JP3889322B2 - アメリシウムおよびキュリウムと重希土類元素との分離方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、放射性廃液からアメリシウム(Am)およびキュリウム(Cm)と重希土類元素とを別個に分離する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
希土類元素とは、元素番号57〜71までの15個のランタニド元素と、元素番号21のスカンジウム(Sc)および元素番号39のイットリウム(Y)の総称である。重希土類元素とは、一般的に元素番号63〜71の原子量が比較的大きいランタニド元素およびこれらのランタニド元素と類似な化学的性質を有するイットリウムの元素群を指す。これ以外の希土類元素、即ち元素番号57〜62のランタニド元素とScを軽希土類元素と呼ぶ。なお、これらは必ずしも厳密的な科学性を有する絶対的な定義ではなく、また教科書等によっても若干違う定義が記述されている場合がある。本発明に関して、便宜上上述した定義を用いることとする。
【0003】
一般に、アメリシウム(Am)、キュリウム(Cm)、ジルコニウム(Zr)、モリブデン(Mo)、パラジウム(Pd)および希土類元素等の元素は、例えば原子力関連施設において使用済核燃料の再処理工程や核物質の製造・解体工程等で発生する高レベル放射性廃棄物由来の廃液中に含まれている。
【0004】
原子力施設から発生する高レベル放射性廃棄物とは、原子力発電所からの使用済燃料を再処理して有用なウラン(U)やプルトニウム(Pu)を回収する際に発生する核分裂生成物と超ウラン元素(原子番号92以降の放射性元素)を主とする放射性廃棄物をいう。再処理からは主として液体状で発生する。現在工業的に行われているピューレックス法と呼ばれる使用済み燃料の再処理プロセスでは、使用済み燃料を硝酸で溶解した後、リン酸トリブチル(以下、TBPという)を抽出剤として用いる溶媒抽出法によりUやPuを抽出分離して回収している。燃料溶解液中に含まれる種々の核分裂生成物や超ウラン元素は抽出残液に残り、この抽出残液は高レベル放射性廃液として発生する。また、使用済み燃料を溶解する工程や燃料溶解残渣を処理する工程においても、上述のような高レベル放射性廃液が発生している。さらに、海外の一部の機関ではUやPu等の核物質の製造生産、または核物質の解体利用においても、上述のような高レベル放射性廃液が発生している。
【0005】
なお、上述のような高レベル放射性廃液は、硝酸回収工程や蒸発濃縮工程を経て、最終的にガラス固化体の形態に加工してから地層深部に貯蔵する処分計画が現在進行中である。
【0006】
高レベル放射性廃液には、上述の再処理プロセスで完全に回収されなかった少量のU、Puのほかに、セシウム(Cs)等のアルカリ金属元素、ストロンチウム(Sr)やバリウム(Ba)等のアルカリ土類金属元素、ネオジム(Nd)やセリウム(Ce)、プロメチウム(Pm)、イットリウム(Y)等の希土類元素、ネプツニウム(Np)、アメリシウム(Am)、キュリウム(Cm)等のマイナーアクチニド元素、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)等の白金族元素、ジルコニウム(Zr)やモリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、テクネチウム(Tc)等の約40元素の様々な核種が共存している。高レベル放射性廃液中に含まれる種々の元素をその放射能レベルや寿命、発熱性等の性質によって幾つかの元素グループに分離し(群分離)、それぞれ合理的な処理処分を講ずることは、廃棄物処分の経済性および効率性の向上、環境負荷の低減、資源の有効利用等の観点から極めて重要である。
【0007】
特に、高レベル放射性廃液中から半減期が数百年ないし1万年以上に及ぶ長寿命核種を持つAm、Cm等のマイナーアクチニドの分離回収技術の確立は、長期にわたる環境への放射性負荷の低減、廃棄物地層処分の経済性および効率性の向上に貢献して有益であることから、急務である。
【0008】
近年、世界各国では、高レベル放射性廃液中からAmおよびCm等のマイナーアクチニドを分離回収し、原子炉や加速器で安定核種または短寿命核種に変換する所謂「分離変換」の技術開発が精力的に進められている。しかし、現状においては、高レベル放射性廃液からAmおよびCm等のマイナーアクチニドを分離回収する有効な方法は未だ確立されていない。特に、高レベル放射性廃液中におけるAmおよびCmと希土類元素とは互いに類似の原子構造および化学的性質を示すため、相互分離が極めて困難である。これまでに高レベル放射性廃液からAmおよびCmを分離回収する目的で、抽出剤を用いる溶媒抽出法が中心に、種々の分離方法に関する研究開発が精力的に行われてきたが、十分に効率性と経済性を有する分離回収法がまだ開発されておらず、工業規模で実用化に至っていないのが現状である。
【0009】
溶媒抽出法の代表的なものとしては、公知のTRUEX法が挙げられる。TRUEX法は、ドデカン等の炭化水素溶剤に、octyl(phenyl)−N,N−diisobutylcarbamoylmethylphosphineoxide(オクチル(フェニル)−N,N−ジイソブチルカルバモイルメチルホスフィンオキシド。以下、CMPOという)とTBP混合溶媒を溶解して有機溶媒とし、高レベル放射性廃液にこの有機溶媒(以下、CMPO−TBP混合溶媒または単に有機相ともいう)を接触させて、AmおよびCmを抽出分離する方法である。即ち、TRUEX法によれば、CMPO−TBP混合溶媒中にAmやCm等の三価アクチニド元素が抽出され、一方、高レベル放射性廃液中の大部分の金属元素が抽出されずに水相中に残留する。しかしながら、CMPO−TBP混合溶媒による三価希土類元素の抽出性は、三価アクチニド元素と類似しているため、希土類元素もAmやCmと共に抽出されて、相互分離は不可能であった。
【0010】
また、近年高レベル放射性廃液中の三価アクチニドと希土類元素との分離を図るために、CMPO−TBP混合溶媒とジエチレントリアミン五酢酸(以下、DTPAという)等のアミノポリ酢酸系錯化剤との組み合わせを用いる新しい溶媒抽出法が提案されている(特開平9−80194号公報参照、以下、この発明の方法をSETFICSプロセスと呼ぶ)。このSETFICSプロセスでは、まず高レベル放射性廃液とCMPO−TBP混合溶媒とを接触させ、廃液中の三価アクチニドと希土類元素を一緒にCMPO−TBP混合溶媒中に抽出した後、硝酸ナトリウム(NaNO3)などの塩析剤を有機相に添加して有機相中の硝酸を洗浄除去し、続いて三価アクチニドと錯形成能力が強いDTPAと前記塩析剤を含有する溶液を加えて三価アクチニドを有機相から水相中に逆抽出させ、希土類元素を有機相中に残して分離させる。この方法によれば、高レベル放射性廃液から三価アクチニドおよび希土類元素を良好に分離でき、また三価アクチニドと大部分の希土類元素(主として軽希土類元素)を良好に相互分離できる。
【0011】
一方、三価の重希土類元素とDTPAとの錯形成能力は三価アクチニドのそれとほぼ同等であるため、DTPAと前記塩析剤を含有する溶液を加えたとき、重希土類元素の大部分はアクチニドと共に水相中に逆抽出されることになる。即ち、この方法では三価アクチニドと大部分の重希土類元素との相互分離が不可能であった。
【0012】
また、本発明者らは高レベル放射性廃液からのAmやCm等の種々の元素を分離回収するために、CMPO等を含有する固体吸着剤による分離回収法を特許出願している(特願2002−180390、以下、この方法をMARECプロセスと呼ぶ)。このMARECプロセスは、CMPO等を含有する固体吸着剤による吸着工程およびDTPA等の数種の溶離剤による溶離工程の組み合わせにより、高レベル放射性廃液中に含まれる種々の元素の分離回収を行うものである。MARECプロセスでは、高レベル放射性廃液からAmやCm、希土類元素のみならず、Zr−Mo、Pdを分離回収することもできる。一方、MARECプロセスで回収されるAmとCmを含有する製品溶液中には、前記重希土類元素の大部分も混入している。
【0013】
高レベル放射性廃液中に含まれる重希土類元素の含有率は、元々の原子炉で使用される燃料の組成や燃焼度等に依存するが、通常のウラン燃料やウランとプルトニウムの混合酸化物燃料を使用する原子炉の使用済み燃料中に含まれる重希土類元素の重量は全希土類元素の重量の5〜10%程度である。即ち、軽希土類元素の重量は重希土類元素のそれに比べて圧倒的に多い。一方、前述したように、高レベル放射性廃液中から回収されたAmやCmを原子炉や加速器で安定核種または短寿命核種に変換させる「核変換」計画が進められている。「核変換」を行うとき、AmやCmに希土類元素が同伴すると、中性子毒(希土類元素による中性子吸収)になって核変換特性に悪影響を及ぼすことになる。従って、「核変換」を十分有効に行うためには、AmやCmから希土類元素を高度に分離除去することが急務である。
【0014】
しかしながら、前述したように三価のアクチニドと希土類元素、特に重希土類元素とは互いに類似な化学的特性を示すため、高度分離が極めて困難である。前記MARECプロセスやSETFICSプロセスにおいても、AmやCmと大部分の重希土類元素は相互分離できなかった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、使用済核燃料の再処理工程や核物質の生産または解体利用で発生する高レベル放射性廃液からAm、Cmを分離回収する従来の方法では、これらの元素と重希土類元素を有効にかつ経済的に相互分離できないため、「分離変換」技術の開発に支障を来すおそれがあるという課題があった。
【0016】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、高レベル放射性廃液からMARECプロセスやSETFICSプロセスにより回収されたAmやCmの製品溶液中に含まれている重希土類元素を効率的かつ経済的に分離する方法を得ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るアメリシウムおよびキュリウムと重希土類元素との分離方法は、アメリシウム、キュリウムおよび重希土類元素等の分離対象元素を含有する放射性廃液を、リン酸ジ(2−エチルヘキシル)を含有する固体吸着剤と接触させ、前記放射性廃液中の分離対象元素の一部または全部を前記固体吸着剤に吸着させる吸着工程と、前記固体吸着剤を酸溶液に接触させ、前記固体吸着剤からアメリシウム、キュリウムおよび重希土類元素を順次溶出させる溶離工程とを備えたものである。
【0018】
この発明に係るアメリシウムおよびキュリウムと重希土類元素との分離方法は、リン酸ジ(2−エチルヘキシル)を含有する固体吸着剤として、多孔性シリカ担体粒子に有機高分子ポリマーを担持した複合担体に、リン酸ジ(2−エチルヘキシル)を担持した固体吸着剤を用いたものである。
【0019】
この発明に係るアメリシウムおよびキュリウムと重希土類元素との分離方法は、リン酸ジ(2−エチルヘキシル)を含有する固体吸着剤として、表面活性剤により表面親水化処理を施した固体吸着剤を用いたものである。
【0020】
この発明に係るアメリシウムおよびキュリウムと重希土類元素との分離回収方法の構成概要を各工程に分けて、さらに詳細に説明する。図1はAmおよびCmと重希土類元素との分離方法の構成概要を示す工程図である。
【0021】
1.吸着工程
使用済核燃料の再処理工程や核物質の製造・解体工程等で発生する高レベル放射性廃液は通常1〜6mol/l程度の硝酸を含む硝酸酸性溶液である。これは前記MARECプロセスやSETFICSプロセス、または他の分離回収プロセスによる元素(群)分離工程を経た後、Am、Cmおよび重希土類元素等の分離対象元素を含む硝酸酸性溶液(以下、単に処理液ともいう)が得られる。これは通常酸濃度が約1mol/l以下の硝酸酸性水溶液である。これをそのまま処理液として処理することができ、場合によって蒸発等の濃縮工程を経てから処理することもできる。なお、処理液中の硝酸濃度が約1mol/lを超える場合、これを公知の希釈法や中和法もしくは脱硝法により処理液中の硝酸濃度を約1mol/l以下、好ましくは約0.5mol/l以下(後述)に調整しておく。
【0022】
なお、一般的ではないが、処理液は硝酸酸性ではなく、塩酸酸性や硫酸酸性または弗酸酸性である場合もある。上述した本発明の方法は、硝酸酸性溶液に限らず、塩酸や硫酸または弗酸酸性溶液に対して同様に処理することができる。この場合、調整液や溶離液として硝酸の代わりに塩酸や硫酸または弗酸を用いること以外、硝酸酸性溶液における元素の分離操作とすべて同様である。以下、便宜上硝酸酸性溶液を例にして説明する。
【0023】
本発明では、まず処理液を吸着剤と接触させることにより、処理液中のAm、Cmおよび重希土類元素の一部または全部を吸着剤に吸着させる。
【0024】
吸着剤としては、他の吸着剤よりもAmおよびCmと重希土類元素との分離性能に優れたリン酸ジ(2−エチルヘキシル)(分子式:C16H35O4P、以下D2EHPAという)を含有する固体吸着剤(以下、D2EHPA吸着剤という)が用いられる。このような吸着剤としては、D2EHPA試薬を市販の多孔性有機高分子ポリマービーズ(例えば、アンバライトXAD−4やXAD−7)の細孔内に含浸担持させて作ることは可能である。
【0025】
しかし、溶液から固体吸着剤へのイオンの吸着速度および固体吸着剤から水相溶液へのイオンの溶離速度は、固体吸着剤内におけるイオンの拡散速度によって支配される。公知の有機高分子ポリマービーズの細孔内に含浸担持した固体吸着剤は、溶液中の元素イオンに対する吸着速度および固体吸着剤からのイオンの溶離速度が遅く、分離操作の効率が悪い欠点があった。吸着剤粒子の粒径を小さくすれば、吸着と溶離速度を向上させることは可能であるが、その反面、ポリマーが水相中で膨潤する特性を有するため、カラム式による分離操作を行うとき通液時の圧力損失が著しく増大することになる。圧力損失の増加はカラム分離操作の安全性を低下させ、特に本発明のような放射性廃液を処理する場合、安全操作は最も重要な課題である。
【0026】
このような課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、多孔性シリカ担体粒子に有機高分子ポリマーを担持した複合担体にD2EHPAを含浸担持した新規吸着剤を開発した。この吸着剤は粒径数十〜数百ミクロン程度の球状多孔質シリカ粒子の孔内にスチレン・ジビニルベンゼン系やアクリル系等の多孔性高分子ポリマーを重合させて得られたシリカ/ポリマー複合担体に、D2EHPAを含浸させて作製したものである。これらのシリカ/ポリマー複合担体担持型吸着剤は、ポリマー材がシリカの孔内に担持されているため、水相溶液におけるポリマーの膨潤が効果的に抑制され、通液時の圧力損失が公知の有機高分子ポリマービーズに担持したD2EHPA吸着剤に比べて著しく小さい。また、DD2EHPAを含有するポリマー部は粒径が小さいシリカ粒子内に分散担持されているため、遥かに速い吸着と溶離速度を有する。
【0027】
一方、D2EHPAの分子に疎水性が比較的強い長鎖のアルキル基を有するため、上記有機高分子ポリマービーズやシリカ/ポリマー複合担体に担持したD2EHPA吸着剤は強い疎水性を示して水相溶液において浮上しやすく沈降性が悪いため、カラム内での充填特性が悪く、分離操作を円滑に行えない。そこで、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、D2EHPA吸着剤を表面活性剤により表面親水化処理を施すことによって、カラム内でのD2EHPA吸着剤の充填特性が改善されることを見出した。
【0028】
表面活性剤は分子の一端に親水性の極性基を、他端に疎水性の非極性基を持っている。D2EHPA吸着剤の表面において、表面活性剤の非極性基が疎水結合という化学作用を通してD2EHPAの疎水基と結合し、極性基が外側に向かっているためD2EHPA吸着剤の表面に親水性が賦与されることになる。一方、D2EHPA吸着剤の金属イオンに対する吸着作用はD2EHPAの長鎖アルキル基(疎水基)ではなく、反対側のリン酸基によるものである。したがって、表面活性剤による疎水処理を施してもその吸着性能がほとんど影響されないことが認められた。表面活性剤の種類は多種多様であるが、非極性基として長鎖アルキル基やアルキルベンゼン基、極性基として硫酸基、スルホン酸基、カルボン酸基などの陰イオン基、またはアミン基やアンモニウム基などの陽イオン基を持つものは、いずれも好ましく利用することができる。なお、表面処理の方法として、例えば表面活性基を含む希薄な水溶液中にD2EHPA吸着剤を入れて混合・振蕩させた後、濾過等により溶液から吸着剤を分離すれば容易に行うことができる。
【0029】
D2EHPAは有機リン酸化合物であり、各種抽出剤の中で希土類元素同士に対し最も優れた分離性能を有する希土類分離用の抽出剤として知られている。しかしながら、AmやCmに対する抽出性能は一部の希土類元素と類似しているため、AmやCmと希土類元素との有効な分離は望めないとされてきた。本発明者らは、種々濃度の酸溶液中において、三価アクチニドと希土類元素に対するD2EHPA吸着剤の吸着性能を鋭意調べた結果、AmやCmと重希土類元素との間で吸着性に顕著な差異があることを見出した。
【0030】
硝酸溶液中におけるAmと代表的な希土類元素の吸着分配係数と溶液中の硝酸濃度との関係について測定した結果の一例を表1に示す。なお、D2EHPA吸着剤は、粒径50μm、孔径0.6μmの多孔性シリカ粒子内にスチレン・ジビニルベンゼンを共重合させてシリカ/ポリマー複合担体を調製した後、市販のD2EHPA試薬(東京化成)をジクロロメタン溶剤に溶解した液をシリカ/ポリマー複合担体に滲み込ませ、上記ジクロロメタン溶剤を蒸発除去して得られたものである。なお、得られたD2EHPA吸着剤を次のような方法により表面親水化処理を施した。吸着剤を0.5重量%のドデシル硫酸ナトリウム(CH3(CH2)11OSO3Na)水溶液中に入れて1時間程振蕩させた後、濾過により吸着剤を溶液から分離した。なお、吸着剤には1g担体あたり0.5gのD2EHPAが担持されている。
【表1】
【0031】
なお、表1中の吸着分配係数は、吸着平衡時における吸着剤中の金属イオン濃度と溶液中に残されている金属イオン濃度との比率として定義されている。吸着分配係数の値が大きいほど、吸着性が強いことを意味する。
【0032】
表1より、各元素の吸着分配係数は硝酸濃度の低下に伴って増加するが、Amおよび軽希土類元素のCeに比べ、EuとGdといった重希土類元素の吸着分配係数増加の度合いが著しく大きいことが分かる。硝酸濃度が0.5mol/l以下では、EuやGdとAmやCeとの分離係数(分配係数の比)は10〜35程度の大きな値を示している。一方、同表よりAmとCeはほぼ同様な分配係数の値を示すことが認められ、従ってAmの吸脱着挙動はCeで模擬できる。なお、Amより原子番号が1つ上のCmの吸着性は、同様に軽希土類元素に類似し、原子排列上PrやNdと極めて類似することが推定できる。従って、表1の測定結果から、AmやCmおよび重希土類元素を含有する約1mol/l以下(好ましくは0.5mol/l以下)の希硝酸溶液において、D2EHPA吸着剤により重希土類元素を優先的に吸着させることや、またD2EHPA吸着剤に吸着したAmやCmを重希土類元素より優先的に溶離させることが可能であると考えられる。
【0033】
なお、吸着剤中のD2EHPAの含有量は特に限定するものではなく、担体1gあたり0.1〜1g程度が好適である。本発明者らは、吸着剤中のD2EHPAの含有量が高いほどAm、Cmおよび希土類元素などの吸着容量は増加するが、吸着や溶離(脱着とも言う)速度は低下することが認められた。また、吸着温度も特に限定することもなく、通常工業的に容易に実現できる室温から80℃程度の範囲でよい。なお、温度を上げることによって吸着および溶離速度をある程度促進することが可能である。
【0034】
吸着操作には公知のカラム式またはバッチ式を好ましく利用することができるが、カラム式による多段クロマト分離操作は、より効果的に成分の分離が実現できる。カラム式では、吸着剤をカラムに詰めて処理液を通液し、溶液中の吸着性元素を吸着剤に吸着させる。バッチ式では、容器中に処理液および吸着剤を入れて撹拌または振蕩し、溶液中の吸着性元素を吸着剤に吸着させる。
【0035】
2.洗浄・溶離工程
上記吸着工程において吸着されなかった(または弱く吸着した)AmやCmを洗い出すために、吸着剤の隙間等を処理液とほぼ同濃度の希硝酸溶液で洗浄処理する。
【0036】
続いて、吸着剤に濃度1〜6mol/lの硝酸溶液を溶離剤として接触させることにより、吸着工程において吸着されたAm、Cmおよび重希土類元素を選択的に溶離させて相互分離を行う。表1に示したように、硝酸濃度の増大により各元素の分配係数が急激に低減するため、吸着剤から溶出する。このとき、Am、Cm、重希土類元素(元素番号が小さいものから順番に、但しYは最後に)の順番で溶出する。なお、図1に示したように、溶離において濃度が異なる2種類以上の硝酸溶液を低濃度のものから高濃度のものへ順次供給することにより、各元素の分離性能をさらに向上させることができる。CmとAmとの分離係数は2〜3程度であり、分離条件によっては一部のCmがAmと同伴して溶出することが予想される。一方、分離条件を精密に制御、例えばD2EHPA充填カラムによるクロマト分離の場合、カラムの長さを増やしたり、溶離剤としての硝酸濃度を細かく変化させたり、あるいは供液流速を遅くしたりして、AmとCmの分離度を高めることは十分可能である。なお、溶離剤として使用する硝酸溶液の濃度が高いほど、吸着された元素がより迅速に溶離されるが、6mol/l以上の濃厚な硝酸溶液では、酸化腐食性が強くなり吸着剤の劣化や配管・容器の腐食が顕著になるおそれがある。
【0037】
上記の溶離操作は吸着工程で記載したカラム式およびバッチ式と同様な方法で行うことができ、とくに、カラム式では各元素の分離度を高めるための多段クロマト分離操作は容易に実現できる。溶離操作の温度も吸着工程と同様に工業的に容易に実現する室温から80℃程度の範囲でよい。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
この実施の形態1は、高レベル放射性廃液に対し前記MARECプロセスないし他のプロセスによる元素(群)分離を行って得られたAm、Cmおよび重希土類元素等を含む溶液を模擬した処理液に対してこの発明を適用したAmおよびCmと重希土類元素との分離試験の一例であり、その分離試験をその手順に従って説明する。
【0039】
(1)処理液調製工程
処理液中に含まれる代表的な元素として、Ce(Amの模擬元素)、Nd(Cmの模擬元素)、Eu、Gdの各硝酸塩を、表2に示す組成に従って0.1mol/lの硝酸水溶液に溶解して、分離試験用の処理液(Am、Cmおよび重希土類元素等の模擬溶液)を得た。なお、以下の分離試験でカラムに導入した処理液の総量は30cm3である。
【表2】
【0040】
(2)カラム準備工程
上記処理液中のCe、Nd、Eu、Gdの吸着および溶離・回収はカラム式で行った。カラムとしては内径1cm、長さ100cmのジャケット付きガラスカラムを用い、このカラム中に、表1に示した試験の場合と同様に表面親水化処理を施したシリカ/ポリマー複合担体担持型D2EHPA吸着剤をスラリー状にして加圧充填した。ジャケットに温度25℃に調整した恒温水を循環させ、試験完了まで25℃に保温した。次に、上記カラムの上端より送液ポンプにより0.1mol/lの硝酸300cm3を流速5cm3/minで送液し、吸着剤のコンディショニングを行った。
【0041】
(3)吸着工程
上記カラムの上端より、送液ポンプにより流速1cm3/minで上記処理液を供給して、吸着剤へのCe、Nd、Eu、Gdの吸着を行った。
【0042】
(4)洗浄工程
続いて、上記カラムに濃度0.1mol/lの硝酸水溶液30cm3を上記と同様な操作により流速1cm3/minで通液して、吸着剤の隙間およびカラム内壁の洗浄を行った。
【0043】
(5)溶離工程1
次いで、濃度1.0mol/lの硝酸水溶液20cm3を上記と同様な操作により流速1cm3/minでカラムに供給した。
【0044】
(6)溶離工程2
次いで、濃度2.0mol/lの硝酸水溶液20cm3を上記と同様な操作により流速1cm3/minでカラムに供給した。
【0045】
(7)溶離工程3
次いで、濃度3.0mol/lの硝酸水溶液30cm3を上記と同様な操作により流速1cm3/minでカラムに供給した。
【0046】
(8)採取・分析
カラムに通液した期間にカラム下端から流出した溶液を、フラクションコレクターにより約5cm3ずつ採取してゆき、各フラクション採取液中の金属濃度をICP (誘導結合高周波プラズマ)発光分析により定量分析した。その結果を表3に示す。
【表3】
【0047】
表3から明らかなように、上記吸着工程でカラムに供給された処理液中のCe、Nd、Eu、Gdは全量吸着剤に吸着され、後に供給された溶離液(濃度1〜3mol/lの各硝酸溶液)とともに順次流出してきたことが分かる。同表より、CeとNdはカラム流出液の前半に同伴し、EuとGdはカラム流出液の後半に同伴して、CeおよびNdはEuおよびGdと良好に分離されたことがわかる。
【0048】
なお、前述したように、硝酸溶液における吸着挙動の類似性から、Am、Cmの分離挙動をそれぞれ軽希土類元素のCe、Ndを用いて模擬できることが分かる。
【0049】
以上のように、この実施の形態1によれば、吸着剤としてシリカ/ポリマー複合担体担持型のD2EHPA吸着剤を用いるように構成したので、Am、Cmおよび重希土類元素等を含む放射性溶液からAmおよびCmを重希土類元素が混入しない状態で効率よく分離回収できるという効果がある。
【0050】
この実施の形態1では、吸着剤として表面親水化処理を施したD2EHPA吸着剤を用いるように構成したので、カラム内での充填特性を改善して分離プロセスの操作性および効率性の向上を図ることができるという効果がある。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、Am、Cmおよび重希土類元素等の分離対象元素を含有する放射性廃液を、D2EHPAを含有する固体吸着剤と接触させ、前記放射性廃液中の分離対象元素の一部または全部を前記固体吸着剤に吸着させる吸着工程と、前記固体吸着剤を酸溶液に接触させ、前記固体吸着剤からAm、Cmおよび重希土類元素を順次溶出させる溶離工程とを備えるように構成したので、吸着および溶離工程においてAm、Cmおよび重希土類元素をこれらの順番で溶出させ、AmおよびCmと重希土類元素とを効率よく分離することができるという効果がある。従って、この発明は、高レベル放射性廃液からAm、Cmを分離回収する従来の方法では全く解決できなかったAmおよびCmと重希土類元素との相互分離の課題を解決し、核燃料サイクル事業における「分離変換」技術の発展の一助となることが期待できる。
【0052】
この発明によれば、他の吸着剤よりもAmやCmと重希土類元素との分離性能に優れ、吸着と溶離速度が速く、また充填カラム内での圧損が小さいシリカ/ポリマー複合担体担持型のD2EHPA吸着剤を用いるように構成したので、AmおよびCmと重希土類元素とを選択的に吸着・溶離させて効率よく分離することができるという効果がある。従って、分離プロセスの効率性、経済性および安全性の向上を図ることができるという効果がある。
【0053】
この発明によれば、D2EHPAを含有する固体吸着剤として、表面活性剤により表面親水化処理を施した固体吸着剤を用いるように構成したので、分離プロセスの操作性および効率性の向上が図れるという効果がある。
【0054】
この発明によれば、D2EHPAを、ドデカン等の炭化水素希釈剤で希釈することがなく、TBP等の付加的な有機溶媒を使用せずに、固体吸着剤として使用するように構成したので、処理工程で後処理が困難な放射性有機廃液の発生量を著しく低減できるという効果がある。
【0055】
この発明によれば、処理工程において金属塩やアンモニウムを含有する塩類を使用しないように構成したので、処理処分が困難な高塩濃度放射性廃液の発生を避けることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】Am、Cmおよび重希土類元素等を含有する放射性廃液からAmおよびCmと重希土類元素との分離方法の構成概要を示す工程図である。
Claims (3)
- アメリシウム、キュリウムおよび重希土類元素等の分離対象元素を含有する放射性廃液を、リン酸ジ(2−エチルヘキシル)を含有する固体吸着剤と接触させ、前記放射性廃液中の分離対象元素の一部または全部を前記固体吸着剤に吸着させる吸着工程と、前記固体吸着剤を酸溶液に接触させ、前記固体吸着剤からアメリシウム、キュリウムおよび重希土類元素を順次溶出させる溶離工程とを備えたアメリシウムおよびキュリウムと重希土類元素との分離方法。
- リン酸ジ(2−エチルヘキシル)を含有する固体吸着剤は、多孔性シリカ担体粒子に有機高分子ポリマーを担持した複合担体に、リン酸ジ(2−エチルヘキシル)を担持した固体吸着剤であることを特徴とする請求項1記載のアメリシウムおよびキュリウムと重希土類元素との分離方法。
- リン酸ジ(2−エチルヘキシル)を含有する固体吸着剤は、表面活性剤により表面親水化処理を施した固体吸着剤であることを特徴とする請求項1記載のアメリシウムおよびキュリウムと重希土類元素との分離方法。
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