JP3891461B2 - 摩擦力等の動的外力が存在する箇所に用いる風化珊瑚利用の消臭剤製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、広くは悪臭気の消臭剤製造装置に関するものであり、特に摩擦力等の動的外力が存在する箇所に用いる消臭剤に関するものである。就中、ゴムや皮や布やポリエステルを材料とした一般の靴とか運動靴とか登山靴や作業靴に発生する足やスポーツ着等の身体の臭いを消す消臭剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
人が悪臭と思う足の臭いは酸化した汗の臭気が主であるが、それが履物の材料や靴下の中まで入り込んで、臭いを発生している。特に発汗量が多い人の場合、自分はもちろん、周りの人々に対して不愉快の気持ちを与える。従来より、室内空間における臭いを消すために、換気扇による換気法、噴霧剤による吸収法、活性炭による吸着法、オゾンによる触媒反応法、人工酵素による生物学的な法、芳香剤法などがある。。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
靴や靴下のように密着や密閉状態の場合、不通風と発汗による高湿気などで、化学的な噴霧剤や芳香剤では、瞬間的な効果はあるが、悪臭気を持続的に消す効果はない。従来、この持続的な効果のために靴の内底剤と靴下の繊維に活性炭や人工酸素などを入れる方法や材料があるが、密閉空間の足の臭いの消臭に対する長時間持続効果が確認されていない。
【0004】
本発明の主たる目的は、酸性化発汗による発臭分子と湿気に対する吸水性と、摩擦及び圧力による負イオン空気発生による界面活性作用による脱臭性を備えた風化珊瑚微細粒を材料とした消臭剤を製造する装置を提供することである。また、発汗性の悪臭ばかりでなく、摩擦力等の動的外力が存在する身体以外のものに用いる消臭剤の提供でもあり、湿気のあるところには粉状のものを、そして湿気はないが加湿してもよいものには水溶液状の消臭剤を製造する装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明にかかる摩擦力等の動的外力が存在する箇所に用いる風化珊瑚利用の消臭剤製造装置は、風化珊瑚微細粒が微弱な外部的な動的圧力(摩擦力など)と水分の間で生じる相互作用による吸水性と、水分子と珊瑚の炭酸カルシウムとのラジカル反応から生じる負イオンの界面活性作用による脱臭性を利用する消臭剤を製造する装置である。具体的には、その請求項1の発明は、焼成された風化珊瑚微細粒の消臭剤製造装置であり、その請求項2の発明は、この焼成された風化珊瑚微細粒が水に混入された消臭剤製造装置である。
【0006】
以下に、本発明にかかる摩擦力等の動的外力が存在する箇所に用いる風化珊瑚利用の消臭剤製造装置の具体的な構成を詳細に記載する。最初に、本発明の請求項1に記載した発明の構成を説明する。この発明は、まず、焼成手段がある。この焼成手段は、風化珊瑚を焼成するものである。そして、微細粉砕手段がある。この微細粉砕手段は、上記の焼成手段による焼成の前または後にその風化珊瑚を微細粒に粉砕するものである。
【0007】
さらに、本発明にかかる請求項2に記載した発明の構成を説明する。この発明は、以下の点以外は上記の請求項1の発明の構成と同一である。それゆえに、上記の請求項1の発明の構成の説明の全文をここに援用して、以下の構成の説明をこれに追加する。この発明と上記の請求項1の発明の構成との差異は、水溶手段の存在である。この水溶手段は、上記の風化珊瑚微細粒を水に混入するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる摩擦力等の動的外力が存在する箇所に用いる風化珊瑚利用の消臭剤製造装置の一般的な実施の形態を述べる。風化珊瑚微細粒の造成過程を見ると、まず、海底に沈積している風化珊瑚砂利を採掘し、不純物を除去する。そして珊瑚のみの粒子の分類、真水で洗浄、乾燥という段階を経て、焼成手段にて250〜500℃で焼成し、最終的には、どちらも微細粉砕手段で微細粉砕する。本発明に使われた珊瑚微細粒の直径は5.5〜16μmのものである。風化珊瑚は、いくら微細粉砕されても電子顕微鏡で観察すると、風化珊瑚の構造的な特徴である気孔構造を維持している。この気孔構造が体温と発汗から生じた臭を含んだ水分を吸着する機能を果たす。
【0009】
【実施例】
しかして、本発明にかかる摩擦力等の動的外力が存在する箇所に用いる風化珊瑚利用の消臭剤製造装置をその具体的な実施例を用いて添付の図面と共に詳細に述べる。まず、風化珊瑚砂利1を焼成手段2にて焼成する。そして、これを微細粉砕手段3にて粉砕する。この焼成と粉砕の順序は逆でもよい。これで、本発明の珊瑚消臭剤製造装置は出来上がる。この珊瑚消臭剤は、微細粒剤4aであるが、靴や下着や柔道着その他のスポーツウエア等の身体等に使用するものの場合は発汗等の湿気がある故にこのままでもよいが、湿気のないものを対象に使用の場合は、この微細粒剤4aを水溶手段5にて水に混合して、液剤4bとするとよい。
【0010】
しかして、具体的には、この消臭剤製造装置は、風化珊瑚砂利1を採掘し、不純物を除去して珊瑚粒子を分類する。そして、真水で洗浄し、乾燥する。さらに、250℃〜500℃で焼成という過程を経て抽出された微細粒状態のもので、珊瑚微細粒粒子の直径は、5.5〜16μmである。
【00011】
かようにして、気孔構造に吸着された水分が外力、即ち足からの圧力と、圧力から生じる粒子間の摩擦力というエネルギーを受けると、水分は珊瑚微細粒内の炭酸カルシウムと作用して、ラジカルな負イオンを発生し、酸化した水分はアルカリ化し、負イオンの界面活性作用から臭成分や脂質などを分解し、臭いを除去する。
【0012】
以下に、本発明に関した負イオン発生作用機序を述べる。炭酸カルシウムを含む風化珊瑚微細粒は(式1)のように外力があればカルシウムイオンと炭酸イオンに解離する。
【0013】
CaCO3 ←→ Ca2+ + CO3 2− (式1)
【0014】
水の分子と水素イオンと水酸イオンの間に(式2)に示した平衡が常に成立している。
【0015】
H2O ←→ H+ + OH− (式2)
【0016】
足圧力と、その圧力による粒子間の摩擦力のようなエネルギーが与えられると、水分子は水のクラスター構造、即ち水の分子が複合的に付いたイオンクラスター複合体としての次の(式3)で示されるように分解される。ここでOH−(H2O)nを水付き負イオンという。
【0017】
(H2O)(H2O)n ←→ H+(H2O)n + OH−(H2O)n (式3)
【0018】
OH−は電気化学的にラジカルになるし、水分((H2O)n)の中から飛び出そうとし、水との界面活性作用を行う。例えば、OH−は悪臭の元である油脂や蛋白分子などとの間にもこのような作用をして、臭いを分解する結果をもたらす。
(久保哲治郎、固体物理、1989)。
【0019】
以下に、負イオンの測定について述べる。摩擦力が与えられる珊瑚微細粒から発生したイオン量は、イオン移動度を利用したイオンカウンタ(神戸電波株式会社製KST−900 )により求めることができる。この測定器は1cc当たり負イオン数、正イオン数がカウンタできる。測定条件として、与えられる摩擦力は2〜10dyn/cm3、湿度60%、温度28℃、測定時間は30分であった。
【0020】
図2は直径が5.5〜16μmの珊瑚微細粒に連続的に2〜10dyn/cm3の摩擦力を与えたときの負イオン発生数/ccを示したものである。負イオン数/ccは、都市部の場合、普通80〜150ions/ccであり、滝や森林中が2000〜4000ions/cc と言われるが、この発明の消臭剤は、約2100ions/cc である。負イオン空気は、新鮮な気持ち、自律神経活動の安静、学習能力の増加などに効果が知られているが、ラジカル反応で殺菌や消毒効果もあると言われてきた。
【0021】
以下に、足の臭気の測定について述べる。臭気測定法としては、人間の嗅覚を利用する嗅覚測定法を用いた。嗅覚測定法は人間の嗅覚を利用するために、被験者の体調や嗅力の差による測定値のばらつきが問題となっているが、ビニール中の無気状態を標準臭気という閾値を設定して、2000m歩いて、多発汗直後の靴と靴下と足をビニール袋に5分間入れた後の臭気を測った。
【0022】
【表1】
【0023】
表1は三点嗅覚法から、標準臭気に対して、珊瑚を使わない状態で、2000mを歩いた直後の発汗状態の足と靴の中の臭気、そして本発明の珊瑚微細粒1gを歩く前に靴の中に入れ振りかけた後、2000mを歩いた直後の発汗状態の臭気と湿度を比較した結果である。信頼性を高めるために被験者として大学生の男女20人が参加した。結果として、珊瑚微細粒を靴の中に入れただけで、ほとんど臭いを感じなかったことが分かった。
【0024】
本発明の風化珊瑚微細粒がもつ微細気孔構造、そして摩擦力のような外力と、体表面から発生する発汗の水分と珊瑚の炭酸カルシウムとの化学反応作用により発生した負イオン空気のラジカル反応から、靴の中と靴下と足等の密閉した空間での消臭効果を持つ珊瑚微細粒による消臭剤に関するものである。また、人間の身体に使用するものを消臭の対象にするばかりでなく、一般物を消臭の対象にすることもできる。
【0025】
【発明の効果】
本発明にかかる摩擦力等の動的外力が存在する箇所に用いる風化珊瑚利用の消臭剤製造装置は、以上のごとくになしたゆえに、上記の課題を解決して以下のごとき多大な効果が生じた。すなわち、図2と表1に示したごとくに、その継続的な消臭効果が上がった。
【0026】
さらには、その珊瑚微細粒を靴の中に使用の場合は、あたかも砂浜を素足で歩いているような状態となり、指圧で言う大切なつぼが多い足裏に心地よい刺激が得られて、健康によいものともなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる摩擦力等の動的外力が存在する箇所に用いる風化珊瑚利用の消臭剤製造装置の製造過程における一実施例のブロックダイアグラムを示したものである。
【図2】 本発明の風化珊瑚利用の消臭剤を使用した場合の測定時間とその負イオン数を示したグラフである。
【符号の説明】
1 風化珊瑚砂利
2 焼成手段
3 微細粉砕手段
4 珊瑚消臭剤
4a 粒剤
4b 液剤
5 水溶手段
Claims (2)
- 風化珊瑚を焼成する焼成手段、該焼成手段による風化珊瑚の焼成の前または後にその風化珊瑚を微細粒に粉砕する微細粉砕手段、より構成されることを特徴とした摩擦力等の動的外力が存在する箇所に用いる風化珊瑚利用の消臭剤製造装置。
- 風化珊瑚を焼成する焼成手段、該焼成手段による風化珊瑚の焼成の前または後にその風化珊瑚を微細粒に粉砕する微細粉砕手段、その風化珊瑚微細粒を水に混入する水溶手段、より構成されることを特徴とした摩擦力等の動的外力が存在する箇所に用いる風化珊瑚利用の消臭剤製造装置。
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