ステップS720)、このサンプリング操作(サンプリング中状態)処理を終了する。
【0077】
即ち、サンプリング中状態においてサンプリング操作子36を操作するとサンプリングを停止し、サンプリングした波形データをパッド操作子30の操作に応じて再生したり、No操作子44の操作に応じてサンプリングをやり直したりすることができる。
【0078】
次に、図8に示すパッド操作(演奏モード)処理のフローチャートを参照しながら、演奏モードにおいてパッド操作子30を操作したときの処理を説明する。
即ち、演奏モードにおいてパッド操作子30が操作されたときには、図8のパッド操作(演奏モード)処理のフローチャートに示される処理が実行されるものである。
【0079】
このパッド操作(演奏モード)処理のフローチャートにおいては、まず、ステップS802において、クリップ・ボード操作子32が操作中であるか否かを判断する。
【0080】
ステップS802において、クリップ・ボード操作子32が操作中でないと判断された場合には、ステップS804へ進み、操作されたパッド操作子30が、現バンクにおいて波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30であるか否かを判断する。
【0081】
ステップS804において、操作されたパッド操作子30が、現バンクにおいて波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30でないと判断された場合、即ち、現バンクにおいて波形データが割り当てられているパッド操作子30が操作された場合には、ステップS806へ進み、操作されたパッド操作子30に割り当てられている波形データを再生し、このパッド操作(演奏モード)処理を終了する。
【0082】
つまり、クリップ・ボード操作子32が操作されていない状態で、現バンクにおいて波形データが割り当てられているパッド操作子30が操作された場合には、操作されたパッド操作子30に割り当てられている波形データを再生するものである。この処理により、パッド操作子30を用いた演奏が行われることになる。
【0083】
一方、ステップS804において、操作されたパッド操作子30が、現バンクにおいて波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30であると判断された場合には、そのままこのパッド操作(演奏モード)処理を終了する。
【0084】
また、ステップS802において、クリップ・ボード操作子32が操作中であると判断された場合には、ステップS808へ進み、クリップ・ボード操作子32に波形データが割り当てられているか否かを判断する。
【0085】
ステップS808において、クリップ・ボード操作子32に波形データが割り当てられていないと判断された場合には、そのままこのパッド操作(演奏モード)処理を終了する。
【0086】
一方、ステップS808において、クリップ・ボード操作子32に波形データが割り当てられていると判断された場合には、ステップS810へ進み、操作されたパッド操作子30が、現バンクにおいて波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30であるか否かを判断する。
【0087】
即ち、クリップ・ボード操作子32に波形データが割り当てられている状態で、クリップ・ボード操作子32を操作しながらパッド操作子30を操作した場合には、現バンクにおいて操作されたパッド操作子30に波形データが割り当てられているか否かを判断する。
【0088】
ステップS810において、操作されたパッド操作子30が、現バンクにおいて波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30であると判断された場合には、ステップS812へ進み、クリップ・ボード操作子32に割り当てられていた波形データを、現バンクの操作されたパッド操作子30に割り当てる。具体的には、現バンクに関するパッド操作子管理マップの操作されたパッド操作子30に対応する欄に、クリップ・ボード操作子32に割り当てられていた波形データの記憶位置を示す情報と波形データが割り当てられていることを示す情報とを記憶し、クリップ・ボード操作子32に関して波形データが割り当てられていないことを示す情報を記憶する。
【0089】
ステップS812の処理を終了すると、ステップS814へ進み、クリップ・ボード操作子32を消灯し、操作されたパッド操作子30を点灯して、このパッド操作(演奏モード)処理を終了する。
【0090】
一方、ステップS810において、操作されたパッド操作子30が、現バンクにおいて波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30でないと判断された場合、即ち、現バンクにおいて波形データが割り当てられているパッド操作子30が操作された場合には、LCD48の下段の表示画面48bに「上書き?」を表示するとともに、操作されたパッド操作子30を点滅させる(ステップS816)。「上書き?」表示は使用者に対して、操作されたパッド操作子30に既に割り当てられている波形データを消去して新たな波形データを割り当ててもよいか否かを問うものである。
【0091】
それから、ステップS818へ進み、Yes操作子42が操作されたか否かを判断する。
【0092】
ステップS818において、Yes操作子42が操作されたと判断された場合には、「上書き?」表示を消去し、ステップS812の処理へ進み、クリップ・ボード操作子32に割り当てられていた波形データを、現バンクの操作されたパッド操作子30に割り当てるものである。
【0093】
一方、ステップS818において、Yes操作子42が操作されたと判断されなかった場合には、ステップS820へ進み、No操作子44が操作されたか否かを判断する。
【0094】
ステップS820において、No操作子44が操作されたと判断された場合には、「上書き?」表示を消去し、さらにステップS816で点滅状態とされたパッド操作子30を点灯状態に戻し、このパッド操作(演奏モード)処理を終了する。
【0095】
一方、ステップS820において、No操作子44が操作されたと判断されなかった場合には、ステップS818へ戻ることになる。
【0096】
次に、図9に示すクリップ・ボード操作(演奏モード)処理のフローチャートを参照しながら、演奏モードにおいてクリップ・ボード操作子32を操作したときの処理を説明する。
【0097】
即ち、演奏モードにおいてクリップ・ボード操作子32が操作されたときには、図9のクリップ・ボード操作(演奏モード)処理のフローチャートに示される処理が実行されるものである。なお、このクリップ・ボード操作(演奏モード)処理の処理内容は、図8に示すパッド操作(演奏モード)処理の処理内容と逆の内容になっている。
【0098】
即ち、このクリップ・ボード操作(演奏モード)処理のフローチャートにおいては、まず、ステップS902において、パッド操作子30が操作中であるか否かを判断する。
【0099】
ステップS902において、パッド操作子30が操作中でないと判断された場合には、ステップS904へ進み、クリップ・ボード操作子32に波形データが割り当てられているか否かを判断する。
【0100】
ステップS904において、クリップ・ボード操作子32に波形データが割り当てられていると判断された場合には、ステップS906へ進み、クリップ・ボード操作子32に割り当てられている波形データを再生し、このクリップ・ボード操作(演奏モード)処理を終了する。
【0101】
つまり、パッド操作子30が操作されていない状態で、波形データが割り当てられているクリップ・ボード操作子32が操作された場合には、クリップ・ボード操作子32に割り当てられている波形データを再生するものである。この処理により、クリップ・ボード操作子32を用いた演奏が行われることになる。
【0102】
一方、ステップS904において、クリップ・ボード操作子32に波形データが割り当てられていないと判断された場合には、そのままこのクリップ・ボード操作(演奏モード)処理を終了する。
【0103】
また、ステップS902において、パッド操作子30が操作中であると判断された場合には、ステップS908へ進み、操作されたパッド操作子30が、現バンクにおいて波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30であるか否かを判断する。
【0104】
ステップS908において、操作されたパッド操作子30が、現バンクにおいて波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30であると判断された場合には、そのままこのクリップ・ボード操作(演奏モード)処理を終了する。
【0105】
一方、ステップS908において、操作されたパッド操作子30が、現バンクにおいて波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30でないと判断された場合、即ち、現バンクにおいて操作されたパッド操作子30に波形データが割り当てられている場合には、ステップS910へ進み、クリップ・ボード操作子32に波形データが割り当てられているか否かを判断する。
【0106】
即ち、現バンクにおいて操作されたパッド操作子30に波形データが割り当てられている状態で、パッド操作子30を操作しながらクリップ・ボード操作子32を操作した場合には、クリップ・ボード操作子32に波形データが割り当てられているか否かを判断する。
【0107】
ステップS910において、クリップ・ボード操作子32に波形データが割り当てられていないと判断された場合には、ステップS912へ進み、現バンクにおいて操作されたパッド操作子30に割り当てられていた波形データを、クリップ・ボード操作子32に割り当てる。具体的には、クリップ・ボード操作子32に関して、現バンクにおいて操作されたパッド操作子30に割り当てられていた波形データの記憶位置を示す情報と波形データが割り当てられていることを示す情報とを記憶し、現バンクに関するパッド操作子管理マップの操作されたパッド操作子30に対応する欄に、波形データが割り当てられていないことを示す情報を記憶する。
【0108】
ステップS912の処理を終了すると、ステップS914へ進み、操作されたパッド操作子30を消灯し、クリップ・ボード操作子32を点灯して、このクリップ・ボード操作(演奏モード)処理を終了する。
【0109】
一方、ステップS910において、クリップ・ボード操作子32に波形データが割り当てられていると判断された場合には、LCD48の下段の表示画面48bに「上書き?」を表示するとともに、クリップ・ボード操作子32を点滅させ(ステップS916)、「上書き?」表示は使用者に対して、クリップ・ボード操作子32に既に割り当てられている波形データを消去して新たな波形データを割り当ててもよいか否かを問うものである。
【0110】
それから、ステップS918へ進み、Yes操作子42が操作されたか否かを判断する。
【0111】
ステップS918において、Yes操作子42が操作されたと判断された場合には、「上書き?」表示を消去し、ステップS912の処理へ進み、現バンクにおいて操作されたパッド操作子30に割り当てられていた波形データを、クリップ・ボード操作子32に割り当てるものである。
【0112】
一方、ステップS918において、Yes操作子42が操作されたと判断されなかった場合には、ステップS920へ進み、No操作子44が操作されたか否かを判断する。
【0113】
ステップS920において、No操作子44が操作されたと判断された場合には、「上書き?」表示を消去し、さらにステップS916で点滅状態とされたクリップ・ボード操作子32を点灯状態に戻し、このクリップ・ボード操作(演奏モード)処理を終了する。
【0114】
一方、ステップS920において、No操作子44が操作されたと判断されなかった場合には、ステップS918へ戻ることになる。
【0115】
従って、あるパッド操作子30に割り当てられている波形データを、別のパッド操作子30に割り当てるときには、次の手順の操作を行えばよい。
【0116】
手順1:波形データの移し元のパッド操作子30(点灯している)を操作したまま、クリップ・ボード操作子32を操作する。
【0117】
この手順1の操作により、パッド操作子30に割り当てられていた波形データが、クリップ・ボード操作子32に移される。このとき、このパッド操作子30は消灯され、クリップ・ボード操作子32は点灯される。このことは、このパッド操作子30に波形データが割り当てられてない状態となったことと、クリップ・ボード操作子32に波形データが割り当てられている状態となったことを示している。
【0118】
この状態において、クリップ・ボード操作子32を操作すると、クリップ・ボード操作子32に移された波形データが再生される。
【0119】
なお、クリップ・ボード操作子32が点灯しており、クリップ・ボード操作子32に既になんらかの波形データが割り当てられている状態で手順1の操作を行ったときには、LCD48に「上書き?」(この「上書き?」は、「いまクリップ・ボード操作子32に割り当てられている波形データを消去して重ね書きするか?」を意味する。)のメッセージが表示され、クリップ・ボード操作子32が点滅する。
【0120】
ここで、重ね書きしてもよい場合には、YES操作子42を操作する。そして、YES操作子42を操作した場合には、波形データがパッド操作子30からクリップ・ボード操作子32に移される。
【0121】
重ね書きしたくない場合には、NO操作子44を操作する。そして、NO操作子44を操作した場合には、処理が中断され、波形データの移動は行われない。手順2:クリップ・ボード操作子32を操作しながら、波形データの移し先のパッド操作子30を操作する。
【0122】
この手順2の操作により、クリップ・ボード操作子32に割り当てられいた波形データが、操作されたパッド操作子30に移される。このとき、クリップ・ボード操作子32は消灯され、操作されたパッド操作子30は点灯される。このことは、クリップ・ボード操作子32に波形データが割り当てられていない状態となったことと、操作されたパッド操作子30に波形データが割り当てられている状態となったことを示している。
【0123】
この状態において、このパッド操作子30を操作すると、このパッド操作子30に移された波形データが再生される。
【0124】
なお、移し先のパッド操作子30が点灯しており、このパッド操作子30に既になんらかの波形データが割り当てられている状態で手順2の操作を行ったときには、LCD48に「上書き?」(この「上書き?」は、「いまパッド操作子30に割り当てられている波形データを消去して重ね書きするか?」を意味する。)のメッセージが表示され、そのパッド操作子30が点滅する。
【0125】
ここで、重ね書きしてもよい場合には、YES操作子42を操作する。そして、YES操作子42を操作した場合には、波形データがクリップ・ボード操作子32からパッド操作子30に移される。
【0126】
重ね書きしたくない場合には、NO操作子44を操作する。そして、NO操作子44を操作した場合には、処理が中断され、波形データの移動は行われない。なお、上記した手順1ならびに手順2の操作は、異なるバンク間においても可能である。即ち、あるバンクを選択した状態で上記の手順1の操作を行い、その後にバンクを切り換えて手順2の操作を行う。このような操作により、あるバンクでパッド番号1のパッド操作子30に割り当てられていた波形データを、別のバンクのパッド番号1のパッド操作子30やパッド番号5のパッド操作子30に割り当て直すことができる。
【0127】
また、上記した波形データの移し替え機能を利用することにより、任意のパッドに割り当てられている波形データを消去することができる。即ち、波形データを消去したいパッド操作子30を操作しながらクリップ・ボード操作子32を操作する、という操作を波形データを消去したいパッド操作子30に関して繰り返す。このとき、操作されたパッド操作子30は波形データが割り当てられていない状態となり消灯し、クリップ・ボード操作子32は、最後に操作されたパッド操作子30に割り当てられていた波形データが割り当てられた状態となり点灯する。
【0128】
次に、図10に示すデリート操作(演奏モード)処理のフローチャートを参照しながら、演奏モードにおいてデリート操作子38を操作したときの処理を説明する。
【0129】
即ち、演奏モードにおいてデリート操作子38が操作されたときには、図10のデリート操作(演奏モード)処理のフローチャートに示される処理が実行されるものである。
【0130】
このデリート操作(演奏モード)処理のフローチャートにおいては、まず、ステップS1002において、パッド操作子30が操作中であるか否かを判断する。
【0131】
ステップS1002において、パッド操作子30が操作中であると判断された場合、即ち、パッド操作子30を操作しながらデリート操作子38を操作した場合には、ステップS1004へ進み、現バンクにおける操作中のパッド操作子30に割り当てられている波形データの割り当てが解除される。具体的には、現バンクに関するパッド操作子管理マップの操作中のパッド操作子30に対応する欄に、波形データが割り当てられていないことを示す情報を記憶する。
【0132】
なお、このとき、操作中のパッド操作子30に割り当てられていた波形データを消去し、波形データ記憶領域の未記憶部分を広げるようにしてもよい。
【0133】
あるいは、デリート操作子38が操作されたときには、パッド操作子管理マップの波形データが割り当てられているか否かを示す欄のみを書き換えておき、所定の操作指示により、パッド操作子管理マップにおいて波形データが割り当てられていないことを示す情報が記憶されているパッド操作子30に対して、以前割り当てられていた波形データをまとめて消去するようにしてもよい。
【0134】
ステップS1004の処理を終了すると、ステップS1006へ進み、変更されたパッド操作子管理マップの記憶内容に基づいて、現バンクにおいて波形データの割り当てられているパッド操作子30を点灯するとともに、現バンクにおいて波形データの割り当てられていないパッド操作子30を消灯し、このデリート操作(演奏モード)処理を終了する。
【0135】
一方、ステップS1002において、パッド操作子30が操作中でないと判断された場合には、そのままこのデリート操作(演奏モード)処理を終了する。
【0136】
次に、図11に示すスタッフ操作(スタッフ・モード)処理のフローチャートを参照しながら、演奏モードにおいてスタッフ操作子40を操作したときの処理を説明する。
【0137】
即ち、演奏モードにおいてスタッフ操作子40を操作するとスタッフ・モードとなり、波形データのパッド操作子30への割り当てのやり直しが行われるバンクの範囲(先頭バンク、末尾バンク)の設定画面となる。この画面ではLCD48の上段の表示画面48aに「スタッフモード」、下段の表示画面48bに「先頭バンク :末尾バンク」と表示される。テン・キー46の最初の操作で先頭バンクのバンク番号が入力され、次の操作で末尾バンクのバンク番号が入力される。
【0138】
そして、再度スタッフ操作子40を操作すると、図11のスタッフ操作(スタッフ・モード)処理が行なわれる
このスタッフ操作(スタッフ・モード)処理においては、バンク番号bankにテン・キー46で設定された先頭バンク番号startが設定され(ステップS1102)、パッド番号padに「1」が設定される(ステップS1104)。
【0139】
それから、ステップS1106へ進み、パッド操作子管理マップを参照し、バンク番号bankのバンクのパッド番号padのパッド操作子30に波形データが割り当てられているか否か(空きパッドであるか否か)を判断する。
【0140】
ステップS1106において、バンク番号bankのバンクのパッド番号padのパッド操作子30に波形データが割り当てられていないと判断された場合には、ステップS1108へ進み、まずバンク番号bankのバンクにおいてパッド番号がpadより大きなパッド操作子30に関するパッド操作子管理マップの記憶内容を1つパッド番号の小さいパッド操作子30の領域に移し、続いてバンク番号bankよりも1つ大きいバンク番号のバンクのパッド番号1のパッド操作子30に関するパッド操作子管理マップの記憶内容をバンク番号bank番号のパッド番号16のパッド操作子の領域に移し、バンク番号bankよりも1つ大きいバンク番号のバンク内においてパッド操作子管理マップの記憶内容を1つパッド番号の小さいパッド操作子の領域に移し、以下、同様の処理を末尾バンクまで繰り替えす。
【0141】
なお、末尾バンクのパッド番号16のパッド操作子30に関しては、移されるべきパッド操作子管理マップの記憶内容がないので、パッド操作子管理マップに波形データが割り当てられていないことを示す情報を記憶する。
【0142】
同様の処理を、パッド番号padが「16」になるまで、即ち、パッド番号16のパッド操作子に関して処理されるまで、パッド番号padを「1」づつインクリメントしながら上記した処理を繰り返す(ステップS1110→ステップS1112→ステップS1104へ)。
【0143】
そして、パッド番号16のパッド操作子に関する処理が終了したら、ステップS1106へ進み、バンク番号bankが末尾バンク番号endになるまで、即ち、末尾バンクに関して処理されるまで、バンク番号bankを「1」づつインクリメントしながら上記した処理を繰り返す(ステップS1114→ステップS1116→ステップS1104へ)。
【0144】
そして、末尾バンクに関する処理が終了すると、ステップS1118へ進み、変更されたパッド操作子管理マップの記憶内容に基づいて、現バンクにおいて波形データの割り当てられているパッド操作子30を点灯するとともに、現バンクにおいて波形データの割り当てられていないパッド操作子30を消灯し、このスタッフ操作(スタッフ・モード)処理を終了する。
【0145】
従って、上記したスタッフ操作(スタッフ・モード)処理により、波形データが割り当てられているパッド操作子30が、パッド番号の小さい方へ、バンク番号の小さい方へと順次詰められて整理されることになる。
【0146】
例えば、クリップ・ボード操作子32やデリート操作子38を使用することにより、波形データの割り当てられていないパッド操作子30がいろいろなバンク内のあちこちに存在するようになると、演奏の際にまごつくことがある。具体的には、あるバンクのパッド番号1、パッド番号3,パッド番号7,パッド番号9,パッド番号14,パッド番号15ならびにパッド番号16の各パッド操作子30のみに波形データが割り当てられている場合には、波形データが割り当てられているパッド操作子30が飛び飛びに存在することになるために演奏時にまごつくことがある。
【0147】
ところが、上記したスタッフ操作(スタッフ・モード)処理によれば、パッド番号1、パッド番号3,パッド番号7,パッド番号9,パッド番号14,パッド番号15ならびにパッド番号16の各パッド操作子30への波形データの割り当てを、パッド番号1〜7のパッド操作子30に連続的に割り当てられるように波形データの割り当て直しが行われるので、演奏が行いやすくなる。
【0148】
また、バンク番号1のバンクには5つのパッド操作子30のみに波形データが割り当てられており、バンク番号2のバンクには7つのパッド操作子30のみに波形データが割り当てられているような場合には、これらの2つのバンクの波形データを用いて演奏を行なうときにはバンク切り換えを行なう必要があり、演奏操作が非常に煩雑になるものである。
【0149】
ところが、上記したスタッフ操作(スタッフ・モード)処理により、これら計12個の波形データをバンク番号1のバンクに寄せ集めればバンク切り換えを行なわずに演奏を行なうことができ、演奏操作が極めて簡便化される。また、この場合に、バンク番号2のバンクは全て波形データが割り当てられていないパッド操作子(空きパッド)30となるので、ここに新たな波形データをサンプリングして割り当てることができ、波形データの整理が行いやすくなる。
【0150】
次に、図12に示すバンク切換(演奏モード)処理のフローチャートを参照しながら、演奏モードにおいてバンク切り換え操作子34を操作したときの処理を説明する。
【0151】
即ち、演奏モードにおいてバンク切り換え操作子34が操作されたときには、図12のバンク切換(演奏モード)処理のフローチャートに示される処理が実行されるものである。
【0152】
このバンク切換(演奏モード)処理のフローチャートにおいては、まず、ステップS1202において、バンク切り換え操作子34の操作に応じてバンクを切り換える。これにより、各パッド操作子30に新たなバンクに対応する波形データが割り当てられる。
【0153】
ステップS1202の処理を終了すると、ステップS1204へ進み、パッド操作子管理マップの記憶内容に基づいて、新たなバンクにおいて波形データの割り当てられているパッド操作子30を点灯するとともに、新たなバンクにおいて波形データの割り当てられていないパッド操作子30を消灯し、このバンク切換(演奏モード)処理を終了する。
【0154】
これにより、各パッド操作子30は、波形データの割り当て状態に応じた表示がなされ、使用者は、いずれのパッドに波形データが割り当てられているかを一目で識別することができる。
【0155】
なお、上記した実施の形態は、以下に示すように変形したもよい。
【0156】
(1)上記した実施の形態においては、クリップ・ボード操作子32からパッド操作子30に波形データを移した場合に、クリップ・ボード操作子32に波形データが割り当てられていない状態となるが、これに限られることなしに、クリップ・ボード操作子32に波形データを残すモードを設けるようにしてもよい。また、パッド操作子30からクリップ・ボード操作子32へ波形データを移す場合にも、パッド操作子30に波形データを残すモードを設けるようにしてもよい。このようにすると、1つの波形データを複数のパッド操作子30に、容易に割り当てることができるようになる。
【0157】
(2)上記した実施の形態においては、クリップ・ボード操作子32には1つのパッド操作子30からのみ、即ち、1つのパッド操作子30の波形データのみを割り当てるようにしたが、これに限られることなしに、複数のパッド操作子30から複数の波形データを割り当てることを可能としてもよい。この場合、これら複数の波形データには名前あるいは番号などの識別符号を付け、識別符号を表示しその中からいずれかの波形データを任意に選択し、選択した波形データをクリップ・ボード操作子32の操作に応じて再生したり、あるいは選択した波形データをクリップ・ボード操作子32からパッド操作子30に移すようにする。
【0158】
(3)上記した実施の形態においては、パッド操作子30には波形データのみを割り当てるようにしたが、これに限られることなしに、波形データの他に当該波形データを再生することにより生成される楽音を規定する楽音制御パラメータも割り当てるようにしてもよい。あるいは、波形データを割り当てるのではなく、生成される楽音を規定する楽音制御パラメータを割り当てるようにしてもよい。
【0159】
(4)上記した実施の形態においては、スタッフ操作子40の操作によりスタッフ操作(スタッフ・モード)処理が実行された場合には、スタッフ処理を指定された範囲のバンクに関してまとめて処理を行なうようにした(後ろのバンクの波形データを前のバンクに移動するようにした。)が、これに限られることなしに、各バンク内で独立してスタッフ処理を行なうモードを設けてもよい。
【0160】
(5)上記した実施の形態においては、各パッド操作子30を自照式としたが、これに限られることなしに、各パッド操作子30への波形データの割り当て状態が表示できるのであれば、他の形態であってもよいことは勿論であり、例えば、各パッド操作子30の近傍に表示器を設けるようにしてもよい。
【0161】
(6)上記した実施の形態においては、パッド操作子管理マップやクリップ・ボード操作子32に関する記憶領域には、波形データそのものではなく、波形データを指し示すポインタとして波形データ記憶位置を記憶するようにしたが、これに限られることなしに、波形データそのものを記憶するようにしてもよい。
【0162】
(7)スタッフ操作(スタッフ・モード)処理を、上記した実施の形態に示した以外の処理方法で行ってもよい。以下に、上記した実施の形態に示した以外の処理方法について説明する。
【0163】
まず、ある処理方法について説明すると、この処理方法においては、予め図3に示したパッド操作子管理マップの1バンク分と同じ構成のワーク・マップを設けておく。そして、まず、波形データのパッド操作子30への割り当てのやり直しを行う先頭のバンクに関して、先頭(1番)のパッド操作子30に関して波形データが割り当てられているか否かを判断し、波形データが割り当てられていればそのパッド操作子30のパッド操作子管理マップの内容をワーク・マップの先頭(1番)のパッド操作子30の領域にコピーした後に、次(2番)のパッド操作子30に関して同様な判断を行う。
【0164】
なお、先頭(1番)のパッド操作子30に波形データが割り当てられていなければ、上記したコピーを行うことなく、次(2番)のパッド操作子30に関して同様な判断を行う。
【0165】
次(2番)のパッド操作子30に波形データが割り当てられていれば、そのパッド操作子30のパッド操作子管理マップの内容をワーク・マップのまだコピーされていないパッド操作子30のうち先頭のパッド操作子30の領域(1番のパッド操作子30に関してコピーを行っていれば2番のパッド操作子30の領域であり、1番のパッド操作子30に関してコピーを行っていなければ1番のパッド操作子30の領域である。)にコピーし、さらに次(3番)のパッド操作子30に関して同様の判断を行う。
【0166】
なお、次(2番)のパッド操作子30に波形データが割り当てられていなければ、上記したコピーを行うことなく、さらに次(3番)のパッド操作子30に関して同様な判断を行う。
【0167】
以下、3番、4番、5番・・・番のパッド操作子30に関して、上記したと同様な処理を行う。
【0168】
こうした処理を繰り返し、先頭のバンクに関する処理が終了したら、次のバンクに関して同様な処理を行う。そして、ワーク・マップの全てのパッド操作子30の領域に対してコピーがなされたら、ワーク・マップの内容をパッド操作子管理マップの割り当てのやり直し行う先頭のバンクの領域にコピーする。
【0169】
続いて、上記した処理を行ったパッド操作子30の次のパッド操作子30から同様の処理を行う。再び、ワーク・マップの全てのパッド操作子30の領域に対してコピーがなされたら、今度はパッド操作子管理マップの今までコピーしたバンクの次のバンク(この説明においては、先頭のバンクの次のバンクである。)の領域にコピーする。
【0170】
以下、同様にして処理を繰り返し、割り当てのやり直しを行う末尾のバンクに関する処理が終了したら、その時点のワーク・マップの内容をパッド操作子管理マップの今までコピーしたバンクの次のバンクの領域にコピーし、パッド操作子管理マップの割り当てのやり直しを行う先頭バンクから末尾のバンクまでの間で、まだワーク・マップからコピーがなされていないパッド操作子30の領域をクリアし、その領域のパッド操作子30に波形データが割り当てられていないことを示す状態とする。
【0171】
なお、ワーク・マップは1バンク分以外の大きさとしても、同様にして処理を行うことができる。
【0172】
さらに、別の処理方法について説明すると、この処理方法においては、まず、割り当てのやり直しを行う先頭のバンクの先頭のパッド操作子30から、パッド番号の小さい順に波形データが割り当てられているパッド操作子30を検索し、波形データが割り当てられているパッド操作子30が見つかった時点で、そのパッド操作子30のパッド操作子管理マップの記憶内容を、パッド操作子管理マップの割り当てやり直しを行う先頭のバンクの先頭のパッド操作子30の領域にコピーする。
【0173】
次に、さきほど見つけたパッド操作子30の次のパッド番号のパッド操作子から同様の検索を行い、波形データが割り当てられているパッド操作子30が見つかった時点で、そのパッド操作子30のパッド操作子管理マップの記憶内容を、パッド操作子管理マップの割り当てやり直しを行う先頭のバンクの次(この説明においては、2番目である。)のパッド操作子30の領域にコピーする。
【0174】
以下、同様にして、その次のパッド操作子30、さらにその次のパッド操作子30と順に処理を行う。そして、先頭のバンクのパッド操作子30に関しての処理が終了したら、次のバンクのパッド操作子30に関して同様な処理を行う。こうしてパッド操作子管理マップの先頭のバンクの全てのパッド操作子30の領域へのコピーがなされたら、その次のバンクのパッド操作子30の領域へコピーする。
【0175】
そして、同様の処理を割り当てのやり直しを行う末尾のバンクの最後のパッド操作子30まで繰り返す。最後に、パッド操作子管理マップの割り当てやり直しを行う先頭のバンクの先頭のパッド操作子30から末尾のバンクの最後のパッド操作子30までの領域の間で、まだコピーのされていない領域に関してその記憶内容をクリアし、その領域のパッド操作子30に波形データが割り当てられていないことを示す状態とする。
【0176】
なお、以上において説明した処理方法以外にも種々の処理方法を採用できるものであり、要するに、割り当てのやり直し対象となる各バンクにおいてパッド操作子30に割り当てられている波形データを、バンクの順番およびそれらの波形データが割り当てられているパッド操作子30の順番通りに、割り当てのやり直し対象の先頭のバンクの先頭のパッド操作子30から後ろのパッド操作子30に向かって、さらに割り当てのやり直し対象のその後方のバンクの先頭のパッド操作子30から後ろのパッド操作子30に向かって、順に割り当て直すことができれば、どのような処理方法を採用してもよいことは勿論である。
【0177】
(8)上記した実施の形態においては、スタッフ処理を行うバンクを指定するようにしたが、全てのバンクに関して一括してスタッフ処理が行われるようにしてもよい。
【0178】
(9)上記した実施の形態においては、スタッフ処理を行うバンクを指定する際に、先頭バンクと末尾バンクとを指定することにより所定の範囲のバンクを指定するようにしたが、これに限られることなしに、スタッフ処理を行うバンクを個別的に指定するようにしてもよい。
【0179】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、ある操作子に割り当てられている楽音を別の操作子に割り当て直すことが、容易に行うことができるようになるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子楽器の全体構成を表すブロック構成図である。
【図2】操作パネルの構成を示す説明図である。
【図3】パッド操作子管理マップ記憶領域に記憶されるパッド操作子管理マップのフォーマットを概念的に示す説明図である。
【図4】現バンク番号記憶領域を概念的に示す説明図である。
【図5】サンプリング操作(演奏モード)処理のフローチャートである。
【図6】サンプリング操作(スタンバイ状態)処理のフローチャートである。
【図7】サンプリング操作(サンプリング中状態)処理のフローチャートである。
【図8】パッド操作(演奏モード)処理のフローチャートである。
【図9】クリップ・ボード操作(演奏モード)処理のフローチャートである。
【図10】デリート操作(演奏モード)処理のフローチャートである。
【図11】スタッフ操作(スタッフ・モード)処理のフローチャートである。
【図12】バンク切換(演奏モード)処理のフローチャートである。
【符号の説明】
10 中央処理装置(CPU)
12 バス
14 アナログ/デジタル変換器(A/D)
16 リード・オンリ・メモリ(ROM)
18 ランダム・アクセス・メモリ(RAM)
20 操作パネル
22 再生器
24 デジタル/アナログ変換器(D/A)
30 パッド操作子
32 クリップ・ボード操作子
34 バンク切り換え操作子
36 サンプリング操作子
38 デリート操作子
40 スタッフ操作子
42 イエス(Yes)操作子
44 ノー(No)操作子
46 テン・キー
48 液晶ディスプレイ装置(LCD)
48a 上段の表示画面
48b 下段の表示画面

Claims (7)

  1. 楽音の割り当てがそれぞれ可能であるとともに、操作に応じて割り当てられている楽音の再生開始を指示する複数の第1の操作子と、
    楽音または楽音を指し示すポインタを記憶可能な記憶手段と、
    前記複数の第1の操作子の中からいずれかの第1の操作子を選択し、前記選択した第1の操作子に既に割り当てられていた楽音の前記選択した第1の操作子への割り当てを解除するとともに、前記選択した第1の操作子に既に割り当てられていた楽音または前記選択した第1の操作子に既に割り当てられていた楽音を指し示すポインタを前記記憶手段に記憶する第1の制御手段と、
    前記記憶手段に記憶された楽音または前記記憶手段に記憶されたポインタの指し示す楽音を、前記複数の第1の操作子の中からいずれかの第1の操作子を選択して割り当てる第2の制御手段と
    を有する電子楽器。
  2. 請求項1に記載の電子楽器において、
    前記複数の第1の操作子への楽音の割り当てのパターン複数設けられているとともに、いずれかのパターンを選択可能であり、
    前記第2の制御手段は、いずれかのパターンにおいて前記第1の制御手段により割り当て解除された楽音を、任意のパターンにおいて前記複数の第1の操作子の中からいずれかの第1の操作子を選択して割り当てることを可能とする
    電子楽器。
  3. 楽音の割り当てがそれぞれ可能であるとともに、操作に応じて割り当てられている楽音の再生開始を指示する複数の第1の操作子と、
    一時的に楽音の割り当てが可能な第2の操作子と、
    前記複数の第1の操作子の中からいずれかの第1の操作子を選択し、前記選択した第1の操作子に既に割り当てられていた楽音の前記選択した第1の操作子への割り当てを解除するとともに、前記選択した第1の操作子に既に割り当てられていた楽音を前記第2の操作子に割り当てる第1の制御手段と、
    前記第1の制御手段により前記第2の操作子に割り当てられた楽音を、前記複数の第1の操作子の中からいずれかの第1の操作子を選択して割り当てる第2の制御手段と
    を有する電子楽器。
  4. 請求項3に記載の電子楽器において、
    前記複数の第1の操作子への楽音の割り当てのパターンが複数設けられているとともに、いずれかのパターンを選択可能であり、
    前記第2の制御手段は、いずれかのパターンにおいて前記第1の制御手段により割り当て解除されるとともに前記第2の操作子に割り当てられた楽音を、任意のパターンにおいて前記複数の第1の操作子の中からいずれかの第1の操作子を選択して割り当てることを可能とする
    電子楽器。
  5. 請求項3に記載の電子楽器において、
    前記第2の操作子は、操作に応じて割り当てられている楽音の再生開始指示を行う
    ものである電子楽器。
  6. 請求項3に記載の電子楽器において、
    前記第2の制御手段は、前記第1の制御手段により前記第2の操作子に割り当てられた楽音を、前記複数の第1の操作子の中からいずれかの第1の操作子を選択して割り当てると、前記第2の操作子に割り当てられていた楽音の前記第2の操作子への割り当てを解除する
    ものである電子楽器。
  7. 請求項に記載の電子楽器において、さらに、
    前記複数の第1の操作子にそれぞれ楽音が割り当てられているか否かを表示するとともに、前記第2の操作子に楽音が割り当てられているか否かを表示する表示手段
    を有する電子楽器。
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