JP3889200B2 - ヒンジ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、折りたたみ式携帯電話等に用いるの好適なヒンジ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、折りたたみ式携帯電話に用いられるヒンジは、軸線を一致させて配置された一対のヒンジ部材と、この一対のヒンジ部材を回転可能に連結する連結軸とを備えており、一対のヒンジ部材が携帯電話の送話部および受話部の支持筒にそれぞれ挿入されることにより、送話部と受話部とを回転可能に連結するようになっている。
【0003】
ところで、折りたたみ式携帯電話では、送話部と受話部とを所定の角度位置、例えば両者のなす角度が170°程度である通話位置に節度をもって係止する必要がある。そこで、従来のヒンジ装置においては、一対のヒンジ部材間に位置するの連結軸の中間部にカム部材を移動可能に設けるとともに、一方のヒンジ部材に回転不能に連結し、このカム部材を付勢手段によって他方のヒンジ部材に押し付けるている。そして、他方のヒンジ部材とカム部材との当接面間に係止機構を設け、この係止機構により他方のヒンジ部材とカム部材とを節度をもって係止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のヒンジ装置においては、付勢手段が一方のヒンジ部材とカム板部との間に設けられており、一方がヒンジ部材が他方のヒンジ部材から離れる方向へ押されている。したがって、一方のヒンジ部材については、連結軸から外れるのを防止する必要があり、そのために連結軸にはストッパが設けられている。ところが、ストッパを設けると、その分だけ部品点数が増加するとともに、組立工数が増える。このため、製造費が嵩むという問題があった。
【0005】
【解決するための手段】
この発明は、上記の問題を解決するために、二つの物品の互いに軸線を一致させて一列に並べられた各支持筒にそれぞれ回転不能に挿入される一対のヒンジ部材と、この一対のヒンジ部材を相対回転可能に連結する連結軸と、この連結軸の上記一対のヒンジ部材間の部分に軸線方向へ移動可能に嵌合され、かつ上記一対のヒンジ部材のうちの一方のヒンジ部材に回転不能に連結されたカム部材と、このカム部材と他方のヒンジ部材とを互いに押し付ける付勢手段とを備え、上記カム部材と上記他方のヒンジ部材との間には、それらを所定の回転位置で係脱可能に係止する係止機構が設けられたヒンジ装置において、
上記連結軸を、上記一方のヒンジ部材に対して軸線方向へ移動可能に連結するとともに、上記他方のヒンジ部材に移動不能に連結し、上記カム部材を上記一方のヒンジ部材に移動不能に連結し、上記連結軸を上記付勢手段により上記他方のヒンジ部材側から上記一方のヒンジ部材側へ向って付勢させ、それによって上記他方のヒンジ部材と上記カム部材とを互いに押し付けたことを特徴としている。
【0006】
この場合、上記一方のヒンジ部材の上記他方のヒンジ部材から遠い方の端部に、この一方のヒンジ部材が挿入される支持筒に嵌合して支持筒の内部を遮蔽する化粧板部を設けることが望ましい。
また、上記カム部材が、上記他方のヒンジ部材に押し付けられるカム板部を有しており、上記一方のヒンジ部材と上記カム部材とにより、上記化粧板部と上記カム板部とを両端の底部とする筒部が形成され、この筒部内に挿入された上記連結軸の上記化粧板側の端部にフランジ部が形成され、上記筒部内で上記フランジ部と上記カム板部との間に上記付勢手段が設けられていることが望ましい。
さらに、上記付勢手段としてコイルばねが用いられ、このコイルばねが上記連結軸の周りにこれとほぼ同芯に配置されていることが望ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な一実施の形態について図1〜図11を参照して説明する。なお、この実施の形態は、折りたたみ式携帯電話の送話部と受話部とを回転可能に連結するヒンジ装置にこの発明を適用したものであるが、この発明は、折りたたみ式携帯電話の送話部および受話部に限定されることなく、他の二つの物品を回転可能に連結する他のヒンジ装置にも適用可能である。
【0008】
図10および図11は、この発明に係るヒンジ装置1(図1〜図4参照)が用いられる折りたたみ式携帯の送話部Aと受話部Bとを示すものであり、送話部Aの受話部B側の端部には、図11の左右方向に離れた一対の支持筒a1(左側の支持筒のみ図示)が互いの軸線Lを一致させて設けられている。受話部Bにも一対の支持筒b1(一方のみ図示)が設けられている。一対の支持筒b1は、一対の支持筒a1の間に配置されており、軸線L方向において隣接する支持筒a1,b1が一組になっている。後述するように、各組の支持筒a1,b1がヒンジ装置1を介して回転可能に連結され、それによって送話部Aと受話部Bとが回転可能に連結されるようになっている。
【0009】
図11に示すように、支持筒a1の内周面には、その軸線L方向へ延びるキー部a2が設けられている。この場合、キー部a2は周方向に180°離れて二つ形成されているが、一つだけ形成してもよい。キー部a2は、支持筒a1の外側(支持筒b1から離れる側、つまり左側)の端面から離れて配置されている。支持筒b1の内径は、後述するように、ヒンジ部材3が支持筒a1を通り抜けて支持筒b1に挿入される関係上、支持筒a1の内径と同等以下に設定されている。支持筒b1の内周面の外側の端部(支持筒a1側の端部)には、環状をなす収容凹部b2が形成されている。また、支持筒b1の内周面には、キー部b3が形成されている。キー部b3は、収容凹部b2から内側へ若干離れて配置されている。キー部b3は、キー部a2と同様に二つ形成されており、キー部a2と同一か若干大きいの断面形状を有している。しかも、キー部b3は、送話部Aと受話部Bとを所定の回転位置(この実施の形態では、図10に示す通話位置)に回転させたとき、キー部a2と周方向において同一位置に位置するように配置されている。
【0010】
次に、ヒンジ装置1について説明すると、図1〜図5に示すように、ヒンジ装置1は、一対のヒンジ部材2,3、連結軸4、カム部材5およびコイルばね(付勢手段)6を備えている。
【0011】
ヒンジ部材(一方のヒンジ部材)2は、図6に示すように、その一端部(図6において左端部)に円板状をなす化粧板部21を有している。この化粧板部21の外径は、支持筒a1の内径とほぼ同一に設定されている。したがって、化粧板部21は、図1〜図3に示すように、支持筒a1にほぼ隙間なく嵌合し、それによって支持筒a1の内部を遮蔽する。これにより、ヒンジ装置1が外部から目視されないようにして、美観の向上が図られている。しかも、化粧板部21の厚さは、支持筒a1の外側の端面からキー部a2までの距離と等しくなっている。したがって、化粧板部21は、キー部a2に突き当たるまで支持筒a1に挿入すると、その端面が支持筒a1の外側の端面と同一平面上に位置するようになる。これにより、より一層の美観の向上が図られている。
【0012】
化粧板部21の他端面(支持筒b1側bの端面)の外周側部分には、化粧板部21の軸線に沿って延びる一対の支持腕部22,22が周方向に180°離れて形成されている。各支持腕部22,22の外周面は、化粧板部21の外周面と同一の外径を有し、化粧板部21の外周面と同一の円柱面を構成している。支持腕部22には、その先端面から化粧板部21まで延びるキー溝23が形成されている。このキー溝23の幅は、そこにキー部a2を挿入することができるよう、キー部a2の幅と同一になっている。したがって、ヒンジ部材2は、キー溝23をキー部a2に位置合わせすることにより、支持筒a1に挿入可能であり、化粧板部21がキー部a2に突き当たるまで挿入した状態では、キー部a2がキー溝23に嵌り込むことにより、支持筒a1に回転不能に連結される。したがって、ヒンジ部材2は、送話部Aと一体に回転する。
【0013】
支持腕部22は、化粧板部21がキー部a2に突き当たるまでヒンジ部材2を支持筒a1に挿入したときに、その先端部が支持筒a1から支持筒a2側に突出するように、その長さが設定されている。そして、支持筒a1から突出した支持腕部22の先端部外周面には、径方向外側に突出する係合突起22aが形成されている。この係合突起22aの前部には、前方へ向うにしたがって径方向内側へ向うように傾斜するガイド面22bが形成されている。このガイド面22bは、ヒンジ部材2を支持筒a1に挿入する際に、支持筒a1の内周面に突き当たり、支持腕部22の先端部を径方向内側へ変位するように弾性変形させる。これによって、係合突起22aが径方向内側へ変位し、支持筒a1を通り抜けることができるようになっている。係合突起22aが支持筒a1を通過すると、支持腕部22が元の状態に復帰する。これにより、係合突起22aが元の位置まで径方向外側へ変位する。すると、係合突起22aが支持筒a1の内側(支持筒b1側)の端面にほぼ接触する。この状態では、化粧板部21がキー部a2に突き当たることによってヒンジ部材2の支持筒a1側から支持筒b1側への移動を阻止し、係合突起22aが支持筒a1の内側の端面に突き当たることによって逆方向への移動を阻止する。これにより、ヒンジ部材2が支持筒a1に抜け止めされた状態で取り付けられ、ひいてはヒンジ装置1全体が支持筒a1に抜け止めされている。
【0014】
なお、係合突起22aは、支持筒a1を通過すると支持筒b1内に入り込むが、支持筒b1の支持筒a1側の端部には収容凹部b2が形成されており、この収容凹部b2は係合突起22aを収容可能である。したがって、係合突起22aは、支持筒b1の内周面突き当たることなく、外周側へ変位することができる。
【0015】
ヒンジ部材3は、図5に示すように、嵌合部材3Aと係合部材3Bとから構成されている。嵌合部材3Aは、図7に示すように、厚さが比較的厚い円板状をなしており、その外径は、支持筒b1の内径とほぼ同一になっている。嵌合部材3Aの外周面には、一対のキー溝31,31が周方向に180°離れて形成されている。このキー溝31には、キー部b3が挿入可能である。したがって、嵌合部材3Bは、送話部Aと受話部Bとを通話位置に回転させ、かつキー溝31をキー部a2(b3)に合わせることにより、支持筒a1を通り抜けて支持筒b1に挿入可能であり、キー溝31にキー部b3が嵌り込むことにより、支持筒b1に回転不能に連結されている。嵌合部材3Aの一端面(ヒンジ部材2側の端面)には、突起32,33が二つずつ形成されている。各突起32,33は、キー溝31の両側にそれぞれ配置形成されている。各突起32,33の内周面によって形成される円の直径は、各キー溝31の底面によって形成される円の直径とほぼ同一か若干小さく設定されている。
【0016】
係合部材3Bは、図8に示すように、薄い円板状をなしており、その外径は突起32,33によって形成される円の直径とほぼ同一になっている。したがって、係合部材3Bは、4個の突起32,33間に挿入可能であり、挿入した状態では4個の突起32,33によって嵌合部材3Aと芯合わせされる。よって、係合部材3Bは、キー部a2に邪魔されることなく嵌合部材3Aと共に支持筒a1を通り抜け可能であり、キー部b3に邪魔されることなく支持筒b1に挿入可能である。また、係合部材3Bの外周面には、一対の幅広突起34,34が周方向に180°離れて形成されている。各突起34が嵌合部材3Aの突起32,33間に嵌り込むことにより、係合部材3Bが嵌合部材3Aに回転不能に連結されている。したがって、係合部材3Bは嵌合部材3Aと一体に回転し、係合部材3Bと嵌合部材3Aとからなるヒンジ部材3は、受話部Bと一体に回転する。なお、幅広突起34,34の外周面の直径は、嵌合部材3Aの外径とほぼ同一になっている。
【0017】
上記連結軸4は、図1、図2及び図5に示すように、円板状をなすフランジ部41と、このフランジ部41の一端面中央部からフランジ部41の軸線に沿って延びる軸部42とを有している。軸部42の先端部には、軸部42より若干小径の取付軸部43が形成されている。この取付軸部43の先端面には、加締め用の孔43aが形成されている。そして、取付軸部43に係合部材3Bおよび嵌合部材3Aがその順に外挿された後、取付軸部43を加締めることにより、係合部材3Bおよび嵌合部材3Aが互いに接触した状態で連結軸4の一端部に固定されている。
【0018】
なお、嵌合部材3Aおよび係合部材3Bが連結軸4に一体的に固定されていることから明らかなように、ヒンジ部材3は、嵌合部材3Aと係合部材3Bとの分けることなく、全体を一体に形成してもよく、連結軸4と一体に形成してもよい。また、ヒンジ部材3は、連結軸4にその軸線方向へ移動不能に連結してあれば、連結軸4に固定することなく、回転可能に連結してもよい。
【0019】
上記カム部材5は、図9に示すように、円板状をなすカム板部51と、このカム板部51の外周部からカム板部51の軸線に沿って延びる一対の嵌合腕部52,52とを備えている。カム板部51の中央部には、貫通孔51aが形成されている。この貫通孔51aには、連結軸4の軸部42が移動可能にかつ回転可能に挿通されている。これによって、カム部材5がヒンジ部材3と同軸に連結されている。なお、貫通孔51aへの軸部42の挿通は、取付軸部43にヒンジ部材3を取り付ける前に行われる。ヒンジ3の取付後では、軸部42を貫通孔51aに挿通する際に、ヒンジ3およびフランジ部41が邪魔になるからである。
【0020】
一対の嵌合腕部52、52の外周面は、支持筒b1の内径と同一になっている(この実施の形態では支持筒a1の内径とも同一になっている。)。したがって、ヒンジ部材2の一対の支持腕部22,22の外径とも同一になっている。また、嵌合腕部52の幅は、支持腕部22,22の間隔と同一になっている。したがって、嵌合腕部52は、支持腕部22,22間にその先端側から挿入可能である。しかも、嵌合腕部52の基側の両側部に切欠き部52a,52aが形成されることにより、嵌合腕部52の両側面の中央部には段部52b,52bが形成されている。そして、図3および図4に示すように、嵌合腕部52の先端が化粧板部21に突き当たるまで嵌合腕部52を支持腕部22,22間に挿入すると、段部52b,52bに支持腕22,22の側面に形成された係止突起22c,22cが係合する。これによって、嵌合腕部52,52が支持腕部22,22に連結固定され、ひいてはカム部材5がヒンジ部材2に一体に固定されるようになっている。しかも、ヒンジ部材2とカム部材5とは、互いの軸線を一致させて固定されている。したがって、ヒンジ部材2、カム部材5およびヒンジ部材3は、互いの軸線を一致させた状態で連結軸4を介して連結されている。
【0021】
カム部材5がヒンジ部材2に固定された状態においては、図1に示すように、ヒンジ部材2および嵌合腕部52の先端部が支持筒a1に回転不能に嵌合する一方、カム部材5の嵌合腕部52の基端部が支持筒b1に回転可能に嵌合する。これにより、送話部Aと受話部Bとが相対回転可能に連結されている。また、ヒンジ部材2とカム部材5とにより、化粧板部21およびカム板部51を両端の底部とし、かつ支持腕部22,22および嵌合腕部52を周壁部とする筒部7が形成されている。
【0022】
図1〜図3に示すように、上記筒部7内には、上記カム板部51を貫通した連結軸4の軸部42およびフランジ部41が挿入されている。軸部42の周りには、上記コイルばね(付勢手段)6が軸部42とほぼ同芯に配置されている。このコイルばね6の一端部はカム板部51に突き当たり、他端部はフランジ部41に突き当たっている。そして、フランジ部41を化粧板部21側へ付勢している。したがって、連結軸4に固定されたヒンジ部材3は、ヒンジ部材2側へ付勢されることになり、ヒンジ部材3の係合部材3Bがカム部材5のカム板部51に突き当てられるとともに、ヒンジ装置1全体がユニットとして一体化されている。
【0023】
係合部材3Bとカム板部51との互いに突き当たる当接面間には、係止機構8が設けられている。この係止機構8により、ヒンジ部材2,3が所定の回転位置(この実施の形態では通話位置および折りたたみ位置)において節度をもって係止されるようになっている。すなわち、図1および図8に示すように、係合部材3Bのカム板部51との対向面には、一対の係合凹部35,35が周方向に180°離れて配置形成されている。各係合凹部35は、周方向に沿う断面形状が円弧状をなしており、その深さは周方向の両端部から中央に向かうにしたがって漸次深くなっている。
【0024】
一方、カム板部51の係合部材3Bとの対向面には、図1および図9に示すように、一対の係合凸部53,53が形成されている。一対の係合凸部53,53は、周方向に180°離れており、送話部Aと受話部Bとを通話位置に回転させたとき、係合凸部53,53が係合凹部35,35にそれぞれ嵌り込むように配置されている。係合凸部53は、周方向に沿う断面形状が円弧状をなしており、その高さは周方向の両端部から中央に向かうにしたがって漸次高くなっている。しかも、係合凸部53の円弧状をなす外面の曲率半径は、係合凹部35の曲率半径と同等か若干小さくなっている。したがって、送話部Aと受話部Bとを通話位置に回転させると、係合凸部53と係合凹部35とがコイルばね6によって互いに嵌り込んだ状態に維持される。その結果、ヒンジ部材2,3が所定の強さの力で、つまり節度をもって係止状態に維持され、ひいては送話部Aと受話部Bとが通話位置に維持される。また、送話部Aと受話部Bとを折りたたみ位置に回転させると、係合凸部53が係合凹部35の中央から周方向に若干外れた個所に接触するようになっている。したがって、送話部Aと受話部Bとは、折りたたみ位置に回転させると、コイルばね6の付勢力によって互いに押し付けられた状態に維持される。
【0025】
上記構成のヒンジ装置1を用いて送話部Aと受話部Bとを連結する場合には、予めそれらを通話位置に位置させるとともに、支持筒a1,b1の軸線を一致させる。一方、ヒンジ装置1については、係合凸部53と係合凹部35とを互いに嵌り込ませる。それにより、ヒンジ部材2のキー溝23とヒンジ部材3のキー溝31とを周方向において同一位置に位置させておく。
【0026】
そして、キー溝23,31の周方向の位置をキー部a2,b3に合わせ、ヒンジ装置1を支持筒a1から支持筒b1に向かって挿入する。この場合、ヒンジ部材3を前側にする。ヒンジ部材3は、支持筒a1を通り抜け、支持筒b1に挿入される。そして、キー溝31にキー部b3が嵌り込むことにより、支持筒b1に回転不能に連結される。一方、ヒンジ部材2は、ヒンジ部材3に続いて支持筒a1に挿入されるが、挿入に際しては係合突起22aが支持筒a1の内周面によって内周側へ変位させられる。そして、ヒンジ部材2の化粧板部21がキー部a2に突き当たると、係合突起22aが支持筒a1を通り抜け、元の位置まで外周側へ変位することによって支持筒a1の内側の面に係合する。この結果、ヒンジ部材2が支持筒a1に抜け止めされた状態で連結され、ひいてはヒンジ装置1が支持筒a1に抜け止め状態で連結される。しかも、この状態では、ヒンジ部材2に連結固定されたカム部材5のヒンジ部材3側の端部が支持筒b1に回転可能に嵌合する。これによって、支持筒a1,b1が回転可能に連結され、ひいては送話部Aと受話部Bとが回転可能に連結される。
【0027】
上記のように、この発明のヒンジ装置1では、カム部材5をヒンジ部材2に固定する一方、連結軸4をヒンジ部材3に固定し、連結軸4をコイルばね6によってヒンジ部材2側へ付勢しているので、ヒンジ部材2と連結軸4との間にはヒンジ部材2が連結軸4から抜け出るのを阻止するストッパを設ける必要がない。したがって、その分だけ部品点数を減らすことができるとともに、組み立て工数を減らすことができ、それによって製造費を低減することができる。また、ストッパを設ける必要がなくなったので、ヒンジ部材2に化粧板部21を形成することができる。そして、この化粧板部21を支持筒a1の外側(支持筒b1と逆側)の端部に嵌合させることにより、支持筒a1を遮蔽し、ヒンジ装置1の化粧板部21以外の部分を隠すことができる。これにより、美観の向上を図ることができる。
【0028】
また、ヒンジ部材2とカム部材5とによって筒部7を形成し、この筒部7の内部に連結軸4の端部およびフランジ部41、ならびにコイルばね6を収容しているので、全体を小型化することができる。特に、コイルばね6を連結軸4と同芯に配置した場合には、大径のコイルばね6を用いることができる。
【0029】
なお、この発明は上記の実施の形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、ヒンジ部材2とカム部材5とを一体に連結固定して組み立て、この組立体の一部を支持筒a1に回転不能に、他の一部を支持筒b1に回転可能に嵌合させることにより、支持筒a1,b1を回転可能に連結しているが、連結軸4と貫通孔51aとの嵌合長さを長くして嵌合強度を十分に強くすれば、組立体の一部を支持筒b1に嵌合させることなく、組立体とヒンジ部材3とを連結軸4によって回転可能に連結することにより、支持筒a1,b1を回転可能に連結してもよい
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ヒンジ装置の部品点数および組立工数を減らすことができ、それによってヒンジ装置の製造費を低減することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るヒンジ装置を一対の支持筒に組み込んだ状態で示す図4(A)のX−X線に沿う断面図である。
【図2】図4(B)のY−Y線に沿う図1と同様の断面図である。
【図3】この発明に係るヒンジ装置を一対の支持筒に組み込んだ状態で示す図である。
【図4】この発明に係るヒンジ装置を示す図であって、図4(A)はその正面図、図4(B)はその平面図、図4(C)はその左側面図、図4(D)はその右側面図である。
【図5】同ヒンジ装置の分解斜視図である。
【図6】同ヒンジ装置に用いられている一方のヒンジ部材を示す図であって、図6(A)はその正面図、図6(B)、(C)、(D)はそれぞれ図6(A)のB矢視、C矢視、D矢視図である。
【図7】同ヒンジ装置に用いられている他方のヒンジ部材の嵌合部材を示す図であって、図7(A)はその平面図、図7(B)は図7(A)のB−B線に沿う断面図、図7(C)はその正面図である。
【図8】同ヒンジ装置に用いられている他方のヒンジ部材の係合部材を示す図であって、図8(A)はその平面図、図8(B)は図8(A)のB−B線に沿う断面図、図8(C)は図8(A)のC−C線に沿う拡大断面図である。
【図9】同ヒンジ部材に用いられているカム部材を示す図であって、図9(A)はその正面図、図9(B)、(C)、(D)はそれぞれ図9(A)のB矢視、C矢視、D矢視図、図9(E)、(F)はそれぞれ図9(C)のE−E線、F−F線に沿う断面図である。
【図10】この発明に係るヒンジ装置によって回転可能に連結される形態電話の送話部および受話部の各一部を示す側面図である。
【図11】図10のX−X線に沿う一部省略断面図である。
【符号の説明】
A 送話部(物品)
B 受話部(物品)
a1 支持筒
b1 支持筒
1 ヒンジ装置
2 ヒンジ部材(一方のヒンジ部材)
3 ヒンジ部材(他方のヒンジ部材)
4 連結軸
5 カム部材
6 コイルばね(付勢手段)
7 筒部
8 係止機構
21 化粧板部
41 フランジ部
51 カム板部

Claims (4)

  1. 二つの物品の互いに軸線を一致させて一列に並べられた各支持筒にそれぞれ回転不能に挿入される一対のヒンジ部材と、この一対のヒンジ部材を相対回転可能に連結する連結軸と、この連結軸の上記一対のヒンジ部材間の部分に軸線方向へ移動可能に嵌合され、かつ上記一対のヒンジ部材のうちの一方のヒンジ部材に回転不能に連結されたカム部材と、このカム部材と他方のヒンジ部材とを互いに押し付ける付勢手段とを備え、上記カム部材と上記他方のヒンジ部材との間には、それらを所定の回転位置で係脱可能に係止する係止機構が設けられたヒンジ装置において、
    上記連結軸を、上記一方のヒンジ部材に対して軸線方向へ移動可能に連結するとともに、上記他方のヒンジ部材に移動不能に連結し、上記カム部材を上記一方のヒンジ部材に移動不能に連結し、上記連結軸を上記付勢手段により上記他方のヒンジ部材側から上記一方のヒンジ部材側へ向って付勢させ、それによって上記他方のヒンジ部材と上記カム部材とを互いに押し付けたことを特徴とするヒンジ装置。
  2. 上記一方のヒンジ部材の上記他方のヒンジ部材から遠い方の端部に、この一方のヒンジ部材が挿入される支持筒に嵌合して支持筒の内部を遮蔽する化粧板部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のヒンジ装置。
  3. 上記カム部材が、上記他方のヒンジ部材に押し付けられるカム板部を有しており、上記一方のヒンジ部材と上記カム部材とにより、上記化粧板部と上記カム板部とを両端の底部とする筒部が形成され、この筒部内に挿入された上記連結軸の上記化粧板側の端部にフランジ部が形成され、上記筒部内で上記フランジ部と上記カム板部との間に上記付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のヒンジ装置。
  4. 上記付勢手段としてコイルばねが用いられ、このコイルばねが上記連結軸の周りにこれとほぼ同芯に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のヒンジ装置。
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