JP3891633B2 - 円板状体の繰出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技設備で使用されるメダルやコイン等の円板状体を一枚ずつ繰り出す装置で、詳しくは、多数の円板状体を収納可能なホッパーの底部に、前記円板状体が入り込み、かつ、この円板状体を回転経路に沿って移送する複数の貫通孔又は切欠部を回転方向に所定間隔を置いて形成してある回転体を設けるとともに、前記回転体に、前記貫通孔又は切欠部内の円板状体の一部を載置支持する環状の受け部材を設けてある円板状体の繰出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の円板状体の繰出装置は、前記回転体の貫通孔又は切欠部内の各々に円板状体を入り込ませた状態で回転経路に沿って移送するから、回転体の上面がホッパー内の多数の円板状体群と接触している状態でも、円板状体を確実に繰り出すことができ、しかも、前記回転体の貫通孔又は切欠部内に入り込んだ円板状体の一部を環状受け部材にて載置支持した状態で回転経路に沿って移送するから、前記回転体の裏面に、該回転体の貫通孔又は切欠部内に入り込んだ円板状体をホッパーの底面に摺接させながら回転経路に沿って押圧移動させる突起を設けたものに比して、円板状体を回転経路に沿って移送するときの摺接抵抗が少なく、駆動負荷の軽減によって電動モータの小型化を図ることができる。
そして、上述の利点を有する円板状体の繰出装置おいて、従来では、前記ホッパーの底部に、電動モータにより駆動回転される回転体の回転数を円板状体の繰出に適した回転数に調整するための複数の減速ギアを備えた減速ケースを取り付けるとともに、前記回転体の裏面の回転中心位置には、前記減速ケースの出力軸に外嵌する筒状のボス部を形成し、更に、前記ボス部には、出力軸の上端に形成された断面ほぼD形状の異径部に回転軸芯方向から係合して、該出力軸と回転体とを一体回転させる係合凹部を形成していた(例えば、実開平3−86472号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の円板状体の繰出装置では、前記回転体と電動モータとの間に、複数の減速ギアを備えた大きな減速ケースを配設しなければならないため、繰出装置全体が大型化するとともに、製造コストの高騰化を招来していた。
本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであって、その主たる課題は、円板状体を摺接抵抗の少ない状態で確実、円滑に載置移送するための大径の環状受け部材を有効利用して、電動モータから回転体への動力伝達系に設けられる減速機構の簡素化、部品点数の削減を図り、その結果として繰出装置の小型化、製造コストの低廉化を達成することのできる円板状体の繰出装置を提供する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の請求項1記載の円板状体の繰出装置の特徴構成は、多数の円板状体を収納可能なホッパーの駆動ケースに、前記円板状体が入り込み、かつ、この円板状体を回転経路に沿って移送する複数の貫通孔又は切欠部を回転方向に所定間隔を置いて形成してある回転体を設けるとともに、前記回転体に、前記貫通孔又は切欠部内の円板状体の一部を載置支持する環状の受け部材を設けてある円板状体の繰出装置であって、
前記環状受け部材の裏面に、前記駆動ケースの上壁に回転体の回転経路に沿って形成された環状ガイド溝内に入り込む環状突起を設け、この環状突起に、電動モータ側の伝動ギアと噛み合い連動する減速用のギアを一体回転状態で設けてある点にある。
上記特徴構成によれば、前記回転体の回転により、該回転体の貫通孔又は切欠部内に入り込んだ円板状体の一部を環状受け部材にて載置支持した状態で、この円板状体を回転経路に沿って移送するから、回転体の上面がホッパー内の多数の円板状体群と接触している状態でも、円板状体を確実に繰り出すことができ、しかも、円板状体の一部を環状受け部材にて載置支持した状態で回転経路に沿って移送するから、円板状体とホッパーの底面との間での摺動抵抗を減少することができ、その分だけ駆動負荷を低減して電動モータの小型化を図ることができる。
更に、減速機構を構成する一つの前記減速用ギアを環状受け部材の裏面に設けるから、換言すれば、複数の貫通孔又は切欠部に臨む大径の環状受け部材を利用して減速ギアを構成するから、その分だけ電動モータから回転体への動力伝達系に設けられる減速機構の簡素化、部品点数の削減を図ることができる。
それ故に、円板状体を摺接抵抗の少ない状態で確実、円滑に載置移送するための大径の環状受け部材を有効利用して、伝動モータの小型化、並びに、電動モータから回転体への動力伝達系に設けられる減速機構の簡素化、部品点数の削減、或いは、減速ギアの数の大幅な減少による減速ケースの省略により、繰出装置の小型化、製造コストの低廉化を達成することができる。
更に、前記伝動ギアと噛み合い連動する減速用ギアを、環状受け部材の裏面に設けた環状ガイド溝内に入り込む環状突起に設けてあるから、ホッパー内の円板状体群に対して減速用ギアのギア部を前記環状受け部材にて覆うことができ、その結果、円板状体の減速用ギアに対する接触を防止できるだけでなく、前記円板状体群に混在する異物の減速用ギアに対する接触も抑制することができる。
それ故に、円板状体群に混在する異物が減速用ギアと電動モータ側の伝動ギアとの噛合部分に噛み込まれることを抑制することができるから、このような噛み込みに起因する回転負荷の増大、或いは、回転停止等の回転体の回転不良の発生を製作コスト的に有利に抑制することができる。
【0005】
本発明の請求項2記載の円板状体の繰出装置の特徴構成は、多数の円板状体を収納可能なホッパーの底部に、前記円板状体が入り込み、かつ、この円板状体を回転経路に沿って移送する複数の貫通孔又は切欠部を回転方向に所定間隔を置いて形成してある回転体を設けるとともに、前記回転体に、前記貫通孔又は切欠部内の円板状体の一部を載置支持する環状の受け部材を設けてある円板状体の繰出装置であって、
前記環状受け部材の裏面に備えられた環状突起に、電動モータ側の伝動ギアと噛み合い連動する減速用ギアを一体回転状態で設けるとともに、前記ホッパーの底部には、前記回転体の回転経路に沿って前記環状受け部材の最大幅よりも僅かに大なる開口幅を備えた環状ガイド溝を形成し、この環状ガイド溝内に前記環状受け部材と前記環状突起とを入り込み配置した点にある。
上記特徴構成によれば、前記回転体の回転により、該回転体の貫通孔又は切欠部内に入り込んだ円板状体の一部を環状受け部材にて載置支持した状態で、この円板状体を回転経路に沿って移送するから、回転体の上面がホッパー内の多数の円板状体群と接触している状態でも、円板状体を確実に繰り出すことができ、しかも、円板状体の一部を環状受け部材にて載置支持した状態で回転経路に沿って移送するから、円板状体とホッパーの底面との間での摺動抵抗を減少することができ、その分だけ駆動負荷を低減して電動モータの小型化を図ることができる。
更に、減速機構を構成する一つの前記減速用ギアを環状受け部材の裏面に設けるから、換言すれば、複数の貫通孔又は切欠部に臨む大径の環状受け部材を利用して減速ギアを構成するから、その分だけ電動モータから回転体への動力伝達系に設けられる減速機構の簡素化、部品点数の削減を図ることができる。
それ故に、円板状体を摺接抵抗の少ない状態で確実、円滑に載置移送するための大径の環状受け部材を有効利用して、伝動モータの小型化、並びに、電動モータから回転体への動力伝達系に設けられる減速機構の簡素化、部品点数の削減、或いは、減速ギアの数の大幅な減少による減速ケースの省略により、繰出装置の小型化、製造コストの低廉化を達成することができる。
更に、前記伝動ギアと噛み合い連動する減速用ギアを、環状受け部材の裏面に設けた環状突起に設けるとともに、前記環状受け部材と前記環状突起とを、前記ホッパーの底部に回転体の回転経路に沿って形成された前記環状受け部材の最大幅よりも僅かに大なる開口幅を備えた環状ガイド溝に入り込み配置してあるから、ホッパー内の円板状体群に対して減速用ギアのギア部を前記環状受け部材及び前記ホッパーの環状ガイド溝にて覆うことができ、その結果、円板状体の減速用ギアに対する接触を防止できるだけでなく、前記円板状体群に混在する異物の減速用ギアに対する接触も抑制することができる。
それ故に、円板状体群に混在する異物が減速用ギアと電動モータ側の伝動ギアとの噛合部分に噛み込まれることを抑制することができるから、このような噛み込みに起因する回転負荷の増大、或いは、回転停止等の回転体の回転不良の発生を製作コスト的に有利に抑制することができる。
【0006】
本発明の請求項3記載の円板状体の繰出装置の特徴構成は、前記減速用ギアが前記環状突起の外周面に形成されている点にある。
上記特徴構成では、前記減速用ギアを環状突起の内周面に形成する場合に比して、減速用ギアの減速比を大きく確保することができるから、その分だけ、電動モータから減速用ギアへの動力伝達系の構造の簡素化、部品点数の削減による小型化を図ることができ、その結果として、更に繰出装置の小型化、製造コストの低廉化を達成することができる。
【0007】
本発明の請求項4記載の円板状体の繰出装置の特徴構成は、前記減速用ギアと前記環状突起とが一体形成されている点にある。
上記特徴構成では、前記減速用ギアと環状突起とを各別に形成し、該環状突起に減速用ギアを組み付ける場合に比して、環状突起に減速用ギアを組付ける工程が不要となり、その分だけ、繰出装置の組付作業の迅速化を図ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1〜図6は本発明の円板状体の繰出装置の好ましい実施形態を示し、上方に開口するホッパー1の底部を構成する駆動ケース1A内に、電動モータMと減速機構2とを取り付けるとともに、駆動ケース1Aの上壁1aの上面に、円板状体の一例であるメダルAを回転経路に沿って移送するための複数の貫通孔3Aを備えた合成樹脂製の円板状の回転体3を設けてある。
前記複数の貫通孔3Aは、メダルAよりも少し大なる径を有し、回転体3の回転方向に所定間隔を置いて形成してある。
【0009】
前記回転体3の裏面には、図4,図5に示すように、各貫通孔3A内に入り込んだメダルAの一部を載置支持する環状の受け部材10が回転体3と同芯状に一体形成され、貫通孔3A内のメダルAを環状受け部材10にて載置支持した状態で回転経路に沿って移送することができるように構成されている。
前記環状受け部材10は、回転体3の貫通孔3Aの環状移動領域のうちの、回転半径方向の中間部に相当する位置に配置されており、更に、この環状受け部材10の裏面には、それの周方向に沿って環状突起4Bが取り付けられているとともに、前記電動モータMにて駆動される減速機構2の伝動ギア2Bと噛み合い連動する金属製の減速用のギア4を一体回転状態で設けてある。詳しくは、前記減速用ギア4を構成するギア部(当該実施形態ではギア歯)4Aを、環状突起4Bの回転半径方向外方側の外周面に一体形成してある。
前記ホッパー1は、前記駆動ケース1Aと、駆動ケース1Aの上壁1aの上面に脱着自在に係止保持されるホッパーケース1Bとから構成してあり、この駆動ケース1Aに係止保持されたホッパーケース1B内に、多数のメダルAが投入される。
【0010】
図2,図3に示すように、前記減速機構2は、電動モータMにより駆動回転される回転体3の回転数を、回転体3によるメダルAの繰出しに適した回転数に調整するためのものであって、電動モータMの駆動軸に取り付けらたウォームと、該ウォームに噛み合うウォームホイールとからなるウォームギア2Aと、ウォームホイールの回転軸の一端側に設けられ、ウォームギア2Aと一体的に回転する前記伝動ギア2Bとから構成してあるとともに、この減速機構2を、電動モータMから減速用ギア4への動力伝達系に構成してある。
【0011】
図2に示すように、前記回転体3の裏面の回転中心部と、該回転体3が設けられる駆動ケース1Aの上壁1aの円形状の窪み部との相対向する部位には、回転体3を回転並びに脱着自在に支承する支承部5を設けてある。
前記支承部5は、回転体3の裏面の回転中心部に一体形成された筒状のボス部3Bと、該ボス部3Bの先端面を覆う鍔部を一体的に備え、かつ、このボス部3Bに内嵌される筒状部材6と、駆動ケース1Aの上壁1aの窪み部に形成された円形状の凹部1bと、該凹部1bの中心位置に立設された支軸7とから構成されていて、前記支軸7に筒状部材6を回転自在に外嵌させた状態で、該ボス部3Bを凹部1b内に相対回転自在に係入してある。
前記筒状部材6は、シリコンオイル又は潤滑油等の潤滑剤が練り込まれた摩擦係数の低い合成樹脂から構成されているとともに、凹部1bの底部には、摩擦係数の低いステンレス製のワッシャー8を装着してある。
つまり、前記支承部5の相対摺動面間のうち、ボス部3Bの内周面と支軸7の外周面との間には、筒状部材6単体からなる摩擦係数の低い摺動ガイド部材が介在され、また、ボス部3Bの先端面と凹部1bの底面との間には、筒状部材6とワッシャー8とからなる摩擦係数の低い摺動ガイド部材が介在されるから、支承部5の相対摺動面間の摩擦抵抗を軽減することができ、その結果、回転体3の円滑な回転を確保することができる。
【0012】
図1〜図3に示すように、前記駆動ケース1Aの上壁1aの上面には、前記窪み部の周縁に沿って環状の周壁9を一体的に立設してあり、前記回転体3の回転半径方向外方がこの環状周壁9で囲まれているとともに、環状周壁9の端部周面上に、ホッパーケース1Bの底部開口周縁部を載置支持してある。
図4に示すように、前記回転体3の裏面には、各貫通孔3A内に入り込んだメダルAを、前記駆動ケース1Aの上壁1aと環状周壁9とに亘って形成されたメダル送出口9Aに向かって回転半径方向外方に送り出すための送出溝3aが形成されている。
前記回転体3の回転方向で隣接する前記送出溝3a間の仕切り壁3bの壁面のうち、回転方向下手側に位置する壁面部分3cは、回転半径外方側ほど回転方向下手側に位置する弧状面に形成されていて、回転体3の回転に連れて貫通孔3A内のメダルAを回転半径方向外方に押し出すことができるものであって、前記貫通孔3A内のメダルAは、それの円周面が、環状周壁9の内周面に接当しながら、前記壁面部分3cに押圧されてメダル送出口9A相当箇所まで回転体3の回転経路に沿って移送される。
【0013】
図3に示すように、前記駆動ケース1Aの上壁1aの窪み部には、回転体3の回転経路に沿って、前記環状受け部材10の最大幅よりも僅かに大なる開口幅、詳しくは、環状受け部材10の相対回転を許容することができる開口幅を備えた環状ガイド溝12を窪み形成してあり、前記駆動ケース1Aに回転体3を回転自在に装着した状態では、前記ギア部4Aが一体形成された環状突起4Bと環状受け部材10とが、前記環状ガイド溝12内に入り込み配置される。尚、前記環状受け部材10の回転半径方向両側縁と、環状ガイド溝12の半径方向両側縁との間の隙間が可能な限り小となるように、該環状ガイド溝12の開口幅を設定することが好ましい。
また、前記駆動ケース1A内に配置された伝動ギア2Bの一部は、前記環状ガイド溝12の外側壁部分と底壁部分とに亘って形成された切欠孔12aを通して、該環状ガイド溝12内に入り込ませてあり、この伝動ギア2Bの一部と環状ガイド溝12内の減速用ギア4のギア部4Aとが噛み合うように構成してある。
従って、前記減速用ギア4と伝動ギア2Bの一部とは、環状受け部材10と環状ガイド溝12の周壁とで囲繞され、ホッパーケース1B内のメダルA群に対して覆われているから、例え、ホッパーケース1B内のメダルA群内に、両ギア4,2Bとの噛合部分の隙間よりも大きな異物が混在していても、該異物が環状ガイド溝12内に侵入することが殆どなく、その結果、前記噛合部分に対する異物の噛み込みによる回転体3の回転停止を防止することができる。
【0014】
図2,図3に示すように、前記駆動ケース1Aの上壁1aの窪み部のうち、回転体3の回転経路の一箇所には、回転体3の回転に連れて押圧移送される貫通孔3A内のメダルAを、前記仕切り壁3bの壁面部分3cによる押圧によって、回転体3の裏面と駆動ケース1Aの上壁1aとの間を通して回転半径方向外方に形成された前記メダル送出口9Aに送り出す送出手段13を設けてある。
詳しくは、前記送出手段13は、前記メダル送出口9Aの近傍箇所で、前記回転体3の貫通孔3Aの環状移動領域内に位置し、かつ、前記環状ガイド溝12の回転半径方向の両側脇に位置する駆動ケース1Aの上壁上面の両環状面11に各々配置された2つのピン状のガイド13A,13Bから構成されている。しかも、前記環状受け部材10よりも回転半径方向の外方側に位置するピン状ガイド13Bが、内方側に位置するピン状ガイド13Aよりも回転方向下手側に偏位する状態で各別に取付けてある。
【0015】
図2に示すように、前記両ピン状ガイド13A,13Bの各々は、駆動ケース1A内に止着された一枚の板バネ14に、前記各メダル摺接用案内面11よりも上方に突出する位置と各メダル摺接用案内面11から引退する位置とに出退自在に取り付けられ、両ピン状ガイド13A,13Bは板バネ14により突出側に付勢されているとともに、これらピン状ガイド13A,13Bの各々は、板バネ14にそれらの出退方向に沿う軸芯周りで回転自在に枢支されている。
尚、前記回転体3の各仕切り壁3bには、該回転体3の回転に連れて各仕切り壁3bがピン状ガイド13A,13Bと接当することを回避する逃がし溝3dを形成してあり、回転体3とピン状ガイド13A,13Bとの相対回転が許容されている。
従って、前記回転体3により移送されてきたメダルAが回転体3と一方のピン状ガイド13A又は13Bとの間に噛み込んだ場合に、回転体3の回転に伴い、メダルAがガイド13A又は13Bを引退位置に押し下げながら、乗り越えて前記噛み込みを解消できるようにしてあるとともに、メダルAと各ガイド13A,13Bとの接当による摩擦抵抗、及び、各ガイド13A,13Bの摩耗を、各ガイド13A,13Bの回転により抑制することができる。
【0016】
図3に示すように、前記メダル送出口9Aのメダル移動方向上手側部位には、送出手段13にて回転体3から送り出されたメダルAと接当して、これをカウントするカウンター部材15が揺動自在に取付けられている。
前記カウンター部材15は、前記駆動ケース1Aの上壁1aに貫通形成された長孔16を通して駆動ケース1A内から上壁1aの上面側に突出して、前記回転体3の貫通孔3Aから送り出されてきたメダルAと接当するカウンターローラ17と、このカウンターローラ17が遊転状態で取付けられ、かつ、前記駆動ケース1Aの上壁1aに対して垂直となる方向の軸芯周りで揺動自在に駆動ケース1A内に取付けられたカウンターアーム18と、カウンターローラ17をメダルAに接当する側へ移動付勢するべく、カウンターアーム18と駆動ケース1Aとの間に取付けたスプリング19とから構成されている。
前記駆動ケース1A内には、前記カウンターアーム18の揺動時に、これの通過を検出するための門型の光電型のセンサ20を取り付けてあり、該センサ20の検出回数に基づいてメダル送出口9Aを通過するメダルAの枚数を計数するよう構成してある。
【0017】
図6に示すように、前記ホッパー1のホッパーケース1B内には、ホッパーケース1B内のメダルA群を攪拌するための攪拌部材21を設けてある。
前記攪拌部材21は、バネ線材をUの字状に曲げ加工し、更にそれの両端部を曲げ加工して形成されていて、この攪拌部材21の両端部の各々を、ホッパーケース1Bの上部開口周縁部に係止固着してある。つまり、前記攪拌部材21をホッパーケース1Bに両持ち支持してある。
【0018】
〔その他の実施形態〕
▲1▼ 前記実施形態では、前記収納部3Aが、円板状体の一例であるメダルAが入り込む複数の貫通孔を、回転体3の回転方向に所定間隔を置いて形成して構成されているが、この構成に限定されるものではなく、例えば、前記収納部3Aを、円板状体の一例であるメダルAが入り込む複数の切欠部を、回転体3の回転方向に所定間隔を置いて形成して構成されていてもよい。この場合、前記切欠部を、回転半径方向外方に向かって開口するほぼUの字状に形成し、前記実施形態における送出溝3aを切欠部の一部をもって兼用構成する。
▲2▼ 前記実施形態では、前記環状受け部材10の裏面に、それの周方向に沿う環状の突起4Bを設け、この環状突起4Bの外周面に減速用ギア4を構成するギア部4Aを形成しているが、この構成に限定されるものではなく、環状突起4Bの内周面に減速用ギア4を構成するギア部4Aを形成してもよく、また、環状突起4Bの下面(先端面)に減速用ギア4を構成するギア部4Aを形成してもよい。この場合、減速用ギア部4の形成箇所に応じて電動モータM、減速機構2等の配置及び姿勢を変更することにより、伝動ギア2Bと減速用ギア4とを確実に噛み合わせることができる。
▲3▼ 前記実施形態では、前記環状受け部材10の裏面に、それの周方向に沿う環状の突起4Bを設け、この環状突起4Bの外周面に減速用ギア4を構成するギア部4Aを一体形成したが、この構成に限定されるものではなく、環状突起4Bに減速用ギア4を構成する環状ギアを外嵌固着してもよい。
▲4▼ 前記実施形態において、前記回転体3と環状受け部材10と環状突起4Bと減速用ギア4とを、合成樹脂から一体形成して実施してもよい。
▲5▼ 前記実施形態では、円板状体の一例としてメダルAを例示したが、該メダルAに限定されるものではなく、円板状体としてはコインであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の駆動ケースの平面図
【図2】要部の展開断面図
【図3】駆動ケースの分解平面図
【図4】回転体の裏面図
【図5】回転体の断面図
【図6】ホッパーの斜視図
【符号の説明】
A 円板状体
M 電動モータ
1 ホッパー
2B 伝動ギア
3 回転体
3A 貫通孔
4 減速用ギア
4B 環状突起
10 環状受け部材
12 環状ガイド溝
Claims (4)
- 多数の円板状体を収納可能なホッパーの駆動ケースに、前記円板状体が入り込み、かつ、この円板状体を回転経路に沿って移送する複数の貫通孔又は切欠部を回転方向に所定間隔を置いて形成してある回転体を設けるとともに、前記回転体に、前記貫通孔又は切欠部内の円板状体の一部を載置支持する環状の受け部材を設けてある円板状体の繰出装置であって、
前記環状受け部材の裏面に、前記駆動ケースの上壁に回転体の回転経路に沿って形成された環状ガイド溝内に入り込む環状突起を設け、この環状突起に、電動モータ側の伝動ギアと噛み合い連動する減速用のギアを一体回転状態で設けてある円板状体の繰出装置。 - 多数の円板状体を収納可能なホッパーの底部に、前記円板状体が入り込み、かつ、この円板状体を回転経路に沿って移送する複数の貫通孔又は切欠部を回転方向に所定間隔を置いて形成してある回転体を設けるとともに、前記回転体に、前記貫通孔又は切欠部内の円板状体の一部を載置支持する環状の受け部材を設けてある円板状体の繰出装置であって、
前記環状受け部材の裏面に備えられた環状突起に、電動モータ側の伝動ギアと噛み合い連動する減速用ギアを一体回転状態で設けるとともに、前記ホッパーの底部には、前記回転体の回転経路に沿って前記環状受け部材の最大幅よりも僅かに大なる開口幅を備えた環状ガイド溝を形成し、この環状ガイド溝内に前記環状受け部材と前記環状突起とを入り込み配置してある円板状体の繰出装置。 - 前記減速用ギアが前記環状突起の外周面に形成されている請求項1又は2記載の円板状体の繰出装置。
- 前記減速用ギアと前記環状突起とが一体形成されている請求項1、2又は3記載の円板状体の繰出装置。
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