JP3888872B2 - 周期性パターンの検査方法及び装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、周期性パターンの検査方法及び装置、特にカラーテレビのブラウン管に用いられるシャドウマスクや液晶ディスプレイに用いられるカラーフィルタ等の基板に光透過性を有するパターンが周期的に形成されている製品における、該パターンの面積のズレやそのムラを検出する際に適用して好適な、周期性パターンの検査方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
単位となる微小なパターンが繰り返されている周期性パターンを有する工業製品としては、カラーテレビのブラウン管に用いられるシャドウマスクや液晶ディスプレイに用いられるカラーフィルタ等がある。このような周期性パターンを有する工業製品では、個々のパターンは設計値に基づいて所定の形と面積(大きさ)を持つと共に、その周囲に存在するパターンに対して、隣接する各パターンとの間に所定の間隔をおいて繰り返して配列されている。
【0003】
このような個々のパターンの面積(大きさ)は、試料全面(全体)において、(1)場所に関係なく常に同じ面積になるようにする、あるいは(2)試料内の場所によって徐々に変化させる(例えば、中心から周囲に向かっていくに従って面積が大きくなるようにする)等の、所定の配列規則に従って形成されているものがある。
【0004】
このような工業製品を製造した場合、設計値に対する個々のパターンの面積の狂い(面積ズレ)に関する以下の検査をする必要がある。(1)限度レベルを超えた面積のズレが1つのパターンでも発生している場合は欠陥とする。(2)個々のパターンについての評価では限度レベル内で正常とみなせる面積ズレであっても、それがある範囲内の複数のパターンに集中して局所的に発生している場合は欠陥とする。なお、後者の局所的な発生の検出は、個々のパターンについては限度レベル内であっても、各パターンの面積には多少のバラツキがあることから、全体として見た場合に生じている各パターンの面積の不均一性(ムラ)を検査することを意味している。
【0005】
上述したような各パターン間の面積のズレや不均一性の検査には、(1)検査員が検査対象物(工業製品)を直接目で見て全面検査する目視検査、(2)検査対象物に対していくつかの代表領域を決めて、その領域を撮像装置により画像入力し、代表領域に含まれるパターンに関してのみ面積を画像処理により測定して検査する一部自動検査、(3)検査対象物の全面(全体)を画像入力し、全てのパターンについて個々の面積を測定して検査する全面自動検査がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記(1)の目視検査には検査員によって個人差がある上に、見逃しが生じ易く、(2)の一部自動検査には検査時間が短いという利点があるものの、代表領域内だけの検査なので、それ以外の領域のパターンに発生した欠陥が検査できない。又、(3)の全面自動検査には、全面を検査するために検査時間が非常に長くなってしまう上に、面積が試料内の場所(領域)によって徐々に変化するタイプの検査対象物では、各パターン間の面積と、そのズレの限度レベルが領域毎に異なっているため、測定した面積データに対する検査員による検査が必要になるが、パターンの数が多くなった場合には、この検査を行おうとしても事実上できないという問題がある。
【0007】
更に、自動検査における共通の問題として、1つ1つのパターンでは限度レベル以内の面積ズレが局所的に集中して発生している前記ムラ欠陥を検出することができない。
【0008】
本出願人は、検査対象物全体について個々のパターンに生じている面積のズレ欠陥を容易に検査できる上に、許容範囲内のズレが局所的に集中して生じている面積のムラ欠陥をも容易に検査することができるようにするべく、特願2000−149332により、周期性パターンの検査方法の発明として、周期性パターンを有する検査対象物を撮像してパターン画像を入力し、入力されたパターン画像上の各パターンについて面積を測定し、測定された各パターンの面積をそれぞれ輝度値に変換し、変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定し、各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各パターンの順序に対応付けて配列して面積画像を作成し、作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査するようにしたものを、既に提案している。
【0009】
又、同様に周期性パターンの検査装置の発明として、周期性パターンを有する検査対象物を撮像してパターン画像を入力する撮像手段と、入力されたパターン画像上の各パターンについて面積を測定する手段と、測定された各パターンの面積をそれぞれ輝度値に変換する手段と、変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定する手段と、各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各パターンの順序に対応付けて配列して面積画像を作成する手段と、作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査する手段とを備えるようにしたものを、既に提案している。
【0010】
以上の提案済発明においては、パターン画像上の各パターンの面積を輝度値に変換した面積画像を作成し、該画像の輝度値の変化に基づいて面積のズレを検出するようにしたので、面積のズレ欠陥やムラ欠陥を確実に検査することが可能となる。
【0011】
以下、図面を参照して、前記提案済発明を具体例に基づいて詳細に説明する。
【0012】
図1は、提案済発明に係る検査装置の一例の要部を示す、ブロック図を含む概略斜視図である。
【0013】
この検査装置は、検査対象物Wを載置するステージ10と、該ステージ10の上方に配置され、該対象物Wを撮像して検査画像を入力するCCDカメラ(撮像手段)12と、該カメラ12を、図示しない駆動部により移動させる際にX方向に案内するX軸ガイド14と、該ガイド14と共にY方向に案内するY軸ガイド16と、これら各ガイド14及び16により案内して上記カメラ12を検査対象物Wに対して矢印で示すXY方向に走査しながら、該対象物Wを撮像する際にカメラ12を制御するカメラコントローラ18とを含む画像入力部20を備えていると共に、上記CCDカメラ12により撮像して入力される検査画像を処理する画像処理部22と、該画像処理部22や上記カメラコントローラ18等の装置全体を制御する装置制御部24とを備えている。
【0014】
この検査装置は、その全体の概要を図2に示すように、大別して検査処理部26、ヒューマンインターフェイス部28及びマシンインターフェイス部30を備え、且つ、これら各部26〜30に含まれる各機能部の動作全体を前記装置制御部24により制御するようになっている。そして、上記検査処理部26は、機能部として前記画像入力部20と、該画像入力部20により入力された画像データを処理する前記画像処理部22を含み、同様にヒューマンインターフェイス部28は上記画像処理部22により処理された結果等を表示する情報表示部32と、オペレータとの間で情報のやり取りを行なう対人操作部34を、マシンインターフェイス部30は対象物を搬送するベルトコンベア(図示せず)等の外部機械との間で情報のやり取りを行なう機械連動部36をそれぞれ含んでおり、これら各機能部26〜30等は、前記装置制御部24により動作全体が管理されるようになっている。
【0015】
これら各機能部について詳述すると、以上の各機能部26〜30の動作を管理する装置制御部24としては、専用装置、汎用シーケンサ、パーソナルコンピュータ等が利用できる。又、画像入力部20が有するCCDカメラ12としては、エリアセンサカメラやラインセンサカメラを利用することができ、又、撮像手段としては、これ以外に撮像管等を利用することもできる。
【0016】
又、画像処理部22としては、専用画像処理装置やパーソナルコンピュータ等が利用できる。又、情報表示部32は、オペレータに対して検査進行状況、検査結果、集計結果、過去の検査結果の履歴等を提示したり、撮像した画像や処理途中の画像あるいは処理後の画像を表示する機能を有し、これにはCRTモニタ、液晶モニタ、LEDアレイ等が利用できる。
【0017】
又、対人操作部34は、(1)オペレータからの検査に必要な入力操作を受け付ける、(2)被検査物の特徴(サイズ等)を設定する、(3)画像処理部22の調整値(フィルタサイズ等)を設定する、(4)画像入力部20の調整値(シャッタースピード等)を設定する等の機能を有し、これには機械式ボタン、タッチパネル、キーボード、マウス等が利用できる。
【0018】
又、機械連動部36は、自動検査時の外部機器との同期、例えば画像入力部20への検査対象物の供給終了タイミング等をとったり、検査結果によって検査対象の物流装置へ命令(検査対象の選別振分け指示、検査部への供給停止)等を発行する機能を有し、これにはRS−232C、RS−422、GPIB(General Purpose Interface Bus)、LAN(イーサーネット)、パラレルI/O、リレー等が利用できる。
【0019】
この検査装置では、前記画像処理部22において、周期性パターンを有する検査対象物Wを前記CCDカメラ12により撮像して入力したパターン画像に対して、該パターン画像上の各パターンについて面積を測定(算出)する手段と、測定された各パターンの面積をそれぞれ輝度値に変換する手段と、変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定する手段と、各輝度値がそれぞれ設定された各単位画素を、前記各パターンの配列順序に対応付けて配列して面積画像を作成する手段と、作成された面積画像に基づいて面積ズレを検査する手段が、それぞれソフトウェアにより構築されている。
【0020】
次に、提案済の検査装置を使用する場合の動作処理を、図3に示したフローチャートに従って説明する。
【0021】
まず、前記図1に示したように、ステージ10上の周期性パターンを有する検査対象物Wに対してCCDカメラ12を走査して該対象物Wの全体を撮像してパターン画像を入力する(ステップ1)。なお、対象物Wとしてシャドウマスクを使用する場合は、前記ステージ10内に設置されている裏面照明(図示せず)を使用して透過光像として開口パターンを撮像する。
【0022】
次いで、入力されたパターン画像上の各パターンについて面積を測定する(ステップ2)。ここでは、パターン毎にその面積を測定する。具体的には、以下のような画像処理により面積が測定できる。
【0023】
即ち、予め試料に応じて実験的に求めておいた閾値を用いて、入力された前記パターン画像を2値化し、個々のパターンを構成する画素を2値画像のONの画素になるように変換する。このように、2値化した画像のONの画素をラベリング処理し、同一のラベリングがされた個々のパターンを構成する画素数を求め、それを面積とする。
【0024】
上記ステップ2で、パターン画像の各パターンについて面積の測定が終了した後、面積画像の作成を行う(ステップ3)。図4には、パターン画像と面積画像との関係をイメージで示す。同図(A)は、検査対象物Wを撮像して得られたパターン画像であり、同図(B)は対応する面積画像であるとする。
【0025】
この図4(A)のパターン画像の左上コーナ部分を同図(C)に拡大して模式的に示すように、各パターンの面積が(1)〜(7)の番号で与えられる値であったとすると、これに対応する面積画像の輝度値は、便宜上同一の番号を用いて表すと、同図(D)のようになる。即ち、図4(C)の個々のパターンについて求めた1つの面積を1つの画素(単位画素)の輝度値に設定し、パターン画像における各パターンと同じ順番で並べて面積画像を作成する。この場合の輝度値は256階調、即ち8ビットだけでなく、精度に応じて16ビットで表示しても、浮動小数点で取り扱うようにしてもよい。
【0026】
上記ステップ3で作成した面積画像を、前記情報表示部32のモニタに表示すると、個別のパターンの欠陥はもとより、面積ズレに方向性がある場合はスジとなって、局所的に集中する場合にはムラとなって現われるため、該モニタ上で目視により確認することができる。
【0027】
ここでは、面積ズレを自動検査するために、後に更に具体的に説明するが、前記図4(D)に相当する面積画像から強調画像を作成し(ステップ4)、該強調画像に対して予め実験的に設定されている閾値で2値化し、面積ズレ判定画像を作成する(ステップ5)。
【0028】
上記ステップ4の強調処理には、検出したい欠陥(ムラ)の形状に応じた空間フィルタが用いられる。欠陥が縦スジの場合であれば図5(A)に示すような空間フィルタを使用して各画素の輝度値を処理する。このフィルタを構成する各要素は、それぞれ画素に対応し、数字は対応する各画素の輝度値に乗ずる係数である。具体的には、このフィルタの中心要素を注目画素に一致させた際の各画素の輝度値に、対応する要素の各係数をそれぞれ乗算し、その合計を中心に位置する注目画素の画素値に設定し直すという処理を、縦方向A画素分を単位に前記面積画像全体に対して実行する。縦方向の大きさAや、横方向の0の数Bは、検出したい欠陥に応じて予め実験的に決めて適切に設定しておく。
【0029】
図5(B)は、横スジ強調用の空間フィルタであり、同図(A)の前記縦スジ強調用のものを90°回転した構成になっている。又、図示は省略するが、面積のズレに方向性が無いシミ状のムラを抽出するために、シミ強調用の空間フィルタも用いられる。これは、ムラの形状に応じて適切な構成のものを用意する必要があるが、一例としては上記図5(A)と(B)のフィルタを組み合わせた構成のものを利用できる。
【0030】
以上のように、前記ステップ5で面積ズレ判定画像を作成することにより、該判定画像中に対象とする2値化された画素が存在するか否かにより自動検査が可能となる。
【0031】
提案済発明について更に記述する。図6は、前記図4(C)に相当する縦4パターン、横10パターンの大きさからなる、欠陥がない場合のパターン画像の例である。この図の上部に併記した数字は対応する→で指し示す各パターンの面積であり、各パターンの面積(単位は、例えば[μm2])が左から右に2ずつ、上から下に1ずつ大きくなる設計で形成され、全体は示されていないが、10000から10050までの間で形成されているとする。
【0032】
この図6の欠陥のないパターン画像について、隣り合う各パターン間の面積を画像処理により測定して順に並べると、図7(A)に示すようになっている。この図7(A)の実測に基づく面積をそれぞれ8ビットの輝度値に変換したモノクロの面積画像を作成する。同図(B)はこの面積画像に相当し、この図には便宜上各面積に対応する各画素に設定されている輝度値がそれぞれ列記してある。この図7(B)の各画素に設定されている輝度値は、
輝度=(面積−10000)×5
からなる変換式により算出される。
【0033】
上記図7(B)の面積画像に対して、前記ステップ4の強調処理を行う。この例では、便宜上前記図5(A)のフィルタの例で、A=1、B=0に当たる[−1,2,−1]の構成のフィルタで処理し、図7(C)に示す縦スジ強調画像を作成する場合が示してある。この図(C)で左端と右端のバツ印の位置は、フィルタ処理の計算ができない無効領域を表わす。なお、ここではフィルタ処理を図7(B)の面積画像に適用しているが、目視する必要がなかったり、8ビット化による誤差を無くしたい等の場合には、同図(A)の面積データ自体にフィルタ処理を適用することができる。
【0034】
上記のように縦スジ強調画像が作成されたら、前記ステップ5のように、該画像を予め決められた所定の閾値で2値化し、同図(D)に示す判定画像を作成する。この判定画像では、欠陥がないため、画素値は欠陥無しを意味する0のみである。
【0035】
一方、図8は面積にズレ(欠陥)がある場合のパターン画像であり、欠陥がない前記図6の場合は面積が1008→10010の順に配列されている中央部のパターン部分に面積ズレが生じ、10010→10010のように同じ値になっている。
【0036】
この欠陥有りのパターン画像に対して、前記図7(A)〜(D)に相当する画像データを作成すると、それぞれ図9(A)〜(D)のようになる。この場合、同図(C)に示されるように、パターン中央部で正負それぞれの方向に画素値が強調された縦スジ強調画像が作成され、例えば±20の閾値で2値化すると、同図(D)のようにパターン中央部に欠陥有りを意味する画素値1の画素列が抽出され、縦スジ状の面積ズレ欠陥を自動検出することができる。
【0037】
具体例に基づく説明は省略するが、横スジ状面積ズレの場合も、局所的な広がりをもつムラの場合も同様に自動検出することができる。
【0038】
以上詳述した如く、提案済発明によれば、試料(検査対象物)全面にわたる各パターンの面積データを表わす濃淡画像である面積画像を作成し、それをモニタに表示することにより、面積ズレの目視検査が可能となる。
【0039】
又、作成された面積画像に対して空間フィルタを適用して面積ズレの自動検査を行う場合には、縦方向や横方向に延びるスジ状の面積ズレ欠陥は元より、面積の許容レベル内のズレを、面積画像における濃淡のムラとして捉えることができるので、該面積画像に対して、例えば本出願人が特開平6−229736において既に提案しているような、2次微分の空間フィルタを使用する「周期性パターンにおける開口面積のムラを検査するアルゴリズム」を適用することにより、局所的に発生している面積ムラの自動検査をも行うことが可能となる。このように面積ムラを自動検査する場合でも、同時に面積画像をモニタ上で目視検査することにより、検査員による面積データの検証も可能となる。
【0040】
以上説明したとおり、提案済発明によれば、周期性パターンを有する検査対象物全体について、各パターンの面積のズレ欠陥を容易に検査することができる上に、許容範囲内のズレが局所的に生じている面積のムラ欠陥をも容易に検査することができるという優れた効果が得られる。
【0041】
しかしながら、本発明者が、以上詳述した提案済発明について、更に詳細に検討した結果、以下のような新たな問題点があることが明らかになった。
【0042】
いま、対象となる試料(検査対象物)Wが、図10(A)に全体のイメージを示すようなシャドウマスクやカラーフィルタ等であったとすると、このような試料Wでは、同図(B)に一部を拡大して示すように、製造工程等において図中ゴミで表わす異物が付着することがある。なお、この図では、1〜20の番号を付した矩形が、開口部からなる各パターンを表わしているとする。
【0043】
このように異物が付着している試料Wを検査するために、該試料Wの裏側から照明を当てて透過光画像からなるパターン画像を撮像する場合を考える。この場合に得られる透過光画像では、高輝度部分からなる各パターンの面積を前述した方法で算出すると共に、算出された面積を輝度値に変換し、その輝度値を各パターンに対応する画素にそれぞれ設定することにより面積画像を作成する。ここでは、図10(B)の部分を撮像して得られた前記図4(D)に相当する面積画像(但し、輝度値に変換する前の面積Sで表わされている段階)のイメージが、各パターンの番号をSに併記して示した図11(A)であったとすると、異物が付着している範囲では、パターンの面積を全く測定できないか、できたとしても正常な面積とは大きく異なった値が得られることになる。そのため、このような各パターンに対応する面積を輝度値に変換した後で得られる面積画像の視覚的なイメージは、同図(B)に示すようにパターン6、7、10、11、14、15にそれぞれ対応する画素は、他のパターンに比べて輝度が極端に低くなる。特にパターン11は、面積が0であるために、パターンではない非開口部と見なされることになる。
【0044】
ところが、上記のような試料Wに付着している異物は、検査後の洗浄工程で取り除くことができるものであるため、面積画像に基づく検査では検出する必要のないものであるにも拘らず、欠陥と見なしてしまうことから、正常な目視検査や自動検査ができなくなってしまうことになる。
【0045】
本発明は、以上の新たな問題点を解決するべくなされたもので、周期性パターンを有する検査対象物を撮像した画像から、各パターンの面積を輝度に変換して面積画像を作成し、該面積画像に基づいて周期性パターンを検査する際、対象物の表面に異物が付着している場合でも、異物付着がない場合と同等の面積画像を作成することができ、結果として周期性パターンを正確且つ確実に検査することができる周期性パターンの検査方法及び装置を提供することを課題とする。
【0046】
【課題を解決するための手段】
本発明は、周期性パターンを有する検査対象物を撮像してパターン画像を入力し、入力されたパターン画像上の各パターンについて面積を測定し、測定された各パターンの面積をそれぞれ輝度値に変換し、変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定し、各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各パターンの順序に対応付けて配列して面積画像を作成し、作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査する周期性パターンの検査方法であって、各パターンについて測定された前記面積に、予め設定した基準値以下のパターンが存在するか否かを比較判定し、面積が基準値以下と判定されたパターンに対しては、隣接するパターンの面積又は該面積から変換される輝度値を使って補間して求めた面積又は輝度値を設定することにより、前記課題を解決したものである。
【0047】
本発明は、又、周期性パターンを有する検査対象物を撮像してパターン画像を入力する撮像手段と、入力されたパターン画像上の各パターンについて面積を測定する手段と、測定された各パターンの面積をそれぞれ輝度値に変換する手段と、変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定する手段と、各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各パターンの順序に対応付けて配列して面積画像を作成する手段と、作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査する手段とを備えた周期性パターンの検査装置であって、各パターンについて測定された前記面積に、予め設定した基準値以下のパターンが存在するか否かを比較判定する手段と、面積が基準値以下と判定されたパターンに対しては、隣接するパターンの面積又は該面積から変換される輝度値を使って補間して求めた面積又は輝度値を設定する手段とを備えたことにより、同様に前記課題を解決したものである。
【0048】
即ち、本発明においては、検査対象物を撮像した画像上で、正常面積に比べて極端に小さい面積のパターンが存在する場合には、そのパターンの面積や輝度値を隣接するパターンの面積や輝度値を使って補間して設定するようにしたので、異物が付着していたとしても異物付着のない本来のものと実質的に同一の面積画像を作成することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0050】
本実施形態の周期性パターンの検査装置は、前記図1、2に示した画像処理部22において、更に各パターンについて測定された面積に、予め設定した基準値以下のパターンが存在するか否かを比較判定する手段と、面積が基準値以下と判定されたパターンに対しては、隣接するパターンの面積から変換される輝度値を使って補間して求めた輝度値を設定する手段とをソフトウェアにより実現して備えるようにした以外は、同図に示した提案済みの検査装置と実質的に同一である。従って、その詳細な説明を省略する。
【0051】
本実施形態では、図12に示すフローチャートに従って、前記図10に示したような異物が付着した検査対象物を撮像して、異物付着のない場合と実質的に同一の面積画像を作成する。
【0052】
即ち、前記図10(A)、(B)と同一の図13(A)、(B)に示すシャドウマスクからなる試料(検査対象物)Wを、提案済発明の場合と同様にエリアセンサやラインセンサカメラ等の撮像装置を用いてシャドウマスク(SM)を透過光で撮像し、透過光画像をパターン画像として入力する(ステップ11)。
【0053】
得られたパターン画像(図示せず)について、個々の孔(開口部)の面積を測定し、前記図11(A)に相当する図13(C)に示す画素を単位とする面積配列データを作成する(ステップ12)。ここでは、予め試料Wに応じて実験的に求めた閾値で2値化し、2値化した画像をラベリング処理して個々のパターンを構成する画素数をカウントし、面積とする。その際、図示されているように、ゴミにより完全に被われているためにラベリングされないパターンはもとより、一部だけ被われ、判定用の閾値(基準値)以下のパターンの面積もゼロとする。なお、ここで設定する閾値は予め実験的に求めておく。
【0054】
次いで、図13(C)のように求められた配列の各面積を、それぞれ輝度値に変換し、面積を輝度値とする画素をパターンの配列に応じて並べることにより、同図(D)に示す第1の面積画像を作成する(ステップ13)。次いで、前記第1の面積画像において、ゴミで覆われているために輝度情報がない画素の輝度値を、隣接する周囲の画素の輝度値を用いて補間設定する(ステップ14)。
【0055】
この補間処理は、前記図13(D)の第1面積画像を左上から走査して輝度値0の画素をみつけたら、図14(A)に示すようにこれを画素Aとする。そして、この画素Aの上の画素を画素B、同じく画素Aの左の画素を画素Cとする。この2つの隣接画素は必ず存在する。
【0056】
次いで、画素Aを下にスキャンし、輝度値が0でない画素をみつけ、それを画素Dとし、同じく画素Aを右にスキャンし、画素値が0でない画素をみつけ、それを画素Eとする。この状態を同図(B)に示す。
【0057】
このように画素Aについて上、左の隣接画素B、Cの他に、下、右の各方向に位置する画素D、Eが決定されたら、以下の式で示すルールに則って輝度を算出し、それを同図(C)に示すようにA´として画素Aに設定する。
【0058】
【0059】
<画素Dが隣接していない場合>
画素Aの輝度値
=(画素Bの輝度値+画素Cの輝度値+画素Eの輝度値)÷3
【0060】
<画素Eが隣接していない場合>
画素Aの輝度値
=(画素Bの輝度値+画素Cの輝度値+画素Dの輝度値)÷3
【0061】
<画素D、Eが隣接していない場合>
画素Aの輝度値=(画素Bの輝度値+画素Cの輝度)÷2
【0062】
以上の画素Aを起点として同様な処理を輝度値0の画素が無くなるまで繰り返し、最終の面積画像として同図(F)に示す補間画像を作成する。その後、このようにして補間処理を行なって得られた面積画像を元に目視による検査あるいは自動検査を行なう。
【0063】
以上、本発明について具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に示したものに限られるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0064】
例えば、前記実施形態では、面積を基準値と比較し、輝度値で補間する場合を示したが、補間処理も面積の段階で行なうようにしてもよい。又、基準値との比較も輝度値に変換した後で行なうようにしてもよい。
【0065】
又、補間の方法も前記実施形態に示したものに限定されず、例えば画素Aに最も近い画素Bあるいは画素Cの輝度値で置き換える最近隣内挿法を採用してもよい。この方法には、アルゴリズムが簡単で、高速に処理ができるという利点がある。
【0066】
又、パターンの面積の測定方法は前記の例に限定されず、グレー画像から面積を高い精度で測定する既知の画像処理アルゴリズムを利用してもよく、又、実際にグレー画像からサブピクセルの精度で面積を測定することができる市販の装置を使用してもよい。
【0067】
又、前記実施形態では、面積画像を構成する単位画素が1画素である場合を示したが、一定の数を単位としていれば特に限定されず、1つの面積を複数画素を単位として変換するようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】
前記の通り、本発明によれば、周期性パターンを有する検査対象物を撮像した画像から、各パターンの面積を輝度に変換して面積画像を作成し、該面積画像に基いて周期性パターンを検査する際、対象物の表面に異物が付着している場合でも、異物付着がない場合と同等の面積画像を作成することができ、結果として周期性パターンを正確且つ確実に検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】提案済発明に係る検査装置の一例の要部を示す、ブロック図を含む概略斜視図
【図2】上記検査装置全体の概要を示すブロック図
【図3】提案済発明の作用を示すフローチャート
【図4】パターン画像と面積画像の関係のイメージを示す説明図
【図5】縦スジ強調用と横スジ強調用の各空間フィルタの例を示す説明図
【図6】欠陥がない場合のパターン画像のイメージの一例を示す説明図
【図7】図6のパターン画像を元にして得られる各処理画像を示す説明図
【図8】欠陥がある場合のパターン画像のイメージの一例を示す説明図
【図9】図8のパターン画像を元にして得られる各処理画像を示す説明図
【図10】検査対象物の特徴を示す説明図
【図11】上記検査対象物から得られる面積画像の特徴を示す説明図
【図12】一実施形態の作用を示すフローチャート
【図13】本実施形態による検査工程の前段の特徴を示す説明図
【図14】本実施形態による検査工程の後段の特徴を示す説明図
【符号の説明】
10…ステージ
12…CCDカメラ
14…X軸ガイド
16…Y軸ガイド
18…カメラコントローラ
20…画像入力部
22…画像処理部
24…装置制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、周期性パターンの検査方法及び装置、特にカラーテレビのブラウン管に用いられるシャドウマスクや液晶ディスプレイに用いられるカラーフィルタ等の基板に光透過性を有するパターンが周期的に形成されている製品における、該パターンの面積のズレやそのムラを検出する際に適用して好適な、周期性パターンの検査方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
単位となる微小なパターンが繰り返されている周期性パターンを有する工業製品としては、カラーテレビのブラウン管に用いられるシャドウマスクや液晶ディスプレイに用いられるカラーフィルタ等がある。このような周期性パターンを有する工業製品では、個々のパターンは設計値に基づいて所定の形と面積(大きさ)を持つと共に、その周囲に存在するパターンに対して、隣接する各パターンとの間に所定の間隔をおいて繰り返して配列されている。
【0003】
このような個々のパターンの面積(大きさ)は、試料全面(全体)において、(1)場所に関係なく常に同じ面積になるようにする、あるいは(2)試料内の場所によって徐々に変化させる(例えば、中心から周囲に向かっていくに従って面積が大きくなるようにする)等の、所定の配列規則に従って形成されているものがある。
【0004】
このような工業製品を製造した場合、設計値に対する個々のパターンの面積の狂い(面積ズレ)に関する以下の検査をする必要がある。(1)限度レベルを超えた面積のズレが1つのパターンでも発生している場合は欠陥とする。(2)個々のパターンについての評価では限度レベル内で正常とみなせる面積ズレであっても、それがある範囲内の複数のパターンに集中して局所的に発生している場合は欠陥とする。なお、後者の局所的な発生の検出は、個々のパターンについては限度レベル内であっても、各パターンの面積には多少のバラツキがあることから、全体として見た場合に生じている各パターンの面積の不均一性(ムラ)を検査することを意味している。
【0005】
上述したような各パターン間の面積のズレや不均一性の検査には、(1)検査員が検査対象物(工業製品)を直接目で見て全面検査する目視検査、(2)検査対象物に対していくつかの代表領域を決めて、その領域を撮像装置により画像入力し、代表領域に含まれるパターンに関してのみ面積を画像処理により測定して検査する一部自動検査、(3)検査対象物の全面(全体)を画像入力し、全てのパターンについて個々の面積を測定して検査する全面自動検査がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記(1)の目視検査には検査員によって個人差がある上に、見逃しが生じ易く、(2)の一部自動検査には検査時間が短いという利点があるものの、代表領域内だけの検査なので、それ以外の領域のパターンに発生した欠陥が検査できない。又、(3)の全面自動検査には、全面を検査するために検査時間が非常に長くなってしまう上に、面積が試料内の場所(領域)によって徐々に変化するタイプの検査対象物では、各パターン間の面積と、そのズレの限度レベルが領域毎に異なっているため、測定した面積データに対する検査員による検査が必要になるが、パターンの数が多くなった場合には、この検査を行おうとしても事実上できないという問題がある。
【0007】
更に、自動検査における共通の問題として、1つ1つのパターンでは限度レベル以内の面積ズレが局所的に集中して発生している前記ムラ欠陥を検出することができない。
【0008】
本出願人は、検査対象物全体について個々のパターンに生じている面積のズレ欠陥を容易に検査できる上に、許容範囲内のズレが局所的に集中して生じている面積のムラ欠陥をも容易に検査することができるようにするべく、特願2000−149332により、周期性パターンの検査方法の発明として、周期性パターンを有する検査対象物を撮像してパターン画像を入力し、入力されたパターン画像上の各パターンについて面積を測定し、測定された各パターンの面積をそれぞれ輝度値に変換し、変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定し、各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各パターンの順序に対応付けて配列して面積画像を作成し、作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査するようにしたものを、既に提案している。
【0009】
又、同様に周期性パターンの検査装置の発明として、周期性パターンを有する検査対象物を撮像してパターン画像を入力する撮像手段と、入力されたパターン画像上の各パターンについて面積を測定する手段と、測定された各パターンの面積をそれぞれ輝度値に変換する手段と、変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定する手段と、各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各パターンの順序に対応付けて配列して面積画像を作成する手段と、作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査する手段とを備えるようにしたものを、既に提案している。
【0010】
以上の提案済発明においては、パターン画像上の各パターンの面積を輝度値に変換した面積画像を作成し、該画像の輝度値の変化に基づいて面積のズレを検出するようにしたので、面積のズレ欠陥やムラ欠陥を確実に検査することが可能となる。
【0011】
以下、図面を参照して、前記提案済発明を具体例に基づいて詳細に説明する。
【0012】
図1は、提案済発明に係る検査装置の一例の要部を示す、ブロック図を含む概略斜視図である。
【0013】
この検査装置は、検査対象物Wを載置するステージ10と、該ステージ10の上方に配置され、該対象物Wを撮像して検査画像を入力するCCDカメラ(撮像手段)12と、該カメラ12を、図示しない駆動部により移動させる際にX方向に案内するX軸ガイド14と、該ガイド14と共にY方向に案内するY軸ガイド16と、これら各ガイド14及び16により案内して上記カメラ12を検査対象物Wに対して矢印で示すXY方向に走査しながら、該対象物Wを撮像する際にカメラ12を制御するカメラコントローラ18とを含む画像入力部20を備えていると共に、上記CCDカメラ12により撮像して入力される検査画像を処理する画像処理部22と、該画像処理部22や上記カメラコントローラ18等の装置全体を制御する装置制御部24とを備えている。
【0014】
この検査装置は、その全体の概要を図2に示すように、大別して検査処理部26、ヒューマンインターフェイス部28及びマシンインターフェイス部30を備え、且つ、これら各部26〜30に含まれる各機能部の動作全体を前記装置制御部24により制御するようになっている。そして、上記検査処理部26は、機能部として前記画像入力部20と、該画像入力部20により入力された画像データを処理する前記画像処理部22を含み、同様にヒューマンインターフェイス部28は上記画像処理部22により処理された結果等を表示する情報表示部32と、オペレータとの間で情報のやり取りを行なう対人操作部34を、マシンインターフェイス部30は対象物を搬送するベルトコンベア(図示せず)等の外部機械との間で情報のやり取りを行なう機械連動部36をそれぞれ含んでおり、これら各機能部26〜30等は、前記装置制御部24により動作全体が管理されるようになっている。
【0015】
これら各機能部について詳述すると、以上の各機能部26〜30の動作を管理する装置制御部24としては、専用装置、汎用シーケンサ、パーソナルコンピュータ等が利用できる。又、画像入力部20が有するCCDカメラ12としては、エリアセンサカメラやラインセンサカメラを利用することができ、又、撮像手段としては、これ以外に撮像管等を利用することもできる。
【0016】
又、画像処理部22としては、専用画像処理装置やパーソナルコンピュータ等が利用できる。又、情報表示部32は、オペレータに対して検査進行状況、検査結果、集計結果、過去の検査結果の履歴等を提示したり、撮像した画像や処理途中の画像あるいは処理後の画像を表示する機能を有し、これにはCRTモニタ、液晶モニタ、LEDアレイ等が利用できる。
【0017】
又、対人操作部34は、(1)オペレータからの検査に必要な入力操作を受け付ける、(2)被検査物の特徴(サイズ等)を設定する、(3)画像処理部22の調整値(フィルタサイズ等)を設定する、(4)画像入力部20の調整値(シャッタースピード等)を設定する等の機能を有し、これには機械式ボタン、タッチパネル、キーボード、マウス等が利用できる。
【0018】
又、機械連動部36は、自動検査時の外部機器との同期、例えば画像入力部20への検査対象物の供給終了タイミング等をとったり、検査結果によって検査対象の物流装置へ命令(検査対象の選別振分け指示、検査部への供給停止)等を発行する機能を有し、これにはRS−232C、RS−422、GPIB(General Purpose Interface Bus)、LAN(イーサーネット)、パラレルI/O、リレー等が利用できる。
【0019】
この検査装置では、前記画像処理部22において、周期性パターンを有する検査対象物Wを前記CCDカメラ12により撮像して入力したパターン画像に対して、該パターン画像上の各パターンについて面積を測定(算出)する手段と、測定された各パターンの面積をそれぞれ輝度値に変換する手段と、変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定する手段と、各輝度値がそれぞれ設定された各単位画素を、前記各パターンの配列順序に対応付けて配列して面積画像を作成する手段と、作成された面積画像に基づいて面積ズレを検査する手段が、それぞれソフトウェアにより構築されている。
【0020】
次に、提案済の検査装置を使用する場合の動作処理を、図3に示したフローチャートに従って説明する。
【0021】
まず、前記図1に示したように、ステージ10上の周期性パターンを有する検査対象物Wに対してCCDカメラ12を走査して該対象物Wの全体を撮像してパターン画像を入力する(ステップ1)。なお、対象物Wとしてシャドウマスクを使用する場合は、前記ステージ10内に設置されている裏面照明(図示せず)を使用して透過光像として開口パターンを撮像する。
【0022】
次いで、入力されたパターン画像上の各パターンについて面積を測定する(ステップ2)。ここでは、パターン毎にその面積を測定する。具体的には、以下のような画像処理により面積が測定できる。
【0023】
即ち、予め試料に応じて実験的に求めておいた閾値を用いて、入力された前記パターン画像を2値化し、個々のパターンを構成する画素を2値画像のONの画素になるように変換する。このように、2値化した画像のONの画素をラベリング処理し、同一のラベリングがされた個々のパターンを構成する画素数を求め、それを面積とする。
【0024】
上記ステップ2で、パターン画像の各パターンについて面積の測定が終了した後、面積画像の作成を行う(ステップ3)。図4には、パターン画像と面積画像との関係をイメージで示す。同図(A)は、検査対象物Wを撮像して得られたパターン画像であり、同図(B)は対応する面積画像であるとする。
【0025】
この図4(A)のパターン画像の左上コーナ部分を同図(C)に拡大して模式的に示すように、各パターンの面積が(1)〜(7)の番号で与えられる値であったとすると、これに対応する面積画像の輝度値は、便宜上同一の番号を用いて表すと、同図(D)のようになる。即ち、図4(C)の個々のパターンについて求めた1つの面積を1つの画素(単位画素)の輝度値に設定し、パターン画像における各パターンと同じ順番で並べて面積画像を作成する。この場合の輝度値は256階調、即ち8ビットだけでなく、精度に応じて16ビットで表示しても、浮動小数点で取り扱うようにしてもよい。
【0026】
上記ステップ3で作成した面積画像を、前記情報表示部32のモニタに表示すると、個別のパターンの欠陥はもとより、面積ズレに方向性がある場合はスジとなって、局所的に集中する場合にはムラとなって現われるため、該モニタ上で目視により確認することができる。
【0027】
ここでは、面積ズレを自動検査するために、後に更に具体的に説明するが、前記図4(D)に相当する面積画像から強調画像を作成し(ステップ4)、該強調画像に対して予め実験的に設定されている閾値で2値化し、面積ズレ判定画像を作成する(ステップ5)。
【0028】
上記ステップ4の強調処理には、検出したい欠陥(ムラ)の形状に応じた空間フィルタが用いられる。欠陥が縦スジの場合であれば図5(A)に示すような空間フィルタを使用して各画素の輝度値を処理する。このフィルタを構成する各要素は、それぞれ画素に対応し、数字は対応する各画素の輝度値に乗ずる係数である。具体的には、このフィルタの中心要素を注目画素に一致させた際の各画素の輝度値に、対応する要素の各係数をそれぞれ乗算し、その合計を中心に位置する注目画素の画素値に設定し直すという処理を、縦方向A画素分を単位に前記面積画像全体に対して実行する。縦方向の大きさAや、横方向の0の数Bは、検出したい欠陥に応じて予め実験的に決めて適切に設定しておく。
【0029】
図5(B)は、横スジ強調用の空間フィルタであり、同図(A)の前記縦スジ強調用のものを90°回転した構成になっている。又、図示は省略するが、面積のズレに方向性が無いシミ状のムラを抽出するために、シミ強調用の空間フィルタも用いられる。これは、ムラの形状に応じて適切な構成のものを用意する必要があるが、一例としては上記図5(A)と(B)のフィルタを組み合わせた構成のものを利用できる。
【0030】
以上のように、前記ステップ5で面積ズレ判定画像を作成することにより、該判定画像中に対象とする2値化された画素が存在するか否かにより自動検査が可能となる。
【0031】
提案済発明について更に記述する。図6は、前記図4(C)に相当する縦4パターン、横10パターンの大きさからなる、欠陥がない場合のパターン画像の例である。この図の上部に併記した数字は対応する→で指し示す各パターンの面積であり、各パターンの面積(単位は、例えば[μm2])が左から右に2ずつ、上から下に1ずつ大きくなる設計で形成され、全体は示されていないが、10000から10050までの間で形成されているとする。
【0032】
この図6の欠陥のないパターン画像について、隣り合う各パターン間の面積を画像処理により測定して順に並べると、図7(A)に示すようになっている。この図7(A)の実測に基づく面積をそれぞれ8ビットの輝度値に変換したモノクロの面積画像を作成する。同図(B)はこの面積画像に相当し、この図には便宜上各面積に対応する各画素に設定されている輝度値がそれぞれ列記してある。この図7(B)の各画素に設定されている輝度値は、
輝度=(面積−10000)×5
からなる変換式により算出される。
【0033】
上記図7(B)の面積画像に対して、前記ステップ4の強調処理を行う。この例では、便宜上前記図5(A)のフィルタの例で、A=1、B=0に当たる[−1,2,−1]の構成のフィルタで処理し、図7(C)に示す縦スジ強調画像を作成する場合が示してある。この図(C)で左端と右端のバツ印の位置は、フィルタ処理の計算ができない無効領域を表わす。なお、ここではフィルタ処理を図7(B)の面積画像に適用しているが、目視する必要がなかったり、8ビット化による誤差を無くしたい等の場合には、同図(A)の面積データ自体にフィルタ処理を適用することができる。
【0034】
上記のように縦スジ強調画像が作成されたら、前記ステップ5のように、該画像を予め決められた所定の閾値で2値化し、同図(D)に示す判定画像を作成する。この判定画像では、欠陥がないため、画素値は欠陥無しを意味する0のみである。
【0035】
一方、図8は面積にズレ(欠陥)がある場合のパターン画像であり、欠陥がない前記図6の場合は面積が1008→10010の順に配列されている中央部のパターン部分に面積ズレが生じ、10010→10010のように同じ値になっている。
【0036】
この欠陥有りのパターン画像に対して、前記図7(A)〜(D)に相当する画像データを作成すると、それぞれ図9(A)〜(D)のようになる。この場合、同図(C)に示されるように、パターン中央部で正負それぞれの方向に画素値が強調された縦スジ強調画像が作成され、例えば±20の閾値で2値化すると、同図(D)のようにパターン中央部に欠陥有りを意味する画素値1の画素列が抽出され、縦スジ状の面積ズレ欠陥を自動検出することができる。
【0037】
具体例に基づく説明は省略するが、横スジ状面積ズレの場合も、局所的な広がりをもつムラの場合も同様に自動検出することができる。
【0038】
以上詳述した如く、提案済発明によれば、試料(検査対象物)全面にわたる各パターンの面積データを表わす濃淡画像である面積画像を作成し、それをモニタに表示することにより、面積ズレの目視検査が可能となる。
【0039】
又、作成された面積画像に対して空間フィルタを適用して面積ズレの自動検査を行う場合には、縦方向や横方向に延びるスジ状の面積ズレ欠陥は元より、面積の許容レベル内のズレを、面積画像における濃淡のムラとして捉えることができるので、該面積画像に対して、例えば本出願人が特開平6−229736において既に提案しているような、2次微分の空間フィルタを使用する「周期性パターンにおける開口面積のムラを検査するアルゴリズム」を適用することにより、局所的に発生している面積ムラの自動検査をも行うことが可能となる。このように面積ムラを自動検査する場合でも、同時に面積画像をモニタ上で目視検査することにより、検査員による面積データの検証も可能となる。
【0040】
以上説明したとおり、提案済発明によれば、周期性パターンを有する検査対象物全体について、各パターンの面積のズレ欠陥を容易に検査することができる上に、許容範囲内のズレが局所的に生じている面積のムラ欠陥をも容易に検査することができるという優れた効果が得られる。
【0041】
しかしながら、本発明者が、以上詳述した提案済発明について、更に詳細に検討した結果、以下のような新たな問題点があることが明らかになった。
【0042】
いま、対象となる試料(検査対象物)Wが、図10(A)に全体のイメージを示すようなシャドウマスクやカラーフィルタ等であったとすると、このような試料Wでは、同図(B)に一部を拡大して示すように、製造工程等において図中ゴミで表わす異物が付着することがある。なお、この図では、1〜20の番号を付した矩形が、開口部からなる各パターンを表わしているとする。
【0043】
このように異物が付着している試料Wを検査するために、該試料Wの裏側から照明を当てて透過光画像からなるパターン画像を撮像する場合を考える。この場合に得られる透過光画像では、高輝度部分からなる各パターンの面積を前述した方法で算出すると共に、算出された面積を輝度値に変換し、その輝度値を各パターンに対応する画素にそれぞれ設定することにより面積画像を作成する。ここでは、図10(B)の部分を撮像して得られた前記図4(D)に相当する面積画像(但し、輝度値に変換する前の面積Sで表わされている段階)のイメージが、各パターンの番号をSに併記して示した図11(A)であったとすると、異物が付着している範囲では、パターンの面積を全く測定できないか、できたとしても正常な面積とは大きく異なった値が得られることになる。そのため、このような各パターンに対応する面積を輝度値に変換した後で得られる面積画像の視覚的なイメージは、同図(B)に示すようにパターン6、7、10、11、14、15にそれぞれ対応する画素は、他のパターンに比べて輝度が極端に低くなる。特にパターン11は、面積が0であるために、パターンではない非開口部と見なされることになる。
【0044】
ところが、上記のような試料Wに付着している異物は、検査後の洗浄工程で取り除くことができるものであるため、面積画像に基づく検査では検出する必要のないものであるにも拘らず、欠陥と見なしてしまうことから、正常な目視検査や自動検査ができなくなってしまうことになる。
【0045】
本発明は、以上の新たな問題点を解決するべくなされたもので、周期性パターンを有する検査対象物を撮像した画像から、各パターンの面積を輝度に変換して面積画像を作成し、該面積画像に基づいて周期性パターンを検査する際、対象物の表面に異物が付着している場合でも、異物付着がない場合と同等の面積画像を作成することができ、結果として周期性パターンを正確且つ確実に検査することができる周期性パターンの検査方法及び装置を提供することを課題とする。
【0046】
【課題を解決するための手段】
本発明は、周期性パターンを有する検査対象物を撮像してパターン画像を入力し、入力されたパターン画像上の各パターンについて面積を測定し、測定された各パターンの面積をそれぞれ輝度値に変換し、変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定し、各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各パターンの順序に対応付けて配列して面積画像を作成し、作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査する周期性パターンの検査方法であって、各パターンについて測定された前記面積に、予め設定した基準値以下のパターンが存在するか否かを比較判定し、面積が基準値以下と判定されたパターンに対しては、隣接するパターンの面積又は該面積から変換される輝度値を使って補間して求めた面積又は輝度値を設定することにより、前記課題を解決したものである。
【0047】
本発明は、又、周期性パターンを有する検査対象物を撮像してパターン画像を入力する撮像手段と、入力されたパターン画像上の各パターンについて面積を測定する手段と、測定された各パターンの面積をそれぞれ輝度値に変換する手段と、変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定する手段と、各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各パターンの順序に対応付けて配列して面積画像を作成する手段と、作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査する手段とを備えた周期性パターンの検査装置であって、各パターンについて測定された前記面積に、予め設定した基準値以下のパターンが存在するか否かを比較判定する手段と、面積が基準値以下と判定されたパターンに対しては、隣接するパターンの面積又は該面積から変換される輝度値を使って補間して求めた面積又は輝度値を設定する手段とを備えたことにより、同様に前記課題を解決したものである。
【0048】
即ち、本発明においては、検査対象物を撮像した画像上で、正常面積に比べて極端に小さい面積のパターンが存在する場合には、そのパターンの面積や輝度値を隣接するパターンの面積や輝度値を使って補間して設定するようにしたので、異物が付着していたとしても異物付着のない本来のものと実質的に同一の面積画像を作成することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0050】
本実施形態の周期性パターンの検査装置は、前記図1、2に示した画像処理部22において、更に各パターンについて測定された面積に、予め設定した基準値以下のパターンが存在するか否かを比較判定する手段と、面積が基準値以下と判定されたパターンに対しては、隣接するパターンの面積から変換される輝度値を使って補間して求めた輝度値を設定する手段とをソフトウェアにより実現して備えるようにした以外は、同図に示した提案済みの検査装置と実質的に同一である。従って、その詳細な説明を省略する。
【0051】
本実施形態では、図12に示すフローチャートに従って、前記図10に示したような異物が付着した検査対象物を撮像して、異物付着のない場合と実質的に同一の面積画像を作成する。
【0052】
即ち、前記図10(A)、(B)と同一の図13(A)、(B)に示すシャドウマスクからなる試料(検査対象物)Wを、提案済発明の場合と同様にエリアセンサやラインセンサカメラ等の撮像装置を用いてシャドウマスク(SM)を透過光で撮像し、透過光画像をパターン画像として入力する(ステップ11)。
【0053】
得られたパターン画像(図示せず)について、個々の孔(開口部)の面積を測定し、前記図11(A)に相当する図13(C)に示す画素を単位とする面積配列データを作成する(ステップ12)。ここでは、予め試料Wに応じて実験的に求めた閾値で2値化し、2値化した画像をラベリング処理して個々のパターンを構成する画素数をカウントし、面積とする。その際、図示されているように、ゴミにより完全に被われているためにラベリングされないパターンはもとより、一部だけ被われ、判定用の閾値(基準値)以下のパターンの面積もゼロとする。なお、ここで設定する閾値は予め実験的に求めておく。
【0054】
次いで、図13(C)のように求められた配列の各面積を、それぞれ輝度値に変換し、面積を輝度値とする画素をパターンの配列に応じて並べることにより、同図(D)に示す第1の面積画像を作成する(ステップ13)。次いで、前記第1の面積画像において、ゴミで覆われているために輝度情報がない画素の輝度値を、隣接する周囲の画素の輝度値を用いて補間設定する(ステップ14)。
【0055】
この補間処理は、前記図13(D)の第1面積画像を左上から走査して輝度値0の画素をみつけたら、図14(A)に示すようにこれを画素Aとする。そして、この画素Aの上の画素を画素B、同じく画素Aの左の画素を画素Cとする。この2つの隣接画素は必ず存在する。
【0056】
次いで、画素Aを下にスキャンし、輝度値が0でない画素をみつけ、それを画素Dとし、同じく画素Aを右にスキャンし、画素値が0でない画素をみつけ、それを画素Eとする。この状態を同図(B)に示す。
【0057】
このように画素Aについて上、左の隣接画素B、Cの他に、下、右の各方向に位置する画素D、Eが決定されたら、以下の式で示すルールに則って輝度を算出し、それを同図(C)に示すようにA´として画素Aに設定する。
【0058】
【0059】
<画素Dが隣接していない場合>
画素Aの輝度値
=(画素Bの輝度値+画素Cの輝度値+画素Eの輝度値)÷3
【0060】
<画素Eが隣接していない場合>
画素Aの輝度値
=(画素Bの輝度値+画素Cの輝度値+画素Dの輝度値)÷3
【0061】
<画素D、Eが隣接していない場合>
画素Aの輝度値=(画素Bの輝度値+画素Cの輝度)÷2
【0062】
以上の画素Aを起点として同様な処理を輝度値0の画素が無くなるまで繰り返し、最終の面積画像として同図(F)に示す補間画像を作成する。その後、このようにして補間処理を行なって得られた面積画像を元に目視による検査あるいは自動検査を行なう。
【0063】
以上、本発明について具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に示したものに限られるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0064】
例えば、前記実施形態では、面積を基準値と比較し、輝度値で補間する場合を示したが、補間処理も面積の段階で行なうようにしてもよい。又、基準値との比較も輝度値に変換した後で行なうようにしてもよい。
【0065】
又、補間の方法も前記実施形態に示したものに限定されず、例えば画素Aに最も近い画素Bあるいは画素Cの輝度値で置き換える最近隣内挿法を採用してもよい。この方法には、アルゴリズムが簡単で、高速に処理ができるという利点がある。
【0066】
又、パターンの面積の測定方法は前記の例に限定されず、グレー画像から面積を高い精度で測定する既知の画像処理アルゴリズムを利用してもよく、又、実際にグレー画像からサブピクセルの精度で面積を測定することができる市販の装置を使用してもよい。
【0067】
又、前記実施形態では、面積画像を構成する単位画素が1画素である場合を示したが、一定の数を単位としていれば特に限定されず、1つの面積を複数画素を単位として変換するようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】
前記の通り、本発明によれば、周期性パターンを有する検査対象物を撮像した画像から、各パターンの面積を輝度に変換して面積画像を作成し、該面積画像に基いて周期性パターンを検査する際、対象物の表面に異物が付着している場合でも、異物付着がない場合と同等の面積画像を作成することができ、結果として周期性パターンを正確且つ確実に検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】提案済発明に係る検査装置の一例の要部を示す、ブロック図を含む概略斜視図
【図2】上記検査装置全体の概要を示すブロック図
【図3】提案済発明の作用を示すフローチャート
【図4】パターン画像と面積画像の関係のイメージを示す説明図
【図5】縦スジ強調用と横スジ強調用の各空間フィルタの例を示す説明図
【図6】欠陥がない場合のパターン画像のイメージの一例を示す説明図
【図7】図6のパターン画像を元にして得られる各処理画像を示す説明図
【図8】欠陥がある場合のパターン画像のイメージの一例を示す説明図
【図9】図8のパターン画像を元にして得られる各処理画像を示す説明図
【図10】検査対象物の特徴を示す説明図
【図11】上記検査対象物から得られる面積画像の特徴を示す説明図
【図12】一実施形態の作用を示すフローチャート
【図13】本実施形態による検査工程の前段の特徴を示す説明図
【図14】本実施形態による検査工程の後段の特徴を示す説明図
【符号の説明】
10…ステージ
12…CCDカメラ
14…X軸ガイド
16…Y軸ガイド
18…カメラコントローラ
20…画像入力部
22…画像処理部
24…装置制御部
Claims (6)
- 周期性パターンを有する検査対象物を撮像してパターン画像を入力し、
入力されたパターン画像上の各パターンについて面積を測定し、
測定された各パターンの面積をそれぞれ輝度値に変換し、
変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定し、
各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各パターンの順序に対応付けて配列して面積画像を作成し、
作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査する周期性パターンの検査方法であって、
各パターンについて測定された前記面積に、予め設定した基準値以下のパターンが存在するか否かを比較判定し、
面積が基準値以下と判定されたパターンに対しては、隣接するパターンの面積又は該面積から変換される輝度値を使って補間して求めた面積又は輝度値を設定することを特徴とする周期性パターンの検査方法。 - 前記面積と基準値との比較判定処理を、面積の代わりに面積から変換された前記輝度値を用いて行なうことを特徴とする請求項1に記載の周期性パターンの検査方法。
- 前記各パターンの面積の測定を、入力されたパターン画像を所定の閾値で2値化し、2値化後の個々のパターンに対応する画素の数に基づいて行うことを特徴とする請求項1に記載の周期性パターンの検査方法。
- 前記面積画像を空間フィルタにより強調処理して強調画像を作成し、該強調画像に基づいて検査することを特徴とする請求項1に記載の周期性パターンの検査方法。
- 周期性パターンを有する検査対象物を撮像してパターン画像を入力する撮像手段と、
入力されたパターン画像上の各パターンについて面積を測定する手段と、
測定された各パターンの面積をそれぞれ輝度値に変換する手段と、
変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定する手段と、
各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各パターンの順序に対応付けて配列して面積画像を作成する手段と、
作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査する手段とを備えた周期性パターンの検査装置であって、
各パターンについて測定された前記面積に、予め設定した基準値以下のパターンが存在するか否かを比較判定する手段と、
面積が基準値以下と判定されたパターンに対しては、隣接するパターンの面積又は該面積から変換される輝度値を使って補間して求めた面積又は輝度値を設定する手段とを備えたことを特徴とする周期性パターンの検査装置。 - 前記面積と基準値との比較判定処理を、面積の代わりに面積から変換された前記輝度値を用いて行なうことを特徴とする請求項5に記載の周期性パターンの検査装置。
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