JP3891647B2 - 発電式無電源マウス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電式無電源マウスに関し、特に、回転駆動体に連結された発電器が電力供給を行う発電式無電源マウスに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の発電式無電源マウスとしては、特開平7−225649号公報に開示されたものが知られている。
同公報によれば、コードレスマウス1は、図8に示すように、底部に備えられたボール2と、同ボール2と面接するピンチローラ3と、このピンチローラ3に連結されるとともに同ピンチローラ3の回転力により発電を行う発電機4とを備え、ボール2を回転させることによりピンチローラ3を回転させて発電機4に発電させる。
【0003】
上記ピンチローラ3と発電機4は、シャフト5を介して連結されているため、ボール2が実際に回転する力を発電機4に伝達している。このため、ボール2を回転させている間にだけ発電機4で発電を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の発電式無電源マウスにおいては、ボール2を回転させている間だけしか発電を行うことができなかった。このため、停止時間の多い通常のマウス操作では効率良く発電を行うことができなかった。
【0005】
本発明は、上記課題をかんがみてなされたもので、発電効率の良い発電式無電源マウスの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1にかかる発明は、マウス本体と、上記マウス本体の底面に設置されて同マウス本体の移動で回転する回転駆動体と、伝達された回転力を慣性力で維持するはずみ車に上記回転駆動体の回転力を歯車を介して伝達するはずみ車機構と、上記はずみ車機構に連結された発電器と、上記発電器から電源供給されて蓄電する蓄電部と、上記蓄電部から電源供給されてマウス操作に応じた信号出力するマウス信号出力部とを具備し、上記はずみ車機構は、上記回転駆動体の回転力を上記はずみ車機構に伝達するとともに、上記回転駆動体が停止した際、はずみ車の慣性力による回転を阻害しない押しつめ支持機構を有する構成である。
【0007】
上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、マウス本体を移動させると、同マウス本体の底面に設置された回転駆動体が回転する。この回転駆動体の回転に伴ってはずみ車機構に備えられたはずみ車が回転駆動する。また、上記はずみ車機構は、上記回転駆動体が停止した際、はずみ車の慣性力による回転を阻害しない押しつめ支持機構を有する構成である。上記構成により回転するはずみ車が回転すると、はずみ車機構に連結された発電器にて発電が行われる。すると、同発電器から蓄電部に電源供給されて同蓄電部は蓄電する。また、マウス信号出力部は、この蓄電部からの電源供給によりマウス信号に応じた信号を出力する。
【0008】
このマウス本体は、外部からケーブル等を介して電源を得ることなく底面に収容するマウスボールを回転させる等してマウス操作を行うことの可能なものを示している。上記回転駆動体は、マウス操作に伴うマウス本体の移動で回転可能なものであれば良く、通常のマウス操作を行うための上記マウスボールであっても良いし、同マウスボールとは別個の回転部材で構成されるものであっても良い。前者のような構成とした場合の一例として、上記請求項1に記載の発電式無電源マウスにおいて、上記回転駆動体は、マウスボールで構成されるとともに、上記はずみ車機構は、同マウスボールの二軸にて回転駆動される構成としてもよい。
【0009】
上記構成においては、回転駆動体としてのマウスボールを回転させると、はずみ車機構は同マウスボールの二軸にて回転駆動される。このように、回転駆動体をマウスボール等の球体で構成すると一回転駆動体における二軸方向への回転で上記はずみ車を回転駆動させることができるという点で適例であるが、同回転駆動体は必ずしも球体に限られる必要はなく、本来の回転駆動体の観点においては、円柱状に形成した回転ローラ等を上記二軸方向に回転可能に配置して実現することも可能である。
【0010】
また、この回転駆動体には、通常のマウス操作時に回転駆動可能なものや特別な操作により回転駆動可能なものが含まれる。この後者の場合の一例として、請求項2にかかる発明は、上記請求項1に記載の発電式無電源マウスにおいて、上記マウス本体は、上記回転駆動体と当接して回転力を上記はずみ車機構に伝達するピンチローラーを有し、上記ピンチローラーは、上記マウス本体を底面方向に押下げることにより上記回転駆動体と当接するよう、上記マウス本体内にて上記回転駆動体より上方に設置された構成である。
【0011】
上記はずみ車機構は、上記回転駆動体にて回転駆動されるはずみ車を備えていれば良く、このはずみ車は、同回転駆動体の回転駆動を停止した後も自由回転可能なものを示している。このはずみ車機構の構成の一例として、請求項3にかかる発明は、上記請求項1または請求項2のいずれかに記載の発電式無電源マウスにおいて、上記はずみ車機構は、上記はずみ車に回転力を伝達する際、上記はずみ車の回転方向が一定になるよう、同はずみ車機構の歯車の伝達方向を規制する回転方向規制機構を有し、
上記押しつめ支持機構は、上記はずみ車と回転軸を同一にして固定するつめ車と、上記はずみ車機構からの回転力を伝達されるとともに、上記はずみ車と回転軸方向を同一にして回転する押しつめ支持板と、上記押しつめ支持板の両端に回転可能に配置され、同押しつめ支持板の回転力を上記つめ車の歯を押すことにより上記はずみ車に伝達する一対の押しつめとを備える構成である。
【0012】
上記のように構成した請求項3にかかる発明においては、上記はずみ車機構は、回転方向規制機構によって上記はずみ車の回転方向が一定になるよう、同はずみ車機構の歯車の回転力の伝達方向を規制する。さらに、上記押しつめ支持機構は、上記はずみ車の慣性力による回転を阻害しないために、上記はずみ車機構から回転力を伝達されて回転する押しつめ支持板の回転力を、同押しつめ支持板の両端に回転可能に配置された一対の押しつめによって、上記つめ車の歯を押すことにより伝達する。上記発電器は、はずみ車機構に連結されるとともに同はずみ車機構の回転駆動により発電可能なものであれば良い。従って、巻きコイルを磁場中で回転させて実現することもできるし、コイルパターンをエッチングした円板を磁場中で回転させることにより実現することもできる。
【0013】
上記蓄電部は、発電器から電源供給されて蓄電することができれば良く、リチウムイオン電池やニッケルカドミウム電池等の蓄電池で構成されるものが含まれる。
上記マウス信号出力部は、マウス操作に応じた信号を出力することが可能な構成であれば良く、同マウス操作に基づいた赤外光を出力するものや同マウス操作に基づいた電波を出力するもの等が含まれる。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、発電効率の良い発電式無電源マウスを提供することができる。
【0015】
また、請求項2にかかる発明によれば、回転駆動体と別体で構成され、発電時にのみ押圧して回転駆動させるので通常時の操作の妨げとならない。さらに、請求項3にかかる発明によれば、マウス本体の移動をやめても上記発電器にて発電を継続させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるコードレスマウスを一部破断斜視図により示している。なお、説明の便宜上、図1において紙面左下方を前方と呼ぶとともに紙面右下方を左方と呼ぶことにする。
コードレスマウス10は、ドーム型に形成されて下方が開口した上ケーシング20aと、この上ケーシング20aの開口部分の形状に合わせて成形された下ケーシング20bとからなる本体部20を備え、同上ケーシング20aの前方上面には一対の操作キー30,30を備えている。かかる構成により、利用者はコードレスマウス10のドーム型部分を上方から手のひらでつかんで同コードレスマウス10を前後左右に移動させたり、指で操作キー30,30を押下操作する等のマウス操作を行う。なお、コードレスマウス10の前端には発光部40が備えられ、このマウス操作に基づく赤外光を送信出力している。
【0017】
また、この下ケーシング20bの中央付近には、円形の貫通孔20b1が形成され、コードレスマウス10の内部に備えられたマウスボール50の下方部分を外方に露出させている。従って、利用者はコードレスマウス10を前後左右に移動させて上記マウス操作を行うとき、このマウスボール50を回転させることとなる。この意味で、マウスボール50は回転駆動体を構成する。
このマウスボール50の前方と右方には、マウスボール50に当接するとともに同マウスボール50の回転に伴って駆動されるピンチローラ60a,60bがそれぞれに備えられている。このピンチローラ60a,60bの回転力は、後述する歯車機構70を介して発電器80に伝達され、同発電器80の動力源として用いられる。
【0018】
図2は、この歯車機構70の構成を概略図により示している。以下の説明では、回転軸を前後方向に持つ歯車等に関しては後側から見たときの回転方向を示し、回転軸を左右方向に持つ歯車等に関しては左側から見たときの回転方向を示す。
この歯車機構70は、同図に示すように、各ピンチローラ60a,60bにおける時計回りの回転と反時計回りの回転とを区別してそれぞれの歯車に伝達する回転分離部71,72と、各回転分離部71,72における時計回りの回転と反時計回りの回転を一つの歯車の回転に統合する回転統合部73〜75と、この回転統合部73〜75で得られた回転力を発電器80に伝達するとともに各ピンチローラ60a,60bの回転が停止した後も継続して自由回転可能なはずみ車部76とから構成される。かかる構成により、前後方向に回転するピンチローラ60aと左右方向に回転するピンチローラ60bとの回転力をまとめて一方向の回転として発電器80に動力伝達するとともに、同ピンチローラ60a,60bの回転が停止してもさらに継続して同発電器80を駆動させる。
【0019】
上記回転分離部71,72は、ピンチローラ60aに関しては歯車71a〜71dで、ピンチローラ60bに関しては歯車72a〜72dで構成されている。この回転分離部71は、図3の(A)に示すように、固定された回転軸で回転可能に支持される歯車71aと、同歯車71aに右側で噛合する歯車71bと、歯車71aに左側で噛合する歯車71cと、同歯車71cに左側で噛合するとともに固定された回転軸で回転可能に支持される歯車71dを備えている。
【0020】
上記歯車71bの回転軸は、支持アーム71b1の一端に回転可能に支持されており、同支持アーム71b1の他端は歯車71bの右下方を支点に回転可能に支持されている。一方、歯車71cの回転軸についても支持アーム71c1の一端に回転可能に支持されており、同支持アーム71c1の他端は歯車71cの左下方を支点に回転可能に支持されている。
この支持アーム71b1は、同図に示す位置から上方向にだけ回転可能であるとともに微弱なつるまきバネ71b2により下方に付勢されており、同様に支持アーム71c1についても同図に示す位置から上方向にだけ回転可能であるとともに微弱なつるまきバネ71c2により下方に付勢されている。なお、これらの支持アーム71b1,71c1は、つるまきバネ71b2,71c2で下方に付勢することなく、上記歯車71b,71cの自重だけで下方に戻らせる構成とすることも可能である。
【0021】
従って、ピンチローラ60aを反時計回りに回転させると、このピンチローラ60aと同軸状態にある歯車71aもまた反時計回りに回転する。すると、図3の(B)に示すように、歯車71cは歯車71aにより下方へ押しつけられながら時計回りに回転し、歯車71dを反時計回りに回転させる。このとき、歯車71bは歯車71aの回転力により右上方に跳ね上げられて回転しない。また、逆にピンチローラ60aを時計回りに回転させると、このピンチローラ60aと同軸状態にある歯車71aもまた時計回りに回転する。すると、図3の(C)に示すように、歯車71bは歯車71aにより下方へ押しつけられながら反時計回りに回転する。このとき、歯車71cは歯車71aの回転力により左上方に跳ね上げられて回転できず、これに伴って歯車71dも同様に回転しない。
【0022】
上記回転分離部72についても上述した回転分離部71の場合と同様に歯車72a〜72dにより構成される。従って、同ピンチローラ60bが時計回りに回転すると歯車72dが時計回りに回転し、反時計回りに回転すると歯車72bが時計回りに回転する。
上記回転統合部73では、歯車71bと歯車72bの回転を統合して時計回りの回転を歯車73cに伝達し、回転統合部74は、歯車71dと歯車72dの回転を統合して同様に時計回りの回転を歯車74cに伝達する。そして、歯車73cと歯車74cの回転をまとめて歯車75の回転力とする。
【0023】
この回転統合部73は、歯車71bと同軸状態にあるかさ歯車73aと、歯車72bと同軸状態にあるとともに同かさ歯車73aに噛合するかさ歯車73bと、同かさ歯車73bと同軸状態にある歯車73cが備えられている。かかる構成により、歯車71bが上述したように反時計回りに回転するとかさ歯車73a,73bを介して歯車73cは時計回りに回転し、歯車72bが時計回りに回転すると同軸状態にある歯車73cも同様に時計回りに回転する。従って、歯車71bと歯車72bのうちのいずれかが回転すると上記歯車73cは時計回りに回転することとなる。
【0024】
一方、回転統合部74は、歯車71dと同軸状態にあるかさ歯車74aと、歯車72dと同軸状態にあるとともに同かさ歯車74aに噛合するかさ歯車74bと、同かさ歯車74bと同軸状態にある歯車74cを備えている。かかる構成により、歯車71dが反時計回りに回転するとかさ歯車74a,74bを介して歯車74cは時計回りに回転し、歯車72dが時計回りに回転すると同軸状態にある歯車74cも同様に時計回りに回転する。従って、歯車71dと歯車72dのうちのいずれかが回転すると上記歯車74cは時計回りに回転することとなる。
【0025】
また、歯車75には上記歯車73cと歯車74cに噛合されている。このため、時計回りに回転する両歯車73c,74cにより、同歯車75は反時計回りに回転される。このようにして、各ピンチローラ60a,60bにおける各方向への回転力は、上述した過程を経て上記歯車75の反時計回りへの回転にまとめられる。
通常のマウス操作では、利用者がコードレスマウス10を移動させてマウスボール50を回転させている時間よりもコードレスマウス10を停止させている時間の方が長くなる。このため、本実施形態にかかるコードレスマウス10では、利用者がコードレスマウス10の移動をやめた後にも発電器80を継続して駆動させられるように次のような構成からなるはずみ車部76が備えられている。
【0026】
このはずみ車部76は、図4に示すように、発電器80の駆動軸と同軸状態に支持されるつめ車付はずみ車76aと、同つめ車付はずみ車76aと別個の回転軸で支持されるとともに上記歯車75と同軸状態に支持される押しつめ支持板76bとから構成される。
このつめ車付はずみ車76aは、径の大きい金属製円板で形成されるはずみ車76a1と、同はずみ車76a1と同軸に固定されたつめ車76a2から構成される。かかる構成により、つめ車76a2に回転力が加えられた後にこの回転力が取り除かれても、はずみ車76a1は自重による慣性力でしばらくの間回転し、つめ車付はずみ車76a全体をしばらく自由回転させることとなる。なお、つめ車76a2の周縁には径方向に複数のつめが形成されており、各つめは右方から斜め内側に切り込みを入れることにより形成されている。
【0027】
一方、押しつめ支持板76bは、前側中央につめ車付はずみ車76aの回転軸を収容可能な凹部が形成された板部材76b1と、同板部材76b1の両端に回転可能に支持された一対の押しつめ76b2,76b2とから構成される。この板部材76b1の後側中央には、歯車75の回転軸が固定されており、同歯車75と同軸状態で回転可能となっている。また、押しつめ76b2,76b2は、先端部分を上記つめ車76a2に形成された切り込みに挿入可能なテーパ形状としたアームで構成され、付け根部分を支点として回転可能に支持されている。この押しつめ76b2,76b2は、微弱なつるまきバネにより時計回り方向に付勢されており、押しつめ支持板76bが反時計回りに回転するときには押しつめ76b2,76b2がつめ車76a2の各つめを押し回す。また、つめ車付はずみ車76aが上述したように反時計回りに自由回転するときには、各つめで押しつめ76b2,76b2を外方に押しのけながら同様に反時計回りに回転する。しかし、上述したようにつめ車付はずみ車76aが時計回りに回転しようとすると、各つめがこの押しつめ76b2,76b2に突き当てられて回転できない。このように、つめ車76a2と、同つめ車76a2に形成された各つめに係合される押しつめ76b2,76b2を有する押しつめ支持板76bは、つめ車付はずみ車76aの回転を反時計回りだけに規制する。この意味で、つめ車76a2と押しつめ支持板76bは、回転方向規制機構を構成している。
【0028】
以上のように、各ピンチローラ60a,60bのうちのいずれかが、いずれかの方向に回転駆動されると、つめ車付はずみ車76aが反時計回りに回転され、発電器80が駆動される。
従って、マウスボール50の回転力を歯車機構70に伝達するピンチローラ60a,60bと、はずみ車部76を含むとともに同ピンチローラ60a,60bから伝達された回転力を発電器80に伝える歯車機構70は、この意味で、はずみ車機構を構成する。
【0029】
ところで、上記発電器80は、図5に示すように、周方向に磁石のN極とS極とを交互に並べて配置した磁石円板81と、コイルパターンをエッチング加工したコイル円板82と、つめ車付はずみ車76aと磁石円板81の回転軸を同軸に固定するとともにコイル円板82の回転軸に回転可能に支持されるシャフト83を備え、つめ車付はずみ車76aの回転力により磁石円板81をコイル円板82に形成されたコイルパターンに対面させながら回転させて発電を行っている。
【0030】
この発電器80で生じた電力は、図6に示すようにリチウムイオン電池90に蓄えられた後、上記マウスボール50の回転や上記操作キー30の押下によるマウス操作に基づく赤外光を発光部40に送信出力させる等する制御回路100に供給される。この場合、発電器80から得られた電力を一時的に蓄えるためにリチウムイオン電池90を用いているが、ニッケルカドミウム電池等の他の蓄電池で構成することも可能である。
【0031】
従って、上記発電器80から得られた電力を蓄えるリチウムイオン電池90は、蓄電部を構成し、マウス操作に基づく赤外光を発光部40送信出力させる等する制御回路100は、マウス信号出力部を構成する。
本実施形態では、通常のマウス操作に伴うマウスボール50の回転を利用して発電を行っているが、必ずしも同発電を通常のマウス操作に基づいて行う必要はない。従って、利用者が通常のマウス操作を行うときには発電器80を駆動させず、底面方向にコードレスマウス10を押し下げながら移動させたときにだけ発電器80を駆動させることができるように構成することもできる。
【0032】
この場合の具体例として、図7の(A)に示すように、マウス底面の前端部分と後端部分にそれぞれマウス内部に収容可能な脚部材110,110をつるまきバネ110a,110aを介してマウス底面の外方に配置するとともに、上記ピンチローラ60a,60bをマウスボール50の上方に同脚部材110の高さ分だけ離して備える構成としている。なお、コードレスマウス10の押下を伴わない通常のマウス操作時には、マウスボール50の側方に当接されたピンチローラ120,120が同マウスボール50の回転に応じて回転駆動され、同ピンチローラ120,120の回転量や回転方向に基づいて発光部40から赤外光が送信出力される。
【0033】
ここで、利用者が上記発電を行なうべく図7の(B)に示すようにコードレスマウス10を底面方向に押し下げると、マウスボール50がコードレスマウス10の内部に押し込まれるとともに脚部材110,110の上方部分がコードレスマウス10の内部に収容され、マウスボール50の下端が脚部材110,110と同量だけコードレスマウス10の底面から突出される。このとき、マウスボール50がピンチローラ60a,60bに当接するため、この押下状態でコードレスマウス10を移動させてマウスボール50を回転させると、同ピンチローラ60a,60bが回転駆動されて発電器80の駆動が可能となる。
【0034】
次に、本実施形態にかかるコードレスマウス10が発電を行うときの動作を説明する。
利用者がコードレスマウス10を前方に移動させた場合、マウスボール50が前方に回転する。すると、ピンチローラ60aは時計回りに回転し、同軸状態にある歯車71aを同様に時計回りにさせるとともに、歯車71bを反時計回りに回転させる。この歯車71bと同軸状態にあるかさ歯車73aも同様に反時計回りに回転すると、同かさ歯車73aに噛合するかさ歯車73bは時計回りに回転され、このかさ歯車73bと同軸状態にある歯車73cも同様に時計回りに回転する。そして、同歯車73cに当接する歯車75が反時計回りに回転すると、押しつめ支持板76bも同様に反時計回りに回転し、押しつめ76b2,76b2を介してつめ車付はずみ車76aを同方向に押し回す。このため、同つめ車付はずみ車76aと同軸状態に支持された発電器80の駆動軸を同じく反時計回りに回転させる。このとき、図5に示す磁石円板81がコイル円板82と円板面を対面させながら回転して発電を行う。生じた電力は図6に示す回路を介してリチウムイオン電池90に蓄えられ、必要に応じて制御回路100に供給される。この供給電源を用いて、同制御回路100は利用者の行ったマウス操作に基づいて発光部40に赤外光を送信出力させる。
【0035】
また、利用者がコードレスマウス10の移動をやめて同マウスボール50の回転が停止したとき、上記歯車71aから押しつめ支持板76bまでの回転が止まる。しかし、つめ車付はずみ車76aは、自重の慣性力により上述した反時計回りの自由回転を継続する。従って、マウスボール50の回転が停止した後もつめ車付はずみ車76aは発電器80の駆動軸を回転させ、同発電器80に発電を続けさせることができる。なお、このつめ車付はずみ車76aは反対に時計回りに回転しようとすると、つめ車76a2に形成された各つめが押しつめ76b2,76b2に押し当てられる。このため、つめ車付はずみ車76aは、反時計回りにだけ回転し、時計回りには回転できない。
【0036】
利用者がコードレスマウス10を右方に移動させた場合、マウスボール50が右方に回転する。すると、ピンチローラ60bは反時計回りに回転し、同軸状態にある歯車72aを同様に反時計回りにさせるとともに、歯車72bを時計回りに回転させる。このとき、この歯車72bと同軸状態にある歯車73cも同様に時計回りに回転する。そして、上述した場合と同様につめ車付はずみ車76aを介して発電器80を駆動させる。
【0037】
一方、利用者がコードレスマウス10を後方に移動させた場合、マウスボール50が後方に回転する。すると、ピンチローラ60aは反時計回りに回転し、同軸状態にある歯車71aを同様に反時計回りにさせる。このため、同歯車71aに噛合された歯車71cを時計回りに回転させ、歯車71dを反時計回りに回転させる。この歯車71dと同軸状態にあるかさ歯車74aも同様に反時計回りに回転すると、同かさ歯車74aに噛合するかさ歯車74bは時計回りに回転され、このかさ歯車74bと同軸状態にある歯車74cも同様に時計回りに回転する。そして、同歯車74cに当接する歯車75が反時計回りに回転すると、押しつめ支持板76bも同様に反時計回りに回転し、押しつめ76b2,76b2を介してつめ車付はずみ車76aを同方向に押し回す。このため、同つめ車付はずみ車76aと同軸状態に支持された発電器80の駆動軸を同じく反時計回りに回転させて同発電器80に発電を行わせる。そして、生じた電力をリチウムイオン電池90を介して必要に応じて制御回路100に供給する。すると、この供給電源を用いて、同制御回路100は利用者の行ったマウス操作に基づいて発光部40に赤外光を送信出力させる。この場合も上述した場合と同様に利用者がコードレスマウス10の移動をやめてマウスボール50の回転が停止した後であってもはずみ車75aによって発電器80の駆動軸を回転させ、発電器80に発電を続けさせることができる。
【0038】
また、利用者がコードレスマウス10を左方に移動させた場合、マウスボール50が左方に回転する。すると、ピンチローラ60bは時計回りに回転し、同軸状態にある歯車72aを同様に時計回りにさせる。このため、同歯車72aに噛合された歯車72cを反時計回りに回転させ、歯車72dを時計回りに回転させる。この歯車72dと同軸状態にある歯車74cも同様に時計回りに回転する。そして、上述した場合と同様につめ車付はずみ車76aを介して発電器80を駆動させる。
【0039】
以上の前後左右へのコードレスマウス10の移動を組み合わせて、同コードレスマウス10の斜めへの移動やカーブ状の移動等も同様に考えることができる。このように、マウスボール50と発電器80の駆動軸との間に介在される歯車機構70に備えられたつめ車付はずみ車76aの働きにより、利用者がコードレスマウス10を移動させてマウスボール50を回転させた後、同マウスボール50の回転が止まってもしばらくの間発電器80の駆動軸を回転させて発電を継続させることができ、同発電器80の発電効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態にかかるコードレスマウスの構成を示す一部破断斜視図である。
【図2】歯車機構の構成を示す概略図である。
【図3】回転分離部の構成を示す概略図である。
【図4】はずみ車部の構成を示す概略図である。
【図5】発電器の構成を示す分解斜視図である。
【図6】コードレスマウス内の電源供給回路を示す回路図である。
【図7】変形例にかかるコードレスマウスの構成を示す側面図である。
【図8】従来のコードレスマウスの構成を示す概略図である。
【符号の説明】
10…コードレスマウス
20…本体部
50…マウスボール
60a,60b…ピンチローラ
70…歯車機構
80…発電器
90…リチウムイオン電池
100…制御回路
Claims (3)
- マウス本体と、
上記マウス本体の底面に設置されて同マウス本体の移動で回転する回転駆動体と、
伝達された回転力を慣性力で維持するはずみ車に上記回転駆動体の回転力を歯車を介して伝達するはずみ車機構と、
上記はずみ車機構に連結された発電器と、
上記発電器から電源供給されて蓄電する蓄電部と、
上記蓄電部から電源供給されてマウス操作に応じた信号出力するマウス信号出力部とを具備し、
上記はずみ車機構は、
上記回転駆動体の回転力を上記はずみ車機構に伝達するとともに、上記回転駆動体が停止した際、はずみ車の慣性力による回転を阻害しない押しつめ支持機構を有することを特徴とする発電式無電源マウス。 - 上記請求項1に記載の発電式無電源マウスにおいて、
上記マウス本体は、上記回転駆動体と当接して回転力を上記はずみ車機構に伝達するピンチローラーを有し、
上記ピンチローラーは、上記マウス本体を底面方向に押下げることにより上記回転駆動体と当接するよう、上記マウス本体内にて上記回転駆動体より上方に設置されることを特徴とする発電式無電源マウス。 - 上記請求項1または請求項2のいずれかに記載の発電式無電源マウスにおいて、
上記はずみ車機構は、
上記はずみ車に回転力を伝達する際、上記はずみ車の回転方向が一定になるよう、同はずみ車機構の歯車の伝達方向を規制する回転方向規制機構を有し、
上記押しつめ支持機構は、
上記はずみ車と回転軸を同一にして固定するつめ車と、
上記はずみ車機構からの回転力を伝達されるとともに、上記はずみ車と回転軸方向を同一にして回転する押しつめ支持板と、
上記押しつめ支持板の両端に回転可能に配置され、同押しつめ支持板の回転力を上記つめ車の歯を押すことにより上記はずみ車に伝達する一対の押しつめとを備えることを特徴とする発電式無電源マウス。
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