JP3890997B2 - 光ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光ディスク装置、特に書き換え可能な光ディスク装置のパワー制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、CD−RWドライブやDVD−RWドライブのような書き換え可能光ディスク装置においては、相変化、すなわち記録膜の結晶状態とアモルファス状態との間の可逆的変化を利用してデータを書き換えている。例えば、結晶状態をデータ無記録状態とし、記録膜を融点以上に加熱し得る記録パワーのレーザ光を照射してアモルファス状態とすることでデータを記録し(マーク)、該マークに対して記録膜を結晶化温度以上に加熱し得る消去パワーのレーザ光を照射して結晶状態に戻すことでデータを消去する。書き換え時には、記録パワーに先だって消去パワーを照射することで、既に記録されたデータを消去しつつ新たにデータを記録することで書き換え(オーバライト)ができる。
【0003】
このような書き換え可能光ディスク装置においては、一般に書き換え可能回数の増大あるいは寿命を考慮すると、記録パワーや消去パワーはできるだけ小さく設定することが望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、記録パワーを小さくすると、オーバライト性能、特に1回目のオーバライト時に記録品質が著しく低下してしまう問題があった。
【0005】
図8には、記録パワーが相対的に小さい場合と大きい場合(例えば記録パワーが8mwと10mw)における記録回数と再生ジッタの関係が示されている。記録回数が100回〜1000回程度では記録パワーが小さい方が再生ジッタも小さく寿命の点で有利であるが、記録回数が2回目、すなわち1回目のオーバライト時には記録パワーが大なる場合よりもジッタが悪化してしまう。なお、記録回数が3回目以降、すなわち2回目以降のオーバライトでは、記録回数が10回程度まではジッタも徐々に小さくなる。これは、光ディスク製造時の結晶状態と、消去パワーを照射して得られる結晶状態では厳密には状態が異なり、1回目のオーバライトではこの結晶状態の相違に起因してジッタが悪化するものの、2回目以降のオーバライトでは消去パワーにより結晶化される部位が順次増加していくため結晶状態の相違が無くなっていくためと考えられる。
【0006】
したがって、1回目のオーバライト特性を改善させるためには相対的に大きな記録パワーで記録することが必要となるが、光ディスクが装着された場合、当該光ディスクに対してデータを記録する際に今回の記録が1回目のオーバライトであるか否かを判定することは困難である。
【0007】
なお、特開平10−289461号公報には、アモルファス(非晶質)部分で光吸収が大きく、結晶部分では光吸収が小さいことに鑑み、マークの存在する部分ではオーバライト時の記録パワーを小さくすることが記載されているが、1回目のオーバライト時にジッタが特に悪化することについては何ら考慮されておらず、単にマーク部分で記録パワーを小さくするのでは1回目のオーバライト時にジッタが増大してしまうと考えられる。
【0008】
本発明は上記従来技術の有する課題に鑑みなされたものであり、その目的は、オーバライト特性、特に1回目のオーバライト時においてもジッタの悪化を抑制することができる光ディスク装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、記録可能な光ディスク装置であって、光ディスクの記録すべきエリアが未記録エリアか既記録エリアかを識別する識別手段と、消去パワー及び記録パワーを有するレーザ光を前記光ディスクに照射してデータを書き換え記録する記録手段であって、前記未記録エリアである場合には前記記録パワーを第1記録パワーとして記録し、既記録エリアである場合には前記記録パワーを前記第1記録パワーよりも大きい第2記録パワーとして書き換え記録する記録手段と、前記光ディスクの所定エリアを用いて最適記録パワーを算出する算出手段とを有し、前記算出手段は、前記第2記録パワーを前記最適記録パワーに設定するとともに、前記第1記録パワーを前記第2記録パワーに応じて、前記第2記録パワーに1より小さい係数を乗じることで設定し、前記識別手段は、前記第1記録パワー及び第2記録パワーよりも小さい前記消去パワーを前記光ディスクに照射している期間における戻り光信号に基づき、書き換え記録中に記録すべきエリアが未記録エリアか既記録エリアかを識別することを特徴とする。
【0014】
このように、本発明の光ディスク装置では、光ディスクの未記録エリアにデータを記録する際(あるいは光ディスクに最初に記録する場合)には、既記録エリアにデータを記録する場合(あるいはオーバライトする場合)に比べて記録パワーを小さく設定する。記録パワーが小さい場合に1回目のオーバライト時にジッタが特に悪化する(図8参照)のは、既記録マークをオーバライト時に完全に消去することができずに消え残り、また記録パワーが小さいためにオーバライト時に新たなマークを十分形成できないためと考えられる。そこで、未記録エリアに対する記録、すなわち最初の記録時には記録パワーを小さくしてマークを記録し、既記録エリアに対する記録、すなわちオーバライト時には記録パワーを大きくすることでオーバライト時の既記録マークの消え残りをなくすとともに、本来記録すべきマークを十分記録することができる。
【0015】
なお、ジッタはS/Nに関連し、S/Nが小さいとジッタも増大する。ジッタを小さくするためにはS/Nを増大させればよく、S/Nを増大させるにはSを増大させるか、あるいはNを小さくすればよい。オーバライト時のジッタについては、オーバライト時の記録パワーを増大させてSを大きくするか、前回の記録時のSを小さくして結果としてオーバライト時のNを小さくするか、あるいはオーバライト時の消去レベルを増大させてオーバライト時のNを小さくするか、のいずれかが考えられる。本発明では、特に前回の記録時のSを小さくすることでオーバライト時のNを小さくしジッタを抑制していると云うことができる。
【0016】
また、本発明では、未記録であるか既記録であるかを判別するだけでよく、今回の記録が1回目のオーバライトであるか否かを判別する必要もない(オーバライト時には常に大きな記録パワーで記録されるため、1回目のオーバライトであっても確実に大きな記録パワーで記録できる)利点がある。
【0017】
さらに、ある光ディスク装置に装着した場合に未記録と判定され、小さい記録パワーでデータを記録した後、異なる光ディスク装置に装着した場合でも、当該光ディスクは既記録と判定されて大きな記録パワーで記録されるため、1回目のオーバライトであっても既記録マークを確実に消去しつつ、新たなマークを形成できる。
【0018】
未記録エリアの記録か、既記録エリアの記録かを識別する、言い換えれば最初の記録であるかオーバライトであるかを識別するためには、例えば消去パワーのレーザ光を照射したときの光ディスクからの戻り光信号を用いることができる。すなわち、既記録エリア(オーバライト)の場合、消去パワーのレーザ光を照射すると実際に結晶化されるまでに有限の時間を有するためその戻り光信号には既記録マークによる反射光量変化が現れることとなり、この反射光量変化(RF成分)を検出することで既記録エリアであることを識別できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
【0020】
図1には、本実施形態に係る光ディスク装置の構成ブロック図が示されている。CD−RWやDVD−RW等の書き換え可能な光ディスク10は、図示しないスピンドルモータにより回転駆動される。
【0021】
ピックアップ(PU)12は、光ディスク10に対向配置され、光ディスク10の表面にレーザ光を照射するレーザダイオード(LD)を含む。レーザダイオードは、レーザダイオード駆動回路(LDD)32により駆動され、データを再生する際には再生パワーのレーザ光を照射し、記録する際には消去パワー及び記録パワー(記録パワー>消去パワー>再生パワー)のレーザ光を照射する。また、ピックアップ12は、光ディスク10から反射したレーザ光を電気信号に変換するフォトディテクタを有し、再生信号をサーボ検出部14及びRF検出部20に出力する。
【0022】
サーボ検出部14は、ピックアップ12からの信号に基づきトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号を生成してそれぞれトラッキング制御部16及びフォーカス制御部18に出力する。トラッキング制御部16は、トラッキングエラー信号に基づきピックアップ12を光ディスク10のトラック方向に駆動してオントラック状態とする。また、フォーカス制御部18はフォーカスエラー信号に基づきピックアップ12をフォーカス方向に駆動してオンフォーカス状態とする。例えば4分割フォトディテクタの場合、半径方向に分割されたディテクタの差分からトラッキングエラー信号が生成され、4分割フォトディテクタの対角和の差分からフォーカスエラー信号が生成される。もちろん、他の方式も可能である。
【0023】
RF検出部20は、ピックアップ12からの信号を増幅して再生RF信号を生成し、イコライザ(EQ)22に出力する。イコライザ22は、再生RF信号の所定周波数、具体的には3T信号の振幅をブーストして二値化器24に出力する。二値化器24は、ブーストされたRF信号を二値化し、デコーダ26に出力する。デコーダ26は、入力した二値化信号を復調してコントローラ30に出力する。復調は、図示しないPLL回路で同期クロック信号を生成して信号を抽出することで実行される。
【0024】
また、RF検出部20は、データ記録時(最初の記録時及びオーバライト時を含む)における消去パワーの戻り光信号を処理してRF成分を検出する。RF成分の検出結果はコントローラ30に出力する。消去パワーの戻り光信号の処理についてはさらに後述する。
【0025】
コントローラ30は、サーボ検出部14やRF検出部20、LDD32等の各部の動作を制御するとともに、デコーダ26からの復調データをパーソナルコンピュータ等の上位装置に出力する。また、コントローラ30は、データ記録時には上位装置からの記録データに基づきLDD32を駆動し、設定された記録ストラテジでデータを記録する。記録ストラテジは、例えばDVD−RWの場合、3T〜14T(Tはトラック方向長さの基準周期)のデータのうち3Tは単一パルスで記録し、4T以上はマルチパルスでデータを記録するときの先頭パルス(トップパルス)のパルス幅やパルス振幅、後続パルスのパルス幅やパルス振幅で規定される。なお、3Tも先頭パルスと後続パルス1つを設定してマルチパルスで記録することもできる。また、コントローラ30は、データ記録に先立って光ディスク10のPCAエリアを用いて記録パワーを最適化しLDD32を駆動する。但し、最適化した記録パワーはオーバライト時に使用され、未記録エリアに最初に記録する場合には最適記録パワーよりも小さな記録パワーを設定する。未記録エリアに記録するか否か、すなわち光ディスク10への最初の記録かオーバライトか(当該光ディスク装置において第1回目の記録であっても、光ディスク10に既にデータが記録されている場合にはオーバライトである)は、RF検出部20からの検出信号に基づき判定する。
【0026】
図2には、RF検出部20におけるRF検出処理タイミングチャートが示されている。図2(a)は、光ディスク10が既記録ディスクである場合の反射率変化である。マーク(アモルファス状態)の部分で反射率が低下するため反射信号はRF信号となる。図2(b)は、データを記録する際のレーザパワー変化である。DVD−RWにおいては上述したようにデータはマルチパルスで記録される。記録パワーPwに先立ち、消去パワーPe(Pw>Pe)を光ディスク10に照射して既記録マークを消去しつつ新たなマークを記録する。図2(c)は、図2(b)に示されるレーザパワーを照射したときの戻り光信号である。戻り光信号も、照射レーザパワーと同様に変化するが、消去パワー期間において光ディスク10に既記録マークが存在すると、マークが結晶化するまでに時間を要するため該マークにより変調されたRF成分が出現する。図2(d)は、消去パワー時の戻り光信号を抽出した波形である。既記録マークが形成されている部分においてRF成分が現われ、既記録マークが形成されていない場合にはRF成分はない。したがって、消去パワーの戻り光信号からRF成分を検出できない場合には光ディスク10は未記録ディスクであって今回の記録が最初の記録であり、RF成分を検出できた場合には光ディスク10は既記録ディスクであり、今回の記録はオーバライト記録であると判定できる。なお、消去パワー時の戻り光信号を抽出するためには、例えばサンプルホールド回路を用いて消去パワー時のタイミングで戻り光信号をサンプリングし出力すればよい。マーク期間についてはマルチパルスであるため、例えば一定値を出力し、消去パワーの戻り光信号の処理回路に供給すればよい。すなわち、図2(d)は、消去パワー期間の戻り光信号とマーク期間の一定値信号との合成で得られる。
【0027】
図3には、RF検出部20内に含まれる消去パワーの戻り光信号の処理回路が示されており、図4には各部のタイミングチャートが示されている。なお、図4(a)、(b)はそれぞれ図2(a)、(b)に対応するもので、図4(b)の信号が消去パワー戻り光として消去パワーの戻り光信号処理回路に入力される。消去パワーの戻り光信号処理回路は、コンデンサC、基準電源、コンパレータ20a及びモノマルチ(単安定マルチバイブレータ)20bを有して構成される。消去パワーの戻り光信号は、コンデンサCに入力し、コンデンサCはコンパレータ20aの非反転入力端子(+)に接続される。コンパレータ20aの非反転入力端子には基準電源Ref1も接続されており、コンパレータ10aの非反転入力端子には、図4(c)に示されるようにコンデンサCを通し基準電源Ref1を中心にAC結合した信号が入力される。コンパレータ20aの反転入力端子(−)には基準レベル2(Ref2)が接続され、消去パワーの戻り光信号にRF成分が含まれておらずRef2以下の場合にはコンパレータ20aからの出力はLowとなり、RF成分が含まれていてRef2を超える場合には出力はHiとなってモノマルチ20bに供給される。図4(d)は、コンパレータ20aからの出力信号波形である。図4(c)のRF信号の山の部分でHiとなるパルス信号が得られる。なお、消去パワーが変動すると、それに応じて戻り光信号レベルも変動するため、図示の如くしきい値レベルであるRef2も固定ではなく消去パワーに応じて適宜調整する構成とすることが望ましい。また、コンパレータ20aをヒステリシスコンパレータとし、入力信号を大小2つのしきい値と比較し、大しきい値以上となった場合にHiとなり、小しきい値以下となった場合にLowとなるように構成してもよい。
【0028】
モノマルチ20bは、コンパレータ20aからの信号のLowからHiへの立ち上がりタイミングでHiとなり、一定時間後にLowとなる信号を出力する。一定時間内に次の立ち上がりが入力された場合、その立ち上がりタイミングから一定時間後にLowとなる。図4(e)は、モノマルチ20bの出力信号波形である。モノマルチ20bの出力はコントローラ30に供給される。コンパレータ20aとして上述したような大しきい値と小しきい値を有するヒステリシスコンパレータを用いた場合、消去パワーの戻り光信号にRF成分が含まれている場合、RF成分が基準レベルより上のレベルで終了するか下のレベルで終了するかによってコンパレータ20aの出力はHiあるいはLowのいずれかの状態をとるため、コンパレータ20aの出力だけではRF成分が混入しているかどうかを判別することができない。図3に示されるようにモノマルチ20bを設けることで、RF成分が存在しない場合にはその出力は常にLowとなる一方、RF成分が存在する場合には一定期間は常にHiとなるため、コントローラ30はモノマルチ20bからの信号がHiである場合にはRF成分が含まれており、Lowである場合にはRF成分が含まれていないと判定できる。なお、ヒステリシスコンパレータではなく、一つのしきい値を有するコンパレータを用いる場合にもその後段にモノマルチ20bを接続してもよい。
【0029】
図5には、本実施形態の全体処理フローチャートが示されている。まず、OPC(Optimum Power Control)により光ディスク10の記録膜特性に合致した最適記録パワーPoを算出する(S101)。ここで、OPCとは光ディスク10の所定エリア(PCAエリア)に記録パワーを種々変化させてテストデータを試し書きし、該テストデータを再生してその再生信号品質(β値やジッタ等)を測定し、再生信号品質が最良となる記録パワーを選択する処理である。
【0030】
最適記録パワーPoを算出した後、オーバライト時の記録パワーをこの最適記録パワーPoとし、また未記録エリアへの記録パワー、すなわち光ディスク10への最初の記録時のパワーをP1に設定する。ここで、P1は係数α(α<1)を用いて
【数1】
P1=α・Po
により算出される。α<1であるので、P1<Poである。すなわち、未記録エリアへの記録パワーは既記録エリアへの記録パワーよりも小さく設定される。αは例えば0.97とすることができる。
【0031】
Po及びP1を算出した後、最適記録パワーPoでデータを記録する(S102)。そして、記録中における消去パワーの戻り光信号にRF成分が含まれているか否か、すなわち今回の記録が最初の記録であるかオーバライトであるか否かを判定する(S103)。RF成分が存在せず、未記録エリアへの記録である場合には記録パワーをP1に設定してデータを記録する(S104)。一方、RF成分が存在し、オーバライト記録である場合には、S101で算出された最適記録パワーであるP0に設定してデータを記録する(S105)。
【0032】
図6には、以上述べた記録パワー変化の様子が示されている。RFが存在する(既記録エリア)場合、記録パワーは最適記録パワーであるPoに設定される。RFが存在しない(未記録エリア)場合には、Poより小さいP1の記録パワーに設定される。最初の記録時には、記録パワーがP1と小さくてもデータを記録することができる(図8参照)。一方、オーバライト時にはP1より大なるPoデータが記録されるため、既記録マークを十分消去できるとともに、今回記録すべきマークを十分なパワーで確実に記録してジッタを抑制することができる。
【0033】
図7には、記録パワーをPo(例えば10mW)で固定して最初の記録及びオーバライト記録を行った場合(従来技術)と、本実施形態のように最初の記録をP1(例えば9.7mW)で行い、オーバライトをPo(10mW)で行った場合のジッタ変化が示されている。本実施形態では、1回目のオーバライト時におけるジッタが従来技術よりも低減されており、オーバライト特性が改善されていることがわかる。
【0034】
なお、消去パワーPeと記録パワーPwは一定の比率に設定されるため、オーバライト時に記録パワーを最初の記録時のパワーよりも増大させると、それに伴って消去パワーも増大するので、最初の記録で形成されたマークをより確実に消去できる効果もある。但し、本願出願人は、消去パワーを固定し、記録パワーのみを増大させても1回目のオーバライト時のジッタを抑制できることを確認している。これは、オーバライト時のSレベルを増大させることでジッタが抑制されたものと考えられる。したがって、オーバライト時に記録パワーのみを増大させてもよく、あるいは記録パワーと消去パワーの比率を一定に維持し、記録パワーと消去パワーをともに増大させてもよい(言い換えれば、最初の記録時に記録パワーのみを小さくしてもよく、記録パワーと消去パワーをともに小さくしてもよい)。
【0035】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく種々の変更が可能である。
【0036】
例えば、本実施形態では、消去パワーの戻り光信号にRF成分が含まれているか否かにより最初の記録かオーバライト記録かを識別しているが、他の方法で識別してもよい。例えば、光ディスク10の所定エリアに記録状況についてのデータを記録し、このデータを読み出すことで最初の記録かオーバライト記録かを識別できる場合には、このシステムを用いて記録パワーを可変すればよい。また、オーバライトでも、1回目のオーバライトか2回目以降のオーバライトかを識別できる場合、1回目のオーバライトのみ記録パワーを増大させ、他のオーバライト時には最初の記録時と同様の記録パワーに戻しても良い。
【0037】
また、本実施形態では、まず最適記録パワーPoを設定し、この最適記録パワーPoに基づいて最初の記録パワーP1を算出しているが、予めP1とPoを設定して光ディスク装置のメモリに記憶しておき、この値を用いて記録してもよい。
【0038】
また、最適記録パワーPoを設定した後、P1=α・PoによりP1を算出する際の係数αを可変値とすることもできる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば書き換え品質、特に1回目の書き換え品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の構成ブロック図である。
【図2】 未記録エリアと記録済みエリアの識別説明図である。
【図3】 RF検出部におけるRF検出回路の構成図である。
【図4】 RF成分検出のタイミングチャートである。
【図5】 実施形態の処理フローチャートである。
【図6】 実施形態の記録パワー設定説明図である。
【図7】 実施形態における記録回数とジッタとの関係を示すグラフ図である。
【図8】 記録回数とジッタとの関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
10 光ディスク、12 ピックアップ、14 サーボ検出部、16 トラッキング制御部、18 フォーカス制御部、20 RF検出部、22 イコライザ(EQ)、24 二値化器、26 デコーダ、30 コントローラ、32 レーザダイオードドライバ。
Claims (2)
- 記録可能な光ディスク装置であって、
光ディスクの記録すべきエリアが未記録エリアか既記録エリアかを識別する識別手段と、
消去パワー及び記録パワーを有するレーザ光を前記光ディスクに照射してデータを書き換え記録する記録手段であって、前記未記録エリアである場合には前記記録パワーを第1記録パワーとして記録し、既記録エリアである場合には前記記録パワーを前記第1記録パワーよりも大きい第2記録パワーとして書き換え記録する記録手段と、
前記光ディスクの所定エリアを用いて最適記録パワーを算出する算出手段と、
を有し、
前記算出手段は、前記第2記録パワーを前記最適記録パワーに設定するとともに、前記第1記録パワーを前記第2記録パワーに応じて、前記第2記録パワーに1より小さい係数を乗じることで設定し、
前記識別手段は、前記第1記録パワー及び第2記録パワーよりも小さい前記消去パワーを前記光ディスクに照射している期間における戻り光信号に基づき、書き換え記録中に記録すべきエリアが未記録エリアか既記録エリアかを識別することを特徴とする光ディスク装置。 - 請求項1記載の装置において、
前記識別手段は、前記戻り光信号にRF信号が含まれていない場合に前記未記録エリアとし、RF信号が含まれている場合に既記録エリアとすることを特徴とする光ディスク装置。
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