JP3889678B2 - 機器用コネクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機器用コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車においてインバータやモータなどの機器に電線を接続する手段としては、複数本の電線の端末部に、夫々、端子金具を固着し、これら複数の端子金具を、夫々、対応する機器側端子に接続する方法がとられている。尚、機器に電線を接続するためのコネクタとしては、特開平11−26093号公報に開示されているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように電線は複数本を一纏めにした状態で配索されることから、取扱い易さや配索スペースを考慮した場合、複数本の電線は、横並びさせたフラットな形態よりも、概ね俵積み状に集合させた形態又は概ね円形に集合させた形態で配索することが好ましい。
一方、複数の機器側端子は、通常、横並びに配置されている。したがって、複数本の電線を中央に寄せて束ねて配索した場合、機器の近傍では束ねられている電線の端末部を、機器側端子の配置に合わせて並列するように曲げる必要がある。ところが、電線が大電流を流す動力線である場合には、電線の曲げ剛性が高いためにL字形に曲げることは困難である。
【0004】
したがって、束ねた状態とされている電線の端末部を機器側端子に合わせて並列させるためには、電線側端子よりも後方に、電線の端末部を扇状に拡げる必要があり、ひいては、機器の近傍に電線を扇状に拡げるための配索スペースを確保しなければならない、という問題があった。
本願発明は上記事情に鑑みて創案され、機器の近傍における電線等の導電路の配索スペースを小さくできるようにすることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、端子ホルダに複数の導電路側端子を保持し、その導電路側端子に、概ね俵積み状又は概ね円状に集合させた状態で配索される複数本の導電路の端末部固着してなり、前記端子ホルダを機器のシールドケースに形成した取付孔に嵌合して取り付けることで、その機器の前記シールドケースの内部に配置されている複数の機器側端子に対して前記複数の導電路側端子を接続するようにしたものであって、前記導電路側端子は、端子本体部の両端に、前記導電路に固着される導電路固着部と、前記機器側端子に接続される機器接続部とを形成してなり、前記端子本体部は、前記導電路側端子が概ね俵積み状又は概ね円状に集合させた形態で配置された状態において、前記機器接続部が前記機器側端子と対応する配置となるように屈曲した形態とされており、前記端子ホルダにおける前記導電路の導出端部は、前記複数の導電路の概ね俵積み状又は概ね円状に集合させた配置に合わせて円形に成形され、この導出端部には、円形のシールドシェルが外嵌されるとともに、このシールドシェルには前記複数の導電路を一括して包囲する筒状のシールド部材の端部が接続され、前記端子ホルダを前記取付孔に嵌合した状態では、前記シールドシェルが前記シールドケースに接続される構成とした構成とした。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、3つの前記機器側端子が横並びに且つ同一高さで配置されているものであって、3つの前記導電路側端子のうち中央に位置する導電路側端子の端子本体は、その機器接続部と導電路固着部との間で高低差が生じるように段差状に屈曲された形状をなすとともに、左右両側に位置する導電路側端子の前記端子本体は、その導電路固着部が機器接続部に対して同じ高さを保ちつつ中央寄りに位置するように屈曲した形状をなしている構成とした。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記導電路が電線であり、前記機器接続部及び前記端子本体が水平板状をなすとともに、前記導電路固着部が、前記端子本体に連なる底板の両側縁からカシメ片を立ち上げたオープンバレル状をなすものであって、前記中央の導電路側端子の導電路固着部と前記左右両側の導電路側端子の導電路固着部との間では、前記カシメ片の立ち上がり方向が上下逆向きとされ、且つ、前記左右両側の導電路固着部に対し前記中央の導電路固着部がそのカシメ片の立ち上がり方向と同方向に位置ずれしている構成とした。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかの発明において、前記複数の導電路側端子がモールド成形によって前記端子ホルダと一体化されている構成とした。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかの発明において、前記端子ホルダのうち前記導電路固着部と前記導電路を包囲する領域のみ、又は前記導電路を包囲する領域のみ、前記取付孔の外側へ突出されている構成とした。
【0010】
【発明の作用及び効果】
[請求項1の発明]
概ね俵積み状又は概ね円状に集合させた形態で配索される導電路の端末部の配置と、機器側端子の配置との双方の配置に合わせて、端子本体を曲げた形態とした。したがって、機器側端子が横並びに配置されていても、導電路側端子の後方において導電路の端末部を扇状に拡げて配索する必要がなく、ひいては、機器の近傍における導電路の配索スペースを小さくすることができる。
また、シールドケースの外部における導電路の配索領域からシールドケース内の機器側端子に至る導電経路は、筒状のシールド部材、シールドシェル及びシールドケースによってシールドされる。また、端子ホルダにおける導電路の導出端部が、複数の導電路の概ね俵積み状又は概ね円状に集合させた配置に合わせて円形に成形され、その円形の導出端部には同じく円形のシールドシェルが取り付けられているので、このシールドシェルに接続されるシールド部材は、その全長に亘って略円筒形を保つことができる。このようにシールド部材が略円筒形に保たれることは、シールド部材が編組線からなる場合にその編組線の間に隙間が空かずに済み、ひいては、編組線からなるシールド部材のシールド性能が低下することが防止される。
尚、請求項1における「概ね俵積み状に集合させる」とは、例えば導電路が3本の場合においてその3本の導電路を上下2段に振り分け、下段には2本の導電路を横並びに配置するとともに、上段の1本の導電路を下段の2本の導電路のほぼ中間に位置させる形態を意味し、換言すると、3本の導電路の軸心を結ぶ線が概ね正三角形をなすような形態である。また、導電路が4本以上の場合においては、他の導電路を介在させずに隣接し合う任意の3本の導電路が、その軸心同士を結んだときに概ね正三角形を描くように配置される形態が「概ね俵積み状の集合」の概念に含まれる。
また、「概ね円状に集合させる」とは、上記の「概ね俵積み状の集合」の概念を含むが、それ以外に、例えば導電路が4本以上の場合においてこれらの導電路を複数段に振り分け、これらの導電路を縦横に整列させる形態も含む。この場合、他の導電路を介在させずに隣接し合う4本の導電路の軸心を結んだときに概ね正方形を描くような形態となる。
【0011】
[請求項2の発明]
3つの導電路側端子のうち中央の導電路側端子の導電路固着部を、左右両側の導電路側端子の導電路固着部に対して高さ方向にずらし、この高低差によって生じた中央のスペースに、左右両側の導電路側端子の導電路固着部を配置しているので、無駄な空間を空けずに3つの導電路固着部を集合させることが実現されている。
[請求項3の発明]
左右両側の導電路固着部に対し中央の導電路固着部をそのカシメ片の立ち上がり方向とは逆方向に位置ずれさせる場合に比べると、本発明では、中央の導電路固着部の底板と左右両側の導電路固着部の底板との高低差を小さくすることができるので、底板に連なる端子本体の曲げ量も小さくすることができる。
【0012】
[請求項4の発明]
導電路側端子の機器接続部が横並びになるものにおいて、ハウジング状に成型されている端子ホルダに導電路側端子を挿入して組み付けようとした場合には、その端子ホルダの挿入口を大きく開口させる必要があるため、端子ホルダにおける導電路の導出端部を小さくすることはできない。しかし、本発明によれば、モールド成形によって端子ホルダ内に導電路側端子を収容したので、端子ホルダに挿入口を大きく開口させる必要がなく、端子ホルダにおける導電路の導出端部は、導電路固着部及び導電路の概ね俵積み状又は概ね円状に集合する配置に合わせて小径にすることができる。
【0013】
[請求項5の発明]
導電路固着部と導電路の端末部は、概ね俵積み状又は概ね円状に集合させた状態とされるので、端子ホルダのうち導電路固着部と導電路の端末部を包囲する領域は最小径に成形することが可能である。したがって、端子ホルダのうち取付孔の外側へ突出する部分を小さく抑えることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図7を参照して説明する。
本実施形態の機器用コネクタ10が取り付けられる機器40(例えば、電気自動車におけるインバータ装置、モータなど)は、機器本体(図示せず)を導電性のシールドケース41内に収容するとともに、シールドケース41の側壁に横長の略楕円形乃至略長円形の取付孔42を形成した構成になり、機器用コネクタ10は、取付孔42に嵌合されることによって組み付けられる。また、シールドケース41の内部には、取付孔42に対応して3つの機器側端子43が設けられる。この3つの機器側端子43は、平板状をなし、上下に貫通するボルト孔(図示せず)を有するとともに、左右に所定ピッチで並列して配置されている。さらに、シールドケース41には、取付孔42の左右両側に位置する一対の雌ネジ孔44が形成されている。
【0015】
機器用コネクタ10は、端子ホルダ11、この端子ホルダ11に一体化された3つの電線側端子21C,21L,21R(本発明の構成要件である導電路側端子)、各電線側端子21C,21L,21Rに接続された電線27(本発明の構成要件である導電路)、端子ホルダ11に取り付けられたシールドシェル28、及びカシメリングによってシールドシェル28に接続されたシールド部材29とを備えて構成されている。
端子ホルダ11は、合成樹脂製であり、モールド成形によって3つの電線側端子21C,21L,21Rと一体化されている。端子ホルダ11は、取付孔42に対してガタ付きなく嵌合される略楕円形乃至略長円形の嵌合部12と、この嵌合部12から後方に延出する円形の導出端部16と、嵌合部12から前方へ突出する端子包囲部17C,17L,17Rとからなる。
【0016】
嵌合部12の外周には、全周に亘ってシール溝13が形成され、このシール溝13にはシールリング14が装着されている。また、嵌合部12の外周におけるシール溝13よりも後側の位置には、上下2対ずつの突起15が形成されている。この突起15は、取付孔42の内周に形成された位置決め溝(図示せず)に嵌合される。
導出端部16は、左右方向において嵌合部12の中心に配され、また、導出端部16の外径寸法は、嵌合部12の幅方向中央の最大高さとほぼ同じ寸法とされている。この導出端部16の後端面からは3本の電線27が導出されている。
【0017】
端子包囲部17C,17L,17Rは、前方に突出する2枚の縦向きの仕切板20によって左右3つに区画されている。中央の端子包囲部17Cは、嵌合部12の前端面から前方へ突出する肉厚部18Cと、この肉厚部18Cの前端面から前方へ突出する肉薄部19Cとからなり、肉薄部19Cは、その突出端部(前端部)が段差状に下がるように屈曲した形状をなす。この突出端部は、端子ホルダ11の高さ方向における中央に位置する。また、肉厚部18Cは、肉薄部19Cよりも上方領域及び下方領域に配されている。かかる端子包囲部17C(肉厚部18Cと肉薄部19C)は、いずれもその左右両端が2枚の仕切板20に連なっているため、上下左右に変位することはない。また、仕切板20は、端子包囲部17Cの前端よりも更に前方へ突出されている。
【0018】
左右両側の端子包囲部17L,17Rは、左右対称であり、嵌合部12の前端面から前方へ突出する肉厚部18L,18Rと、嵌合部12の前端面から前方へ突出する肉薄部19L,19Rとからなり、肉薄部19L,19Rは、全長に亘って同じ高さ及び同じ厚さを保ち、その肉薄部19L,19Rの高さと厚さは、上記中央の肉薄部19Cの突出端部の高さ及び厚さと同じとなっている。また、肉薄部19L,19Rの中央側の端部は仕切板20に連なり、反対側の端部は嵌合部12の外周面に対して面一状に連なっている。一方、肉厚部18L,18Rは、その前方への突出長さが肉薄部19L,19Rよりも短い。また、肉厚部18L,18Rの上面は肉薄部19L,19Rの上面と共通の面となっており、換言すると、肉厚部18L,18Rは、肉薄部19L,19Rと同一高さ及び肉薄部19L,19Rよりも下方の領域に亘って配されていることになる。さらに、左右方向における肉厚部18L,18Rの形成領域は、肉薄部19L,19Rにおける仕切板20側の略半分領域と対応する範囲となっていて、換言すると、肉厚部18L,18Rは肉薄部19L,19Rよりも中央寄りに領域に配されていることになる。また、前後方向において、肉厚部18L,18Rの前端は上記中央の端子包囲部17Cの肉厚部18Cの前端と同じ位置とされ、肉薄部19L,19Rの前端も上記中央の端子包囲部17Cの肉薄部19Cの前端と同じ位置とされている。
【0019】
電線側端子21C,21L,21Rは、全体として前後方向に長い形状であり、板状をなすとともに外周に接着剤23が塗布された端子本体22C,22L,22Rと、この端子本体22C,22L,22Rの前端に連なるとともにボルト孔25を有する板状の機器接続部24C,24L,24Rと、端子本体22C,22L,22Rの後端に連なる電線固着部26C,26L,26R(本発明の構成要件である導電路固着部)とからなり、これらの3つの電線側端子21C,21L,21Rは、端子ホルダ11内において左右に並んで配置されている。また、3つの電線側端子21C,21L,21Rは全て形状が異なるが、3つのうち左右両側の2つの電線側端子21L,21Rは左右対称な形状をなす。
【0020】
さて、中央に位置する電線側端子21Cの端子本体22Cは、前側が低くなるように段差状に屈曲されており、これにより、機器接続部24Cが電線固着部26Cよりも低い高さとなっている。また、電線固着部26Cは、端子本体22Cに連なる底板26Caの左右両側縁からカシメ片26Cbを上方へ立ち上げたオープンバレル状をなしている。この電線固着部26Cにおいては、電線27の端末部の芯線27aが底板26Caと両カシメ片26Cbとで包囲されるようにカシメ付けられることで導通可能に圧着されている。したがって、電線27の軸心は機器接続部24C及び端子本体22Cよりも高い位置にある。尚、幅方向においては、機器接続部24Cと端子本体22Cの中心が電線27の軸線と同心状となる。かかる中央の電線側端子21Cは、図7に示すように、その機器接続部24Cが端子包囲部17Cの肉薄部19Cの前端から前方に突出(露出)し、端子本体22Cが肉薄部19C内に位置し、電線固着部26Cが肉厚部18C及び嵌合部12内に位置し、電線27の端末部が導出端部16内に位置する形態で端子ホルダ11内に収容されている。
【0021】
左側(図1における下側)に位置する電線側端子21Lは、その機器接続部24Lと端子本体22Lとが同一高さに連なっているとともに、端子本体22Lが、機器接続部24Lに対して電線固着部26Lが右側(端子ホルダ11における中央側)に位置するように略S字形に屈曲されている。電線固着部26Lは、端子本体22Lに連なる底板26Laの左右両側縁からカシメ片26Lbを下方(中央の電線側端子21Cとは反対向き)へ延出させたオープンバレル状をなし、この電線固着部26Lにおいては、電線27の端末部の芯線27aが底板26Laと両カシメ片26Lbとで包囲されるようにカシメ付けられることで導通可能に圧着されている。したがって、電線27の軸心は機器接続部24L及び端子本体22Lよりも低い位置にある。かかる左側の電線側端子21Lは、図6に示すように、機器接続部24Lが端子包囲部17Lの肉薄部19Lの前端から前方に突出(露出)し、端子本体22Lが肉薄部19L内に位置し、電線固着部26Lが肉厚部18L及び嵌合部12内に位置し、電線27の端末部が導出端部16内に位置する形態で端子ホルダ11内に収容されている。
【0022】
尚、右側の電線側端子21Rについては、この左側の電線側端子21Lと左右対称なので、LをRに替えた符号を付すに留め、説明は省略する。
このように3つの電線側端子21C,21L,21Rを端子ホルダ11に取り付けた状態では、全ての機器接続部24C,24L,24Rが同一高さを保って前方へ突出するように露出されるとともに、左右に所定ピッチで並んでいる。尚、各機器接続部24C,24L,24Rの間には仕切板20が位置することで、リーク防止が図られている。また、端子ホルダ11の内部においては、中央の端子本体22Cの後端部が左右両側の端子本体22L,22Rの後端部よりも上方に位置するため、図1に示すように、上から視た状態で端子本体22C,22L,22Rの後端部の側縁部同士が部分的に重なっても、双方の間には高低差があるので、互いに接触することはない。
【0023】
また、中央の電線固着部26Cの底板26Caは左右両側の電線固着部26L,26Rの底板26La,26Raよりも高い位置にあり、しかも、高い位置にある中央の電線固着部26Cのカシメ片26Cbが底板26Caから上方へ延出するの対し、低い位置にある左右両側の電線固着部26L,26Rのカシメ片26Lb,26Rbが底板26La,26Raから下方(中央の電線固着部26Cのカシメ片26Cbとは反対方向)に延出しているので、底板26Ca,26La,26Ra同士の高低差が小さくても電線固着部26C,26L,26R同士が接触することはない。
【0024】
さらに、上記のように中央の電線固着部26Cが左右両側の電線固着部26L,26Rよりも上方に位置し、且つ左右両側の電線固着部26L,26Rが中央の電線固着部26Cとの高低差を利用して中央寄りの位置に配置されているので、これら3つの電線固着部26C,26L,26R及び各電線固着部26C,26L,26Rに接続されている電線27の端末部は、概ね俵積み状に集合した配置(図3及び図4を参照)となっている。また、この左右両側の電線固着部26L,26R同士の間隔(左右方向のピッチ)は、その機器接続部24L,24R同士の間隔(左右方向のピッチ)よりも狭くなっている。
【0025】
端子ホルダ11の導出端部16の外周には、導電性の円筒形をなすシールドシェル28が外嵌されている。シールドシェル28の前端縁には左右両側へフランジ状に延出する一対の取付部28aが形成されており、この取付部28aにはシールドケース41の雌ネジ孔44と対応する貫通孔28bが形成されている。このシールドシェル28の外周には、編組線からなる略円筒状のシールド部材29の端末部が外嵌され、カシメリング30によってシールドシェル28とシールド部材29の端末部とが導通可能に固着されている。かかるシールド部材29は、端子ホルダ11の導出端部16から後方へ導出された3本の電線27を一括して包囲している。
【0026】
次に、本実施形態の作用を説明する。
機器用コネクタ10の製造に際しては、まず、電線27の端末部に電線側端子21C,21L,21Rの電線固着部26C,26L,26Rを圧着するとともに、端子本体22C,22L,22Rに接着剤23を塗布して乾燥させる。その後、電線側端子21C,21L,21Rと電線27の端末部を図示しないモールド金型にセットし、そのモールド金型内で端子ホルダ11を成形することで、その端子ホルダ11と3つの電線側端子21C,21L,21Rとを一体化させる。この後、導出端部16にシールドシェル28を外嵌させ、シールドシェル28に被せたシールド部材29の端末部をカシメリング30により固着する。また、嵌合部12の外周にはシールリング14を装着する。以上により、機器用コネクタ10が製造される。
【0027】
かかる機器用コネクタ10は、シールドケース41の取付孔42に対して外側から差し込まれ、嵌合部12が取付孔42に嵌合される。この嵌合部12の外周と取付孔42の内周との隙間はシールリング14によってシールされる。シールドケース41の内部では、各機器接続部24C,24L,24Rが対応する機器側端子43の上面に重ねられ、双方のボルト孔25に貫通させたボルト(図示せず)とナット(図示せず)とが締め付けられる。これにより、各機器側端子43と各電線側端子21C,21L,21Rとが導通可能に接続される。さらに、シールドケース41の外面においては、シールドシェル28の取付部28aの貫通孔28bに通したボルト(図示せず)をシールドケース41の雌ネジ孔44に螺合し、シールドシェル28をシールドケース41に対して導通可能に固定する。以上により、機器40に対する機器用コネクタ10の組付けが完了する。
【0028】
この組付け状態では、シールドケース41の外部における電線27の配索領域からシールドケース41内の機器側端子43に至る導電経路は、筒状のシールド部材29、シールドシェル28及びシールドケース41によってシールドされる。また、シールドケース41内で使用される油が機器接続部24C,24L,24Rの表面に付着して端子ホルダ11との隙間からその内部に侵入しても、端子本体22C,22L,22Rに塗布した接着剤23により、電線固着部26C,26L,26R側への油の侵入が阻止される。したがって、油が電線27に付着する虞はない。
【0029】
上述のように本実施形態においては、概ね俵積み状に集合させた形態で配索される電線27の端末部の配置と、機器側端子43の配置との双方の配置に合わせて、端子本体22C,22L,22Rを上下又は左右に曲げた形態とした。したがって、機器側端子43が横並びに配置されていても、電線側端子21C,21L,21Rの後方において電線27の端末部を扇状に拡げて配索する必要がなく、ひいては、機器40の近傍(シールドケース41の外面側)における電線27の配索スペースを小さくすることができる。
【0030】
また、端子ホルダをハウジング状に成形し、その成形済みの端子ホルダに電線側端子を挿入して組み付けようとした場合には、その端子ホルダの後端部に挿入口を大きく開口させる必要があるため、端子ホルダにおける電線の導出端部を小さくすることはできない。しかし、本実施形態では、モールド成形によって端子ホルダ11内に電線側端子21C,21L,21Rを収容したので、端子ホルダ11の後端部に挿入口を大きく開口させる必要がない。即ち、端子ホルダ11における電線27の導出端部16は、電線固着部26C,26L,26R及び電線27の概ね俵積み状に集合する配置に合わせて小径にすることが実現されている。したがって、導出端部16は取付孔42の外側(シールドケース41の外面側)に突出した形態となっているのであるが、その導出端部16は小さい寸法に抑えられている。これにより、シールドケース41の外部における端子ホルダ11の配置スペースも小さくて済んでいる。
【0031】
また、端子ホルダ11における電線27の導出端部が、複数の電線27の概ね俵積み状に集合した配置に合わせて円形に成形され、その円形の導出端部には同じく円形のシールドシェル28が取り付けられているので、このシールドシェル28に接続されるシールド部材29は、その全長に亘って略円筒形を保つことができる。このようにシールド部材29が略円筒形に保たれることは、シールド部材29が編組線で構成されていてもその編組線の間に隙間が空かずに済むことを意味し、これにより、編組線からなるシールド部材29のシールド性能が低下することが防止される。
【0032】
また、3つの電線側端子21C,21L,21Rのうち中央の電線側端子21Cの電線固着部26Cを、左右両側の電線側端子21L,21Rの電線固着部26L,26Rに対して高さ方向にずらし、この高低差によって生じた中央のスペースに、左右両側の電線側端子21L,21Rの電線固着部26L,26Rを配置しているので、無駄な空間を空けずに3つの電線固着部26C,26L,26Rを集合させることが実現されている。
【0033】
しかも、中央の電線側端子21Cの電線固着部26Cと左右両側の電線側端子21L,21Rの電線固着部26L,26Rとの間では、双方のカシメ片26Cb,26Lb,26Rbの立ち上がり方向が上下逆向きとされ、且つ、左右両側の電線固着部26L,26Rに対し中央の電線固着部26Cがそのカシメ片26Cbの立ち上がり方向と同方向に位置ずれしている。かかる構成によれば、左右両側の電線固着部26L,26Rに対し中央の電線固着部26Cをそのカシメ片26Cbの立ち上がり方向とは逆の下向きに位置ずれさせる場合に比べると、中央の電線固着部26Cの底板26Caと左右両側の電線固着部26L,26Rの底板26La,26Raとの高低差を小さくすることが実現され、中央の電線固着部26Cの底板26Caに連なる端子本体22Cの曲げ量が小さく抑えられている。
【0034】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では複数の機器側端子が横並びに並列されている場合について説明したが、本発明によれば、機器側端子が概ね俵積み状又は概ね円形に集合した形態で配置されている場合にも適用することができる。
【0035】
(2)上記実施形態では電線が3本の場合について説明したが、本発明は、電線が2本の場合及び4本以上の場合にも適用することができる。この場合、電線固着部及び電線は、概ね円状に集合した配置となる。
【0036】
(3)上記実施形態では端子ホルダと電線側端子とをモールド成形によって一体化させたが、本発明によれば、成型済みの端子ホルダに電線側端子を組み付けるようにしてもよい。この場合、ハウジングを複数に分割した形態にしておけば、端子本体が屈曲した形状であっても組付けが可能となる。
(4)上記実施形態では端子ホルダのうち電線を包囲する領域のみを取付孔の外側へ突出させたが、本発明によれば、端子ホルダのうち電線固着部と電線の両方を包囲する領域を取付孔の外側へ突出させてもよい。
(5)上記実施形態では導電路が電線である場合について説明したが、本発明は、電線に限らず、例えば剛性の高い金属板材等からなるバスバーが導電路として用いられる場合にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】機器用コネクタを機器に取り付けた状態の水平断面図
【図2】機器に取り付けた状態の機器用コネクタの平面図
【図3】機器用コネクタの正面図
【図4】機器用コネクタの背面図
【図5】機器の取り付けた状態の機器用コネクタの側面図
【図6】図1のX−X断面図
【図7】図1のY−Y断面図
【符号の説明】
10…機器用コネクタ
11…端子ホルダ
16…導出端部
21C,21L,21R…電線側端子(導電路側端子)
22C,22L,22R…端子本体
24C,24L,24R…機器接続部
26C,26L,26R…電線固着部(導電路固着部)
26Ca,26La,26Ra…底板
26Cb,26Lb,26Rb…カシメ片
27…電線(導電路)
28…シールドシェル
29…シールド部材
40…機器
41…シールドケース
42…取付孔
44…機器側端子

Claims (5)

  1. 端子ホルダに複数の導電路側端子を保持し、その導電路側端子に、概ね俵積み状又は概ね円状に集合させた状態で配索される複数本の導電路の端末部固着してなり、前記端子ホルダを機器のシールドケースに形成した取付孔に嵌合して取り付けることで、その機器の前記シールドケースの内部に配置されている複数の機器側端子に対して前記複数の導電路側端子を接続するようにしたものであって、
    前記導電路側端子は、端子本体部の両端に、前記導電路に固着される導電路固着部と、前記機器側端子に接続される機器接続部とを形成してなり、
    前記端子本体部は、前記導電路側端子が概ね俵積み状又は概ね円状に集合させた形態で配置された状態において、前記機器接続部が前記機器側端子と対応する配置となるように屈曲した形態とされており、
    前記端子ホルダにおける前記導電路の導出端部は、前記複数の導電路の概ね俵積み状又は概ね円状に集合させた配置に合わせて円形に成形され、
    この導出端部には、円形のシールドシェルが外嵌されるとともに、このシールドシェルには前記複数の導電路を一括して包囲する筒状のシールド部材の端部が接続され、
    前記端子ホルダを前記取付孔に嵌合した状態では、前記シールドシェルが前記シールドケースに接続される構成としたことを特徴とする機器用コネクタ。
  2. 3つの前記機器側端子が横並びに且つ同一高さで配置されているものであって、
    3つの前記導電路側端子のうち中央に位置する導電路側端子の端子本体は、その機器接続部と導電路固着部との間で高低差が生じるように段差状に屈曲された形状をなすとともに、
    左右両側に位置する導電路側端子の前記端子本体は、その導電路固着部が機器接続部に対して同じ高さを保ちつつ中央寄りに位置するように屈曲した形状をなしていることを特徴とする請求項1記載の機器用コネクタ。
  3. 前記導電路が電線であり、前記機器接続部及び前記端子本体が水平板状をなすとともに、前記導電路固着部が、前記端子本体に連なる底板の両側縁からカシメ片を立ち上げたオープンバレル状をなすものであって、
    前記中央の導電路側端子の導電路固着部と前記左右両側の導電路側端子の導電路固着部との間では、前記カシメ片の立ち上がり方向が上下逆向きとされ、
    且つ、前記左右両側の導電路固着部に対し前記中央の導電路固着部がそのカシメ片の立ち上がり方向と同方向に位置ずれしていることを特徴とする請求項2記載の機器用コネクタ。
  4. 前記複数の導電路側端子がモールド成形によって前記端子ホルダと一体化されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の機器用コネクタ。
  5. 前記端子ホルダのうち前記導電路固着部と前記導電路を包囲する領域のみ、又は前記導電路を包囲する領域のみ、前記取付孔の外側へ突出されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の機器用コネクタ。
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