JP3889301B2 - 管の敷設装置、敷設システムおよび敷設工法 - Google Patents

管の敷設装置、敷設システムおよび敷設工法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、劣化した下水管渠に更生管を敷設する際の敷設装置、敷設システムおよび敷設工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、劣化した下水管渠を更生する方法としては、既設管渠の残存強度を期待した複合管方式と、既設管渠の残存強度を全く期待しない自立管方式とがある。
【0003】
複合管方式とは、既設管渠の内側に、それ自体高い強度を有していないが耐蝕性効果の優れた管体を挿入、または耐蝕性材料からなる帯板を巻き回して管体を形成し、既設管渠と耐蝕性管体との間にモルタルまたはグラウト等を充填して既設管渠と一体とする工法である。
【0004】
しかしながら、既設のコンクリート管体は、硫化水素が高濃度になる環境下等で腐食しており、コンクリートおよび鉄筋の劣化がかなり進行している場合も考えられるため、既設管渠の残存強度が期待できない場合がある。
【0005】
また、自立管方式とは、既設管渠と同等程度の強度を有するリング状の更生管を既設管渠内に設置する工法であり、1リングもしくは数リングずつ管渠内に運搬して連結する運搬方式と、立坑で1リングずつ連結して既設管渠内に挿入する元押し方式とがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、運搬方式は、1リングもしくは数リングずつを運搬していくことから、既設管渠が長くなると1回の運搬時間が長くなり、施工能率が低下する、という問題点がある。
【0007】
また、元押し方式は、立坑で1リングずつ連結しながら既設管渠内に押し込んでいく方式であり、運搬方式より施工性に優れる。しかしながら、管渠が長くなるにつれて更生管総重量が大きくなり、大きな推進力が必要となる。さらに、従来の元押し方式での施工時には、下水を流しつつ施工できないため、上流側と下流側に仮締め切りをして、水替えをする必要がある、という問題点がある。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、施工性の優れる元押し方式において、下水を流しつつ、更生管の推進力を低減させて、劣化した下水管の内側に更生管を敷設する敷設装置、敷設システムおよび敷設工法を提供することである。
【0009】
前述した目的を達成するため、第1の発明は、既設管の内側に管を敷設する敷設装置であって、筒型の先行装置と、筒型の推進装置とからなり、前記推進装置は、円筒部と、前記円筒部の内側に設けられる複数のジャッキと、前記円筒部の後端部に設けられ、前記円筒部の外周に設置される管と当接する当接部と、を具備し、前記管が、前記複数のジャッキが伸張された際に、前記当接部に押され、前記先行装置を押し出すことを特徴とする敷設装置である。
先行装置は、既設管の内側に管を敷設する際に、管を既設管内に先導する。また、推進装置の外周に設置された管は、推進装置に設けられたジャッキの推進力によって既設管内に押し出される。
第1の発明では、先行装置によって、既設管渠内の劣化部分を除去しながら、推進装置によって管を押し出すことにより、既設管の内側に新たな管を敷設する。
第2の発明は、第1の発明の敷設装置を用いて管を敷設する敷設システムであって、前記既設管内に前記先行装置を設置し、前記推進装置の外周に管を設置し、前記推進装置を前記ジャッキで推進させ、前記既設管内に前記管を挿入していき、前記先行装置の周囲と立坑の管発進部分とに止水手段を設け、前記既設管と前記管との間に注水を行い、前記管を浮かせつつ推進させることを特徴とする敷設システムである。
第2の発明では、既設管内に新たな管を敷設する際に、先行装置の周囲と立坑の管発進部分とに止水パッキンによる止水手段を設け、既設管と管との間に生じる隙間に水を満たして管を浮かせて推進することにより、推進力を低減させて新たな管を敷設する。
第3の発明は、第1の発明の敷設装置を用い、既設管の内側に管を敷設する敷設工法であって、(a)前記既設管内に前記先行装置を設置する工程と、(b)地上で、前記推進装置の外周に前記管を設置する工程と、(c)前記推進装置を立坑内に投入する工程と、(d)前記ジャッキを伸長させて前記管を前記既設管の内側に押し出す工程と、(e)前記ジャッキを縮めて前記推進装置を前記管から抜き出す工程と、(f)前記推進装置を地上に引き上げる工程と、(g)地上で、前記推進装置の外周に、新たな管を設置する工程と、を具備し、工程(b)から(g)を繰り返すことを特徴とする管の敷設工法である。
第3の発明では、施工性に優れた工法により、下水を流しながら既設管の内側に新たな管を敷設する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、下水管渠更生管の敷設装置1の概略斜視図である。敷設装置1は、先行装置3と推進装置5とからなり、下水管渠の劣化した既設管11の内部に、新たに更生管9を敷設する装置である。
【0011】
下水管渠の既設管11は、鉄筋コンクリート製等であり地下に埋設されており、内部には下水が流れる。既設管11は、ある程度の勾配を有し、ほぼ水平に埋設されている。
【0012】
既設管11の所々には、垂直に立坑13が設けられる。立坑13は、地上と接する部分にマンホール(図示せず)が設けられ、マンホールから立坑13内に下水管渠内部の点検等のため人や機器等が出入りすることができる。
【0013】
敷設装置1のうち先行装置3は、既設管11に最初に挿入し、既設管11内に更生管9を敷設する際の先導を行う。推進装置5は、円筒形であり内側に複数のジャッキ7が設けられる。更生管9は、推進装置5の外側に設置された状態で、推進装置5と一体化して立坑13内に搬入され、推進装置5によって押し出されるように既設管11内に挿入される。
【0014】
立坑13内には、ジャッキガイド15が設けられる。推進装置5に設けられるジャッキ7の後端部は、ジャッキガイド15に挿入される。推進装置5は、立坑13内に投入されたり、地上に搬出されたりする場合、ジャッキガイド15に沿って鉛直方向に移動する。
【0015】
また、ジャッキガイド15は、立坑13内に投入された推進装置5が更生管9を押し出す際の反力を受ける。
【0016】
次に、敷設装置1の詳細な説明を行う。図2は、敷設装置1の一方の構成要素である先行装置3の斜視図であり、図3は、先行装置3のA−A断面図である。先行装置3は、円筒状の本体4を有し、先端にスクレイパ17が設けられる。本体4は、例えば鋼製である。
【0017】
スクレイパ17は、ウレタン等の樹脂製でリング状の形状であり、先行装置3の先端部分の周囲に斜めに設けられる(図8参照)。さらに、スクレイパ17の先端部分は、既設管11の内壁に接するように設けられ、先行装置3が既設管11内を進行する際に、既設管11内部の劣化部分の除去を行う。
【0018】
先行装置3の本体4には、複数の車輪19が設けられる。車輪19は、先行装置3の本体4に埋め込まれるように設けられ、さらに、車輪19は、既設管11の内壁に接するように高さが調整される。車輪19は、先行装置3が既設管11内を移動するために設けられる。
【0019】
先行装置3には、照明21とカメラ23とが、本体4の内側に並列して吊り下げられるように設けられる。照明21とカメラ23は、地上から遠隔操作できるようにしてもよい。
【0020】
更生管9の敷設作業中は、照明21とカメラ23を遠隔操作することにより、地上で既設管11内部の様子がモニターできる。
【0021】
先行装置3には、先端部分でスクレイパ17の後部に、止水パッキン25がリング状に設けられる(図8参照)。止水パッキン25は、ゴム等のシール材からなる。止水パッキン25は、既設管11と先行装置3との間に下水が流入するのを防ぐと同時に、後述する既設管11と更生管9の間に注入する清水がもれるのを防ぐために設けられる。
【0022】
図4は、推進装置5と更生管9の斜視図である。また、図5は、推進装置5のB−B断面図であり、図6は、更生管9のC−C断面図である。推進装置5は円筒形の装置であり、円筒部27を有する。
【0023】
円筒部27の内側には、複数のジャッキ7の先端部が複数の固定金具31によって固定される。
【0024】
更生管9は、推進装置5の円筒部27の外側に設置されるため、円筒部27の外径は、更生管9の内径より若干小さい。また、円筒部27には、複数の車輪29が埋め込まれるように設けられる。車輪29の高さは、更生管9が推進装置5の外側に設置された際に、更生管9の内側に接する高さになるように調整される。
【0025】
円筒部27の後端部には、当接部としてのリング33が設けられる。リング33の外径は、円筒部27より大きく、更生管9の外径と同じになるように設けられる。尚、リング33の代わりに、当接部として歯車形状のものを用いてもよい。円筒部27の外側に設置された更生管9の後端部は、リング33に当接する。
【0026】
更生管9は、例えば円筒形のコンクリート製のヒューム管である。更生管9の先端には、更生管9より外径が小さい先端部35が設けられる。また、先端部35の外周にはゴム等の素材からなるパッキン37がリング状に設けられる。更生管9の後部の先端には、鉄板製の連結カラー39がリング状に設けられる。
【0027】
次に、更生管の敷設工法の詳細な説明を行う。
図7は、推進装置5を立坑13内に投入した時の立坑13付近の断面図である。
はじめに、既設管11内には、先行装置3が搬入される。図8は、先行装置3の先端部分付近の拡大図であり、図9は、立坑13内の既設管11端部付近の拡大図である。
【0028】
先行装置3の先端部分には、止水パッキン25がリング状に設けられ、立坑13内の既設管11の端部には、止水パッキン47がリング状に設けられる。尚、止水パッキン25の位置は、先行装置3の先端部分には限定されない。止水パッキン25と止水パッキン47との間で、既設管11と先行装置3との間には、クリアランス45が生じる。
【0029】
既設管11内には、下水面41の高さまで下水が流れている。先行装置3の先端に設けられた止水パッキン25と、既設管11端部に設けられた止水パッキン47は、先行装置3と既設管11とのクリアランス45に下水が流れ込むのを防止する。
【0030】
地表面43には、清水タンク51が設けられ、清水が満たされる。清水タンク51に満たされた清水は、清水ポンプ53を通してホース57に送られる。また、ホース57には、清水バルブ55が設けられ、清水の注水をコントロールすることができる。
【0031】
止水パッキン47の上部には、注水孔59(図23参照)が設けられ、ホース57が差し込まれる。注水孔59からは、清水が注水され、先行装置3と既設管11とのクリアランス45に清水を満たすことができる。
【0032】
先行装置3が、既設管11内に設置された後、地上にて円筒部27の外周に更生管9が設置された推進装置5は、地表面43に設置されたクレーン79等によって、立坑13内に垂直に設けられた柱状のジャッキガイド15に沿って立坑13内に投入される。
【0033】
この時、推進装置5の上方には、ワイヤ73が設けられた複数の吊り金具75が取り付けられる。さらにワイヤ73は、フック77に引っ掛けられクレーン79によって吊り下げられる。そして、外周に更生管9が設置された推進装置5は、立坑13の底部に設けられた架台69の上に設置される。
【0034】
架台69の高さは、外周に更生管9が設置された推進装置5がジャッキ7で押し出されたときに、更生管9が既設管11内部に進入できる高さに調整される。このように、推進装置5は、ジャッキガイド15と架台69とによって、位置決めが行われ、更生管9の既設管11への挿入が正確に行われる。
【0035】
図10は、更生管9が外周に設置され、立坑13内に搬入された後の推進装置5のD−D断面図(図7参照)である。また、図11は、推進装置5のE−E断面図(図7参照)である。立坑13内には、複数のジャッキガイド15が設置される。ジャッキガイド15は、2本のU字型のH鋼を、凹部を向かい合わせ、間隔を開けるように組み合わせて形成される。
【0036】
ジャッキ7は、円筒部27の内側に複数本設けられる。本実施の形態では、4個のジャッキ7が設けられ、ジャッキ7の前方と後方の2カ所で、固定金具31により円筒部27に固定される。
【0037】
ジャッキ7は、推進装置5の内側に左右対称になるように設置される。本実施の形態では、左右に2本づつ設置され、右側の上下2本のジャッキ7の後端部は、右側のジャッキガイド15に、また左側の上下2本のジャッキ7の後端部は、左側のジャッキガイド15にそれぞれ挿入される。
【0038】
次に、更生管9を既設管11の内空に押し出して、新たな下水管渠を敷設する。
図12は、ジャッキ7を伸長して推進装置5を既設管11内に押し出したときの、立坑13付近の断面図である。
この時、ジャッキ7は、ジャッキガイド15から反力を受ける。
【0039】
推進装置5の外側に設置された更生管9は、ジャッキ7が伸長された際に、推進装置5の円筒部27の後端部に設けられたリング33に押され、既設管11内に挿入される。既設管11内には、あらかじめ先行装置3が挿入されているため、更生管9は、先行装置3を押し出しながら既設管11内に挿入される。
【0040】
更生管9が既設管11内に挿入される際には、既設管11の端部に設置された止水パッキン47が、更生管9の外周に常に密着しているため、既設管11内に挿入された更生管9と既設管11との間のクリアランス45には、下水が流入することはない。
【0041】
次に、ジャッキ7を縮めて推進装置5を更生管9から抜き出す。
図13は、更生管9を押し出した後、ジャッキ7が縮んで推進装置5を更生管9から抜き出し立坑13内に戻したときの、立坑13付近の断面図であり、図14は、ジャッキ7が縮んで推進装置5を立坑13内に戻している際の、立坑13付近の斜視図である。
【0042】
推進装置5は、既設管11内に挿入した更生管9から抜け出る際に、円筒部27に設けられた複数の車輪29によって、スムーズに抜け出ることができる。
【0043】
次に、推進装置5をジャッキガイド15に沿って、地上に引き上げる。
図15は、更生管9から抜け出た推進装置5を、ジャッキガイド15に沿って地上に引き上げるときの、立坑13付近の断面図である。
【0044】
図13において更生管9を既設管11内に押し出した後、更生管9から抜け出た推進装置5には、再びワイヤ73が設けられた複数の吊り金具75が取り付けられる。さらに、ワイヤ73は、フック77に引っ掛けられクレーン79によって地表面43まで吊り上げられる。
【0045】
推進装置5は、立坑13内からジャッキガイド15に沿って吊り上げられる。地上に搬出された推進装置5には、再度円筒部27の外側に新たな更生管9が設置され、再度立坑13内に投入される。
【0046】
尚、別の推進装置(図示せず)を用意してあらかじめ更生管9を設置しておき、地上に搬出された推進装置5の代わりに立坑13内に投入してもよい。別の推進装置を立坑13内に投入し、更生管9を押し出す作業中に、先に搬出された推進装置5に更生管9を設置しておくことにより、工期を短縮することができる。
【0047】
以上の工程を繰り返すことにより、既設管11内に複数の更生管9を敷設していくことができる。
【0048】
図16は、複数の更生管9−1〜9−3が敷設されたときの、立坑13付近の断面図である。また、図17は、接合している更生管9−1と更生管9−2の拡大図であり、図18は、更生管9−1と更生管9−2との接合部分付近の拡大図である。
【0049】
更生管9−1の後端には、連結カラー39−1が設けられる。更生管9−1の後端の連結カラー39−1は、更生管9−2の先端部35−2と接合する。このとき、更生管9−2の先端部35−2に設けられたパッキン37−2は、更生管9−1の連結カラー39−1と密着し、接合部分の気密性および防水性等が保持される。尚、接合部分に関しては、本実施の形態に限定されるものではない。
【0050】
次に、更生管9の推進方法について詳細に説明する。
図19は、更生管9を既設管11内に挿入したときの、既設管11端部付近の断面図である。
既設管11内には、下水面41の高さまで下水が流れる。
【0051】
前述したように、先行装置3に設けられた止水パッキン25と、既設管11端部に設けられた止水パッキン47により、先行装置3および更生管9と、既設管11との間のクリアランス45には、下水は流入しない。
【0052】
さらに、止水パッキン47の上部には、注水孔59が設けられ、ホース57端部は、注水孔59に挿入される。ホース57は、図7に示した清水タンク51に接続され、清水ポンプ53および清水バルブ55を経て、更生管9と既設管11の間に清水を給水する。清水は、クリアランス45内の清水面63まで満たされる。
【0053】
図20は、更生管9−2を更生管9−1の後部に接合させ、既設管11内に挿入したときの、既設管11端部付近の断面図である。
【0054】
図19において注水孔59から清水が給水されたクリアランス45内の清水面63は、図20において更生管9−2を挿入することにより清水面65まで低下する。
【0055】
図21は、図19における既設管11のF−F断面図である。既設管11内に挿入された更生管9内には、下水水位67まで下水が流れる。また、既設管11と更生管9とのクリアランス45には、清水水位69まで清水が満たされる。
【0056】
図22は、先行装置3の止水パッキン25付近のG−G断面図(図19参照)である。止水パッキン25には、複数の排水バルブ71が設けられ、さらに水位センサまたは水圧センサ(図示せず)が設けられる。排水バルブ71は、電磁バルブからなり、地上部のコントローラ(図示せず)の指示に応じて開閉し、排水バルブ71が開くとクリアランス45内の清水が外部に排出され、クリアランス45内に満たされた清水の水位が調節される。
【0057】
図23は、止水パッキン47付近のH−H断面図(図19参照)である。止水パッキン47の上部には、注水孔59が設けられ、下部には、排水バルブ61が設けられる。排水バルブ61は、電磁バルブからなり、地上部のコントローラ(図示せず)の指示に応じて開閉し、排水バルブ61が開くとクリアランス45内の清水が外部に排出され、クリアランス45内に満たされた清水の水位が調節される。
【0058】
図19および図21において、下水水位67より清水水位69が高い場合、更生管9の浮力が大きくなり、更生管9が浮いた状態となり、更生管9が容易に推進する。
【0059】
ところが、図20のように、新たに更生管9−2を挿入した場合、更生管重量が増加し、さらに清水面65まで低下するため、更生管9の浮力が小さくなり、更生管9と既設管11が接触して摩擦力が増大し、大きな推進力が必要となる。このため、新たな更生管9−2等を挿入する場合、清水水位69が低下しないように、注水孔59から清水を給水する。
【0060】
クリアランス45内の清水の水位は、更生管9が既設管11内で浮いているように調整される。すなわち、スリアランス45内の清水の水位が低下した場合、更生管9は沈み込んで既設管11内の底部に接触し、摩擦力が増大する。また、水位が高すぎる場合、更生管9は浮き上がりすぎ既設管11内の上部に接触し、摩擦力が増大する。
【0061】
止水パッキン25に設けられたクリアランス45内の清水の水位を測定する水位センサまたは水圧センサ(図示せず)は、測定したクリアランス45内の清水の水位を地上部のコントローラ(図示せず)に出力する。コントローラは、清水バルブ55、排水バルブ61および排水バルブ71を制御する。
【0062】
すなわち、クリアランス45内の清水の水位が上昇しすぎた場合、コントローラは、排水バルブ61および排水バルブ71を開き、クリアランス45内の清水を排出する。また、クリアランス45内の清水の水位が下降しすぎた場合、コントローラは排水バルブ61および排水バルブ71を閉じ、清水バルブ55を開いてクリアランス45内に清水を給水する。
【0063】
このようにして、更生管9が既設管11と接触せずに既設管11内を浮かんでいるように、クリアランス45内の清水の水位が調整される。
【0064】
尚、コントローラを設けず、排水バルブ61および排水バルブ71は、クリアランス45内の清水の水位が定められた値以上になると自動的に開き、定められた値以下になると自動的に閉じるようにし、清水バルブ55は、クリアランス45内の清水の水位が定められた値以下になると自動的に開き、定められた値以上になると自動的に閉じるようにしてもよい。
【0065】
このように、既設管11と更生管9とのクリアランス45に満たす清水の量を調節し、更生管9を浮かせた状態で、更生管9を推進させることにより、推進装置5に設けられたジャッキ7の推進力を小さくすることができる。
【0066】
このように、本実施の形態によれば、下水を流しながら、更生管の推進力を低減させて、劣化した下水管の内側に更生管を敷設することができる。
【0067】
図24は、他の実施の形態に係る、既設管11端部付近の断面図であり、図25は、図24におけるI−I断面図である。先行装置3には、円筒部分の下方に堰81が設けられる。堰81は、支え83によって両側から支えられており、支え83に沿って高さを変えることができる。
【0068】
前述したように、清水面77を調節することにより、更生管9の浮力が生ずる。さらに、この実施の形態において堰81を設けることにより、下水水位87をほぼ一定に制御することが可能となる。
【0069】
尚、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に限定されることなく、種々の変形が可能である。
【0070】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように本発明によれば、施工性の優れる元押し方式において、下水を流しながら、更生管の推進力を低減させて、劣化した下水管の内側に更生管を敷設する敷設装置、敷設システムおよび敷設工法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 下水管渠更生管の敷設装置1の概略斜視図
【図2】 先行装置3の斜視図
【図3】 先行装置3のA−A断面図
【図4】 推進装置5と更生管9の斜視図
【図5】 推進装置5のB−B断面図
【図6】 更生管9のC−C断面図
【図7】 推進装置5を立坑13内に投入した時の立坑13付近の断面図
【図8】 先行装置3の先端部分付近の拡大図
【図9】 立坑13内の既設管11端部付近の拡大図
【図10】 更生管9が外側に設置され、立坑13内に搬入された推進装置5のD−D断面図
【図11】 推進装置5のE−E断面図
【図12】 ジャッキ7を伸長して推進装置5を既設管11内に押し出したときの、立坑13付近の断面図
【図13】 更生管9を押し出した後、ジャッキ7が縮んで推進装置5を更生管9から抜き出し立坑13内に戻したときの、立坑13付近の断面図
【図14】 ジャッキ7が縮んで推進装置5を立坑13内に戻している際の、立坑13付近の斜視図
【図15】 更生管9から抜け出た推進装置5を、ジャッキガイド15に沿って地上に引き上げるときの、立坑13付近の断面図
【図16】 複数の更生管9−1〜9−3が敷設されたときの、立坑13付近の断面図
【図17】 接合している更生管9−1と更生管9−2の拡大図
【図18】 更生管9−1と更生管9−2との接合部分付近の拡大図
【図19】 更生管9を既設管11内に挿入したときの、既設管11端部付近の断面図
【図20】 更生管9−2を更生管9−1の後部に接合させ、既設管11内に挿入したときの、既設管11端部付近の断面図
【図21】 既設管11のF−F断面図
【図22】 先行装置3の止水パッキン25付近のG−G断面図
【図23】 止水パッキン47付近のH−H断面図
【図24】 他の実施の形態に係る、既設管11端部付近の断面図
【図25】 図24におけるI−I断面図
【符号の説明】
1・・・・敷設装置
3・・・・先行装置
5・・・・推進装置
7・・・・ジャッキ
9・・・・更生管
11・・・既設管
13・・・立坑
15・・・ジャッキガイド

Claims (9)

  1. 既設管の内側に管を敷設する敷設装置であって、
    筒型の先行装置と、筒型の推進装置とからなり、
    前記推進装置は、
    円筒部と、
    前記円筒部の内側に設けられる複数のジャッキと、
    前記円筒部の後端部に設けられ、前記円筒部の外周に設置される管と当接する当接部と、
    を具備し、
    前記管が、前記複数のジャッキが伸張された際に、前記当接部に押され、前記先行装置を押し出すことを特徴とする敷設装置。
  2. 前記先行装置は、先端部にリング状のスクレイパ、周囲に止水パッキンが設けられることを特徴とする請求項1記載の敷設装置。
  3. 前記当接部は、リング状に設けられることを特徴とする請求項1記載の敷設装置。
  4. 請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の敷設装置を用いて管を敷設する敷設システムであって、
    前記既設管内に前記先行装置を設置し、
    前記推進装置の外周に前記管を設置し、
    前記推進装置を前記ジャッキで推進させ、前記既設管内に前記管を挿入していき、
    前記先行装置の周囲と立坑の管発進部分とに止水手段を設け、
    前記既設管と前記管との間に注水を行い、
    前記管を浮かせつつ推進させることを特徴とする敷設システム。
  5. 前記既設管と前記管との間に注水された水の量を調整する調整手段を、更に具備することを特徴とする請求項4記載の敷設システム。
  6. 前記調整手段は、
    前記既設管と前記管との間に注水を行う注水手段と、
    前記既設管と前記管との間の水を排水する排水手段と、
    前記既設管と前記管との間の水位を測定する測定手段と、
    を具備し、
    前記測定手段によって測定された水位に応じて、前記注水手段と前記排水手段を制御することを特徴とする請求項5記載の敷設システム。
  7. 請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の敷設装置を用い、既設管の内側に管を敷設する敷設工法であって、
    (a)前記既設管内に前記先行装置を設置する工程と、
    (b)地上で、前記推進装置の外周に前記管を設置する工程と、
    (c)前記推進装置を立坑内に投入する工程と、
    (d)前記ジャッキを伸長させて前記管を前記既設管の内側に押し出す工程と、
    (e)前記ジャッキを縮めて前記推進装置を前記管から抜き出す工程と、
    (f)前記推進装置を地上に引き上げる工程と、
    (g)地上で、前記推進装置の外周に、新たな管を設置する工程と、
    を具備し、
    工程(b)から(g)を繰り返すことを特徴とする管の敷設工法。
  8. 前記推進装置を複数台用い、第1の推進装置で前記既設管内に管を挿入している際に、地上部の他の推進装置に新たな管を設置することを特徴とする請求項7記載の管の敷設工法。
  9. 前記先行装置の周囲と立坑の管発進部分とに止水手段を設け、前記既設管と前記管との間に水を充填させて、前記管を浮かせながら推進させることを特徴とする請求項7または請求項8記載の管の敷設工法。
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